JP3183089B2 - 光レーダ装置 - Google Patents

光レーダ装置

Info

Publication number
JP3183089B2
JP3183089B2 JP07282495A JP7282495A JP3183089B2 JP 3183089 B2 JP3183089 B2 JP 3183089B2 JP 07282495 A JP07282495 A JP 07282495A JP 7282495 A JP7282495 A JP 7282495A JP 3183089 B2 JP3183089 B2 JP 3183089B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support
light
distance
radar device
support member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07282495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08271631A (ja
Inventor
浩史 山渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP07282495A priority Critical patent/JP3183089B2/ja
Publication of JPH08271631A publication Critical patent/JPH08271631A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3183089B2 publication Critical patent/JP3183089B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mounting And Adjusting Of Optical Elements (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は光源から出される光を
対象物の方向に向けて送光し、対象物による反射光を受
光して対象物に関する情報をうる光レーダ装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光レーダ装置は、送光部の光源が
レンズの焦点に位置するように調整(以下フォーカスの
調整という)を行うことは可能な構造であったが、調整
後温度変化があると光源の位置の焦点からのずれ(以下
フォーカスの誤差という)が発生していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、フォーカ
スに誤差が生じると、例えば所定の広がり角の光線束に
整形して送出するはずの送出光が、それより広い広がり
角を持った送出光として放射される。従って、送出光の
断面の光パワー密度が低下し最大検出距離が減少する。
さらに、走査による方位をも検出する場合は、方位角分
解能も低下することから、レーダ装置の本質である距離
と方位の検出性能上問題があった。
【0004】この問題について、さらに詳述する。光レ
ーダ装置は、光を所定の広がり角を有する平行に近い送
出光として送出するために光源をレンズのほぼ焦点の位
置になるよう調整を要する。この状態をベストフォーカ
スと呼ぶ。このベストフォーカスの誤差は、例えば6
[mm]のフォーカスのレンズを用いた場合ベストフォ
ーカスに調整すれば送出光の広がり角は0.06度であ
る。この状態から50[℃]の温度差によりベストフォ
ーカスに0.0272[mm](27.2[μm])程
度の微小ではあるが誤差が生じた場合、送出光の光線束
の広がり角は0.1度以上と2倍以上に広がってしまう
ことが実験により確認されている。
【0005】光線束の広がり角が水平方向にのみ2倍に
広がったと仮定すると、光線束の断面の光パワー密度は
1/2になり、実質的には発光パワー出力が1/2にな
ったのと同じことになる。光レーダ装置の代表的な2つ
の性能のうちの1つである最大検出距離は、発光パワー
出力の1/4乗に比例することから、この場合(1/
2)1/4 =0.84となり、同じ対象物を検出できる最
大検出距離が84[%]に短縮されてしまうことにな
る。このことは、例えば対象物の動きに対応しながらあ
る車両の移動方向を制御しようとする場合の最も重要な
動作である衝突回避を行う場合や、双方の車両が互いを
探索する場合などにおいては、決定的な優劣が生じるこ
とになる。
【0006】また、広がり角が2倍に広がると光レーダ
装置の性能のもう1つの代表的性能である方位角分解能
も1/2に低下し、対象物の方向の角度精度が粗くな
る。以上のように、フォーカスに誤差が生じると光レー
ダ装置の本質的な機能に大きく影響する問題があった。
【0007】この発明は上記のような問題を解消するた
めになされたもので、温度変化による最大検出距離や方
位角分解能などのレーダ性能の低下を抑制できる光レー
ダ装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1にか
かる光レーダ装置は、送光手段に第1の支持部材及びこ
の第1の支持部材と異なる熱膨張係数を有し第1の支持
部材の所定の固定位置に固定された第2の支持部材を設
け、第1の支持部材上にあって上記固定位置から所定の
離隔方向に第1の距離だけ離隔された第1の支持位置及
び第2の支持部材上にあって温度が変化したとき上記固
定位置を基準として第1の支持位置の変位と同じ方向に
変位して第1の支持位置との距離の変化を緩和するよう
に上記固定位置から離隔方向または離隔方向と逆の方向
に第2の距離だけ離隔された第2の支持位置のうちの一
方の支持位置に光源を、他方の支持位置に光学要素を、
光学要素の光軸に光源を合わせて固定支持したものであ
る。
【0009】この発明の請求項2にかかる光レーダ装置
は、第1及び第2の支持部材を、熱膨張係数がともに正
の値であって第2の支持部材の熱膨張係数が第1の支持
部材のそれよりも大きいものとし、第1及び第2の支持
位置を固定位置から同じ離隔方向に離隔させるとともに
第2の距離を第1の距離よりも小さくしたものである。
【0010】この発明の請求項3にかかる光レーダ装置
は、第1及び第2の支持部材を、熱膨張係数がともに負
の値であって第2の支持部材の熱膨張係数が第1の支持
部材のそれよりも小さいものとし、第1及び第2の支持
位置を固定位置から同じ離隔方向に離隔させるとともに
