JP3185231B2 - 車載情報装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、自動車電話、オーデ
ィオ装置、映像装置などからなる車載情報装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のオーディオ単独のシステムに対
し、特開昭６０−１２１１４２号公報に示すようなオー
ディオ装置、映像装置を車載するシステムが考えられ
る。さらに、地図情報、自車位置情報など、ナビゲーシ
ョン機能を搭載するようにもなって来ている。

【０００３】また、車外との通信のために、自動車電話
を搭載する必要も生じて来た。自動車電話の場合、走行
中の安全のためにも、ハンズフリー機能が要求される。
自動車電話とオーディオ装置については、次のような提
案がなされている。

【０００４】電話の受信時には、オーディオスピーカの
一部を切り換えて使用する（実開昭６２−１９３３４７
号公報により開示）、また、オーディオ音量を低減（ア
ッテネート）させる（実開昭６２−５１８４７号公報に
より開示）ことである。

【０００５】図７は自動車電話、オーディオ装置、エア
コンの操作をステアリングより操作する場合の車載情報
装置のステアリング操作スイッチの構成を示す正面図で
ある。この図７において、４ａは電話スイッチ、４０ａ
は電話音量スイッチ、４ｂはオーディオスイッチ、４０
ｂはオーディオ音量スイッチ、４ｃはエアコンスイッチ
である。

【０００６】自動車電話では、安全性のため、ハンズフ
リー機能が必要であり、ステアリング上に操作スイッチ
があることが望まれる。

【０００７】次に動作について説明する。運転者はオー
ディオスイッチ４ｂの操作により好みの選局を行ない、
オーディオ音量スイッチ４０ｂの操作により好適な音量
レベルに調整し、ラジオ放送などを聞きながら運転す
る。

【０００８】運転中に電話が着信した場合、実開昭６２
−５１８４７号公報に記載のように、オーディオの音量
がアッテネートされ、実開昭６２−１９３３４７号公報
に記載のように、オーディオのスピーカの一部が電話音
声用に切り換えられる。受話音量は、電話音量スイッチ
４０ａの操作により、アップ，ダウンする。

【０００９】また、通話終了時は通話終了スイッチ４１
ａを押す。スピーカはオーディオ側に切り替わり、オー
ディオ音量のアッテネートも解除される。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】従来の車載情報装置は
以上のように構成されているので、ステアリング上のス
イッチが多くなり、レイアウトが煩雑となり、音量制御
スイッチが２個、すなわち、電話音量スイッチ４０ａと
オーディオ音量スイッチ４０ｂの２個あるため、電話音
量操作時に、オーディオ音量スイッチ４０ｂを操作する
などの課題があった。

【００１１】また、電話中にもバックグランドミュージ
ックを楽しみたいとの要求も出て来ている。音量をアッ
プした後、電話を終了した場合、オーディオの音量が大
きすぎ、音量の再操作を必要とした。

【００１２】一方、安全面からの要求により、ステアリ
ング部にエアバッグを装着するために、ステアリング上
のスイッチは極力少なくする必要も生じて来ている。

【００１３】請求項１の発明は上記のような課題を解決
するためになされたもので、音量制御スイッチを減らし
て、誤操作を防止することができる車載情報装置を得る
ことを目的とする。

【００１４】また、請求項２の発明は、オーディオ音量
を一定とし、電話の受信音量のみを変化させて、電話終
了後のオーディオ音量調整が不要で運転中の運転者の操
作上の負担軽減を可能とする車載情報装置を得ることを
目的とする。

【００１５】さらに、請求項３の発明は、電話中でもオ
ーディオの音量を制御でき、バックグランドミュージッ
クを楽しめることができるとともに、電話終了後もオー
ディオ音量調整を不要とすることができる車載情報装置
を得ることを目的とする。

【００１６】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明に係る車
載情報装置は、ハンズフリー自動車電話ユニット内に設
けられたスピーカ切換スイッチと、このハンズフリー電
話ユニット内に設けられ、電話音量を変化させる電子ボ
リュームと、オーディオ用と、電話用に兼用の音量スイ
ッチとを設けたものである。

