JP3185498B2 - 車両用アクセルペダル装置 - Google Patents

車両用アクセルペダル装置

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JP3185498B2
JP3185498B2 JP27229893A JP27229893A JP3185498B2 JP 3185498 B2 JP3185498 B2 JP 3185498B2 JP 27229893 A JP27229893 A JP 27229893A JP 27229893 A JP27229893 A JP 27229893A JP 3185498 B2 JP3185498 B2 JP 3185498B2
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康成 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクセル操作量に応じ
てアクセルペダルに復帰力を印加する車両用アクセルペ
ダル装置に関し、特に、アクセル操作量とその踏込力と
の対応関係にヒステリシス特性を付与する車両用アクセ
ルペダル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関にはアクセル操作量に応
じて歪が増大するスプリングを取り付け、このスプリン
グによってアクセル操作量に応じて増大する復帰力を、
コントロールケーブル等機械的伝達機構を介してアクセ
ルペダルに印加している。ところが、近年アクセル踏込
み量を電気的に検知し、これに基づいてスロットル開度
などを制御する所謂リンクレススロットルが利用される
ようになった。リンクレススロットルを用いた場合、ア
クセルペダルには内燃機関側からの負荷が加わらず、ス
プリングによる復帰力と運転者による踏込力のみが加わ
る。すると、アクセル操作量は機械的伝達ロスなく踏込
力の変動をそのまま反映してしまうので、アクセル操作
量を一定に保持することがきわめて困難となり、延いて
は内燃機関の運転性を悪化させてしまう。
【0003】そこで、この種のリンクレススロットルに
用いられるアクセルペダル装置では、アクセルペダルに
スプリングの復帰力を印加すると共に、摩擦板などによ
って移動抵抗を印加することが行われている。このよう
にアクセルペダルに移動抵抗を印加すると、アクセル操
作量とその踏込力との対応関係に、次のようにヒステリ
シス特性が付与され、運転性を向上させることができ
る。例えば、アクセルペダルを踏み込んだ後に若干踏込
力を弱めた場合、踏込力はアクセルペダルに加わる復帰
力を下回るが、アクセルペダルには移動抵抗が印加され
ている。このため踏込力が、復帰力から移動抵抗を差し
引いた値を下回るまでアクセル操作量は減少しない。こ
のように、アクセルペダルに移動抵抗を印加することに
より、踏込力が多少変動してもアクセル操作量を所望の
値に保持することが可能となるのである。
【0004】また、アクセル操作量が大きい範囲ではア
クセル操作量を一定に保持して運転することが多く、逆
にアクセル操作量が小さい範囲ではアクセル操作量を微
妙に調整する必要がある。このため、アクセル操作量が
大きい範囲では、アクセルペダルに付与するヒステリシ
ス特性が大きいほうが望ましく、アクセル操作量が小さ
い範囲ではヒステリシス特性が小さい方が望ましい。更
に、アクセル踏込量が小さい範囲で大きなヒステリシス
特性を付与すると、アクセルペダルから足を離してもア
クセル操作量が0とならない所謂戻り不良が発生する危
険がある。
【0005】そこで、特開平4−128519号公報に
記載のように、アクセル操作量が大きくなるに従ってア
クセルペダルの移動抵抗を増加させる装置が提案されて
いる。この装置では、アクセル操作量と踏込力との対応
関係に付与されるヒステリシス特性を、アクセル操作量
に応じて大きくし、アクセル操作量の全ての範囲で良好
な運転性を確保することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この種のア
クセルペダル装置では、スプリングが一部破損して復帰
力が弱まったとき、次のように戻り不良が発生する恐れ
があった。例えば、近年の自動車では、スプリングの一
方が切断してもアクセルペダルが復帰するように、2系
列のスプリングによってアクセルペダルに復帰力を印加
している。この場合、スプリングの一方が切断すると、
同じ操作量のアクセルペダルに加わる復帰力はほぼ半分
になる。すると、そのアクセル操作量に対して設定され
ているアクセルペダルの移動抵抗が上記復帰力を上回る
ことがある。これによって、アクセルペダルから足を離
してもアクセルが戻らなくなるのである。
【0007】そこで本発明は、アクセル操作量と踏込力
との対応関係に付与されるヒステリシス特性を、アクセ
ル操作量に応じて大きくしてアクセル操作量の全ての範
囲で良好な運転性を確保すると共に、故障などによりア
クセルペダルに加わる復帰力が減少した場合もアクセル
ペダルを確実に戻すことのできるアクセルペダル装置を
提供することを目的としてなされた。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた請求項1記載の発明(以下、第一発明と記
載)は、アクセルペダルが操作されたとき、該アクセル
ペダルに、その踏込量に応じて増大する復帰力を印加す
る復帰力印加手段と、上記復帰力の増加に伴って増加
し、上記復帰力の減少に伴って減少する、アクセルペダ
ルの移動方向と逆向きの移動抵抗を、上記アクセルペダ
印加する移動抵抗印加手段と、を備えたことを特徴
とする車両用アクセルペダル装置を要旨としており、請
求項10記載の発明(以下、第二発明と記載)は、アク
セルペダルが操作されたとき、該アクセルペダルに、そ
踏込量に応じて増大する復帰力を印加する復帰力印加
手段と、上記アクセルペダルの踏込力の増加に伴って増
し、上記踏込力の減少に伴って減少する、アクセルペ