第2の距離を第1の距離より小さくしたものである。
【0011】この発明の請求項4にかかる光レーダ装置
は、第1及び第2の支持部材の一方を熱膨張係数が正の
値のものとし他方を負の値のものとし、第2の支持位置
を固定位置から離隔方向と逆の方向に離隔させたもので
ある。
【0012】この発明の請求項5にかかる光レーダ装置
は、光学要素がレンズであるものである。
【0013】この発明の請求項6にかかる光レーダ装置
は、光学要素がレンズであり、第1の支持部材を筒状の
第1の鏡筒とするとともに第2の支持部材を第1の鏡筒
内に挿入しうる筒状の第2の鏡筒とし、第2の鏡筒を第
1の鏡筒の内側の所定の固定位置に固定したものであ
る。
【0014】この発明の請求項7にかかる光レーダ装置
は、第1の鏡筒に第1の円筒とこの第1の円筒と螺合さ
れた第2の円筒とを設け、第2の円筒の所定の固定位置
に第2の鏡筒を固定し、第1の円筒及び第2の鏡筒の一
方に光源を、他方に光学要素を固定支持したものであ
る、
【0015】この発明の請求項8にかかる光レーダ装置
は、光学要素が凹面鏡であるものである。
【0016】この発明の請求項9にかかる光レーダ装置
は、送光手段に走査手段を設けて上記送出光を対象物の
方向に1次元あるいは2次元に走査しながら送光するよ
うにしたものである。
【0017】この発明の請求項10にかかる光レーダ装
置は、所定温度に上昇したときの熱膨張による第1の支
持位置の変位と第2の支持位置の変位とがほぼ同じにな
るように第1及び第2の支持部材の熱膨張係数ならびに
第1及び第2の距離をそれぞれ所定の値にしたものであ
る。
【0018】
【作用】請求項1にかかる光レーダ装置においては、第
1及び第2の支持部材は温度変化により膨張収縮するの
で、第1及び第2の支持位置がその熱膨張係数の正負と
温度の上昇下降とに応じて所定の固定位置を基準にして
離隔方向あるいはこれと逆の方向に変位する。第1及び
第2の支持部材の熱膨張係数がともに正の値であるとき
は、温度上昇により第1の距離及び第2の距離はともに
長くなるので、第1の支持位置と第2の支持位置を固定
位置から同じ離隔方向にとれば固定位置を基準として第
1及び第2の支持位置の変位が同じ方向になり差引かれ
るので、温度上昇にともなう第1及び第2の支持位置の
距離の変化が小さくなる。温度降下のときは、第1及び
第2の距離はともに短くなるが、同様に距離の変化が小
さくなる。従って、第1及び第2の支持位置において、
光源及び光学要素を固定支持すれば、温度変化による両
者の距離の変化が小さくなり、光源と光学要素との幾何
光学的な関係の変化が抑制される。
【0019】第1及び第2の支持部材の熱膨張係数がと
もに負の値であるときは、温度上昇により第1の距離及
び第2の距離はともに短くなるので、第1の支持位置と
第2の支持位置を固定位置から同じ離隔方向にとれば固
定位置を基準として第1及び第2の支持位置の変位が同
じ方向になり差引かれるので、温度上昇にともなう第1
及び第2の支持位置の距離の変化が小さくなる。温度降
下のときは、第1及び第2の距離はともに長くなるが、
同様に距離の変化が小さくなる。従って、第1及び第2
の支持位置において、光源及び光学要素を固定支持すれ
ば、温度変化による両者の距離の変化が小さくなる。
【0020】第1及び第2の支持部材の熱膨張係数が一
方が正の値、他方が負の値であるときは、温度上昇によ
り第1の距離は長く第2の距離は短くなるので、第1の
支持位置を固定位置から所定の離隔方向にとり、第2の
支持位置を固定位置から所定の離隔方向と逆の方向にと
ることにより、固定位置を基準として第1及び第2の支
持位置の変位が同じ方向になり差引かれるので、温度上
昇にともなう第1及び第2の支持位置の距離の変化が小
さくなる。温度が下降したときも同様である。従って、
第1及び第2の支持位置において、光源及び光学要素を
固定支持すれば、温度変化による両者の距離の変化が小
さくなる。
【0021】請求項2にかかる光レーダ装置において
は、第1及び第2の支持位置を固定位置から同じ離隔方
向にとり、第2の距離を第1の距離よりも小さくして第
1と第2の支持位置が離隔方向と直角の方向に重ならな
いようにして光学要素の光軸に光源を合わせて固定支持
できるようにしている。第1及び第2の支持部材の熱膨
張係数がともに正の値であるので、温度上昇により第1
及び第2の支持部材はともに膨張し、第1及び第2の距
離は長くなり、第1の支持位置と第2の支持位置は固定
位置から同じ離隔方向に変位する。
【0022】第2の支持部材の熱膨張係数が第1の支持
部材のそれよりも大きいので、第2の距離を第1の距離
よりも小さくしても第2の支持位置の変位が小さくなら
ないように補われ、温度上昇にともなう第1及び第2の
支持位置の距離の変化が小さくなる。温度降下のとき
は、第1及び第2の距離はともに小さくなるが、同様に
距離の変化が小さくなる。従って、第1及び第2の支持
位置において、光源及び光学要素を固定支持すれば、温
度変化による両者の距離の変化が小さくなり、光源と光
学要素との幾何光学的な関係の変化が抑制される。
【0023】請求項3にかかる光レーダ装置において
は、第1及び第2の支持位置を固定位置から同じ離隔方
向にとり、第2の距離を第1の距離よりも小さくして第
1と第2の支持位置が離隔方向と直角の方向に重ならな
いようにして光学要素の光軸に光源を合わせて固定支持
できるようにしている。第1及び第2の支持部材の熱膨
張係数がともに負の値であるので、温度上昇により第1
の距離及び第2の距離はともに短くなり、第1の支持位
置と第2の支持位置は固定位置から同じ離隔方向にとら
れているので、第1及び第2の支持位置はともに離隔方
向と逆方向に変位する。
【0024】第2の支持部材の熱膨張係数が第1の支持
部材のそれよりも小さい(絶対値は大きい)ので、第2
の距離を第1の距離よりも小さくしても第2の支持位置
の変位が小さくならないように補われ、温度上昇にとも
なう第1及び第2の支持位置の距離の変化が小さくな
る。温度降下のときは、第1及び第2の距離はともに小
さくなるが、同様に距離の変化が小さくなる。従って、
第1及び第2の支持位置において、光源及び光学要素を
固定支持すれば、温度変化による両者間の距離の変化が
小さくなり、光源と光学要素との幾何光学的な関係の変
化が抑制される。
【0025】請求項4にかかる光レーダ装置において
は、第1及び第2の支持位置を固定位置から一方は離隔
方向に他方は離隔方向と逆にとっているので、第1と第
2の支持位置と離隔方向と直角の方向に重ならならず、
