JP3183343B2 - データ通信方法、端末装置、中継装置、データ通信システム及びその記録媒体 - Google Patents

データ通信方法、端末装置、中継装置、データ通信システム及びその記録媒体

Info

Publication number
JP3183343B2
JP3183343B2 JP05113299A JP5113299A JP3183343B2 JP 3183343 B2 JP3183343 B2 JP 3183343B2 JP 05113299 A JP05113299 A JP 05113299A JP 5113299 A JP5113299 A JP 5113299A JP 3183343 B2 JP3183343 B2 JP 3183343B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
connection
message
information
terminal device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05113299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000253048A (ja
Inventor
憲司 竹田
智喜 大沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP05113299A priority Critical patent/JP3183343B2/ja
Priority to CA002299174A priority patent/CA2299174A1/en
Priority to EP00103402A priority patent/EP1039718A3/en
Priority to US09/513,580 priority patent/US6954797B1/en
Publication of JP2000253048A publication Critical patent/JP2000253048A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3183343B2 publication Critical patent/JP3183343B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L9/00Cryptographic mechanisms or cryptographic arrangements for secret or secure communications; Network security protocols
    • H04L9/40Network security protocols

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モバイルコンピュ
ーティングやリモートアクセス等のように、端末装置か
らのアクセスリンクに対するスループットが、エンドー
エンド通信におけるスループットのボトルネックになる
ような利用環境で、通信効率が良好なTCP/IP通信
を可能にするデータ通信方法及びデータ通信システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータなどの端末装置間で
データ通信を行なうためのネットワークとしてインター
ネット(Internet)が普及している。また、それと共に
モバイルコンピューティングやリモートアクセスと呼ば
れる利用形態が普及している。モバイルコンピューティ
ング及びリモートアクセスとは、利用者の端末装置とし
て、携帯電話等の無線電話回線またはISDN等の有線
電話回線との通信が可能な通信装置を備えた情報処理機
器を用いるものである。また、利用者の端末装置と無線
電話回線または有線電話回線で接続されたアクセスサー
バやアクセスルータと呼ばれる中継装置(以下、ルータ
と称す)を介してサーバ端末装置との間でデータ通信を
行う利用形態のことである。なお、利用者の端末装置に
接続される回線をアクセスリンクと称し、利用者の端末
装置とサーバ端末装置との間の通信をエンドーエンド通
信と称す。モバイルコンピューティングやリモートアク
セスでは、一般にアクセスリンクの通信速度が遅く、ア
クセスリンクのスループットがエンドーエンド通信のス
ループットのボトルネックになる場合が多い。
【0003】インターネットとは、イーサネット(登録
商標)(Ethernet(登録商標))等のパケット
通信メディアで複数の端末装置が接続されたローカルエ
リアネットワーク(Local Area Network:LAN)どうしを、
ルータであるパケット中継装置で接続したネットワーク
の集合体である。
【0004】インターネットに接続される端末装置やル
ータには、インターネットプロトコル(Internet Protoc
ol: IP)と呼ばれる経路制御プロトコルにしたがって動
作させるためのプログラムがそれぞれ搭載され、IPに
よって異なるLANに接続された任意の端末装置間のパ
ケット通信を可能にしている。
【0005】ところで、パケットが通信メディアを介し
て伝送されているときに一部のデータに誤りが生じた場
合、あるいはルータが十分なパケット格納領域を備えて
いない場合には、受信したパケットが廃棄されるため、
通信中にパケットの消失が発生する。また、任意の端末
装置から異なるLANに接続された端末装置へ一連のパ
ケットを送信する場合、パケットを受信する端末装置で
はパケットの到着順序が保証されていないと送信順序と
到着順序が異なることがある。
【0006】インターネットでは、このようなパケット
の消失や順序の入れ替わりに対しても信頼性のあるデー
タ通信、すなわち送信されたデータが欠けることなく、
かつ送信された順序どおりに受信側で取り出すための機
能を有している。
【0007】このような信頼性の高いデータ通信は、ト
ランスミッションコントロールプロトコル(Transmissio
n Control Protocol: TCP)と呼ばれる通信プロトコルに
よって実現される。
【0008】TCP及びIPは、もともと有線のLAN
に接続された端末装置間におけるデータ通信を想定して
開発されたものであるが、現在はモバイルコンピューテ
ィングやリモートアクセスでも一般的に利用されてい
る。
【0009】次に、図32〜図37を用いてTCP/I
Pを用いる従来のデータ通信システムについて説明す
る。より詳くは米国IETF(THE INTERNET ENGINEERIN
G TASKFORCE)が発行する様々なRFC(Request For Com
ment)で説明されている。なお、それらのうち、TCP
についてはRFC793(Transmission Control Proto
col)に最も重要な事項が記述され、IPについてはR
FC791(Internet Protocol: IP)に最も重要な事
項が記述されている。また、RFC793及びRFC7
91の仕様変更や詳細仕様はRFC1122(Requirem
ents for InternetHosts−Communication Layer)に記
載されている。
【0010】図32はTCP/IPを用いる従来のデー
タ通信システムの一構成例を示すブロック図である。図
33は図32に示したデータ通信システムで送受信する
情報の構成を示す図であり、各ヘッダの位置関係を示す
ブロック図である。図34は図33に示したTCPヘッ
ダの構成を示すブロック図であり、図35は図33に示
したIPヘッダの構成を示すブロック図である。また、
図36は図32に示した従来のデータ通信システムのコ
ネクション開設時の手順を示すシーケンス図であり、図
37は図32に示した従来のデータ通信システムのコネ
クション終了時の手順を示すシーケンス図である。
【0011】図32に示すTCP/IPを用いる従来の
データ通信システムは、端末装置6、ルータ7、サーバ
端末装置8、無線ネットワーク9、及びインターネット
10から構成されている。端末装置6とルータ7はそれ
ぞれ無線電話回線等の無線ネットワーク9で接続され、
ルータ7とサーバ端末装置8はインターネット10で接
続されている。
【0012】端末装置6は、例えば、無線ネットワーク
9に接続可能な装置を備えた情報処理装置であり、第1
のプロセッサ61、第1の通信インタフェース管理装置
62、第1のTCPモジュール63、第1のIPモジュ
ール64、第1のPPPモジュール65、及び第1の無
線回線アクセス装置66を有している。
【0013】ルータ7は、無線ネットワーク9に接続可
能な装置及びインターネット10に接続可能なイーサネ
ットインタフェースを備えた情報処理装置であり、第2
のIPモジュール71、第2のPPPモジュール72、
第2の無線回線アクセス装置73、及び第1のイーサネ
ットモジュール73を有している。
【0014】サーバ端末装置8は、インターネット10
に接続可能なイーサネットインタフェースを備えた情報
処理装置であり、第2のプロセッサ81、第2の通信イ
ンタフェース管理装置82、第2のTCPモジュール8
3、第3のIPモジュール84、及び第2のイーサネッ
トモジュール85を有している。
【0015】無線ネットワーク9は無線回線からなる電
話網などである。また、インターネット10はイーサネ
ット等のLANやLANをルータで接続したネットワー
クの複合体である。
【0016】第1のプロセッサ61及び第2のプロセッ
サ81は通信を行うためのアプリケーションプログラム
にしたがって処理を実行する。アプリケーションプログ
ラムは相互にデータをやり取りして利用者に通信サービ
スを提供するための応用プログラムである。
【0017】応用プログラムは、ftp(file transfe
r protocol)やTELNET等の既知のもの、あるいは
利用者によって独自に作成されるたものが用いられる。
なお、第1のプロセッサ61と第2のプロセッサ81間
で通信される所望のデータを以下では応用データと称
す。
【0018】図33において、応用データは、パケット
で伝送可能な所定のデータ量から成る複数のサブ応用デ
ータに分割され(図33では第1のサブ応用データ〜第
3のサブ応用データに分割されている)、各サブ応用デ
ータ毎に送信先を示すアドレスや制御情報からなる各種
ヘッダが付与されて送信される(各モジュールで付与さ
れるヘッダについてはそれぞれ後述する)。なお、図3
3中のPPPトレイラ、及びEthernetトレイラ
はパケットの最後を示すデータである。
【0019】第1のプロセッサ61は、第2のプロセッ
サ81との間で通信を行う際に、第1の通信インタフェ
ース管理装置62によって提供されるアクセスポイント
を通して通信を行う。
【0020】第1のプロセッサ61から第2のプロセッ
サ81に応用データを送信する場合、第1のプロセッサ
61は第1の通信インタフェース管理装置62に応用デ
ータを転送すると共にデータ送信要求を行う。また、第
1のプロセッサ61で第2のプロセッサ81から送信さ
れた応用データを受信する場合、第1のプロセッサ61
は第1の通信インタフェース管理装置62にデータ受信
要求を行い、受信した応用データを転送させる。
【0021】同様に、第2のプロセッサ81は、第1の
プロセッサ61との間で通信を行う際に、第2の通信イ
ンタフェース管理装置82によって提供されるアクセス
ポイントを通して通信を行う。
【0022】第2のプロセッサ81から第1のプロセッ
サ61に応用データを送信する場合、第2のプロセッサ
81は第2の通信インタフェース管理装置82に応用デ
ータを渡すと共にデータ送信要求を行う。また、第2の
プロセッサ81で第1のプロセッサ61から送信された
応用データを受信する場合、第2のプロセッサ81は第
2の通信インタフェース管理装置82にデータ受信要求
を行い、受信した応用データを転送させる。
【0023】第1の通信インタフェース管理装置62及
び第2の通信インタフェース管理装置82は、上述した
アクセスポイントを管理すると共に、第1のTCPモジ
ュール63及び第2のTCPモジュール83が有する機
能を利用して、第1のプロセッサ61及び第2のプロセ
ッサ81からの要求にしたがって具体的な処理を実行す
る。なお、アクセスポイントは、現在、「ソケット」と
呼ばれる概念で提供される。
【0024】次に、「ソケット」について第1の通信イ
ンタフェース管理装置62で用いる場合を例にして説明
する。なお、第2の通信インタフェース管理装置82で
用いる場合も同様であるため、その説明は省略する。
【0025】ソケットは、自己のアドレス及びアプリケ
ーションプログラムを識別するためのポートと呼ばれる
識別子によって識別される。また、データ通信を実現す
るためのコネクションと呼ばれる仮想的な通信路へのア
クセスポイントとなる。なお、コネクションは通信を行
う通信インタフェース管理装置で、適宜生成、削除され
る。
【0026】第1のプロセッサ61と第2のプロセッサ
81間で応用データの通信を行う場合、第1のプロセッ
サ61と第2のプロセッサ81間にコネクションが開設
され、そのコネクションを介して応用データが伝送され
る。また、応用データの通信が終了したらコネクション
も閉じるため、ソケットはコネクション制御機能とデー
タ通信機能とをそれぞれ有している。
【0027】コネクション制御機能は、自己のソケット
と通信相手のソケットを指定して能動的にコネクション
を開設するコネクション能動開設機能と、自己のソケッ
トを他の通信端点からのコネクション能動開設要求を受
け付けるためのソケット(受動ソケット)に変換するコ
ネクション受動開設点生成機能と、受動ソケットによっ
てコネクション開設を待ち受けるためのコネクション受
動開設機能と、開設しているコネクションを終了するた
めのコネクション終了機能とがある。
【0028】また、データ通信機能は、開設しているコ
ネクションを介して通信相手のソケットに応用データを
送信するデータ送信機能と、開設しているコネクション
を介して通信相手のソケットから送信されたデータを取
り出すデータ受信機能とがある。
【0029】以上の機能は第1のTCPモジュール63
によって実現され、第1の通信インタフェース管理装置
62は、第1のプロセッサ61からの通信要求を第1の
TCPモジュール63の機能呼び出しに置き換えると共
に、ソケットとコネクションの対応関係を管理する。
【0030】また、第1の通信インタフェース管理装置
62は、第1のプロセッサ61から渡された応用データ
を、一時的に保持(応用データを格納する記憶領域を送
信データバッファと称す)すると共に、受信した応用デ
ータを第1のプロセッサ61が取り出すまで一時的に保
持(応用データを格納する記憶領域を受信データバッフ
ァと称す)する。
【0031】第1のプロセッサ61は、第1の通信イン
タフェース管理装置62によってソケットとコネクショ
ン端点との関係が一対一に対応付けられることで、通信
に用いるコネクションをソケットによって識別する。ま
た、第1のTCPモジュール63は、第1の通信インタ
フェース管理装置62からのデータ転送要求と共にソケ
ットの識別子が指定されることで、対応するコネクショ
ンを識別する。ちなみにUNIXオペレーティングシス
テムの一種であるFreeBSD 2.2.6―REL
EASEでは、コネクション能動開設要求、コネクショ
ン受動開設点生成要求、コネクション受動開設要求、及
びコネクション切断要求は、それぞれconnect,
listen,accept,shutdownのシス
テムコール関数で実現される。また、データ送信の要求
は、sendまたはwriteのシステムコール関数で
実現され、データ受信の要求はrecvまたはread
のシステムコール関数で実現される。
【0032】第1のTCPモジュール63及び第2のT
CPモジュール83は、それぞれTCPプロトコル制
御、すなわちコネクション制御やデータ通信を実現する
ためのトランスポート層プロトコルモジュールである。
【0033】以下では、第1のTCPモジュール63を
例にしてTCPモジュールの機能について説明する。第
2のTCPモジュール83の機能及び動作は第1のTC
Pモジュール63と同様である。
【0034】第1のTCPモジュール63は、受信した
応用データを送信された順序に並べ替える順序制御機能
と、パケット損失時に再送処理を行うデータ通信保証機
能と、第2のTCPモジュール83とのフロー制御機能
とを有している。
【0035】第1のTCPモジュール63は、第1の通
信インタフェース管理装置62から応用データを受け取
ると、TCPセグメントを生成して第1のIPモジュー
ル64に渡す。TCPセグメントとは、図34に示すT
CPヘッダのみ、あるいはTCPヘッダと応用データか
ら構成される。なお、TCPヘッダは図33に示すよう
にサブ応用データの先頭に付加される。
【0036】また、第1のTCPモジュール63は、第
1のIPモジュール64からTCPセグメントを受け取
ると、それに含まれるTCPヘッダから対応するコネク
ションを識別し、TCPプロトコル制御を行なう。
【0037】第1のIPモジュール64、第2のIPモ
ジュール71、及び第3のIPモジュール84は、それ
ぞれIPプロトコル制御を行うネットワーク層プロトコ
ルモジュールである。各IPモジュールは、ネットワー
クにアクセスするための下位のネットワークインタフェ
ースに対して、予め、それらを識別するためのIPアド
レスをそれぞれ付与している。また、IPアドレスに対
応するIPデータグラムをどのネットワークインタフェ
ースに送出するかを記録した経路テーブルを有してい
る。
【0038】すなわち、第1のIPモジュール64は第
1のPPPモジュール65にIPアドレスを付与し、第
2のIPモジュール71は第2のPPPモジュール72
及び第1のイーサネットモジュール74にそれぞれIP
アドレスを付与し、第3のIPモジュール84は第2の
イーサネットモジュール85にIPアドレスを付与す
る。なお、第1のPPPモジュール65に付与されたI
Pアドレスを端末装置6のIPアドレスと称し、第2の
PPPモジュール72及び第1のイーサネットモジュー
ル74に付与されたIPアドレスをルータ7のIPアド
レスと称す。また、第2のイーサネットモジュール85
に付与されたIPアドレスをサーバ端末装置8のIPア
ドレスと称す。
【0039】第1のIPモジュール64が有する経路テ
ーブルにはサーバ端末装置8宛てのネットワークインタ
フェースとして第1のPPPモジュール65が指定さ
れ、第3のIPモジュール84が有する経路テーブルに
は端末装置6宛てのネットワークインタフェースとして
第2のイーサネットモジュール85が指定されている。
また、第2のIPモジュール71が有する経路テーブル
には、端末装置6宛てのネットワークインタフェースと
して第2のPPPモジュール72が指定され、サーバ端
末装置8宛てのネットワークインタフェースとして第1
のイーサネットモジュール74が指定されている。
【0040】第1のIPモジュール64は、第1のTC
Pモジュール63からTCPセグメントを受け取ると、
そのTCPセグメントからIPデータグラムを生成し、
第1のPPPモジュール65に渡す。
【0041】IPデータグラムとは、図35に示すIP
ヘッダとTCPセグメントから構成される。なお、IP
ヘッダは図33に示すようにTCPセグメントの先頭に
付加される。
【0042】第1のIPモジュール64は、第1のPP
Pモジュール65からIPデータグラムを受け取ると、
そのIPデータグラムに含まれるIPヘッダから端末装
置6宛てのIPデータグラムであるか否かを判断する。
受け取ったIPデータグラムが端末装置6宛ての場合
は、IPデータグラムからTCPセグメントを取り出
し、第1のTCPモジュール63に渡す。また、IPデ
ータグラムが端末装置6宛てでない場合は、経路制御テ
ーブルを参照してIPデータグラムの宛先に対応するネ
ットワークインタフェースに送出する。
【0043】IPデータグラムが端末装置6宛てである
か否かの判断は、IPヘッダ内の送信先IPアドレスと
第1のPPPモジュール65に割り当てられたIPアド
レスとが等しいか否かで判断する。
【0044】第2のIPモジュール71は、第1のイー
サネットモジュール74から端末装置6宛てのIPデー
タグラムを受け取ると、そのIPデータグラムを第2の
PPPモジュール72に渡す。また、第2のPPPモジ
ュール72からサーバ端末装置8宛てのIPデータグラ
ムを受け取ると、そのIPデータグラムを第2のイーサ
ネットモジュール74に渡す。なお、第3のIPモジュ
ール84の機能及び動作は第1のIPモジュール64と
同様であるため、その説明は省略する。
【0045】第1のPPPモジュール65及び第2のP
PPモジュール72は、相互間でPPP(Point to Poi
nt Protocol)処理を実行するデータリンクプロトコル
処理モジュールである。
【0046】第1のPPPモジュール65は、第1のI
Pモジュール64から受け取ったIPデータグラムから
PPPフレームを生成し、第1の無線回線アクセス装置
66を介して無線ネットワーク9に送出する。また、第
1の無線回線アクセス装置66を介してPPPフレーム
を受信すると、その中からIPデータグラムを取り出
し、取り出したIPデータグラムを第1のIPモジュー
ル64に渡す。
【0047】同様に、第2のPPPモジュール72は、
第2のIPモジュール71から受け取ったIPデータグ
ラムからPPPフレームを生成し、第2の無線回線アク
セス装置73を介して無線ネットワーク9に送出する。
また、第2の無線回線アクセス装置73を介してPPP
フレームを受信すると、その中からIPデータグラムを
取り出し、取り出したIPデータグラムを第2のIPモ
ジュール71に渡す。第1の無線回線アクセス装置66
及び第2の無線回線アクセス装置73は、無線ネットワ
ーク9にアクセスし、無線ネットワーク9との接続や切
断、あるいはデータ通信を制御する。
【0048】第1のイーサネットモジュール74及び第
2のイーサネットモジュール85は、それぞれイーサネ
ットインタフェース装置を有し、イーサネットを通じて
データを送受信するための処理モジュールである。な
お、各イーサネットインタフェース装置には、予め、イ
ンターネット全体で一意の識別子(これをイーサネット
アドレスと称す)がそれぞれ付与される。
【0049】第1のイーサネットモジュール74は、第
2のIPモジュール71からサーバ端末装置8宛てのI
Pデータグラムを受け取ると、そのIPデータグラムか
ら第2のイーサネットモジュール85宛てのイーサネッ
トフレームを生成し、インターネット10に送出する。
また、インターネット10から第1のイーサネットモジ
ュール74宛てのイーサネットフレームを受け取ると、
そのイーサネットフレーム中のデータ誤りの有無を調べ
る。データ誤りが無い場合は、イーサネットフレームか
らIPデータグラムを取り出し、取り出したIPデータ
グラムを第2のIPモジュール71へ渡す。また、デー
タ誤りがある場合は、そのイーサネットフレームを廃棄
する。
【0050】一方、第2のイーサネットモジュール85
は、第3のIPモジュール84から端末装置6宛てのI
Pデータグラムを受け取ると、そのIPデータグラムか
ら第1のイーサネットモジュール74宛てのイーサネッ
トフレームを生成し、インターネット10へ送出する。
また、インターネット10から第2のイーサネットモジ
ュール85宛てのイーサネットフレームを受け取ると、
そのイーサネットフレーム中のデータ誤りの有無を調べ
る。データ誤りが無い場合は、イーサネットフレームか
らIPデータグラムを取り出し、取り出したIPデータ
グラムを第3のIPモジュール84へ渡す。また、デー
タ誤りがある場合は、そのイーサネットフレームを廃棄
する。
【0051】次に、図32に示した従来のデータ通信シ
ステムのコネクション制御時及びデータ通信時の各モジ
ュールの動作についてそれぞれ説明する。
【0052】コネクション制御機能及びデータ通信機能
は、第1のTCPモジュール63及び第2のTCPモジ
ュール83によって実現され、それより下位のモジュー
ルは単にIPデータグラムを送信先の装置に転送する機
能を有するだけである。
【0053】なお、以下の動作は、第1のプロセッサ6
1から第1の通信インタフェース管理装置62に機能毎
の動作要求がなされたとき、あるいは第2のプロセッサ
81から第2の通信インタフェース管理装置82に機能
毎の動作要求がなされたときにそれぞれ開始される。
【0054】(1)TCPセグメントの送信動作 まず、TCPセグメントの送信動作について、第1のT
CPモジュール63から第2のTCPモジュール83に
TCPセグメントを送信する場合を例にして説明する。
なお、第1のIPモジュール64と第3のIPモジュー
ル84、第1のPPPモジュール65と第2のPPPモ
ジュール72、第1の無線回線アクセス装置66と第2
の無線回線アクセス装置73、及び第1のイーサネット
モジュール74と第2のイーサネットモジュール85
は、互いに対称的に動作する。したがって、第2のTC
Pモジュール83から第1のTCPモジュール63にT
CPセグメントを送信する場合は、以下に説明する動作
をそれぞれ入れ替えた動作となる。
【0055】まず、第1のIPモジュール64は、第1
のTCPモジュール63からサーバ端末装置8宛てのT
CPセグメントを受け取ると、受け取ったTCPセグメ
ントからIPデータグラムを生成し、そのIPデータグ
ラムを第1のPPPモジュール65に渡す。IPデータ
グラムは、IPヘッダと受け取ったTCPセグメントか
ら構成される。図35に示すように、IPヘッダの送信
元IPアドレスフィールド(Source IP address)には
端末装置6のIPアドレスが格納され、送信先IPアド
レスフィールド(Destination IP address)にはサーバ
端末装置8のIPアドレスが格納され、プロトコルフィ
ールド(Protocol)にはTCPを識別するための値が格
納される。
【0056】第1のPPPモジュール65は、第1のI
Pモジュール64からIPデータグラムを受け取ると、
受け取ったIPデータグラムからPPPフレームを生成
し、そのPPPフレームを第1の無線回線アクセス装置
66に渡す。PPPフレームにはデータ誤りを検出する
ためのフレームチェックシーケンスが付加される。第1
の無線回線アクセス装置66に渡されたPPPフレーム
は、無線ネットワーク9、第2の無線回線アクセス装置
73を介して第2のPPPモジュール72に渡される。
【0057】第2のPPPモジュール72は、PPPフ
レームを受け取ると、そのフレームチェックシーケンス
を計算し、PPPフレーム内のデータ誤りの有無を調べ
る。データ誤りが無い場合は、PPPフレームからIP
データグラムを取り出し、取り出したIPデータグラム
を第2のIPモジュール71に渡す。
【0058】第2のIPモジュール71は、IPデータ
グラムを受け取ると、そのIPヘッダの送信先IPアド
レスフィールドの値を調べる。ここでは、送信先IPア
ドレスフィールドにサーバ端末装置8のIPアドレスが
格納されているため、当該IPデータグラムを第1のイ
ーサネットモジュール74に渡す。
【0059】第1のイーサネットモジュール74に渡さ
れたIPデータグラムは、インターネット10、第2の
イーサネットモジュール85を介して第3のIPモジュ
ール84に渡される。
【0060】第3のIPモジュール84は、IPデータ
グラムを受け取ると、そのIPヘッダ内の送信先IPア
ドレスフィールドの値を調べる。ここでは、送信先IP
アドレスフィールドにサーバ端末装置8のIPアドレス
が格納されているため、当該IPデータグラムをサーバ
端末装置8宛てのものと認識する。また、IPヘッダ内
のプロトコルフィールドの値はTCPの識別子の値であ
るため、IPデータグラムからTCPセグメントを取り
出し、取り出したTCPセグメントを第2のTCPモジ
ュール83に渡す。
【0061】(2)TCP基本動作 次に、各TCPモジュールの共通の基本動作、及びTC
PセグメントにおけるTCPヘッダの利用方法について
説明する。
【0062】上述したように、TCPでは二つのソケッ
ト間にコネクションが設定され、TCPセグメントは各
コネクションの二つのソケット間で送受信される。その
ため、全てのTCPセグメントには対応するコネクショ
ンを識別するための情報が必要となる。
【0063】TCPセグメントとコネクションとの対応
は、TCPセグメントのTCPヘッダ中の送信元ポート
番号フィールド(Source port number)に送信元のソケ
ットのポート番号を格納し、送信先ポート番号フィール
ド(Destination port number)に送信先のソケットの
ポート番号を格納することで識別する。また、IPデー
タグラムのIPヘッダ中の送信元IPアドレスフィール
ド(Source IP address)に送信元のソケットのIPア
ドレスを格納し、送信先IPアドレスフィールド(Dest
ination IP address)に送信先のソケットのIPアドレ
スを格納することで識別する。
【0064】すなわち、任意のコネクションの一方のソ
ケットS1のIPアドレスをA1、ポート番号をP1と
し、他方のソケットS2のIPアドレスをA2、ポート
番号をP2とし、ソケットS1が存在する装置のTCP
モジュールをTCPモジュールM1、ソケットS2が存
在する装置のTCPモジュールをTCPモジュールM2
とすると、TCPモジュールM1からTCPモジュール
M2へTCPセグメントを送信する場合、TCPモジュ
ールM1は、TCPヘッダ中の送信元ポート番号フィー
ルドにP1を格納し、送信先ポート番号フィールドにP
2を格納したTCPセグメントを生成する。さらに、I
Pモジュールは、IPヘッダ中の送信元IPアドレスフ
ィールドにA1を格納し、送信先IPアドレスフィール
ドにA2を格納したIPデータグラムを生成する。
【0065】TCPセグメントを含むIPデータグラム
を受け取ったTCPモジュールM2は、TCPヘッダ中
の送信元ポート番号フィールドの値P1、TCPヘッダ
中の送信先ポート番号フィールドの値P2、IPヘッダ
中の送信元IPアドレスフィールドの値A1、及びIP
ヘッダ中の送信先IPアドレスフィールドの値A2か
ら、受け取ったTCPセグメントはソケットS1及びソ
ケットS2の対から成るコネクションに対応すると判断
する。
【0066】また、TCPは送達確認機能と再送機能に
よりTCPセグメントの損失についても対処する。
【0067】TCPセグメントの送達確認機能では、送
信されるTCPセグメントのTCPヘッダのシーケンス
番号フィールド(Sequence number)と、受信側から返
送されるTCPセグメントのTCPヘッダの確認フラグ
フィールド(A)と確認番号フィールド(Acknowledgment
number)とが用いられる。
【0068】TCPモジュールM1からTCPモジュー
ルM2に応用データまたは制御情報を送信する場合、T
CPモジュールM1は、各コネクションごとに、プロセ
ッサから受け取った応用データへ1バイト単位で順に番
号を付与し(この番号をシーケンス番号と称す)、TC
PセグメントをTCPモジュールM2に送信する際に
は、先頭のサブ応用データのシーケンス番号をTCPヘ
ッダのシーケンス番号フィールドに格納する。
【0069】TCPモジュールM2は、受信したTCP
セグメントのTCPヘッダのシーケンス番号フィールド
の値、及びTCPセグメントに含まれるサブ応用データ
のサイズから、受信したサブ応用データの先頭からの位
置を判断する。
【0070】TCPモジュールM2は、受信したサブ応
用データのシーケンス番号の履歴を各コネクション毎に
記録し、その履歴から受信したサブ応用データが既に受
け取ったデータなのか、それとも新しく受け取ったデー
タなのかを判断する。
【0071】また、TCPモジュールM2は、新しいサ
ブ応用データを受け取ると、最後に受け取ったサブ応用
データのシーケンス番号に1を加えた値(先頭から見て
最初に現れる未受信のサブ応用データのシーケンス番
号)をTCPヘッダの確認番号フィールドに格納する。
そして、確認フラグフィールドを「設定」にしたTCP
セグメントをTCPモジュールM1に返送する。
【0072】TCPモジュールM1は、TCPヘッダの
確認フラグフィールドが「設定」にされている場合、確
認番号フィールドの値(その値をXとする)を参照する
ことで、シーケンス番号X−1のサブ応用データまでの
送達成功を知ることができる。このような送達確認方法
を累積確認方法と称す。
【0073】また、TCPモジュールM1は、TCPセ
グメントの送信時に再送タイマを起動する。再送タイマ
が満了するまでに送信したTCPセグメントの送達確認
ができれば対応する再送タイマを中止し、そのTCPセ
グメントの送信処理を終了する。TCPセグメントの送
達確認が通知されないまま再送タイマが満了した場合
は、TCPセグメントの送信が失敗したとみなし、その
TCPセグメントで送信しようとしていたサブ応用デー
タの先頭から再び応用データの送信を開始する。以上、
TCPモジュールの送達確認機能と再送機能について、
応用データを含むTCPセグメントの送信動作を例にし
て説明したが、応用データを含まない制御情報を伝達す
るためのTCPセグメント(例えば、コネクション開設
要求のTCPセグメントなど)を送信する場合も、その
TCPセグメントにサブ応用データを含むものとみなし
て同様な処理を実行する。
【0074】さらに、従来のデータ通信システムでは、
受信側のTCPモジュールから送信側のTCPモジュー
ルに受信データバッファの空き容量を通知することによ
り、送信側のTCPモジュールでTCPセグメントの送
信中断、送信再開を制御するフロー制御機能を備えてい
る。受信データバッファの空き容量は、送信するTCP
セグメントのTCPヘッダのウィンドウサイズフィール
ド(Window size)に格納される。
【0075】TCPモジュールM2は、TCPモジュー
ルM1からTCPセグメントを受け取ると、TCPヘッ
ダのウィンドウサイズフィールドを参照する。このと
き、ウィンドウサイズフィールドの値が0の場合は応用
データの送信を中断し、ウィンドウサイズフィールドの
値が0で無い場合はウィンドウサイズフィールドの値を
上限サイズとするサブ応用データを送信する。
【0076】(3)コネクション開設動作(コネクショ
ン能動開設、コネクション受動開設点生成、コネクショ
ン受動開設) 次に、従来のデータ通信システムのコネクション開設動
作について図36を参照して説明する。
【0077】第1のプロセッサ61から第2のプロセッ
サ81にコネクションを開設する場合、まず、第2のプ
ロセッサ81は、データ通信用のソケット(S2とす
る)を生成し、そのソケットに所定のポート番号(P2
とする)を付与する。次に、第2の通信インタフェース
管理装置82にコネクション受動開設点生成を要求し、
ソケットS2を受動ソケットに変更させると共に、コネ
クション受動開設を要求して第2のプロセッサ81自身
をソケットS2によるコネクション開設待ち状態にす
る。
【0078】第2の通信インタフェース管理装置82
は、ソケットS2に対するコネクション受動開設点生成
とコネクション受動開設が要求されると、第2のTCP
モジュール83にその旨を通知する。第2のTCPモジ
ュール83はソケットS2をコネクション受動開設待ち
の状態にする。
【0079】一方、第1のプロセッサ61は、データ通
信用のソケット(S1とする)を生成し、ソケットS1
を通じてサーバ端末装置8のIPアドレス及びポート番
号P2を指定し、第1の通信インタフェース管理装置6
2にソケットS2へのコネクション能動開設を要求す
る。
【0080】第1の通信インタフェース管理装置62
は、ソケットS2へのコネクション能動開設が要求され
ると、ソケットS1とソケットS2の関係を記録し、第
1のTCPモジュール63に対してソケットS2へのコ
ネクション能動開設を要求する。
【0081】第1のTCPモジュール63はソケットS
2に対するコネクション能動開設要求を受け取ると、シ
ーケンス番号の初期値(X1とする)を生成し、この時
点までにソケットS1に対するポート番号の指定が無け
れば、未使用のポート番号をソケットS1のポート番号
に設定する(P1とする)。
【0082】さらに、第1のTCPモジュール63は、
コネクション開設を要求するためのTCPセグメントA
1を生成し、生成したTCPセグメントA1を第2のT
CPモジュール83に渡す。TCPセグメントA1は、
TCPヘッダのみからなり、TCPヘッダの送信元ポー
ト番号フィールドにP1が格納され、送信先ポート番号
フィールドにP2が格納され、シーケンス番号フィール
ドにX1が格納されている。また、同期フラグフィール
ド(S)は「設定」にされている。
【0083】第2のTCPモジュール83は、第1のT
CPモジュール63からTCPセグメントA1を受け取
ると、TCPセグメントA1に含まれるTCPヘッダの
送信先ポート番号フィールドの値(P2)、及び同期フ
ラグフィールド(「設定」)をそれぞれ確認し、ソケッ
トS2に対する接続要求であると判断する。
【0084】第2のTCPモジュール83は、ソケット
S2がコネクション受動開設待ちであることから、シー
ケンス番号の初期値(X2とする)を生成し、TCPセ
グメントA1の送達確認通知、及びコネクション開設を
要求するためのTCPセグメントA2を生成して第1の
TCPモジュール63に渡す。
【0085】TCPセグメントA2は、TCPヘッダの
みからなり、TCPヘッダの送信元ポート番号フィール
ドにP2が格納され、送信先ポート番号フィールドにP
1が格納され、シーケンス番号フィールドにX2が格納
されている。また、同期フラグフィールド及び確認フラ
グフィールドはそれぞれ「設定」にされ、確認番号フィ
ールドにはX1+1が格納されている。
【0086】第1のTCPモジュール63は、第2のT
CPモジュール83からTCPセグメントA2を受け取
ると、TCPセグメントA2のTCPヘッダの送信先ポ
ート番号フィールドの値(P1)、同期フラグフィール
ド(「設定」)、確認フラグフィールド(「設定」)、
及び確認番号フィールドの値(X1+1)をそれぞれ確
認し、受け取ったTCPセグメントA2がTCPセグメ
ントA1の送達確認を通知するものであり、かつ第2の
TCPモジュール83によりコネクション開設要求がな
されていると判断する。
【0087】続いて、第1のTCPモジュール63は、
TCPセグメントA2の送達確認を通知するTCPセグ
メントA3を第2のTCPモジュール83に渡す。TC
PセグメントA3は、TCPヘッダのみからなり、TC
Pヘッダの送信元ポート番号フィールドにP1が格納さ
れ、送信先ポート番号フィールドにP2が格納され、シ
ーケンス番号フィールドにX1が格納され、同期フラグ
フィールド及び確認フラグフィールドはそれぞれ「設
定」にされ、確認番号フィールドにX2+1が格納され
ている。
【0088】第2のTCPモジュール83は、第1のT
CPモジュール63からTCPセグメントA3を受け取
ると、TCPセグメントA3に含まれるTCPヘッダの
送信先ポート番号フィールドの値(P2)、確認フラグ
フィールド(「設定」)、確認番号フィールドの値(X
2+1)をそれぞれ確認し、TCPセグメントA3がT
CPセグメントA2の送達確認を通知するものであり、
第1のTCPモジュール63との間でコネクション開設
の確認がとれたと判断する。
【0089】第2のTCPモジュール83は、さらに同
じポート番号を持つコネクション端点を複製し、第2の
通信インタフェース管理装置82にそのコネクション端
点と共にコネクション受動開設完了を通知する。
【0090】第2の通信インタフェース管理装置82
は、コネクション開設が通知されると当該コネクション
端点に対して新規にソケットを生成し(ソケットS3と
する)、ソケットS3と共に第2のプロセッサ81にコ
ネクション受動開設完了を通知する。
【0091】このとき、ソケットS1とソケットS3間
にコネクションが開設され、第2のプロセッサ81はソ
ケットS2ではなく、ソケットS3を含むコネクション
にアクセスする。また、ソケットS2は再びコネクショ
ン受動開設待ちの状態に戻る。このようなソケットS2
の複製動作は、複数の装置と同時にデータ通信を行うこ
とができるようにするための処理であり、ソケットS2
をコネクション受動開設待ち状態にしておくことで、他
の装置からのコネクション開設要求に対応可能にする。
【0092】(4)コネクション終了動作 次に、従来のデータ通信システムのコネクション終了動
作について図37を参照して説明する。
【0093】TCPでは、TCPセグメントが伝送され
る各方向毎にそれぞれ終了処理が行われ、それらの終了
処理が完了した時点でコネクション終了処理を完了す
る。コネクション終了処理は、送信元となるプロセッサ
からの終了処理要求を契機に実行される。
【0094】第1のプロセッサ61から第2のプロセッ
サ81に対するコネクション終了動作は、第1のプロセ
ッサ61からの第1の通信インタフェース管理装置62
に対するコネクション終了要求によって開始される。
