JP3181716U - 照明器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】災害時に有用な情報を提供でき、あるいは、美観を向上させることができる照明器具の提供を目的とする。
【解決手段】照明器具1は、内胴部3が外胴部4に収容された状態で、懐中電灯として使用され、内胴部3が外胴部4から上方に突き出た状態で、カンテラとして使用され、内胴部3と外胴部4との間に取り付けられたシートカバー7と、外胴部4とシートカバー7との間に収容される災害用シート8と、下側反射板6と底板部2との間に設けられた胴部用発光素子9、9aとを備えた構成としてある。
【選択図】 図3

Description

本考案は、照明器具に関し、特に、災害時に有用な情報を提供でき、あるいは、美観を向上させることができる照明器具に関する。
従来、懐中電灯として使用できるとともに、ランタンとしても使用できる照明器具が普及している。この照明器具は、懐中電灯及びランタンの機能を有することから、災害時、あるいは、キャンプ時などにおいて、優れた利便性を有している。
たとえば、特許文献1には、プルトップ式蓋体及びこの蓋体で蓋をされた有底筒状体を備えてなる筒状容器と、この筒状容器内に収納され、前記蓋体のプルタブを引いてその蓋体を前記有底筒状体から離脱させることにより、ランプが自動点灯して蓋体離脱側前方を光照射するランプ装置とを具備することを特徴とする簡易型懐中電灯兼ランタンの技術が開示されている。
特開平10−255501号公報
しかしながら、上述した特許文献1の簡易型懐中電灯兼ランタンは、災害発生時などにおいて、懐中電灯及びランタンとして機能するものの、さらなる機能、たとえば、災害時に有用な情報を提供したり、あるいは、キャンプ時などにおいて、美観を向上させることができるといった機能を有するものではなかった。
本考案は、上記事情に鑑み提案されたものであり、災害時に有用な情報を提供でき、あるいは、キャンプ時などにおいて、美観を向上させることができる照明器具の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本考案の照明器具は、底板部、透明又は半透明な内胴部、透明な外胴部、発光素子及び反射板を有し、前記内胴部が前記外胴部に収容された状態で、懐中電灯として使用され、前記内胴部が前記外胴部から上方に突き出た状態で、カンテラとして使用される照明器具であって、前記内胴部と前記外胴部とに挟まれるように取り付けられ、筒状、かつ、透明又は半透明なシートカバーと、前記外胴部と前記シートカバーとの間に、該シートカバーに巻き付けるようにして収容される災害用シート又は装飾用シートと、前記反射板と前記底板部との間に設けられた胴部用発光素子とを備えた構成としてある。
本考案の照明器具によれば、災害時に有用な情報を、タイミングよく、かつ、利用しやすい状態で提供でき、あるいは、キャンプ時などにおいて、美観を向上させることができる。
図1は、本考案の実施形態にかかる照明器具の懐中電灯の状態における概略斜視図を示している。 図2は、本考案の実施形態にかかる照明器具のカンテラの状態における概略斜視図を示している。 図3は、本考案の実施形態にかかる照明器具の内部構造を説明するための概略斜視図を示している。 図4は、本考案の実施形態にかかる照明器具の災害用シートを説明するための概略図を示している。
[照明器具の実施形態]
図1〜4において、本実施形態の照明器具1は、底板部2、内胴部3、外胴部4、発光素子5、下側反射板6、上側反射板6a、シートカバー7、災害用シート8及び胴部用発光素子9、9aなどを有し、内胴部3が外胴部4に収容された状態で、懐中電灯として使用され、内胴部3が外胴部4から上方に突き出た状態で、カンテラとして使用される。
(底板部)
底板部2は、通常、有色の樹脂からなるほぼ円板状であり、図3に示すように、三本の乾電池(図示せず)を収納する電池収納部21及び一対の柱部23などが一体的に成形され、スイッチ22、電極211及び胴部用発光素子9などが取り付けられている。なお、図3において、配線などは省略してある。
また、底板部2は、周縁の壁部の内側に、複数のほぼねじ状の凸部(図示せず)が成形されており、これら凸部は、外胴部4の下部の外周面に成形された複数の凹部(図示せず)と係合する。これにより、外胴部4は、底板部2の周縁に着脱可能に取り付けられる。