第1と第2の距離についての関係は制限を受けない。第
1及び第2の支持部材の熱膨張係数が一方が正の値、他
方が負の値であるので、温度上昇により第1の距離は大
きく第2の距離は小さくなる。
【0026】第1の支持位置を固定位置から所定の離隔
方向にとり、第2の支持位置を固定位置から所定の離隔
方向と逆の方向にとることにより第1及び第2の支持位
置の変位が差引かれ、温度上昇にともなう第1及び第2
の支持位置の距離の変化が小さくなる。温度が下降した
ときも同様である。従って、第1及び第2の支持位置に
おいて、光源及び光学要素を固定支持すれば、温度変化
による両者間の距離の変化が小さくなり、光源と光学要
素との幾何光学的な関係の変化が抑制される。
【0027】請求項5にかかる光レーダ装置において
は、光学要素としてレンズを用いて、光源とレンズを第
1及び第2の支持部材に固定支持し、光源から出される
光をレンズにより所定の広がり角を有する送出光にす
る。
【0028】請求項6にかかる光レーダ装置において
は、第1及び第2の鏡筒が二重の筒を形成しているので
容積が小さくなる。また、第1の距離と第2の距離とを
異ならせているので、一方の鏡筒に光源を、他方の鏡筒
に光学要素を光学要素の光軸に光源を合わせて固定支持
できる。
【0029】請求項7にかかる光レーダ装置において
は、第1の円筒と第2の円筒は螺合されているので、螺
合状態を変えることにより第1と第2の支持位置の距
離、すなわち光源と光学要素間の距離を変えることがで
き、光学系の調整が容易となる。
【0030】請求項8にかかる光レーダ装置において
は、光学要素として凹面鏡を用いて、光源と凹面鏡を第
1及び第2の支持部材に固定支持し、光源から出される
光を凹面鏡により所定の広がり角を有する送出光にす
る。
【0031】請求項9にかかる光レーダ装置において
は、走査手段により送出光を対象物の方向に向けて1次
元あるいは2次元に走査しながら送光する。送出光を走
査することにより、反射光から得られる情報量が増加す
る。
【0032】請求項10にかかる光レーダ装置において
は、第1の距離と第2の距離の温度変化値がほぼ同じで
変位の方向が逆になり相殺するので、所定温度に上昇し
たときの熱膨張による光源と光学要素との距離の変化値
をほぼ零にできる。従って、光源と光学要素との幾何光
学的な関係が温度上昇によってほとんど変化しない。
【0033】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。この種の光レーダ装置は、例えば車両前方に搭載
され自車両の前方の対象物を検出する。図1は光レーダ
装置の構成を示す断面図、図2はその送光部の詳細を示
す詳細図である。まず、図1によって全体構成を説明す
る。図1において、1はケース、2は主基板、3は送光
部であり、主基板2に送光部3が固定され、アルミニウ
ム製のケース1に収容されている。送光部3の詳細構成
は後述するが、レーザダイオード4、ガラス製の凸レン
ズ5を有し、凸レンズ5はレーザダイオード4から出力
されたレーザ光の広がり角を所定値に絞る。なお、4a
はレーザダイオード4の発光部であり、凸レンズ5の焦
点に発光部4aの位置Pが合致するように配設されてい
る(詳細後述)。
【0034】なお、図示しないが主基板2にレーザダイ
オード4を駆動する発光回路及びその他の電子回路、例
えば距離演算手段、方向検出手段、ステップモータ駆動
手段等が搭載されている。6は反射鏡、7は支持体、8
はねじであり、反射鏡6は平面鏡で凸レンズ5からの送
出光を所定の方向へ反射する。この反射鏡6は支持体7
に接着材で固着され、支持体7はねじ8によりケース1
に固定されている。
【0035】9は走査手段であり、次のように構成され
ている。10は支持金具、11は舌状の支持板部、12
は従動子である。支持金具10は板材を直角に折曲げ
て、図の紙面に直角方向からみてL字形に形成されてお
り、支持金具11の長い方に設けられた支持板部11に
ローラ状の従動子12が回転自在に支持されている。1
3は送光反射鏡、14は受光反射鏡であり、支持金具1
0のL字形の面のうち図の右方の短い方の面に送光反射
鏡13が固定され、該L字形の面の内の長い方の面(図
の左方の面)に受光反射鏡14が固定され、この三者が
一体化されている。また、送光反射鏡13と受光反射鏡
14とは所定の相対位置、すなわち両者が水平方向にほ
ぼ90度の角度をなしている。15は支持軸であり、ケ
ース1に固定され支持金具10を回動自在に支持してい
る。
【0036】15はカム、16はカム溝、17はステッ
プモータ、18はステップモータ17の駆動軸であり、
従動子14が図示しないスプリングによりカム15に凹
設されたカム溝16の縁面に押されている。また、駆動
軸18にカム15が固着され回転駆動される。19は送
光側ガラス、20は受光側ガラスであり、ケース1の開
口部に装着され、ケース1の内部を防塵状態に保ってい
る。送光部3から送出された所定の広がり角を有する送
出光は、反射鏡6により反射され、さらに送光反射鏡1
3により図の下方へ反射され、送光側ガラス19を透過
して光レーダ装置外部に送光され、前方車両40へ至
る。この送光経路の光軸が図の符号Aである。
【0037】21はフレネルレンズ、22は副基板、2
3は受光素子であり、受光素子23はフレネルレンズ2
1の焦点近傍に位置するようにして副基板22に固定さ
れ、ケース1内に収容されている。対象物である前方車
両40により反射された反射光は、光レーダ装置の真正
面、図における下方から戻ってきて、受光側ガラス20
を透過して受光反射鏡14に入射する。受光反射鏡14
に入射した反射光は図の左方向90度に反射されフレネ
ルレンズ21に入射し、受光素子23へ集束される。こ
の受光経路の光軸が図の符号Bである。受光素子23は
フレネルレンズ21により集束された反射光を受光し
て、その光の強度に応じた電気信号を出力する。この光
電変換された電気信号を副基板22に搭載された受信信
号増幅回路(図示せず)により増幅する。
【0038】24は遮蔽板であり、送光される送出光と
対象物からの反射光とが干渉しないよう送光反射鏡13
と受光反射鏡14とを仕切るように配設され、ケース1
の内面反射により送出光が受光素子23側に漏れないよ
うにして、受光素子23が誤検出するのを防止してい
る。なお、図1において、光レーダ装置と前方車両40
との間に記された波線は、図1が実際には大きく離れて
いる光レーダ装置と前方車両40との距離を省略して示
したものである。
【0039】ここで、送光部3の詳細構成を説明する前
に、装置の全体動作について説明する。レーザダイオー