ダルの移動方向と逆向きの移動抵抗を、上記アクセルペ
ダル印加する移動抵抗印加手段と、を備えたことを特
徴とする車両用アクセルペダル装置を要旨としている。
【0009】
【作用】このように構成された第一発明では、復帰力印
加手段によって印加されるアクセルペダルの復帰力はア
クセル踏込量に応じて増大し、移動抵抗印加手段はその
復帰力の増加に伴って増加し復帰力の減少に伴って減少
する移動抵抗をアクセルペダルに印加する。従ってア
クセルペダルの移動抵抗はアクセル踏込量の増大に伴っ
て増大する。また、この移動抵抗は、アクセルペダルの
移動方向と逆向きに作用する。このため、アクセル踏込
量と踏込力との対応関係に付与されるヒステリシス特性
は、アクセル踏込量に応じて大きくなる。
【0010】また、故障などによって復帰力印加手段に
よって印加されるアクセルペダルの復帰力が減少した場
合も、移動抵抗印加手段はその減少後の復帰力に応じた
移動抵抗をアクセルペダルに印加する。このため、その
復帰力によってアクセルペダルを確実に戻すことができ
る。
【0011】また、第二発明では、復帰力印加手段によ
って印加されるアクセルペダルの復帰力はアクセル踏込
量に応じて増大し、アクセルペダルを操作するための踏
込力もその復帰力の増加に伴って増加する。移動抵抗印
加手段はその踏込力の増加に伴って増加し踏込力の減少
に伴って減少する移動抵抗をアクセルペダルに印加す
るので、アクセルペダルの移動抵抗はアクセル踏込量の
増大に伴って増大する。また、この移動抵抗は、アクセ
ルペダルの移動方向と逆向きに作用する。このため、ア
クセル踏込量と踏込力との対応関係に付与されるヒステ
リシス特性は、アクセル踏込量に応じて大きくなる。
【0012】また、故障などによって復帰力印加手段に
よって印加されるアクセルペダルの復帰力が減少した場
合、これに応じてアクセルペダルの踏込力も減少する。
この場合、移動抵抗印加手段はその減少後の踏込力に応
じた移動抵抗をアクセルペダルに印加するので、減少後
の復帰力によってアクセルペダルを確実に戻すことがで
きる。
【0013】更に、第二発明では、アクセルペダルの踏
込力が減少すれば、復帰力の大きさに関わらず移動抵抗
が減少する。このため、第二発明は次のように作用す
る。すなわち、移動抵抗印加手段が老朽化したり損傷し
たりすると、その移動抵抗印加手段は、各踏込力に対し
て予め設定された移動抵抗よりも大きい移動抵抗を印加
することがある。例えば、摩擦によって移動抵抗を印加
する車両用アクセルペダル装置では、摩擦面の損傷によ
ってその摩擦係数が異常に大きくなることがある。この
ような場合、所定の踏込力に対応する復帰力よりもその
踏込力に対応する移動抵抗の方が大きくなることも考え
られる。
【0014】ところが、踏込力は運転者の操作によって
任意に小さくすることができる。このため、各踏込力に
対応する移動抵抗が増加した場合も、その移動抵抗を復
帰力よりも小さくすることができる。従って、第二発明
では、老朽化などによって移動抵抗が増加した場合も、
アクセルペダルを確実に戻すことができる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面と共に説明す
る。先ず、図1〜図7に基づいて第一発明に対応する実
施例を説明する。図3は、第1実施例の車両用アクセル
ペダル装置1の取付状態を表す側面図である。本実施例
のアクセルペダル装置1は、車両の運転席前方下部の前
壁70aに固定部材1aを介して固定されている。ま
た、運転席前方下部の床面70bには、支承部材73が
設けられている。そして、この支承部材73によって、
アクセルペダル75が回動軸75aを中心に回動自在に
支承されている。アクセルペダル75先端には係合片7
7が突設され、その係合片77には、アクセルペダル装
置1に取り付けたレバー3と係合する切欠部77aが形
成されている。このため、運転者がアクセルペダル75
を踏み込むと、レバー3がアクセルペダル装置1の回動
軸5を中心にして回動する。また、支承部材73から
は、アクセルペダル75を受け止めてその回動範囲を規
定するボルト79が突設されている。
【0016】次に、図1はアクセルペダル装置1の構成
を表す断面図、図2はその分解斜視図である。図1およ
び図2に示すように、アクセルペダル装置1のハウジン
グ7には、前述の回動軸5が回動自在に挿入される。回
動軸5には、中央に第1ロータ11が固定されており、
端部5aにはレバー3(図3)が固定可能である。ま
た、回動軸5の他端はハウジング7の側面に設けたアク
セルポジションセンサ13内に挿入されている。
【0017】第1ロータ11には、小径スプリング15
および大径スプリング17を、端部5aとは反対側から
挿入可能な小径環状溝21および大径環状溝23が形成
されている。なお、各環状溝21,23は回動軸5を中
心として同心円状に形成されている。小径スプリング1
5および大径スプリング17はアクセルペダル75に復
帰力を印加する復帰力印加手段に相当し、いずれも捩り
コイルバネで構成されている。各環状溝21,23の底
部には係止部21a,23aが形成され、各スプリング
15,17の先端15a,17aを係止する。また、第
1ロータ11の端部5a側端面には、回動軸5を軸とす
る平歯車25が形成されている。更に、第1ロータ11
の外周には、軸方向に伸びる突条11aが形成されてい
る。スプリング15,17の付勢力によって第1ロータ
11が復帰すると、この突条11aはハウジング7の軸
方向に設けられた突条7aと係合し、第1ロータ11の
復帰位置を規定する。
【0018】次に、ハウジング7の底面7bには回動軸
側摩擦板27が配設される。回動軸側摩擦板27は平歯
車25に嵌合する内歯車27aを有している。回動軸側
摩擦板27の表面にはハウジング側摩擦板29が配設さ
れる。ハウジング側摩擦板29はハウジング7の突条7
aと係合する係合片29a(図2)を有し、この係合に
よってハウジング7に対する回動が防止される。また、
ハウジング側摩擦板29には、平歯車25を挿通可能な