【0095】第1の通信インタフェース管理装置62
は、コネクション終了要求を受け取ると、第1のTCP
モジュール63にソケットの識別子と共にコネクション
終了要求を通知する。第1のTCPモジュール63は、
コネクション終了要求を受け取ると、そのソケットに対
応するコネクションを終了するためのTCPセグメント
B1を生成し、TCPセグメントB1を第2のTCPモ
ジュール83に渡す。TCPセグメントB1は、通常の
TCPヘッダの各フィールドの設定に加え、終了フラグ
フィールド(F)を「設定」にしたものである。
【0096】第2のTCPモジュール83は第1のTC
Pモジュール63からTCPセグメントB1を受け取る
と、TCPセグメントB1に含まれるTCPヘッダの終
了フラグフィールド(「設定」)を確認し、TCPセグ
メントB1がコネクション終了要求であると判断する。
【0097】続いて、第2のTCPモジュール83は、
TCPセグメントB1の送達確認を通知するためのTC
PセグメントB2を生成し、TCPセグメントB2を第
1のTCPモジュール63に渡す。
【0098】第1のTCPモジュール63はTCPセグ
メントB2を受け取ると、それがTCPセグメントB1
の送達確認であることを確認し、第1のプロセッサ61
から第2のプロセッサ81に対するコネクション終了動
作を完了する。
【0099】なお、第2のプロセッサ81から第1のプ
ロセッサ61に対するコネクション終了動作は、上述し
た第1のプロセッサ61から第2のプロセッサ81に対
するコネクション終了動作の動作主体を入れ替えた形で
同様に行われる。
【0100】(5)データ送受信動作(データ送信機
能、データ受信機能) 次に、端末装置6のソケットS1とサーバ端末装置8の
ソケットS2からなるコネクションを通じて第1のプロ
セッサ61から第2のプロセッサ81に応用データを送
信する場合を例にして、従来のデータ通信システムのデ
ータ送受信動作について説明する。
【0101】まず、第1のプロセッサ61がソケットS
2を通じて第1の通信インタフェース管理装置62に応
用データと共にデータ送信要求を渡すと、第1の通信イ
ンタフェース管理装置62は応用データをソケットS2
に対応する送信データバッファに格納し、第1のTCP
モジュール63にデータ送信要求を行う。
【0102】第1のTCPモジュール63は、送信デー
タバッファの先頭から最大セグメントサイズ(maximum
Segment Size: MSS)分のサブ応用データを切り出し、
切り出したサブ応用データの先頭にTCPヘッダを付加
してTCPセグメントを生成し、第2のTCPモジュー
ル83に送信する。
【0103】以上の処理は、送信データバッファの中の
応用データが無くなるか、送達確認されていない応用デ
ータのサイズが送信ウィンドウサイズに達するか、第2
のTCPモジュール83からの受信データバッファの空
き容量不足の通知によるフロー制御の実行まで繰り返
す。
【0104】MSSとは、下位のネットワークインタフ
ェースが一度に送信することができる最大転送サイズ
(Maximum Transfer Unit: MTU)からTCPヘッダのサ
イズとIPヘッダのサイズを引いた値である。上記例で
は、PPPモジュールのMTUは1500バイトであ
り、TCPヘッダ及びIPヘッダのサイズはそれぞれ2
0バイトであることから、MSSは1460バイトとな
る。
【0105】第2のTCPモジュール83は、TCPセ
グメントを受信すると、TCPヘッダ中の送信元ポート
番号フィールドの値及び送信先ポート番号フィールドの
値から対応するコネクションを識別し、受信した応用デ
ータをソケットS2に対応する受信データとして第2の
通信インタフェース管理装置82に渡す。
【0106】第2の通信インタフェース管理装置82
は、受け取った応用データをソケットS2に対応する受
信データバッファにを格納する。受信データバッファに
格納された応用データは、第2の通信インタフェース管
理装置82に対するデータ受信要求を契機に第2のプロ
セッサ81に渡される。
【0107】ところで、従来のデータ通信システムで
は、応用データの送受信の際に発生するTCPセグメン
トの損失や到着順序の入れ替わり、あるいはTCPセグ
メントの重複到着について、以下のように処理すること
で信頼性のあるデータ伝送を実現している。
【0108】上述したように、第1のTCPモジュール
63と第2のTCPモジュール83間では互いに送信し
たTCPセグメントの送達確認を行っており、TCPセ
グメントを受け取った際には、TCPヘッダのシーケン
ス番号フィールドの値から各サブ応用データの前後関係
を知ることができる。
【0109】第2のTCPモジュール83は、既に受け
取ったサブ応用データの続きのサブ応用データを受信し
た場合は、そのサブ応用データを第2の通信インタフェ
ース管理装置82にそのまま渡す。また、続きのサブ応
用データではなく幾つか後のサブ応用データを受信した
場合は、シーケンス番号と共にそのサブ応用データを一
時的に保持しておき、間を埋めるサブ応用データを受信
した時に、それらのサブ応用データと共に第2の通信イ
ンタフェース管理装置82に渡す。なお、既に受信した
サブ応用データが再び送られてきた場合は、そのサブ応
用データを廃棄する。このようにして順序制御と重複制
御を行う。
【0110】また、第1のTCPモジュール63は、再
送タイマにより、TCPセグメントの損失を検出し、再
送タイマが満了したTCPセグメントの再送を行うこと
によりTCPセグメントの損失を回復する。
【0111】図32に示すようなデータ通信システムで
は、一般に、TCPセグメントの送信から、その送達確
認を含むTCPセグメントが返送されるまでの往復通信
時間(Round Trip Time: RTT)は、ルータ7における処
理負荷の変動によって変化する。したがって、再送タイ
マのタイムアウト値を固定すると、ルータ7の処理負荷
が変動してRTTの値が固定値よりも大きくなると無駄
な再送が発生してしまう。また、固定値を大きな値に設
定するとTCPセグメントの損失の検出に多大な時間が
かかってしまう。
【0112】これに対して、従来のTCP/IPを用い
るデータ通信システムでは、コネクション開設以降の送
達確認手順としてTCPモジュール間のRTTを計測
し、計測値に基づいてRTTの平均値とその分散平均か
ら再送タイマのタイムアウト値を再設定している。これ
により、再送タイマのタイムアウト値は、RTTの変化
に動的に対応した最適な値に設定される。
【0113】また、従来のTCP/IPを用いるデータ
通信システムでは、TCPセグメントの損失をルータの
輻輳によるTCPセグメントの廃棄と仮定し、TCPモ
ジュールは、TCPセグメントの損失を検出すると、ル
ータの処理負荷を軽減するためにTCPセグメントの投
入速度を一旦下げ、その後徐々に上げていく、スロース
タートという技術を用いている。すなわち、TCPモジ
ュールは通常の送信フロー制御のための送信ウィンドウ
に加えて輻輳ウィンドウを設定し、送信ウィンドウと輻
輳ウィンドウの内、小さい値の方を送信のためのウィン
ドウサイズに設定している。
【0114】TCPモジュールは、TCPセグメントの
損失を検出すると、輻輳ウィンドウのサイズをMSS一
つ分に設定してTCPセグメントを再送する。その後、
新たな送達確認が通知される度に輻輳ウィンドウのサイ
ズをMSS分ずつ増やし、輻輳ウィンドウサイズが元の
送信ウィンドウサイズの半分を超えると、輻輳ウィンド
ウサイズ分のサブ応用データの送達確認が通知される度
に輻輳ウィンドウサイズをMSS分ずつ増やしていく。
【0115】このような処理を行うことで、輻輳を起こ
しているルータの処理負荷を低減し、輻輳を解消させる
と共に、再送によってルータが再び輻輳状態に陥ること
を避けている。
【0116】また、従来のTCP/IPを用いるデータ
通信システムでは、応用データの送信の際、データ送信
要求によって通信インタフェース管理装置に渡された応
用データを送信側の送信データバッファ、送信側のTC
Pモジュール、受信側のTCPモジュールで滞留させる
ことなく受信側のプロセッサに即座に送信させるプッシ
ュ要求機能も有している。
【0117】TCP仕様では、データ送信要求を受け取
った送信側のTCPモジュールが送信データバッファか
ら応用データを取り出して送信するタイミングや、受信
側のTCPモジュールが受信した応用データをプロセッ
サに渡すタイミングについては規定されていない。その
ため、データ送信要求を受け取っても、送信データバッ
ファに格納されている応用データが所定のサイズを超え
るまで送出しない処理や、受信した応用データに欠損が
無くプロセッサに渡すことが可能な状態にあっても応用
データが所定のサイズを超えるまでプロセッサに渡さな
い処理等も可能である。
【0118】プッシュ要求は、送信側のTCPモジュー
ルに対しては、送信データバッファに格納されている応
用データを即時に送信させ、受信側のTCPモジュール
に対しては、受信した応用データのうちプロセッサに渡
せる状態にある応用データを全てプロセッサに渡す機能
である。
【0119】送信側のTCPモジュールから受信側のT
CPモジュールに送信されるプッシュ要求の通知は、T
CPヘッダ中のプッシュフラグフィールド(P)を用い
ることで実現される。プッシュフラグフィールドは「設
定」または「非設定」のいずれかに設定される。但し、
現在の通信インタフェース管理装置ではプロセッサに対
するプッシュ要求を受け付けるインタフェースを有して
いないものが多い。この場合、TCPモジュールに対し
ても明示的なプッシュ要求の通知がなされないが、送信
データバッファを空にするような応用データの送信を行
う際に、その応用データを含むTCPセグメントのTC
Pヘッダのプッシュフラグフィールドの値が「設定」に
される。
【0120】また、TCPは、通常のデータ送信とは別
に緊急モードと呼ばれるデータ送信モードを有してい
る。緊急モードは、一方のTCPモジュールM1から送
信している一連の応用データ列の中に緊急データと呼ば
れるデータを挿入することで実現する。この場合、他方
のTCPモジュールM2は、TCPモジュールM1から
受け取った一連の応用データ列の中に挿入されている緊
急データを識別し、緊急データを受信したことを通信イ
ンタフェース管理装置を介してプロセッサに通知する。
但し、受け取った緊急データをどう処理するかまでは規
定されていない(受信側に任されている)。
【0121】緊急モードの通知は、TCPセグメント単
位で行われ、TCPヘッダの緊急フラグフィールド
(U)と緊急データポインタフィールド(Urgent pointe
r)が用いられる。緊急フラグフィールドは、「設定」
または「非設定」のいずれかに設定され、「設定」にさ
れている場合はTCPセグメントが緊急データを含み、
緊急データポインタフィールドを使用していることを示
している。緊急データポインタフィールドは、緊急フラ
グフィールドが「設定」にされている時のみ使用され、
その値は、TCPセグメントに含まれる応用データの先
頭から緊急データの最後の1バイトまでのオフセット値
となる。
【0122】ところで、データ通信システムでは、スル
ープット(「転送する応用データのサイズ」を「転送時
間」で割った値)を向上させるだけでなく、通信資源の
利用効率(通信効率と称す)を高めることが望ましい。
有限の通信資源を利用して複数のデータ通信要求を処理
する場合、通信効率が高いとデータ通信全体のスループ
ットがそれだけ高くなるからである。
【0123】しかしながら、インターネットを利用して
応用データを通信するためには、TCPやIPなどのプ
ロトコルによる制御が必要であり、応用データはMSS
を上限とするデータのかたまり(サブ応用データ)に分
割され、それぞれのサブ応用データにTCPヘッダとI
Pヘッダが付加したパケットに変換され、ネットワーク
を通じて通信される。さらに、パケットが受信側のTC
Pモジュールに到達するまでに消失した場合、送信側の
TCPモジュールの制御により消失したパケットに含ま
れる応用データは再度パケット化されて送信される。こ
のように、目的の応用データを通信するためには、送信
するデータのサイズが応用データのサイズよりも大きな
ものになる。
【0124】応用データの通信効率を計る一つの尺度
は、「応用データのサイズ」に対する「実際に伝送され
るデータサイズの総量」の比率である。この比率が小さ
いほど通信効率が高くなることになる。
【0125】エンドーエンド通信では、スループットの
ボトルネックとなるリンクの通信効率を高めることで、
全体のスループットを向上させることができる。この考
えをモバイルコンピューティングやリモートアクセスに
適用すると、一般にアクセスリンク(無線ネットワーク
9によって提供される回線。リモートアクセス環境では
これが電話回線になる。)のスループットがエンドーエ
ンド通信のスループットのボトルネックとなる。このた
め、アクセスリンクの通信効率を向上させることがエン
ドーエンド通信のスループットを向上させるために有効
である。
【0126】アクセスリンクの通信効率を向上させるた
めには、TCPヘッダ及びIPヘッダのサイズの削減、
パケット損失から回復するために送信されるデータサイ
ズの削減、及びフロー制御の導入やそれに要する通信デ
ータ量の最適化を行うことが考えられる。
【0127】通信効率を高めるデータ通信システムの一
例が米国IETFのRFC1144に記載されている。
この文献に記載されたデータ通信システムでは、リモー
トアクセス環境における電話回線の両端の装置におい
て、TCP/IPパケットの各ヘッダに含まれる冗長な
情報を削減することにより応用データの通信効率を向上
させている。この技術は、一般にVJヘッダ圧縮と呼ば
れ、電話回線で接続される両端点の装置(図32では端
末装置6とルータ7に相当)は、最初にTCP/IPパ
ケットの各ヘッダの全フィールドを相手側に送信し、そ
の後、以下に示す手法で各ヘッダのサイズを圧縮する。
すなわち、送信するTCP/IPパケットに対応するコ
ネクションを識別するためにローカルなコネクション識
別子を新たに設け、通信するパケットのヘッダにコネク
ション識別子の情報を格納する。そして、コネクション
を識別するために利用していた4つのフィールド(TC
Pヘッダの送信元ポート番号フィールド、送信先ポート
番号フィールド、IPヘッダの送信元IPアドレスフィ
ールド、送信先IPアドレスフィールド)を削除する。
また、TCP/IPパケットの各ヘッダの他のフィール
ドについても、その内容がコネクション終了時まで変更
されないフィールドは削除し、内容が変更されるフィー
ルドについては、内容が変更された時にその値と直前に
転送した当該フィールドの値との差分を送信する。但
し、パケットが損失した場合は全ヘッダを含むTCP/
IPパケットを送り、双方の状態を同期させる。
【0128】以上の手法により、冗長な情報を削減し、
応用データの転送効率を向上させている。
【0129】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
ような従来のデータ通信方法では、以下に記載するよう
な問題点がある。
【0130】第1の問題点は、TCPヘッダ及びIPヘ
ッダのオーバヘッドによってアクセスリンクにおける通
信効率の悪化が大きいことである。
【0131】その理由は、従来のTCP/IPを用いた
データ通信システムでは各ヘッダのフィールドに冗長な
フィールドや冗長な情報が存在するためである。
【0132】冗長なフィールドの例としては、TCPヘ
ッダの緊急データフラグフィールドや緊急データポイン
タフィールド等がある。これらのフィールドは緊急デー
タを運ぶ時のみ使用するが、通常の応用データを運ぶ際
にもTCPヘッダに含まれている。
【0133】また、コネクション制御時には、データ通
信制御のためのフィールドであるTCPヘッダ中のシー
ケンス番号フィールドや確認番号フィールド、及びウィ
ンドウサイズフィールドなども冗長なフィールドとな
る。
【0134】また、冗長な情報の例としては、シーケン
ス番号がある。シーケンス番号フィールド及び確認番号
フィールドは4バイトから成り、TCPセグメントに含
まれる応用データ、または累積送達確認する応用データ
を識別するために使用される。しかし、応用データを識
別するためには必ずしも4バイト必要であるとは限らな
い。
【0135】さらに、フロー制御のために使用されるT
CPヘッダのウィンドウサイズフィールドには、フロー
制御を実現するために受信データバッファで保持可能な
サイズが格納されるが、フロー制御が不要の状態、すな
わち受信データバッファに記憶容量が十分に存在してい
る間は受信データバッファで保持可能なサイズを送信側
に報告する必要はない。
【0136】また、コネクション制御時には、TCPヘ
ッダ中の送信元ポート番号及び送信先ポート番号と、I
Pヘッダ中の送信元IPアドレス及び送信先IPアドレ
スも冗長な情報である。これらはコネクションを識別す
るために使用されるが、あるリンク端間に限ってみれば
常時これらの情報をヘッダに内包する必要はない。
【0137】また、IPヘッダのバージョン番号フィー
ルド(Ver.)やプロトコルフィールド等も、コネクショ
ンが確立した後はコネクションが終了するまで変化しな
いため、コネクションが確立した後は不要のフィールド
である。
【0138】ところで、VJヘッダ圧縮では、シーケン
ス番号情報及び確認番号情報について、それぞれ以前に
送信したシーケンス番号と確認番号との差分を送ること
でデータサイズを圧縮しているが、これらの情報を送る
ためのデータサイズは差分の値の大きさに依存するた
め、1〜255の値を伝送する場合は1バイトで済む
が、256〜65534の値を伝送する場合は3バイト
必要になる。
【0139】また、ウィンドウサイズの情報も以前に送
信したウィンドウサイズとの差分を送信することでデー
タサイズを圧縮しているが、通知するウィンドウサイズ
が変更する度に送信しなければならない。さらに、パケ
ットの損失が発生すると、その直後に送信するパケット
にはTCPヘッダ及びIPヘッダの全てのフィールドを
含む必要があるため、パケットの損失の発生頻度が高く
なるとヘッダ圧縮の効果が低下してしまう。
【0140】特に、コネクション開設時やコネクション
終了時には、VJヘッダ圧縮技術では何も実行しないた
め、TCPヘッダ及びIPヘッダの全てのフィールドを
送信する必要がある。
【0141】第2の問題点は、パケットが損失した場合
にパケット再送による通信効率の悪化の影響が他の区間
にも及び、他の区間の通信効率を悪化させることであ
る。
【0142】その理由は、従来のTCP/IPを用いた
データ通信システムでは、パケット損失に対する再送を
エンドーエンドで行うため、再送パケットがアクセスリ
ンク区間とそれ以外の区間の両方で伝送されるからであ
る。
【0143】第3の問題点は、アクセスリンク区間にお
けるパケット損失によって再送を行う場合、TCPの輻
輳制御によってスループットが低下することである。
【0144】その理由は、従来のTCP/IPを用いた
データ通信システムでは、パケットの損失を検出する
と、送信側のTCPモジュールは輻輳を解消するために
スロースタートにより送信トラフィックを抑制する。と
ころがアクセスリンクにおけるパケット損失はネットワ
ーク内の輻輳とまったく関係が無いため、スロースター
トによるパケット送信抑制は何の効果も無く、かえって
トラフィックを抑制することでスループットを低下させ
るからである。
【0145】第4の問題点は、アクセスリンクにおける
パケット転送の遅延増加に対して遅延の増加分以上に転
送効率が悪化することがあることである。
【0146】その理由は、従来のTCP/IPを用いた
データ通信システムでは、送達確認の際に利用する再送
タイマのタイムアウト値をそれまでのRTTの値に基づ
いて設定しているが、これは遅延の変動がネットワーク
内のルータの輻輳状態(処理負荷状態)に依存すること
を前提にしている。すなわち、RTTの変動は過去のR
TTの変動履歴と相関し、ルータの処理負荷が増大して
いくとRTTも平均的に増大し、ルータの処理負荷が減
少していくとRTTも平均的に減少する場合に有効であ
る。
【0147】しかしながら、アクセスリンクにおける遅
延の増大原因が輻輳と関係が無い場合、遅延の変動特性
は上述したTCPで仮定している特性と異なるため、過
去のRTTの変動履歴とは関係の無い変動特性となる。
そのため、パケット損失の誤検出やそれに続く無駄な再
送処理、スロースタートの適用による不必要なパケット
送信抑制などが発生する。
【0148】例えば、アクセスリンクに無線回線を使用
し、かつアクセスリンクの両端のデータリンクプロトコ
ルで再送によるパケットエラー制御を行う場合、フェー
ジング等のように無線回線の品質悪化でパケット誤りが
発生すると、データリンクプロトコルで再送によるエラ
ー制御を行うため、TCPから見るとパケット転送遅延
が増加する。しかしながら、このときの遅延の変動特性
は輻輳とは異なり、フェージングによるビットエラーの
発生タイミングに依存するため、遅延時間はビット誤り
の発生度合いとデータリンクプロトコルにおけるエラー
制御方式に依存する。
【0149】第5の問題点は、アクセスリンクでパケッ
トが損失した場合、パケット損失を検出するために、そ
れまでのRTTに依存する時間を要するため、パケット
損失の検出時間が必要以上に大きくなり、スループット
が低下することである。
【0150】TCPにおいてパケットの損失を検出する
ためには、パケットを送信してから再送タイマがタイム
アウトするまでの時間が必要である。タイムアウト時間
はそれまでのRTTの値に依存し、かつRTTの平均値
よりも大きい値になっている。例えば、バースト的に応
用データ転送を行っている際にアクセスリンクでパケッ
トが損失した場合、アクセスリンクの受信側ではRTT
より短い時間でパケット損失を検出できるにもかかわら
ず、パケットを再送するには再送タイマのタイムアウト
を待たねばならない。そのため、再送タイマがタイムア
ウトするまでに送信ウィンドウサイズ分のTCPセグメ
ントの送信が終了しても、最後のTCPセグメントの送
信が終了してから再送タイマがタイムアウトするまでは
応用データの送信が止められため、通信効率が悪化す
る。
【0151】第6の問題点は、パケットの再送を行う際
に、送達に成功したパケットまでも再送することがある
ため、必要以上に通信効率が悪化することである。
【0152】その理由は、TCPにおける送達確認は上
述した累積確認方法により行われるが、この方法は、送
信側のTCPモジュールから送信された応用データのう
ち、最初に現れる未受信の応用データのシーケンス番号
を通知する方法である。したがって、送信側のTCPモ
ジュールは未受信の応用データ以降の受信状況を知るこ
とができないためである。
【0153】また、送信側のTCPモジュールで再送タ
イマがタイムアウトすると、送信側のTCPモジュール
は基本的に対応するTCPセグメント以降の応用データ
の送信をやり直すため、既に送達が成功している応用デ
ータも再送される。送達が成功している応用データを再
送することは無駄である。
【0154】本発明は上記したような従来の技術が有す
る問題点を解決するためになされたものであり、パケッ
トのヘッダのオーバヘッドを少なくすることにより通信
効率を向上させたデータ通信方法を提供することを目的
とする。
【0155】また、本発明の他の目的は、アクセスリン
クでパケットの損失が発生して場合でもエンド−エンド
通信におけるスループットの低下を抑制したデータ通信
方法を提供する。
【0156】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のデータ通信方法及びデータ通信システムは、予
め、データ通信に必要な各制御毎に、それぞれの制御に
必要な情報からなり、制御毎に異なる冗長なフィールド
を含まない専用のヘッダを備えたメッセージを設けてお
き、前記端末装置と前記中継装置との間で前記メッセー
ジを交換することで、所望のデータの送受信を行う。
【0157】このとき、前記メッセージとして、コネク
ション能動開設を要求する能動開設メッセージ、及び過
去に要求された前記コネクション能動開設要求に対する
コネクションの確立を通知する確立メッセージを備え、
前記端末装置は、 前記端末装置と前記サーバ装置との間
のコネクションの能動開設要求発生時に、該コネクショ
ンを識別するためのコネクション識別子情報を生成し、
前記コネクション識別子情報と、前記端末装置で使用す
るポート番号情報と、前記端末装置のアドレス情報と、
前記サーバ端末装置で使用するポート番号情報と、前記
サーバ端末装置のアドレス情報とを含む前記能動開設メ
ッセージを前記中継装置に通知し、 前記中継装置は、
記能動開設メッセージを受信すると、自ソケットと前記
能動開設メッセージが含む前記サーバ端末装置のポート
番号情報と前記サーバ端末装置のアドレス情報で識別さ
れる相手ソケットの間でTCPによるコネクション開設
処理を行ない、 該TCPによるコネクション開設処理完
了後に前記能動開設メッセージに含まれていた前記コネ
クション識別子情報を含む前記確立メッセージを前記端
末装置に通知し、 前記端末装置は、 前記確立メッセージ
を受信すると、前記確立メッセージに含まれている前記
コネクション識別子情報で識別されるコネクションのコ
ネクション能動開設処理の成功終了を知ってもよい。
たは、前記メッセージとして、 コネクション受動開設を
要求する受動開設メッセージ、及び過去に要求された前
記コネクション受動開設要求に対するコネクションの確
立を通知する確立メッセージを備え、 前記端末装置は、
前記端末装置と前記サーバ端末装置との間のコネクショ
ンの受動開設要求発生時に、前記端末装置で使用するポ
ート番号情報と、前記端末装置のアドレス情報とを含む
前記受動開設メッセージを前記中継装置に通知し、 前記
中継装置は、 前記受動開設メッセージを受信すると、前
記受動開設メッセージが含む前記ポート番号情報と前記
アドレス情報からなるソケットを生成し、該ソケットに
対するコネクション開設要求を待ち受け、 前記サーバ端
末装置のある相手ソケットから該ソケットへのTCPに
よるコネクション開設要求がある場合には前記ソケット
と前記相手ソケットの間でTCPによるコネクション開
設処理を行ない、 該TCPによるコネクション開設処理
完了後に前記受動開設メッセージに含まれていた前記コ
ネクション識別子情報と、前記相手ソケットを構成する
相手ポート番号情報と相手アドレス情報とを含む前記確
立メッセージとを前記端末装置に通知し、 前記端末装置
は、 前記確立メッセージを受信すると、前記確立メッセ
ージに含まれている前記コネクション識別子情報で識別
されるコネクションのコネクション受動開設処理の成功
終了と、該コネクションの接続先ソケットが前記確立メ
ッセージに含まれている前記相手ポート番号情報と前記
相手アドレス情報で識別されるソケットであることを知
ってもよい。
【0158】また、本発明の他のデータ通信方法及びデ
ータ通信システムは、前記端末装置及び前記中継装置の
うち、データ送信側は、送信するデータに該データの送
信順序を示す順序番号情報をそれぞれ付加し、 データ受
信側は、該順序番号情報の欠落した番号から送信失敗の
有無を判定し、該判定結果を含む確認情報を前記データ
送信側に返送し、 前記データ送信側は、送信したデータ
に対する前記確認情報に基づいて送信失敗したデータを
再送し、その後で、該データを再送したことを示す返送
情報を前記データ受信側に返送し、 前記データ受信側
は、前記返送情報を受信するまで該確認情報の次の確認
情報の送信を中断する。
【0159】このとき、前記データ受信側は、 所定数の
データを受信した場合に前記確認情報を前記データ送信
側に返送してもよく、 受信したデータの損失を検出した
場合に前記確認情報を前記データ送信側に返送してもよ
く、 前回の確認情報の返送から所定の時間が経過した場
合に前記確認情報を前記データ送信側に返送してもよ
い。
【0160】また、前記データ受信側は、 所定数のデー
タを受信した場合、受信したデータの損失を検出した場
合、または前回の確認情報の返送から所定の時間が経過
した場合のいずれかの条件を満たしたときに前記確認情
報を前記データ送信側に返送してもよい。
【0161】上記のようなデータ通信方法及びデータ通
信システムでは、データ通信に必要な各制御毎に、それ
ぞれの制御に必要な情報からなり、制御毎に異なる冗長
なフィールドを含まない専用のヘッダを備えたメッセー
ジを設け、端末装置と中継装置との間でメッセージを
交換して、所望のデータの送受信を行うことで、ヘッダ
のオーバヘッドが減少し、伝送されるデータ量が低減す
る。
【0162】
【0163】また、端末装置及び中継装置のうち、デー
タ送信側は、送信するデータにその送信順序を示す順序
番号情報をそれぞれ付加し、データ受信側は、順序番号
情報の欠落した番号から送信失敗の有無を判定し、その
判定結果を含む確認情報をデータ送信側に返送し、デー
タ送信側は、送信したデータに対する確認情報に基づい
て送信失敗したデータを再送することで、端末装置と中
継装置間で発生したパケット損失の検出に要する時間が
短縮される。
【0164】さらに、データ送信側は、送信したデータ
に対する前記確認情報に基づいて送信失敗したデータを
再送すると共に、そのデータを再送したことを示す返送
情報をデータ受信側に返送し、データ受信側は、返送情
報を受信するまで、次の確認情報の送信を中断すること
で、確認情報の重複送信が防止される。
【0165】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)次に、本発
明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説
明する。
【0166】データ通信システムの機能は大別すると次
の3つからなる。すなわち、コネクション開設機能、コ
ネクション終了機能、データ通信機能である。これらの
3つの機能のうち、第1の実施の形態ではコネクション
制御機能であるコネクション開設機能及びコネクション
終了機能についてそれぞれ説明する。
【0167】図1は本発明のデータ通信システムの一構
成例を示すブロック図である。図2は本発明のデータ通
信システムの第1の実施の形態の構成を示す図であり、
図1に示した第1の通信制御装置の構成を示すブロック
図である。図3は本発明のデータ通信システムの第1の
実施の形態の構成を示す図であり、図1に示した第2の
通信制御装置の構成を示すブロック図である。
【0168】図1において、本発明のデータ通信システ
ムは、端末装置1、ルータ2、サーバ端末装置3、第1
のネットワーク4、第2のネットワーク5を有し、端末
装置1とルータ2が第1のネットワーク4で接続され、
ルータ2とサーバ端末装置3が第2のネットワーク5で
接続された構成である。
【0169】端末装置1は、第1のネットワーク4に接
続可能な装置を備えた情報処理装置であり、第1のプロ
セッサ11、第1の通信インタフェース管理装置12、
第1の通信制御装置13、第1の記憶装置14、及び第
1のネットワークアクセスプロトコル15を有してい
る。
【0170】ルータ2は、第1のネットワーク4及び第
2のネットワーク5にそれぞれ接続可能な装置を備えた
情報処理装置であり、第2の通信制御装置21、第2の
記憶装置22、第2のネットワークアクセスプロトコル
23、及び第3のネットワークアクセスプロトコル24
を有している。
【0171】サーバ端末装置3は、第2のネットワーク
5に接続可能な装置を備えた情報処理装置であり、第2
のプロセッサ31、第2の通信インタフェース管理装置
32、TCPモジュール33、IPモジュール34、及
び第4のネットワークアクセスプロトコル35を有して
いる。
【0172】図2において、第1の通信制御装置13
は、第1のコネクション制御装置101、第1の応用デ
ータ送受信装置102、及び第1のメッセージ振分け装
置104を有し、第1のコネクション制御装置101は
コネクション端点状態管理装置105から構成されてい
る。
【0173】図3において、第2の通信制御装置21
は、第2のコネクション制御装置120、TCP/IP
処理装置121、第2の応用データ送受信装置123、
及び第2のメッセージ振分け装置124を有し、第1の
コネクション制御装置120はコネクション中継点状態
管理装置122から構成されている。
【0174】第1のネットワーク4は、端末装置1とル
ータ2間のデータ転送機能を有する単一のネットワーク
または複数のネットワークからなるネットワーク複合体
であり、例えば、無線回線ネットワークや電話回線ネッ
トワーク、あるいは無線/有線パケットネットワークや
イーサネットなどで構成されるLANなどである。
【0175】第2のネットワーク5は、IPデータグラ
ムの転送機能を有する単一のネットワークまたは複数の
ネットワークの複合体であり、例えば、イーサネットで
構成されるLANやLANをルータで接続したネットワ
ーク複合体であるインターネットなどである。
【0176】第1のプロセッサ11及び第2のプロセッ
サ31は、それぞれ従来の技術の第1のプロセッサ61
及び第2のプロセッサ81と同様に、応用プログラムに
したがって利用者に通信サービスを提供する装置であ
る。
【0177】第1のプロセッサ11は、第2のプロセッ
31と通信を行う際に、第1の通信インタフェース管
理装置12の通信機能によって提供されるアクセスポイ
ントを通して通信を行う。
【0178】第1のプロセッサ11から第2のプロセッ
サ31に応用データを送信する場合、第1のプロセッサ
11は第1の通信インタフェース管理装置12に応用デ
ータを渡すと共にデータ送信要求を行う。また、第1の
プロセッサ11で第2のプロセッサ31から送信された
応用データを受信する場合、第1のプロセッサ11は第
1の通信インタフェース管理装置12にデータ受信要求
を行い、受信した応用データを転送させる。
【0179】同様に、第2のプロセッサ31は、第1の
プロセッサ11と通信を行う際に、第2の通信インタフ
ェース管理装置32の通信機能によって提供されるアク
セスポイントを通して通信を行う。
【0180】第2のプロセッサ31から第1のプロセッ
サ11に応用データを送信する場合、第2のプロセッサ
31は第2の通信インタフェース管理装置32に応用デ
ータを渡すと共にデータ送信要求を行う。また、第2の
プロセッサ31で第1のプロセッサ11から送信された
応用データを受信する場合、第2のプロセッサ31は第
2の通信インタフェース管理装置32にデータ受信要求
を行い、受信した応用データを転送させる。
【0181】第1の通信インタフェース管理装置12及
び第2の通信インタフェース管理装置32は、従来の第
1の通信インタフェース管理装置62及び第2の通信イ
ンタフェース管理装置82と同様に、第1のプロセッサ
11及び第2のプロセッサ31に対してソケットという
概念で抽象化された通信プロトコルによらない通信機能
を有するアクセスポイントを管理する。
【0182】また、第1のプロセッサ11あるいは第2
のプロセッサ31からの動作要求を、第1の通信制御装
置13あるいはTCPモジュール33の機能呼び出しに
置き換える。ソケット概念については従来の技術と同様
であるため、ここでは説明を省略する。
【0183】次に、第1の通信制御装置13と第2の通
信制御装置21間で交換されるコネクション制御に関す
るメッセージ及び各メッセージで通知する情報について
図4〜図6を参照して説明する。
【0184】図4は本発明のデータ通信システムの第1
の実施の形態で用いるコネクション制御に関するメッセ
ージを示す図である。また、図5は本発明のデータ通信
システムの第1の実施の形態の第1の記憶装置で有する
コネクション端点管理テーブルの一構成例を示すテーブ
ル図であり、図6は本発明のデータ通信システムの第1
の実施の形態の第2の記憶装置で有するコネクション中
継点管理テーブルの一構成例を示すテーブル図である。
【0185】図4に示すように、コネクション制御に関
するメッセージには、第1の通信制御装置13から第2
の通信制御装置21の方向(以下、上り方向と称す)に
伝送され、コネクション受動開設を要求する受動開設メ
ッセージ(以下、POPENメッセージと称す)と、上
り方向に伝送され、コネクション能動開設を要求する能
動開設メッセージ(以下、AOPENメッセージと称
す)と、第2の通信制御装置21から第1の通信制御装
置13の方向(下り方向と称す)に伝送され、過去に要求
されたコネクション受動開設要求またはコネクション能
動開設要求に対するコネクションの確立を通知する確立
メッセージ(以下、ESTABメッセージと称す)と、
上り方向及び下り方向の双方向に伝送され、コネクショ
ン終了を要求する終了メッセージ(以下、CLOSEメ
ッセージと称す)と、受信したメッセージに対する応答
通知である応答メッセージ(以下、REPLYメッセー
ジと称す)と、コネクションのリセットを通知するリセ
ットメッセージ(以下、RESETメッセージと称す)
とがある。
【0186】これらのメッセージには、コネクションを
識別するためのコネクション識別子情報と、コネクショ
ン毎に独立して付与される、各送信メッセージのシーケ
ンス番号(以下、CC順序番号と称す)を示すCC順序
番号情報とがそれぞれ含まれている。
【0187】POPENメッセージは、コネクション受
動開設待ちするソケットのポート番号、IPアドレスを
示す自ポート番号情報、及び自IPアドレス情報を含ん
でいる。また、第1の通信インタフェース管理装置12
からコネクション受動開設点生成要求と共に渡される情
報がある場合は、それらの情報も含む。コネクション受
動開設点生成要求と共に渡される情報としては、例え
ば、コネクション受動開設点生成要求で作成される受動
ソケットで、同時にコネクション開設処理が可能な最大
値を示すバックログ情報がある。
【0188】AOPENメッセージは、コネクション開
設を要求するソケットのポート番号、IPアドレスを示
す自ポート番号情報、及び自IPアドレス情報を含んで
いる。また、接続先のソケットのポート番号、IPアド
レスを示す相手ポート番号情報、及び相手IPアドレス
情報を含んでいる。さらに、第1の通信インタフェース
管理装置12からコネクション能動開設点生成要求と共
に渡される情報がある場合は、それらの情報も含む。コ
ネクション能動開設点生成要求と共に渡される情報とし
ては、例えば、通信相手とのMSSのネゴシエーション
を要求する情報がある。
【0189】ESTABメッセージは、コネクションの
相手側ソケットのポート番号、IPアドレスを示す相手
ポート番号情報及び相手IPアドレス情報を含んでい
る。
【0190】REPLYメッセージは、対応するメッセ
ージのCC順序番号を示す応答対象情報、及びコネクシ
ョン制御のためのメッセージ類の要求処理結果を示す結
果情報を含んでいる。
【0191】第1の通信制御装置13及び第2の通信制
御装置21は、上記いずれのメッセージを送受信する場
合においても、送信側は送信するメッセージに対応する
コネクションのコネクション識別子情報を付加し、受信
側は受信したメッセージのコネクション識別子情報から
メッセージに対応するコネクションを識別する。
【0192】また、第1の通信制御装置13及び第2の
通信制御装置21は、REPLYメッセージ以外のメッ
セージを送信する場合、各送信メッセージのCC順序番
号をCC順序番号情報に格納する。それらのメッセージ
を受信した第1の通信制御装置13及び第2の通信制御
装置21は、そのメッセージで要求された処理を行うと
共に、処理が正常に終了した場合は正常終了した旨
(「OK」と表現する)を結果情報に格納し、処理が正
常に終了しなかった場合は異常終了した旨(「NG」と
表現する)を結果情報に格納する。さらに、各メッセー
ジのCC順序番号を応答対象情報に格納したREPLY
メッセージを送信側に送信する。
【0193】REPLYメッセージを受信した送信側
は、その応答対象情報から送信側で過去に送信したメッ
セージのうちの、どのメッセージに対応するかを識別し
(REPLYメッセージは除く)、結果情報から送信し
たメッセージの処理が正常に終了したか否かを識別す
る。これらの処理は以降で説明する他の処理においても
実行されるが、その説明は省略する。
【0194】第1の記憶装置14は、送信すべき応用デ
ータを一時的に格納する送信データバッファと、受信し
た応用データを一時的に格納する受信データバッファ
と、コネクション端点を管理するための諸情報を格納す
るコネクション端点管理テーブルとを有している。第1
の通信制御装置13は、コネクション端点管理テーブル
に格納された情報を参照してコネクションを管理するた
めの処理を行う。
【0195】図5に示すように、コネクション端点管理
テーブルは、ソケット識別子が格納されるソケット識別
子メンバと、ソケットに対応するコネクションの識別子
(コネクション端点識別子)が格納されるコネクション
識別子メンバと、ソケットのポート番号が格納される送
信元ポート番号メンバと、ソケットのIPアドレスが格
納される送信元IPアドレスメンバと、相手側ソケット
のポート番号が格納される送信先ポート番号メンバと、