ド4は主基板2に搭載された発光回路により駆動されレ
ーザ光を発生する。発生したレーザ光は凸レンズ5によ
り所定の広がり角の光線束になるように整形され、送出
光として送出される。この凸レンズ5は、送出光が水平
方向に約0.1度、垂直方向に約4度の広がり角を持つ
ように整形する。整形された送出光は、反射鏡6により
図示左方向にほぼ90度に反射され、送光反射鏡13に
入射して図の下方に反射される。送光反射鏡13にて反
射された送出光は、送光側ガラス19を透過して光レー
ダ装置の前方(図の下方)に送光される。
【0040】以上のようにして送光された送出光は、光
レーダ装置前方の目標物である前方車両40に照射され
た送出光は、様々な方向に反射されると共に、その一部
が光レーダ装置に反射光として戻ってくる。光レーダ装
置に戻ってきた反射光は、受光側ガラス20を透過して
受光反射鏡14に入射して反射される。この反射光は、
フレネルレンズ21に入射して、その焦点近傍に配設さ
れた受光素子23の受光面で結像される。受光素子23
は、その光の強度に応じた電気信号を出力する光電変換
を行う。副基板22に搭載された受信信号増幅回路は、
光電変換された電気信号を増幅しこの受光信号を主基板
2に搭載された図示しない距離演算手段等に伝達する。
【0041】主基板2に搭載された距離演算手段は、図
示しない発光回路がレーザダイオード4を駆動してから
受光素子23からの受光信号を受信するまでの時間を計
測し、その時間を送出光が前方車両40を往復するのに
要した時間、すなわち伝播遅延時間であるとみなしてこ
の伝播遅延時間に基づいて前方車両40までの距離を演
算する。また、主基板2に搭載された図示しない方向検
出手段は、ステップモータ17の回転角度位置と、カム
溝16のプロフィール(形状)とに基づき送出光の送光
方向を検出する。
【0042】次に、送出光の水平方向への走査について
説明する。主基板2に搭載された図示しないステップモ
ータ駆動回路は、上述の目標物検出処理の終了毎、ある
いは予め定められた所定時間毎に駆動信号をステップモ
ータ17に供給する。この駆動信号を与えた回数の累計
値は、図示しないカウンタにより計数される。この計数
値は方向検出手段に与えられ、方向検出手段はこの計数
値に基づきステップモータ17の回転角度位置を演算す
る。ステップモータ17は駆動信号が与えられる毎に駆
動軸18を所定角度だけ回転し、この駆動軸18に固設
されたカム15も所定角度だけ回転する。
【0043】従動子12は回転するカム15のカム溝1
6に当接しており、カム15が回転することにより、従
動子12と駆動軸18との距離が変化し、従動子12は
支持軸15を中心にして変位する。この変位は支持板部
11を介して送光反射鏡13、受光反射鏡14及び支持
金具10から成る剛体に伝えられ、この三者から成る剛
体は支持軸15を中心として矢印Cで示す如く一体的に
揺動する。
【0044】このように構成された光レーダ装置におい
ては、光レーダ装置から送光される送出光と前方車両4
0からの反射光とがほぼ平行になるように反射鏡6で調
整されるとともに、走査手段9の送光反射鏡13と受光
反射鏡14とが水平方向にほぼ90度をなすように配置
された状態で一体的に回動されるので、支持金具10を
回動していずれの方向に送出光を送光したとしても対象
物からの反射光は確実に受光素子23に入射される。
【0045】次に、送光部3の詳細構成を説明する。図
2において、31は同軸リングであり、その貫通孔に図
示のようにレーザダイオード4を保持している。同軸リ
ング36を回動させてレーザダイオード4の光軸Aと直
角な方向の位置を調整し、レーザダイオード4の発光部
4aを凸レンズ5の光軸Aと合致させている。32は外
側円筒であり、ともに円筒状の第1の外側円筒33と第
2の外側円筒34と有する。第1の外側円筒33は図に
おける右端部にフランジ部が、左側の外周部に雄ねじ3
3aが設けられており、フランジ部が主基板2に固定ね
じ35により固着されている。第2の外側円筒34は、
底部中央部に透孔34aが、筒部内周部に雌ねじ34b
が設けられ、底部内面34cを有し、雌ねじ34bが第
1の外側円筒33の雄ねじ33aと螺合している。第2
の外部筒34を回すことにより光軸Aの方向に移動す
る。
【0046】36は内側円筒であり、第2の外側円筒3
4と同軸の二重円筒を形成するように第2の外側円筒3
4の底部内面34cに固定され、右端部に凸レンズ5が
その主点Qが支持位置になるようにして固定保持されて
いる。37はコイルばねであり、第1と第2の外側円筒
に設けられた各ねじ33a、34bの螺合のバックラッ
シを無くすために、内側円筒36を介して第2の外側円
筒34を第1の外側円筒33を基準にして図の左方へ押
す力を作用させている。
【0047】なお、レーザダイオード4は、その発光部
4aの位置Pが凸レンズ5の焦点に位置するように、第
1の外側円筒に螺合された第2の外側円筒を回転させて
光軸A方向に移動させることにより、凸レンズ5の主点
Qとの距離Fが調整されている。このとき、第2の外側
円筒はコイルばね37により図の左方へ押されているの
で、第1と第2の外側円筒のねじ33a、34bの螺合
のバックラッシが発生しない。
【0048】次に、装置の温度が変化したときのレーザ
ダイオード4と凸レンズ5との動きについて説明する。
主基板2の図2における左方の面に同軸リング31によ
りレーザダイオード4が固定され、主基板2とレーザダ
イオードの発光部4aまでの距離は微小であるため温度
変化による膨張収縮による変位は無視できる。第1の外
側円筒33に第2の外側円筒34が螺合されているが、
双方の材料は同一として熱膨張係数をα1、発光部4a
の位置Pから内側円筒36が固定保持された第2の外側
円筒34の底部内面34cまでの距離をL1とする。さ
らに、内側円筒36の熱膨張係数をα2、この内側円筒
36が固定された第2の外側円筒の底部内面34cから
凸レンズ5の主点Q(凸レンズ5の支持位置)までの距
離をL2、この主点Qから発光部4aの位置Pまでの距
離をFとする。
【0049】この状態で第2の外側円筒34を回転させ
上述のようにしてベストフォーカスに調整する。そし
て、これらの部材の温度変化をΔTとして第1の外側円
筒33、第2の外側円筒34、内側円筒36の膨張収縮
により上記距離Fが変化しないための位置P及び主点Q
の底部内面34cからの距離L1、L2を次式により求
める。 L1=F×α2/(α2−α1) (1) L2=F×α1/(α2−α1) (2)
【0050】上式(1)、(2)は次のようにして求め
