JP3183235B2 - トルクコンバータのスリップ制御装置 - Google Patents

トルクコンバータのスリップ制御装置

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JP3183235B2
JP3183235B2 JP30200497A JP30200497A JP3183235B2 JP 3183235 B2 JP3183235 B2 JP 3183235B2 JP 30200497 A JP30200497 A JP 30200497A JP 30200497 A JP30200497 A JP 30200497A JP 3183235 B2 JP3183235 B2 JP 3183235B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機等に用
いられるトルクコンバータにおいて、ロックアップ機構
に生じる特性変化を考慮してスリップ回転制御系を設計
することにより、経年変化や製造時のバラツキの影響を
受けにくいスリップ回転制御系を低コストで構成するよ
うにしたスリップ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トルクコンバータは、流体を介して入出
力要素間で動力伝達を行うため、トルク変動吸収機能
や、トルク増大機能を果たす反面、伝動効率が悪い。こ
れがため、これらトルク変動吸収機能や、トルク増大機
能が不要な走行条件のもとでは、トルクコンバータの入
出力要素間をロックアップクラッチにより直結するロッ
クアップ式のトルクコンバータが今日では多用されてい
る。しかして、かようにトルクコンバータを入出力要素
間を直結したロックアップ状態にするか、該ロックアッ
プクラッチを釈放したコンバータ状態にするだけの、オ
ン・オフ制御では、トルクコンバータのスリップ回転を
制限する領域が狭くて十分な伝動効率の向上を望み得な
い。
【0003】そこで、ロックアップクラッチを所謂半ク
ラッチ状態にして、要求される必要最小限のトルク変動
吸収機能や、トルク増大機能が確保されるような態様で
トルクコンバータのスリップ回転を制限するスリップ制
御領域を設定し、これによりスリップ回転の制限を一層
低車速まで行い得るようにしたトルクコンバータのスリ
ップ制御技術も多々提案されている。例えば、平成9年
7月発行の「油圧と空気圧」第28巻第4号49頁〜5
3頁の論文「自動車の自動変速機へのH∞制御理論の適
用」に記載されたトルクコンバータのスリップ制御技術
では、エンジンのスロットル開度、車速、自動変速機の
作動油温等の走行条件に応じて目標スリップ回転を決定
し、トルクコンバータの実スリップ回転が目標スリップ
回転になるようロックアップクラッチの締結力を制御す
るようにしている。かかるスリップ制御によれば、こも
り音や振動の問題を生ずることなしにスリップ回転制限
の低車速化を実現して運転性の悪化を回避しつつ燃費の
向上を図ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のスリップ制
御技術では、M系列信号(差圧指令値)を入力したとき
の出力信号(スリップ回転速度)の変化から制御対象で
あるロックアップ機構の動特性を信号処理(パラメータ
同定)によって求め、この動特性を用いてH∞制御理論
(またはμ-Synthesis制御理論)によってスリップ回転
制御部の補償器を設計している。この場合、パラメータ
同定によって求まる制御対象の次数は通常高次となり、
この制御対象の次数から求まる補償器の次数はさらに高
くなるため、処理能力の低い安価なCPU(中央演算処
理装置)を用いることはできず、コストアップを招く。
また、上記従来のスリップ制御技術では、制御系設計に
用いる制御対象の動特性の物理的な意味が不明確である
ため、種々の条件、経年変化および製造時のバラツキに
よる動特性の相違をパラメータ同定により実験的に求め
る必要があり、多大な工数を必要とする。その上、条件
漏れが生じた場合には設計的保証が不可能になるおそれ
がある。
【0005】請求項1に記載の第1発明は、ロックアッ
プ機構動特性の変動を構成要素毎に明確化するようにス
リップ回転制御系のフィードバック補償器を設計するこ
とにより、上記問題を解決することを目的とする。
【0006】請求項2に記載の第2発明は、フィードバ
ック補償器を積分特性を有するローパスフィルタとして
設計して、第1発明の作用効果が達成されるようにする