相手側ソケットのIPアドレスが格納される送信先IP
アドレスメンバと、コネクション端点状態が格納される
コネクション端点状態メンバと、「完了」または「未完
了」のいずれかに設定され、送信した応用データに対す
る送達確認結果が格納される送達完了メンバと、「有
り」または「無し」のいずれかに設定され、第1のプロ
セッサ11からのコネクション終了要求の有無が格納さ
れる終了要求メンバとを有する複数のエントリからなる
テーブルである。
【0196】コネクション端点管理テーブルの各エント
リは第1の通信制御装置13によって生成、削除され
る。なお、エントリを新たに生成する場合は、送達完了
メンバの値が「未完了」に設定され、終了要求メンバの
値が「無し」に設定される。
【0197】第2の記憶装置21は、サーバ端末装置3
から端末装置1に送信する応用データを一時的に保持す
る送信データバッファと、端末装置1からサーバ端末装
置3に送信する応用データを一時的に保持する受信デー
タバッファと、コネクション中継点を管理するための諸
情報を格納するコネクション中継点管理テーブルとを有
している。第2の通信処理装置21はコネクション中継
点管理テーブルを参照して各コネクションの管理を行
う。
【0198】図6に示すように、コネクション中継点管
理テーブルは、コネクション中継点識別子が格納される
コネクション識別子メンバと、各コネクションにおける
端末装置1側のソケットのポート番号が格納される第1
のポート番号メンバと、各コネクションにおける端末装
置1側のソケットのIPアドレスが格納される第1のI
Pアドレスメンバと、各コネクションにおけるサーバ端
末装置3側のソケットのポート番号が格納される第2の
ポート番号メンバと、各コネクションにおけるサーバ端
末装置3側のソケットのIPアドレスが格納される第2
のIPアドレスメンバと、各コネクション中継点の状態
がそれぞれ格納されるコネクション中継点状態メンバ
と、「完了」または「未完了」のいずれかに設定され、
第1の通信制御装置に送信した応用データに対する送達
確認結果が格納される送達完了メンバと、「有り」また
は「無し」のいずれかに設定され、第2のプロセッサ3
1からのコネクション終了要求の有無が格納される終了
要求メンバと、「完了」または「未完了」のいずれかに
設定され、TCP/IP処理装置121から送信したコ
ネクション終了要求に対する送達確認結果が格納される
終了要求確認メンバとを有する複数のエントリからなる
テーブルである。
【0199】コネクション中継点管理テーブルの各エン
トリは第2の通信制御装置21によって生成、削除され
る。なお、エントリを新たに生成する場合は、送達完了
メンバの値が「未完了」に設定され、終了要求メンバの
値が「無し」に設定され、終了確認メンバの値が「未完
了」に設定される。
【0200】第1のメッセージ振分け装置104は、第
1のネットワークアクセスプロトコル15からコネクシ
ョン制御に関するメッセージを受け取ると、第1のコネ
クション制御装置101にそのメッセージを渡す。な
お、コネクション制御以外のメッセージについては第1
の応用データ送受信装置102に渡す。コネクション端
点状態管理装置105は、ソケットに対応する第1の通
信制御装置13の管理対象(コネクション端点)を個別
に管理する。
【0201】第1の応用データ送受信装置102は、第
1の通信制御装置13及び第2の通信制御装置21で共
通に使用される。以下では第1の通信制御装置13で使
用する場合を例に説明するが、第2の通信制御装置21
で使用する場合は、コネクション端点をコネクション中
継点に、コネクション端点管理テーブルをコネクション
中継点管理テーブルに、第1のネットワークアクセスプ
ロトコル15を第2のネットワークアクセスプロトコル
23に置き換えて読めば良い。
【0202】第1の応用データ送受信装置102は、応
用データの転送を行うモジュールであり、基本的に以下
のように動作し、かつ信頼性のある通信を提供するもの
であれば良く、例えば、従来のTCPのデータ送受信を
実行する部位に以下に記載する処理を実行するようにし
たものでも良い。
【0203】第1の応用データ送受信装置102は、第
1の通信インタフェース管理装置12からのデータ送信
要求を受け取ると、コネクション端点管理テーブルのコ
ネクション端点状態メンバの値を調べ、対応するコネク
ション端点状態が、開設状態(以下、ESTABと称
す)、または終了待ち状態(以下、CLOSE―WAI
Tと称す)の場合は、送達完了メンバに「未完了」を格
納し、以下に示すデータ送信処理を開始する。
【0204】それ以外の場合は処理を終了する。なお、
第2の通信制御装置21では、コネクション中継点状態
がESTAB、または相手終了待ち状態(以下、FIN
−WAITと称す)の場合に送達完了メンバに「未完
了」を格納し、データ送信処理を開始する。
【0205】データ送信処理では、送信データバッファ
に格納されている応用データがなくなるまで応用データ
を送信し、送信データバッファ内の応用データを全て送
信し、かつそれに対する送達確認が通知された場合にコ
ネクション端点管理テーブルの対応する送達完了メンバ
の値を「完了」にする。
【0206】さらに、終了要求メンバの値を調べ、終了
要求メンバの値が「有り」ならばコネクション端点状態
管理装置105に対してコネクション終了要求を行った
後、データ送信処理を終了する。また、終了要求メンバ
の値が「無し」ならばそのままデータ送信処理を終了す
る。
【0207】第1の応用データ送受信装置102は、第
1のメッセージ振分け装置104から応用データを含む
パケットを受け取ると、受け取ったパケットに対応する
コネクション端点の状態がESTAB、またはFIN−
WAIT以外の場合(第2の通信制御装置ではコネクシ
ョン中継点状態がESTAB、またはCLOSE−WA
IT以外の場合)は、そのパケットを廃棄し、処理を終
了する。
【0208】コネクション端点状態がESTAB、また
はFIN−WAITの場合(第2の通信制御装置ではコ
ネクション中継点状態がESTAB、またはCLOSE
−WAITの場合)は、受け取ったパケットに含まれる
応用データを受信データバッファの最後尾に追加する。
【0209】第2の通信制御装置21は、端末装置1が
有する第1の通信制御装置との間でコネクション制御や
信頼性のあるデータ通信を実現すると共に、サーバ端末
装置3が有するTCPモジュール33との間でTCPプ
ロトコル制御、すなわちコネクション制御や信頼性のあ
るデータ通信を実現する。
【0210】第2の通信制御装置21は、サーバ端末装
置3のTCPモジュール33及びIPモジュール34と
の通信において、あたかも端末装置1にTCPモジュー
ルやIPモジュールが存在するかのように振る舞う。例
えば、端末装置1のソケットS1(ポート番号がP1、
IPアドレスがA1)とサーバ端末装置3のソケットS
3(ポート番号がP3、IPアドレスがA3)間のコネ
クションC1を中継する場合、ソケットS3宛てのTC
P/IPパケットを生成するときには、TCPヘッダ中
の送信元ポート番号フィールドにP1を格納し、送信先
ポート番号フィールドにP3を格納し、IPヘッダ中の
送信元IPアドレスフィールドにA1を格納し、送信先
IPアドレスフィールドにA3を格納する。
【0211】また、このような情報が格納されているT
CP/IPパケットを、ソケットS1あるいはソケット
S3宛てのものであると認識し、かつそのTCP/IP
パケットを自分宛てのものとして、従来のIP及びTC
Pによるパケット受信処理と同様の処理を行う。
【0212】コネクション中継点状態管理装置123
は、第2の通信制御装置21の管理対象(コネクション
中継点と称す)を個別に管理する。
【0213】TCP/IP処理装置121は、従来のT
CPモジュール及びIPモジュールと同様の機能を持つ
モジュールであり、TCPセグメント及びIPデータグ
ラムの組み立てや受け取ったTCPセグメント及びIP
データグラムの分解を行う。また、受信データバッファ
に格納されている応用データの送信や、受信したTCP
/IPパケットに含まれる応用データの送信データバッ
ファへの格納、及びこれらの処理に対する相手側TCP
モジュールとのコネクション制御、再送制御、フロー制
御、受け取った応用データの順序制御等を実行する。但
し、以下の点で従来のTCPモジュール及びIPモジュ
ールと異なっている。
【0214】TCP/IP処理装置121は、受け取っ
たTCP/IPパケットに含まれるTCPヘッダ及びI
Pヘッダの送信元ポート番号フィールド、送信先ポート
番号フィールド、送信元IPアドレスフィールド、送信
先IPアドレスフィールドをそれぞれ参照し、各フィー
ルドの値がコネクション中継点管理テーブルの第2のポ
ート番号メンバ、第1のポート番号メンバ、第2のIP
アドレスメンバ、第1のIPアドレスメンバと一致する
場合、または送信先ポート番号フィールドと送信先IP
アドレスフィールドの値が第1のポート番号メンバ、第
1のIPアドレスメンバと一致し、かつコネクション中
継点状態メンバの値が受動開設待ち状態(以下、LIS
TENと称す)である場合、受け取ったTCP/IPパ
ケットがコネクション中継点宛てであると判断する。
【0215】また、TCP/IP処理装置121は、T
CP/IPパケットを組み立てる際、TCPヘッダの送
信元ポート番号フィールド、送信先ポート番号フィール
ド、IPヘッダ送信元IPアドレスフィールド、及び送
信先IPアドレスフィールドに、コネクション中継点管
理テーブルの第1のポート番号メンバ、第2のポート番
号メンバ、第1のIPアドレスメンバ、第2のIPアド
レスメンバの値を格納する。
【0216】また、コネクション中継点状態管理装置1
22からコネクション中継点識別子と共に、同期要求、
同期確認要求、終了要求、及び終了確認要求のいずれか
を受け取ると、コネクション能動開設時と同様に、コネ
クション開設要求、コネクション開設要求に対する送達
確認通知、コネクション終了要求、及びコネクション終
了要求に対する送達確認通知を含むTCP/IPパケッ
トを作成し、第3のネットワークアクセスプロトコル2
4に渡す。
【0217】また、TCP/IP処理装置121は、第
3のネットワークアクセスプロトコル24からコネクシ
ョン開設要求を含むTCP/IPパケットを受け取る
と、コネクション中継点管理テーブルの対応するコネク
ション中継点の状態がLISTENであることを確認
し、第2のポート番号メンバ及び第2のIPアドレスメ
ンバにTCPヘッダ中の発信元ポート番号フィールドの
値とIPヘッダ中の送信元IPアドレスフィールドの値
を格納し、コネクション中継点識別子と共にコネクショ
ン開設要求をコネクション中継点状態管理装置122に
通知する。
【0218】また、第3のネットワークアクセスプロト
コル24からコネクション開設要求に対する送達確認を
含むTCP/IPパケットを受け取ると、それに対応す
るコネクション中継点識別子とコネクション開設送達確
認をコネクション中継点状態管理装置122に通知す
る。
【0219】また、第3のネットワークアクセスプロト
コル24からコネクション終了要求を含むTCP/IP
パケットを受け取ると、それに対応するコネクション中
継点識別子とコネクション終了要求をコネクション中継
点状態管理装置122に通知する。
【0220】さらに、第3のネットワークアクセスプロ
トコル24からコネクション終了要求に対する送達確認
を含むTCP/IPパケットを受け取ると、それに対応
するコネクション中継点識別子とコネクション終了送達
確認をコネクション中継点状態管理装置122に通知す
る。
【0221】また、TCP/IP処理装置121は、受
信データバッファに格納されている各コネクション中継
点毎の応用データの有無を監視し、任意のコネクション
中継点に対応する応用データが受信データバッファに存
在する場合は、その応用データの先頭から最大でMSS
のサイズで切り出し、切り出した応用データを含むIP
データグラムを作成して第3のネットワークアクセスプ
ロトコル24に渡す。また、第3のネットワークアクセ
スプロトコル24から受け取ったIPデータグラムに応
用データが含まれている場合は、その応用データを取り
出し、順序制御を実行しつつ送信データバッファに格納
し、それに対応するコネクション中継点識別子とデータ
送信要求を第2の応用データ送受信装置123に通知す
る。
【0222】サーバ端末装置3が有するTCPモジュー
ル33は、従来と同様にTCPプロトコル制御を行うモ
ジュールであり、IPモジュール34は従来と同様にI
Pプロトコル制御を行うモジュールである。
【0223】第1のネットワークアクセスプロトコル1
5及び第2のネットワークアクセスプロトコル23は、
第1のネットワーク4にアクセスすることでデータ通信
を実現するモジュールである。
【0224】第1のネットワークアクセスプロトコル1
5は、第1の通信制御装置13から渡されたパケットか
らフレームを構成し、該フレームを第1のネットワーク
4を介して第2のネットワークアクセスプロトコル23
に渡す。また、第1のネットワーク4を介して受信した
フレームからパケットを取り出し、取り出したパケット
を第1の通信制御装置13に渡す。
【0225】同様に、第2のネットワークアクセスプロ
トコル23は、第2の通信制御装置21から渡されるパ
ケットからフレームを構成し、該フレームを第1のネッ
トワーク4を介して第1のネットワークアクセスプロト
コル15に渡す。また、第1のネットワーク4を介して
受信したフレームからパケットを取り出し、取り出した
パケットを第2の通信制御装置21に渡す。
【0226】第1のネットワークアクセスプロトコル1
5及び第2のネットワークアクセスプロトコル23は、
例えば、第1のネットワーク4がシリアル回線の場合
(電話ネットワークや無線回線ネットワーク等)、第1
のネットワーク4に対するアクセスプロトコルとその上
位に配置されるPPPプロトコルとを備えた構成であ
る。また、第1のネットワーク4がイーサネットからな
るLANの場合、イーサネットドライバを含む構成とな
り、第1のネットワーク4がIEEE1394仕様にし
たがったネットワークの場合は、IEEE1394ドラ
イバを含む構成となる。
【0227】第3のネットワークアクセスプロトコル2
4及び第4のネットワークアクセスプロトコル35は、
第2のネットワーク5を介して接続される通信メディア
によってデータ通信機能を実現する。
【0228】第3のネットワークアクセスプロトコル2
4は、例えば、ルータ2がイーサネットで第2のネット
ワーク5に接続されている場合は、イーサネットドライ
バを含む構成であり、FDDIで第2のネットワーク5
に接続されている場合はFDDIドライバを含む構成と
なる。また、ルータ2がATMで接続されている場合は
ATMドライバを含む構成となる。第4のネットワーク
アクセスプロトコル35についても同様である。
【0229】次に、本発明のデータ通信システムの第1
の実施の形態の動作について図7〜図9を用いて説明す
る。なお、以下では、第1のプロセッサ11で使用する
ソケットをS1、第2のプロセッサ31で使用するソケ
ットをS3とし、ソケットS1のポート番号をP1、I
PアドレスをA1、ソケットS3のポート番号をP3、
IPアドレスをA3とした場合で説明する。
【0230】図7は本発明のデータ通信システムの第1
の実施の形態の動作を示す図であり、コネクション能動
開設動作時の処理手順を示すシーケンス図である。図8
は本発明のデータ通信システムの第1の実施の形態の動
作を示す図であり、コネクション受動開設動作時の処理
手順を示すシーケンス図である。また、図9は本発明の
データ通信システムの第1の実施の形態の動作を示す図
であり、コネクション終了動作時の処理手順を示すシー
ケンス図である。
【0231】まず、コネクション開設動作について説明
する。コネクション開設動作には、コネクション能動開
設動作とコネクション受動開設動作とがある。以下で
は、まず、第1のプロセッサ11からのコネクション能
動開設動作について図7を用いて説明し、次に第1のプ
ロセッサ11におけるコネクション受動開設動作につい
て図8を用いて説明する。
【0232】図7において、まず、ソケットS3は、従
来と同様に、予め受動ソケットに変換され、第2のプロ
セッサ31はコネクションの受動開設待ち状態(LIS
TEN)にあるとする。
【0233】このような状態で、第1のプロセッサ11
がソケットS1を生成し、ソケットS1を通じてポート
番号P3とIPアドレスA3を指定し、第1の通信イン
タフェース管理装置12に対してソケットS3へのコネ
クション能動開設を要求すると、第1の通信インタフェ
ース管理装置12は、ソケット1とソケット3の関係を
記録し、第1の通信制御装置13のコネクション端点状
態管理装置105に対してソケットS1の識別子と共に
ソケットS3へのコネクション能動開設要求を送信す
る。
【0234】コネクション端点状態管理装置105は、
ソケットS3へのコネクション能動開設要求を受け取る
と、コネクション端点識別子を生成する(ここでは、生
成したコネクション端点識別子をC1とし、以降の説明
でもソケットS1とソケットS3間のコネクションをC
1とする)。
【0235】次に、コネクション端点状態管理装置10
5は、コネクション識別子情報C1、コネクションC1
のCC順序番号の初期値、自ポート番号情報P1、自I
Pアドレス情報A1、相手ポート番号情報P3、及び相
手IPアドレス情報A3を含むAOPENメッセージを
生成し、それらを第1のネットワークアクセスプロトコ
ル15に渡す。さらに、コネクション端点管理テーブル
に新たなエントリを作成し、作成したエントリのソケッ
ト識別子にS1、コネクション端点識別子メンバにC
1、送信元ポート番号メンバにP1、送信元IPアドレ
スメンバにA1、送信先ポート番号メンバにP3、送信
先IPアドレスメンバにA3をそれぞれ格納し、コネク
ション端点状態を能動開設要求中状態(以下、AOPE
N−SENTと称す)に設定する。
【0236】第1のネットワークアクセスプロトコル1
5に渡されたAOPENメッセージは、第1のネットワ
ーク4及び第2のネットワークアクセスプロトコル23
を介して第2の通信制御装置21に渡され、第2のメッ
セージ振分け装置124によってコネクション中継点状
態管理装置122に渡される。
【0237】コネクション中継点状態管理装置122
は、AOPENメッセージを受け取ると、コネクション
中継点管理テーブルに新たなエントリを作成し、作成し
たエントリのコネクション識別子メンバ、第1のポート
番号メンバ、第1のIPアドレスメンバ、第2のポート
番号メンバ、及び第2のIPアドレスメンバに、受け取
ったAOPENメッセージのコネクション識別子情報、
自ポート番号情報、自IPアドレス情報、相手ポート番
号情報、及び相手IPアドレス情報を格納し、コネクシ
ョン中継点状態を能動開設待ち状態(以下、SYN−S
ENTと称す)に設定する。
【0238】さらに、コネクション中継点状態管理装置
122は、結果情報として「OK」を含むREPLYメ
ッセージを第2のネットワークアクセスプロトコル23
に渡す。第2のネットワークアクセスプロトコル23に
渡されたREPLYメッセージは第1のネットワーク4
及び第1のネットワークアクセスプロトコル15を介し
て第1の通信制御装置13に渡され、第1のメッセージ
振分け装置104によってコネクション端点状態管理装
置105に渡される。
【0239】また、コネクション中継点状態管理装置1
22は、AOPENメッセージを受け取ると、コネクシ
ョン中継点識別子と共に同期要求をTCP/IP処理装
置121に通知する。TCP/IP処理装置121は、
コネクション中継点識別子を伴う同期要求を受け取る
と、コネクション開設要求(SYN)を含むIPデータ
グラムを作成し、第3のネットワークアクセスプロトコ
ル24に渡す。
【0240】第3のネットワークアクセスプロトコル2
4に渡されたIPデータグラムは、第2のネットワーク
5及び第4のネットワークアクセスプロトコル35を介
してIPモジュール34に渡され、IPモジュール34
によってIPデータグラム内のTCPセグメントがTC
Pモジュール33に渡される。但し、IPデータグラム
に含まれるIPヘッダの送信元IPアドレスフィールド
及び送信先IPアドレスフィールドと、TCPセグメン
トに含まれるTCPヘッダの送信元ポート番号フィール
ド及び送信先ポート番号フィールドには、コネクション
中継点管理テーブルの第1のIPアドレスメンバ、第2
のIPアドレスメンバ、第1のポート番号メンバ、及び
第2のポート番号メンバの値が格納される。なお、以降
の説明においても、上記4つのフィールドには上記値が
格納される。
【0241】コネクション端点状態管理装置105は、
AOPENメッセージに対する結果情報「OK」を含む
REPLYメッセージを受け取ると、コネクション端点
状態をSYN−SENTに設定する。
【0242】TCPモジュール33は、コネクション開
設要求を含むTCPセグメントを受け取ると、コネクシ
ョン開設要求に対する送達確認通知(SYN+ACK)
を含むTCPセグメントをIPモジュール34に渡し、
コネクション端点の状態を開設要求受信状態(SYN−
RCVD)に設定する。
【0243】IPモジュール34は、受け取ったTCP
セグメントからIPデータグラムを生成し、第4のネッ
トワークアクセスプロトコル35、第2のネットワーク
5及び第3のネットワークアクセスプロトコル24を介
してTCP/IP処理装置121に渡す。
【0244】TCP/IP処理装置121は、受け取っ
たIPデータグラムに含まれるTCPヘッダの送信元ポ
ート番号フィールド及び送信先ポート番号フィールド
と、IPヘッダの送信元IPアドレスフィールド及び送
信先IPアドレスフィールドの値をキーにしてコネクシ
ョン中継点管理テーブルから対応するコネクション中継
点を検索する。また、受け取ったTCPセグメントには
コネクション開設要求に対する送達確認通知が含まれて
いるため、コネクション中継点識別子、コネクション開
設要求、及び送達確認通知を、コネクション中継点状態
管理装置122に通知する。
【0245】コネクション中継点状態管理装置122
は、TCP/IP処理装置121からコネクション中継
点識別子、コネクション開設要求、及び送達確認通知を
受け取ると、対応するコネクション中継点の状態がSY
N−SENTであることから、コネクション中継点識別
子を伴う同期確認要求をTCP/IP処理装置121に
渡す。
【0246】TCP/IP処理装置121は、コネクシ
ョン中継点識別子を伴う同期確認要求を受け取ると、コ
ネクション開設を要求するTCPセグメントに対する送
達確認通知(ACK)をTCPセグメントに含むIPデ
ータグラムを作成し、第3のネットワークアクセスプロ
トコル24に渡す。
【0247】第3のネットワークアクセスプロトコル2
4に渡されたIPデータグラムは第4のネットワークア
クセスプロトコル35を介してIPモジュール34に渡
され、IPモジュール34によってIPデータグラムに
含まれるTCPセグメントがTCPモジュール33に渡
される。
【0248】コネクション中継点状態管理装置122
は、さらに、コネクション中継点のESTABメッセー
ジを第2のネットワークアクセスプロトコル23に渡
し、コネクション中継点の状態を第1の半開設状態(H
ALF−ESTAB1)に設定する。
【0249】第2のネットワークアクセスプロトコル2
3に渡されたESTABメッセージは第1のネットワー
クアクセスプロトコル15を介してコネクション端点状
態管理装置105に渡される。
【0250】一方、TCPモジュール33は、送達確認
通知を含むTCPセグメントを受け取ると、コネクショ
ンが開設されたとみなし(ESTAB)、コネクション
受動開設を第2の通信インタフェース管理装置32に通
知する。
【0251】第2の通信インタフェース管理装置32は
TCPモジュール33から通知されたコネクション受動
開設を第2のプロセッサ31に転送する。その際、TC
Pモジュール33及び第2の通信インタフェース管理装
置32では、従来と同様にそれぞれソケットが複製され
る。
【0252】コネクション端点状態管理装置105は、
第1のネットワークアクセスプロトコル15を介してE
STABメッセージを受け取ると、結果情報が「OK」
のREPLYメッセージを第1のネットワークアクセス
プロトコル15に渡す。
【0253】第1のネットワークアクセスプロトコル1
5に渡されたREPLYメッセージは第2のネットワー
クアクセスプロトコル23及び第2のメッセージ振分け
装置124を介してコネクション中継点状態管理装置1
22に渡される。
【0254】さらに、コネクション端点状態管理装置1
05は、コネクション端点状態をESTABに設定し、
第1の通信インタフェース管理装置12にコネクション
能動開設を通知する。第1の通信インタフェース管理装
置12はコネクション能動開設を第1のプロセッサ11
に通知する。
【0255】一方、コネクション中継点状態管理装置1
22は、REPLYメッセージを受け取ると、コネクシ
ョン中継点の状態をESTABに設定する。
【0256】この時点で第1の通信制御装置13、第2
の通信制御装置21、及びTCPモジュール33間のコ
ネクションC1のコネクション能動開設動作が完了し、
コネクションC1を利用したデータ通信が可能になる。
【0257】次に、図8を用いて第1のプロセッサ11
におけるコネクション受動開設動作について説明する。
【0258】図8において、第1のプロセッサ11が通
信用のソケットS1を生成し、ソケットS1のコネクシ
ョン受動開設点生成を第1の通信インタフェース管理装
置12に要求すると、第1の通信インタフェース管理装
置12は、コネクション受動開設点生成をコネクション
端点状態管理装置105に要求する。
【0259】また、第1のプロセッサ11はソケットS
1におけるコネクション受動開設を第1の通信インタフ
ェース管理装置12に要求する。このとき、ソケットS
1はコネクション設立待ち状態になっているものとす
る。
【0260】コネクション端点状態管理装置105は、
第1の通信インタフェース管理装置12からコネクショ
ン受動開設点生成が要求されると、コネクション端点識
別子を生成する(生成したコネクション端点識別子をC
1とし、以下、このコネクション端点をC1とする)。
【0261】次に、コネクション端点状態管理装置10
5は、コネクション端点識別子C1、コネクション端点
C1におけるCC順序番号の初期値、自ポート番号情報
P1、自IPアドレス情報A1、相手ポート番号情報P
3、及び相手IPアドレス情報A3を含むPOPENメ
ッセージを第1のネットワークアクセスプロトコル15
に渡す。また、コネクション端点管理テーブルに新たな
エントリを作成し、ソケット識別子にソケットS1、コ
ネクション端点識別子メンバにC1、送信元ポート番号
メンバにP1、送信元IPアドレスメンバにA1をそれ
ぞれ格納し、コネクション端点の状態を受動開設点生成
状態(POPEN−SENT)に設定する。
【0262】第1のネットワークアクセスプロトコル1
5に渡されたPOPENメッセージは、第2のネットワ
ークアクセスプロトコル23及び第2のメッセージ振分
け装置124を介してコネクション中継点状態管理装置
122に渡される。
【0263】コネクション中継点状態管理装置122
は、POPENメッセージを受け取ると、結果情報が
「OK」のREPLYメッセージを第2のネットワーク
アクセスプロトコル23に渡す。REPLYメッセージ
は第1のネットワークアクセスプロトコル15を介して
コネクション端点状態管理装置105に渡される。
【0264】また、コネクション中継点状態管理装置1
22は、コネクション中継点管理テーブルに新たなエン
トリを作成し、作成したエントリのコネクション識別子
メンバ、第1のポート番号メンバ、及び第1のIPアド
レスメンバに、受け取ったPOPENメッセージのコネ
クション識別子情報、自ポート番号情報、及び自IPア
ドレス情報の内容を格納し、コネクション中継点の状態
をLISTENに設定する。
【0265】一方、コネクション端点状態管理装置10
5は、結果情報が「OK」のREPLYメッセージを受
け取ると、コネクション端点の状態をLISTENに設
定する。
【0266】次に、第2のプロセッサ31がソケットS
3を生成し、ソケットS3を通じてポート番号P1及び
IPアドレスA3を指定して第2の通信インタフェース
管理装置32に対してソケットS1に対するコネクショ
ン能動開設を要求すると、コネクション能動開設要求
は、第2の通信インタフェース管理装置32を介してT
CPモジュール33へ渡される。
【0267】TCPモジュール33はソケットS1に対
するコネクション能動開設要求(SYN)を含むTCP
セグメントを生成してIPモジュール34に渡し、コネ
クション端点の状態をSYN−SENTに設定する。
【0268】IPモジュール34は受け取ったTCPセ
グメントを含むIPデータグラムを生成する。IPモジ
ュール34で生成されたIPデータグラムは、第4のネ
ットワークアクセスプロトコル35、第2のネットワー
ク5、及び第3のネットワークアクセスプロトコル24
を介して第2の通信制御装置21のTCP/IP処理装
置121に渡される。
【0269】TCP/IP処理装置121は、IPデー
タグラムを受け取ると、それに含まれるTCPヘッダの
送信先ポート番号フィールド及びIPヘッダの送信先I
Pアドレスフィールドの値が、コネクション中継点管理
テーブルのコネクション中継点C1に対応する第1のポ
ート番号メンバ及び第1のIPアドレスメンバの値と一
致し、かつコネクション中継点C1の状態がLISTE
Nであることから、受け取ったIPデータグラムがコネ
クション中継点C1宛てであると識別する。
【0270】次に、コネクション管理テーブルのコネク
ション中継点C1に対応する第2のポート番号メンバ及
び第2のIPアドレスメンバに、TCPヘッダの発信元
ポート番号フィールドの値、IPヘッダの送信元IPア
ドレスフィールドの値を格納し、コネクション中継点識
別子C1と共にコネクション能動開設要求をコネクショ
ン中継点状態管理装置122に通知する。
【0271】コネクション中継点状態管理装置122
は、TCP/IP処理装置121からコネクション中継
点識別子C1を伴うコネクション能動開設要求を受け取
ると、コネクション中継点識別子C1と共に同期要求及
び同期確認要求をTCP/IP処理装置121に渡し、
コネクション中継点識別子C1に対応するコネクション
中継点の状態をSYN−RCVDに設定する。
【0272】TCP/IP処理装置121は、コネクシ
ョン中継点識別子C1を伴う同期要求、及び同期確認要
求を受け取ると、コネクション能動開設要求、及び受け
取ったTCPセグメントに対する送達確認(SYN+A
CK)を通知するTCPセグメントを含むIPデータグ
ラムを第3のネットワークアクセスプロトコル24に渡
す。
【0273】第3のネットワークアクセスプロトコル2
4に渡されたIPデータグラムは第4のネットワークア
クセスプロトコル35を介してIPモジュール34に渡
される。IPモジュール34は受け取ったIPデータグ
ラムからTCPセグメントを取り出し、取り出したTC
PセグメントをTCPモジュール33に渡す。
【0274】TCPモジュール33は、TCPセグメン
トを受け取ると、そのTCPセグメントに対する送達確
認通知(ACK)を含むTCPセグメントを生成してI
Pモジュール34に渡し、コネクション端点の状態をE
STABに設定する。
【0275】IPモジュール33は、渡されたTCPセ
グメントからIPデータグラムを生成し、第4のネット
ワークアクセスプロトコル35、第2のネットワーク
5、及び第3のネットワークアクセスプロトコル24を
介してTCP/IP処理装置121に渡す。
【0276】さらに、TCPモジュール33は、コネク
ション能動開設を第2の通信インタフェース管理装置3
2に通知し、第2の通信インタフェース管理装置32は
コネクション能動開設を第2のプロセッサ31に通知す
る。
【0277】TCP/IP処理装置121は、IPモジ
ュール33からIPデータグラムを受け取ると、受け取
ったIPデータグラムに対応するコネクション中継点C
1のコネクション中継点識別子を伴うコネクション開設
送達確認をコネクション中継点状態管理装置122に通
知する。
【0278】コネクション中継点状態管理装置122
は、相手ポート番号情報及び相手IPアドレス情報が、
コネクション中継点管理テーブルのコネクション中継点
C1に対応する第2のポート番号メンバ及び第2のIP
アドレスメンバの値であるESTABメッセージを、第
2のネットワークアクセスプロトコル23に渡し、コネ
クション中継点状態を第2の半開設状態(HALF−E
STAB2)に設定する。
【0279】第2のネットワークアクセスプロトコル2
3に渡されたESTABメッセージは、第1のネットワ
ーク4及び第1のネットワークアクセスプロトコル15
を介してコネクション端点状態管理装置105に渡され
る。
【0280】コネクション端点状態管理装置105は、
ESTABメッセージを受け取ると、新たにコネクショ
ン端点識別子を生成し(生成したコネクション端点識別
子をC2とする)、コネクション端点管理テーブルに新
たなエントリを作成する。
【0281】続いて、作成したエントリのコネクション
端点識別子メンバにC2を格納し、送信元ポート番号メ
ンバ及び送信元IPアドレスメンバに、コネクション端
点管理テーブルのコネクション端点C1に対応する送信
元ポート番号メンバと送信元IPアドレスメンバの内容
を格納し、送信先ポート番号メンバ及び送信先IPアド
レスメンバに、受け取ったESTABメッセージに含ま
れる相手ポート番号情報と相手IPアドレス情報を格納
し、コネクション端点C2のコネクション端点状態をE
STABに設定する。
【0282】そして、結果情報が「OK」で、かつコネ
クション識別子情報がC2のREPLYメッセージを第
1のネットワークアクセスプロトコル15に渡す。
【0283】第1のネットワークアクセスプロトコル1
5に渡されたREPLYメッセージは、第2のネットワ
ークアクセスプロトコル23、及び第2の通信制御装置
21の第2のメッセージ振分け装置124を介してコネ
クション中継点状態管理装置122に渡される。
【0284】さらに、コネクション端点状態管理装置1
05は、第1の通信インタフェース管理装置12にコネ
クション受動開設完了を通知する。第1の通信インタフ
ェース管理装置12は第1のプロセッサ11にコネクシ
ョン受動開設完了を通知する。
【0285】コネクション中継点状態管理装置122
は、コネクション端点状態管理装置105からREPL
Yメッセージを受け取ると、コネクション中継点管理テ
ーブルに新たなエントリを生成し、生成したエントリの
第1のポート番号メンバ、第1のIPアドレスメンバ、
第2のポート番号メンバ、及び第2のIPアドレスメン
バに、コネクション中継点C1に対応する第1のポート
番号メンバ、第1のIPアドレスメンバ、第2のポート
番号メンバ、及び第2のIPアドレスメンバの値を格納
する。
【0286】また、コネクション識別子メンバに、受け
取ったREPLYメッセージに含まれるコネクション識
別子情報C2を格納し、コネクション中継点C2のコネ
クション中継点の状態をESTABに設定する。
【0287】さらに、コネクション中継点管理テーブル
のコネクション中継点C1に対応する第2のポート番号
メンバ、第2のIPアドレスメンバの値をそれぞれ削除
し、コネクション中継点C1の状態をLISTENに設
定する。
【0288】この時点で第1の通信制御装置13、第2
の通信制御装置21、及びTCPモジュール33間のコ
ネクションC2のコネクション受動開設動作が完了し、
コネクションC2を利用したデータ通信が可能になる。
【0289】次に、図9を用いて第1の実施の形態のコ
ネクション終了動作について説明する。
【0290】コネクションの終了動作は、第1のプロセ
ッサ11からのコネクション終了要求に基づく第1の終
了動作と、第2のプロセッサ31からのコネクション終
了要求に基づく第2の終了動作によって完了する。
【0291】コネクション終了の要求順序はいずれが先
であっても最終的に同じ初期状態に戻る。すなわち、一
方のコネクション終了要求による動作中に他方のコネク
ション終了要求による終了動作が開始されても最終的に
同じ初期状態に戻り、コネクション終了要求時のコネク
ション端点状態及びコネクション中継点状態はどのよう
な状態にあっても最終的に同じ初期状態に戻る。
【0292】ここでは、コネクション端点の状態及びコ
ネクション中継点の状態が共にESTABであり、端末
装置1のソケットS1とサーバ端末装置3のソケットS
3間のコネクションC1に対して、始めに第1のプロセ
ッサ11からコネクション終了が要求され、その終了動
作が終わった後、第2のプロセッサ31からコネクショ
ン終了が要求された場合の動作を例にして説明する。
【0293】図9において、まず、第1のプロセッサ1
1がソケットS1を通じて第1の通信インタフェース管
理装置12に対してコネクションC1のコネクション終
了を要求すると、第1の通信インタフェース管理装置1
2はコネクション端点状態管理装置105にコネクショ
ンC1のコネクション終了(CLOSE)を要求する。
【0294】コネクション端点状態管理装置105は、
コネクション端点管理テーブルのコネクション端点C1
に対応するエントリの送信完了メンバを参照し、送信完
了メンバが「未完了」ならばエントリの終了要求の値を
「有り」にして処理を終了する。一方、送信完了メンバ
の値が「完了」ならばコネクション端点C1のCLOS
Eメッセージを第1のネットワークアクセスプロトコル
15に渡し、コネクション端点の状態を第1の相手終了
待ち状態(以下、FIN−WAIT1と称す)に設定す
る。
【0295】第1のネットワークアクセスプロトコル1
5に渡されたCLOSEメッセージは、第1のネットワ
ーク4、第2のネットワークアクセスプロトコル23、
及び第2のメッセージ振分け装置124を介してコネク
ション中継点状態管理装置122に渡される。
【0296】コネクション中継点状態管理装置122
は、CLOSEメッセージを受け取ると、結果情報が
「OK」のREPLYメッセージを第2のネットワーク
アクセスプロトコル23に渡し、コネクション中継点識
別子C1と共にコネクション終了要求をTCP/IP処
理装置121に渡し、コネクション中継点の状態をFI
N−WAIT1に設定する。
【0297】TCP/IP処理装置121は、コネクシ
ョン中継点識別子C1及びコネクション終了要求を受け
取ると、コネクション終了要求(FIN)を含むIPデ
ータグラムを生成して第3のネットワークアクセスプロ
トコル24に渡す。
【0298】第2のネットワークアクセスプロトコル2
3に渡されたREPLYメッセージは、第1のネットワ
ーク4及び第1のネットワークアクセスプロトコル15
を介してコネクション端点状態管理装置105に渡され
る。
【0299】コネクション端点状態管理装置105は、
コネクション中継点状態管理装置122からREPLY
メッセージを受け取ると、コネクション端点の状態を第
2の相手終了待ち状態(以下、FIN−WAIT2と称
す)に設定する。
【0300】また、第3のネットワークアクセスプロト
コル24に渡されたIPデータグラムは、第2のネット
ワーク5及び第4のネットワークアクセスプロトコル3
5を介してIPモジュール34に渡される。
【0301】IPモジュール34は、受け取ったIPデ
ータグラムからTCPセグメントを取り出し、取り出し
たTCPセグメントをTCPモジュール33に渡す。
【0302】TCPモジュール33は、コネクション終
了要求を含むTCPセグメントを受け取ると、受け取っ
たTCPセグメントに対する送達確認通知(ACK)を
含むTCPセグメントをIPモジュール34に渡し、コ
ネクション端点の状態をCLOSE−WAITに設定す
る。
【0303】IPモジュール34は、受け取ったTCP
セグメントからIPデータグラムを生成し、生成したI
Pデータグラムを第4のネットワークアクセスプロトコ
ル35、第2のネットワーク5、及び第3のネットワー
クアクセスプロトコル24を介して第2の通信制御装置
21のTCP/IP処理装置121に渡す。
【0304】TCP/IP処理装置121は、コネクシ
ョン終了要求に対する送達確認通知を含むIPデータグ
ラムを受け取ると、コネクション中継点識別子C1と共
にコネクション終了送達確認通知をコネクション中継点
状態管理装置122に渡す。コネクション中継点状態管
理装置122はコネクション中継点識別子C1及びコネ
クション終了送達確認通知を受け取ると、コネクション
中継点の状態をFIN−WAIT2に設定する。この時
点で第1のプロセッサ11のコネクション終了要求に基
づくコネクション終了動作が完了する。
【0305】次に、第2のプロセッサ33が第2の通信
インタフェース管理装置32に対してコネクションC1
のコネクション終了を要求すると、第2の通信インタフ
ェース管理装置32はTCPモジュール33にコネクシ
ョンC1のコネクション終了を要求する。
