JP3182319B2 - タイヤスリップ率の相対測定方法 - Google Patents

タイヤスリップ率の相対測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤの押付け条
件が異なる2つの条件のもとでタイヤの回転数をそれぞ
れ測定し、これらの回転数よりタイヤのスリップ率を求
めるタイヤの相対スリップ率の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】路面を走行する車両が、例えば加速して
いるときタイヤの接地面が、路面に対してどのようなす
べりの関係にあるのかを示すのにスリップ比という言葉
が用いられる。
【0003】トレッド部の接地域内における平均速度を
Vb、路面の速度をVrとし、制動時におけるスリップ
比sは s=(Vr−Vb)/Vr として定義される。
【0004】トレッド部のスリップといっても、もちろ
ん全体が均一に滑っているわけではなく、ある部分は路
面に密着し、他の部分は滑っていてその方向もまちまち
だが、接地面全体として平均化された滑りをスリップ比
として表す。スリップ比が小さければ路面にくっついて
いる部分が多く、これが大きくなるにつれて滑っている
部分が多くなり、スリップ比1.0で全体が滑り出すと
いうわけである。
【0005】このことから、スリップ比の小さいところ
では外からタイヤの接地部を観察しても、トレッドと路
面の間にずれが生じているようには見えない。スリップ
比が大きくなると、乾燥した舗装路ならタイヤの滑り音
が聞こえるのでスリップしているとわかるが、それでも
1.0近くにならないと目には見えにくい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような速度をベー
スにしたスリップ比の測定は、実車走行に等しい条件で
測定を行わねばならず装置が大型化する。測定精度を高
めるには、高速走行を必要とするなど測定が大掛りとな
る。
【0007】なお、タイヤを単独で走行テストを行う方
法もある。例えば図8に示すように大径の回転ドラムd
の外周面にタイヤwを接触させつつタイヤwの性能を調
査するドラム試験機が存在する。しかしこの回転ドラム
dは、ドラムである以上その周面は円弧によって形成さ
れ、このような装置を用いてタイヤの速度よりスリップ
比を求めた場合には、平坦路面と、円弧面との相違から
平坦な路面走行状態とは接地面の形状及びタイヤの傾き
が異なることによって、測定に誤差が生じるなど実態を
把握し得ない。
【0008】又、特開昭55−128110号におい
て、タイヤの実走行距離を試供タイヤを平板上で転動さ
せかつパルス波を用いて測定する装置が開示されている
が、この装置はバッテリー等を載置するなど大掛かりと
なり、しかもパルス波はタイヤ回転とは無関係に発生す
るので走行距離の測定に用いる以外には利用し得ない構
造のものであった。
【0009】発明者は、タイヤの押付けた路面模擬板を
移動させこの路面の模擬板が実距離を移動するに要した
タイヤの回転数をタイヤの押付け条件を違えてそれぞれ
測定し、その測定値より前述のスリップ比に対応したタ
イヤのスリップ率(本明細書において相対スリップ率と
名付ける)を求めうることを見出し本発明を完成させた
のである。
【0010】本発明は簡易な方法で各条件間での相対
リップ率を測定でき、この相対スリップ率を基にしてタ
イヤの摩耗速度、偏摩耗の発生予測を可能とするタイヤ
相対スリップ率の測定方法の提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、長さ方向に移
動可能な路面模擬板とタイヤを装着する回転軸とを有す
るタイヤスリップ測定機の前記回転軸にタイヤを嵌着し
かつこのタイヤを前記路面模擬板に押付けるとともに、
回転軸又は路面模擬板を駆動しタイヤを回転させつつ路
面模擬板を移動させることにより路面模擬板が一定距離
を移動するのに要したタイヤの回転数を押付けの条件が
異なる第1条件、第2条件で測定し、 第1条件でのパル
ス的信号数R1、第2条件でのパルス的信号数R2とす
