JP3183655U - 再利用可能なポリマー発泡ボード - Google Patents

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Abstract

【課題】粘着剤付きシートをポリマー発泡ボードの表面に貼付した後、前記粘着剤付きシートを剥離できるようにすることで、貼り間違いをしたとしても、再度の貼り直しが容易であり、粘着剤付きシートを剥がして再利用可能なポリマー発泡ボードを提供する。
【解決手段】ポリマー発泡ボード体12と、前記ポリマー発泡ボード体12の少なくとも片面に形成された接着剤層14と、前記接着剤層14に接着された紙16と、前記紙16の表面にコーティングされたポリマーコート層18と、を有し、粘着剤付きシート22を前記ポリマーコート層18上に貼付した後、前記粘着剤付きシート22を剥離できるようにしてなるようにした。
【選択図】図1

Description

本考案は、展示や広告に用いられる発泡させたポリマー製のボードに関し、特に粘着剤付きシートを貼り付けた後に、前記粘着剤付きシートを剥離できるようにした再利用が可能なポリマー発泡ボードに関する。
従来、駅の広告や看板に使われるポリマー発泡ボードとして、ポリスチレンやポリエチレンなどのポリマーを発泡させて形成した板状発泡体の両面に紙を接着剤で貼付してなるポリマー発泡ボードが知られている。
このようなポリマー発泡ボードは、軽くて持ち運びに便利であり、また、加工も容易であることから、展示や広告などに広く用いられている。ポリマー発泡ボードの例としては、特許文献1がある。
上述したような、板状発泡体の両面に紙を接着剤で貼付してなるポリマー発泡ボードは、表面に写真や文字等が印字され裏面に粘着剤が塗布されたシートを前記紙の上に貼り付けたり、塩化ビニル樹脂シートの裏面に粘着剤を塗布した、いわゆるカッティングシートなどを前記紙の上に貼り付けて使用される。すなわち、粘着剤付きシートをポリマー発泡ボードの表面に貼り付けて使用される。
しかしながら、粘着剤付きシートを上述したポリマー発泡ボードの表面に貼り付けて使用した後、前記粘着剤付きシートを剥がそうとする場合、ゆっくりと少しずつ剥がさないと、図2のように、前記粘着剤付きシートに紙が付着したまま剥がれてしまうという問題があった。
図2に、従来のポリマー発泡ボード100を示す。従来のポリマー発泡ボード100は、ポリマー発泡ボード体102と、前記ポリマー発泡ボード体102の少なくとも片面に形成された接着剤層104と、前記接着剤層104に接着された紙106と、から構成されている。従来のポリマー発泡ボード100の表面に粘着剤付きシート108を貼付した後、例えば貼り間違いに気づいて剥離しようとすると、粘着剤付きシート108の粘着剤110によって紙が剥がれてしまい、紙が剥がれた箇所112が出来てしまう。
このため、従来は、剥がすのに失敗すると、失敗した箇所の上にさらに粘着剤付きシートを重ねて貼ったり、廃棄せざるを得なかった。また、粘着剤付きシートをゆっくりと少しずつ剥がすのにもコツが必要であり、特に展示用の大きなパネルなどの場合には、大変な作業であった。
したがって、粘着剤付きシートを上述したポリマー発泡ボードの表面に貼り付けて使用した後は勿論、貼り間違いをした場合であっても、再利用することはできず、廃棄するしかなかった。したがって、資源の無駄や製造コストの増加につながってしまうという問題があった。
実用新案登録第3152988号公報
本考案は、上記した従来技術の問題点に鑑みなされたもので、粘着剤付きシートをポリマー発泡ボードの表面に貼付した後、前記粘着剤付きシートを剥離できるようにすることで、貼り間違いをしたとしても、再度の貼り直しが容易であり、粘着剤付きシートを剥がして再利用可能なポリマー発泡ボードを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案に係る再利用可能なポリマー発泡ボードは、ポリマー発泡ボード体と、前記ポリマー発泡ボード体の少なくとも片面に形成された接着剤層と、前記接着剤層に接着された紙と、前記紙の表面にコーティングされたポリマーコート層と、を有し、粘着剤付きシートを前記ポリマーコート層上に貼付した後、前記粘着剤付きシートを剥離できるようにしてなることを特徴とする。
前記ポリマー発泡ボード体は、方形状が好ましいが、その他の形状であってもよい。前記方形状には、長方形や正方形などのいずれの四角形も含まれる。
また、接着剤層は前記ポリマー発泡ボード体の少なくとも片面に形成されていればよく、接着剤層が前記ポリマー発泡ボード体の両面に形成されていてもよい。両面に接着剤層が形成されている場合には、前記紙が両面に接着されていることとなる。
前記ポリマー発泡ボード体としては、ポリマーを発泡させたボード体であればいずれも含まれ、ポリスチレンを発泡させたポリスチレン発泡ボード体、ポリエチレンを発泡させたポリエチレン発泡ボード体、ポリウレタンを発泡させたポリウレタン発泡ボード体などがあるが、重量やコスト並びに加工の容易さなどの観点からポリスチレンを発泡させたポリスチレン発泡ボード体が好適である。
また、前記ポリマーコート層は、10〜30g/m2のポリマー量でコーティングされてなるのが好適である。
前記ポリマーコート層が、ポリエチレンをコーティングするポリエチレンコーティングにより形成されることが好ましい。
また、前記ポリマーコート層が、シリコンをコーティングするシリコンコーティングにより形成するようにしてもよい。
上述のように、本考案に係る再利用可能なポリマー発泡ボードは、ポリマー発泡ボードを製造する時に、ポリマー発泡ボード体に接着された紙の上にポリマーコーティングをすることで、製造できる。また、既存のポリマー発泡ボードの紙の上にポリマーコーティングをすることでも製造可能であるため、いわゆる中古のポリマー発泡ボードにポリマーコーティングを行い再利用することも可能である。
そして、本考案に係る再利用可能なポリマー発泡ボードは、貼り間違いをした場合であっても、再利用することができるので、地球環境にも配慮したものとなるという利点がある。
このように、貼り間違いによる損失を防ぐことができ、また、使用後も粘着剤付きシートを剥がして再利用できるので、例えば、年に1000枚のポリマー発泡ボードを消費する会社であれば、年に100枚程度の使用量まで削減することが可能である。
さらに、本考案に係る再利用可能なポリマー発泡ボードは、軽量であり、且つポリマーコーティングによって耐水性を付与されているため、防災用品としても機能する。例えば、窓ガラスが地震で割れた際などに応急処置的に窓ガラスの代替として利用可能である。
本考案に係る再利用可能なポリマー発泡ボードによれば、粘着剤付きシートをポリマー発泡ボードの表面に貼付した後、前記粘着剤付きシートを剥離できるようにすることで、貼り間違いをしたとしても、再度の貼り直しが容易であり、粘着剤付きシートを剥がして再利用可能なポリマー発泡ボードを提供することができるという著大な効果を有する。
本考案の再利用可能なポリマー発泡ボードの表面に粘着剤付きシートを貼付した後、剥がしているところを示す概略斜視図である。 従来のポリマー発泡ボードの表面に粘着剤付きシートを貼付した後、剥がしているところを示す概略斜視図である。
以下に本考案の一つの実施の形態を実施例に基づき添付図面を参照して説明する。本考案の技術思想から逸脱しない限りこれらの実施の形態について種々の変更又は変形が可能なことは言うまでもない。なお、同一部材は同一符号で示される。
図1において、符号10は本考案の再利用可能なポリマー発泡ボードを示す。再利用可能なポリマー発泡ボード10は、ポリマー発泡ボード体12と、前記ポリマー発泡ボード体12の少なくとも片面に形成された接着剤層14と、前記接着剤層14に接着された紙16と、前記紙16の表面にコーティングされたポリマーコート層18と、を有している。そして、粘着剤20が付いている粘着剤付きシート22を前記ポリマーコート層18上に貼付した後、前記粘着剤付きシート22を剥離できるようにされている。図示例では、ポリマー発泡ボード体12として方形状のものを示した。
図示例では、ポリスチレンを発泡させたポリスチレン発泡ボード体の両面に形成された接着剤層14と、前記接着剤層14に接着された紙16と、前記紙16の表面にコーティングされたポリマーコート層18と、を有しており、前記ポリマーコート層18として10〜30g/m2のポリマー量でポリエチレンをコーティングした例を示した。
再利用可能なポリマー発泡ボード10は、ポリマー発泡ボードを製造する時に、ポリマー発泡ボード体10に接着された紙16の上にポリマーコーティングをすることで、製造できる。また、既存のポリマー発泡ボードの紙の上にポリマーコーティングをすることでも製造可能であるため、いわゆる中古のポリマー発泡ボードにポリマーコーティングを行い再利用することも可能である。
10:本考案の再利用可能なポリマー発泡ボード、12:ポリマー発泡ボード体、14:接着剤層、16:紙、18:ポリマーコート層、20:粘着剤、22:粘着剤付きシート、100:従来のポリマー発泡ボード、102:ポリマー発泡ボード体、104:接着剤層、106:紙、108:粘着剤付きシート、110:粘着剤、112:紙が剥がれた箇所。

Claims (5)

  1. ポリマー発泡ボード体と、
    前記ポリマー発泡ボード体の少なくとも片面に形成された接着剤層と、
    前記接着剤層に接着された紙と、
    前記紙の表面にコーティングされたポリマーコート層と、
    を有し、
    粘着剤付きシートを前記ポリマーコート層上に貼付した後、前記粘着剤付きシートを剥離できるようにしてなることを特徴とする再利用可能なポリマー発泡ボード。
  2. 前記ポリマー発泡ボード体が、ポリスチレンを発泡させたポリスチレン発泡ボード体であることを特徴とする請求項1記載の再利用可能なポリマー発泡ボード。
  3. 前記ポリマーコート層が、10〜30g/m2のポリマー量でコーティングされてなることを特徴とする請求項1又は2記載の再利用可能なポリマー発泡ボード。
  4. 前記ポリマーコート層が、ポリエチレンコーティングにより形成されることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の再利用可能なポリマー発泡ボード。
  5. 前記ポリマーコート層が、シリコンコーティングにより形成されることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の再利用可能なポリマー発泡ボード。
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