【0306】TCPモジュール33は、第2の通信イン
タフェース管理装置32からコネクションC1のコネク
ション終了要求を受け取ると、コネクション終了要求
(FIN)を含むTCPセグメントを生成してIPモジ
ュール34に渡し、コネクション端点の状態を終了待ち
状態(LAST−ACK)に設定する。
【0307】IPモジュール34は、渡されたTCPセ
グメントからIPデータグラムを生成し、生成したIP
データグラムを第4のネットワークアクセスプロトコル
35、第2のネットワーク5、及び第3のネットワーク
アクセスプロトコル24を介して第2の通信制御装置2
1のTCP/IP処理装置121に渡す。
【0308】TCP/IP処理装置121は、コネクシ
ョンC1のコネクション終了要求を含むIPデータグラ
ムを受け取ると、コネクション中継点識別子C1と共に
コネクション終了要求をコネクション中継点状態管理装
置122に通知する。
【0309】コネクション中継点状態管理装置122は
コネクション中継点識別子C1及びコネクション終了要
求を受け取ると、コネクション中継点識別子C1と共に
終了確認要求をTCP/IP処理装置121に渡す。さ
らに、コネクション中継点管理テーブルの対応する送信
完了メンバを参照し、送信完了メンバが「未完了」なら
ば、終了要求の値を「有り」にして処理を終了する。ま
た、送信完了メンバが「完了」ならば、コネクション中
継点C1のCLOSEメッセージを第2のネットワーク
アクセスプロトコル23に渡し、2MSL(MSL:Ma
ximum SegmentLifetime)タイマを起動して、コネクシ
ョン中継点の状態を相手終了待ち状態(REPLY−W
AIT1)に設定する。なお、2MSLタイマのタイム
アウト時間は従来のTCPと同様にTCPセグメントの
生存時間の2倍の時間が適当である。これは、TCPモ
ジュール33がそれまでに送信したTCPセグメントの
うち、到着していないTCPセグメントを待ち受けるの
に必要十分な時間である。第2のネットワークアクセス
プロトコル23に渡されたCLOSEメッセージは、第
1のネットワーク4及び第1のネットワークアクセスプ
ロトコル15を介してコネクション端点状態管理装置1
05に渡される。
【0310】TCP/IP処理装置121は、コネクシ
ョン中継点識別子C1及び終了確認要求を受け取ると、
TCPモジュール33から送信されたTCPセグメント
に対する送達確認通知(ACK)を含むIPデータグラ
ムを第3のネットワークアクセスプロトコル24に渡
す。
【0311】第3のネットワークアクセスプロトコル2
4に渡されたIPデータグラムは、第2のネットワーク
5及び第4のネットワークアクセスプロトコル35を介
してIPモジュール34に渡され、IPモジュール34
はIPデータグラムからTCPセグメントを取り出し、
取り出したTCPセグメントをTCPモジュール33に
渡す。TCPモジュール33は、送達確認通知を含むT
CPセグメントを受けとると、コネクションC1のコネ
クション終了動作が完了した(CLOSE)とみなす。
【0312】一方、コネクション端点状態管理装置10
5は、コネクション中継点状態管理装置122からCL
OSEメッセージを受け取ると、結果情報が「OK」の
REPLYメッセージを第1のネットワークアクセスプ
ロトコル15に渡し、コネクション端点管理テーブルか
ら対応するコネクション端点のエントリを削除する。第
1の通信制御装置13は、この時点でコネクションC1
のコネクション終了動作が完了した(CLOSE)とみ
なす。
【0313】第1のネットワークアクセスプロトコル1
5に渡されたREPLYメッセージは、第1のネットワ
ーク4、第2のネットワークアクセスプロトコル23、
及び第2のメッセージ振分け装置104を介してコネク
ション中継点状態管理装置122に渡される。
【0314】コネクション中継点状態管理装置122
は、REPLYメッセージを受け取ると、コネクション
中継点の状態をタイムアウト待ち状態(TIME−WA
IT)に設定する。この状態で2MSLタイマが満了す
ると、コネクション中継点管理テーブルから対応するコ
ネクション中継点のエントリを削除し、この時点でコネ
クションC1のコネクション終了動作が完了した(CL
OSE)とみなす。
【0315】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、コネクション開設機能、コネクション終了機能毎に
それぞれ専用のヘッダを持つメッセージを設け、それら
のメッセージのヘッダにその制御で必要な情報のみを含
ませることで、アクセスリンクで伝送されるパケットに
不要な情報が含まれなくなり、かつ、各メッセージのヘ
ッダのオーバヘッドは従来のTCPヘッダ及びIPヘッ
ダの合計サイズよりも小さいため、アクセスリンクで伝
送されるパケットのヘッダのオーバヘッドが減少してデ
ータ量が低減するため、端末装置とサーバ端末装置間の
データ伝送時のスループットが向上する。
【0316】(第2の実施の形態)次に、本発明のデー
タ通信システムの第2の実施の形態について図面を参照
して説明する。
【0317】図10は本発明のデータ通信システムの第
2の実施の形態の構成を示す図であり、図1に示した第
1の通信制御装置の構成を示すブロック図である。図1
1は本発明のデータ通信システムの第2の実施の形態の
構成を示す図であり、図1に示した第2の通信制御装置
の構成を示すブロック図である。
【0318】本実施の形態のデータ通信システムは、図
10に示すように、第1の通信制御装置の第1のコネク
ション制御装置に第1のコネクション制御メッセージ管
理装置106を有し、図11に示すように、第2の通信
制御装置の第2のコネクション制御装置に第2のコネク
ション制御メッセージ管理装置126を有する点で第1
の実施の形態と異なっている。
【0319】第1のコネクション制御メッセージ管理装
置106及び第2のコネクション制御メッセージ管理装
置126は、コネクション識別子メンバ及びCC順序番
号メンバのエントリからなるCCメッセージ管理テーブ
ルと、各コネクションに対応するメッセージのコピーを
格納するCCメッセージバッファとをそれぞれ有してい
る。なお、コネクション端点状態管理装置で作成された
メッセージは第1のコネクション制御メッセージ管理装
置106に渡され、コネクション中継点状態管理装置で
作成されたメッセージは第2のコネクション制御メッセ
ージ管理装置126に渡される。また、第1のメッセー
ジ振分け装置は、第1のネットワークアクセスプロトコ
ルから受け取ったコネクション制御のためのメッセージ
を第1のコネクション制御メッセージ管理装置106に
渡し、第2のメッセージ振分け装置は、第2のネットワ
ークアクセスプロトコルから受け取ったコネクション制
御のためのメッセージを第2のコネクション制御メッセ
ージ管理装置126に渡す。その他の構成は第1の実施
の形態と同様である。
【0320】次に、本発明のデータ通信システムの第2
の実施の形態の動作について説明する。
【0321】図12は本発明のデータ通信システムの第
1の実施の形態の動作を示すフローチャートである。な
お、図12に示したフローチャートは、第1のコネクシ
ョン制御メッセージ管理装置106及び第2のコネクシ
ョン制御メッセージ管理装置126の動作をそれぞれ統
一して記載している。第1のコネクション制御メッセー
ジ管理装置106及び第2のコネクション制御メッセー
ジ管理装置126は、コネクション制御メッセージの送
信側、あるいは受信側になるかで適宜、図12に示す処
理を実行する。
【0322】以下では、コネクション制御動作につい
て、第1の通信制御装置が有するコネクション端点状態
管理装置からメッセージ(REPLYメッセージを除
く)を送信し、それに対するREPLYメッセージを受
け取るまでの動作を例にして説明する。なお、コネクシ
ョン中継点状態管理装置からメッセージを送信し、それ
に対するREPLYメッセージを受信するまでの動作
は、以下と対称の動作であるため、ここではその説明を
省略する。
【0323】第1の実施の形態では、メッセージが第1
の通信制御装置と第2の通信制御装置間で伝送されてい
る途中で損失することに対して特に対処をしていなかっ
た。本実施の形態では、第1のコネクション制御メッセ
ージ管理装置106及び第2のコネクション制御メッセ
ージ管理装置126によって損失したメッセージの再送
を実行する。
【0324】図12において、例えば、コネクション端
点状態管理装置で作成されたメッセージが第1のコネク
ション制御メッセージ管理装置106に渡されると、第
1のコネクション制御メッセージ管理装置106は、ま
ず、受け取ったメッセージが上位装置からのものである
か否かを判定する(ステップA1)。ここでは、コネク
ション端点状態管理装置から渡されたメッセージである
ため、ステップA2に移って、当該メッセージがREP
LYメッセージであるか否かを確認する。ここでは、R
EPLYメッセージではないため、ステップA3に移っ
て、当該メッセージのコネクション識別子情報の値を持
つエントリをCCメッセージ管理テーブルから探し出し
(無ければコネクション識別子情報の値をコネクション
識別子メンバの値とするエントリを新たに作成する)、
CC順序番号メンバに当該メッセージのCC順序番号情
報の値を格納する。続いて、CCメッセージバッファに
当該メッセージのコピーを格納し(ステップA4)、対
応するコネクションのCCメッセージ再送タイマを起動
すると共に(ステップA5)、当該メッセージを第1の
ネットワークを介して第2の通信制御装置に送信する
(ステップA6)。なお、当該メッセージがREPLY
メッセージである場合は、CCメッセージバッファに当
該メッセージのコピーを格納すると共に(ステップA
7)、第1のネットワークを介して第2の通信制御装置
に送信する(ステップA8)。
【0325】次に、第1のコネクション制御メッセージ
管理装置106から送信されたメッセージを第2の通信
制御装置で受信すると、受信したメッセージは第2のコ
ネクション制御メッセージ管理装置126に渡される。
【0326】第2のコネクション制御メッセージ管理装
置126は、まず、上述したステップA1の判定を行
い、続いて、当該メッセージが下位装置からのものであ
るか否かを判定する(ステップA9)。ここでは、第2
のネットワークプロトコルを介して渡されたメッセージ
であるため、ステップA10に移って、当該メッセージ
がREPLYメッセージであるか否かを確認する。さら
に、当該メッセージがREPLYメッセージではないた
め、ステップA11に移って、当該メッセージに対応す
るREPLYメッセージのコピーがCCメッセージバッ
ファにあるか否かを確認し、対応するREPLYメッセ
ージのコピーがある場合は、そのコピーを第1の通信制
御装置に送信する(ステップA12)。
【0327】また、対応するREPLYメッセージのコ
ピーがない場合は、当該メッセージを上位装置(ここで
は、コネクション中継点状態管理装置)に渡す(ステッ
プA13)。
【0328】次に、第1の通信制御装置から送信したメ
ッセージに対して第2の通信制御装置からREPLメッ
セージが返送されると、そのREPLYメッセージは第
1のコネクション制御メッセージ管理装置106に渡さ
れる。第1のコネクション制御メッセージ管理装置10
6は、上記ステップA1、ステップA9、及びステップ
A10の判定結果から、ステップA14に移って、当該
メッセージに対応するエントリがCCメッセージ管理テ
ーブルにあるか否かを判定する。
【0329】メッセージが損失なく返送された場合、対
応するエントリがあるため、ステップA16に移って、
CCメッセージバッファから当該メッセージのコピーを
削除し、CCメッセージ管理テーブルから対応するエン
トリを削除する(ステップA17)。続いて、起動状態
にある対応するCCメッセージ再送タイマを停止し(ス
テップA18)、当該REPLYメッセージを上位装置
(ここでは、コネクション端点状態管理装置)に渡す
(ステップA19)。
【0330】一方、第1の通信制御装置から送信された
メッセージが損失した場合、メッセージ送信時に起動さ
れたCCメッセージ再送タイマが満了するため(ステッ
プA20)、第1のコネクション制御メッセージ管理装
置106は、CCメッセージバッファから当該メッセー
ジのコピーを取り出し(ステップA21)、対応するC
Cメッセージ再送タイマを再び起動して(ステップA2
2)、当該メッセージのコピーを第2の通信制御装置に
送信することで、再送を行う(ステップA23)。な
お、第2の通信制御装置から返送されるREPLYメッ
セージが損失した場合も、上記と同様に第1のコネクシ
ョン制御メッセージ管理装置106から当該メッセージ
が再送される。
【0331】ここで、第2のコネクション制御メッセー
ジ管理装置126は、上位装置(コネクション中継点状
態管理装置)から対応するREPLYメッセージが渡さ
れたときに、そのコピーをCCメッセージバッファに格
納している(ステップA7)。したがって、再送された
メッセージを受け取ると、CCメッセージバッファに格
納されている対応するREPLYメッセージのコピーを
第2の通信制御装置に送信する(ステップA12)。
【0332】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、コネクション制御メッセージ管理装置を有すること
で、パケットの再送をアクセスリンク区間とそれ以外の
区間で独立して行うことができるため、アクセスリンク
の区間あるいはアクセスリンク以外の区間で発生したパ
ケットの損失に対して、パケット損失が発生していない
区間にパケット再送による通信効率悪化の影響を及ぼす
ことがない。したがって、パケット損失時のエンドーエ
ンド通信のスループットが改善される。
【0333】(第3の実施の形態)次に、本発明のデー
タ通信システムの第3の実施の形態について図面を参照
して説明する。
【0334】第3の実施の形態では、本発明のデータ通
信システムのデータ通信機能(データ送信機能、データ
受信機能)について説明する。なお、本実施の形態のデ
ータ通信システムは、図1に示した第1の通信制御装置
及び第2の通信制御装置の構成が、第1の実施の形態及
び第2の実施の形態と異なっている。その他の構成につ
いては第1の実施の形態と同様であるため、その説明は
省略する。
【0335】図13は本発明のデータ通信システムの第
3の実施の形態の構成を示す図であり、図1に示した第
1の通信制御装置の構成を示すブロック図である。
【0336】図14は本発明のデータ通信システムの第
3の実施の形態の構成を示す図であり、図1に示した第
2の通信制御装置の構成を示すブロック図である。
【0337】図13において、本実施の形態の第1の通
信制御装置は、コネクション端点状態管理装置135、
第1の送信処理装置132、第1の受信処理装置13
3、及び第1のメッセージ振分け装置134を有してい
る。
【0338】第1の送信処理装置132は、第1の送信
フロー制御装置136、第1のDATAメッセージ作成
装置137、及び第1の送信再送制御装置138を有
し、第1の受信処理装置133は、第1の受信フロー制
御装置139、第1の順序制御装置140、及び第1の
受信再送制御装置141を有している。
【0339】図14において、本実施の形態の第2の通
信制御装置は、コネクション中継点状態管理装置15
5、TCP/IP処理装置162、第2の送信処理装置
152、第2の受信処理装置153、及び第2のメッセ
ージ振分け装置154を有している。
【0340】第2の送信処理装置152は、第2の送信
フロー制御装置156、第2のDATAメッセージ作成
装置157、及び第2の送信再送制御装置158を有
し、第2の受信処理装置153は、第2の受信フロー制
御装置159、第2の順序制御装置160、及び第2の
受信再送制御装置161を有している。
【0341】次に、第1の通信制御装置及び第2の通信
制御装置がそれぞれ有する送信処理装置と受信処理装置
間で交換されるメッセージ及びそれらのメッセージで通
知する情報について、図15を用いて説明する。
【0342】図15は本発明のデータ通信システムの第
3の実施の形態で用いるデータ通信用のメッセージを示
す図である。
【0343】図15において、第3の実施の形態で用い
るメッセージは、応用データを転送するために用いられ
るデータ通信メッセージ類と、データ通信メッセージ類
のエラー制御やフロー制御のために用いられるデータ通
信制御メッセージ類の2種類からなる。
【0344】データ通信メッセージ類は、応用データを
運ぶためのデータメッセージ(以下、DATAメッセー
ジと称す)のみから構成される。なお、DATAメッセ
ージには、送信するDATAメッセージのシーケンス番
号(以下、DM順序番号と称す)を示すDM順序番号情
報と、応用データが緊急データであるか否かを示す緊急
データ情報と、プッシュ機能の要求の有無を示すプッシ
ュ情報とが含まれている。
【0345】データ通信制御メッセージ類は、DATA
メッセージの送達確認のために用いられる確認メッセー
ジ(以下、ACKメッセージと称す)と、DATAメッ
セージのフロー制御に用いられ、DATAメッセージの
送信中断を要求する受信不可メッセージ(以下、RNR
メッセージと称す)と、DATAメッセージのフロー制
御に用いられ、中断されているDATAメッセージの送
信再開を要求する受信可メッセージ(以下、RRメッセ
ージと称す)とがある。これらのメッセージには、コネ
クションの識別子を示すコネクション識別子情報とその
メッセージ自身が再送されたものか否かを示す再送情報
とがそれぞれ含まれている。また、ACKメッセージに
は累積確認を行うために用いられるDM順序番号からな
る累積確認情報が含まれている。
【0346】第1の通信制御装置及び第2の通信制御装
置は、上記いずれのメッセージを送信する場合において
も、送信するメッセージに対応するコネクションの識別
子をコネクション識別子情報として格納し、送信するメ
ッセージが再送メッセージであるか否かを示す再送情報
を格納する。受信側は受信したメッセージのコネクショ
ン識別子情報から受信メッセージに対応するコネクショ
ンを識別し、受信したメッセージの再送情報から受信メ
ッセージが再送されたものか否かを識別する。本実施の
形態の第1の記憶装置は、送信すべき応用データを一時
的に格納する送信データバッファと、受信した応用デー
タを一時的に格納する受信データバッファと、コネクシ
ョン端点を管理するための諸情報を格納するコネクショ
ン端点管理テーブルと、送信したDATAメッセージを
一時的に格納する送信メッセージバッファと、受信した
DATAメッセージを一時的に格納する受信メッセージ
バッファとを有している。
【0347】図16は本発明のデータ通信システムの第
3の実施の形態の第1の記憶装置で有するコネクション
端点管理テーブルの一構成例を示すテーブル図である。
【0348】図16に示すように、コネクション端点管
理テーブルは、ソケット識別子が格納されるソケット識
別子メンバと、コネクションの識別子(コネクション端
点識別子)が格納されるコネクション識別子メンバと、
ソケットのポート番号が格納される送信元ポート番号メ
ンバと、ソケットのIPアドレスが格納される送信元I
Pアドレスメンバと、通信相手側ソケットのポート番号
が格納される送信先ポート番号メンバと、通信相手側ソ
ケットのIPアドレスが格納される送信先IPアドレス
メンバと、コネクション端点の状態が格納されるコネク
ション端点状態メンバと、「許可」または「不許可」の
いずれかに設定され、コネクション端点の送信許可状態
が格納される送信許可状態メンバと、「許可」または
「不許可」のいずれかに設定され、コネクション端点の
受信許可状態が格納される受信許可状態メンバと、コネ
クション端点で受信したDATAメッセージのうち、累
積確認されたDATAメッセージのDM順序番号が格納
される累積確認番号メンバと、「完了」または「未完
了」のいずれかに設定され、送信したDATAメッセー
ジに対する送達確認結果が格納される送達完了メンバ
と、「有り」または「無し」のいずれかに設定され、コ
ネクション端点に関するコネクション終了要求の有無が
格納される終了要求メンバとを有する複数のエントリか
ら構成される。
【0349】コネクション端点管理テーブルの各エント
リは第1の通信制御装置によって生成、削除される。エ
ントリが新たに生成される場合、送信許可状態メンバと
受信許可状態メンバの値はそれぞれ「許可」に設定さ
れ、送達完了メンバの値は「未完了」に設定され、終了
要求メンバの値は「無し」に設定される。
【0350】一方、本実施の形態のルータが有する第2
の記憶装置は、送信すべき応用データが一時的に格納さ
れる送信データバッファと、受信した応用データが一時
的に格納される受信データバッファと、コネクション中
継点を管理するための諸情報が格納されるコネクション
中継点管理テーブルと、送信したDATAメッセージが
一時的に格納される送信メッセージバッファと、受信し
たDATAメッセージが一時的に格納される受信メッセ
ージバッファとを有している。
【0351】図17は本発明のデータ通信システムの第
3の実施の形態の第2の記憶装置で有するコネクション
中継点管理テーブルの一構成例を示すテーブル図であ
る。
【0352】図17に示すように、第2の記憶装置が有
するコネクション中継点管理テーブルは、コネクション
識別子(コネクション中継点識別子)が格納されるコネ
クション識別子メンバと、端末装置側のソケットのポー
ト番号が格納される第1のポート番号メンバと、端末装
置側のソケットのIPアドレスが格納される第1のIP
アドレスメンバと、サーバ端末装置側のソケットのポー
ト番号が格納される第2のポート番号メンバと、サーバ
端末装置側のソケットのIPアドレスが格納される第2
のIPアドレスメンバと、コネクション中継点の状態が
格納されるコネクション中継点状態メンバと、「許可」
または「不許可」のいずれかに設定され、コネクション
中継点の送信許可状態が格納される送信許可状態メンバ
と、「許可」または「不許可」のいずれかに設定され、
コネクション中継点の受信許可状態が格納される受信許
可状態メンバと、コネクション中継点で受信したDAT
Aメッセージのうち、累積確認されたDATAメッセー
ジのDM順序番号が格納される累積確認番号メンバと、
「完了」または「未完了」のいじれかに設定され、第1
の通信制御装置に送信されたDATAメッセージに対す
る送達確認結果が格納される送達完了メンバと、「有
り」または「無し」のいずれかに設定され、コネクショ
ン中継点に関するコネクション終了要求の有無が格納さ
れる終了要求メンバとを有する複数のエントリから構成
される。
【0353】コネクション中継点管理テーブルの各エン
トリは第2の通信制御装置によって生成、削除される。
エントリが新たに生成される場合、送信許可状態メンバ
と受信許可状態メンバの値はそれぞれ「許可」に設定さ
れ、送達完了メンバの値は「未完了」に設定される。ま
た、終了要求メンバの値は「無し」に設定され、終了確
認メンバの値は「未完了」に設定される。
【0354】第1のメッセージ振分け装置134は、第
1のネットワークアクセスプロトコルからメッセージを
受け取ると、受け取ったメッセージがコネクション制御
に関するメッセージであればコネクション端点状態管理
装置135に渡し、ACKメッセージであれば第1の送
信再送制御装置138に渡し、RNRメッセージまたは
RRメッセージであれば第1の送信フロー制御装置13
6に渡し、DATAメッセージであれば第1の受信再送
制御装置141に渡す。
【0355】同様に、第2のメッセージ振分け装置15
4は、第2のネットワークアクセスプロトコルまたは第
3のネットワークアクセスプロトコルからメッセージを
受け取ると、受け取ったメッセージがコネクション制御
に関するメッセージであればコネクション中継点状態管
理装置に渡し、ACKメッセージであれば第2の送信再
送制御装置158に渡し、RNRメッセージまたはRR
メッセージであれば第2の送信フロー制御装置156に
渡し、DATAメッセージであれば第2の受信再送制御
装置161に渡す。
【0356】コネクション端点状態管理装置135は、
例えば、従来のTCPのコネクション制御部位と同様の
構成にし、第1の通信制御装置の管理対象(コネクショ
ン端点と称す)毎にコネクション制御を行う。また、第
1の通信インタフェース管理装置からコネクション開設
や終了の要求があった場合に、以下の動作条件で処理を
行う。
【0357】コネクション端点状態管理装置135は、
開設されていないコネクションに対して、コネクション
端点管理テーブルの対応するコネクション端点状態メン
バの値を終了状態(以下、CLOSEDと称す)に設定
する。
【0358】また、コネクション開設要求によってコネ
クションが開設されると、データ通信を行う前に当該コ
ネクションを構成する端末装置のソケットのポート番号
及びIPアドレスと、サーバ端末装置のソケットのポー
ト番号及びIPアドレスとをコネクション中継点状態管
理装置155との間で交換し、コネクション端点管理テ
ーブルの送信元ポート番号メンバ、送信元IPアドレス
メンバ、送信先ポート番号メンバ、送信先IPアドレス
メンバにそれぞれ格納し、コネクション端点状態メンバ
の値をESTABに設定する。
【0359】さらに、第1の通信インタフェース管理装
置からコネクション終了要求があった場合は、対応する
送達完了メンバの値を参照し、「完了」ならば端末装置
からルータ方向のデータ通信を行うコネクションの終了
処理を行い、コネクション端点状態メンバの値をFIN
−WAITに設定する。また、送達完了メンバの値が
「未完了」ならば終了要求メンバの値を「有り」に設定
し、処理を終了する。その後、第1の送信再送制御装置
138からコネクション終了要求があると、端末装置か
らルータ方向のデータ通信を行うコネクションの終了処
理を行い、コネクション端点状態メンバの値をFIN−
WAITに設定する。
【0360】また、コネクション端点状態がESTAB
のとき、相手側からのコネクション終了要求があれば、
ルータから端末装置方向のデータ通信を行うコネクショ
ンの終了処理を行い、コネクション端点状態メンバの値
をCLOSE−WAITに設定する。
【0361】第1の通信インタフェース管理装置からの
コネクション終了要求、及び相手側からのコネクション
終了要求があり、それぞれのコネクション終了処理が完
了すると、コネクション端点管理テーブルの対応するコ
ネクション端点のエントリを削除し、コネクション端点
状態メンバの値をCLOSEDに設定する。
【0362】第1の送信処理装置132及び第1の受信
処理装置133は、端末装置が有する第1の通信制御装
置及びルータが有する第2の通信制御装置で共通に使用
される。以下では、第1の通信制御装置で使用する場合
を例にして説明するが、第2の通信制御装置で使用する
場合は、コネクション端点をコネクション中継点に、コ
ネクション端点管理テーブルをコネクション中継点管理
テーブルに、第1のネットワークアクセスプロトコルを
第2のネットワークアクセスプロトコルに置き換えて読
めば良い。
【0363】第1の送信処理装置132が有する第1の
送信フロー制御装置136は、第1の通信インタフェー
ス管理装置または第1の送信再送制御装置138から
(第2の送信フロー制御装置156では、TCP/IP
処理装置162または第2の送信再送制御装置158か
ら)データ送信要求を受け取ると、コネクション端点管
理テーブルの対応するコネクション端点状態メンバの値
を調べ、コネクション端点状態がESTABまたはCL
OSE―WAITの場合(第2の通信制御装置では、コ
ネクション中継点状態がESTABまたはFIN−WA
ITの場合)は、送達完了メンバに「未完了」を格納し
た後、以下に示すデータ送信処理を開始し、それ以外の
場合は処理を終了する。
【0364】データ送信処理では、まず、第1の送信フ
ロー制御装置136は、送信許可状態メンバの値と、送
信メッセージバッファに格納されている対応するコネク
ション端点に関するメッセージの個数及び送信データバ
ッファに格納されている応用データの有無を調べる。
【0365】送信許可状態メンバの値が「許可」であ
り、送信メッセージバッファに格納されているメッセー
ジの個数がウィンドウサイズよりも小さく、送信データ
バッファに応用データが存在する場合は、対応するコネ
クション端点識別子と共にDATAメッセージ作成要求
をDATAメッセージ作成装置138に渡す。
【0366】一方、送信許可状態メンバの値が「不許
可」である場合、またはメッセージの個数がウィンドウ
サイズ以上の場合、または送信データバッファに対応す
る応用データが存在しない場合は、第1の送信フロー制
御装置136は処理を終了する。
【0367】また、第1の送信フロー制御装置136
は、第1のメッセージ振分け装置134からRNRメッ
セージを受け取ると、そのコネクション識別子情報から
対応するコネクション端点を識別し、コネクション端点
管理テーブルの送信許可状態メンバの値を「不許可」に
する。また、第1のメッセージ振分け装置134からR
Rメッセージを受け取ると、そのコネクション識別子情
報から対応するコネクション端点を識別し、コネクショ
ン端点管理テーブルの送信許可状態メンバの値を「許
可」にして、データ送信動作を開始する。
【0368】第1のDATAメッセージ作成装置137
は、第1の送信フロー制御装置136からコネクション
端点識別子及びDATAメッセージ作成要求を受け取る
と、送信データバッファに格納されている対応するコネ
クション端点に関する応用データの先頭からMSSを上
限とするサイズのサブ応用データを切り出し、DATA
メッセージを作成する。DATAメッセージは、対応す
るコネクション端点識別子が格納されたコネクション識
別子情報、DM順序番号が格納されたDM順序番号情
報、及びサブ応用データから構成される。作成したDA
TAメッセージは第1の送信再送制御装置138に渡さ
れる。
【0369】第1の送信再送制御装置138は、第1の
DATAメッセージ作成装置137からDATAメッセ
ージを受け取ると、そのコピーを送信メッセージバッフ
ァに格納すると共に、第1のネットワークアクセスプロ
トコルに渡す。
【0370】ここで、対応するコネクション端点に関す
る再送タイマを起動していない場合は、再送タイマを起
動し、第1の送信フロー制御装置136にコネクション
端点識別子と共にデータ送信要求を渡す。
【0371】また、第1の送信再送制御装置138は、
第1のメッセージ振分け装置134からACKメッセー
ジを受け取ると、受け取ったACKメッセージのコネク
ション識別子情報から対応するコネクション端点を識別
し、送信メッセージバッファに格納されているDATA
メッセージのうち、ACKメッセージの累積確認情報に
よって、送達確認されたDATAメッセージ(DM順序
番号情報の値が累積確認情報に格納されている値よりも
小さいDATAメッセージ)を削除する。
【0372】また、送信メッセージバッファから削除す
るDATAメッセージがある場合は動作中の再送タイマ
を終了させる。但し、送信メッセージバッファにさらに
DATAメッセージがある場合は、再度再送タイマを起
動する。
【0373】また、送信メッセージバッファ及び送信デ
ータバッファに、送達確認されたDATAメッセージ及
び応用データが存在しない場合は、コネクション端点管
理テーブルの対応する送達完了メンバの値を「完了」に
する。さらに、終了要求メンバの値を調べ、終了要求メ
ンバの値が「有り」ならば、コネクション端点状態管理
装置135に対してコネクション終了要求を行った後、
データ送信処理を終了する。一方、終了要求メンバの値
が「無し」ならば、そのままデータ送信処理を終了す
る。
【0374】さらに、送信メッセージバッファに対応す
るコネクション端点に関するDATAメッセージがある
か、あるいは送信データバッファに応用データがある場
合は、第1の送信フロー制御装置136にデータ送信要
求を通知する。
【0375】第1の送信再送制御装置138は、任意の
コネクション端点の再送タイマがタイムアウトした場
合、送信メッセージバッファに格納されている対応する
DATAメッセージを、そのDM順序番号情報の値が小
さい順に再送する。再送する際にはDATAメッセージ
の再送情報を「再送」に設定する。
【0376】再送タイマのタイムアウト値としては、D
ATAメッセージの送信から、その送達確認を通知する
ACKメッセージを受信するまでの時間をRTT値と
し、TCPと同様にRTT値に基づいて計算した値が適
当であると考えられる。
【0377】第1の順序制御装置140は、第1のメッ
セージ振分け装置134からDATAメッセージを受け
取ると、受け取ったDATAメッセージに対応するコネ
クション端点の状態がESTAB、またはFIN−WA
IT以外の場合(第2の通信制御装置では、コネクショ
ン中継点の状態がESTABまたはCLOSE−WAI
T以外の場合)は、受け取ったDATAメッセージを廃
棄し、処理を終了する。
【0378】一方、コネクション端点状態がESTA
B、またはFIN−WAITの場合(第2の通信制御装
置では、コネクション中継点の状態がESTABまたは
CLOSE−WAITの場合)は、受け取ったDATA
メッセージの再送情報の内容を調べ、再送情報が「再
送」でなければ受け取ったDATAメッセージを受信メ
ッセージバッファに格納する。また、再送情報が「再
送」の場合は、受信メッセージバッファに格納されてい
るDATAメッセージのうち、同じDM順序番号を持つ
DATAメッセージがあるか否かを調べ、ある場合は受
け取ったDATAメッセージを廃棄して処理を終了し、
無い場合は受信メッセージバッファに格納する。
【0379】ここで、受信メッセージバッファにDAT
Aメッセージを格納した場合、第1の順序制御装置14
0は、コネクション端点管理テーブルの対応する累積確
認番号メンバの値(累積確認番号と称す)を参照し、受
信メッセージバッファに格納されているDATAメッセ
ージのうち、同じ累積確認番号をDM順序番号情報に持
つDATAメッセージがあれば、そのDATAメッセー
ジに含まれるサブ応用データを受信データバッファの最
後尾に追加する。さらに、当該DATAメッセージを受
信メッセージバッファから削除し、累積確認番号メンバ
の値をDATAメッセージ1つ分だけ増加させる。
【0380】以上の処理は、受信メッセージバッファに
同じ累積確認番号をDM順序番号情報に持つDATAメ
ッセージが無くなるまで続ける。その後、第1の受信フ
ロー制御装置139に当該コネクション端点識別子と共
に受信フロー制御要求を通知する。
【0381】第1の受信再送制御装置141は、各コネ
クション端点に関してACK送信条件が成立した場合に
ACKメッセージを作成し、それを第1のネットワーク
アクセスプロトコルに渡す。なお、ACKメッセージを
作成する際には、ACKメッセージの累積確認情報にコ
ネクション端点管理テーブルの対応するコネクション端
点の累積確認番号メンバの値を格納する。
【0382】ところで、上記ACKメッセージを効率良
く返送するためには、その送信条件として以下のような
条件が考えられる。
【0383】第1条件として累積確認したDATAメッ
セージに続くウィンドウサイズ内(例えば、1からウィ
ンドウサイズまでの任意の固定値)のDATAメッセー
ジを受信したとき、第2条件としてDATAメッセージ
の損失を検出したとき、第3条件としてACKメッセー
ジを送信してから所定の時間が経過したときである。ま
た、第1条件、第2条件、第3条件の論理和条件も考え
られる。
【0384】例えば、バースト的にDATAメッセージ
を伝送する場合、各DATAメッセージが誤りなく送信
されているときには、第1条件を利用することでACK
メッセージを効率的に送信することができる。また、第
2の条件を利用することで損失したDATAメッセージ
の再送を早く行わせることができる。さらに、DATA
メッセージが伝送中に損失する可能性があることを考え
ると、DATAメッセージの受信イベントに依存しない
第3条件を利用することはACKメッセージを送る条件
として必須である。
【0385】なお、第3条件を第1条件あるいは第2条
件と組み合わせて利用する場合は、送信後の経過時間
を、ウィンドウサイズ分のDATAメッセージを送信す
るのに必要な時間よりも長い時間に設定すればよい。
【0386】また、第1条件を採用する場合は、任意の
コネクション端点に関するDATAメッセージを受信メ
ッセージバッファに格納する毎に、対応するコネクショ
ン端点識別子と共にDATAメッセージの受信を第1の
受信再送制御装置141に通知するように、第1の順序
制御装置140を動作させる必要がある。また、常時受
信メッセージバッファを監視し、各コネクション端点毎
に受信メッセージバッファに新規に追加されるDATA
メッセージの数をカウントするように、第1の受信再送
制御装置141を動作させてもよい。
【0387】同様に、第2の条件を採用する場合は、任
意のコネクション端点に関するDATAメッセージの損
失を検出したときに、そのコネクション端点識別子と共
にDATAメッセージの損失を第1の受信再送制御装置
141に通知するように、第1の順序制御装置140を
動作させる必要がある。また、常時受信メッセージバッ
ファを監視し、各コネクション端点毎に受信したDAT
Aメッセージに損失が無いか否かを調べるように、第1
の受信再送制御装置141を動作させてもよい。
【0388】DATAメッセージの損失を第1の順序制
御装置140で検出する方法としては、DATAメッセ
ージを受信メッセージバッファに格納する際に、そのD
M順序番号情報の値がコネクション端点管理テーブルの
累積確認番号メンバの値と等しいか否かを調べる方法
と、DM順序番号情報の一つ前の値が既に受信メッセー
ジバッファに格納されているか否かを調べる方法とがあ
る。この場合、DM順序番号情報の値が累積確認番号メ
ンバの値ではなく、かつDM順序番号情報の一つ前の値
が受信メッセージバッファに無ければ、DATAメッセ
ージが損失したことが分かる。
【0389】本実施の形態では、ACKメッセージの送
信条件を、第1条件、第2条件、及び第3条件の論理和
条件とし、第1の順序制御装置140は、DATAメッ
セージを受信メッセージバッファに格納する毎にコネク
ション端点識別子及びDATAメッセージの受信を第1
の受信再送制御装置141に通知し、かつDATAメッ
セージの損失を検出する毎にコネクション端点識別子及
びDATAメッセージの損失を第1の受信再送制御装置
141に通知する。
【0390】第1の受信フロー制御装置139は、第1
の順序制御装置140、及び第1の通信インタフェース
管理装置(第2の受信フロー制御装置159において
は、さらにTCP/IP処理装置162)からコネクシ
ョン端点識別子と共に受信フロー制御要求の通知を受け
取ると、コネクション端点管理テーブルの対応するコネ
クション端点に関する受信許可状態メンバの値、及び受
信データバッファに格納されている応用データのサイズ
を確認し、受信許可状態メンバの値が「許可」で、かつ
応用データのサイズが受信データバッファの上限値より
大きい場合は、受信許可状態メンバの値を「不許可」に
変更し、RNRメッセージを作成して第1のネットワー
クアクセスプロトコルに渡す。
【0391】また、受信許可状態メンバの値が「不許
可」で、かつ応用データのサイズが受信データバッファ
の下限値より小さい場合は、受信許可状態メンバの値を
「許可」に変更し、RRメッセージを作成して第1のネ
ットワークアクセスプロトコル15に渡す。
【0392】第2の通信制御装置は、第1の通信制御装
置と対になって端末装置とルータ間のコネクション制御
や信頼性のあるデータ通信を実現する。また、TCPモ
ジュールと対になってサーバ端末装置とルータ間でTC
Pプロトコル制御、すなわちコネクション制御や信頼性
のあるデータ通信を実現する。
【0393】第2の通信制御装置は、サーバ端末装置の
TCPモジュール及びIPモジュールとの間で、従来の
TCPモジュール及びIPモジュールと同様に動作す
る。すなわち、第2の通信制御装置は、端末装置のソケ
ットS1(ポート番号P1、IPアドレスA1)とサー
バ端末装置のソケットS3(ポート番号P3、IPアド
レスA3)間のコネクションC1を中継し、ソケットS
3宛てのTCP/IPパケットを生成する際には、TC
Pヘッダの送信元ポート番号フィールド及び送信先ポー
ト番号フィールドにP1、P3を格納し、IPヘッダ中
の送信元IPアドレスフィールド及び送信先IPアドレ
スフィールドにA1、A3を格納する。また、受信した
TCP/IPパケットのTCPヘッダ及びIPヘッダの
内容を調べ、TCPヘッダの送信元ポート番号フィール
ド及び送信先ポート番号フィールドにP3、P1が格納
され、かつIPヘッダの送信元IPアドレスフィールド
及び送信先IPアドレスフィールドにA3、A1が格納
されている場合は、受信したTCP/IPパケットをコ
ネクションC1のソケットS1宛てであると認識する。
また、そのTCP/IPパケットを自分宛てのものとし
て、従来のIP及びTCPと同様にパケットの受信処理
を行う。
