JP3182339B2 - 映像信号処理回路 - Google Patents

映像信号処理回路

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JP3182339B2 JP13922196A JP13922196A JP3182339B2 JP 3182339 B2 JP3182339 B2 JP 3182339B2 JP 13922196 A JP13922196 A JP 13922196A JP 13922196 A JP13922196 A JP 13922196A JP 3182339 B2 JP3182339 B2 JP 3182339B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオカメラやデ
ィジタルスチルカメラ等において、電源投入時に高速に
映像信号の処理を立ち上げる映像信号処理回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ビデオカメラやディジタルスチルカメラ
等において、カメラ部に電源を投入した瞬間に撮影を行
う場合には、撮像映像信号が立ち上がるのに時間を要す
ると、シャッタチャンスを逃すことになる。特に、ディ
ジタルスチルカメラでは、シャッタボタンが電源スイッ
チの機能を兼ねている場合があり、消費電力削減の為
に、通常は電源をOFF状態に保持しておき、シャッタ
ーボタンを押すと同時に電源が入り、シャッターがきら
れて得られた画像データがメモリに記憶される。そこ
で、撮像映像信号の立ち上がりに時間がかかると常にシ
ャッターチャンスを逃すことになる。
【0003】ここで、映像信号を扱う従来のカメラの映
像信号処理回路の一例を図2を参考に説明する。図2に
おいて、1は入射光を光電変換して撮像信号に変換する
CCDイメージャであり、このCCDイメージャ1出力
は経路10、11を通って2系統の信号となり、それぞ
れDCカット用のコンデンサC1、C2を経て、CDS
回路2に入力される。このCDS回路2はクランプ回路
3、4及びサンプルホールド(S/H)回路5、6、7
にて構成される周知の2重サンプリング回路である。
【0004】クランプ回路3は、経路10からの撮像信
号を所定レベル(例えば2.5V)にクランプするもの
で、クランプ回路4も同様に経路11からの撮像信号を
前記所定レベルにクランプする。
【0005】S/H回路5は、クランプ回路3からのC
CD出力をサンプリングパルス(HP)にてサンプルホ
ールドするもので、パルス(HP)は図3の(B)に示
すようにCCD出力の黒レベルを検出できるタイミング
に設定されており、S/H回路5出力は図3の(D)に
示すようにCCD出力の黒レベルを検出したことにな
る。
【0006】S/H回路6はクランプ回路4からのCC
D出力をサンプリングパルス(DP)にてサンプルホー
ルドするもので、パルス(DP)は図3の(C)に示す
ようにCCD出力の信号成分を検出できるタイミングに
設定されており、S/H回路6出力は図3の(F)に示
すようにCCD出力の信号成分を検出したことになる。
【0007】こうして得られた黒レベルと信号成分レベ
ルの差を取り出せば、有効な撮像信号成分を得ることが
できるが、これらの信号には、サンプリングパルスの漏
れ込みによるノイズが含まれており、このままではS/
Nが良くない。そこで、図3の(E)に示すように、S
/H回路5出力をサンプリングパルス(DP)によって
再びサンプルホールドすると、パルス漏れによるノイズ
の位相をS/H回路6出力に合わせることができ、S/
H回路6、7出力の差を減算器8にて取り出せば、図3
の(G)に示すようにノイズが除去された撮像信号成分
を得ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ここで、CCD出力が
クランプ回路3、4のクランプ電位に到達している場合
には、得られる信号成分は正規の信号となるが、CCD
出力がクランプ電位に到達しない間には、このCDS回
路2からの出力は正常な信号ではなくなる。
【0009】即ち、図4の(A)、(B)はそれぞれク
ランプ回路3、4の入力レベルの直流成分レベルの変化
のみを表した波形図であり、電源投入時に0Vの電圧が
徐々に安定状態でのクランプ電位(2.5V)クランプ
されていく様子が示されており、この0Vから2.5V
への移行に要する期間には正常な撮像信号は期待できな
い。そこで、電源投入後に映像信号を高速で立ち上げる
場合には、CCD出力のクランプ電位に到達する時間を
短くする必要がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、電源投入直後
の所定期間に入力映像信号に所定のバイアスを付与しク
ランプ回路に入力する映像信号処理回路であり、特に、
入力映像信号はCCDイメージャからの撮像信号であ
り、クランプ回路の後段にはサンプルホールド回路を有
する電子式スチルカメラに使用されることを特徴とす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面に従い本発明の一実施
例について説明する。図1は本実施例の回路図である。
図中、従来例の図2と同一部分には同一符号を付して説
明を省略する。
【0012】図1において、図2との相違点は、バイア
ス付与回路20とこのバイアス付与回路20からのバイ
アスを経路10及び11に付与する信号路を配した点で
ある。具体的には、バイアス付与回路は電源線路(V
c)とアース間に抵抗R1、R2とコンデンサC3を直
列的に接続し、抵抗R1、R2の接続中点にトランジス
タQ1のベースを結合し、トランジスタQ1のエミッタ
を電源線路に結合し、コレクタとアース間に抵抗R3、
R4を直列的に接続して構成され、抵抗R3、R4の接
続中点をダイオードD1を介して経路10と、またダイ
オードD2を介して経路11とそれぞれ結合することで
両経路にバイアスを付与している。
【0013】次に上述の回路の動作を説明する。電源が
投入されると、抵抗R1、R2及びコンデンサC3は微
分回路として機能し、一時的にトランジスタQ1のベー
ス電位がL(ロウ)レベルとなってトランジスタQ1が
導通し、電圧Vcを抵抗R4及びR5で分圧された電圧
値が経路10及び11にバイアスとして付加される。従
って、経路10、11での電圧値がこのバイアス分だけ
上昇し、クランプ電位に達する時間が短くなる。そし
て、コンデンサC3がチャージされるとトランジスタQ
1のベース電圧はH(ハイ)となり、トランジスタQ1
は非導通となってバイアスの付加は止まる。
【0014】図4の(C)はトランジスタQ1の導通/
非導通のタイミングを示しており、トランジスタQ1が
導通している期間では、図4の(D)、(E)に示すよ
うに、経路10、11の直流成分レベルは(A)、
(B)に比べて急激に上昇して安定状態でのクランプ電
位に達するまでに要する時間は(A)、(B)に比べて
時間Tだけ短くなり、結果的にこの時間T分だけCDS
回路2から正規の撮像信号が速く得られることになる。
尚、図4において(A)、(B)、(D)、(E)の各
波形図は、CCDイメージャ1からコンデンサC1、C
2を経て入力される撮像信号成分を図示省略し、直流成
分のみの波形を示している。
【0015】コンデンサC3、抵抗R1、R2の各値を
調整することにより、クランプ回路3、4への入力信号
の直流成分レベルが安定状態でのクランプ電位に達する
時点でトランジスタQ1が非導通状態となるようにベー
ス電圧を設定しておけば、クランプ回路3、4が安定状
態になりCDS回路2は正常に動作している期間にはバ
イアス付与回路20からのバイアス付与を阻止して、バ
イアス付与回路20のCDS回路2への影響を抑えられ
る。
【0016】尚、前記実施例では、バイアス付与回路2
0として、微分回路とトランジスタを用いたが、これに
限定されるものではなく、例えば、トランジスタQ1の
ベースにモノマルチを結合して、電源投入時に所定のパ
ルス幅のパルスを作成し、この反転出力をトランジスタ
Q1のベースに印加するように構成してもよいことは言
うまでもない。
【0017】
【発明の効果】上述の如く本発明によると、入力映像信
号の直流成分レベルがクランプ回路の安定状態でのクラ
ンプ電位に達するまでに要する時間を大幅に短縮するこ
とで、正常な映像信号作成を速め、高速で立ち上げるこ
とができるので、CCDイメージャの後段のクランプ回
路に用いれば、撮像機器での撮影の開始タイミングを速
めることができ、特に、ディジタルスチルカメラでは電
源ON直後のシャッターチャンスを逃すことが防止でき
極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の回路図である。
【図2】従来例のブロック図である。
【図3】本発明の一実施例に係わり、CDS回路の動作
を説明する波形図である。
【図4】本発明の一実施例と従来例との対比を行う波形
図である。
【符号の説明】
3 クランプ回路 4 クランプ回路 20 バイアス付与回路 1 CCDイメージャ 5 サンプルホールド回路 6 サンプルホールド回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力映像信号を所定のレベルにクランプ
    するクランプ手段と、 電源投入直後の所定期間に該入力映像信号に所定のバイ
    アスを付与するバイアス付与手段とを備える映像信号処
    理回路。
  2. 【請求項2】 該入力映像信号はCCDイメージャから
    の撮像信号であり、前記クランプ手段の後段にはサンプ
    ルホールド回路を有することを特徴とする請求項1記載
    の映像信号処理回路である。
  3. 【請求項3】 前記映像信号処理回路は静止画撮影用の
    電子式スチルカメラに使用されることを特徴とする前記
    請求項2記載の映像信号処理回路。
JP13922196A 1996-05-31 1996-05-31 映像信号処理回路 Expired - Fee Related JP3182339B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6372071B1 (en) 1990-12-27 2002-04-16 Pirelli Coordinamento Pneumatici S.P.A. Article comprising at least one metal wire embedded in a vulcanized elastomeric material

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6372071B1 (en) 1990-12-27 2002-04-16 Pirelli Coordinamento Pneumatici S.P.A. Article comprising at least one metal wire embedded in a vulcanized elastomeric material

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