ことを目的とする。
【0007】請求項3に記載の第3発明は、フィードバ
ック補償器をミュー・シンセシス(μ-Synthesis)また
はH∞制御理論に基づき設計して、第1または第2発明
の作用効果が達成されるようにすることを目的とする。
【0008】請求項4に記載の第4発明は、フィードバ
ック補償器をクラッチ締結圧およびロックアップ締結容
量間の動特性変動を考慮して設計して、第1、第2また
は第3発明の作用効果が達成されるようにすることを目
的とする。
【0009】請求項5に記載の第5発明は、フィードバ
ック補償器をクラッチ締結圧指令値およびクラッチ締結
圧間の動特性変動を考慮して設計して、第1、第2、第
3または第4発明の作用効果が達成されるようにするこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】これらの目的のため、ま
ず第1発明によるトルクコンバータのスリップ制御装置
は、原動機からの回転を伝達するトルクコンバータに用
いられ、該トルクコンバータの入出力要素間における実
スリップ回転をロックアップクラッチの締結により制御
するための装置において、車両の運転状態からトルクコ
ンバータの目標スリップ回転を求める目標スリップ回転
算出部と、該目標スリップ回転および前記実スリップ回
転を入力されて、この実スリップ回転を前記目標スリッ
プ回転に一致させるためのスリップ回転指令値を算出す
るスリップ回転指令値算出部と、このスリップ回転指令
値に対応したロックアップクラッチ締結圧指令値を算出
するロックアップクラッチ締結圧指令値算出部とを設
け、前記ロックアップクラッチの締結圧を前記ロックア
ップクラッチ締結圧指令値にするように構成するととも
に、前記スリップ回転指令値算出部はトルクコンバータ
出力回転に応じて変動するロックアップ機構動特性の変
動範囲を考慮して設計されたフィードバック補償器を具
え、該フィードバック補償器は前記目標スリップ回転お
よび前記実スリップ回転の偏差を入力されて前記スリッ
プ回転指令値を算出するように構成することを特徴とす
るものである。
【0011】第2発明によるトルクコンバータのスリッ
プ制御装置は、第1発明におけるスリップ回転指令値算
出部のフィードバック補償器を、積分特性を有するロー
パスフィルタとすることを特徴とするものである。
【0012】第3発明によるトルクコンバータのスリッ
プ制御装置は、第1発明または第2発明におけるスリッ
プ回転指令値算出部のフィードバック補償器を、重み関
数W T (s) を用いてミュー・シンセシス(μ-Synthesi
s)またはH∞制御理論に基づき設計することを特徴と
するものである。
【0013】第4発明によるトルクコンバータのスリッ
プ制御装置は、第1発明、第2発明または第3発明にお
けるスリップ回転指令値算出部のフィードバック補償器
を、前記ロックアップクラッチの締結圧から前記ロック
アップクラッチのロックアップ締結容量に変換されるま
での動特性の変動を考慮して設計パラメータである相補
感度関数に対する重み関数WT (s) を設定することで設
計することを特徴とするものである。
【0014】第5発明によるトルクコンバータのスリッ
プ制御装置は、第1発明、第2発明、第3発明または第
4発明におけるスリップ回転指令値算出部のフィードバ
ック補償器を、前記ロックアップクラッチの締結圧指令
値から前記ロックアップクラッチの締結圧に変換される
までの動特性の変動を考慮して設計パラメータである相
補感度関数に対する重み関数WT (s) を設定することで
設計することを特徴とするものである。
【0015】
【発明の効果】第1発明においては、原動機からの回転
を伝達するトルクコンバータの入出力要素間における実
スリップ回転をロックアップクラッチの締結により以下
のごとくに制御する。まず目標スリップ回転算出部は、
車両の運転状態からトルクコンバータの目標スリップ回
転を求め、スリップ回転指令値算出部は、該目標スリッ
プ回転および上記実スリップ回転をもとに、上記実スリ
ップ回転を前記目標スリップ回転に一致させるためのス
リップ回転指令値を算出し、ロックアップクラッチ締結
圧指令値算出部は、このスリップ回転指令値に対応した
ロックアップクラッチ締結圧指令値を算出し、ロックア
ップクラッチの締結圧を当該指令値にすることで、実ス
リップ回転を上記目標スリップ回転に一致させる。
【0016】ところで当該スリップ回転制御において、