られたものである。外側円筒33と支内側円筒36の温
度変化ΔTによるそれぞれの長さL1、L2に対応する
膨張収縮量ΔL1とΔL2は、 ΔL1=L1×α1×ΔT (3) ΔL2=L2×α2×ΔT (4) であり、両者が等しければ上記距離Fは不変であること
から、ΔL1=ΔL2とおいて、 L1×α1×ΔT−L2×α2×ΔT=0 (5) この式を変形すると、 L1×α1=L2×α2 (6) さらに、 L1−L2=F (7) であるから、式(6)と式(7)を連立させ各々L1と
L2について式を変形すれば上式(1)、(2)を得
る。
【0051】この実施例においては、次のように材料、
及び距離を決定して、膨張収縮によりレーザダイオード
4の発光部4aの位置Pが凸レンズ5の焦点からずれな
いようにしている。第1及び第2の外側円筒33、34
並びに内側円筒36は、構造、摺動性、価格、重量等の
点からポリアセタールを使用している。 第1及び第2の外側円筒33、34 材 料:ポリアセタール(25[%]ガラス繊維強
化) 熱膨張係数:α1= 5.5×10-5[cm/cm/
℃] 内側円筒36 材 料:ポリアセタール(100[%]) 熱膨張係数:α2=10.0×10-5[cm/cm/
℃] 距離関係 F = 9.9[mm] L1=22.0[mm] L2=12.1[mm] 以上のように構成されている。
【0052】上記のような温度変化による膨張収縮の補
償を行わない場合、次のような問題が発生する。最初に
所定温度、例えば20[℃]において、凸レンズ5を第
1の外側円筒33に直接支持させ、主点Qと発光部4a
の位置Pとの距離を焦点距離Fに調整、すなわちベスト
フォーカスに調整してあるものとする。ここで、ΔTが
50[℃]の温度変化があれば距離Fは9.9×5.5
×10-5×50=27.2×10-3[mm]、すなわち
27.2[μm]変化する。上記ベストフォーカスを調
整後にこれだけの誤差が生じれば放射される送出光の広
がり角は数倍に拡大しレーダ性能は大幅に低下すること
は先の「発明が解決しようとする課題」の項において述
べた通りである。
【0053】ところが、本実施例1においては、L1と
L2ともに同じ変化値で、第2の外側円筒の底部内面3
4cを基準にして同じ方向に変位するために、両者が相
殺することになり距離Fは変化しない。従って、最大検
出距離や方位角分解能などレーダ性能の温度変化に対す
る安定性を確保することができる。
【0054】なお、この実施例における構成要素とこの
発明における構成要素との対応関係は次の通りである。 送光部3:送光手段 レーザダイオード4:光源 凸レンズ5:光学要素 外側円筒32:第1の支持部材、第1の鏡筒 第1の外側円筒33:第1の円筒 第2の外側円筒34:第2の円筒 内側円筒36:第2の支持部材、第2の鏡筒 第2の外側円筒の底部内面34c:第1の支持部材の所
定の固定位置 位置P:第1の支持位置 主点Q:第2の支持位置 距離L1:第1の距離 距離L2:第2の距離
【0055】実施例2.図3は、この発明の他の実施例
の構成を示す断面図である。この実施例においては、光
学要素として凹面鏡を用いている。以下、図について説
明する。51はケースであり、送受光部収容筒52、円
筒ガラス53、凹面鏡支持筒54を有し、これらで防塵
容器を形成している。送受光部収容筒52は底部52a
を有する円筒状で、アルミニウムによりダイカストにて
製作されている。凹面鏡支持筒54も底部54aを有す
る円筒状で、送受光部収容筒52と同様にアルミニウム
にて製作されている。送受光部収容筒52内には、図示
のように基板2、副基板22が収容されている。
【0056】レーザダイオード4はポリアセタール(1
00[%])にて製作された円筒形のダイオード支持筒
55を介して基板2に固着されている。受光素子23
は、同様にポリアセタール(100[%])製の受光素
子支持筒56を介して副基板22に固着されている。
【0057】57、58および59はスリットであり、
余分な光を遮蔽するためのものである。60は光アイソ
レータ、61はステップモータ、61aは同モータの回
転軸であり、炭素鋼で製作されている。ステップモータ
61は固定ねじ62により凹面鏡支持筒の底面54aに
固定されている。63は凹面鏡であり、凹面加工された
アルミニウム基材の表面に金属膜が蒸着されており、ス
テップモータの回転軸61aに固着されて回転駆動され
る。レーザダイオードの発光部4aの位置Pが凹面鏡6
3の焦点に位置するように凹面鏡63の頂点Qの位置が
決められている。
【0058】なお、この実施例ではケース51(送受後
部収容筒52、円筒ガラス53、凹面鏡支持筒54)、
基板2、レーザダイオード4、ステップモータ61、凹
面鏡63にてこの発明における送光部を構成し、ステッ
プモータ61と凹面鏡63によりこの発明における走査
手段を構成している。ところで、この送光部の各部位置
関係は、次のようにして、温度変化によりレーザダイオ
ードの発光部4aの位置Pが凹面鏡63の焦点からずれ
ないようにされている(図3参照)。
【0059】F :レーザダイオードの発光部4aと凹
面鏡63の頂点Qとの距離。 L1:レーザダイオードの発光部4aと送受光部収容筒
の底面52aとの距離。 L2:凹面鏡63の頂点Qと送受光部収容筒の底面52
aとの距離。 L3:凹面鏡63の頂点Qと凹面鏡支持筒の底面54a
との距離。 L4:送受光部収容筒の底面52aと凹面鏡支持筒の底
面54aとの距離。
【0060】ここで、 F =L2−L1 (21) L2=L4−L3 (22) よって、 F =L4−(L1+L3) (23) であり、温度変化によりFが変化しないためには、温度
変化によるL1、L3、L4の変位をそれぞれΔL1、
ΔL3、ΔL4として、 ΔL4−(ΔL1+ΔL3)=0 (24) となるように、定めればよい。なお、ΔK1、ΔL3、
ΔL4は各部の距離とその材料の熱膨張係数とから求め
ることができる。
【0061】なお、受光素子23の凹面鏡の焦点からの
ずれは、レーザダイオードの発光部4aのずれ程問題に
ならないがポリアセタール(100[%])製の受光素
子支持筒56の長さを適切に選ぶことにより、膨張収縮
によるずれを同様に補償できる。
【0062】以上のように構成された走査形の光レーダ
装置は、次のように動作する。レーザダイオード4から
放射されたレーザ光は凹面鏡63に反射され所定の広が
り断面積を有する所定の広がり角の送出光となって円筒
窓ガラス53を通過して対象物の方向へ送光される。対
象物から反射された反射光は円筒窓ガラス53から凹面