円形の挿通穴29bが形成されている。続いて、ハウジ
ング側摩擦板29表面には、回動軸5と一体に構成され
た前述の第1ロータ11が配設される。このとき、回動
軸5はハウジング7の挿通穴7cに挿通され、平歯車2
5はハウジング側摩擦板29の挿通穴29bを通って回
動軸側摩擦板27の内歯車27aに嵌合する。この構成
により、回動軸側摩擦板27および第1ロータ11は回
動軸5と一体に回動する。
【0019】次に、第1ロータ11表面には、小径環状
溝21より小径のワッシャ31が回動軸5を通して配設
され、第1ロータ11の小径環状溝21,大径環状溝2
3には、前述の小径スプリング15,大径スプリング1
7がそれぞれ挿入される。更に、その表面には、ワッシ
ャ31,小径スプリング15,および大径スプリング1
7を挟んで第2ロータ33が配設される。
【0020】第2ロータ33は、回動軸5を挿入可能な
挿入穴33aを有し、回動軸5に対して回動自在に挿入
される。また、第2ロータ33の第1ロータ11側端面
には、小径スプリング15,大径スプリング17を挿入
可能な小径環状溝35,大径環状溝37が、第1ロータ
11の小径環状溝21,大径環状溝23と対向して形成
されている。この環状溝35,37も、環状溝21,2
3と同様にスプリング15,17の先端15b,17b
を係止する係止部35a,37aを有している。一方、
第2ロータ33の第1ロータ11とは反対側の端面に
は、鋼球41を支承する三つの鋼球溝43と三つの突起
45とが、60°毎に交互に形成されている。
【0021】第2ロータ33表面には、前述の三つの鋼
球41を挟んで円板状のストッパ47が配設される。ス
トッパ47には、回動軸5を回動自在に挿入可能な挿入
穴47a、第2ロータ33の突起45を個々に挿入可能
な円弧状の三つの円弧穴49、および各鋼球溝43と対
向して各鋼球41を支承する三つの鋼球溝51が形成さ
れている。ここで、図4に示すように、鋼球溝43,第
2ロータ33の回動方向(矢印B)に沿って徐々に深く
なるように、鋼球溝51はその方向に沿って徐々に浅く
なるように形成されている。このため、第2ロータ33
がストッパ47に対して回動軸5を中心に回動すると、
後述するように第2ロータ33とストッパ47との間隔
が変化する。
【0022】図1および図2に戻って、ストッパ47の
第2ロータ33と反対側端縁には鍔47bが形成され、
ストッパ47外周にはハウジング7の突条7aと係合す
る係合溝47c(図2)が形成されている。この鍔47
bは、ストッパ47表面に配設されるサークリップ55
と共に、ハウジング7の開口部に沿って形成した溝7d
に嵌合する。この構成によって、ハウジング7内に配設
した各部材をハウジング7内に保持することができる。
また、係合溝47cは突条7aと係合することにより、
ストッパ47がハウジング7に対して回動するのを防止
している。そして、ストッパ47表面とハウジング7上
面とに、前述のアクセルポジションセンサ13(図1)
が取り付けられるのである。
【0023】次に、このように構成されたアクセルペダ
ル装置1の動作を説明する。先ず、運転者がアクセルペ
ダル75を踏み込むと、レバー3は図3の矢印A方向へ
回動する。すると、回動軸5を介して第1ロータ11も
同様に回動する。また、回動軸側摩擦板27も平歯車2
5を介して第1ロータ11と一体に回動するので、回動
軸側摩擦板27もレバー3と同様に回動する。一方、ハ
ウジング側摩擦板29は、ハウジング7に対して回動不
能に固定されている。このため、第1ロータ11−ハウ
ジング側摩擦板29間,ハウジング側摩擦板29−回動
軸側摩擦板27間,および回動軸側摩擦板27−ハウジ
ング7の底面7b間で摩擦力が発生する。すなわち、ハ
ウジング側摩擦板29および回動軸側摩擦板27は移動
抵抗印加手段に相当する。
【0024】また、小径スプリング15は小径環状溝2
1,35の底部に、大径スプリング17は大径環状溝2
3,37の底部に、それぞれ係合しているので、レバー
3の回動に伴って各スプリング15,17に歪が生じ
る。この歪はレバー3を介してアクセルペダル75に復
帰力を印加すると共に、第2ロータ33を次のように移
動させる。
【0025】アクセルペダル75が操作されていないと
きは、第2ロータ33にはスプリング15,17からの
力があまり働かない。このため、第2ロータ33とスト
ッパ47との位置関係は図4(A)に例示するようにな
っている。すなわち、第2ロータ33の鋼球溝43とス
トッパ47の鋼球溝51との最も深い部分が互いに対向
し、この間に鋼球41が配設される。
【0026】ところが、アクセルペダル75が踏み込ま
れてスプリング15,17に歪が加わると、第2ロータ
33には矢印B方向の力が加わる。これによって、第2
ロータ33はストッパ47に対し、鋼球溝43,51が
いずれも徐々に浅くなる方向に回動し、図4(B)に例
示する位置関係となる。すなわち、鋼球溝43,51の
比較的浅い部分同士が対向し合うようになり、この間に
鋼球41が配設される。すると、ストッパ47は鍔47
bおよびサークリップ55によって固定されているの
で、第2ロータ33が矢印C方向へ押圧される。
【0027】この押圧力は、ワッシャ31を介して第1
ロータ11,ハウジング側摩擦板29,回動軸側摩擦板
27,およびハウジング7の底面7b間に印加され、こ
れらの部材間に働く摩擦力が増加する。なお、スプリン
グ15,17の歪が増加するほど、すなわちアクセルペ
ダル75に印加される復帰力が大きくなるほど、第2ロ
ータ33に加わる矢印B方向の力が大きくなる。これに
伴って、鋼球溝43,51は、より浅い部分で対向する
ようになり、矢印C方向の押圧力も増加する。すなわ
ち、アクセルペダル75の復帰力が増加するに従って、
第1ロータ11,ハウジング側摩擦板29,回動軸側摩
擦板27,および底面7b間に働く摩擦力が増加するの
である。
【0028】このため、アクセルペダル75を踏み込む
踏込力とアクセルペダル75の踏込量との間には、図5