目標スリップ回転および実スリップ回転の偏差を入力さ
れてスリップ回転指令値を算出するに当たり、上記フィ
ードバック補償器は、トルクコンバータ出力回転に応じ
て変動するロックアップ機構動特性の変動範囲を考慮し
て設計されたものであることから、スリップ回転制御系
の設計で取り扱う変動要素は一次遅れとなり、フィード
バック補償器の次数を低くして安価なCPUの使用によ
りコストダウンすることができるとともに、上記製造時
のバラツキ等の変動を考慮したフィードバック補償器の
設計により、ロックアップ機構動特性の変動を製造時点
で構成要素毎に明確化することができる。
【0017】第1発明におけるフィードバック補償器と
しては、第2発明のように積分特性を有するローパスフ
ィルタを用いて、第1発明と同様の作用効果を達成する
ことができる。
【0018】第1、第2発明におけるフィードバック補
償器は、第3発明のように重み関数WT (s) を用いてミ
ュー・シンセシス(μ-Synthesis)またはH∞制御理論
に基づき設計して、第1、第2発明と同様の作用効果を
達成することができる。
【0019】第1、第2、第3発明におけるフィードバ
ック補償器は、第4発明のように前記ロックアップクラ
ッチの締結圧から前記ロックアップクラッチのロックア
ップ締結容量に変換されるまでの動特性の変動を考慮し
て設計パラメータである相補感度関数に対する重み関数
T (s) を設定することで設計して、第1、第2、第3
発明と同様の作用効果を達成することができる。
【0020】第1、第2、第3、第4発明におけるフィ
ードバック補償器は、第5発明のように前記ロックアッ
プクラッチの締結圧指令値から前記ロックアップクラッ
チの締結圧に変換されるまでの動特性の変動を考慮して
設計パラメータである相補感度関数に対する重み関数W
T (s) を設定することで設計して、第1、第2、第3、
第4発明と同様の作用効果を達成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形
態になるスリップ制御装置を具えたトルクコンバータを
含む車両の駆動系を示し、1は原動機としてのエンジ
ン、2はトルクコンバータ、3は自動変速機の歯車変速
機構、4はディファレンシャルギヤ装置、5は車輪で、
これらを順次図示のように結合して車両の駆動系を構成
する。
【0022】トルクコンバータ2は、エンジン1で駆動
される入力要素としてのポンプインペラ2aと、歯車変
速機構3の入力軸に結合された出力要素としてのタービ
ンランナ2bと、これらポンプインペラ2aおよびター
ビンランナ2b間を直結するロックアップクラッチ2c
とを具えた、所謂ロックアップ式トルクコンバータとす
る。
【0023】ロックアップクラッチ2cの締結力は、そ
の前後におけるアプライ圧PA とレリーズ圧PR の差圧
(ロックアップクラッチ締結圧)により決まり、アプラ
イ圧PA がレリーズ圧PR よりも低ければ、ロックアッ
プクラッチ2cは釈放されてポンプインペラ2aおよび
タービンランナ2b間を直結せず、トルクコンバータ2
をスリップ制限しないコンバータ状態で機能させる。ア
プライ圧PA がレリーズ圧PR よりも高い場合、その差
圧に応じた力でロックアップクラッチ2cを締結させ、
トルクコンバータ2をロックアップクラッチ2cの締結
力に応じてスリップ制限するスリップ制御状態で機能さ
せる。そして当該差圧が設定値よりも大きくなると、ポ
ンプインペラ2aおよびタービンランナ2b間の相対回
転がなくなり、トルクコンバータ2をロックアップ状態
で機能させる。
【0024】これがため、トルクコンバータ2はスリッ
プ制御状態で、ポンプインペラ2aおよびタービンラン
ナ2b間の相対回転(スリップ回転)に起因した流体伝
動によるコンバータトルクと、ロックアップクラッチ2
cによる機械的伝動に起因したトルク(ロックアップク
ラッチ締結容量)との和値に相当するトルクを伝達する
こととなり、この和値に相当するトルクがエンジン出力
トルクに等しい。本願発明者等は、上記のコンバータト
ルクと、ロックアップクラッチ締結容量と、エンジン出
力トルクとの関係から、エンジン出力トルクからコンバ
ータトルクを減算すれば、ロックアップクラッチ締結容
量を求め得るとの事実認識に基づき、そして、コンバー
タトルクはトルクコンバータの伝動性能からスリップ回
転と、タービン回転速度との関係として予めトルクコン
バータ毎に求めておくことができるとの研究成果に基づ
き、従来とは異なる方式により、狙いとするスリップ回