【0394】コネクション中継点状態管理装置155
は、第2の通信制御装置における管理対象(コネクショ
ン中継点と称す)毎にコネクション制御を行う。
【0395】コネクション中継点状態管理装置155
は、コネクション端点状態管理装置135及びTCP/
IP処理装置162を介して送達されるサーバ端末装置
からのコネクション開設要求やコネクション終了要求に
対して以下のような処理を行う。
【0396】まず、コネクション中継点状態管理装置1
55は、開設されていないコネクションに対して、コネ
クション中継点管理テーブルのコネクション中継点状態
メンバの値をCLOSEDにする。また、コネクション
開設要求に対してコネクションが開設されたら、データ
通信を行う前に開設されたコネクションを構成する端末
装置のソケットのポート番号及びIPアドレスと、サー
バ端末装置3のソケットのポート番号及びIPアドレス
を、コネクション端点状態管理装置135と交換し、コ
ネクション中継点管理テーブルの対応する第1のポート
番号メンバ、第1のIPアドレスメンバ、第2のポート
番号メンバ、及び第2のIPアドレスメンバにそれぞれ
格納し、中継点状態メンバの値をESTABに設定す
る。
【0397】コネクション中継点状態がESTABの状
態で、サーバ端末装置のTCPモジュールからコネクシ
ョン終了要求があれば、対応する送達完了メンバの値を
参照する。送達完了メンバの値が「完了」ならば端末装
置からルータ方向のデータ通信を行うコネクションの終
了処理を行い、コネクション中継点状態メンバの値をF
IN−WAIT(相手終了待ち)にする。送達完了メン
バの値が「未完了」ならば終了要求メンバの値を「有
り」にして処理を終了する。
【0398】一方、第2の送信再送制御装置158から
コネクション終了要求があると、端末装置からルータ方
向のコネクション終了処理を行い、コネクション中継点
状態メンバの値をFIN−WAITに設定する。また、
コネクション中継点状態がESTABのとき、コネクシ
ョン端点状態管理装置135からコネクション終了要求
があれば、ルータから端末装置方向のコネクション終了
処理を行い、コネクション中継点状態メンバの値をCL
OSE−WAITに設定する。
【0399】コネクション端点状態管理装置135から
のコネクション終了要求、並びにTCPモジュールから
コネクション終了要求があり、それぞれのコネクション
終了処理が完了した場合は、コネクション中継点管理テ
ーブルの対応するエントリを削除する。
【0400】TCP/IP処理装置162は、従来のT
CPモジュール、IPモジュールと同様の機能を持つモ
ジュールであり、TCPセグメント、IPデータグラム
の組み立てや分解を行う。また、コネクション制御要求
の受け付け処理、受信データバッファに格納されている
応用データの送信、受け付けたTCP/IPパケットに
含まれている応用データの送信データバッファへの格
納、及びこれらの処理を行う際の相手側TCPモジュー
ルとのコネクション制御、再送制御、フロー制御、受信
した応用データの順序制御等の機能を有している。但
し、以下の点で従来のTCPモジュール及びIPモジュ
ールと異なっている。
【0401】TCP/IP処理装置162は、同期フラ
グ、終了フラグ、及びリセットフラグが設定されたTC
Pセグメントを受け取った場合、フラグが設定されてい
る旨をコネクション中継点状態管理装置155に通知す
る。
【0402】また、TCP/IPパケットに含まれるT
CPヘッダ及びIPヘッダの送信元ポート番号フィール
ド、送信先ポート番号フィールド、送信元IPアドレス
フィールド、送信先IPアドレスフィールドをそれぞれ
参照し、各フィールドの値がコネクション中継点管理テ
ーブルの第2のポート番号メンバ、第1のポート番号メ
ンバ、第2のIPアドレスメンバ、第1のIPアドレス
メンバの値と一致するか否かを調べ、全て一致する場合
は、受信したTCP/IPパケットがコネクション中継
点宛てであると判断する。
【0403】また、任意のコネクション中継点C1に関
係するTCP/IPパケットを組み立てる際、そのTC
P/IPパケットに含まれるTCPヘッダの送信元ポー
ト番号フィールドと送信先ポート番号フィールド、及び
IPヘッダの送信元IPアドレスフィールドと送信先I
Pアドレスフィールドに、コネクション中継点管理テー
ブルのコネクション中継点C1に関する第1のポート番
号メンバ、第2のポート番号メンバ、第1のIPアドレ
スメンバ、及び第2のIPアドレスメンバの値を格納す
る。
【0404】さらに、受信データバッファに格納されて
いる各コネクション中継点に関する応用データの有無を
監視し、応用データが有る場合は、その応用データの先
頭から最大でMSSのサイズで切り出し、第2の受信フ
ロー制御装置159にコネクション中継点識別子と共に
受信フロー制御要求を通知する。また、切り出した応用
データを含むIPデータグラムを作成し、作成したIP
データグラムを第3のネットワークアクセスプロトコル
に渡す。
【0405】また、TCP/IP処理装置121は、第
3のネットワークアクセスプロトコルから受け取ったI
Pデータグラムに応用データが含まれている場合は、そ
の応用データを取り出して順序制御を行い送信データバ
ッファに格納し、第2の送信フロー制御装置156にコ
ネクション中継点識別子と共にデータ送信要求を通知す
る。
【0406】次に、本発明のデータ通信システムの第3
の実施の形態の動作について図18〜図22用いて説明
する。
【0407】図18及び図19は本発明のデータ通信シ
ステムの第3の実施の形態の動作を示す図であり、図1
3に示した第1の送信処理装置及び第2の送信処理装置
の処理手順を示すフローチャートである。図20は本発
明のデータ通信システムの第3の実施の形態の動作を示
す図であり、図13に示した第1の受信処理装置及び第
2の受信処理装置の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【0408】なお、図18及び図19に示したフローチ
ャートは、第1の送信処理装置及び第2の送信処理装置
の動作をそれぞれ統一して記載している。第1の送信処
理装置及び第2の送信処理装置は、データの送信側にな
る場合に適宜、図18及び図19に示す処理を実行す
る。同様に、図20に示したフローチャートは、第1の
受信処理装置及び第2の受信処理装置の動作をそれぞれ
統一して記載している。第1の受信処理装置及び第2の
受信処理装置は、データの受信側になる場合に適宜、図
20に示す処理を実行する。
【0409】ところで、データ通信動作には、第1のプ
ロセッサから第2のプロセッサへのデータ送信動作(上
りデータ送信動作と称す)と、第2のプロセッサから第
1のプロセッサへのデータ送信動作(下りデータ送信動
作と称す)とがある。
【0410】以下では、第1のプロセッサが利用するソ
ケットをS1、ソケットS1のポート番号をP1、IP
アドレスをA1とし、第2のプロセッサが利用するソケ
ットをS3、ソケットS3のポート番号をP3、IPア
ドレスをA3として説明する。
【0411】また、端末装置のソケットS1(コネクシ
ョン端点C1)と、サーバ端末装置のソケットS3(コ
ネクション中継点C1)間にコネクションC1が開設さ
れ、第1のプロセッサからコネクションC1を介して第
2のプロセッサにデータを送信する場合を例にして説明
する。なお、第1の記憶装置のコネクション端点管理テ
ーブルのコネクション端点C1に関するコネクション端
点状態メンバの値はESTABまたはCLOSE−WA
ITであり、送信許可状態メンバの値は「許可」であ
り、送信メッセージバッファに格納されているコネクシ
ョン端点C1に関するメッセージの個数はウィンドウサ
イズ以下であると仮定する。また、第2の記憶装置のコ
ネクション中継点管理テーブルのコネクション中継点C
1に関するコネクション中継点状態メンバの値はEST
ABまたはCLOSE−WAITであり、受信許可状態
の値は「許可」であると仮定する。
【0412】(1)基本送信動作 第1のプロセッサがソケットS1を指定し、第1の通信
インタフェース管理装置に対して応用データと共にデー
タ送信要求を渡すと、第1の通信インタフェース管理装
置は、応用データをソケットS1に対応する送信データ
バッファの最後尾に追加し、第1の送信フロー制御装置
136にソケットS1の識別子と共にデータ送信要求を
通知する。
【0413】図18に示すように、第1の送信フロー制
御装置136は、ソケットS1の識別子を伴うデータ送
信要求を受け取ると、コネクション端点管理テーブルか
らソケット識別子S1に対応するコネクション端点C1
を識別し、コネクション端点C1に関するコネクション
端点状態メンバの値を調べる(ステップB1)。この場
合、コネクション端点状態がESTABまたはCLOS
E―WAITであるため、送達完了メンバに「未完了」
を格納する(ステップB2)。
【0414】次に、送信許可状態メンバの値、送信メッ
セージバッファに格納されているコネクション端点C1
に関するメッセージの個数、及び送信データバッファに
格納されているコネクション端点C1に関する応用デー
タの有無をそれぞれ調べ、データ送信条件が成立するか
否かを判定する(ステップB3)。この場合、送信許可
状態メンバの値は「許可」であり、メッセージの個数は
ウィンドウサイズより小さく、送信データバッファにコ
ネクション端点C1に関する応用データが存在するた
め、送信条件が成立すると判定し、第1の送信フロー制
御装置136は、コネクション端点識別子C1と共にD
ATAメッセージ作成要求を第1のDATAメッセージ
作成装置137に通知する。
【0415】第1のDATAメッセージ作成装置137
は、コネクション端点識別子C1を伴うDATAメッセ
ージ作成要求を受け取ると、送信データバッファに格納
されているコネクション端点C1(ソケットS1)に関
する応用データの先頭からMSS分のサブ応用データを
切り出し、切り出したサブ応用データを含むDATAメ
ッセージを作成し(ステップB4)、第1の送信再送制
御装置138に渡す。第1の送信再送制御装置138
は、渡されたDATAメッセージのコピーを送信メッセ
ージバッファに格納し(ステップB5)、コネクション
端点C1のDATAメッセージに対応する再送タイマが
起動されているか否かを判定する(ステップB6)。再
送タイマが起動されていない場合は、それを起動し(ス
テップB7)、再送タイマが起動されている場合は、ス
テップB8に移って、DATAメッセージを第1のネッ
トワークアクセスプロトコルに渡す(ステップB8)。
第1のネットワークアクセスプロトコルに渡されたDA
TAメッセージは、第1のネットワーク、第2のネット
ワークアクセスプロトコル、及び第2のメッセージ振分
け装置154を介して第2の順序制御装置160に渡さ
れる。
【0416】また、第1の送信再送制御装置138は、
第1の送信フロー制御装置136に対してコネクション
端点識別子C1と共にデータ送信要求を渡す。これによ
り、第1の送信処理装置132は、コネクション端点管
理テーブルのコネクション端点C1に関する送信許可状
態が「不許可」になるか、送信メッセージバッファに格
納されているコネクション端点C1に関するDATAメ
ッセージの数がウィンドウサイズに達するか、送信デー
タバッファの中からコネクション端点C1に関する応用
データがなくなるまで、上述したデータ送信動作を繰り
返す。
【0417】一方、第2の順序制御装置160は、第1
の送信処理装置132からDATAメッセージを受け取
ると、図20に示すように、まず、コネクション中継点
C1の状態を調べる(ステップD1)。ここでは、コネ
クション中継点状態がESTAB、またはCLOSE−
WAITであるため(コネクション端点の場合、EST
ABまたはFIN−WAITのとき)、ステップD2に
移って、当該DATAメッセージが受信したものである
か否かを調べ、続いて、当該DATAメッセージが再送
されたものであるか否かを判定する(ステップD3)。
受け取ったDATAメッセージが再送メッセージである
場合、当該DATAメッセージと受信メッセージバッフ
ァに格納されているコネクション中継点C1に関するD
ATAメッセージのDM順序番号情報の内容を調べ、そ
のDM順序番号情報の内容と同じDM順序番号情報を有
するDATAメッセージが受信メッセージバッファにあ
るか否かを判定する(ステップD4)。該当するDAT
Aメッセージが受信メッセージバッファにある場合は、
受け取ったDATAメッセージを廃棄して処理を終了す
る。また、該当するDATAメッセージが受信メッセー
ジバッファにない場合は、受け取ったDATAメッセー
ジを受信メッセージバッファに格納する(ステップD
5)。
【0418】続いて、第2の順序制御装置160は、コ
ネクション中継点管理テーブルの対応する累積確認番号
メンバの値を調べ、その累積確認番号の値と等しいDM
順序番号情報を持つDATAメッセージが、受信メッセ
ージバッファ内にあるか否かを判定する(ステップD
6)。累積確認番号の値と等しいDM順序番号情報を持
つDATAメッセージがある場合は、そのDATAメッ
セージを受信メッセージバッファから取り出し(ステッ
プD7)、取り出したDATAメッセージに含まれる応
用データを、コネクション中継点C1に対応する受信デ
ータバッファの最後尾に追加する(ステップD8)。さ
らに、累積確認番号メンバの値をDATAメッセージ一
つ分だけ増加させ(ステップD9)、以降、当該DAT
AメッセージがなくなるまでステップD6〜ステップD
9の処理を繰り返す。それらの処理が終了した後、第2
の順序制御装置160は第2の受信フロー制御装置15
9にコネクション中継点識別子C1と共に受信フロー制
御要求を通知する。
【0419】第2の受信フロー制御装置159は、第2
の順序制御装置160からコネクション中継点識別子C
1を伴う受信フロー制御要求を受け取ると、コネクショ
ン中継点管理テーブルのコネクション中継点C1に関す
る受信許可状態メンバの値と、受信データバッファに格
納されているコネクション中継点C1に関する応用デー
タのサイズとを調べ、受信許可状態が「許可」であり、
かつ応用データのサイズが受信データバッファ上限値よ
りも大きいか否かを判定する(ステップD10)。ここ
では、ステップD10の判定条件を満たすため、ステッ
プD11に移って、受信許可状態メンバの値を「不許
可」に設定し、RNRメッセージを作成して第2のネッ
トワークアクセスプロトコルに渡す(ステップD1
2)。
【0420】一方、TCP/IP処理装置162は、受
信データバッファにコネクション中継点C1に関する応
用データが格納されると、応用データの先頭から最大で
MSSのサブ応用データを切り出し、第2の受信フロー
制御装置159にコネクション中継点識別子C1と共に
受信フロー制御要求を通知する。また、切り出したサブ
応用データを含むTCPセグメント及びIPデータグラ
ムを作成し、作成したIPデータグラムを第3のネット
ワークアクセスプロトコルに渡す。第3のネットワーク
アクセスプロトコルに渡されたIPデータグラムは、第
2のネットワーク5及び第4のネットワークアクセスプ
ロトコルを介してサーバ端末装置のIPモジュールに渡
され、IPモジュールはIPデータグラムからTCPセ
グメントを取り出してTCPモジュールに渡す。
【0421】TCPモジュールは受け取ったTCPセグ
メントから応用データを取り出し、第2の通信インタフ
ェース管理装置が有する受信データバッファに格納す
る。TCP/IP処理装置162及びTCPモジュール
は、受信データバッファに格納されたコネクション中継
点C1に関する応用データがなくなるまで上記動作を繰
り返す。なお、TCP/IP処理装置162及びTCP
モジュールは、このとき、それぞれフロー制御及び再送
制御を実行する。また、TCPモジュールは受け取った
TCPセグメントの順序制御も合わせて実行する。これ
らの動作は従来のTCPモジュールと同様であるため、
その説明は省略する。
【0422】第2の通信インタフェース管理装置は、第
2のプロセッサからソケットS3を介してデータ受信要
求を受け取ると、受信データバッファに格納されている
ソケットS3に関する応用データを取り出し、取り出し
た応用データを第2のプロセッサに渡す。
【0423】(2)エラー制御動作 図20に示すように、第2の受信再送制御装置161
は、DATAメッセージを受信すると、それに対応する
コネクション中継点C1において、ACKメッセージの
送信条件が成立しているか否かを調べ(ステップD1
3)、ACKメッセージの送信条件が成立するたびに、
累積確認情報にコネクション中継点管理テーブルの累積
確認番号メンバの値を格納したACKメッセージを作成
し、第2のネットワークアクセスプロトコルに渡す(ス
テップD14)。
【0424】第2のネットワークアクセスプロトコルに
渡されたACKメッセージは、第1のネットワークアク
セスプロトコル及び第1のメッセージ振分け装置134
を介して第1の送信再送制御装置138に送信される。
【0425】図18に示すように、第1の送信処理装置
132の第1の送信再送制御装置138は、第2の受信
処理装置153からACKメッセージを受け取ると(ス
テップB13)、図19に示すように、受け取ったAC
Kメッセージのコネクション識別子情報の値から対応す
るコネクション端点C1を識別し、受け取ったACKメ
ッセージの累積確認情報の値を調べ、送達確認されたD
ATAメッセージが送信メッセージバッファ内にあるか
否かを判定する(ステップC1)。ステップC1では、
送信メッセージバッファ内の各コネクション端点C1に
対応するDATAメッセージの累積確認情報の値を調
べ、その値が受け取ったACKメッセージの累積確認情
報の値以下であるか否かで判定する。該当するDATA
メッセージが送信メッセージバッファにある場合は、そ
のDATAメッセージを削除する(ステップC2)。
【0426】続いて、動作中のコネクション端点C1に
関する再送タイマを終了させ(ステップC3)、送信メ
ッセージバッファにコネクション端点C1に関するDA
TAメッセージが存在するか否かを判定する(ステップ
C4)。ここで、DATAメッセージが存在するなら
ば、再度コネクション端点C1に関する再送タイマを起
動する(ステップC5)。また、DATAメッセージが
存在しないならば、ステップC6に移って、送信データ
バッファにコネクション端点C1に関する応用データが
存在するか否かを判定し、応用データが存在しない場合
は、コネクション端点管理テーブルの対応する送達完了
メンバの値を「完了」にする(ステップC7)。
【0427】さらに、コネクション端点管理テーブルの
終了要求メンバの値を調べ(ステップC8)、終了要求
メンバの値が「有り」ならばコネクション端点状態管理
装置135に対してコネクション終了要求を行った後
(ステップC9)、データ送信処理を終了する。また、
終了要求メンバの値が「無し」ならば、そのままデータ
送信処理を終了する。
【0428】一方、ステップC6で、送信データバッフ
ァにコネクション端点C1に関する応用データが存在す
る場合は、コネクション端点識別子と共にデータ送信要
求を第1の送信フロー制御装置136に通知する。
【0429】図18において、第1の送信再送制御装置
138において、コネクション端点C1に関する再送タ
イマが満了になると(ステップB14)、第1の送信再
送制御装置138は、送信メッセージバッファに格納さ
れているコネクション端点C1に関するDATAメッセ
ージをDM順序番号情報の値が小さい順に再送し(ステ
ップB15)、コネクション端点C1に関する再送タイ
マを起動する(ステップB16)。なお、DATAメッ
セージを再送する場合は、再送するDATAメッセージ
の再送情報の値を「再送」に変更する。
【0430】(3)フロー制御動作 応用データの送信側である第1の通信制御装置は、上述
したように、送信メッセージバッファに格納されている
コネクション端点C1に関するメッセージの個数がウィ
ンドウサイズと同じ値になると、送信データバッファに
コネクション端点C1に関する応用データが存在し、か
つコネクション端点管理テーブルの送信許可状態メンバ
の値が「許可」であっても、第1の送信フロー制御装置
136によって新規のDATAメッセージの作成、送信
を停止することでフロー制御を実現する。
【0431】一方、応用データの受信側である第2の通
信制御装置は、受信データバッファの利用率を用いてフ
ロー制御を行う。
【0432】第2の受信フロー制御装置159は、第2
の順序制御装置160、またはTCP/IP制御装置1
62からコネクション中継点識別子C1を伴う受信フロ
ー制御要求を受け取ると、図20に示すステップD10
〜ステップD12の処理を実行し、RNRメッセージを
第1の通信制御装置に送信する。
【0433】図18に示すように、RNRメッセージを
受け取った第1の通信制御装置の第1の送信フロー制御
装置136は、そのコネクション識別子情報の値から対
応するコネクション端点C1を識別し、コネクション端
点管理テーブルのコネクション端点C1に関する送信許
可状態メンバの値を「不許可」にする(ステップB1
0)。このことによって、送信データバッファにコネク
ション端点C1に関する応用データが存在し、かつ送信
メッセージバッファのコネクション端点C1に関するメ
ッセージの個数がウィンドウサイズより小さくても、ス
テップB3の判定条件が成立しないため、第1の送信フ
ロー制御装置136は新規のDATAメッセージの作
成、送信を停止する。
【0434】一方、受信許可状態メンバの値が「不許
可」であり、かつ応用データのサイズが受信データバッ
ファ下限値より小さい場合(ステップD15)、図20
に示すように、第2の受信フロー制御装置159は、受
信許可状態メンバの値を「許可」にし(ステップD1
6)、対応するコネクション中継点に関するRRメッセ
ージを作成して第2のネットワークアクセスプロトコル
に渡す(ステップD17)。
【0435】第2のネットワークアクセスプロトコルに
渡されたRRメッセージは、第1のネットワーク、第1
のネットワークアクセスプロトコル、及び第1のメッセ
ージ振分け装置134を介して第1の送信フロー制御装
置136に渡される。
【0436】図18に示すように、第1の送信フロー制
御装置136は、受け取ったRRメッセージのコネクシ
ョン識別子情報の値から対応するコネクション端点C1
を識別し、コネクション端点管理テーブルのコネクショ
ン端点C1に関する送信許可状態メンバの値を「許可」
にする(ステップB12)。このことによって、ステッ
プB3の判定条件が成立するため、第1の送信フロー制
御装置136は新規のDATAメッセージの作成、送信
の規制を解除する。
【0437】次に、第2のプロセッサから第1のプロセ
ッサへのデータ送信動作について説明する。
【0438】以下では、端末装置のソケットS1(コネ
クション端点C1)とサーバ端末装置(コネクション中
継点C1)のソケットS3間にコネクションC1が開設
され、第2のプロセッサがコネクションC1を介して第
1のプロセッサにデータを送る場合を例にして説明す
る。なお、第1の記憶装置のコネクション端点管理テー
ブルのコネクション端点C1に関するコネクション端点
状態メンバの値はESTAB、またはFIN−WAIT
であり、第2の記憶装置のコネクション中継点管理テー
ブルのコネクション中継点C1に関するコネクション中
継点状態メンバの値はESTABまたはFIN−WAI
Tであり、送信許可状態の値は「許可」であり、送信メ
ッセージバッファに格納されているコネクション中継点
C1に関するメッセージの個数はウィンドウサイズ以下
であると仮定する。
【0439】(4)基本送信動作 第2のプロセッサがソケットS3を指定して第2の通信
インタフェース管理装置に対して応用データと共にデー
タ送信要求を通知すると、第2の通信インタフェース管
理装置は受け取った応用データをソケットS3に対応す
る送信データバッファの最後尾に追加し、TCPモジュ
ールにソケットS3の識別子と共にデータ送信要求を通
知する。
【0440】TCPモジュールは、データ送信要求を受
け取ると、送信データバッファに格納されているソケッ
トS3に対応する応用データを先頭から最大でMSSの
サイズで切り出し、切り出したサブ応用データからTC
Pセグメントを作成してIPモジュールに渡す。
【0441】IPモジュールは渡されたTCPセグメン
トを用いてIPデータグラムを作成し、第4のネットワ
ークアクセスプロトコル、第2のネットワーク、及び第
3のネットワークアクセスプロトコルを介して第2の通
信制御装置が有するTCP/IP処理装置162に渡
す。
【0442】TCP/IP処理装置162は、渡された
IPデータグラムに含まれるTCPヘッダ及びIPヘッ
ダの送信元ポート番号フィールド、送信先ポート番号フ
ィールド、送信元IPアドレスフィールド、送信先IP
アドレスフィールドをそれぞれ参照する。ここでは、各
フィールドの値が、コネクション中継点管理テーブルの
コネクション中継点C1に関する第2のポート番号メン
バ、第1のポート番号メンバ、第2のIPアドレスメン
バ、第1のIPアドレスメンバと一致することから、渡
されたIPデータグラムがコネクション中継点C1に関
するIPデータグラムであると識別し、TCPセグメン
トに含まれる応用データを取り出して送信データバッフ
ァに格納する。また、第2の送信フロー制御装置156
にコネクション中継点C1のコネクション中継点識別子
と共にデータ送信要求を通知する。
【0443】TCPモジュールは、サーバ端末装置の受
信データバッファに格納されたソケットS3に関する応
用データがなくなるまで上述した動作を繰り返す。
【0444】この際、TCP/IP処理装置162とT
CPモジュール間ではフロー制御及び再送制御が行わ
れ、TCPモジュールでは受け取ったTCPセグメント
の順序制御が行われるが、これらの動作は従来のTCP
モジュールの動作と同様であるため、その説明は省略す
る。
【0445】図18において、第2の送信フロー制御装
置156は、コネクション中継点識別子(コネクション
中継点C1)を伴うデータ送信要求を受け取ると、コネ
クション中継点管理テーブルのコネクション中継点C1
に関するコネクション中継点状態メンバを調べる(ステ
ップB1)。この場合、コネクション中継点の状態がE
STABまたはFIN―WAITであるため(コネクシ
ョン端点の場合、ESTABまたはCLOSE−WAI
Tのとき)、送達完了メンバに「未完了」を格納する
(ステップB2)。
【0446】次に、送信許可状態メンバの値、送信メッ
セージバッファに格納されているコネクション端点C1
に関するメッセージの個数、及び送信データバッファに
格納されているコネクション中継点C1に関する応用デ
ータの有無をそれぞれ調べ、データ送信条件が成立する
か否かを判定する(ステップB3)。この場合、送信許
可状態メンバの値は「許可」であり、メッセージの個数
はウィンドウサイズより小さく、送信データバッファに
コネクション中継点C1に関する応用データが存在する
ため、送信条件が成立すると判定し、第2の送信フロー
制御装置156は、コネクション端点識別子C1と共に
DATAメッセージ作成要求を第2のDATAメッセー
ジ作成装置157に通知する。
【0447】第2のDATAメッセージ作成装置157
は、コネクション中継点識別子C1を伴うDATAメッ
セージ作成要求を受け取ると、送信データバッファに格
納されているコネクション中継点C1に関する応用デー
タの先頭からMSS分のサブ応用データを切り出し、そ
のサブ応用データを含むDATAメッセージを作成し
(ステップB4)、第2の送信再送制御装置158に渡
す。
【0448】第2の送信再送制御装置158は、渡され
たDATAメッセージのコピーを送信メッセージバッフ
ァに格納し(ステップB5)、コネクション中継点C1
のDATAメッセージに対応する再送タイマが起動され
ているか否かを判定する(ステップB6)。再送タイマ
が起動されていない場合は、それを起動し(ステップB
7)、再送タイマが起動されている場合は、ステップB
8に移って、DATAメッセージを第2のネットワーク
アクセスプロトコルに渡す(ステップB8)。第2のネ
ットワークアクセスプロトコルに渡されたDATAメッ
セージは、第1のネットワーク、第1のネットワークア
クセスプロトコル、及び第1のメッセージ振分け装置1
34を介して第1の順序制御装置140に渡される。
【0449】また、第2の送信再送制御装置158は、
第2の送信フロー制御装置159に対してコネクション
中継点識別子C1と共にデータ送信要求を渡す。これに
より、第2の送信処理装置152は、コネクション中継
点管理テーブルのコネクション中継点C1に関する送信
許可状態が「不許可」になるか、送信メッセージバッフ
ァに格納されているコネクション中継点C1に関するD
ATAメッセージの数がウィンドウサイズに達するか、
送信データバッファの中からコネクション中継点C1に
関する応用データがなくなるまで、上述したデータ送信
動作を繰り返す。
【0450】一方、第1の順序制御装置140は、第2
の送信処理装置152からDATAメッセージを受け取
ると、図20に示すように、まず、コネクション端点C
1の状態を調べる(ステップD1)。ここでは、コネク
ション端点状態がESTAB、またはFIN−WAIT
であるため、ステップD2に移って、当該DATAメッ
セージが受信したものであるか否かを調べ、続いて、当
該DATAメッセージが再送されたものであるか否かを
判定する(ステップD3)。受け取ったDATAメッセ
ージが再送メッセージである場合、当該DATAメッセ
ージと受信メッセージバッファに格納されているコネク
ション端点C1に関するDATAメッセージのDM順序
番号情報の内容を調べ、そのDM順序番号情報の内容と
同じDM順序番号情報を有するDATAメッセージが受
信メッセージバッファにあるか否かを判定する(ステッ
プD4)。該当するDATAメッセージが受信メッセー
ジバッファにある場合は、受け取ったDATAメッセー
ジを廃棄して処理を終了する。また、該当するDATA
メッセージが受信メッセージバッファにない場合は、受
け取ったDATAメッセージを受信メッセージバッファ
に格納する(ステップD5)。
【0451】続いて、第1の順序制御装置140は、コ
ネクション端点管理テーブルの対応する累積確認番号メ
ンバの値を調べ、その累積確認番号の値と等しいDM順
序番号情報を持つDATAメッセージが、受信メッセー
ジバッファ内にあるか否かを判定する(ステップD
6)。累積確認番号の値と等しいDM順序番号情報を持
つDATAメッセージがある場合は、そのDATAメッ
セージを受信メッセージバッファから取り出し(ステッ
プD7)、取り出したDATAメッセージに含まれる応
用データを、コネクション端点C1に対応する受信デー
タバッファの最後尾に追加する(ステップD8)。さら
に、累積確認番号メンバの値をDATAメッセージ一つ
分だけ増加させ(ステップD9)、以降、当該DATA
メッセージがなくなるまでステップD6〜ステップD9
の処理を繰り返す。それらの処理が終了した後、第1の
順序制御装置140は第1の受信フロー制御装置139
にコネクション端点識別子C1と共に受信フロー制御要
求を通知する。
【0452】第1の受信フロー制御装置139は、第1
の順序制御装置140からコネクション端点識別子C1
を伴う受信フロー制御要求を受け取ると、コネクション
端点管理テーブルのコネクション端点C1に関する受信
許可状態メンバの値と、受信データバッファに格納され
ているコネクション端点C1に関する応用データのサイ
ズとを調べ、受信許可状態が「許可」であり、かつ応用
データのサイズが受信データバッファ上限値よりも大き
いか否かを判定する(ステップD10)。ここでは、ス
テップD10の判定条件を満たすため、ステップD11
に移って、受信許可状態メンバの値を「不許可」に設定
し、RNRメッセージを作成して第1のネットワークア
クセスプロトコルに渡す(ステップD12)。
【0453】第1の通信インタフェース管理装置は、第
1のプロセッサからソケットS1を介してデータ受信要
求を受け取ると、受信データバッファに格納されている
ソケットS1に関する応用データを取り出し、取り出し
た応用データを第1のプロセッサに渡す。
【0454】(5)エラー制御動作 第2のプロセッサから第1のプロセッサへのデータ送信
動作におけるエラー制御動作は、上述した第1のプロセ
ッサから第2のプロセッサへのデータ送信動作における
エラー制御動作と第1の通信制御装置及び第2の通信制
御装置の動作が入れ替わるだけであるため、その説明は
省略する。
【0455】(6)フロー制御動作 第2のプロセッサから第1のプロセッサへのデータ送信
動作におけるフロー制御動作は、上述した第1のプロセ
ッサから第2のプロセッサへのデータ送信動作における
フロー制御動作と第1の通信制御装置及び第2の通信制
御装置の動作が入れ替わり、応用データの送信を行う条
件となるコネクション中継点状態メンバの値が、EST
ABまたはFIN−WAITに変更になること以外は同
様であるため、その説明を省略する。
【0456】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、データ通信機能の各制御毎にそれぞれ専用のヘッダ
を持つメッセージを設け、それらのメッセージのヘッダ
にその制御で必要な情報のみを含ませることで、アクセ
スリンクで伝送されるパケットに不要な情報が含まれな
くなり、かつ、各メッセージのヘッダのオーバヘッドは
従来のTCPヘッダ及びIPヘッダの合計サイズよりも
小さいため、アクセスリンクで伝送されるパケットのヘ
ッダのオーバヘッドが減少してデータ量が低減するた
め、端末装置とサーバ端末装置間のデータ伝送時のスル
ープットが向上する。
【0457】また、データ通信時はコネクション識別子
のみを用いてアクセスリンクに接続されている装置を識
別するため、コネクションを識別するための情報のデー
タサイズが低減する。さらに、応用データをメッセージ
単位で識別することにより、アクセスリンクで伝送され
る応用データを識別するための情報のデータサイズが低
減する。
【0458】(第4の実施の形態)次に、本発明の第4
の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0459】図21は本発明のデータ通信システムの第
4の実施の形態の構成を示す図であり、図1に示した第
1の通信制御装置の構成を示すブロック図である。図2
2は本発明のデータ通信システムの第4の実施の形態の
構成を示す図であり、図1に示した第2の通信制御装置
の構成を示すブロック図である。
【0460】本実施の形態は、第1の通信制御装置が有
する第1の送信フロー制御装置、第1の送信再送制御装
置、第1の受信フロー制御装置、第1の受信再送制御装
置、及び第1のメッセージ振分け装置の動作が第3の実
施の形態とそれぞれ異なっている。また、第2の通信制
御装置が有する第2の送信フロー制御装置、第2の送信
再送制御装置、第2の受信フロー制御装置、第2の受信
再送制御装置、及び第2のメッセージ振分け装置の動作
が第3の実施の形態とそれぞれ異なっている。さらに、
本実施の形態では、図21に示すように、第3の実施の
形態の第1の通信制御装置に第1のデータ通信制御メッ
セージ管理装置142を追加し、図22に示すように、
第3の実施の形態の第2の通信制御装置に第2のデータ
通信制御メッセージ管理装置162を追加した構成であ
る。その他の構成は第3の実施の形態と同様であるた
め、その説明は省略する。
【0461】次に、第1の通信制御装置と第2の通信制
御装置間で交換されるメッセージについて図23を参照
して説明する。
【0462】図23は本発明のデータ通信システムの第
4の実施の形態で用いるデータ通信用のメッセージを示
す図である。
【0463】本実施の形態の第1の通信制御装置と第2
の通信制御装置間で交換されるメッセージは、データ通
信制御メッセージに、「コマンド型」あるいは「レスポ
ンス型」の要求型情報を含み、データ通信制御メッセー
ジ類のACKメッセージ、RNRメッセージ、及びRR
メッセージに、シーケンス番号(以降、DC順序番号と
称す)であるDC順序番号情報がそれぞれ含まれる点で
第3の実施の形態と異なっている。
【0464】以下、データ通信制御メッセージ類のう
ち、コマンド型の確認メッセージを確認コマンドメッセ
ージと称し、例えば、ACK(C)メッセージと表現す
る。また、レスポンス型の確認メッセージを確認レスポ
ンスメッセージと称し、例えば、ACK(R)メッセー
ジと表現する。なお、ACK(C)メッセージ、RNR
(C)メッセージ、及びRR(C)メッセージは、それ
ぞれ第3の実施の形態のACKメッセージ、RNRメッ
セージ、RRメッセージと実質的に同じものであるた
め、以降もそれぞれ第3の実施の形態と同様に扱う。
【0465】本実施の形態の第1の送信フロー制御装置
及び第2の送信フロー制御装置は、第3の実施の形態の
第1の送信フロー制御装置及び第2の送信フロー制御装
置の動作に加えて、RNR(C)メッセージ受信時にR
NR(R)メッセージを相手側にそれぞれ返送し、RR
(C)メッセージ受信時にRR(R)メッセージを通信
相手にそれぞれ返送する。
【0466】また、本実施の形態の第1の送信再送制御
及び第2の送信再送制御装置は、第3の実施の形態の第
1の送信再送制御及び第2の送信再送制御装置の動作に
加えて、ACK(C)メッセージ受信時にACK(R)
メッセージを通信相手にそれぞれ返送する。
【0467】さらに、本実施の形態の第1の受信フロー
制御装置及び第2の受信フロー制御装置は、RNR
(C)メッセージとRR(C)メッセージとをネットワ
ークプロトコルに送信する。
【0468】また、本実施の形態の第1の受信再送制御
装置及び第2の受信再送制御装置は、それぞれACK
(C)メッセージをネットワークプロトコルに送信す
る。
【0469】また、本実施の形態の第1のメッセージ振
分け装置は、受け取ったメッセージがコネクション制御
に関するメッセージであればコネクション端点状態管理
装置に渡し、データ通信制御メッセージであれば第1の
データ通信制御メッセージ管理装置142に渡し、DA
TAメッセージであれば第1の受信再送制御装置に渡
す。
【0470】同様に、第2のメッセージ振分け装置は、
受け取ったメッセージがコネクション制御に関するメッ
セージであればコネクション中継点状態管理装置に渡
し、ACK(C)メッセージであれば第2の送信再送制
御装置に渡し、RNR(C)メッセージまたはRR
(C)メッセージであれば第2の送信フロー制御装置に
渡し、ACK(R)メッセージ、RNR(R)メッセー
ジ、またはRR(R)メッセージであれば第2のデータ
通信制御メッセージ管理装置162に渡し、DATAメ
ッセージであれば第2の受信再送制御装置に渡す。
【0471】第1のデータ通信制御メッセージ管理装置
142及び第2のデータ通信制御メッセージ管理装置1
62は、コネクション識別子メンバ、メッセージ種類メ
ンバ、及びDC順序番号メンバからなるDCメッセージ
管理テーブルと、ACKメッセージ、RNRメッセー
ジ、及びRRメッセージのコピーを各コネクション毎に
格納するDCメッセージバッファとをそれぞれ有してい
る。
【0472】また、第1のデータ通信制御メッセージ管
理装置142及び第2のデータ通信制御メッセージ管理
装置162は、受信フロー制御装置あるいは受信再送制
御装置からコマンド型のデータ通信制御メッセージ類を
受け取ると、DCメッセージ管理テーブルを参照し、受
け取ったメッセージのコネクション識別子情報の値及び
メッセージ種類と同じ値を、コネクション識別子メンバ
及びメッセージ種類メンバとして有するエントリを探す
(無い場合は、受け取ったメッセージのコネクション識
別子情報の値とメッセージ種類をコネクション識別子メ
ンバ及びメッセージ種類メンバとするエントリを新たに
作成する)。
【0473】また、受け取ったメッセージのDC順序番
号情報の値を当該エントリのDC順序番号メンバに格納
すると共に、DCメッセージバッファにそのメッセージ
のコピーを格納する。さらに、受け取ったメッセージに
対応するDCメッセージ再送タイマを起動し、当該メッ
セージを第1のネットワークアクセスプロトコル、また
は第2のネットワークアクセスプロトコルに渡す。
【0474】さらに、第1のデータ通信制御メッセージ
管理装置142及び第2のデータ通信制御メッセージ管
理装置162は、送信フロー制御装置または送信再送制
御装置からレスポンス型のデータ通信制御メッセージ類
メッセージを受け取ると、そのメッセージのコピーをD
Cメッセージバッファに格納すると共に、第1のネット
ワークアクセスプロトコルまたは第2のネットワークア
クセスプロトコルに渡す。
【0475】第1のデータ通信制御メッセージ管理装置
142及び第2のデータ通信制御メッセージ管理装置1
62は、第1のネットワークアクセスプロトコル15ま
たは第2のネットワークアクセスプロトコルからコマン
ド型のデータ通信制御メッセージ類を受け取ると、その
メッセージのコネクション識別子情報、メッセージ種類
情報、及びDC順序番号情報と同じ値を持つレスポンス