(シートカバー)
シートカバー7は、通常、透明又は半透明な樹脂からなるほぼ円筒状であり、図3に示すように、後述する内胴部3と外胴部4とに挟まれるように、下部が底板部2にねじ(図示せず)などによって取り付けられている。このシートカバー7は、上端がフランジ部41とほぼ接する高さを有しており、シートカバー7と外胴部4との間に、後述する災害用シート8を収容するスペースを確保している。
なお、本実施形態では、シートカバー7は、透明又は半透明な樹脂からなるほぼ円筒状としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、光を通す複数の開口部を有する不透明な樹脂からなるほぼ円筒状としてもよい。
(内胴部)
内胴部3は、通常、透明又は半透明な樹脂からなるほぼ円筒状であり、下部の外周面にフランジ状の凸部(図示せず)が成形されている。該凸部は、内胴部3を外胴部4から上方に突き出た状態とする際、内胴部3が外胴部4のフランジ部41から抜けて外れないように、フランジ部41と係合する。
また、内胴部3は、上部に、通常、有色の樹脂からなるほぼ円環板状の上板部31を有している。この上板部31は、ほぼ中央にレンズ32が取り付けられており、また、上面の縁部に、上方に回動可能なほぼ半円状の取手33が取り付けられており、さらに、下面に、上側反射板6aが取り付けられている。
(外胴部)
外胴部4は、透明な樹脂からなるほぼ円筒状であり、上部に、上述したフランジ部41などを有している。この外胴部4は、上述したように、底板部2の周縁に着脱可能に取り付けられる。
(発光素子)
発光素子5は、通常、白色発光ダイオードであり、本実施形態では、五つの発光素子5を使用している。発光素子5は、チップ抵抗(図示せず)が実装されたプリント基板51に接続されており、頭部が、下側反射板6の底面に形成された孔から上方に突き出ている(図2参照)。
また、プリント基板51は、接着剤・ねじなどによって下側反射板6の下面に接合されている。本実施形態では、プリント基板51に六つのチップ抵抗が実装されており、各チップ抵抗は、五つの発光素子5及び一つの胴部用発光素子9aと接続され、胴部用発光素子9には、リード線付き抵抗(図示せず)が接続されている。
なお、非常用照明装置として用いる場合には、発光ダイオードの色を赤色など、用途に応じた色のものを選択することができる。
(反射板)
本実施形態では、反射板として、下側反射板6と上側反射板6aとを有している。
下側反射板6は、通常、樹脂からなる上部が開口したほぼ逆截頭円錐形状としてあり、内面が鏡面となるようにメッキ処理が施されている。また、下側反射板6は、下方に一対の脚部61が成形されており、脚部61は、上述した柱部23と接合されている。
また、上側反射板6aは、通常、樹脂からなる底部が開口したほぼカップ形状としてあり、湾曲した内面及び外面は、鏡面となるようにメッキ処理が施されている。この上側反射板6aは、上述したように、上板部31の下面に取り付けられており、内胴部3とともに移動し、内胴部3が外胴部4に収容されたときに前記発光素子5と前記下側反射板6との間に位置する。これにより、発光素子5が上記上側反射板6aの底部の開口から上方に突き出た状態となる(図示せず)。一方、内胴部3を上方に移動させ、内胴部3を上方に突き出させた状態とすると、発光素子5及び下側反射板6から離れ、図3に示す状態となる。
上記の下側反射板6及び上側反射板6aを設けることによって、照明器具1を懐中電灯として使用するときは、上側反射板6aの内面が反射面として機能し、発光素子5から照射される光のほぼ全てを、レンズ32から照射することができる。
また、カンテラとして使用するとき、下側反射板6の内面が、発光素子5から照射される光を上方に反射し、上側反射板6aの外面が反射面として機能する。これにより、上側反射板6aの外面は、発光素子5から照射される光と下側反射板6の内面から反射してきた光の多くを、内胴部3から周方向に向かって反射させ、照明装置の周囲を照射する。
(災害用シート)