転を実現可能なロックアップクラッチ締結容量を算出し
得るようにしたトルクコンバータのスリップ制御装置を
もここに提案するものである。
【0025】ここで、トルクコンバータの伝動性能から
予め求め得る、コンバータトルクと、スリップ回転と、
タービン回転速度との関係を説明するに、図9に例示す
るごとくコンバータトルクtCNV に対するスリップ回転
ωSLP の比をスリップ回転ゲインgSLP と定義すると、
当該スリップ回転ゲインgSLP は次式で表される。 gSLP =ωSLP /tCNV ・・・(1) そして、かようにスリップ回転ゲインgSLP を定義する
と、このスリップ回転ゲインgSLP は同図に実線で例示
するようにタービン回転速度ωT に応じて変化すること
を確かめた。
【0026】なおトルクコンバータ次第で、スリップ回
転ゲインgSLP は図9に示すようにタービン回転速度ω
T に応じて変化せず、定常的なスリップ回転ゲインであ
っても良い。
【0027】本実施形態においては、上記の原理に基づ
き本発明が狙いとする所定のトルクコンバータのスリッ
プ制御を行うべくアプライ圧PA およびレリーズ圧PR
を決定するスリップ回転制御系を以下の構成とする。図
1および図2におけるスリップ制御弁11は、コントロ
ーラ12によりデューティ制御されるロックアップソレ
ノイド13からの信号圧PS に応じてアプライ圧PA
よびレリーズ圧PR を決定するもので、これらスリップ
制御弁11およびロックアップソレノイド13を図2に
明示する周知のものとする。すなわち、ロックアップソ
レノイド13はパイロット圧Pp を元圧として、コント
ローラ12からのソレノイド駆動デューティDの増大に
つれ信号圧PS を高くするものとする。
【0028】一方でスリップ制御弁11は、上記の信号
圧PS およびフィードバックされたレリーズ圧PR を一
方向に受けるとと共に、他方向にバネ11aのバネ力お
よびフィードバックされたアプライ圧PA を受け、信号
圧PS の上昇につれて、アプライ圧PA とレリーズ圧P
R との間の差圧(PA −PR )で表されるロックアップ
クラッチ2cの締結圧を図3に示すように変化させるも
のとする。ここでロックアップクラッチ締結圧(PA
R )の負値はPR >PA によりトルクコンバータ2を
コンバータ状態にすることを意味し、逆にロックアップ
クラッチ締結圧(PA −PR )が正である時は、その値
が大きくなるにつれてロックアップクラッチ2cの締結
容量が増大され、トルクコンバータ2のスリップ回転を
大きく制限し、遂にはトルクコンバータ2をロックアッ
プ状態にすることを意味する。
【0029】コントローラ12には、図1および図2に
示すように、エンジン1のスロットル開度TVOを検出
するスロットル開度センサ21からの信号と、ポンプイ
ンペラ2aの回転速度ωI を検出する(検出値をωIR
する)インペラ回転センサ22からの信号と、タービン
ランナ2bの回転速度ωT を検出する(検出値をωTR
する)タービン回転センサ23からの信号と、自動変速
機の作動油温TATF を検出する油温センサ24からの信
号と、車速VSPを検出する車速センサ25からの信号
と、変速比iP を算出する変速比計算部26から計算結
果と、エンジン回転数Ne を検出するエンジン回転セン
サ27からの信号をそれぞれ入力することとする。
【0030】コントローラ12はこれら入力情報をもと
に、図4に示す機能別ブロック線図に沿った演算によ
り、ロックアップソレノイド13の駆動デューティDを
決定して以下に詳述する所定のスリップ制御を行う。図
4における目標スリップ回転算出部31は、車速VSP
と、スロットル開度TVOと、変速比iP と、作動油温
ATF に基づき周知のごとく、トルク変動やこもり音が
発生しない範囲内で最も少ないところに実験などで求め
ておいた目標スリップ回転ωSLPTを定めて決定する。実
スリップ回転算出部32は、ポンプインペラ2aの回転
速度検出値をωIRからタービンランナ2bの回転速度検
出値をωTRを減算してトルクコンバータ2の実スリップ
回転ωSLPRを算出する。
【0031】スリップ回転偏差算出部33は、瞬時
(t)毎に、目標スリップ回転ωSLPTと実スリップ回転
ωSLPRとの間のスリップ回転偏差ωSLPER を、 ωSLPER (t)=ωSLPT(t)−ωSLPR(t) ・・・(2) により算出する。
【0032】トルクコンバータのスリップ回転制御は、