るとき、 S=(R2−R1)/R1×100(%) により求まるタイヤの相対スリップ率Sを求めることを
特徴とするタイヤ相対スリップ率の測定方法である。
【0012】又請求項2の発明は、タイヤの回転数は、
回転軸の等しい回転ピッチ角度ごとにパルス的信号を回
転軸1回転当り500回以上発生させるパルス発生装置
を用いており、この方法を用いて測定することにより精
度が高いスリップ比を得ることができる。
【0013】さらに前記一定距離Lは、タイヤが回転開
始後に1/4回転以上回転した路面模擬板上の相当位置
を起点とし、タイヤが1/2回転以上回転した相当位置
を終点とし、この起点と終点との間の長さとすることに
より、起動、停止時における測定誤差を排除でき高精度
のスリップ比を得ることが出来る。
【0014】ここで押付けの条件としては、 (1)タイヤを路面模擬板に押付ける押付け力、即ちタ
イヤに作用する縦荷重。 (2)キャンバー角。 (3)スリップ角。 (4)制動力又は駆動力。 (5)タイヤの内腔に装填される空気圧、即ちタイヤ内
圧。 等がある。又、これらの条件の中で1つ又は2つ以上違
えて押付けの条件を違える。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の一例を
図面に基づき説明する。図1〜5においてタイヤ相対
リップ測定方法は、タイヤスリップ測定機2を用いて測
定する。
【0016】タイヤスリップ測定機2は図1に示す如
く、長尺矩形板からなりかつ長さ方向に移動可能な路面
模擬板3と、タイヤ4を装着する回転軸5とを有する。
【0017】路面模擬板3は、上面がタイヤが走行する
一般路面と略等しい粗さの仕上面あるいは平滑スチール
面等を有する。模擬板本体3Aの一端に該模擬板本体3
Aの長手方向の長さに略等しい長さを有しかつ上面にラ
ックを具える長寸のラック体11を延設し、この模擬板
本体3Aはラック体11とともに、路面模擬板3の長さ
方向に配列した複数のコロ12…上に載置され、従って
路面模擬板3は、コロ12…の転動によってその長さ方
向に移動可能としている。
【0018】前記ラック体11は、減速電動機Mの出力
軸13に取付くピニオン14と噛合する。従ってこの減
速電動機Mの正逆転駆動によって、路面模擬板3を往復
動できかつ停止させることが出来る。
【0019】又、スリップ測定機2には、タイヤ4を路
面模擬板3に取付ける押圧部16と、タイヤ4の回転数
を測定しうる計測部17とが設けられる。
【0020】押圧部16はタイヤ4の中心軸と同芯に配
され該タイヤ4を、共廻り可能に嵌着する前記回転軸5
を、タイヤ4を挟んでその両側で支持する軸受19、1
9によって保持するとともに、軸受19、19はそれぞ
れ下方に向かって押圧しうる油圧又はエアーシリンダー
からなる押圧具21を介して固定される。
【0021】又、押圧部16は、タイヤ4の路面模擬板
3の移動方向に対する向きを変化させうる旋回手段22
と、前記2つの押圧具21、21に押圧力の差を付すこ
とにより回転軸5を傾斜させる傾斜手段23とを具え
る。
【0022】従って、タイヤ4には、押圧具21によっ
て路面模擬板3に対してタイヤ4を所望の圧力を加えて
押付けることが出来るとともに、前記傾斜手段23によ
って回転軸5を傾けることにより、タイヤ4に所定のキ
ャンバー角αを付与することができ、又旋回手段22に
よって、タイヤ4にスリップ角βを付与することが出来
る。
【0023】このように、押圧部16はタイヤ4を種々
な走行条件のもとで路面模擬板3に押し付けかつ路面模
擬板3を移動させることにより回転させてテストするこ
とが出来る。
【0024】計測部17は、本実施例では、前記回転軸
5と同芯に取付く測定円板25と、この測定円板25の
回転による距離の変化を計測するレーザー距離計26
と、レーザ距離計26より得られた波動をパルス的信号
数に変換し、タイヤの回転数を得るパルス発生装置6と
を具える。
【0025】測定円板25は、厚みを有する円板体であ
り、回転軸5に固着されるとともに、その外側の円周面
25Aに、周方向に並ぶ多数の刻み部27が設けられ
る。刻み部27は本実施例では、図2に示す如く、測定
円板の両側面間を結ぶ断面矩形の細溝であって、この細