鏡63に入射して集束されながら、光アイソレータ60
へ向けて反射される。光アイソレータ60は入射した反
射光を図の右方へ反射し、受光素子23へ集束される。
また、送出光は凹面鏡63の回転駆動にともない送出方
向が変化して、水平方向に走査される。
【0063】なお、この実施例2における構成要素とこ
の発明における構成要素との対応関係は次の通りであ
る。 凹面鏡63:光学要素 (基板2+ダイオード支持筒55):第1の支持部材 (送受光部収容筒52+円筒ガラス53+凹面鏡支持筒
54+ステップモータの回転軸61a):第2の支持部
材 送受光部収容筒の底部52a:第1の支持部材の所定の
固定位置
【0064】実施例3.図4はさらにこの発明の他の実
施例を示す断面図である。図において、71は送光部で
あり、次のように構成されている。72はレンズ支持筒
であり、円筒形の第1のレンズ支持筒73と同じく円筒
形の第2のレンズ支持筒74を有する。第1のレンズ支
持筒73は、正の熱膨張係数を有するマシナブルセラミ
ックス(M)(商品名)で製作されている。第2のレン
ズ支持筒74は、負の熱膨張係数を有するマシナブルセ
ラミックス(T)(商品名)にて第1のレンズ支持筒7
2と同じ外径と肉圧に製作され、第1のレンズ支持筒に
図の接合部Sにて接着材にて接着・一体化されている。
レーザダイオード4は基板2に固着され、基板2に固着
されたレンズ支持筒72が固定支持されている。凸レン
ズ5はレンズ支持筒72を構成する第2のレンズ支持筒
74の底面74aに固定され、所定の温度においてレー
ザダイオードの発光部4aの位置Pが凸レンズ5の焦点
に位置するように調整されている。
【0065】この実施例では基板2、レーザダイオード
4、凸レンズ5、第1のレンズ支持筒73、第2のレン
ズ支持筒74にてこの発明における送光部を構成してい
る。この実施例においては、送光方向は固定されてお
り、対象物に向けて送光部71から送出された送出光は
送光側ガラス19を透過して対象物に当って反射され、
反射光は受光側ガラス20から入射してフレネルレンズ
21にて集束されて受光素子23に入る。その他の構成
及び動作については図1の実施例と同様である。
【0066】この実施例においても、レーザダイオード
4の発光部4aの位置Pが凸レンズ5の焦点に位置する
ように凸レンズ5の主点Qとの距離Fが調整されてい
る。そして、次のような数値の材料と形状で光学系を構
成し、膨張収縮によりレーザダイオード4の発光部4a
の位置Pが凸レンズ5の焦点からずれないようにしてい
る。
【0067】第1のレンズ支持筒73 材 料:マシナブルセラミックス(P) 熱膨張係数:α1= 0.6×10-5[cm/cm/
℃] 第2のレンズ支持筒74 材 料:マシナブルセラミックス(T) 熱膨張係数:α2=−0.086×10-5[cm/cm
/℃] 距離関係 L1+L2=30.00[mm] L1= 3.76[mm] L2=26.24[mm] すなわち、温度変化による接合部Sを基準とする第1の
レンズ支持筒73の変位ΔL1と第2のレンズ支持筒7
4の凸レンズ5の支持部である第2のレンズ支持筒の底
面74aまでの変位ΔL2(これに要すれば凸レンズ5
自体の膨張収縮も加減する)とを方向が逆でほぼ同じ値
になるようにしている。
【0068】なお、この実施例3における構成要素とこ
の発明における構成要素との対応関係は次の通りであ
る。 第1のレンズ支持筒:第1の支持部材 第2のレンズ支持筒:第2の支持部材 接合部S:第1の支持部材の所定の固定位置
【0069】なお、第1及び第2の支持部材がともに負
の熱膨張係数を有するものであっても、同様の考え方で
焦点からのずれの発生を防止あるいは抑制できる。ま
た、光学要素は凸レンズや凹面鏡に限られるものではな
く、平面反射鏡やその他のものであっても、同様の効果
を奏することはいうまでもない。さらに、図1の実施例
においてフレネルレンズ21と受光素子23とを図2に
示された外側円筒32、内側円筒36と同様の構成のも
のに支持させて、温度変化によるフレネルレンズ21と
受光素子23との距離の変化を同様に抑制することがで
きる。図4に示された実施例におけるフレネルレンズ2
1と受光素子23についても同様である。
【0070】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1にか
かる光レーダ装置によれば、送光手段に第1の支持部材
及びこの第1の支持部材と異なる熱膨張係数を有し第1
の支持部材の所定の固定位置に固定された第2の支持部
材を設け、第1の支持部材上にあって上記固定位置から
所定の離隔方向に第1の距離だけ離隔された第1の支持
位置及び第2の支持部材上にあって温度が変化したとき
上記固定位置を基準として第1の支持位置の変位と同じ
方向に変位して第1の支持位置との距離の変化を緩和す
るように上記固定位置から離隔方向または離隔方向と逆
の方向に第2の距離だけ離隔された第2の支持位置のう
ちの一方の支持位置に光源を、他方の支持位置に光学要
素を、光学要素の光軸に光源を合わせて固定支持したの
で、固定位置を基準として温度変化による第1と第2の
支持位置の変位の方向が同じになり、第1と第2の支持
位置の距離の温度変化が小さくなり、光源と光学要素と
の幾何光学的な関係の変化を抑制できる。
【0071】この発明の請求項2にかかる光レーダ装置
によれば、第1及び第2の支持部材を、熱膨張係数がと
もに正の値であって第2の支持部材の熱膨張係数が第1
の支持部材のそれよりも大きいものとし、第1及び第2
の支持位置を固定位置から同じ離隔方向に離隔させると
ともに第2の距離を第1の距離よりも小さくしたので、
固定位置を基準として温度変化による第1と第2の支持
位置の変位の方向が同じになり、第1と第2の支持位置
の距離の温度変化が小さくなり、光源と光学要素との幾
何光学的な関係の変化を抑制できる。
【0072】この発明の請求項3にかかる光レーダ装置
によれば、第1及び第2の支持部材を、熱膨張係数がと
もに負の値であって第2の支持部材の熱膨張係数が第1
の支持部材のそれよりも小さいものとし、第1及び第2
の支持位置を固定位置から同じ離隔方向に離隔させると
ともに第2の距離を第1の距離より小さくしたので、固
定位置を基準として温度変化による第1と第2の支持位
置の変位の方向が同じになり、第1と第2の支持位置の
距離の温度変化が小さくなり、光源と光学要素との幾何
光学的な関係の変化を抑制できる。
【0073】この発明の請求項4にかかる光レーダ装置
によれば、第1及び第2の支持部材の一方を熱膨張係数
が正の値のものとし他方を負の値のものとし、第2の支