基本的には実スリップ回転ωSLPRを目標スリップ回転ω
SLPTに一致させるものであるが、本実施形態においては
特に、スリップ回転偏差ωSLPER に基づきスリップ回転
指令値ωSLPCを算出する際に、スリップ回転指令値算出
部34のフィードバック補償器としての機能を用いるこ
ととなる。このフィードバック補償器を設計する方法を
以下に説明する。なお、目標スリップ回転ωSLPTを制御
目標値とし、実スリップ回転ωSLPRを制御出力とするス
リップ回転フィードバック制御系は、例えば本願出願人
が先に特願平9−240882号明細書により提案した
ような線形補償を施す構成を用いるものとする。
【0033】本実施形態におけるフィードバック補償器
は、タービン回転速度ωTRに応じて変動するロックアッ
プ機構の各構成要素の動特性の変動範囲を考慮した設計
を行うため、重み関数WT (s) を用いてミュー・シンセ
シス(μ-Synthesis)制御理論に基づき設計する。な
お、上記制御理論の代わりにH∞制御理論を用いること
も可能である。上記フィードバック補償器の設計のため
のロックアップ機構モデルは、図5のシステム図に示す
ように物理的に関連付けられる3つの構成要素により表
され、以下のようにして構成要素毎に動特性(ロックア
ップ締結圧伝達特性、ロックアップ締結容量伝達特性、
スリップ回転速度伝達特性)を求めることになる。
【0034】まず、システム全体の伝達特性GP (s)
は、3つの構成要素の伝達特性の積として次式で表され
る。 GP (s) =GLU(s) GTL(s) GSLP (s) ・・・(3) ただし、 GLU(s) ;ロックアップ機構のロックアップ締結圧伝達
特性 (入力;ロックアップ締結圧指令値PLUC 、出力;ロッ
クアップ締結圧PLU) GTL(s) ;ロックアップ機構のロックアップ伝達容量伝
達特性 (入力;ロックアップ締結圧PLU、出力;ロックアップ
締結容量tLU) GSLP (s) ;スリップ回転速度伝達特性 (入力;コンバータトルクtCNV 、出力;スリップ回転
速度ωSLP ) ここで、スリップ回転速度伝達特性GSLP (s) は、次の
運動方程式で記述される。
【数1】 ただし、 JE ;エンジン部イナーシャ CSLP ;粘性係数(タービン回転速度ωT の関数で表さ
れる) tCNV ;コンバータトルク
【0035】ここで、ωT −CSLP 特性は、図6に示す
ようにωTMIN(動作範囲のタービン回転速度最小値)か
らωTMAX(動作範囲のタービン回転速度最大値)の間で
1次関数により近似できるので、粘性係数CSLP のノミ
ナル値CSLPnは、次式で表される。
【数2】 ここで、以下のように定義すると、
【数3】 この(6) 式により、粘性係数CSLP は、
【数4】 と記述できるので、上記(4)式は次式となる。
【数5】 ただし、次式が成立するものとする。 |δSLP |≦1 ・・・(9)
【0036】上記フィードバック補償器の設計に用いる
重み関数WT (s) は、ロックアップ締結圧伝達特性GLU
(s) やロックアップ締結容量伝達特性GTL(s) 等に対す
るロバスト安定性を考慮するとともに相補感度関数を整
形するため、次式 WT (s) =WT1(s) WT2(s) …(10) とした。上記WT1(s) は、ロックアップ締結圧伝達特性
を乗法的変動GLU(s) と見なして、次式のように決定し
た。 WT1(s) =GLU(s) −1 …(11) なお、上記WT2(s) は、例えばロックアップ締結圧伝達
特性以外の不確かさに対しても、ある程度のロバスト安
定性を保証することが望ましいという観点から決定すれ
ばよい。
【0037】上記フィードバック補償器の設計における
ゲイン応答は、図7に示す相補感度関数に対する重み関
数WT (s) の設定により決定される。図7中、実線は重
み関数の絶対値|WT (s) |であり、破線はロックアッ
プ締結圧伝達特性とロックアップ伝達容量伝達特性とを
考慮した乗法的変動であり、次式で表される。 |GLU(s) GTL(s) −1| ・・・(12)
【0038】また、上記フィードバック補償器の設計で
は、目標スリップ回転ωSLPTに定常偏差なしで追従する
応答特性を考慮して、次式となるようにするものとす
る。 WS (s) =α・W1 (s) ・・・(13) W1 (s) =(s+1)/s ・・・(14) ここで、図8に示す一般化制御対象に、ミュー・シンセ
シス(μ-Synthesis)の解法(stein, G.and Doyle, J.