溝の溝底は外周面25Aから凹むとともに、該円周面2
5Aに沿ってかつ回転軸5の等しいピッチ毎に500個
以上設けられる。
【0026】従って、減速電動機Mを駆動することによ
り、路面模擬板3は長さ方向に移動し、その移動により
路面模擬板3に押付けられたタイヤ4が回転する。これ
により回転軸5に固定される測定円板25も回転軸5の
軸芯を中心として回転することが出来る。なお、前記減
速電動機Mをその出力回転数を可変とすることにより、
測定が一層容易かつ測定範囲を拡大しうる。
【0027】レーザ距離計26は、例えば図3に原理を
示すマイケルソン干渉計を採用することが出来る。この
マイケルソン干渉計は、レーザ発光器31からの光を測
定円板25の外周面25Aに投光し、その反射光32
と、器内に設ける固定鏡33から反射して戻る基準光3
4との光路差によって生じる光の干渉現象を検出器35
が読み取り前記外周面25Aまでの距離を高精度に測定
しうる周知の距離計測器であり、このような構成による
装置としては、例えば三菱電機(株)製のレーザ式変位
計(MD−1211B等)がある。
【0028】従って、この反射光32を反射させる測定
円板25の外周面25Aに前記刻み部27が存在するこ
とによって、この測定円板25の回転によって、反射光
32は、刻み部27が通過する毎にその光路長さに差が
生じこの距離差を検出器35が経時的に検知することが
出来る。その経時的な距離の波形は図4に示す如くな
る。又、レーザ距離計26は、これを電気的に変換しそ
の電気信号36を出力する。
【0029】前記電気信号36は増巾器37により増巾
され、パルス発生装置6に入力される。パルス発生装置
6は前記信号36を基準レベルを変化させ図5のグラフ
に示すように2値化(0レベル化)して方形波かつ等高
の0と1とのパルス的信号として、しかも時間Tととも
に記録することが出来る。
【0030】然して、レーザー距離計26を測定円板2
5の円周面25Aに向き合わせて設置するとともに、減
速電動機Mを駆動し、路面模擬板3をその長手方向に移
動させる。路面模擬板3の移動によって、その上面に押
し付けられたタイヤ4は回転し、回転軸5を介して結合
する測定円板25が回転する。他方、レーザ距離計26
は、該レーザ距離計26と前記円周面25Aとの間の距
離を時間Tとともに記録する。
【0031】ここで円周面25Aには前述の如く複数個
の刻み部27…が回転軸5の回転ピッチ角度毎に設けら
れており、レーザ距離計26はこの刻み部27と向き合
う毎に、距離の相違を検知しかつ経時的に波状を記録す
る。又、パルス発生装置6によって前記波形は2値価処
理され、計数の容易な方形のパルス的信号に変換され、
単位時間T当たりのバルス的信号数Rを解読しかつ記録
することが出来る。
【0032】又、本実施例ではパルス発生装置6には演
算機能を有し、前述の単位時間T当たりのパルス数nを
演算することにより、回転体2の回転数を求めることが
出来る。
【0033】 ここでn :単位時間当たり計測した刻み数の数(即ちパルス的信号数R) p :刻み部27、27間の円周面3A上のピッチ no:円周面25A上に設けた刻み部27の総数 ro:円周面25Aの回転軸中心からの半径 N :上記計測値から求められる回転軸5の即ちタイヤ4の回転数 とするとき、測定円板25の円周面の長さは、 nop=2πr0 (1)
【0034】又、前記測定円板25の円周面25Aの周
速度vは次の関係がそれぞれ成立する。 v=2πr0 N (2) v=np/T (3) (2)式に(1)式を代入すれば v=n0 pN (4) (3)、(4)式より np/T=n0 pN (5) 従って回転数Nは、 N=np/(T)×(n0 p)=n/(Tn0 ) (6) (6)式によって求めることが出来る。
【0035】又、単位時間T当たりのパルス的信号数R
はR=nであることにより R=N・T・n0 (7)
【0036】(6)式において、n0 を大きくすれば回
転数Nを求めるための計測時間Tを短縮できる。換言す
れば回転軸5の測定のための回転が一回転に満たない場
合であっても高精度で回転数を計測でき、又回転軸5の