に実線で例示する対応関係がある。すなわち、アクセル
ペダル75の踏込力が増加するに従って踏込量も直線的
に増加する。また、アクセルペダル75の踏込力が減少
するときも、それに従って踏込量が直線的に減少する。
ところが、第1ロータ11,ハウジング側摩擦板29,
回動軸側摩擦板27,および底面7b間に働く摩擦力の
影響により、アクセルペダル75の踏込力が増加すると
きと減少するときとでは、同じ踏込量に対応する踏込力
に差異が生じる(以下この差異をヒステリシス量と記
載)。
【0029】これは、踏込力が増加するときは、上記摩
擦力は踏込力とは反対方向に作用し、踏込力が減少する
ときは、上記摩擦力は踏込力と同じ方向に作用する。そ
して、踏込力と上記摩擦力との合力がスプリング15,
17の弾発力(踏込量に略比例する)と釣り合うからで
ある。また、前述したように、スプリング15,17の
歪が増加するに従って上記摩擦力は増加する。このた
め、踏込量が増加するほどヒステリシス量が大きくな
る。従って、アクセルペダル75の踏込量が大きい範囲
では、踏込量を一定にして運転することが容易となり、
踏込量が小さい範囲では、踏込量を微妙に調整すること
が容易となるのである。この結果、アクセルペダル75
踏込量の全ての範囲で良好な運転性を確保することがで
きる。
【0030】また、スプリング15または17が破断す
るなどして、アクセルペダル75に印加される復帰力が
減少した場合、ヒステリシス量も同様に減少する。小径
スプリング15が破断した場合における踏込力と踏込量
との対応関係を図5に破線で例示する。なお、小径スプ
リング15の代わりに大径スプリング17が破断した場
合も同様の対応関係となる。スプリング15,17の一
方が破断すると、アクセルペダル75に印加される復帰
力は半減するが、同時に上記摩擦力も半減する。すなわ
ちヒステリシス量が半減する。このため、各踏込量に対
応する踏込力は、踏込力の増加側,減少側共に正常時の
約半分の大きさとなる。従って、踏込量が0でないにも
関わらず踏込力が0となってアクセルペダル75の戻り
不良が発生するのを、確実に防止することができる。
【0031】なお、上記実施例では、復帰力印加手段と
して2系列のスプリング15,17を使用しているが、
復帰力印加手段としては、1系列のスプリング,ゴム,
或いは空気バネなどを使用しても同様にアクセルペダル
75に復帰力を印加することができる。この場合も、ア
クセルペダル75踏込量の全ての範囲で良好な運転性を
確保すると共に、復帰力印加手段の劣化などによって復
帰力が減少した場合、アクセルペダル75の戻り不良を
確実に防止することができる。
【0032】また、上記実施例では、アクセルペダル7
5に印加される復帰力に応じて、第1ロータ11,ハウ
ジング側摩擦板29,回動軸側摩擦板27,およびハウ
ジング7の底面7b間に加わる摩擦力を変化させ、これ
によって、アクセルペダル75の移動抵抗を調整してい
るが、アクセルペダル75の移動抵抗はこの他にも種々
の構成によって調整することができる。
【0033】図6は、第2実施例の車両用アクセルペダ
ル装置101の構成を表す斜視図である。レバー3(図
3)を固定可能な回動軸105には、大歯車107が固
定されている。また、回動軸105が挿通されるハウジ
ング109の底面109aには、圧力センサ111が固
定されている。更に、ハウジング109内にはスプリン
グ115が配設されている。スプリング115の一端
は、圧力センサ111の受圧面に当接し、他端は図示し
ないロータを介して回動軸105に係止されている。こ
のため、スプリング115は、アクセルペダル75(図
3)の踏込量に応じて、回動軸105を介してアクセル
ペダル75に復帰力を印加する。また、圧力センサ11
1は、該復帰力に対応する検出信号を出力する。
【0034】一方、ハウジング109はDCモータ12
1と共に、ケース123に収納されている。また、DC
モータ121に取り付けられた小歯車125は大歯車1
07と噛合している。更に、圧力センサ111の検出信
号は電子制御回路131に入力され、電子制御回路13
1はこの検出信号に基づきDCモータ121を次のよう
に制御する。
【0035】電子制御回路131は、圧力センサ111
の検出信号を微分し、回動軸105の回動方向を検出す
る。続いて、該検出信号の大きさに基づき、DCモータ
121に、アクセルペダル75の復帰力に応じて増加す
る直流電圧を、回動軸105の回動を抑制する方向に印
加する。これによってDCモータ121は、小歯車12
5,大歯車107,および回動軸105を介して、アク
セルペダル75に移動抵抗を印加することができる。ま
た、この移動抵抗はアクセルペダル75に印加される復
帰力に応じて増加するので、本実施例では第1実施例と
同様の効果を得ることができる。
【0036】次に、図7は、第3実施例の車両用アクセ
ルペダル装置201の構成を表す斜視図である。レバー
3(図3)を固定可能な回動軸205は、レバー207
を介してダンパ209のシリンダ209aに接続されて
いる。レバー207とシリンダ209aとは回動自在に
接続されており、回動軸205が回動することによっ
て、ダンパ209が伸縮する。また、ピストン209c
に設けた図示しないオリフィスの半径を変化させ、ピス
トン209cの作動抵抗を調整するコントロールロッド
209d先端には、ダンパ側かさ歯車211が固定され
ている。更に、ピストンロッド209b先端を支承する
支承部材213には、DCモータ221が固定され、こ
のDCモータ221には、ダンパ側かさ歯車211と噛
合するモータ側かさ歯車223が取り付けられている。
【0037】一方、回動軸205が挿通されるハウジン
グ225内には、上記第2実施例と同様、回動軸205
を介してアクセルペダル75(図3)に復帰力を印加す
るスプリング227と、スプリング227の一端から加
わる圧力を検出する圧力センサ229とが設けられてい
る。そして、圧力センサ229の検出信号は電子制御回
路231に入力され、電子制御回路231はこの検出信