C., “Beyond singular Values and Loop Shapes, ”AI
AA Journal of Guidance, Control and Dynamics., Vo
l.14, No.1, 5/16,1991)に基づく設計を適用すること
により得られる補償器をKμ(s) とすると、制御系に実
装されるフィードバック補償器K(s) は、次式となる。
【数6】 このフィードバック補償器は積分特性を有することとな
る。なお、上記(13)式に示す正の定数αはD-K inte
ration等の解法により繰返し試行錯誤により決定するも
のとする。
【0039】図4においてスリップ回転ゲイン算出部3
5は、図9に対応したマップを基にタービン回転速度検
出値ωTRからスリップ回転ゲインgSLPCを検索により求
める。この際、好ましくはスリップ回転ゲインgSLPC
高い頻度や急激な変化を抑制するために、これを、一時
遅れ時定数がTSLP のローパスフィルターに通し、当該
フィルター処理した後の値gSLPF(t) gSLPF(t)=〔1/(TSLP ・S+1)〕gSLPC(t)・・・(16) を用いるのが、スリップ回転ゲインの急激な変化や、高
頻度の変化によるスリップ制御への悪影響をなくして制
御を安定に行わせる意味において良い。
【0040】次に目標コンバータトルク算出部36で
は、前記(1)式におけるgSLP にg SLPFを当てはめ、
ωSLP に上記スリップ回転指令値算出部34からのスリ
ップ回転指令値ωSLPCを当てはめることにより、タービ
ン回転速度ωTRのもとでスリップ回転指令値ωSLPCを達
成するための目標とすべきコンバータトルクtCNVCを tCNVC(t)=ωSLPC(t)/gSLPF ・・・(17) により算出する。
【0041】そしてエンジン出力トルク推定部37で
は、まず図10に例示したエンジン全性能線図を用いて
エンジン回転数Ne およびスロットル開度TVOから、
エンジン出力トルクの定常値tESを検索し、次いで、こ
れを、時定数TEDがエンジンの動的な遅れに対応した値
のフィルターに通してフィルター処理し、当該フィルタ
ー処理後の一層実際値に近い次式で表されるエンジン出
力トルクtEHEH(t)=〔1/(TED・S+1)〕tES(t)・・・(18) を推定して求める。
【0042】さらに、目標ロックアップクラッチ締結容
量算出部38では、エンジン出力トルクtEHから目標コ
ンバータトルクtCNVCを減算して目標ロックアップクラ
ッチ締結容量tLUC を求める。 tLUC (t)=tEH(t)−tCNVC(t) ・・・(19)
【0043】図4において、次のロックアップクラッチ
締結圧指令値算出部39では、上記の目標ロックアップ
クラッチ締結容量tLUC を達成するためのロックアップ
クラッチ締結圧指令値PLUC を、図11に対応するマッ
プから検索する。ここで図11は、予め実験により求め
ておいた、トルクコンバータ毎のロックアップクラッチ
の締結圧PLUとロックアップクラッチ締結容量tLUとの
関係を示すものであるため、目標ロックアップクラッチ
締結容量tLUC に対応するロックアップクラッチ締結圧
指令値PLUC を検索することにより目的を達することが
できる。
【0044】次のソレノイド駆動信号算出部40では、
実際のロックアップクラッチ締結圧をロックアップクラ
ッチ締結圧指令値PLUC にするためのロックアップソレ
ノイド駆動デューティDを決定し、これを図1および図
2のロックアップソレノイド13に出力して、狙い通り
に実スリップ回転ωSLPRを目標スリップ回転ωSLPTに一
致させるトルクコンバータのスリップ制御が可能であ
る。
【0045】以上のロックアップソレノイド13のデュ
ーティ制御によれば、まず、スリップ回転ゲイン算出部
35につき前述したごとく、予め実験などにより図9に
例示するごとく、コンバータトルクtCNV に対するスリ
ップ回転ωSLP の比であるスリップ回転ゲインg
SLP を、トルクコンバータの出力回転速度ωT 毎に求め
ておき、トルクコンバータの出力回転速度ωTRからスリ
ップ回転ゲインgSLPCを検索し、スリップ回転指令値算
出部34におけるフィードバック補償器で求めたスリッ
プ回転指令値ωSLPCを算出部36でスリップ回転ゲイン
SLPCにより除算することにより、スリップ回転指令値
ωSLPCを実現するための目標コンバータトルクt CNVC
算出し、エンジン出力トルクtEHから目標コンバータト
ルクtCNVCを差し引いて目標ロックアップクラッチ締結
容量tLUC を算出し、ロックアップクラッチ締結容量が
この目標値tLUC になるようロックアップクラッチを締
結力制御することから、トルクコンバータのスリップ回
転を上記の指令値ωSLPCに一致させるスリップ制御が線
形化補償されることとなって、ロックアップクラッチ締
結圧指令値PLU C の低下が遅れ気味になることがなく、
従って実ロックアップクラッチ締結圧が何時までも高い
ままにされてしまうような問題を回避することができ
る。これにより、実スリップ回転ωSLPRが目標スリップ
回転ωSLPTに対し極端に小さくなって、ロックアップク
ラッチがほとんど締結状態になるといった弊害を回避す
ることができ、これがため、トルクコンバータのスリッ
プ回転が一時的に不足してショックやこもり音が発生す
る問題を解消することができる。
【0046】さらに、本実施形態になるスリップ制御に