回転が極度に低速であっても計測できることとなる。
【0037】さらに、レザー距離計26を用いることに
よって、1回転当たり500回以上のパルス信号を発生
させることが可能となったため、前記した刻み部27の
構成と有機的に結合しかつ一体化することによって回転
軸5の回転数Nを精度よく、かつ今まで計測し得なかっ
た低速回転であっても計測し得るのである。
【0038】なお、前記刻み部27は、図7(A)に示
すように円周面25Aの軸方向中間位置に有底の円形孔
27A…によって形成してもよく、又その孔が図7
(B)に示すように長円形孔27B…であってもよい。
【0039】さらには図7(C)の如く円周面25Aか
ら突出する突起体27Cによって形成することも出来
る。
【0040】なお刻み部4は周方向の壁面を垂直に近い
状態に形成するのが好ましいのであるがこの刻み部の形
状を台形状の溝又は突起体とし、レーザ距離計26によ
る波形の前縁部、後縁部に立上がり部を有するパルス波
として計測した後、パルス発生装置6に例えばシュミッ
ト・トリガ回路等を付設することによって、波形を方形
に近づけて、パルス的発振数を計測しうるよう形成する
ことも出来る。タイヤTの押し付け条件として、下記に
示す条件がある。
【0041】(A)スキム条件 イ)押し付け強さ:タイヤ4が路面模擬板3との相対移
動に応じて回転しうる最小の荷重、例えば5〜10kg。 ロ)キャンバー角α:0度 キャンバー角αとはタイヤ4の赤道面が路面模擬板3の
移動方向に対する垂直方向の傾きであり、左右に配され
る1対の押圧具21、21の押圧強さを違えて回転軸5
を傾けることにより、キャンバー角αを調節することが
出来る。 ハ)スリップ角β:0度 スリップ角βとは、タイヤ4の赤道面と路面模擬板3の
移動方向の水平方向の傾きであり、押圧部16の旋回手
段22を用いて調節する。 ニ)制動力(又は駆動力):無し 制動力(又は駆動力)を想定してタイヤに加える回転方
向(又は反回転方向)の力であり、回転軸5に前記力に
相当するトルクを発生させる。 ホ)タイヤ内圧:正規内圧
【0042】(B)基準条件 イ)押付け強さ:実車荷重 ロ)キャンバー角(α):0度 ハ)スリップ角(β):0度 ニ)制動力(又は駆動力):無し ホ)タイヤ内圧:正規内圧
【0043】(C)実車条件 イ)押付け強さ:実車荷重 ロ)キャンバー角α:実車でのキャンバー角(例えば
0.5〜5度) ハ)スリップ角β:実車でのスリップ角(例えば0.5
〜5度) ニ)タイヤ内圧:正規内圧
【0044】(D)その他の条件 例えば a):(B)項の基準条件でキャンバー角αを付けた条
件 b):(B)項の基準条件でスリップ角βを付けた条件 c):(B)項の基準条件又は(C)の実車条件から押
付け強さ又はタイヤ内を変えた条件 d):(C)の実車条件から制動力(又は駆動力)を更
に変えた条件 e)各条件のもとで路面模擬板3の表面の状態(即ち路
面状態)を変えた条件 f)各条件のもとでタイヤ4のトレッドパターンを変え
た条件 g)各条件のもとでタイヤ4のタイヤ骨組構造(カーカ
ス、ベルト層等)の構成又はタイヤゴムの種類、厚さな
どのタイヤ構造を変えた条件などがある。
【0045】前述の(A)、(B)、(C)、(D)の
条件から1つを選んで第1の条件を、又残余の中から1
つを選び前記第1の条件とは押付けの異なる第2の条件
をそれぞれ設定するとともに、第1、第2の各条件のも
とで、路面模擬板3が移動する一定距離Lを移動する間
のそれぞれのパルス的信号数R1、R2を測定する。
【0046】第1の条件でのパルス的信号数R1と、第
2の条件でのパルス的信号数R2とにより、第1、第2
の条件の差により生じたスリップ率Sを、 S=(R2−R1)/R1×100(%) として求めることが出来る。
【0047】前記パルス的信号数R1、R2の測定に際
して、前記一定距離Lは、路面模擬板3が移動を開始す
ることにより、タイヤ4が回転を開始したD後に該タイ
ヤ4が1/4回転以上回転した路面模擬板3上の相当位
置を起点Pとし、かつ該タイヤ4が1/2回転以上回転
した路面模擬板3上の相当位置を終点Qとし、この起点
Pと終点Qとの間の長さとしている。
【0048】このように前記測定の基準となる一定距離