号に基づきDCモータ221を次のように制御する。
【0038】すなわち、電子制御回路231は、アクセ
ルペダル75の復帰力に応じてピストン209cの作動
抵抗が増加するように、DCモータ221を介してコン
トロールロッド209dを回転させるのである。この結
果、ダンパ209によってアクセルペダル75に印加さ
れる移動抵抗が復帰力に応じて増加する。従って、本実
施例でも第1,第2実施例と同様の効果を得ることがで
きる。
【0039】次に、図8〜図11に基づいて第二発明に
対応する実施例を説明する。図8は第4実施例の車両用
アクセルペダル装置301の構成を表す断面図、図9は
その分解斜視図である。なお、本実施例のアクセルペダ
ル装置301も、上記各実施例と同様、図3のアクセル
ペダル75にレバー3を介して接続される。
【0040】図8に示すように、開口部303a近傍か
ら側方に向かって2本の腕304が突設されたハウジン
グ303には、回動軸305が回動自在に挿入される。
回動軸305には、カム付きロータ311が同軸状に固
定されており、このカム付きロータ311はハウジング
303の底面303bに配設される。また、回動軸30
5の一方の端部305aにはレバー3(図3)が固定可
能であり、他端はハウジング303の外部に設けたアク
セルポジションセンサ313内に挿入されている。ここ
で、カム付きロータ311の端部305a側端面には、
後述する所定角度θ(図10)で、アクセルペダル75
(図3)踏込み時に回動する方向に傾斜した多数のカム
面311aが放射状に形成されている。また、カム付き
ロータ311側面には、120°毎に突起311bが形
成されている。この突起311bは、ハウジング303
内壁に形成した後述する突条303cと係合し、カム付
きロータ311の復帰位置を規定している。
【0041】カム付きロータ311のカム面311a表
面には、カム付き摩擦板315が配設される。カム付き
摩擦板315のカム付きロータ311側端面には、各カ
ム面311aと個々に同時に係合する多数のカム面31
5aが形成され、端部305a側端面には、回動軸30
5と同軸状に形成された平歯車317が一体に形成され
ている。また、カム付き摩擦板315および平歯車31
7には、回動軸305が回動自在に挿入される回動穴3
19が穿設されている。
【0042】カム付き摩擦板315の表面には、ハウジ
ング側摩擦板321が配設される。ハウジング側摩擦板
321の厚肉の周縁部321aには、図9に示すように
120°毎に切欠部321bが形成されている。ハウジ
ング側摩擦板321は、この各切欠部321bをハウジ
ング303内壁に形成した突条303cと係合させるこ
とにより、ハウジング303に対して回動不能で、かつ
回動軸305の軸方向に摺動自在に配設されている。図
8に戻って、突条303cは、ハウジング303の底面
303bからハウジング側摩擦板321の端部305a
側端面までの間にのみ形成されている。このため、ハウ
ジング側摩擦板321は周縁部321aの肉厚分だけ端
部305a方向に摺動可能である。また、ハウジング側
摩擦板321には、平歯車317が回動自在に挿入され
る挿入穴321cが形成されている。
【0043】ハウジング側摩擦板321の表面には、摩
擦面付きロータ325が配設される。摩擦面付きロータ
325には回動軸305が回動自在に挿入される挿入穴
327が形成され、その挿入穴327のハウジング側摩
擦板321側には、平歯車317に嵌合する内歯車32
9が形成されている。この構成により、カム付き摩擦板
315と摩擦面付きロータ325とは一体に回転する。
また、内歯車329は充分な軸方向の長さを有してお
り、その中を平歯車317が軸方向に摺動可能とされて
いる。更に、カム付き摩擦板315および摩擦面付きロ
ータ325と、ハウジング側摩擦板321との接触面は
所定の摩擦係数μを有するように構成されている。
【0044】更にまた、摩擦面付きロータ325の端部
305a側端面には、挿入穴327を中心に同心円状に
形成され、小径スプリング331および大径スプリング
333が挿入される小径環状溝335および大径環状溝
337が形成されている。また、小径環状溝335と大
径環状溝337との間には、図9に示すように直線状の
連通部339が形成されている。小径スプリング331
の両端部331a,331bは外側へ、大径スプリング
333の両端部333a,333bは内側へ、それぞれ
曲げられており、この連通部339は、各スプリング3
31,333の摩擦面付きロータ325側の端部331
a,333aを係止している。
【0045】小径スプリング331,大径スプリング3
33が挿入された摩擦面付きロータ325の表面には、
ストッパ341が配設される。図8に戻って、ストッパ
341には、回動軸305が回動自在に挿入される挿入
穴343が形成されると共に、その挿入穴343を中心
に同心円状に形成され、小径スプリング331,大径ス
プリング333を、摩擦面付きロータ325側から挿入
可能な小径環状溝345,大径環状溝347が形成され
ている。また、小径環状溝345と大径環状溝347と
の間にも連通部339と同様の連通部(図示せず)が形
成され、各スプリング331,333の端部305a側
端部331b,333bを係止している。更に、ストッ
パ341には側方に向かって2本の腕349が突設され
ている。ストッパ341は、各腕349を腕304と重
ね合わせた状態で、図示しないボルトおよびナットによ
ってハウジング303に固定される。なお、このボルト
は充分な長さを有しており、腕349表面から突出し
て、アクセルペダル装置301を固定部材1a(図3)
などに取り付けるためにも利用される。
【0046】また、ハウジング303の底面303bと
カム付きロータ311との間,および摩擦面付きロータ
325とストッパ341との間には、カム付きロータ3
11および摩擦面付きロータ325の回転を滑らかにす
るためのワッシャ351,353が挿入されている。