災害用シート8は、図4に示すように、ほぼ矩形状としてあり、外胴部4とシートカバー7との間に、シートカバー7に巻き付けるようにして収容される。このようにすると、外胴部4を底板部2から取り外すことにより、災害用シート8を容易に取り出すことができ、また、災害用シート8をシートカバー7に巻き付け、外胴部4を底板部2に取り付けることにより、災害用シート8を外胴部4とシートカバー7との間に容易に収容することができる。
また、外胴部4とシートカバー7との間に収容された災害用シート8は、災害用シート8の内側に位置する内胴部3を移動させても、内胴部3と接触しないので、災害用シート8がダメージを受けるといった不具合を防止することができる。
なお、図3は、内胴部3、外胴部4及びシートカバー7を破断した状態としてあり、また、図1、2においては、災害用シート8を図示していないが、照明器具1の利用者には、外胴部4の内側の災害用シート8(図示せず)が見えている。
ここで、好ましくは、災害用シート8に、緊急時連絡先リスト欄、避難場所へのルート欄、及び、災害時の注意事項欄のうち少なくとも一つが記載されているとよい。本実施形態では、災害用シート8に、緊急時連絡先リスト欄及び避難場所へのルート欄が記載されている。
このようにすると、たとえば、避難場所へ移動する際、一方の手で照明器具1を持つと、照明器具1の外胴部4に透過光によって避難場所へのルートが映し出されるので、他方の手で子供の手を握ることができ、緊急時における使い勝手を大幅に向上させることができる。
なお、図示してないが、災害時の注意事項欄が記載されていてもよい。このようにすると、地震などで停電した際、スイッチ22をONすると、タイミングよくこの注意事項が目に入り、落ち着いて避難することができる。
また、本実施形態では、災害用シート8を使用しているが、災害用シート8の代わりに、風景、模様、花などが記載された装飾用シート(図示せず)を使用してもよく、このようにすると、通常時に使用する場合において、照明器具の美観を向上させることができる。
(胴部用発光素子)
胴部用発光素子9、9aは、通常、白色発光ダイオードであり、下側反射板6と底板部2との間に設けられている。すなわち、胴部用発光素子9は、電池収納部21の上部の中央に上向きに取り付けられており、胴部用発光素子9aは、プリント基板51の中央に下向きに取り付けられている。
このようにすると、胴部用発光素子9、9aからの光が、透明又は半透明なシートカバー7を通して、災害用シート8の裏側を照らすので、災害用シート8が明るく映し出され、災害時に有用な情報を見やすい状態で提供することができる。また、シートが装飾用シート(図示せず)の場合、美観を向上させることができる。
なお、非常用照明装置として用いる場合には、胴部用発光素子9、9aの色も赤色など、用途に応じた色のものを選択することができる。
なお、懐中電灯として使用されるときは、胴部用発光素子9、9aからの光は、透明又は半透明な内胴部3及びシートカバー7を通して、災害用シート8の裏側を照らし、また、カンテラとして使用されるときは、胴部用発光素子9、9aからの光は、透明又は半透明なシートカバー7を通して、災害用シート8の裏側を照らすこととなる。
ここで、好ましくは、胴部用発光素子9、9aが、それぞれ底板部2の上部及び下側反射板6の下部に設けられるとよい。
このようにすると、胴部用発光素子9が外胴部4の中央部及び上部に向けて光を照射し、胴部用発光素子9aが、外胴部4の中央部及び下部に向けて光を照射するので、暗い部分が発生することなく、災害用シート8をほぼ全体的に明るく表示することができる。
次に、上記構成の照明器具1の動作などについて説明する。
照明器具1の利用者は、まず、外胴部4を底板部2から取り外して、災害用シート8の緊急時連絡先リスト欄及び避難場所へのルート欄に、連絡先や避難ルートなどを記入する。続いて、災害用シート8をシートカバー7に巻き付けた状態で、外胴部4を底板部2に取り付け、所定の場所に保管する。なお、保管する際は、通常、図1に示すように、内胴部3が外胴部4に収容された状態である。
そして、災害により停電した場合、利用者は、照明器具1を手に持ち、スイッチ22をONにすると、照明器具1は、内胴部3が外胴部4に収容されているので、レンズ32から光が照射され、懐中電灯として使用できる。また、スイッチ22をONにすると、災害用シート8が裏側から光を受けて、災害用シート8の内容が全体的に明るく表示されるので、たとえば、避難ルートなどを容易に確認することができる。さらに、図示してないが、災害用シート8に災害時の注意事項が記載されている場合には、注意事項に従って落ち着いて行動することができる。