型のデータ通信制御メッセージ類をDCメッセージバッ
ファから探す。このとき、該当するレスポンス型のデー
タ通信制御メッセージ類が無ければ、受け取ったメッセ
ージを上位装置に渡す(ACK(C)メッセージの場合
は送信再送制御装置、RNR(C)メッセージまたはR
R(C)メッセージの場合は送信フロー制御装置)。ま
た、該当するレスポンス型のデータ通信制御メッセージ
類が有れば、受け取ったメッセージを下位装置に渡す
(第1のネットワークアクセスプロトコル、または第2
のネットワークアクセスプロトコル)。
【0476】また、第1のデータ通信制御メッセージ管
理装置142及び第2のデータ通信制御メッセージ管理
装置162は、第1のネットワークアクセスプロトコル
または第2のネットワークアクセスプロトコルからレス
ポンス型のデータ通信制御メッセージ類を受け取ると、
そのメッセージのコネクション識別子情報及びメッセー
ジ種類情報と同じ値をコネクション識別子メンバ及びメ
ッセージ種類メンバとして有するエントリをDCメッセ
ージ管理テーブルから探す。続いて、受け取ったメッセ
ージのDC順序番号情報の値と探し出したエントリのD
C順序番号メンバの値とを比較し、それらの値が等しけ
れば、DCメッセージバッファから対応するコネクショ
ンのデータ通信制御メッセージ類のコピーを削除し、D
Cメッセージ管理テーブルから当該エントリを削除す
る。
【0477】さらに、メッセージに対応する起動状態の
DCメッセージ再送タイマを停止し、当該メッセージを
上位装置に渡す(ACK(R)メッセージの場合は受信
再送制御装置、RNR(R)メッセージまたはRR
(R)メッセージの場合は受信フロー制御装置)。
【0478】また、DCメッセージ管理テーブルに当該
エントリが無い場合、あるいは当該エントリのDC順序
番号メンバと受け取ったメッセージのDC順序番号情報
の値が等しくない場合は、そのメッセージを廃棄する。
【0479】任意のDCメッセージ再送タイマが満了に
なった場合は、DCメッセージバッファから対応するコ
マンド型のデータ通信制御メッセージ類のコピーを取り
だし、取り出したメッセージに対応するDCメッセージ
再送タイマを起動し、そのメッセージのコピーを下位装
置に渡す。
【0480】次に、第4の実施の形態の動作について図
24を参照して説明する。
【0481】図24は本発明のデータ通信システムの第
4の実施の形態の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【0482】第4の実施の形態では、データ通信制御時
にコマンド型のデータ通信制御メッセージ類を受け取っ
た送信フロー制御装置または送信再送制御装置は、その
レスポンス型のメッセージを返送する。以下では、第1
の通信制御装置の第1の受信フロー制御装置または第1
の受信再送制御装置からコマンド型のデータ通信制御メ
ッセージ類を送信し、それに対するレスポンス型のメッ
セージを受け取るまでの動作を例にして説明する。な
お、以下では、第2の通信制御装置が有する第2の送信
フロー制御装置または第2の送信再送制御装置のいずれ
かを指す場合は、単に送信側データ通信制御モジュール
と称し、第1の通信制御装置が有する第1の受信フロー
制御装置または第1の受信再送制御装置のいずれかを指
す場合は、単に受信側データ通信制御モジュールと称
す。
【0483】第2の通信制御装置の第2の受信フロー制
御装置または第2の受信再送制御装置からコマンド型の
データ通信制御メッセージ類を送信し、それに対するレ
スポンス型のメッセージを受け取るまでの動作は、以下
に説明する動作と対称であるため、ここでは説明を省略
する。
【0484】図24に示したフローチャートは、第1の
データ通信制御メッセージ管理装置142及び第2のデ
ータ通信制御メッセージ管理装置162の動作をそれぞ
れ統一して記載している。第1のデータ通信制御メッセ
ージ管理装置142及び第2のデータ通信制御メッセー
ジ管理装置162は、メッセージの送信側、あるいは受
信側になるかで適宜、図24に示す処理を実行する。
【0485】第3の実施の形態では、データ通信制御メ
ッセージ類が第1の通信制御装置と第2の通信制御装置
間の伝送途中で損失することに対して特に対処をしてい
なかった。第4の実施の形態では、このような場合にデ
ータ通信制御メッセージ管理装置からコマンド型のデー
タ通信制御メッセージ類を再送することにより、メッセ
ージ誤り制御を実行する。
【0486】図24において、例えば、受信側データ通
信制御モジュールで作成されたコマンド型のデータ通信
制御メッセージ類が第1のデータ通信制御メッセージ管
理装置142に渡されると、第1のデータ通信制御メッ
セージ管理装置142は、まず、受け取ったメッセージ
が上位装置からのものであるか否かを判定する(ステッ
プE1)。ここでは、第1の受信処理装置から渡された
メッセージであるため、ステップE2に移って、当該メ
ッセージがレスポンス型のメッセージであるか否かを確
認する。ここでは、レスポンス型のメッセージではない
ため、ステップE3に移って、当該メッセージのコネク
ション識別子情報及びメッセージ種類と同じ値を、コネ
クション識別子メンバ及びメッセージ種類メンバとして
持つエントリをDCメッセージ管理テーブルから探し出
し(無い場合は、渡されたメッセージのコネクション識
別子情報とメッセージ種類の値をコネクション識別子メ
ンバ及びメッセージ種類メンバの値とするエントリを新
たに作成する)、DC順序番号メンバに当該メッセージ
のDC順序番号情報の値を格納する。続いて、DCメッ
セージバッファに当該メッセージのコピーを格納し(ス
テップE4)、対応するコネクションのDCメッセージ
再送タイマを起動すると共に(ステップE5)、当該メ
ッセージを第1のネットワークを介して第2の通信制御
装置に送信する(ステップE6)。なお、当該メッセー
ジがレスポンス型のメッセージである場合は、DCメッ
セージバッファに当該メッセージのコピーを格納すると
共に(ステップE7)、第1のネットワークを介して第
2の通信制御装置に送信する(ステップE8)。
【0487】次に、第1のデータ通信制御メッセージ管
理装置142から送信されたメッセージを第2の通信制
御装置で受信すると、受信したメッセージは第2のデー
タ通信制御メッセージ管理装置162に渡される。
【0488】第2のデータ通信制御メッセージ管理装置
162は、まず、上述したステップE1の判定を行い、
続いて、当該メッセージが下位装置からのものであるか
否かを判定する(ステップE9)。ここでは、第2のネ
ットワークプロトコルを介して渡されたメッセージであ
るため、ステップE10に移って、当該メッセージがレ
スポンス型のメッセージであるか否かを確認する。ここ
では、当該メッセージがレスポンス型のメッセージでは
ないため、ステップE11に移って、当該メッセージに
対応するレスポンス型のメッセージのコピーがDCメッ
セージバッファにあるか否かを確認し、対応するレスポ
ンス型のメッセージのコピーがある場合は、そのコピー
を第1の通信制御装置に送信する(ステップE12)。
【0489】また、対応するレスポンス型のメッセージ
のコピーがない場合は、当該メッセージを上位装置に渡
す(ステップE13)。
【0490】一方、送信側データ通信制御モジュールか
らレスポンス型のデータ通信制御メッセージ類が返送さ
れると、そのレスポンス型のメッセージは第1のデータ
通信制御メッセージ管理装置142に渡される。第1の
データ通信制御メッセージ管理装置142は、上記ステ
ップE1、ステップE9、及びステップE10の判定結
果から、ステップE14に移って、当該メッセージに対
応するエントリがDCメッセージ管理テーブルにあるか
否かを判定する。
【0491】メッセージが損失なく返送された場合、対
応するエントリがあるため、ステップえ16に移って、
DCメッセージバッファから当該メッセージのコピーを
削除し、DCメッセージ管理テーブルから対応するエン
トリを削除する(ステップE17)。続いて、起動状態
にある対応するDCメッセージ再送タイマを停止し(ス
テップE18)、当該レスポンス型のメッセージを上位
装置である受信側データ通信制御モジュール(ACK
(R)メッセージならば受信再送制御装置に、RNR
(R)メッセージまたはRR(R)メッセージならば受
信フロー制御装置に渡す)に渡す(ステップE19)。
【0492】一方、第1のデータ通信制御メッセージ管
理装置142から送信されたメッセージが損失した場
合、メッセージ送信時に起動されたDCメッセージ再送
タイマが満了するため(ステップE20)、第1のデー
タ通信制御メッセージ管理装置142は、DCメッセー
ジバッファから当該メッセージのコピーを取り出し(ス
テップE21)、対応するDCメッセージ再送タイマを
再び起動して(ステップE22)、当該メッセージのコ
ピーを第2の通信制御装置に送信することで、再送を行
う(ステップE23)。なお、第2の通信制御装置から
返送されるレスポンス型のメッセージが損失した場合
も、上記と同様に第1のデータ通信制御メッセージ管理
装置142から当該メッセージが再送される。
【0493】ここで、第2のデータ通信制御メッセージ
管理装置162は、上位装置(コネクション中継点状態
管理装置)から対応するレスポンス型のメッセージが渡
されたときに、そのコピーをDCメッセージバッファに
格納している(ステップE7)。したがって、再送され
たコマンド型のデータ通信制御メッセージを受け取る
と、DCメッセージバッファに格納されている対応する
レスポンス型のメッセージのコピーを第2の通信制御装
置に送信する(ステップE12)。
【0494】(第5の実施の形態)次に、本発明の第5
の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0495】図25は本発明のデータ通信システムの第
5の実施の形態で用いるデータ通信用のメッセージを示
す図である。図26は本発明のデータ通信システムの第
5の実施の形態の第1の記憶装置で有するコネクション
端点管理テーブルの一構成例を示すテーブル図である。
図27は本発明のデータ通信システムの第5の実施の形
態の第2の記憶装置で有するコネクション中継点管理テ
ーブルの一構成例を示すテーブル図である。
【0496】本実施の形態のデータ通信システムは、第
1の送信再送制御装置、第2の送信再送制御装置、第1
の受信再送制御装置、及び第2の受信再送制御装置の動
作が、第4の実施の形態と異なっている。その他の構成
は第4の実施の形態と同様であるため、その説明は省略
する。
【0497】まず、第1の通信制御装置と第2の通信制
御装置の間で交換される本実施の形態で用いるメッセー
ジについて図25を参照して説明する。
【0498】本実施の形態では、ACK(C)メッセー
ジに送達確認情報を含んでいる。送達確認情報は、累積
確認情報で示されるDATAメッセージの以降に送信し
た各DATAメッセージの送達確認結果をそれぞれ示す
情報である。
【0499】また、コネクション端点管理テーブルとコ
ネクション中継点管理テーブルのメンバには、「送信
可」または「送信不可」のいずれかに設定されるACK
送信許可状態メンバと、「有り」または「無し」のいず
れかに設定されるACK送信要求メンバとがそれぞれ追
加される。エントリ作成時のACK送信許可状態メンバ
の初期値には「送信可」が設定され、ACK送信要求メ
ンバの初期値には「無し」が設定される。
【0500】本実施の形態の第1の送信再送制御装置及
び第2の送信再送制御装置の動作は、第4の実施の形態
と以下の点で異なっている。
【0501】第4の実施の形態の第1の送信再送制御装
置及び第2の送信再送制御装置では、再送処理を開始す
る契機を再送タイマの満了で判断し、再送するDATA
メッセージはそれまでに送信したDATAメッセージの
うち累積確認されていないDATAメッセージを対象に
していた。
【0502】一方、本実施の形態では、再送処理を開始
する契機には再送タイマを使用せず、ACK(C)メッ
セージの受信で判断し、再送するDATAメッセージは
そのACK(C)メッセージに含まれる送達確認情報で
指定される送信に失敗したDATAメッセージを対象に
する。
【0503】本実施の形態の第1の受信再送制御装置及
び第2の受信再送制御装置は、第4の実施の形態と以下
の点で動作が異なっている。
【0504】第4の実施の形態の第1の受信再送制御装
置及び第2の受信再送制御装置は、ACK送信条件とし
て上述した第1条件、第2条件、及び第3条件を用いて
いる。本実施の形態では、ACK送信条件が成立した
時、コネクション端点管理テーブルのACK送信許可状
態メンバの値が「送信可」である場合は、累積確認情報
及び送達確認情報を含むACK(C)メッセージを生成
し、ACK送信許可状態メンバの値を「送信不可」に設
定する。
【0505】また、ACK送信条件が成立した時、AC
K送信許可状態メンバの値が「送信不可」の場合は、A
CK送信要求メンバの値を「有り」に設定する。
【0506】さらに、ACK(R)メッセージ受信時
に、コネクション端点管理テーブルのACK送信要求メ
ンバの値を参照し、ACK送信要求メンバの値が「有
り」ならば、その時の累積確認情報及び送達確認情報を
含むACK(C)メッセージを生成する。また、ACK
送信要求メンバの値が「無し」ならば、対応するACK
送信許可状態メンバの値を「送信可」に設定する。な
お、ACK(C)メッセージを生成する際には、第4の
実施の形態と同様に、累積確認情報としてコネクション
に対応するコネクション端点管理テーブルの累積確認番
号メンバの値を用いる。
【0507】送達確認情報は、次のようにして求めるこ
とができる。
【0508】例えば、累積確認番号メンバの値をxと
し、受信メッセージバッファに格納されているDATA
メッセージのDM順序番号フィールドの中の最大値をy
とし、xからyまでのDM順序番号をzとする。このと
き、DM順序番号フィールドの値がzであるDATAメ
ッセージが受信メッセージバッファになければ受信失敗
と判断し、そうでなければ受信成功と判断する。
【0509】但し、DM順序番号として任意の自然数N
のモジュロ数を用いる場合、上記「最大値」は次の関係
L(x L y としたときyはxより大きいと定義す
る)において最も大きい値のことである。
【0510】0≦x≦N−1なるxに対して、S1=
{x、x+1、…、N−1}、S2={0、1、…、x
−1}とすると、p∈S1、q∈S2としたとき、p
L q、かつ、p1、p2∈S1としたとき、p1<p
2ならば、p1 L p2、q1、q2∈S2としたと
き、q1<q2ならばq1 L q2。
【0511】次に、本実施の形態の動作について図28
〜図30を用いて説明する。
【0512】図28は本発明のデータ通信システムの第
5の実施の形態の動作を示す図であり、第1の送信処理
装置及び第2の送信処理装置の処理手順を示すフローチ
ャートである。図29は本発明のデータ通信システムの
第5の実施の形態の動作を示す図であり、第1の送信処
理装置及び第2の送信処理装置の処理手順を示すフロー
チャートである。また、図30は本発明のデータ通信シ
ステムの第5の実施の形態の動作を示す図であり、第1
の受信処理装置及び第2の受信処理装置の処理手順を示
すフローチャートである。
【0513】なお、以下では第1の通信制御装置から第
2の通信制御装置にデータメッセージを送信する場合を
例にして説明する。第2の通信制御装置から第1の通信
制御装置へデータメッセージを送信する場合は以下に説
明する動作と対称であるため、ここでは説明を省略す
る。
【0514】第4の実施の形態では、DATAメッセー
ジの再送時に、送信したDATAメッセージの送達確認
がなされる前に再送タイマが満了すると、送達の成功、
あるいは失敗に関わらず、再度同じDATAメッセージ
の再送を行っていた。したがって、送達が成功している
DATAメッセージを再送する可能性があった。
【0515】本実施の形態では、以下のように処理を行
うことで、このような無駄な再送を排除する。
【0516】図28に示すように、本実施の形態の第1
の送信再送制御装置は、図18に示した第3の実施の形
態のステップB1〜ステップB8と同様の手順でDAT
Aメッセージを送信する。但し、本実施の形態では再送
タイマを使用しないため、図18のステップB6、ステ
ップB7に相当する処理を除いた手順となる(ステップ
F1〜ステップF6)。
【0517】図30に示すように、DATAメッセージ
を受け取った第2の受信再送制御装置は、図20に示し
た第3の実施の形態のステップD1〜ステップD12と
同様の手順でDATAメッセージの受信処理を行う(ス
テップH1〜ステップH12)。また、第2の受信再送
制御装置は、DATAメッセージを受信すると、それに
対応するコネクション中継点において、ACKメッセー
ジの送信条件が成立しているか否かを調べ(ステップH
13)、ACKメッセージの送信条件が成立した場合
は、コネクション中継点管理テーブルのACK送信許可
状態メンバの値を調べて「送信可」であるか否かを判定
する(ステップH14)。ここで、ACK送信許可状態
メンバの値が「送信可」ならば、ACK(C)メッセー
ジを生成し、生成したACK(C)メッセージを第2の
データ通信制御メッセージ管理装置に渡し(ステップH
15)、ACK送信許可状態メンバの値を「送信不可」
に設定する(ステップH16)。また、ACK送信許可
状態メンバの値が「送信不可」ならば、対応するACK
送信要求メンバの値を「有り」に設定する(ステップH
17)。
【0518】第2のデータ通信制御メッセージ管理装置
に渡されたACK(C)メッセージは、第2のネットワ
ークアクセスプロトコル、第1のネットワーク、第1の
ネットワークアクセスプロトコル、第1のメッセージ振
分け装置、及び第1のデータ通信制御メッセージ管理装
置を介して第1の送信再送制御装置に渡される。
【0519】図29に示すように、第1の送信再送制御
装置は、ACK(C)メッセージを受け取ると、第3の
実施の形態と同様にACK(C)メッセージに含まれる
累積確認情報から累積確認されたDATAメッセージが
有るか否かを判定し(ステップG1)、該当するDAT
Aメッセージがある場合は、そのDATAメッセージを
送信メッセージバッファから削除する(ステップG
2)。
【0520】続いて、ACK(C)メッセージに含まれ
る送達確認情報から送達に失敗したDATAメッセージ
を送信メッセージバッファから順に取出し、第1のネッ
トワークアクセスプロトコルに渡す(ステップG3)。
さらに、受け取ったACK(C)メッセージに対するA
CK(R)メッセージを作成して第1のデータ通信制御
メッセージ管理装置に渡す(ステップG4)。
【0521】以下、送信メッセージバッファが空になる
まで上記ステップG1〜G4の処理を繰り返し、送信デ
ータバッファが空になったら、図19に示した第3の実
施の形態のステップC6〜ステップC9と同様の手順
で、ステップG6〜ステップG9の手順を実行する。
【0522】第1のデータ通信制御メッセージ管理装置
に渡されたACK(R)メッセージは、第1のネットワ
ークアクセスプロトコル、第1のネットワーク、第2の
ネットワークアクセスプロトコル、第2のメッセージ振
分け装置、及び第2のデータ通信制御メッセージ管理装
置を介して第2の受信再送制御装置に渡される。
【0523】図30に示すように、第2の受信再送制御
装置は、第1の送信再送制御装置からACK(R)メッ
セージを受け取ると(ステップH21)、コネクション
中継点管理テーブルの対応するACK送信要求メンバの
値を参照し、ACK送信要求メンバの値が「有り」か否
かを判定する(ステップH22)。ここで、ACK送信
要求メンバの値が「有り」の場合は、ステップH15と
同様にACK(C)メッセージを作成して第2のデータ
通信制御メッセージ管理装置に渡し(ステップH2
3)、ACK送信要求メンバの値を「無し」に設定する
(ステップH24)。また、ACK送信要求メンバの値
が「無し」の場合は、ACK送信許可状態メンバの値を
「送信可」に設定する(ステップH25)。
【0524】本実施の形態の第2の通信制御装置は、第
3の実施の形態と同様に、受信データバッファの利用率
を用いてフロー制御を行う。
【0525】第2の受信フロー制御装置は、第2の順序
制御装置、またはTCP/IP制御装置1からコネクシ
ョン中継点識別子を伴う受信フロー制御要求を受け取る
と、図30に示すステップH10〜ステップH12の処
理を実行し、RNR(C)メッセージを第1の通信制御
装置に送信する。
【0526】図28に示すように、RNR(C)メッセ
ージを受け取った第1の通信制御装置の第1の送信フロ
ー制御装置は、そのコネクション識別子情報の値から対
応するコネクション端点を識別し、コネクション端点管
理テーブルの送信許可状態メンバの値を「不許可」にし
(ステップF8)、RNR(R)メッセージを第1のネ
ットワークプロトコルに渡す(ステップF9)。このこ
とによって、送信データバッファに応用データが存在
し、かつ送信メッセージバッファのメッセージの個数が
ウィンドウサイズより小さくても、ステップF3の判定
条件が成立しないため、第1の送信フロー制御装置は新
規のDATAメッセージの作成、送信を停止する。
【0527】一方、受信許可状態メンバの値が「不許
可」であり、かつ応用データのサイズが受信データバッ
ファ下限値より小さい場合(ステップH18)、図20
に示すした第3の実施の形態のステップD15〜ステプ
D17の処理と同様に、第2の受信フロー制御装置は、
受信許可状態メンバの値を「許可」にし(ステップH1
9)、対応するコネクション中継点に関するRR(C)
メッセージを作成して第2のネットワークアクセスプロ
トコルに渡す(ステップH20)。
【0528】第2のネットワークアクセスプロトコルに
渡されたRR(C)メッセージは、第1のネットワー
ク、第1のネットワークアクセスプロトコル、及び第1
のメッセージ振分け装置を介して第1の送信フロー制御
装置に渡される。
【0529】図28に示すように、第1の送信フロー制
御装置は、受け取ったRR(C)メッセージのコネクシ
ョン識別子情報の値から対応するコネクション端点を識
別し、コネクション端点管理テーブルの送信許可状態メ
ンバの値を「許可」にし(ステップF11)、RR
(R)メッセージを第1のネットワークプロトコルに渡
す(ステップF12)。このことによって、ステップF
3の判定条件が成立するため、第1の送信フロー制御装
置は新規のDATAメッセージの作成、送信の規制を解
除する。
【0530】次に、本実施の形態のデータ通信システム
の動作について具体例を用いて説明する。
【0531】まず、任意のコネクションにおいて第1の
通信制御装置から第2の通信制御装置に、DM順序番号
が0から30までのDATAメッセージを送信し、これ
らDATAメッセージのうち、DM順序番号が20、2
2、26、27、28、30のDATAメッセージの送
信が失敗したとする。
【0532】このとき、第2の通信制御装置の第2の受
信再送制御装置において該コネクションに関するACK
送信条件が初めて成立すると、第2の受信再送制御装置
は、コネクション中継点管理テーブルの対応するACK
送信許可状態メンバの値を調べ、その値が「送信可」で
あることからACK(C)メッセージを第1の通信制御
装置の第1の送信再送制御装置に送信し、ACK送信許
可状態メンバの値を「送信不可」に設定する。
【0533】ここで、最初に送達に失敗しているDM順
序番号が20であることからACK(C)メッセージの
累積確認情報は「20」に設定され、送達確認情報に
は、DM順序番号20から29までの合計10個のDA
TAメッセージの受信結果、すなわち、DM順序番号2
0、22、26、27、28のDATAメッセージには
送達失敗を示す「NG」に設定され、DM順序番号2
1、23、24、25、29のDATAメッセージには
送達成功を示す「OK」に設定される。
【0534】次に、第1の送信再送制御装置は、ACK
(C)メッセージを受け取ると、それに含まれる累積確
認情報の値が20であることから、送信メッセージバッ
ファに格納されている、当該コネクションに関するDA
TAメッセージのうち、DM順序番号情報が0から19
の値をDATAメッセージを削除し、送達確認情報の内
容からDM順序番号が20、22、26、27、28の
DATAメッセージの送達が失敗したことを認識する。
【0535】続いて、送信メッセージバッファからDM
順序番号情報が20、22、26、27、28のDAT
Aメッセージを取り出して第2の通信制御装置に送信し
た後、ACK(C)メッセージに対するACK(R)メ
ッセージを第2の通信制御装置に送信する。
【0536】第2の通信制御装置では、ACK(R)メ
ッセージを受け取るまで新たなACKメッセージの送信
条件が成立していないため、コネクション中継点管理テ
ーブルの対応するACK送信要求メンバの値は「無し」
に設定されている。
【0537】第1の通信制御装置からACK(R)メッ
セージを受け取った第2の通信制御装置の第2の受信再
送制御装置は、コネクション中継点管理テーブルの対応
するACK送信許可メンバの値を「送信可」に設定す
る。
【0538】したがって、本実施の形態によれば、累積
確認に加えてパケット個別の送達確認情報を通信相手に
通知するため、パケットの再送時に、損失したパケット
だけが再送され、エンドーエンド通信のスループットが
改善される。
【0539】また、パケット損失の検出を通信相手側か
らの通知に基づいて行い、かつ、その通知を重複して発
行させないため、アクセスリンクにおけるパケット伝送
遅延の変動に対して変動分以上に伝送効率が悪化しなく
なり、パケット損失の検出に要する時間が短縮され、パ
ケット損失に対するエンド−エンド通信のスループット
が改善される。
【0540】(第6の実施の形態)次に、本発明の第6
の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0541】第1の実施の形態〜第5の実施の形態で
は、端末装置が、第1のプロセッサ、第1の通信インタ
フェース管理装置、第1の通信制御装置、第1の記憶装
置、及び第1のネットワークアクセスプロトコルを有
し、ルータが、第2の通信制御装置、第2の記憶装置、
第2のネットワークアクセスプロトコル、及び第3のネ
ットワークアクセスプロトコルを有する構成で説明して
いた。
【0542】端末装置及びルータは第1の実施の形態で
も説明したように、ネットワークに接続可能な装置を備
えた情報処理装置であるが、例えば、図31に示すよう
なコンピュータであってもよい。
【0543】図31は本発明のデータ通信システムの第
6の実施の形態の構成を示す図であり、端末装置及びル
ータの一構成例を示すブロック図である。
【0544】図31において、本実施の形態の端末装置
及びルータは、データ通信を行うための処理を実行する
処理装置41と、処理装置41の処理で必要な情報を一
時的に格納する記憶装置42と、ネットワークに対して
アクセスするためのネットワークアクセスプロトコル装
置43と、処理装置41にデータ通信処理を実行させる
ためのデータ通信プログラムが記録された記録媒体44
と、処理装置41に対して必要な命令や情報を入力する
ためのインタフェースである入力装置45と、処理装置
41の処理結果を出力する出力装置46とによって構成
されている。なお、ネットワークアクセスプロトコル装
置43は、第1の実施の形態〜第5の実施の形態で示し
た第1のネットワークアクセスプロトコル、第2のネッ
トワークアクセスプロトコル、及び第3のネットワーク
アクセスプロトコルと同様のものである。
【0545】記録媒体44に記録されたデータ通信プロ
グラムは、上述した第1の実施の形態〜第5の実施の形
態のデータ通信制御を処理装置41に実行させるための
ものであり、処理装置41は記録媒体44から読み込ん
だデータ通信プログラムにしたがって第1の実施の形態
〜第5の実施の形態で説明したデータ通信制御をそれぞ
れ実行する。記録媒体44は、磁気ディスク、光ディス
ク、半導体メモリ、あるいはその他の記録装置であって
もよい。
【0546】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載する効果を奏する。
【0547】第1の効果は、アクセスリンクで伝送され
るパケットのヘッダのオーバヘッドが減少し、アクセス
リンクで伝送されるデータ量が低減するため、端末装置
とサーバ端末装置間のデータ伝送時のスループットが向
上する。
【0548】その理由は、データ通信の各機能(コネク
ション開設、コネクション終了、データ転送、送達確
認、フロー制御等)毎にそれぞれ専用のヘッダを持つメ
ッセージを設け、それらのメッセージを必要に応じて使
用することにより、アクセスリンクで伝送されるパケッ
トに不要な情報が含まれなくなり、かつ、各メッセージ
のヘッダのオーバヘッドが従来のTCPヘッダ及びIP
ヘッダの合計サイズよりも小さくなるからである。
【0549】また、コネクション識別子を用いてアクセ
スリンクに接続されている装置を識別することで、コネ
クションを識別するための情報のデータサイズが低減す
るためである。
【0550】さらに、応用データをメッセージ単位で識
別することにより、アクセスリンクで伝送される応用デ
ータを識別するための情報のデータサイズが低減するた
めである。
【0551】第2の効果は、アクセスリンクの区間ある
いはアクセスリンク以外の区間で発生したパケットの損
失に対して、パケット損失が発生していない区間にパケ
ット再送による通信効率悪化の影響を及ぼさないことで
ある。この結果、パケット損失時のエンドーエンド通信
のスループットが改善される。
【0552】その理由は、従来は再送パケットがアクセ
スリンク区間とそれ以外の区間の両方で伝送されるのに
対して、本発明ではパケットの再送をアクセスリンク区
間とそれ以外の区間で独立して行っているからである。
【0553】第3の効果は、アクセスリンクで発生した
パケット損失により再送を行う場合、輻輳制御による通
信効率の悪化が発生しないことである。この結果、アク
セスリンクでパケット損失が発生した場合のエンドーエ
ンド通信のスループットが改善される。
【0554】その理由は、本発明ではアクセスリンク区
間でのパケット損失による再送に対しては輻輳制御を行
わないからである。
【0555】第4の効果は、アクセスリンクにおけるパ
ケット伝送遅延の変動に対して変動分以上に伝送効率が
悪化しないことである。この結果、アクセスリンクにお
けるパケット伝送遅延の増加に対するエンドーエンド通
信のスループットが改善される。
【0556】その理由は、パケット損失の検出を確認情
報による相手側からの通知に基づいて行い、かつ、その
通知を重複して発行させないためである。
【0557】第5の効果は、アクセスリンクにおいて発
生したパケット損失の検出に要する時間が短縮されるこ
とである。この結果、パケット損失に対するエンドーエ
ンド通信のスループットが改善される。
【0558】その理由は、パケット損失の検出は確認情
報による通信相手側からの通知に基づくからである。
【0559】第6の効果は、アクセスリンクにおけるパ
ケット損失に対して、損失したパケットだけが再送され
るため、無駄な再送がなくなり、エンドーエンド通信の
スループットが改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデータ通信システムの一構成例を示す
ブロック図である。
【図2】本発明のデータ通信システムの第1の実施の形
態の構成を示す図であり、図1に示した第1の通信制御
装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明のデータ通信システムの第1の実施の形
態の構成を示す図であり、図1に示した第2の通信制御
装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明のデータ通信システムの第1の実施の形
態で用いるコネクション制御に関するメッセージを示す
図である。
【図5】本発明のデータ通信システムの第1の実施の形
態の第1の記憶装置で有するコネクション端点管理テー
ブルの一構成例を示すテーブル図である。
【図6】本発明のデータ通信システムの第1の実施の形
態の第2の記憶装置で有するコネクション中継点管理テ
ーブルの一構成例を示すテーブル図である。
【図7】本発明のデータ通信システムの第1の実施の形
態の動作を示す図であり、コネクション能動開設動作時
の処理手順を示すシーケンス図である。
【図8】本発明のデータ通信システムの第1の実施の形
態の動作を示す図であり、コネクション受動開設動作時
の処理手順を示すシーケンス図である。
【図9】本発明のデータ通信システムの第1の実施の形
態の動作を示す図であり、コネクション終了動作時の処
理手順を示すシーケンス図である。
【図10】本発明のデータ通信システムの第2の実施の
形態の構成を示す図であり、図1に示した第1の通信制
御装置の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明のデータ通信システムの第2の実施の
形態の構成を示す図であり、図1に示した第2の通信制
御装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明のデータ通信システムの第1の実施の
形態の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明のデータ通信システムの第3の実施の
形態の構成を示す図であり、図1に示した第1の通信制
御装置の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明のデータ通信システムの第3の実施の
形態の構成を示す図であり、図1に示した第2の通信制
御装置の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明のデータ通信システムの第3の実施の
形態で用いるデータ通信用のメッセージを示す図であ
る。
【図16】本発明のデータ通信システムの第3の実施の
形態の第1の記憶装置で有するコネクション端点管理テ
ーブルの一構成例を示すテーブル図である。
【図17】本発明のデータ通信システムの第3の実施の
形態の第2の記憶装置で有するコネクション中継点管理
テーブルの一構成例を示すテーブル図である。
【図18】本発明のデータ通信システムの第3の実施の
形態の動作を示す図であり、図13に示した第1の送信
処理装置及び第2の送信処理装置の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図19】本発明のデータ通信システムの第3の実施の
形態の動作を示す図であり、図13に示した第1の送信
処理装置及び第2の送信処理装置の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図20】本発明のデータ通信システムの第3の実施の
形態の動作を示す図であり、図13に示した第1の受信
処理装置及び第2の受信処理装置の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図21】本発明のデータ通信システムの第4の実施の
形態の構成を示す図であり、図1に示した第1の通信制
御装置の構成を示すブロック図である。
【図22】本発明のデータ通信システムの第4の実施の
形態の構成を示す図であり、図1に示した第2の通信制
御装置の構成を示すブロック図である。
【図23】本発明のデータ通信システムの第4の実施の
形態で用いるデータ通信用のメッセージを示す図であ
る。
【図24】本発明のデータ通信システムの第4の実施の
形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図25】本発明のデータ通信システムの第5の実施の
形態で用いるデータ通信用のメッセージを示す図であ
る。
【図26】本発明のデータ通信システムの第5の実施の
形態の第1の記憶装置で有するコネクション端点管理テ
ーブルの一構成例を示すテーブル図である。
【図27】本発明のデータ通信システムの第5の実施の
形態の第2の記憶装置で有するコネクション中継点管理
テーブルの一構成例を示すテーブル図である。
【図28】本発明のデータ通信システムの第5の実施の
形態の動作を示す図であり、第1の送信処理装置及び第
2の送信処理装置の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図29】本発明のデータ通信システムの第5の実施の
形態の動作を示す図であり、第1の送信処理装置及び第
2の送信処理装置の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図30】本発明のデータ通信システムの第5の実施の
形態の動作を示す図であり、第1の受信処理装置及び第
2の受信処理装置の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図31】本発明のデータ通信システムの第6の実施の
形態の構成を示す図であり、端末装置及びルータの一構
成例を示すブロック図である。
【図32】TCP/IPを用いる従来のデータ通信シス
テムの一構成例を示すブロック図である。
【図33】図32に示したデータ通信システムで送受信
する情報の構成を示す図であり、各ヘッダの位置関係を
示すブロック図である。
【図34】図33に示したTCPヘッダの構成を示すブ
ロック図である。
【図35】図33に示したIPヘッダの構成を示すブロ
ック図である。
【図36】図32に示した従来のデータ通信システムの
コネクション開設時の手順を示すシーケンス図である。
【図37】図32に示した従来のデータ通信システムの
コネクション終了時の手順を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
1 端末装置 2 ルータ 3 サーバ端末装置 4 第1のネットワーク 5 第2のネットワーク 11 第1のプロセッサ 12 第1の通信インタフェース管理装置 13 第1の通信制御装置 14 第1の記憶装置 15 第1のネットワークアクセスプロトコル 21 第2の通信制御装置 22 第2の記憶装置 23 第2のネットワークアクセスプロトコル 24 第3のネットワークアクセスプロトコル 31 第2のプロセッサ 32 第2の通信インタフェース管理装置 33 TCPモジュール 34 IPモジュール 35 第4のネットワークアクセスプロトコル 41 処理装置 42 記憶装置 43 ネットワークプロトコル装置 44 記録媒体 45 入力装置 46 出力装置 101 第1のコネクション制御装置 102 第1の応用データ送受信装置 104、134 第1のメッセージ振分け装置 105、135 コネクション端点状態管理装置 106 第1のコネクション制御メッセージ管理装置 120 第2のコネクション制御装置 121、162 TCP/IP処理装置 122、155 コネクション中継点状態管理装置 123 第2の応用データ送受信装置 124、154 第2のメッセージ振分け装置 126 第2のコネクション制御メッセージ管理装置 132 第1の送信処理装置 133 第2の受信処理装置 136 第1の送信フロー制御装置 137 第1のDATAメッセージ作成装置 138 第1の送信再送制御装置 139 第1の受信フロー制御装置 140 第1の順序制御装置 141 第1の受信再送制御装置 142 第1のデータ通信制御メッセージ管理装置 152 第2の送信処理装置 153 第2の受信処理装置 156 第2の送信フロー制御装置 157 第2のDATAメッセージ作成装置 158 第2の送信再送制御装置 159 第2の受信フロー制御装置 160 第2の順序制御装置 161 第2の受信再送制御装置 162 第2のデータ通信制御メッセージ管理装置
フロントページの続き (56)参考文献 Zygmunt J.Haas an d Prathima Agrawa l,”Mobile−TCP:An A symmetric Transpor t Protocol Design for Mobile System s”,IEEE Internatio nal Conference on Communications,1997. ICC ’97,June 8−12, 1997,Vol.2,pp.1054−1058 電子情報通信学会技術研究報告 CQ 99−5(1999年5月28日) 1999年電子情報通信学会総合大会 B −5−70(1999年3月8日) Mikael Degermark, et al.,”Low−loss T CP/IP Header Compr ession for Wireles s Networks”,Procee dings of the ACM M obicom’96 Conferenc e,Rye,New York,Nov ember 10−12,1996 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/28 H04L 12/46 H04L 12/56 H04L 12/66 H04L 29/00 - 29/12