【0047】次に、このように構成されたアクセルペダ
ル装置301の動作を説明する。先ず、運転者がアクセ
ルペダル75を踏み込むと、回動軸305およびカム付
きロータ311は図8の矢印Dの方向、すなわち、カム
付きロータ311のカム面311aが傾斜している方向
へ回動する。すると、カム面311a,315aを介し
てカム付き摩擦板315およびそれと一体に回動する摩
擦面付きロータ325へ回動力E(図10)が伝達され
る。これによって、各スプリング331,333に歪が
生じ、アクセルペダル75の復元力が発生する。
【0048】また、回動力Eはその方向に対してθの傾
きを有するカム面311a,315aを介して伝達され
るので、回動力Eに応じてカム付きロータ311とカム
付き摩擦板315とを離間させる力F(図10)が働
く。すなわち、アクセルペダル75が操作されていない
ときは、カム付きロータ311には何等回動力が印加さ
れていないので、図10(A)に例示するように、カム
面311a,315aが全面で対向し、カム付きロータ
311とカム付き摩擦板315とが最も接近している。
ところが、カム付きロータ311に回動力Eを印加する
と、カム付き摩擦板315には、同様の回動力Eが作用
すると共に、垂直方向の力(以下、離間力と記載)Fが
作用する。この離間力Fの作用によって図10(B)に
例示するように、カム付きロータ311とカム付き摩擦
板315とが離間する。この離間力Fは、カム付き摩擦
板315,ハウジング側摩擦板321を摩擦面付きロー
タ325方向に押圧する力として作用し、これによっ
て、カム付き摩擦板315,ハウジング側摩擦板32
1,摩擦面付きロータ325間に作用する摩擦力が増加
する。
【0049】この挙動を定量的に分析すると次のように
なる。アクセルペダル75の操作によって回動軸305
に印加されるトルクをTとすると、カム付きロータ31
1の半径rの点における上記回動力Eおよび離間力F
は、次式で表現される。 E=T/r F=E/tanθ=T/(r・ta
nθ) ここで、本実施例では、カム面311a,315aを、
r・tanθ=C(定数)、となるように所定角度θを
規定している。このように構成した場合、カム面311
a,315aの全面に渡って均一な離間力Fが作用す
る。
【0050】次に、ハウジング側摩擦板321の実効半
径をRとすると、アクセルペダル75に作用する総摩擦
力Sは、 S=2μ・F・R=2μ・R・T/C …………(A) なる式で表現される。また、第一実施例の場合と同様、
この総摩擦力Sがアクセルペダル75のヒステリシス量
に対応している。このように本実施例のアクセルペダル
装置301では、アクセルペダル75に作用する総摩擦
力Sが、回動軸305に印加されるトルクT、すなわち
アクセルペダル75の踏込み力に比例しているので、次
のような効果が得られる。
【0051】各コイルバネ331,333によって印加
されるアクセルペダル75の復帰力はアクセルペダル7
5の踏込量に応じて増大し、アクセルペダル75の操作
に必要な踏込力、すなわちトルクTもその復帰力の増加
に伴って増加する。一方、前述したように、アクセルペ
ダル75に作用する総摩擦力Sは、トルクTの増加に伴
って増加する。従って、総摩擦力Sはアクセル踏込量の
増加に伴って増加する。このため、アクセルペダル75
の踏込量と踏込力との対応関係に付与されるヒステリシ
ス特性は、図5に例示した第一実施例の特性と同様に、
アクセル踏込量に応じて大きくなる。
【0052】また、スプリング331または333が破
断するなどして、アクセルペダル75に印加される復帰
力が減少した場合も、次のようにしてアクセルペダル7
5を確実に戻すことができる。スプリング331,33
3の一方が破断すると、アクセルペダル75に印加され
る復帰力は半減するが、同時にアクセルペダル75を所
定量操作するために必要なトルクTもほぼ半減する。こ
れに応じて、各踏込み量に対応する総摩擦力Sも半減す
るので、各踏込量に対応する踏込力は、踏込力の増加
側,減少側共に正常時のほぼ半分の大きさとなる。従っ
て、踏込量が0でないにも関わらず踏込力が0となって
アクセルペダル75の戻り不良が発生するのを、確実に
防止することができる。
【0053】更に、本実施例では、トルクTが減少すれ
ば、復帰力の大きさに関わらず総摩擦力Sが減少するの
で、次のような作用・効果が得られる。すなわち、ハウ
ジング側摩擦板321表面や、摩擦面付きロータ32
5,カム付き摩擦板315のハウジング側摩擦板321
との接触面などが損傷すると、摩擦係数μが異常に大き
くなることがある。
【0054】ところが、回動軸305に印加されるトル
クTは運転者の操作によって充分に小さくすることがで
きる。例えば、運転者がアクセルペダル75から足を離
せばトルクTは0となる。この場合、式Aから判るよう
に総摩擦力Sも0となる。従って、本実施例では、摩擦
係数μが異常に大きくなった場合も、アクセルペダル7
5を確実に戻すことができる。
【0055】なお本実施例では、小径スプリング33
1,大径スプリング333が復帰力印加手段に、カム付
き摩擦板315,ハウジング側摩擦板321,摩擦面付
きロータ325が移動抵抗印加手段に、それぞれ相当す
る。また、上記実施例では、カム付きロータ311とカ
ム付き摩擦板315との位置関係によって、カム付き摩
擦板315,ハウジング側摩擦板321,摩擦面付きロ
ータ325の間に印加される圧力を変化させ、アクセル
ペダル75の移動抵抗(総摩擦力S)を調整している
が、アクセルペダル75の移動抵抗はこの他にも種々の
構成によって調整することができる。例えば、回動軸3
05側面に歪ゲージを設ければ、アクセルペダル75の
踏込み力を電気信号に変換することができる。この場
合、第二,第三実施例と同様、DCモータ121やダン
パ209によってアクセルペダル75の移動抵抗を調整
することができる。
【0056】続いて、図11は第5実施例の車両用アク
セルペダル装置401の構成を表す断面図である。本実
施例のアクセルペダル装置401は、第4実施例のアク