持位置を固定位置から離隔方向と逆の方向に離隔させた
ので、固定位置を基準として温度変化による第1と第2
の支持位置の変位の方向が同じになり、第1と第2の支
持位置の距離の温度変化が小さくなり、光源と光学要素
との幾何光学的な関係の変化を抑制できる。
【0074】この発明の請求項5にかかる光レーダ装置
によれば、光学要素がレンズであるので、光学要素とし
てレンズを用いて同様の効果を奏することができる。
【0075】この発明の請求項6にかかる光レーダ装置
によれば、光学要素がレンズであり、第1の支持部材を
筒状の第1の鏡筒とするとともに第2の支持部材を第1
の鏡筒内に挿入しうる筒状の第2の鏡筒とし、第2の鏡
筒を第1の鏡筒の内側の所定の固定位置に固定したの
で、第1の鏡筒と第2の鏡筒が2重の筒を形成するため
容積を小さくでき、装置を小型化できる。
【0076】この発明の請求項7にかかる光レーダ装置
によれば、第1の鏡筒に第1の円筒とこの第1の円筒と
螺合された第2の円筒とを設け、第2の円筒の所定の固
定位置に第2の鏡筒を固定し、第1の円筒及び第2の鏡
筒の一方に光源を、他方に光学要素を固定支持したの
で、螺合状態を変えることにより光源と光学要素との距
離を変えることができ、光学系の調整が容易である。
【0077】この発明の請求項8にかかる光レーダ装置
によれば、光学要素が凹面鏡であるので、光学要素とし
て凹面鏡を用いて同様の効果を奏することができる。
【0078】この発明の請求項9にかかる光レーダ装置
によれば、送光手段に走査手段を設けて上記送出光を対
象物の方向に1次元あるいは2次元に走査しながら送光
するようにしたので、走査形のものにおいても同様の効
果を奏する。
【0079】この発明の請求項10にかかる光レーダ装
置によれば、所定温度に上昇したときの熱膨張による第
1の支持位置の変位と第2の支持位置の変位とがほぼ同
じになるように第1及び第2の支持部材の熱膨張係数な
らびに第1及び第2の距離をそれぞれ所定の値にしたの
で、温度変化にともなう第1の支持位置と第2の支持位
置の変位が互いに逆方向でほぼ同じ値になり相殺され、
光源と光学要素との幾何光学的な関係が温度変化により
殆ど変化しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】 図1の実施例の送光部の詳細を示す詳細図で
ある。
【図3】 この発明の他の実施例を示す断面図である。
【図4】 さらに、この発明の他の実施例を示す断面図
である。
【符号の説明】
4 レーザダイオード 4a レーザダイオードの発光部 5 凸レンズ 9 走査手段 33 第1の外側円筒 34 第2の外側円筒 34c 第2の外側円筒の底部内面 36 内側円筒 51 ケース 55 ダイオード支持筒 61 ステップモータ 63 凹面鏡 71 送光部 72 レンズ支持筒 73 第1のレンズ支持筒 74 第2のレンズ支持筒 P レーザダイオードの発光部4aの位置 Q 凸レンズ5の主点 F 点P、Q間の距離 L1 第1の支持部材の所定の固定位置から点P迄の
距離(第1の距離) L2 第1の支持部材の所定の固定位置から点Q迄の
距離(第2の距離)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から出される光を光学要素により所
    定の広がり角を有する送出光にして対象物に向けて送光
    する送光手段を有し上記対象物から反射される反射光を
    受光して上記対象物に関する情報をうる光レーダ装置に
    おいて、 上記送光手段に第1の支持部材及びこの第1の支持部材
    と異なる熱膨張係数を有し上記第1の支持部材の所定の
    固定位置に固定された第2の支持部材を設け、上記第1
    の支持部材上にあって上記固定位置から所定の離隔方向
    に第1の距離だけ離隔された第1の支持位置及び上記第
    2の支持部材上にあって温度が変化したとき上記固定位
    置を基準として上記第1の支持位置の変位と同じ方向に
    変位して上記第1の支持位置との距離の変化を緩和する
    ように上記固定位置から上記離隔方向または上記離隔方
    向と逆の方向に第2の距離だけ離隔された第2の支持位
    置のうちの一方の支持位置に上記光源を、他方の支持位
    置に上記光学要素を、上記光学要素の光軸に上記光源を
    合わせて固定支持した、 ことを特徴とする光レーダ装置。
  2. 【請求項2】 第1及び第2の支持部材を、熱膨張係数
    がともに正の値であって第2の支持部材の熱膨張係数が
    第1の支持部材のそれよりも大きいものとし、第1及び
    第2の支持位置を固定位置から同じ離隔方向に離隔させ
    るとともに第2の距離を第1の距離よりも小さくした、 ことを特徴とする請求項1記載の光レーダ装置。
  3. 【請求項3】 第1及び第2の支持部材を、熱膨張係数
    がともに負の値であって第2の支持部材の熱膨張係数が
    第1の支持部材のそれよりも小さいものとし、第1及び
    第2の支持位置を固定位置から同じ離隔方向に離隔させ
    るとともに第2の距離を第1の距離より小さくした、 ことを特徴とする請求項1記載の光レーダ装置。
  4. 【請求項4】 第1及び第2の支持部材の一方を熱膨張
    係数が正の値のものとし他方を負の値のものとし、第2
    の支持位置を固定位置から離隔方向と逆の方向に離隔さ
    せた、 ことを特徴とする請求項1記載の光レーダ装置。
  5. 【請求項5】 光学要素がレンズである、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1
    項に記載の光レーダ装置。
  6. 【請求項6】 光学要素がレンズであり、第1の支持部
    材を筒状の第1の鏡筒とするとともに第2の支持部材を
    上記第1の鏡筒内に挿入しうる筒状の第2の鏡筒とし、
    上記第2の鏡筒を上記第1の鏡筒の内側の所定の固定位
    置に固定した、 ことを特徴とする請求項2または請求項3記載の光レー
    ダ装置。
  7. 【請求項7】 第1の鏡筒に第1の円筒とこの第1の円
    筒と螺合された第2の円筒とを設け、上記第2の円筒の
    所定の固定位置に第2の鏡筒を固定し、上記第1の円筒
    及び第2の鏡筒の一方に光源を、他方に光学要素を固定
    支持した、 ことを特徴とする請求項6記載の光レーダ装置。
  8. 【請求項8】 光学要素が凹面鏡である、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1