よれば、スリップ回転指令値算出部34が目標スリップ
回転ωSLPTおよび実スリップ回転ωSLPRの偏差ωSLPER
を入力されてスリップ回転指令値ωSLPCを算出するに当
たり、上記スリップ回転指令値算出部34に含まれるフ
ィードバック補償器は、タービン回転速度ωT に応じて
変動するロックアップ機構動特性GLU(s) ,GTL(s) ,
SLP (s) の変動範囲を考慮して設計されたものである
ことから、スリップ回転制御系の設計で取り扱う変動要
素は一次遅れとなり、フィードバック補償器の次数を低
くして安価なCPUの使用によりコストダウンすること
ができるとともに、上記製造時のバラツキ等の変動を考
慮したフィードバック補償器の設計により、ロックアッ
プ機構動特性の変動を製造時点で構成要素毎に明確化す
ることができる。
【0047】なお、上記スリップ回転指令値算出部34
におけるフィードバック補償器として積分特性を有する
ローパスフィルタを用いて、上記の作用効果を達成する
ことができる。
【0048】また、上記スリップ回転指令値算出部34
におけるフィードバック補償器は、重み関数WT (s) を
用いてミュー・シンセシス(μ-Synthesis)またはH∞
制御理論に基づき設計して、上記の作用効果を達成する
ことができる。また、上記スリップ回転指令値算出部3
4におけるフィードバック補償器を設計する際に、ロッ
クアップ締結圧PLUからロックアップ締結容量変化tLU
に変換されるまでのロックアップ伝達容量伝達特性GTL
(s) の変動を考慮して設計パラメータである相補感度関
数に対する重み関数WT (s) を設定したり、あるいは、
ロックアップ締結圧指令値PLUC からロックアップ締結
圧PLUに変換されるまでのロックアップ締結圧伝達特性
LU(s) の変動を考慮して設計パラメータである相補感
度関数に対する重み関数WT (s) に基づき設計して、上
記の作用効果を達成することができる。
【0049】以上説明した本実施形態になるスリップ制
御によって、ロックアップ機構の構成要素を物理的に関
連付けられる3つの構成要素(ロックアップ締結圧、ロ
ックアップ締結容量、スリップ回転速度)に区分して構
成要素毎に伝達特性GLU(s),GTL(s) ,GSLP (s) を
求め、それぞれの要素で経年変化、製造時のバラツキ、
環境変化等の特性変動を明確化するようにスリップ回転
速度制御系のフィードバック補償器を設計することがで
きる。この本実施形態のフィードバック補償器は、M系
列信号(差圧指令値)を入力したときの出力信号(スリ
ップ回転速度)の変化からパラメータ同定によって求め
たロックアップ機構の動特性を用いてH∞制御理論によ
ってスリップ回転制御部の補償器を設計する従来技術に
なるフィードバック補償器に比べて、図12に示すシミ
ュレーション結果のようにスリップ制御の応答性を改善
することができる。
【0050】この図12は、車速VSPを30km/h(実
線)または50Km/h(点線)に保った走行中のシミュレ
ーション結果を周波数特性として示すものである。上記
従来技術では、スリップ回転制御系を(比例+積分)で
構成しているため、図12(b)に示すように車速50
Km/hの周波数応答で高周波域での共振が若干現れている
が、本実施形態では、図12(a)に示すように高周波
域でのゲインを狙い通り抑制することができており、共
振点のようなゲインの持ち上がり現象は見られず、スリ
ップ回転制御の応答性が改善されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態になるスリップ制御装置を
具えた車両の駆動系およびその制御システムを示す概略
系統図である。
【図2】同実施形態におけるトルクコンバータのスリッ
プ制御系を示すシステム図である。
【図3】ロックアップソレノイドからの信号圧と、ロッ
クアップクラッチ締結圧との関係を示す線図である。
【図4】同実施形態においてコントローラが実行するス
リップ制御の機能別ブロック線図である。
【図5】同実施形態におけるフィードバック補償器の設
計のためのロックアップ機構モデルを示すブロック線図
である。
【図6】トルクコンバータのタービン回転速度に対する
粘性計数の関係を示す特性線図である。
【図7】同実施形態におけるフィードバック補償器の設
計のための相補感度関数に対する重み関数を例示する特
性図である。
【図8】同実施形態においてフィードバック補償器の設
計に用いる一般化制御対象を示す図である。
【図9】トルクコンバータのタービン回転速度に対する
スリップ回転ゲインの関係を示す特性線図である。
【図10】エンジンのスロットル開度と、回転数と、出
力トルクとの関係を示す全性性能線図である。
【図11】ロックアップクラッチの締結圧と、締結容量
との関係を例示する伝動特性図である。
【図12】(a)、(b)は、図1〜図5に示す実施形
態におけるスリップ回転制御動作を従来装置による動作
と比較して示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン(原動機) 2 トルクコンバータ 2a ポンプインペラ(入力要素) 2b タービンランナ(出力要素) 2c ロックアップクラッチ 3 歯車変速機構 4 ディファレンシャルギヤ装置 5 車輪 11 スリップ制御弁 12 コントローラ 13 ロックアップソレノイド 21 スロットル開度センサ 22 インペラ回転センサ 23 タービン回転センサ 24 油温センサ 25 車速センサ 26 変速比計算部 27 エンジン回転センサ 31 目標スリップ回転算出部 32 実スリップ回転算出部 33 スリップ回転偏差算出部 34 スリップ回転指令値算出部(フィードバック補償