【００１７】また、請求項２の発明に係る車載情報装置
は、電話の使用時はオーディオ音量が一定レベルとな
り、かつ音量制御は電話のみに有効であるとともに、電
話終了後のオーディオ音量は電話の着信または発信前の
レベルに自動復帰するコントロールユニットを設けたも
のである。

【００１８】さらに、請求項３の発明に係る車載情報装
置は、電話使用時にはオーディオ音量に一定のアッテネ
ートがかかり、音量制御は電話とオーディオの双方に有
効となり、かつ電話終了後のオーディオ音量は電話の着
信または発信前のレベルに自動復帰するコントロールユ
ニットを設けたものである。

【００１９】請求項１の発明における車載情報装置は、
電話の発信、着信時には、ハンズフリー電話ユニットよ
りオーディオ装置にアッテネート信号を送り、ハンズフ
リー電話ユニット内のスピーカの切換スイッチにより、
オーディオのスピーカを電話用に切り換えるとともに、
電話音量を操作する場合は、オーディオ音量を制御して
いた音量スイッチにより行なう。

【００２０】また、請求項２の発明におけるハンズフリ
ー電話ユニットはコントロールユニットの制御により、
ハンズフリー電話ユニット内の電子ボリュームのレベル
により電話の音量制御を行う場合に、オーディオ音量を
一定にし、電話の終話後、ハンズフリー電話ユニット内
のスピーカ切換スイッチを切り換えてオーディオに戻
し、オーディオ音量のアッテネートを解除する。

【００２１】さらに、請求項３の発明においては、電話
中にもオーディオ音楽などを楽しむ場合において、電話
の着信、発信時のオーディオ音量は電子ボリュームのレ
ベルに基づきコントロールユニットの制御で一定レベル
のアッテネートがかかり、音量制御スイッチは自動車電
話およびオーディオの音量を同時に制御し、電話終了後
のオーディオの音量は電話の着信または発信前のレベル
に自動的に復帰する。

【００２２】

【実施例】以下この発明の車載情報装置の実施例を図に
ついて説明する。図１はその一実施例のシステム構成図
である。この図１において、１は各ユニットの操作を行
なう選択スイッチ、２は選択スイッチ１の操作による各
ユニットの動作状態を表示するディスプレイであり、３
は運転者が操作しやすいように操作スイッチ４を設けた
ステアリングである。

【００２３】５はシステム全体のコントロールユニット
であり、選択スイッチ１、ディスプレイ２、ステアリン
グ３に設けた操作スイッチ４、および各オーディオユニ
ットであるテープカセット６（以下、カセットとい
う）、ＣＤ（コンパクトディスク）カセット７、ラジオ
チューナ８、テレビチューナ９と接続されている。

【００２４】各オーディオユニットの音声出力端はオー
ディオアンプ１０に接続され、オーディオアンプ１０に
は複数のスピーカ１１ａ〜１１ｃに接続される。

【００２５】また、１２はスピーカ切換スイッチ１２
ａ、電子ボリューム１２ｂを内蔵したハンズフリー電話
ユニットであり、このハンズフリー電話ユニット１２に
は、マイク１３、無線機１４が接続されている。無線機
１４には、アンテナ１５が接続され、かくして自動車電
話を構成している。

【００２６】上記ハンズフリー電話ユニット１２のスピ
ーカ切換スイッチ１２ａはオーディオアンプ１０の出力
をスピーカ１１ｄ側に切り換えたり、このスピーカ１１
ｄを電話側に切り換えたりできるようになっている。

【００２７】図２は選択スイッチ１とディスプレイ２の
具体的構成例を示す正面図であり、選択スイッチ１は電
話選択スイッチ１ａ、音量スイッチ１ｂ、ディスプレイ
２上の管面タッチスイッチ１ｃおよび他のユニット選択
スイッチ１ｄから構成されている。これらのスイッチは
図１に示すコントロールユニット５に接続されている。

【００２８】図３はステアリング３上の操作スイッチ４
の具体的な構成配置の例を示す正面図であり、電話スイ
ッチ４ａ、オーディオスイッチ４ｂ、エアコンスイッチ
４ｃおよび音量スイッチ４ｄから構成されており、これ
らのスイッチも図１のコントロールユニット５に接続さ
れている。