また、避難する場合、照明器具1を一方の手で持ち、照明器具1の胴部に災害用シート8に記入した避難ルートが明るく映し出される。これにより、ルートを確認しながら落ち着いて避難することができ、さらに、空いた他方の手で、荷物を持ったり、子供の手を握ることができる。すなわち、照明器具1は、利用しやすい状態で、災害用シート8に記載された災害時に有用な情報を提供することができるので、優れた利便性を有している。
また、避難場所に着き、休憩する際などに、利用者は、照明器具1の上板部31を撮んで引っ張り、図2に示すように、内胴部3を上方に突き出た状態とし、照明器具1をカンテラとして使用することができる。この場合、発光素子5から照射された光は、レンズ32からも放射されるものの、その多くは内胴部3からその周囲に向かって放射され、照明装置の周辺を照らすことができる。また、照明器具1の胴部に災害用シート8に記入した複数の連絡先が明るく映し出されるので、何か所にも電話を掛ける場合などに、利用者の負担を軽減させることができる。
以上説明したように、本実施形態の照明器具1によれば、災害時に有用な情報を提供できるとともに、提供する際、優れた利便性を発揮したり、あるいは、利用者の負担を軽減させることができる。
以上、本考案の照明器具について、好ましい実施形態を示して説明したが、本考案に係る照明器具は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本考案の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、照明器具1は、外胴部4などを円筒状としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、正多角形の筒状としてもよい。このようにしても、ほぼ同様の効果を発揮することができる。
1 照明器具
2 底板部
3 内胴部
4 外胴部
5 発光素子
6 下側反射板
6a 上側反射板
7 シートカバー
8 災害用シート
9、9a 胴部用発光素子
21 電池収納部
22 スイッチ
23 柱部
31 上板部
32 レンズ
33 取手
41 フランジ部
51 プリント基板
61 脚部
211 電極

Claims (5)

  1. 底板部、透明又は半透明な内胴部、透明な外胴部、発光素子及び反射板を有し、前記内胴部が前記外胴部に収容された状態で、懐中電灯として使用され、前記内胴部が前記外胴部から上方に突き出た状態で、カンテラとして使用される照明器具であって、
    前記内胴部と前記外胴部とに挟まれるように取り付けられ、筒状、かつ、光を通すシートカバーと、
    前記外胴部と前記シートカバーとの間に、該シートカバーに巻き付けるようにして収容される災害用シート又は装飾用シートと、
    前記反射板と前記底板部との間に設けられた胴部用発光素子と
    を備えたことを特徴とする照明器具。
  2. 前記反射板として、前記発光素子の周辺に配置された下側反射板と、内胴部が外胴部に収容されたときに前記発光素子と前記下側反射板との間に位置する上側反射板とを有することを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
  3. 前記胴部用発光素子が、前記底板部の上部及び前記下側反射板の下部に設けられたことを特徴とする請求項2に記載の照明器具。
  4. 前記シートカバーが、透明又は半透明であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の照明器具。
  5. 前記防災用シートに、緊急時連絡先リスト欄、避難場所へのルート欄、及び、災害時の注意事項欄のうち少なくとも一つが記載されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の照明器具。
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