    項に記載の光レーダ装置。
  9. 【請求項9】 送光手段に走査手段を設けて上記送出光
    を対象物の方向に1次元あるいは2次元に走査しながら
    送光するようにした、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1
    項に記載の光レーダ装置。
  10. 【請求項10】 所定温度に上昇したときの熱膨張によ
    る第1の支持位置の変位と第2の支持位置の変位とがほ
    ぼ同じになるように第1及び第2の支持部材の熱膨張係
    数ならびに第1及び第2の距離をそれぞれ所定の値にし
    た、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1
    項に記載の光レーダ装置。
JP07282495A 1995-03-30 1995-03-30 光レーダ装置 Expired - Fee Related JP3183089B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07282495A JP3183089B2 (ja) 1995-03-30 1995-03-30 光レーダ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07282495A JP3183089B2 (ja) 1995-03-30 1995-03-30 光レーダ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08271631A JPH08271631A (ja) 1996-10-18
JP3183089B2 true JP3183089B2 (ja) 2001-07-03

Family

ID=13500559

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07282495A Expired - Fee Related JP3183089B2 (ja) 1995-03-30 1995-03-30 光レーダ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3183089B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2331597B1 (es) * 2006-09-20 2010-10-13 Universitat Politecnica De Catalunya Mejoras en la regulacion del sistema optomecanico receptor de un ceilometro lidar.
JP5424013B2 (ja) * 2008-08-29 2014-02-26 株式会社ニコン 光学系及び露光装置
JP5651882B2 (ja) * 2008-12-05 2015-01-14 独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 航空機搭載用風計測ライダー装置
US9069080B2 (en) * 2013-05-24 2015-06-30 Advanced Scientific Concepts, Inc. Automotive auxiliary ladar sensor
JP6209946B2 (ja) * 2013-11-06 2017-10-11 三菱電機株式会社 光モジュール

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08271631A (ja) 1996-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10684359B2 (en) Long range LiDAR system and method for compensating the effect of scanner motion
CN107957652B (zh) 具有动态自适应聚焦的激光投影仪
CN111656215B (zh) 激光雷达装置、驾驶辅助系统以及车辆
US5383645A (en) Stabilized payload
KR101923724B1 (ko) 송수광 일체형 광학계 모듈 및 이를 구비하는 스캐닝 라이다
GB2107897A (en) Optical automatic critical focusing device
US4311385A (en) Coherent detection lag angle compensated scanning system independent of inhomogeneities of the detector
JP6385312B2 (ja) 空間光通信装置
KR101885954B1 (ko) 오목 반사 미러를 가지는 스캐닝 라이다
CN109655812B (zh) 基于mems微振镜的固态激光雷达装调方法
KR101983688B1 (ko) 곡면 거울을 갖는 회전형 스캐닝 라이다
WO2002075348A3 (en) Omni-directional radiation source and object locator
JP3183089B2 (ja) 光レーダ装置
CN212277173U (zh) 电子模块和三维扫描设备
JP3271694B2 (ja) 光レーダ装置
JP3208636B2 (ja) 光レーダ装置
KR970048691A (ko) 미러각도 검출장치 및 검출방법
KR20180052379A (ko) 광출력 모듈 및 이를 포함하는 라이다 모듈
KR920009107A (ko) 광 공간 전송 장치
US20210382150A1 (en) Wide fov lidar and vehicle with multiple galvanometer scanners
CN111722206A (zh) 一种激光雷达光路联调系统
JP2021110698A (ja) 光学式三次元形状測定装置
US20020145723A1 (en) Technique for lowering the noise/signal ratio of a range finder
CN111656214A (zh) 光学雷达装置
CN220913342U (zh) 激光雷达的装调装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees