JP3182874B2 - 1缶2回路型瞬間加熱式熱交換器 - Google Patents
1缶2回路型瞬間加熱式熱交換器Info
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- JP3182874B2 JP3182874B2 JP13190592A JP13190592A JP3182874B2 JP 3182874 B2 JP3182874 B2 JP 3182874B2 JP 13190592 A JP13190592 A JP 13190592A JP 13190592 A JP13190592 A JP 13190592A JP 3182874 B2 JP3182874 B2 JP 3182874B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は1個の燃焼缶体の熱交換
器によって2つの回路を流れる水をそれぞれ瞬間加熱す
ることができる1缶2回路型瞬間加熱式熱交換器に関す
る。
器によって2つの回路を流れる水をそれぞれ瞬間加熱す
ることができる1缶2回路型瞬間加熱式熱交換器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図3に従来のこの種熱交換器の例を示
す。10はフィンシートで、図示しない燃焼缶体の内空上
部に複数枚が整列せられて配置される。そして各フィン
シート10には複数個のダルマ型貫通穴20が2段に千鳥状
に設けられている。各ダルマ型貫通穴20は上貫通穴21と
下貫通穴22とが上下に並列する一対の貫通穴になされ、
上貫通穴21に図示しない給湯回路の熱交換パイプQが貫
通してロウ付けされ、下貫通穴22には図示しない風呂追
い焚き回路の熱交換パイプFが貫通してロウ付けされて
いる。図示しないバーナによる燃焼は下方で行われ、燃
焼ガスが下方から上昇してくる。よって各一対の貫通穴
20に貫通される熱交換パイプF、Qは、下にある風呂追
い焚き回路の熱交換パイプFが火炎に対して上流とな
り、上にある給湯回路の熱交換パイプQが火炎に対して
下流となる。従来において風呂追い焚き回路の熱交換パ
イプFを火炎に対して上流としたのは、風呂追い焚きの
ための加熱を給湯のための加熱よりもより強力にする必
要からである。
す。10はフィンシートで、図示しない燃焼缶体の内空上
部に複数枚が整列せられて配置される。そして各フィン
シート10には複数個のダルマ型貫通穴20が2段に千鳥状
に設けられている。各ダルマ型貫通穴20は上貫通穴21と
下貫通穴22とが上下に並列する一対の貫通穴になされ、
上貫通穴21に図示しない給湯回路の熱交換パイプQが貫
通してロウ付けされ、下貫通穴22には図示しない風呂追
い焚き回路の熱交換パイプFが貫通してロウ付けされて
いる。図示しないバーナによる燃焼は下方で行われ、燃
焼ガスが下方から上昇してくる。よって各一対の貫通穴
20に貫通される熱交換パイプF、Qは、下にある風呂追
い焚き回路の熱交換パイプFが火炎に対して上流とな
り、上にある給湯回路の熱交換パイプQが火炎に対して
下流となる。従来において風呂追い焚き回路の熱交換パ
イプFを火炎に対して上流としたのは、風呂追い焚きの
ための加熱を給湯のための加熱よりもより強力にする必
要からである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来例
のように、給湯回路の熱交換パイプQと風呂追い焚き回
路の熱交換パイプFを上下一対に配した場合には、特に
バーナから遠い方の回路(従来では給湯回路)を単独運
転する場合、バーナに近い方の回路、即ち風呂追い焚き
回路の熱交換パイプFが過熱されやすい問題があった。
とくに風呂追い焚き回路の熱交換パイプFは浴槽に水が
ない場合は、パイプF内も空の状態となり、空焚き状態
となる問題があった(給湯回路側は水が空になることは
ない)。そしてこのように、両熱交換パイプQ、Fの加
熱程度の大きな差による熱膨張の大きな相違により、熱
交換パイプQ、Fやフィンシート10に大きな引っ張り、
圧縮の応力が加わり、その繰り返しによって熱交換パイ
プQ、Fやフィンシート10の一部が割れる等の問題があ
った。一方、火炎から遠い方の熱交換パイプQの熱交換
効率が低いという問題も含んでいた。
のように、給湯回路の熱交換パイプQと風呂追い焚き回
路の熱交換パイプFを上下一対に配した場合には、特に
バーナから遠い方の回路(従来では給湯回路)を単独運
転する場合、バーナに近い方の回路、即ち風呂追い焚き
回路の熱交換パイプFが過熱されやすい問題があった。
とくに風呂追い焚き回路の熱交換パイプFは浴槽に水が
ない場合は、パイプF内も空の状態となり、空焚き状態
となる問題があった(給湯回路側は水が空になることは
ない)。そしてこのように、両熱交換パイプQ、Fの加
熱程度の大きな差による熱膨張の大きな相違により、熱
交換パイプQ、Fやフィンシート10に大きな引っ張り、
圧縮の応力が加わり、その繰り返しによって熱交換パイ
プQ、Fやフィンシート10の一部が割れる等の問題があ
った。一方、火炎から遠い方の熱交換パイプQの熱交換
効率が低いという問題も含んでいた。
【0004】そこで本発明は、上記従来技術の欠点を解
消し、熱交換器の熱交換パイプやフィンシートの破損が
生じにくく耐久性があり、しかもバーナから遠い方の熱
交換パイプにおける熱交換効率も向上する1缶2回路型
瞬間加熱式熱交換器の提供を目的とする。
消し、熱交換器の熱交換パイプやフィンシートの破損が
生じにくく耐久性があり、しかもバーナから遠い方の熱
交換パイプにおける熱交換効率も向上する1缶2回路型
瞬間加熱式熱交換器の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、給湯回路の熱交換パイプと風呂追い焚き
回路の熱交換パイプを1つの燃焼缶体の熱交換器の整列
するフィンシートに貫通させ、それぞれの回路に流れる
水を瞬間加熱するようにした1缶2回路型瞬間加熱式熱
交換器であって、前記風呂追い焚き回路の熱交換パイプ
を上に給湯回路の熱交換パイプを下にして並列させたも
のを一対にして貫通させると共に、その各上下一対の貫
通穴が前記フィンシートに対して2段以上に千鳥状に配
置されるようにし、且つ火炎に対して上流側にある前記
フィンシート下縁の切り欠きを、最下段にある各一対の
貫通穴の左右中間位置において、その切り欠き先端が少
なくとも前記各一対の貫通穴の上の貫通穴位置に達する
切り欠き深さとしたことを特徴としている。
め、本発明は、給湯回路の熱交換パイプと風呂追い焚き
回路の熱交換パイプを1つの燃焼缶体の熱交換器の整列
するフィンシートに貫通させ、それぞれの回路に流れる
水を瞬間加熱するようにした1缶2回路型瞬間加熱式熱
交換器であって、前記風呂追い焚き回路の熱交換パイプ
を上に給湯回路の熱交換パイプを下にして並列させたも
のを一対にして貫通させると共に、その各上下一対の貫
通穴が前記フィンシートに対して2段以上に千鳥状に配
置されるようにし、且つ火炎に対して上流側にある前記
フィンシート下縁の切り欠きを、最下段にある各一対の
貫通穴の左右中間位置において、その切り欠き先端が少
なくとも前記各一対の貫通穴の上の貫通穴位置に達する
切り欠き深さとしたことを特徴としている。
【0006】
【作用】1缶2回路型瞬間加熱式熱交換器においては、
これまでは風呂の追い焚き加熱を重要視しており、この
追い焚き加熱に大きな熱量が必要なことから、風呂追い
焚き回路の熱交換パイプを下として火炎に対する上流側
としていたが、最近では熱交換器による給湯が重要視さ
れるようになってきており、温水を大流量で給湯するの
に便利なものが好まれるようになってきている。また風
呂追い焚きについても、浴槽へ高温水を注ぎ湯すること
である程度の代用ができることから、追い焚きの能力を
あまり強力にする必要がなくなってきている。このよう
な状況を背景に、本発明では給湯回路の熱交換パイプと
風呂追い焚き回路の熱交換パイプとの位置を従来と逆に
し、給湯回路の熱交換パイプを火炎に対して上流側と
し、風呂追い焚き回路の熱交換パイプを火炎に対して下
流側に配置している。 風呂追い焚き回路の熱交換パイ
プは、浴槽に水が入っていない場合にはパイプ内が空の
状態となるが、火炎から遠い方に配置せられるので、給
湯単独運転の場合においても、空焚きによる温度上昇が
抑制される。一方、給湯回路の熱交換パイプは火炎から
近い方に配置せられているが、パイプ内に常に水が入っ
ているので、風呂追い焚き単独運転の場合にも、該給湯
回路の熱交換パイプが過熱状態になることが避けられ
る。よって両パイプ間における温度差が従来に比べて低
減され、割れの発生が低減される。また火炎に対して上
流側にあるフィンシート下縁の切り欠きを、少なくとも
最下段にある各一対の貫通穴の上の貫通穴に達するよう
に深くしたので、熱交換パイプの左右方向、上下方向の
拘束が減少せられ、歪みによる割れの発生が減少せられ
る。一方、前記フィンシート下縁の切り欠き深さを少な
くとも最下段にある各一対の貫通穴の上の貫通穴に達す
るように深くしたので、上下一対の熱交換パイプのうち
上(火炎に対して下流側)にある風呂追い焚き回路の熱
交換パイプの熱交換効率が上昇せられることができる。
またこれによって上下両熱交換パイプ間の温度勾配も小
さくでき、熱膨張歪みを小さくすることができる。
これまでは風呂の追い焚き加熱を重要視しており、この
追い焚き加熱に大きな熱量が必要なことから、風呂追い
焚き回路の熱交換パイプを下として火炎に対する上流側
としていたが、最近では熱交換器による給湯が重要視さ
れるようになってきており、温水を大流量で給湯するの
に便利なものが好まれるようになってきている。また風
呂追い焚きについても、浴槽へ高温水を注ぎ湯すること
である程度の代用ができることから、追い焚きの能力を
あまり強力にする必要がなくなってきている。このよう
な状況を背景に、本発明では給湯回路の熱交換パイプと
風呂追い焚き回路の熱交換パイプとの位置を従来と逆に
し、給湯回路の熱交換パイプを火炎に対して上流側と
し、風呂追い焚き回路の熱交換パイプを火炎に対して下
流側に配置している。 風呂追い焚き回路の熱交換パイ
プは、浴槽に水が入っていない場合にはパイプ内が空の
状態となるが、火炎から遠い方に配置せられるので、給
湯単独運転の場合においても、空焚きによる温度上昇が
抑制される。一方、給湯回路の熱交換パイプは火炎から
近い方に配置せられているが、パイプ内に常に水が入っ
ているので、風呂追い焚き単独運転の場合にも、該給湯
回路の熱交換パイプが過熱状態になることが避けられ
る。よって両パイプ間における温度差が従来に比べて低
減され、割れの発生が低減される。また火炎に対して上
流側にあるフィンシート下縁の切り欠きを、少なくとも
最下段にある各一対の貫通穴の上の貫通穴に達するよう
に深くしたので、熱交換パイプの左右方向、上下方向の
拘束が減少せられ、歪みによる割れの発生が減少せられ
る。一方、前記フィンシート下縁の切り欠き深さを少な
くとも最下段にある各一対の貫通穴の上の貫通穴に達す
るように深くしたので、上下一対の熱交換パイプのうち
上(火炎に対して下流側)にある風呂追い焚き回路の熱
交換パイプの熱交換効率が上昇せられることができる。
またこれによって上下両熱交換パイプ間の温度勾配も小
さくでき、熱膨張歪みを小さくすることができる。
【0007】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施例である1缶2回路型瞬間加
熱式熱交換器の要部の正面図である。10はフィンシート
で、図示しない燃焼缶体の内空上部に複数枚が整列せら
れて配置される。そして各フィンシート10には複数個の
ダルマ型貫通穴20が2段に千鳥状に設けられている。各
ダルマ型貫通穴20は上貫通穴21と下貫通穴22とが上下に
並列する一対の貫通穴になされている。以上は従来と同
様である。
図1は本発明の第1の実施例である1缶2回路型瞬間加
熱式熱交換器の要部の正面図である。10はフィンシート
で、図示しない燃焼缶体の内空上部に複数枚が整列せら
れて配置される。そして各フィンシート10には複数個の
ダルマ型貫通穴20が2段に千鳥状に設けられている。各
ダルマ型貫通穴20は上貫通穴21と下貫通穴22とが上下に
並列する一対の貫通穴になされている。以上は従来と同
様である。
【0008】、上貫通穴21に風呂追い焚き回路の熱交換
パイプFが貫通してロウ付けされ、下貫通穴22には給湯
回路の熱交換パイプQが貫通してロウ付けされている。
図示しないバーナによる燃焼は下方で行われ、燃焼ガス
が下方から上昇してくる。よって各一対の貫通穴20に貫
通される熱交換パイプF、Qは、下にある給湯回路の熱
交換パイプQが火炎に対して上流となり、上にある風呂
追い焚き回路の熱交換パイプFが火炎に対して下流とな
る。給湯回路の熱交換パイプQが火炎に対して上流とな
り、風呂追い焚き回路の熱交換パイプFが火炎に対して
下流となるため、給湯単独運転の場合の風呂追い焚き側
の熱交換パイプFの空焚きによる過熱程度が減少され
る。また風呂追い焚き単独運転の場合には、給湯側の熱
交換パイプQには常時水が入っているので、過熱程度が
低く抑制できる。よって両熱交換パイプF、Q間におけ
る大きな温度差を無くすることができ、膨張差による割
れ等を減少させることができる。勿論給湯側の熱交換パ
イプQの熱交換効率が良いので、給湯優先型の熱交換器
には相応しい状態となる。
パイプFが貫通してロウ付けされ、下貫通穴22には給湯
回路の熱交換パイプQが貫通してロウ付けされている。
図示しないバーナによる燃焼は下方で行われ、燃焼ガス
が下方から上昇してくる。よって各一対の貫通穴20に貫
通される熱交換パイプF、Qは、下にある給湯回路の熱
交換パイプQが火炎に対して上流となり、上にある風呂
追い焚き回路の熱交換パイプFが火炎に対して下流とな
る。給湯回路の熱交換パイプQが火炎に対して上流とな
り、風呂追い焚き回路の熱交換パイプFが火炎に対して
下流となるため、給湯単独運転の場合の風呂追い焚き側
の熱交換パイプFの空焚きによる過熱程度が減少され
る。また風呂追い焚き単独運転の場合には、給湯側の熱
交換パイプQには常時水が入っているので、過熱程度が
低く抑制できる。よって両熱交換パイプF、Q間におけ
る大きな温度差を無くすることができ、膨張差による割
れ等を減少させることができる。勿論給湯側の熱交換パ
イプQの熱交換効率が良いので、給湯優先型の熱交換器
には相応しい状態となる。
【0009】前記フィンシート10の下縁に切り欠き深さ
の深い切り欠き11を形成している。この切り欠き11は最
下段にある各ダルマ型貫通穴20の左右中間位置に位置
し、三角形状に切り込まれて、その切り欠き深さaが、
少なくとも、最下段にある各ダルマ型貫通穴20の上貫通
穴21の位置まで達する深さとする。このように切り欠き
深さaを深くすることで、火炎による熱が上貫通穴21に
貫通される熱交換パイプFへも達し易くなり、熱交換効