セルペダル装置301と以下の点を除いてほぼ同様に構
成されている。そこで、アクセルペダル装置301とほ
ぼ同様の構成部材については図8,9で使用したものと
同一の番号を付して構成の詳細な説明を省略する。図に
示すように、アクセルペダル装置401では、カム付き
摩擦板315,ハウジング側摩擦板321,および摩擦
面付きロータ325に替えて、第2カム付きロータ42
5が配設されている。第2カム付きロータ425には、
回動軸305が回動自在に挿入される挿入穴427が形
成されている。また、第2カム付きロータ425のカム
付きロータ311側端面には、カム面315aと同様に
構成された多数のカム面425aが形成されている。
【0057】更に、第2カム付きロータ425の端部3
05a側端面には、小径環状溝335,大径環状溝33
7よりやや小径の小径環状溝435,大径環状溝437
が形成され、大径環状溝437の開口部より外側の第2
カム付きロータ425端面には摩擦面439が形成され
ている。ストッパ441にも小径環状溝435と同径の
小径環状溝445、および大径環状溝437と同径の大
径環状溝447が形成され、各環状溝435,437,
445,447の間に小径スプリング431,大径スプ
リング433が挿入される。なお、ストッパ441は環
状溝445,447の半径を除いてはストッパ341と
ほぼ同様に構成されている。
【0058】また、アクセルペダル装置401では、ワ
ッシャ353に替えて、摩擦板453が挿入されてい
る。摩擦板453は、摩擦面439と対向する円環状に
形成され、突条303cと係合して回動不能に支承され
ている。この摩擦板453と摩擦面439との接触面
は、前述の摩擦係数2μを有するように構成されてい
る。
【0059】このように構成された本実施例のアクセル
ペダル装置401では、矢印Dの方向へ前述の回動力E
を加えると、カム付きロータ311と第2カム付きロー
タ425との間に前述の離間力Fが働く。この離間力F
によって摩擦板453と摩擦面439が圧接され、アク
セルペダル75に作用する総摩擦力Sは、アクセルペダ
ル装置301と同様に変化する。
【0060】従って、本実施例のアクセルペダル装置4
01でも第4実施例と同様の作用・効果が得られる。ま
た、本実施例のアクセルペダル装置401では、第4実
施例のアクセルペダル装置301に比べ部品点数が少な
く、構成を大幅に簡略化することができる。このため、
生産コストなども低減することができる。なお、本実施
例では第2カム付きロータ425とストッパ441との
間に摩擦板453を挿入しているが、第2カム付きロー
タ425とストッパ441とを直接接触させ、その接触
面の摩擦係数を2μとしても同様の作用・効果が得られ
る。この場合、一層構成を簡略化することができる。
【0061】更に、上記第1〜第5実施例におけるアク
セルポジションセンサ13,313としては、接触式セ
ンサ,非接触式センサなど種々のものを適用することが
できる。例えば、接触式センサとしてはポテンショメー
タなどが挙げられ、非接触式センサとしては光エンコー
ダ、ホール素子などが挙げられる。また、同一のセンサ
を二つ以上設けて、一つが故障したときも確実にアクセ
ル踏込量を検出可能を構成としてもよい。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、第一および第二発
明の車両用アクセルペダル装置では、アクセル操作量と
踏込力との対応関係に付与されるヒステリシス特性が、
アクセル操作量に応じて大きくなる。従って、アクセル
操作量の全ての範囲で良好な運転性を確保することがで
きる。
【0063】また、第一発明では、故障などによりアク
セルペダルに加わる復帰力が減少した場合も、移動抵抗
印加手段はその減少後の復帰力に応じた移動抵抗をアク
セルペダルに印加する。従って、このような場合にもア
クセルペダルを確実に戻すことができる。
【0064】同様に、第二発明でも、復帰力の減少に応
じて踏込力も減少し、移動抵抗印加手段はその減少後の
踏込力に応じた移動抵抗をアクセルペダルに印加する。
従って、故障などによりアクセルペダルに加わる復帰力
が減少した場合にもアクセルペダルを確実に戻すことが
できる。
【0065】更に、第二発明では、老朽化などによって
アクセルペダルの移動抵抗が増加した場合も、踏込力を
充分に小さくすることによって、移動抵抗を復帰力より
も小さくすることができる。従って、このような場合に
もアクセルペダルを確実に戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の車両用アクセルペダル装置の構成
を表す断面図である。
【図2】第1実施例の車両用アクセルペダル装置の構成
を表す分解斜視図である。
【図3】第1実施例の車両用アクセルペダル装置の取付
状態を表す側面図である。
【図4】第1実施例の車両用アクセルペダル装置の動作
原理を表す説明図である。
【図5】第1実施例のアクセル踏込量と踏込力との対応
関係を表すグラフである。
【図6】第2実施例の車両用アクセルペダル装置の構成
を表す斜視図である。
【図7】第3実施例の車両用アクセルペダル装置の構成
を表す斜視図である。
【図8】第4実施例の車両用アクセルペダル装置の構成
を表す断面図である。
【図9】第4実施例の車両用アクセルペダル装置の構成
を表す分解斜視図である。
【図10】第4実施例の車両用アクセルペダル装置の動
作原理を表す説明図である。
【図11】第5実施例の車両用アクセルペダル装置の構
成を表す断面図である。
【符号の説明】
1,101,201,301,401…車両用アクセル
ペダル装置 3…レバー 5,105,205,305…回動軸 11…第1ロータ 13,313…アクセルポジションセンサ 15,331,431…小径スプリング(復帰力印加手
段) 17,333,433…大径スプリング(復帰力印加手
段) 115,227…スプリング(復帰力印加手段) 27…回動軸側摩擦板(移動抵抗印加手段) 29,321…ハウジング側摩擦板(移動抵抗印加手