器) 35 スリップ回転ゲイン算出部 36 目標コンバータトルク算出部 37 エンジン出力トルク推定部 38 目標ロックアップクラッチ締結容量算出部 39 ロックアップクラッチ締結圧指令値算出部 40 ソレノイド駆動信号算出部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機からの回転を伝達するトルクコン
    バータに用いられ、該トルクコンバータの入出力要素間
    における実スリップ回転をロックアップクラッチの締結
    により制御するための装置において、 車両の運転状態からトルクコンバータの目標スリップ回
    転を求める目標スリップ回転算出部と、 該目標スリップ回転および前記実スリップ回転を入力さ
    れて、この実スリップ回転を前記目標スリップ回転に一
    致させるためのスリップ回転指令値を算出するスリップ
    回転指令値算出部と、 このスリップ回転指令値に対応したロックアップクラッ
    チ締結圧指令値を算出するロックアップクラッチ締結圧
    指令値算出部とを設け、 前記ロックアップクラッチの締結圧を前記ロックアップ
    クラッチ締結圧指令値にするように構成するとともに、 前記スリップ回転指令値算出部はトルクコンバータ出力
    回転に応じて変動するロックアップ機構動特性の変動範
    囲を考慮して設計されたフィードバック補償器を具え、
    該フィードバック補償器は前記目標スリップ回転および
    前記実スリップ回転の偏差を入力されて前記スリップ回
    転指令値を算出するように構成することを特徴とするト
    ルクコンバータのスリップ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記スリップ回転指令値算出部のフィー
    ドバック補償器は、積分特性を有するローパスフィルタ
    であることを特徴とする請求項1記載のトルクコンバー
    タのスリップ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記スリップ回転指令値算出部のフィー
    ドバック補償器は、重み関数WT (s) を用いてミュー・
    シンセシス(μ-Synthesis)またはH∞制御理論に基づ
    き設計することを特徴とする請求項1または2記載のト
    ルクコンバータのスリップ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記スリップ回転指令値算出部のフィー
    ドバック補償器は、前記ロックアップクラッチの締結圧
    から前記ロックアップクラッチのロックアップ締結容量
    に変換されるまでの動特性の変動を考慮して設計パラメ
    ータである相補感度関数に対する重み関数WT (s) を設
    定することで設計することを特徴とする請求項1〜3の
    何れか1項記載のトルクコンバータのスリップ制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記スリップ回転指令値算出部のフィー
    ドバック補償器は、前記ロックアップクラッチの締結圧
    指令値から前記ロックアップクラッチの締結圧に変換さ
    れるまでの動特性の変動を考慮して設計パラメータであ
    る相補感度関数に対する重み関数WT (s) を設定するこ
    とで設計することを特徴とする請求項1〜4の何れか1
    項記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7146695B2 (en) 2001-12-27 2006-12-12 Murata Manufacturing Co., Ltd. Method for manufacturing a surface acoustic wave device with a piezoelectric substrate
EP1739329A2 (en) 2005-06-29 2007-01-03 Nissan Motor Co., Ltd. Device and method for controlling the engaging force of a lockup clutch
US7195581B2 (en) 2003-11-12 2007-03-27 Nissan Motor Co., Ltd. Power transmission device having a torque converter with a lockup clutch and lockup control method for torque converter

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CN100375855C (zh) * 2003-11-12 2008-03-19 日产自动车株式会社 动力传动装置和液力变矩器锁止控制方法
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