率が上昇する。即ち上下の熱交換パイプQ、Fの熱交換
効率の差を減少させることができる。切り欠き深さaの
深い切り欠き11を形成することで、最下段の各ダルマ型
貫通穴20に貫通される熱交換パイプF、Qの左右方向、
上下方向の拘束が減少せられ、歪みによる割れの発生が
減少せられる。また、切り欠き11が深いことで、最下段
の各ダルマ型貫通穴20の上貫通穴21に貫通せられる風呂
側の熱交換パイプFへの熱の回りがよくなり、風呂追い
焚き運転時の加熱効率を上昇させることができる。また
上下両熱交換パイプF、Q間の温度勾配も小さくでき、
熱膨張歪みを小さくすることができる。
の深い切り欠き11を形成している。この切り欠き11は最
下段にある各ダルマ型貫通穴20の左右中間位置に位置
し、三角形状に切り込まれて、その切り欠き深さaが、
少なくとも、最下段にある各ダルマ型貫通穴20の上貫通
穴21の位置まで達する深さとする。このように切り欠き
深さaを深くすることで、火炎による熱が上貫通穴21に
貫通される熱交換パイプFへも達し易くなり、熱交換効
率が上昇する。即ち上下の熱交換パイプQ、Fの熱交換
効率の差を減少させることができる。切り欠き深さaの
深い切り欠き11を形成することで、最下段の各ダルマ型
貫通穴20に貫通される熱交換パイプF、Qの左右方向、
上下方向の拘束が減少せられ、歪みによる割れの発生が
減少せられる。また、切り欠き11が深いことで、最下段
の各ダルマ型貫通穴20の上貫通穴21に貫通せられる風呂
側の熱交換パイプFへの熱の回りがよくなり、風呂追い
焚き運転時の加熱効率を上昇させることができる。また
上下両熱交換パイプF、Q間の温度勾配も小さくでき、
熱膨張歪みを小さくすることができる。
【0010】また本実施例では、最下段にある各ダルマ
型貫通穴20の下貫通穴22の周囲の下半部に位置する下端
フィン部12の幅bを非常に小さくしている。これによっ
て最下段の下貫通穴22に貫通される給湯回路の熱交換パ
イプQの熱交換効率を少し下げ、その上にある上貫通穴
21の風呂追い焚き回路の熱交換パイプFとの熱交換効率
の差を減じている。
型貫通穴20の下貫通穴22の周囲の下半部に位置する下端
フィン部12の幅bを非常に小さくしている。これによっ
て最下段の下貫通穴22に貫通される給湯回路の熱交換パ
イプQの熱交換効率を少し下げ、その上にある上貫通穴
21の風呂追い焚き回路の熱交換パイプFとの熱交換効率
の差を減じている。
【0011】図2は本発明の第2の実施例である1缶2
回路型瞬間加熱式熱交換器の要部の正面図である。本実
施例では、フィンシート10の下縁の切り欠き13を各ダル
マ型貫通穴20の左右中間位置において大面積でしかも深
く切り込んでいる。即ち、切り欠き13を大きく深く切り
込むことにより、フィンシート10の最下段にあるダルマ
型貫通穴20の下貫通穴22の周囲のフィン幅cと上貫通穴
21の周囲のフィン幅が同程度となり、また広く深い切り
込み13に火炎が充分入り込むことができ、最下段のダル
マ型貫通穴20の上貫通穴21に貫通される熱交換パイプF
に対する熱交換効率を大きく上昇させることができる。
さらに最下段より1段上の千鳥状に配置されたダルマ型
貫通穴20の下貫通穴22の近くまで切り込まれているの
で、その段における熱交換パイプQ、Fの熱交換効率も
全体として上昇する。また切り込み13が広く深くなされ
ているので熱交換パイプF、Qの回りに生じる歪み応力
を充分に開放することができる。しかも切り込み先端が
丸くなされているので、フィンシート10自体の切り込み
13部での割れ等も防止できる。
回路型瞬間加熱式熱交換器の要部の正面図である。本実
施例では、フィンシート10の下縁の切り欠き13を各ダル
マ型貫通穴20の左右中間位置において大面積でしかも深