段) 33…第2ロータ 41…鋼球 43…鋼球溝 47…ストッパ 55…鋼球溝 121…DCモータ(移動抵抗印加手段) 209…ダンパ(移動抵抗印加手段) 311…カム付きロータ 315…カム付き摩擦板(移動抵抗印加手段) 325…摩擦面付きロータ(移動抵抗印加手段) 425…第2カム付きロータ(移動抵抗印加手段) 453…摩擦板(移動抵抗印加手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−121432(JP,A) 実開 昭60−164438(JP,U) 実開 昭63−158424(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 11/04

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクセルペダルが操作されたとき、該ア
    クセルペダルに、その踏込量に応じて増大する復帰力を
    印加する復帰力印加手段と、 上記復帰力の増加に伴って増加し、上記復帰力の減少に
    伴って減少する、アクセルペダルの移動方向と逆向きの
    移動抵抗を、上記アクセルペダル印加する移動抵抗印
    加手段と、 を備えたことを特徴とする車両用アクセルペダル装置。
  2. 【請求項2】 上記移動抵抗印加手段が、上記アクセル
    ペダルに加わる摩擦力によって移動抵抗を印加すること
    を特徴とする請求項1記載の車両用アクセルペダル装
    置。
  3. 【請求項3】 上記移動抵抗印加手段が、上記アクセル
    ペダルの移動に応じて流通する流体の流動抵抗によって
    移動抵抗を印加することを特徴とする請求項1記載の車
    両用アクセルペダル装置。
  4. 【請求項4】 上記移動抵抗印加手段が、上記アクセル
    ペダルと連動する電磁アクチュエータによって移動抵抗
    を印加することを特徴とする請求項1記載の車両用アク
    セルペダル装置。
  5. 【請求項5】 上記移動抵抗印加手段が、上記復帰力に
    応じて変位する機械要素の変位量に基づいて上記移動抵
    抗を印加することを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の車両用アクセルペダル装置。
  6. 【請求項6】 上記移動抵抗印加手段が、検出素子によ
    って電気的に検出した上記復帰力に基づいて上記移動抵
    抗を印加することを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の車両用アクセルペダル装置。
  7. 【請求項7】 上記復帰力印加手段が2系列のスプリン
    グからなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに
    記載の車両用アクセルペダル装置。
  8. 【請求項8】 上記移動抵抗印加手段が、上記復帰力に
    応じて変位する摩擦板を備えたことを特徴とする請求項
    2および5記載の車両用アクセルペダル装置。
  9. 【請求項9】 上記2系列のスプリングが、同心円状に
    配設される一対の捩りコイルバネであり、かつ、上記ア
    クセルペダルの操作に伴って個々に捩られることを特徴
    とする請求項7記載の車両用アクセルペダル装置。
  10. 【請求項10】 アクセルペダルが操作されたとき、該
    アクセルペダルに、その踏込量に応じて増大する復帰力
    を印加する復帰力印加手段と、 上記アクセルペダルの踏込力の増加に伴って増加し、上
    記踏込力の減少に伴って減少する、アクセルペダルの移
    動方向と逆向きの移動抵抗を、上記アクセルペダル
    加する移動抵抗印加手段と、 を備えたことを特徴とする車両用アクセルペダル装置。
  11. 【請求項11】 上記移動抵抗印加手段が、上記アクセ
    ルペダルに加わる摩擦力によって移動抵抗を印加するこ
    とを特徴とする請求項10記載の車両用アクセルペダル
    装置。
  12. 【請求項12】 上記移動抵抗印加手段が、上記アクセ
    ルペダルの移動に応じて流通する流体の流動抵抗によっ
    て移動抵抗を印加することを特徴とする請求項10記載
    の車両用アクセルペダル装置。
  13. 【請求項13】 上記移動抵抗印加手段が、上記アクセ
    ルペダルと連動する電磁アクチュエータによって移動抵
    抗を印加することを特徴とする請求項10記載の車両用
    アクセルペダル装置。
  14. 【請求項14】 上記移動抵抗印加手段が、上記アクセ
    ルペダルの踏込力に応じて変位する機械要素の変位量に
    基づいて上記移動抵抗を印加することを特徴とする請求
    項10または11に記載の車両用アクセルペダル装置。
  15. 【請求項15】 上記移動抵抗印加手段が、検出素子に
    よって電気的に検出した上記踏込力に基づいて上記移動
    抵抗を印加することを特徴とする請求項10〜13のい
    ずれかに記載の車両用アクセルペダル装置。
  16. 【請求項16】 上記復帰力印加手段が2系列のスプリ
    ングからなることを特徴とする請求項10〜15のいず
    れかに記載の車両用アクセルペダル装置。
  17. 【請求項17】 上記移動抵抗印加手段が、上記アクセ
    ルペダルの踏込力に応じて変位する摩擦板を備えたこと
    を特徴とする請求項11および14記載の車両用アクセ
    ルペダル装置。
  18. 【請求項18】 上記2系列のスプリングが、同心円状
    に配設される一対の捩りコイルバネであり、かつ、上記
    アクセルペダルの操作に伴って個々に捩られることを特
    徴とする請求項16記載の車両用アクセルペダル装置。
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