【００２９】次に動作について、車内から電話の発信を
する場合について図４のフローチャートをもとに説明す
る。オーディオを聞きながら、図２の電話選択スイッチ
１ａを選択されるとステップＳ１０１となり、電話が具
体的に発信されたか否かをステップＳ１０２により判別
する。

【００３０】このステップＳ１０２において、もし電話
が発信されていなければ、ステップＳ１０２のＮＯ側か
らステップＳ１０３に処理が分岐し、このステップＳ１
０３により音量スイッチ１ｂまたは４ｄの操作を判定す
る。

【００３１】このステップＳ１０３で、もし音量スイッ
チ１ｂまたは４ｄの操作があると判定されれば、ステッ
プＳ１０４に進み、コントロールユニット５からオーデ
ィオアンプ１０に音量のアップ，ダウンの制御信号を送
り、オーディオアンプの音量操作を行なってステップＳ
１０２の処理に戻る。

【００３２】また、ステップＳ１０２において、電話が
発信された場合は、ステップＳ１０２のＹＥＳ側からス
テップＳ１０５に移り、ハンズフリー電話ユニット１２
からコントロールユニット５を介してオーディオアンプ
１０にアッテネート信号を送り、オーディオアンプ１０
はオーディオ音量をアッテネートする。

【００３３】ハンズフリー電話ユニット１２内では、ス
ピーカ１１ｄをステップＳ１０６でスピーカ切換スイッ
チ１２ａにより電話側に切り換える。この発信に対し
て、受話側の音声はアンテナ１５、無線機１４、ハンズ
フリー電話ユニット１２を介し、スピーカ１１ｄより出
力される。このとき、オーディオ音声はアッテネートが
かかった状態でスピーカ１１ａ〜１１ｃより出力されて
いる。

【００３４】次いで、ステップＳ１０７において、音量
スイッチ１ｂまたは４ｄが操作されたか否かの判定を行
い、この判定の結果、音量スイッチ１ｂ，４ｄが操作さ
れた場合、ステップＳ１０８に進み、コントロールユニ
ット５よりハンズフリー電話ユニット１２の電子ボリュ
ーム１２ｂを制御し、電話の受話音量を制御する。

【００３５】この音量スイッチ１ｂ，４ｂはオーディオ
音量制御、電話音量制御に兼用されているため、音量制
御方法として図５あるいは図６に示す場合がある。

【００３６】図５(a) はオーディオ音量レベルを示し、
図５(b) は電話音量レベルを示している。この図５(a)
に示すように、電話発信中はオーディオ音量は低レベル
の一定レベルとし、図５(b) に示すように、電話の受話
音量のみを変化させるものである。

【００３７】また、図６(a) はオーディオ音量レベルを
示し、図６(b) は電話音量レベルを示しており、この図
６(a) 、図６(b)からも明らかなように、オーディオ音
量と、電話受話音量の双方を変化させるものである。

【００３８】車内からの送話はマイク１３を通して行な
えるため、車内からは図示しない送受話器（ハンドセッ
ト）を持たずに電話を利用できる。

【００３９】次いで、ステップＳ１０９で電話が終了し
なければ、処理はステップＳ１０７に戻り、また、電話
終了時にはステップＳ１０９のＹＥＳ側からステップＳ
１１０に処理が移り、ハンズフリー電話ユニット１２内
のスピーカ切換スイッチ１２ａはスピーカ１１ａをオー
ディオ側に切り換えるとともに、ステップＳ１１１でオ
ーディオの音量を図５(a) 、図６(a) に示すように、電
話発信前のレベルに戻す。

【００４０】なお、上記実施例では、電話発信中は、オ
ーディオ音量のみを制御することは出来ないが、特に必
要であれば、一定時間だけ音量スイッチ１ｂ，４ｄをオ
ーディオのみの音量制御にするような小さなスイッチを
設けてもよく、発信終了時には、発信前のオーディオ音
量に戻すようにすればよい。

【００４１】

【発明の効果】以上のように、請求項１の発明によれ
ば、ハンズフリー電話ユニット内にスピーカの切換スイ
ッチと、音量を制御する電子ボリュームを持ち、音量ス
イッチをオーディオ用、電話用に兼用したので、スイッ
チを減らし、コスト的にメリットがある。

【００４２】また、請求項２の発明によれば、電話の使
用時には、オーディオの音量を一定にし、電話のみ音量
制御を可能にするとともに、電話終了後はオーディオの
音量を電話の発信または着信前の状態に戻すようにした
ので、電話終了後のオーディオの音量調整が不要とな
り、操作が簡略にできる。

【００４３】さらに、請求項３の発明によれば、電話使
用中はオーディオ音量に一定のアッテネートがかかり、
音量制御はオーディオと電話の双方に有効となるととも
に、電話終了後はオーディオの音量は電話発信または着
信前に戻るようにしたので、電話中でもオーディオの音
量を制御でき、バックグランドミュージックなどを楽し
みながら電話が可能であり、しかも電話終了後において
も、音量調整が不要になるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例による車載情報装置のシス
テム構成を示すブロック図である。

【図２】図１の車載情報装置における選択スイッチとデ
ィスプレイの具体的構成を示す正面図である。

【図３】図１の車載情報装置における操作スイッチの具
体的構成を示す正面図である。

【図４】図１の車載情報装置の動作の流れを示すフロー
チャートである。

【図５】図１の車載情報装置におけるオーディオ音量一
定、電話音量のみ変化する場合の音量レベルの説明図で
ある。

【図６】図１の車載情報装置におけるオーディオ音量と
電話音量を同時に変化する場合の音量レベルの説明図で
ある。

【図７】従来の車載情報装置におけるステアリング操作
スイッチの構成を示す正面図である。

【符号の説明】

１ 選択スイッチ １ａ 電話選択スイッチ １ｂ 音量スイッチ １ｃ 管面タッチスイッチ １ｄ ユニット選択スイッチ ２ ディスプレイ ３ ステアリング ４ 操作スイッチ ４ａ 電話スイッチ ４ｂ オーディオスイッチ ４ｃ エアコンスイッチ ４ｄ 音量スイッチ ４０ａ 電話音量スイッチ ４０ｂ オーディオ音量スイッチ ４１ａ 通話終了スイッチ ５ コントロールユニット ６ テープカセット ７ ＣＤカセット ８ ラジオチューナ ９ テレビチューナ １０ オーディオアンプ １１ａ〜１１ｄ スピーカ １２ ハンズフリー電話ユニット １３ マイク １４ 無線機 １５ アンテナ

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両に搭載されたオーディオ装置と、上
   記車両に搭載されハンズフリー機能を有しかつ電話音量
   レベルを変化させる電子ボリュームおよび電話時に上記
   オーディオ装置のスピーカを電話用に切り換えるスピー
   カ切換スイッチを有するハンズフリー電話ユニットと、
   このハンズフリー電話ユニットに接続された送話用のマ
   イクと、アンテナを接続して上記ハンズフリー電話ユニ
   ットに接続され、このハンズフリー電話ユニットに送受
   話の伝送を行なう無線機と、上記オーディオ装置および
   上記ハンズフリー電話ユニットの音量レベル調整時に操
   作される音量スイッチと、電話の発信時に上記音量スイ
   ッチの操作量に応じて上記電話ユニットの音量レベルを
   制御するコントロールユニットとを備えた車載情報装
   置。
2. 【請求項２】 上記コントロールユニットは、電話の着
   信または発信時にオーディオ音量に対して一定レベルの
   アッテネートがかかるようにオーディオ装置を制御する
   とともに、上記音量スイッチの操作による音量は上記ハ
   ンズフリー電話ユニットの電話の音量制御のみに有効と
   なり、かつ電話の終了後のオーディオ音量は電話の着信
   または発信前のレベルに自動復帰させることを特徴とす
   る請求項１記載の車載情報装置。
3. 【請求項３】 上記コントロールユニットは電話の着信
   または発信時にオーディオ音量に対して一定レベルのア
   ッテネートがかかるようにオーディオ装置を制御すると
   ともに、上記音量スイッチの操作による音量は上記ハン
   ズフリー電話ユニットの電話およびオーディオの音量を
   同時に調整し、かつ電話の終了後のオーディオ装置は電
   話の着信または発信前のレベルに自動復帰させることを
   特徴とする請求項１記載の車載情報装置。