く切り込んでいる。即ち、切り欠き13を大きく深く切り
込むことにより、フィンシート10の最下段にあるダルマ
型貫通穴20の下貫通穴22の周囲のフィン幅cと上貫通穴
21の周囲のフィン幅が同程度となり、また広く深い切り
込み13に火炎が充分入り込むことができ、最下段のダル
マ型貫通穴20の上貫通穴21に貫通される熱交換パイプF
に対する熱交換効率を大きく上昇させることができる。
さらに最下段より1段上の千鳥状に配置されたダルマ型
貫通穴20の下貫通穴22の近くまで切り込まれているの
で、その段における熱交換パイプQ、Fの熱交換効率も
全体として上昇する。また切り込み13が広く深くなされ
ているので熱交換パイプF、Qの回りに生じる歪み応力
を充分に開放することができる。しかも切り込み先端が
丸くなされているので、フィンシート10自体の切り込み
13部での割れ等も防止できる。
【0012】給湯単独運転の場合には、風呂追い焚き側
の熱交換パイプFは火炎に対して給湯側の熱交換パイプ
Qより遠い位置にあるので、風呂側熱交換パイプFの空
焚きによる過熱程度が減少される。また風呂追い焚き単
独運転の場合には、火炎に近い側の給湯用の熱交換パイ
プQには常時水が入っているので、過熱程度が低く抑制
できる。また大きく深い切り欠き13により、火炎から遠
い側の風呂追い焚き側の熱交換パイプFの熱交換効率を
上げることができる。よってまた風呂追い焚き運転時の
全体としての燃焼入力も減らすことができ、上下の熱交
換パイプF、Qおける温度勾配も減らすことが出来る。
の熱交換パイプFは火炎に対して給湯側の熱交換パイプ
Qより遠い位置にあるので、風呂側熱交換パイプFの空
焚きによる過熱程度が減少される。また風呂追い焚き単
独運転の場合には、火炎に近い側の給湯用の熱交換パイ
プQには常時水が入っているので、過熱程度が低く抑制
できる。また大きく深い切り欠き13により、火炎から遠
い側の風呂追い焚き側の熱交換パイプFの熱交換効率を
上げることができる。よってまた風呂追い焚き運転時の
全体としての燃焼入力も減らすことができ、上下の熱交
換パイプF、Qおける温度勾配も減らすことが出来る。
【0013】
【発明の効果】本発明は以上の構成よりなり、請求項1
に記載の1缶2回路型瞬間加熱式熱交換器によれば、風
呂追い焚き回路の熱交換パイプを上に給湯回路の熱交換
パイプを下にして並列させたものを一対にして貫通させ
ると共に、その各上下一対の貫通穴が前記フィンシート
に対して2段以上に千鳥状に配置されるようにし、且つ
火炎に対して上流側にある前記フィンシート下縁の切り
欠きを、最下段にある各一対の貫通穴の左右中間位置に
おいて、その切り欠き先端が少なくとも前記各一対の貫
通穴の上の貫通穴位置に達する切り欠き深さとしたの
で、第1に、空焚きが生じうる風呂追い焚き回路の熱交
換パイプが火炎から遠いほうに位置せしめられること
で、給湯単独運転の場合にも、風呂追い焚き回路の熱交
換パイプが過熱状態になるのが抑制でき、耐久性を向上
させることができる。第2に、フィンシート下縁の切り
欠きを、少なくとも、最下端にある各一対の貫通穴の上
の貫通穴位置まで達する深さとしたので、該切り欠きに
よって熱交換パイプ回りの熱歪みやその他の歪みが開放
され、熱応力等による割れの発生を防止することができ
る。第3に、フィンシート下縁の切り欠きを、少なくと
も、最下端にある各一対の貫通穴の上の貫通穴位置まで
達する深さとしたので、上下一対の熱交換パイプのうち
上(火炎に対して下流側)にある風呂追い焚き回路の熱
交換パイプの熱交換効率を上昇させることができ、風呂
追い焚き運転時の使い勝手がよくなる。またこれによっ
て上下両熱交換パイプ間の温度勾配も小さくでき、熱膨
張歪みを小さく、割れの発生を抑制することができる。