Claims (68)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーバ端末装置との間でTCP/IPの
    プロトコルにしたがってデータ通信を行う中継装置を介
    して、端末装置と前記サーバ端末装置との間で所望のデ
    ータを送受信するためのデータ通信方法であって、 予め、データ通信に必要な各制御毎に、それぞれの制御
    に必要な情報からなり、制御毎に異なる冗長なフィール
    ドを含まない専用のヘッダを備えたメッセージを設けて
    おき、 前記端末装置と前記中継装置との間で前記メッセージを
    交換することで、所望のデータの送受信を行うデータ通
    信方法。
  2. 【請求項2】 前記メッセージとして、コネクション能動開設を要求する能動開設メッセージ、
    及び過去に要求された前記コネクション能動開設要求に
    対するコネクションの確立を通知する確立メッセージを
    備え、 前記端末装置は、 前記端末装置と前記サーバ装置との間のコネクションの
    能動開設要求発生時に、該コネクションを識別するため
    のコネクション識別子情報を生成し、 前記コネクション識別子情報と、前記端末装置で使用す
    るポート番号情報と、前記端末装置のアドレス情報と、
    前記サーバ端末装置で使用するポート番号情報と、前記
    サーバ端末装置のアドレス情報とを含む前記能動開設メ
    ッセージを前記中継装置に通知し、 前記中継装置は、 前記能動開設メッセージを受信すると、自ソケットと前
    記能動開設メッセージが含む前記サーバ端末装置のポー
    ト番号情報と前記サーバ端末装置のアドレス情報で識別
    される相手ソケットの間でTCPによるコネクション開
    設処理を行ない、 該TCPによるコネクション開設処理完了後に前記能動
    開設メッセージに含まれていた前記コネクション識別子
    情報を含む前記確立メッセージを前記端末装置に通知
    し、 前記端末装置は、 前記確立メッセージを受信すると、前記確立メッセージ
    に含まれている前記コネクション識別子情報で識別され
    るコネクションのコネクション能動開設処理の成功終了
    を知ることを特徴とする 請求項1記載のデータ通信方
    法。
  3. 【請求項3】 前記メッセージとして、コネクション受動開設を要求する受動開設メッセージ、
    及び過去に要求された前記コネクション受動開設要求に
    対するコネクションの確立を通知する確立メッセージを
    備え、 前記端末装置は、 前記端末装置と前記サーバ端末装置との間のコネクショ
    ンの受動開設要求発生時に、前記端末装置で使用するポ
    ート番号情報と、前記端末装置のアドレス情報とを含む
    前記受動開設メッセージを前記中継装置に通知し、 前記中継装置は、 前記受動開設メッセージを受信すると、前記受動開設メ
    ッセージが含む前記ポート番号情報と前記アドレス情報
    からなるソケットを生成し、該ソケットに対するコネク
    ション開設要求を待ち受け、 前記サーバ端末装置のある相手ソケットから該ソケット
    へのTCPによるコネクション開設要求がある場合には
    前記ソケットと前記相手ソケットの間でTCPによるコ
    ネクション開設処理を行ない、 該TCPによるコネクション開設処理完了後に前記受動
    開設メッセージに含まれていた前記コネクション識別子
    情報と、前記相手ソケットを構成する相手ポート番号情
    報と相手アドレス情報とを含む前記確立メッセージとを
    前記端末装置に通知し、 前記端末装置は、 前記確立メッセージを受信すると、前記確立メッセージ
    に含まれている前記コネクション識別子情報で識別され
    るコネクションのコネクション受動開設処理の成功終了
    と、該コネクションの接続先ソケットが前記確立メッセ
    ージに含まれている前記相手ポート番号情報と前記相手
    アドレス情報で識別されるソケットであることを知るこ
    とを特徴とする 請求項1記載のデータ通信方法。
  4. 【請求項4】 サーバ端末装置との間でTCP/IPの
    プロトコルにしたがってデータ通信を行う中継装置を介
    して、端末装置と前記サーバ端末装置との間で所望のデ
    ータを送受信するためのデータ通信方法であって、前記端末装置及び前記中継装置のうち、データ送信側
    は、送信するデータに該データの送信順序を示す順序番
    号情報をそれぞれ付加し、 データ受信側は、該順序番号情報の欠落した番号から送
    信失敗の有無を判定し、該判定結果を含む確認情報を前
    記データ送信側に返送し、 前記データ送信側は、送信したデータに対する前記確認
    情報に基づいて送信失敗したデータを再送し、その後
    で、該データを再送したことを示す返送情報を前記デー
    タ受信側に返送し、 前記データ受信側は、前記返送情報を受信するまで該確
    認情報の次の確認情報の送信を中断することを特徴とす
    データ通信方法。
  5. 【請求項5】 前記データ受信側は、 所定数のデータを受信した場合に前記確認情報を前記デ
    ータ送信側に返送する請求項4記載の データ通信方法。
  6. 【請求項6】 前記データ受信側は、 受信したデータの損失を検出した場合に前記確認情報を
    前記データ送信側に返送する請求項4記載の データ通信
    方法。
  7. 【請求項7】 前記データ受信側は、 前回の確認情報の返送から所定の時間が経過した場合に
    前記確認情報を前記データ送信側に返送する 請求項4記
    載のデータ通信方法。
  8. 【請求項8】 前記データ受信側は、 所定数のデータを受信した場合、受信したデータの損失
    を検出した場合、または前回の確認情報の返送から所定
    の時間が経過した場合のいずれかの条件を満たしたとき
    前記確認情報を前記データ送信側に返送する請求項4
    記載のデータ通信方法。
  9. 【請求項9】 サーバ端末装置との間でTCP/IPの
    プロトコルにしたがってデータ通信を行う中継装置を介
    して、前記サーバ端末装置との間で所望のデータを送受
    信する端末装置であって、 前記中継装置との間で、データ通信に必要な各制御毎
    に、それぞれの制御に必 要な情報からなり、制御毎に異
    なる冗長なフィールドを含まない専用のヘッダを備えた
    メッセージを交換することで、所望のデータの送受信を
    行うことを特徴とする端末装置。
  10. 【請求項10】 前記メッセージとして、 コネクション能動開設を要求する能動開設メッセージ、
    及び過去に要求された前記コネクション能動開設要求に
    対するコネクションの確立を通知する確立メッセージを
    備え、 自端末装置と前記サーバ装置との間のコネクションの能
    動開設要求発生時に、該コネクションを識別するための
    コネクション識別子情報を生成し、 前記コネクション識別子情報と、自端末装置で使用する
    ポート番号情報と、自端末装置のアドレス情報と、前記
    サーバ端末装置で使用するポート番号情報と、前記サー
    バ端末装置のアドレス情報とを含む前記能動開設メッセ
    ージを前記中継装置に通知し、 前記中継装置に、前記能動開設メッセージを受信する
    と、自ソケットと前記能動開設メッセージが含む前記サ
    ーバ端末装置のポート番号情報と前記サーバ端末装置の
    アドレス情報で識別される相手ソケットの間でTCPに
    よるコネクション開設処理を行なわせ、該TCPによる
    コネクション開設処理完了後に前記能動開設メッセージ
    に含まれていた前記コネクション識別子情報を含む前記
    確立メッセージを前記端末装置に通知させ、 前記確立メッセージを受信すると、前記確立メッセージ
    に含まれている前記コネクション識別子情報で識別され
    るコネクションのコネクション能動開設処理の成功終了
    を知ることを特徴とする 請求項記載の端末装置
  11. 【請求項11】 前記メッセージとして、 コネクション受動開設を要求する受動開設メッセージ、
    及び過去に要求された前記コネクション受動開設要求に
    対するコネクションの確立を通知する確立メッセージを
    備え、 自端末装置と前記サーバ端末装置との間のコネクション
    の受動開設要求発生時に、自端末装置で使用するポート
    番号情報と、自端末装置のアドレス情報とを含む前記受
    動開設メッセージを前記中継装置に通知し、 前記中継装置に、前記受動開設メッセージを受信する
    と、前記受動開設メッセージが含む前記ポート番号情報
    と前記アドレス情報からなるソケットを生成させ、該ソ
    ケットに対するコネクション開設要求を待ち受けさせ、
    前記サーバ端末装置のある相手ソケットから該ソケット
    へのTCPによるコネクション開設要求がある場合には
    前記ソケットと前記相手ソケットの間でTCPによるコ
    ネクション開設処理を行なわせ、該TCPによるコネク
    ション開設処理完了後に前記受動開設メッセージに含ま
    れていた前記コネクション識別子情報と、前記相手ソケ
    ットを構成する相手ポート番号情報と相手アドレス情報
    とを含む前記確立メッセージとを自端末装置に通知さ
    せ、 前記確立メッセージを受信すると、前記確立メッセージ
    に含まれている前記コネクション識別子情報で識別され
    るコネクションのコネクション受動開設処理の成功終了
    と、該コネクションの接続先ソケットが前記確立メッセ
    ージに含まれている前記相手ポート番号情報と前記相手
    アドレス情報で識別されるソケットであることを知るこ
    とを特徴とする 請求項記載の端末装置
  12. 【請求項12】 サーバ端末装置との間でTCP/IP
    のプロトコルにしたがってデータ通信を行う中継装置を
    介して、前記サーバ端末装置との間で所望のデータを送
    受信する端末装置であって、送信するデータに該データの送信順序を示す順序番号情
    報をそれぞれ付加し、 前記中継装置から、該順序番号情報の欠落した番号にて
    判定された送信失敗の有無を含む確認情報を受信し、 送信したデータに対する前記確認情報に基づいて送信失
    敗したデータを再送し、その後で、該データを再送した
    ことを示す返送情報を前記中継装置に返送し、 前記中継装置を、前記返送情報を受信するまで該確認情
    報の次の確認情報の送信を中断させることを特徴とする
    端末装置。
  13. 【請求項13】 前記中継装置から、 前記中継装置が所定数のデータを受信した場合に返送す
    る前記確認情報を受信することを特徴とする 請求項12
    記載の端末装置。
  14. 【請求項14】 前記中継装置から、 前記中継装置が受信したデータの損失を検出した場合に
    返送する前記確認情報 を受信することを特徴とする 請求
    項12記載の端末装置。
  15. 【請求項15】 前記中継装置から、 前記中継装置が前回の確認情報の返送から所定の時間が
    経過した場合に返送する前記確認情報を受信することを
    特徴とする請求項12記載の 端末装置。
  16. 【請求項16】 前記中継装置から、 前記中継装置が、所定数のデータを受信した場合、受信
    したデータの損失を検出した場合、または前回の確認情
    報の返送から所定の時間が経過した場合のいずれかの条
    件を満たしたときに返送する、前記確認情報を受信する
    ことを特徴とする請求項12記載の 端末装置。
  17. 【請求項17】 サーバ端末装置との間でTCP/IP
    のプロトコルにしたがってデータ通信を行う中継装置を
    介して、前記サーバ端末装置との間で所望のデータを送
    受信する端末装置であって、前記中継装置から、送信するデータの送信順序を示す順
    序番号情報がそれぞれ付加された当該データを受信し、 該順序番号情報の欠落した番号から送信失敗の有無を判
    定し、該判定結果を含む確認情報を前記中継装置に返送
    し、 前記中継装置に、送信したデータに対する前記確認情報
    に基づいて送信失敗したデータを再送させ、その後で、
    該データを再送したことを示す返送情報を返送させ、 前記返送情報を受信するまで該確認情報の次の確認情報
    の送信を中断することを特徴とする 端末装置。
  18. 【請求項18】 所定数のデータを受信した場合に前記
    確認情報を前記中継装置に返送する請求項17記載の端
    末装置。
  19. 【請求項19】 受信したデータの損失を検出した場合
    に前記確認情報を前記中継装置に返送する請求項17記
    載の端末装置。
  20. 【請求項20】 前回の確認情報の返送から所定の時間
    が経過した場合に前記確認情報を前記中継装置に返送す
    請求項17記載の端末装置。
  21. 【請求項21】 所定数のデータを受信した場合、受信
    したデータの損失を検出した場合、または前回の確認情
    報の返送から所定の時間が経過した場合のい ずれかの条
    件を満たしたときに前記確認情報を前記中継装置に返送
    する請求項17記載の端末装置。
  22. 【請求項22】 端末装置とサーバ端末装置との間のデ
    ータ通信を中継すると共に、前記サーバ端末装置との間
    でTCP/IPのプロトコルにしたがってデータ通信を
    行う中継装置であって、 前記端末装置との間で、データ通信に必要な各制御毎
    に、それぞれの制御に必要な情報からなり、制御毎に異
    なる冗長なフィールドを含まない専用のヘッダを備えた
    メッセージを交換することで、所望のデータの送受信を
    行う中継装置。
  23. 【請求項23】 前記メッセージとして、 コネクション能動開設を要求する能動開設メッセージ、
    及び過去に要求された前記コネクション能動開設要求に
    対するコネクションの確立を通知する確立メッセージを
    備え、 前記端末装置から、当該端末装置にて生成された、当該
    端末装置と前記サーバ装置との間のコネクションの能動
    開設要求発生時に、該コネクションを識別するためのコ
    ネクション識別子情報と、前記端末装置で使用するポー
    ト番号情報と、前記端末装置のアドレス情報と、前記サ
    ーバ端末装置で使用するポート番号情報と、前記サーバ
    端末装置のアドレス情報とを含む前記能動開設メッセー
    ジを受信すると、 自ソケットと前記能動開設メッセージが含む前記サーバ
    端末装置のポート番号情報と前記サーバ端末装置のアド
    レス情報で識別される相手ソケットの間でTCPによる
    コネクション開設処理を行ない、 該TCPによるコネクション開設処理完了後に前記能動
    開設メッセージに含まれていた前記コネクション識別子
    情報を含む前記確立メッセージを前記端末装置に通知
    し、前記確立メッセージに含まれている前記コネクショ
    ン識別子情報で識別されるコネクションのコネクション
    能動開設処理の成功終了を知らせることを特徴とする
    求項22記載の中継装置。
  24. 【請求項24】 前記メッセージとして、コネクション受動開設を要求する受動開設メッセージ、
    及び過去に要求された前記コネクション受動開設要求に
    対するコネクションの確立を通知する確立メッ セージを
    備え、 前記端末装置から、当該端末装置と前記サーバ端末装置
    との間のコネクションの受動開設要求発生時に、前記端
    末装置で使用するポート番号情報と、前記端末装置のア
    ドレス情報とを含む前記受動開設メッセージを受信する
    と、前記受動開設メッセージが含む前記ポート番号情報
    と前記アドレス情報からなるソケットを生成し、該ソケ
    ットに対するコネクション開設要求を待ち受け、 前記サーバ端末装置のある相手ソケットから該ソケット
    へのTCPによるコネクション開設要求がある場合には
    前記ソケットと前記相手ソケットの間でTCPによるコ
    ネクション開設処理を行ない、 該TCPによるコネクション開設処理完了後に前記受動
    開設メッセージに含まれていた前記コネクション識別子
    情報と、前記相手ソケットを構成する相手ポート番号情
    報と相手アドレス情報とを含む前記確立メッセージとを
    前記端末装置に通知し、前記確立メッセージに含まれて
    いる前記コネクション識別子情報で識別されるコネクシ
    ョンのコネクション受動開設処理の成功終了と、該コネ
    クションの接続先ソケットが前記確立メッセージに含ま
    れている前記相手ポート番号情報と前記相手アドレス情
    報で識別されるソケットであることを知らせることを特
    徴とする 請求項22記載の中継装置。
  25. 【請求項25】 端末装置とサーバ端末装置との間のデ
    ータ通信を中継すると共に、前記サーバ端末装置との間
    でTCP/IPのプロトコルにしたがってデータ通信を
    行う中継装置であって、 送信するデータに該データの送信順序を示す順序番号情
    報をそれぞれ付加し、 前記端末装置から、該順序番号情報の欠落した番号にて
    判定された送信失敗の有無を含む確認情報を受信し、 送信したデータに対する前記確認情報に基づいて送信失
    敗したデータを再送し、その後で、該データを再送した
    ことを示す返送情報を前記端末装置に返送し、 前記端末装置を、前記返送情報を受信するまで該確認情
    報の次の確認情報の送信を中断させることを特徴とする
    中継装置。
  26. 【請求項26】 前記端末装置から、 前記端末装置が所定数のデータを受信した場合に返送す
    る前記確認情報を受信 することを特徴とする請求項25
    記載の 中継装置。
  27. 【請求項27】 前記端末装置から、 前記端末装置が受信したデータの損失を検出した場合に
    返送する前記確認情報を受信することを特徴とする請求
    項25記載の 中継装置。
  28. 【請求項28】 前記端末装置から、 前記端末装置が前回の確認情報の返送から所定の時間が
    経過した場合に返送する前記確認情報を受信することを
    特徴とする請求項25記載の 中継装置。
  29. 【請求項29】 前記端末装置から、 前記端末装置が、所定数のデータを受信した場合、受信
    したデータの損失を検出した場合、または前回の確認情
    報の返送から所定の時間が経過した場合のいずれかの条
    件を満たしたときに返送する、前記確認情報を受信する
    ことを特徴とする 請求項25記載の中継装置。
  30. 【請求項30】 端末装置とサーバ端末装置との間のデ
    ータ通信を中継すると共に、前記サーバ端末装置との間
    でTCP/IPのプロトコルにしたがってデータ通信を
    行う中継装置であって、 前記端末装置から、 送信するデータの送信順序を示す順序番号情報がそれぞ
    れ付加された当該データを受信し、 該順序番号情報の欠落した番号から送信失敗の有無を判
    定し、該判定結果を含む確認情報を前記端末装置に返送
    し、 前記端末装置に、送信したデータに対する前記確認情報
    に基づいて送信失敗したデータを再送させ、その後で、
    該データを再送したことを示す返送情報を返送させ、 前記返送情報を受信するまで該確認情報の次の確認情報
    の送信を中断することを特徴とする 中継装置。
  31. 【請求項31】 所定数のデータを受信した場合に前記
    確認情報を前記端末装置に返送する請求項30記載の中
    継装置。
  32. 【請求項32】 受信したデータの損失を検出した場合
    に前記確認情報を前記端末装置に返送する請求項30
    載の中継装置。
  33. 【請求項33】 前回の確認情報の返送から所定の時間
    が経過した場合に前記確認情報を前記端末装置に返送す
    請求項30記載の中継装置。
  34. 【請求項34】 所定数のデータを受信した場合、受信
    したデータの損失を検出した場合、または前回の確認情
    報の返送から所定の時間が経過した場合のいずれかの条
    件を満たしたときに前記確認情報を前記端末装置に返送
    する請求項30記載の中継装置。
  35. 【請求項35】 サーバ端末装置との間でTCP/IP
    のプロトコルにしたがってデータ通信を行う中継装置を
    介して、端末装置と前記サーバ端末装置との間で所望の
    データを送受信するデータ通信システムであって、 予め、データ通信に必要な各制御毎に、それぞれの制御
    に必要な情報からなり、制御毎に異なる冗長なフィール
    ドを含まない専用のヘッダを備えたメッセージを設けて
    おき、 前記端末装置と前記中継装置との間で前記メッセージを
    交換することで、所望のデータの送受信を行う データ通
    信システム。
  36. 【請求項36】 前記メッセージとして、コネクション能動開設を要求する能動開設メッセージ、
    及び過去に要求された前記コネクション能動開設要求に
    対するコネクションの確立を通知する確立メッセージを
    備え、 前記端末装置は、 前記端末装置と前記サーバ装置との間のコネクションの
    能動開設要求発生時に、該コネクションを識別するため
    のコネクション識別子情報を生成し、 前記コネクション識別子情報と、前記端末装置で使用す
    るポート番号情報と、前記端末装置のアドレス情報と、
    前記サーバ端末装置で使用するポート番号情報と、前記
    サーバ端末装置のアドレス情報とを含む前記能動開設メ
    ッセージを前記中継装置に通知し、 前記中継装置は、 前記能動開設メッセージを受信すると、自ソケットと前
    記能動開設メッセージが含む前記サーバ端末装置のポー
    ト番号情報と前記サーバ端末装置のアドレス情報で識別
    される相手ソケットの間でTCPによるコネクション開
    設処理を行ない 該TCPによるコネクション開設処理完了後に前記能動
    開設メッセージに含まれていた前記コネクション識別子
    情報を含む前記確立メッセージを前記端末装置に通知
    し、 前記端末装置は、 前記確立メッセージを受信すると、前記確立メッセージ
    に含まれている前記コネクション識別子情報で識別され
    るコネクションのコネクション能動開設処理の成功終了
    を知ることを特徴とする 請求項35記載のデータ通信方
    法。
  37. 【請求項37】 前記メッセージとして、 コネクション受動開設を要求する受動開設メッセージ、
    及び過去に要求された前記コネクション受動開設要求に
    対するコネクションの確立を通知する確立メッセージを
    備え、 前記端末装置は、 前記端末装置と前記サーバ端末装置との間のコネクショ
    ンの受動開設要求発生時に、前記端末装置で使用するポ
    ート番号情報と、前記端末装置のアドレス情報とを含む
    前記受動開設メッセージを前記中継装置に通知し、 前記中継装置は、 前記受動開設メッセージを受信すると、前記受動開設メ
    ッセージが含む前記ポート番号情報と前記アドレス情報
    からなるソケットを生成し、該ソケットに対するコネク
    ション開設要求を待ち受け、 前記サーバ端末装置のある相手ソケットから該ソケット
    へのTCPによるコネクション開設要求がある場合には
    前記ソケットと前記相手ソケットの間でTCPによるコ
    ネクション開設処理を行ない、 該TCPによるコネクション開設処理完了後に前記受動
    開設メッセージに含まれていた前記コネクション識別子
    情報と、前記相手ソケットを構成する相手ポート番号情
    報と相手アドレス情報とを含む前記確立メッセージとを
    前記端末装置に通知し、 前記端末装置は、 前記確立メッセージを受信すると、前記確立メッセージ
    に含まれている前記コ ネクション識別子情報で識別され
    るコネクションのコネクション受動開設処理の成功終了
    と、該コネクションの接続先ソケットが前記確立メッセ
    ージに含まれている前記相手ポート番号情報と前記相手
    アドレス情報で識別されるソケットであることを知るこ
    とを特徴とする請求項35記載の データ通信システム。
  38. 【請求項38】 サーバ端末装置との間でTCP/IP
    のプロトコルにしたがってデータ通信を行う中継装置を
    介して、端末装置と前記サーバ端末装置との間で所望の
    データを送受信するデータ通信システムであって、前記端末装置及び前記中継装置のうち、データ送信側
    は、送信するデータに該データの送信順序を示す順序番
    号情報をそれぞれ付加し、 データ受信側は、該順序番号情報の欠落した番号から送
    信失敗の有無を判定し、該判定結果を含む確認情報を前
    記データ送信側に返送し、 前記データ送信側は、送信したデータに対する前記確認
    情報に基づいて送信失敗したデータを再送し、その後
    で、該データを再送したことを示す返送情報を前記デー
    タ受信側に返送し、 前記データ受信側は、前記返送情報を受信するまで該確
    認情報の次の確認情報の送信を中断することを特徴とす
    データ通信システム。
  39. 【請求項39】 前記データ受信側は、 所定数のデータを受信した場合に前記確認情報を前記デ
    ータ送信側に返送する請求項38記載の データ通信シス
    テム。
  40. 【請求項40】 前記データ受信側は、 受信したデータの損失を検出した場合に前記確認情報を
    前記データ送信側に返送する 請求項38記載のデータ通
    信システム。
  41. 【請求項41】 前記データ受信側は、 前回の確認情報の返送から所定の時間が経過した場合に
    前記確認情報を前記データ送信側に返送する 請求項38
    記載のデータ通信方法。
  42. 【請求項42】 前記データ受信側は、 所定数のデータを受信した場合、受信したデータの損失
    を検出した場合、または前回の確認情報の返送から所定
    の時間が経過した場合のいずれかの条件を満たしたとき
    に前記確認情報を前記データ送信側に返送する 請求項
    記載のデータ通信システム。
  43. 【請求項43】 サーバ端末装置との間でTCP/IP
    のプロトコルにしたがってデータ通信を行う中継装置を
    介して、前記サーバ端末装置との間で所望のデータをコ
    ンピュータに送受信させるためのプログラムが記録され
    た記録媒体であって、 前記中継装置との間で、 データ通信に必要な各制御毎に、それぞれの制御に必要
    な情報からなり、制御毎に異なる冗長なフィールドを含
    まない専用のヘッダを備えたメッセージを交換すること
    で、所望のデータの送受信を行わせるためのプログラム
    が記録された記録媒体。
  44. 【請求項44】 前記メッセージとして、 コネクション能動開設を要求する能動開設メッセージ、
    及び過去に要求された前記コネクション能動開設要求に
    対するコネクションの確立を通知する確立メッセージを
    備え、 自端末装置と前記サーバ装置との間のコネクションの能
    動開設要求発生時に、該コネクションを識別するための
    コネクション識別子情報を生成し、 前記コネクション識別子情報と、自端末装置で使用する
    ポート番号情報と、自端末装置のアドレス情報と、前記
    サーバ端末装置で使用するポート番号情報と、前記サー
    バ端末装置のアドレス情報とを含む前記能動開設メッセ
    ージを前記中継装置に通知し、 前記中継装置に、前記能動開設メッセージを受信する
    と、自ソケットと前記能動開設メッセージが含む前記サ
    ーバ端末装置のポート番号情報と前記サーバ端末装置の
    アドレス情報で識別される相手ソケットの間でTCPに
    よるコネクション開設処理を行なわせ、該TCPによる
    コネクション開設処理完了後に前記能動開設メッセージ
    に含まれていた前記コネクション識別子情報を含む前記
    確立メッセージを自端末装置に通知させ、 前記確立メッセージを受信すると、前記確立メッセージ
    に含まれている前記コネクション識別子情報で識別され
    るコネクションのコネクション能動開設処理の成功終了
    を知ることを特徴とする 請求項43記載の記録媒体。
  45. 【請求項45】 前記メッセージとして、 コネクション受動開設を要求する受動開設メッセージ、
    及び過去に要求された前記コネクション受動開設要求に
    対するコネクションの確立を通知する確立メッセージを
    備え、 自端末装置と前記サーバ端末装置との間のコネクション
    の受動開設要求発生時に、自端末装置で使用するポート
    番号情報と、自端末装置のアドレス情報とを含む前記受
    動開設メッセージを前記中継装置に通知し、 前記中継装置に、前記受動開設メッセージを受信する
    と、前記受動開設メッセージが含む前記ポート番号情報
    と前記アドレス情報からなるソケットを生成させ、該ソ
    ケットに対するコネクション開設要求を待ち受けさせ、 前記サーバ端末装置のある相手ソケットから該ソケット
    へのTCPによるコネクション開設要求がある場合には
    前記ソケットと前記相手ソケットの間でTCPによるコ
    ネクション開設処理を行なわせ、該TCPによるコネク
    ション開設処理完了後に前記受動開設メッセージに含ま
    れていた前記コネクション識別子情報と、前記相手ソケ
    ットを構成する相手ポート番号情報と相手アドレス情報
    とを含む前記確立メッセージとを自端末装置に通知さ
    せ、 前記確立メッセージを受信すると、前記確立メッセージ
    に含まれている前記コネクション識別子情報で識別され
    るコネクションのコネクション受動開設処理の成功終了
    と、該コネクションの接続先ソケットが前記確立メッセ
    ージに含まれている前記相手ポート番号情報と前記相手
    アドレス情報で識別されるソケットであることを知るこ
    とを特徴とする請求項43記載の 記録媒体。
  46. 【請求項46】 サーバ端末装置との間でTCP/IP
    のプロトコルにしたがってデータ通信を行う中継装置を
    介して、前記サーバ端末装置との間で所望のデータをコ
    ンピュータに送受信させるためのプログラムが記録され
    た記録媒体であって、 送信するデータに該データの送信順序を示す順序番号情
    報をそれぞれ付加し、 前記中継装置から、該順序番号情報の欠落した番号にて
    判定された送信失敗の有無を含む確認情報を受信し、 送信したデータに対する前記確認情報に基づいて送信失
    敗したデータを再送し 、その後で、該データを再送した
    ことを示す返送情報を前記中継装置に返送し、 前記中継装置を、前記返送情報を受信するまで該確認情
    報の次の確認情報の送信を中断させるためのプログラム
    が記録された 記録媒体。
  47. 【請求項47】 前記中継装置から、 前記中継装置が所定数のデータを受信した場合に返送す
    る前記確認情報を受信することを特徴とする 請求項46
    記載の記録媒体。
  48. 【請求項48】 前記中継装置から、 前記中継装置が受信したデータの損失を検出した場合に
    返送する前記確認情報を受信することを特徴とする請求
    項46記載の 記録媒体。
  49. 【請求項49】 前記中継装置から、 前記中継装置が前回の確認情報の返送から所定の時間が
    経過した場合に返送する前記確認情報を受信することを
    特徴とする請求項46記載の 記録媒体。
  50. 【請求項50】 前記中継装置から、 前記中継装置が、所定数のデータを受信した場合、受信
    したデータの損失を検出した場合、または前回の確認情
    報の返送から所定の時間が経過した場合のいずれかの条
    件を満たしたときに返送する、前記確認情報を受信する
    ことを特徴とする請求項46記載の 記録媒体。
  51. 【請求項51】 サーバ端末装置との間でTCP/IP
    のプロトコルにしたがってデータ通信を行う中継装置を
    介して、前記サーバ端末装置との間で所望のデータをコ
    ンピュータに送受信させるためのプログラムが記録され
    た記録媒体であって、 前記中継装置から、送信するデータの送信順序を示す順
    序番号情報がそれぞれ付加された当該データを受信し、 該順序番号情報の欠落した番号から送信失敗の有無を判
    定し、該判定結果を含む確認情報を前記中継装置に返送
    し、 前記中継装置に、送信したデータに対する前記確認情報
    に基づいて送信失敗したデータを再送させ、その後で、
    該データを再送したことを示す返送情報を返送させ、 前記返送情報を受信するまで該確認情報の次の確認情報
    の送信を中断するため のプログラムが記録された 記録媒
    体。
  52. 【請求項52】 所定数のデータを受信した場合に前記
    確認情報を前記中継装置に返送する請求項51記載の記
    録媒体。
  53. 【請求項53】 受信したデータの損失を検出した場合
    に前記確認情報を前記中継装置に返送する請求項51
    載の記録媒体。
  54. 【請求項54】 前回の確認情報の返送から所定の時間
    が経過した場合に前記確認情報を前記中継装置に返送す
    請求項51記載の記録媒体。
  55. 【請求項55】 所定数のデータを受信した場合、受信
    したデータの損失を検出した場合、または前回の確認情
    報の返送から所定の時間が経過した場合のいずれかの条
    件を満たしたときに前記確認情報を前記中継装置に返送
    する請求項51記載の記録媒体。
  56. 【請求項56】 端末装置とサーバ端末装置との間のデ
    ータ通信を中継すると共に、前記サーバ端末装置との間
    でTCP/IPのプロトコルにしたがってコンピュータ
    にデータ通信を行わせるためのプログラムが記録された
    記録媒体であって、 前記端末装置との間で、データ通信に必要な各制御毎
    に、それぞれの制御に必要な情報からなり、制御毎に異
    なる冗長なフィールドを含まない専用のヘッダを備えた
    メッセージを交換することで、所望のデータの送受信を
    行わせるためのプログラムが記録された記録媒体。
  57. 【請求項57】 前記メッセージとして、コネクション能動開設を要求する能動開設メッセージ、
    及び過去に要求された前記コネクション能動開設要求に
    対するコネクションの確立を通知する確立メッセージを
    備え、 前記端末装置から、当該端末装置にて生成された、当該
    端末装置と前記サーバ装置との間のコネクションの能動
    開設要求発生時に、該コネクションを識別するためのコ
    ネクション識別子情報と、前記端末装置で使用するポー
    ト番号情報と、前記端末装置のアドレス情報と、前記サ
    ーバ端末装置で使用するポート番号情報と、前記サーバ
    端末装置のアドレス情報とを含む前記能動開設メッセー
    ジを受信すると、 自ソケットと前記能動開設メッセージが含む前記サーバ
    端末装置のポート番号情報と前記サーバ端末装置のアド
    レス情報で識別される相手ソケットの間でTCPによる
    コネクション開設処理を行ない、 該TCPによるコネクション開設処理完了後に前記能動
    開設メッセージに含まれていた前記コネクション識別子
    情報を含む前記確立メッセージを前記端末装置に通知
    し、前記確立メッセージに含まれている前記コネクショ
    ン識別子情報で識別されるコネクションのコネクション
    能動開設処理の成功終了を知らせることを特徴とする
    求項56記載の記録媒体。
  58. 【請求項58】 前記メッセージとして、コネクション受動開設を要求する受動開設メッセージ、
    及び過去に要求された前記コネクション受動開設要求に
    対するコネクションの確立を通知する確立メッセージを
    備え、 前記端末装置から、当該端末装置と前記サーバ端末装置
    との間のコネクションの受動開設要求発生時に、前記端
    末装置で使用するポート番号情報と、前記端末装置のア
    ドレス情報とを含む前記受動開設メッセージを受信する
    と、前記受動開設メッセージが含む前記ポート番号情報
    と前記アドレス情報からなるソケットを生成し、該ソケ
    ットに対するコネクション開設要求を待ち受け、 前記サーバ端末装置のある相手ソケットから該ソケット
    へのTCPによるコネクション開設要求がある場合には
    前記ソケットと前記相手ソケットの間でTCPによるコ
    ネクション開設処理を行ない、 該TCPによるコネクション開設処理完了後に前記受動
    開設メッセージに含まれていた前記コネクション識別子
    情報と、前記相手ソケットを構成する相手ポート番号情
    報と相手アドレス情報とを含む前記確立メッセージとを
    前記端末装置に通知し、前記確立メッセージに含まれて
    いる前記コネクション識別子情報で識別されるコネクシ
    ョンのコネクション受動開設処理の成功終了と、該コネ
    クションの接続先ソケットが前記確立メッセージに含ま
    れている前記相手ポート番号情報と前記相手アドレス情
    報で識別されるソケットであることを知ることを特徴と
    する 請求項56記載の記録媒体。
  59. 【請求項59】 端末装置とサーバ端末装置との間のデ
    ータ通信を中継すると共に、前記サーバ端末装置との間
    でTCP/IPのプロトコルにしたがってコンピュータ
    にデータ通信を行わせるためのプログラムが記録された
    記録媒体であって、送信するデータに該データの送信順序を示す順序番号情
    報をそれぞれ付加し、 前記端末装置から、該順序番号情報の欠落した番号にて
    判定された送信失敗の有無を含む確認情報を受信し、 送信したデータに対する前記確認情報に基づいて送信失
    敗したデータを再送し、その後で、該データを再送した
    ことを示す返送情報を前記端末装置に返送し、 前記端末装置を、前記返送情報を受信するまで該確認情
    報の次の確認情報の送信を中断させるための プログラム
    が記録された記録媒体。
  60. 【請求項60】 前記端末装置から、 前記端末装置が所定数のデータを受信した場合に返送す
    る前記確認情報を受信することを特徴とする請求項59
    記載の 記録媒体。
  61. 【請求項61】 前記端末装置から、 前記端末装置が受信したデータの損失を検出した場合に
    返送する前記確認情報を受信することを特徴とする請求
    項59記載の 記録媒体。
  62. 【請求項62】 前記端末装置から、 前記端末装置が前回の確認情報の返送から所定の時間が
    経過した場合に返送する前記確認情報を受信することを
    特徴とする 請求項59記載の中継装置。
  63. 【請求項63】 前記端末装置から、 前記端末装置が、所定数のデータを受信した場合、受信
    したデータの損失を検出した場合、または前回の確認情
    報の返送から所定の時間が経過した場合のいずれかの条
    件を満たしたときに返送する、前記確認情報を受信する
    ことを特徴とする 請求項59記載の記録媒体。
  64. 【請求項64】 端末装置とサーバ端末装置との間のデ
    ータ通信を中継すると共に、前記サーバ端末装置との間
    でTCP/IPのプロトコルにしたがってコンピュータ
    にデータ通信を行わせるためのプログラムが記録された
    記録媒体であって、 前記端末装置から、送信するデータの送信順序を示す順
    序番号情報がそれぞれ 付加された当該データを受信し、 該順序番号情報の欠落した番号から送信失敗の有無を判
    定し、該判定結果を含む確認情報を前記端末装置に返送
    し、 前記端末装置に、送信したデータに対する前記確認情報
    に基づいて送信失敗したデータを再送させ、その後で、
    該データを再送したことを示す返送情報を返送させ、 前記返送情報を受信するまで該確認情報の次の確認情報
    の送信を中断するためのプログラムが記録された 記録媒
    体。
  65. 【請求項65】 所定数のデータを受信した場合に前記
    確認情報を前記端末装置に返送する請求項64記載の記
    録媒体。
  66. 【請求項66】 受信したデータの損失を検出した場合
    に前記確認情報を前記端末装置に返送する請求項64
    載の記録媒体。
  67. 【請求項67】 前回の確認情報の返送から所定の時間
    が経過した場合に前記確認情報を前記端末装置に返送す
    る請求項64記載の記録媒体。
  68. 【請求項68】 所定数のデータを受信した場合、受信
    したデータの損失を検出した場合、または前回の確認情
    報の返送から所定の時間が経過した場合のいずれかの条
    件を満たしたときに前記確認情報を前記端末装置に返送
    する請求項64記載の記録媒体。
JP05113299A 1999-02-26 1999-02-26 データ通信方法、端末装置、中継装置、データ通信システム及びその記録媒体 Expired - Fee Related JP3183343B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05113299A JP3183343B2 (ja) 1999-02-26 1999-02-26 データ通信方法、端末装置、中継装置、データ通信システム及びその記録媒体
CA002299174A CA2299174A1 (en) 1999-02-26 2000-02-22 Data communication method, terminal equipment interconnecting installation, data communication system and recording medium
EP00103402A EP1039718A3 (en) 1999-02-26 2000-02-24 Data communication method terminal equipment, interconnecting installation, data communication system and recording medium
US09/513,580 US6954797B1 (en) 1999-02-26 2000-02-25 Data Communication method, terminal equipment, interconnecting installation, data communication system and recording medium