Lの路面模擬板上の起点Pと終点Qとを規制することに
より、スリップ測定機の起動、停止に伴う誤差を排除で
き、それぞれの条件における正確なパルス的信号数
、R2を測定でき、精度の高いスリップ率Sを把握す
ることが出来る。
【0049】なお本発明において路面模擬板を駆動する
のに代えてタイヤを装置した回転軸を駆動し、路面模擬
板はタイヤの回転に追従して移動するよう形成でき、本
発明は種々な態様のものに変形できる。
【0050】
【発明の効果】叙上の如く、本発明のタイヤ相対スリッ
プ率の測定方法は、請求項1記載の構成を具えることに
より、条件ごとのタイヤの相対スリップ率を、従来のよ
うな大掛かりな装置を用いることなく、簡易な装置でし
かも簡易な操作で計測でき、この計測値を基にしてタイ
ヤの摩耗速度、偏摩耗の発生予測を容易にかつ精度よく
なしうる。
【0051】又請求項2に記載のように、回転軸1回転
当り500回以上のパルス波を発生しうるパルス的信号
を用いてタイヤの回転数を計測することによって、タイ
ヤが低速走行時する状態における相対スリップ率をも計
測でき測定範囲の拡大を図りうる。
【0052】さらに条件毎のパルス的信号数より相対
リップ率を算出できるため、従来の算出方法に比べて測
定が簡易かつ測定に要する時間、費用を少なくしうる。
【0053】又、請求項3に記載するように、測定のた
めの一定距離についてその起点、終点の各位置を規制し
たため、タイヤスリップ測定機の起動、停止時の誤差を
排除でき、精度の高い測定がなしうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】測定円板の刻み部を示す部分斜視図である。
【図3】そのレーザ距離計の作用原理を示す線図であ
る。
【図4】レーザ距離計が出力する出力波形を時間ととも
に示すグラフである。
【図5】パルス発生装置によって得られたパルス的信号
の波形の一例を時間とともに示すグラフである。
【図6】路面模擬板の作用を示す正面図であり(A)は
起動時、(B)は停止時をそれぞれ示す。
【図7】(A)、(B)、(C)は何れも刻み部の他の
態様を示す斜視図である。
【図8】従来技術を示す線図である。
【符号の説明】
2 タイヤスリップ測定機 3 路面模擬板 4 タイヤ 5 回転軸 L 一定距離 P 起点 Q 終点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 17/02 B60C 23/00 G01N 3/56

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長さ方向に移動可能な路面模擬板とタイヤ
    を装着する回転軸とを有するタイヤスリップ測定機の前
    記回転軸にタイヤを嵌着しかつこのタイヤを前記路面模
    擬板に押付けるとともに、 回転軸又は路面模擬板を駆動しタイヤを回転させつつ路
    面模擬板を移動させることにより路面模擬板が一定距離
    を移動するのに要したタイヤの回転数を押付けの条件が
    異なる第1条件、第2条件で測定し、 第1条件でのパルス的信号数R1、第2条件でのパルス
    的信号数R2とするとき、 S=(R2−R1)/R1×100(%) により求まるタイヤの相対スリップ率Sを求めることを
    特徴とするタイヤ相対スリップ率の測定方法。
  2. 【請求項2】前記タイヤの回転数は、回転軸の等しい回
    転ピッチ角度ごとにパルス的信号を回転軸1回転当り5
    00回以上発生させるパルス発生装置を用いて測定する
    ことを特徴とする請求項1記載のタイヤ相対スリップ率
    の測定方法。
  3. 【請求項3】前記一定距離Lは、タイヤが回転開始後に
    1/4回転以上回転した路面模擬板上の相当位置を起点
    とし、タイヤが1/2回転以上回転した相当位置を終点
    とし、この起点と終点との間の長さであることを特徴と
    する請求項1又は2記載のタイヤ相対スリップ率の測定
    方法。
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