に記載の1缶2回路型瞬間加熱式熱交換器によれば、風
呂追い焚き回路の熱交換パイプを上に給湯回路の熱交換
パイプを下にして並列させたものを一対にして貫通させ
ると共に、その各上下一対の貫通穴が前記フィンシート
に対して2段以上に千鳥状に配置されるようにし、且つ
火炎に対して上流側にある前記フィンシート下縁の切り
欠きを、最下段にある各一対の貫通穴の左右中間位置に
おいて、その切り欠き先端が少なくとも前記各一対の貫
通穴の上の貫通穴位置に達する切り欠き深さとしたの
で、第1に、空焚きが生じうる風呂追い焚き回路の熱交
換パイプが火炎から遠いほうに位置せしめられること
で、給湯単独運転の場合にも、風呂追い焚き回路の熱交
換パイプが過熱状態になるのが抑制でき、耐久性を向上
させることができる。第2に、フィンシート下縁の切り
欠きを、少なくとも、最下端にある各一対の貫通穴の上
の貫通穴位置まで達する深さとしたので、該切り欠きに
よって熱交換パイプ回りの熱歪みやその他の歪みが開放
され、熱応力等による割れの発生を防止することができ
る。第3に、フィンシート下縁の切り欠きを、少なくと
も、最下端にある各一対の貫通穴の上の貫通穴位置まで
達する深さとしたので、上下一対の熱交換パイプのうち
上(火炎に対して下流側)にある風呂追い焚き回路の熱
交換パイプの熱交換効率を上昇させることができ、風呂
追い焚き運転時の使い勝手がよくなる。またこれによっ
て上下両熱交換パイプ間の温度勾配も小さくでき、熱膨
張歪みを小さく、割れの発生を抑制することができる。
【図1】本発明の第1の実施例である1缶2回路型瞬間
加熱式熱交換器の要部の正面図である。
加熱式熱交換器の要部の正面図である。
【図2】本発明の第2の実施例である1缶2回路型瞬間
加熱式熱交換器の要部の正面図である。
加熱式熱交換器の要部の正面図である。
【図3】従来の1缶2回路型瞬間加熱式熱交換器の要部
の正面図である。
の正面図である。
10 フィンシート 11 切り欠き 13 切り欠き 20 ダルマ型貫通穴 21 上貫通穴 22 下貫通穴 F 風呂追い焚き回路の熱交換パイプ Q 給湯回路の熱交換パイプ a 切り欠き深さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−247454(JP,A) 特開 平2−154942(JP,A) 実開 平3−13066(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24H 1/00 303 F24H 9/00
Claims (1)
- 【請求項1】 給湯回路の熱交換パイプと風呂追い焚き
回路の熱交換パイプを1つの燃焼缶体の熱交換器の整列
するフィンシートに貫通させ、それぞれの回路に流れる
水を瞬間加熱するようにした1缶2回路型瞬間加熱式熱
交換器であって、前記風呂追い焚き回路の熱交換パイプ
を上に給湯回路の熱交換パイプを下にして並列させたも
のを一対にして貫通させると共に、その各上下一対の貫
通穴が前記フィンシートに対して2段以上に千鳥状に配
置されるようにし、且つ火炎に対して上流側にある前記
フィンシート下縁の切り欠きを、最下段にある各一対の
貫通穴の左右中間位置において、その切り欠き先端が少
なくとも前記各一対の貫通穴の上の貫通穴位置まで達に
切り欠き深さとしたことを特徴とする1缶2回路型瞬間
加熱式熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13190592A JP3182874B2 (ja) | 1992-04-24 | 1992-04-24 | 1缶2回路型瞬間加熱式熱交換器 |
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