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05113299A JP3183343B2 (ja) 1999-02-26 1999-02-26 データ通信方法、端末装置、中継装置、データ通信システム及びその記録媒体

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001068546A Division JP2001308936A (ja) 2001-03-12 2001-03-12 データ通信方法、中継装置、データ通信システム及びその記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000253048A JP2000253048A (ja) 2000-09-14
JP3183343B2 true JP3183343B2 (ja) 2001-07-09

Family

ID=12878303

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05113299A Expired - Fee Related JP3183343B2 (ja) 1999-02-26 1999-02-26 データ通信方法、端末装置、中継装置、データ通信システム及びその記録媒体

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6954797B1 (ja)
EP (1) EP1039718A3 (ja)
JP (1) JP3183343B2 (ja)
CA (1) CA2299174A1 (ja)

Families Citing this family (43)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5978379A (en) 1997-01-23 1999-11-02 Gadzoox Networks, Inc. Fiber channel learning bridge, learning half bridge, and protocol
US7430171B2 (en) 1998-11-19 2008-09-30 Broadcom Corporation Fibre channel arbitrated loop bufferless switch circuitry to increase bandwidth without significant increase in cost
KR100450236B1 (ko) * 2000-08-24 2004-09-30 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 송수신 방법 및 그 장치
US7013346B1 (en) * 2000-10-06 2006-03-14 Apple Computer, Inc. Connectionless protocol
US20020124095A1 (en) * 2001-03-02 2002-09-05 Sultan Israel Daniel Apparatus and method for sending point-to-point protocol over ethernet
US7239636B2 (en) 2001-07-23 2007-07-03 Broadcom Corporation Multiple virtual channels for use in network devices
JP3988475B2 (ja) * 2002-02-05 2007-10-10 ソニー株式会社 送信装置、受信装置およびそれらの方法
US6888807B2 (en) * 2002-06-10 2005-05-03 Ipr Licensing, Inc. Applying session services based on packet flows
US20040054765A1 (en) * 2002-09-12 2004-03-18 Dwyer Thomas J. Method and apparatus for accessing multiple system controllers within a computer system
US8793394B2 (en) 2003-12-03 2014-07-29 Nec Corporation Session relaying apparatus, session relay method, and session relay program
GB0402739D0 (en) * 2004-02-09 2004-03-10 Saviso Group Ltd Methods and apparatus for routing in a network
KR100646858B1 (ko) * 2004-12-08 2006-11-23 한국전자통신연구원 Toe기반 소켓 정보의 생성 및 관리를 위한하드웨어 장치및 방법
US7640346B2 (en) * 2005-02-01 2009-12-29 Microsoft Corporation Dispatching network connections in user-mode
US7395344B2 (en) * 2005-12-02 2008-07-01 The Boeing Company Method for ACARS application communication over an IP network
US7685255B2 (en) * 2006-04-24 2010-03-23 Blue Coat Systems, Inc. System and method for prefetching uncacheable embedded objects
JP2008015593A (ja) * 2006-07-03 2008-01-24 Hitachi Ltd 中継装置、プログラム、中継方法及び通信システム
JP2008059040A (ja) * 2006-08-29 2008-03-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 負荷制御システムおよび方法
US20080091868A1 (en) * 2006-10-17 2008-04-17 Shay Mizrachi Method and System for Delayed Completion Coalescing
CN101630304A (zh) * 2008-07-18 2010-01-20 深圳富泰宏精密工业有限公司 提升数据传输效率的方法与系统
TWI425368B (zh) * 2008-08-15 2014-02-01 Chi Mei Comm Systems Inc 提升資料傳輸效率的方法與系統
US8473802B2 (en) * 2009-06-30 2013-06-25 Samsung Electronics Co., Ltd. Technique for advanced ARQ buffer management in wireless communication system
JP2011029952A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Renesas Electronics Corp 無線通信装置及び無線通信装置の通信方法
JP5573709B2 (ja) * 2011-01-31 2014-08-20 ブラザー工業株式会社 通信装置
US9927788B2 (en) * 2011-05-19 2018-03-27 Fisher-Rosemount Systems, Inc. Software lockout coordination between a process control system and an asset management system
CN102693415A (zh) * 2012-05-10 2012-09-26 上海烜炀生物科技有限公司 在线式生物特征识别系统
JP5891949B2 (ja) * 2012-05-25 2016-03-23 ソニー株式会社 情報処理装置、接続機器、通信機器、情報処理方法、及びプログラム
CN103684891A (zh) * 2012-08-30 2014-03-26 中国科学院软件研究所 一种mvb协议分析仪及其工作方法
US20140237239A1 (en) * 2012-12-31 2014-08-21 Safelylocked, Llc Techniques for validating cryptographic applications
CN103218960A (zh) * 2013-04-08 2013-07-24 芮丕胜 一种可自动更新的音频播放系统
CN104580171B (zh) * 2014-12-24 2018-01-12 北京高森明晨信息科技有限公司 Tcp协议的传输方法、装置和系统
WO2017053957A1 (en) 2015-09-25 2017-03-30 Fsa Technologies, Inc. High-speed communications platform
US10397978B2 (en) * 2015-11-06 2019-08-27 Flash Networks, Ltd Method and system for signaling optimization of IP connection over a mobile-radio network
US11089519B2 (en) * 2016-04-13 2021-08-10 Qualcomm Incorporated Migration of local gateway function in cellular networks
WO2018108236A1 (en) * 2016-12-12 2018-06-21 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Method and intermediate network node for managing tcp segment
JP6711768B2 (ja) * 2017-02-27 2020-06-17 日本電信電話株式会社 分散dbシステムおよびタイマ設定方法
CN110959155A (zh) * 2017-08-03 2020-04-03 安步拓科技股份有限公司 客户端设备、数据收集系统、数据发送方法和程序
US11296906B2 (en) * 2019-04-10 2022-04-05 Connections Design, LLC Wireless programming device and methods for machine control systems
RU2712653C1 (ru) * 2019-04-23 2020-01-30 Общество с ограниченной ответственностью "РадиоТех" Способ замены идентификатора конечного устройства
US11372995B2 (en) 2020-01-17 2022-06-28 Snowflake Inc. Container-centric access control on database objects
CN115250453A (zh) * 2021-04-26 2022-10-28 华为技术有限公司 一种数据传输方法及设备
CN113157268B (zh) * 2021-04-26 2024-03-22 绵阳市智慧城市产业发展有限责任公司 一种流程引擎与物联网相结合的设备状态处理系统
CN114338466B (zh) * 2021-12-21 2023-10-31 卡斯柯信号有限公司 一种自适应的丢包检测方法
US11934543B1 (en) * 2022-11-17 2024-03-19 Snowflake Inc. Transient object references

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5007051A (en) * 1987-09-30 1991-04-09 Hewlett-Packard Company Link layer protocol and apparatus for data communication
US4893307A (en) * 1988-02-29 1990-01-09 International Business Machines Corporation Method and apparatus for linking SNA terminals to an SNA host over a packet switched communications network
JPH0738612A (ja) 1993-06-29 1995-02-07 Kawasaki Steel Corp ゲートウェイ
US5535199A (en) 1994-09-06 1996-07-09 Sun Microsystems, Inc. TCP/IP header compression X.25 networks
US6331825B1 (en) * 1994-10-31 2001-12-18 Peoplenet, Inc. Mobile locator system
JPH10229416A (ja) 1996-12-13 1998-08-25 Sony Corp 情報処理方法および情報処理装置
JPH10190732A (ja) 1996-12-20 1998-07-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> Ipパケット損失制御方法およびルータ
US6112247A (en) * 1997-11-18 2000-08-29 Intel Corporation Network controller for processing status queries
US6385596B1 (en) * 1998-02-06 2002-05-07 Liquid Audio, Inc. Secure online music distribution system
US6212548B1 (en) * 1998-07-30 2001-04-03 At & T Corp System and method for multiple asynchronous text chat conversations
US6226618B1 (en) * 1998-08-13 2001-05-01 International Business Machines Corporation Electronic content delivery system
US6947398B1 (en) * 1998-11-13 2005-09-20 Lucent Technologies Inc. Addressing scheme for a multimedia mobile network

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
1999年電子情報通信学会総合大会 B−5−70(1999年3月8日)
Mikael Degermark,et al.,"Low−loss TCP/IP Header Compression for Wireless Networks",Proceedings of the ACM Mobicom’96 Conference,Rye,New York,November 10−12,1996
Zygmunt J.Haas and Prathima Agrawal,"Mobile−TCP:An Asymmetric Transport Protocol Design for Mobile Systems",IEEE International Conference on Communications,1997.ICC ’97,June 8−12,1997,Vol.2,pp.1054−1058
電子情報通信学会技術研究報告 CQ99−5(1999年5月28日)

Also Published As

Publication number Publication date
CA2299174A1 (en) 2000-08-26
EP1039718A3 (en) 2003-01-02
US6954797B1 (en) 2005-10-11
JP2000253048A (ja) 2000-09-14
EP1039718A2 (en) 2000-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3183343B2 (ja) データ通信方法、端末装置、中継装置、データ通信システム及びその記録媒体
JP4164365B2 (ja) デュアル・プロキシ装置を設けることによる無線インタフェースを介するtcp性能の改良技術
US8411652B2 (en) Method of operating a mobile radio network
EP0912028B1 (en) Mechanism for dispatching packets via a telecommunications network
US6694471B1 (en) System and method for periodic retransmission of messages
US7965674B2 (en) Sub-segment based transport layer protocol for wireless medium
US8553572B2 (en) Internet protocol optimizer
JP4652358B2 (ja) パケット交換データ伝送におけるデータ・パケット番号付加方式
KR100334788B1 (ko) 표준프로토콜을이용하여노드를무선통신망에접속하는방법및장치
JP4536976B2 (ja) 移動通信システムにおいて高信頼リンクを提供する技術
US7965625B2 (en) Communication device and logical link abnormality detection method
EP1119955B1 (en) Semi-reliable data transport
WO2001097446A2 (en) Enhancement of explicit congestion notification (ecn) for wireless network applications
JP3620010B2 (ja) 無線通信システムで用いられる装置とプログラム記録媒体
WO2022042379A1 (zh) 数据处理方法、基站、终端及存储介质
JP4229807B2 (ja) データ転送方法とtcpプロキシ装置およびそれを用いたネットワークシステム
JP2001308936A (ja) データ通信方法、中継装置、データ通信システム及びその記録媒体
KR101027703B1 (ko) 전송 엔티티와 수신 엔티티 사이에서 데이터 시퀀스의데이터를 전달하기 위한 데이터 전달 절차
JP2001136209A (ja) 通信装置
JP2001352339A (ja) 通信システム
KR20060133344A (ko) Wp-tcp 지원을 하는 개선된 wap 프록시

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080427

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090427

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100427

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110427

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120427

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120427

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130427

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130427

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140427

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees