JP3179460U - 電気的刺激装置における電極装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カバー部材の反りを防止あるいは抑制できるようにした電気的刺激装置の電極装置を提供する。
【解決手段】電極シートDSの一面側に導電性シートが積層状態で一体化される一方、電極シートDSの他面側にカバー部材が積層状態で一体化されている。電極シートDS(のカバーフィルム21)には、スリットS1が形成されている。電極シートDSそのものが収縮しないあるいは収縮しにくくても、スリットS1部分が容易に収縮されることから、カバー部材はほぼ全体的に収縮できることとなり、反りの発生が防止あるいは抑制される。
【選択図】図12

Description

本考案は、電気的刺激装置における電極装置に関する。
低周波治療器等の電気的刺激装置にあっては、一対の電極装置を患者体表面に装着して、一対の電極装置間に電圧を印加することによって、患者に対して電気的刺激を与えるようになっている。特許文献1には、刺激効果を高めるために、電極シートに対して加温用シート(電気ヒータ)を装備して、加温機能が得られるようにしたものも提案されている。
電極装置のうち比較的大型のものにあっては、刺激用の電気信号を印加するためのリード線が接続された電極シートと、該電極シートの一面側に積層状態で一体化された導電性シートと、該電極シートの他面側に一体化されたカバー部材と、を有する。使用に際しては、例えば水を浸したスポンジ部材等の導電性部材を、導電シートに密着させた状態でカバー部材に保持させて、この導電性部材が患者体表面に接触するようにして使用される。なお、導電性部材は、使用後は、消毒等のためにカバー部材から取外される。
特許文献2には、電気的刺激装置における電極装置とは異なる技術分野ではあるが、樹脂部材のひずみを低減し、反り変形やクラック発生を抑制するようにした板金インサート成型品の製造方法および電子機器が開示されている。
特許第3620206号公報 特開2009−220420号公報
ところで、前述した電気的刺激装置における電極装置にあっては、カバー部材は、例えば型成形によって形成されるのが一般的である。この場合、電極シートを型内にセットしてカバー部材の成形が行われて、成形後には、電極シートの他面側にカバー部材が積層状態で融着によって一体化されることになる。
上述のように、電極シートの他面側にカバー部材を一体化した場合、型成形後においてカバー部材が冷えたときに、電極シートとカバー部材との熱収縮率の相違によって、カバー部材の外周縁部が中央部に対して持ち上がってしまう(カバー部材の外周縁部が電極シートとは離間する方向に変位する)いわゆる反りが発生してしまうという問題を生じやすいものとなっていた。すなわち、電極シートが、カバー部材の収縮を規制しようとする作用を行うため、カバー部材はもっぱらその外周縁部が収縮されて、反りを生じやすいものとなる。このような反りの発生は、電極シートつまりカバー部材が大型になるほど顕著になる。また、電極シートの他面側に加温用シートを積層状態で一体化して、この加温用シートの他面側にカバー部材を一体化した場合にも、上述した反りが発生しやすいものとなる。
本考案は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、カバー部材の反りを防止あるいは抑制できるようにした電気的刺激装置における電極装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本考案にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
電気的刺激を与えるための電極シートの一面側に導電性シートが積層状態で一体化される一方、該電極シートの他面側にカバー部材が積層状態で一体化されてなる電気的刺激装置における電極装置であって、
前記電極シートには、前記カバー部材の熱収縮に応動して収縮できるようにするための細長いスリットが形成されている、
ようにしてある。上記解決手法によれば、カバー部材が収縮しようとしたとき、電極シートそのものが収縮しないあるいは収縮しにくくても、スリット部分が容易に収縮されることから、カバー部材はほぼ全体的に収縮できることとなって、反りの発生が防止あるいは抑制されることになる。また、スリットを設けるだけでよく、反り防止部材のようなものを別途用いる必要がないので、容易かつ安価に実施することができる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記スリットは、その一端側が前記電極シートの外周縁部に開口された切欠形状として形成されている、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、スリット部分での収縮作用を向上させて、請求項1に対応した効果をより一層効果的に発揮させることができる。
前記スリットが、互いに間隔をあけて複数形成されている、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、スリットの数だけ収縮可能な部分が増加して、請求項1に対応した効果をより十分に発揮させることができる。
前記スリットが、前記電極シートの長手方向と交差する方向に伸びるように形成されている、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、カバー部材は、長手方向において収縮しようとするが、この長手方向と交差する方向に伸びるスリット部分でもってカバー部材の収縮に応動して収縮して、請求項1に対応した効果を十分に得る上で好ましいものとなる。
前記電極シートの長手方向と交差する方向に伸びる前記スリットが、該電極シートの長手方向に間隔をあけて複数形成されている、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、複数のスリットによる収縮部分を長手方向に分散させて存在させるようにして、請求項1に対応した効果を十分に得る上で好ましいものとなる。
前記複数のスリットはそれぞれ、その一端側が前記電極シートの外周縁部に開口された切欠形状として形成され、
隣接する前記スリット同士は、前記電極シートの外周縁部に開口される方向が互いに逆方向となるようにされている、
ようにしてある(請求項6対応)。この場合、請求項2に対応した効果を得つつ、スリットによる収縮を極力全体的に均等化する上で好ましいものとなる。
前記スリットが、前記電極シートの中央部から放射状に伸びるようにして、周方向に間隔をあけて複数形成されている、ようにしてある(請求項7対応)。この場合、電極シートつまりカバー部材が略円形の場合や略方形の場合等の種々の形状に対応して、反りの発生を防止あるいは抑制する上で好ましいものとなる。
前記カバー部材が型成形されており、
前記カバー部材と前記電極シートとは、前記カバー部材の型成形時に融着されることにより一体化されている、
ようにしてある(請求項8対応)。この場合、型成形後におけるカバー部材の熱収縮に起因する反りの発生を防止あるいは抑制することができる。
前記電極シートの熱収縮率が、前記カバー部材の熱収縮率よりも小さくされている、ようにしてある(請求項9対応)。この場合、特に反りを発生し易い設定であっても、反りの発生を防止あるいは抑制することができる。
前記電極シートは、ポリエステルフィルムまたはポリイミドフィルムからなるカバーフィルムに薄膜状に電極を一体化することにより構成され、
前記カバー部材が、シリコンゴムによって形成されている、
ようにしてある(請求項10対応)。この場合、電極シートおよびカバー部材として一般的な構造あるいは材質を有するものにおいて、反りの発生を防止あるいは抑制することができる。
前記電極シートの他面側に電気式の加温用シートが積層一体化され、
前記カバー部材が、前記加温用シートの他面側に積層状態で一体化されており、
前記スリットが、前記電極シートと前記加温用シートとの両方に跨って形成されている、
ようにしてある(請求項11対応)。この場合、加温用シートを有する場合であっても、請求項1に対応した効果と同様の効果を得ることができる。
前記カバー部材が型成形されており、
前記カバー部材と前記加温用シートとは、前記カバー部材の型成形時に融着されることにより一体化されている、
ようにしてある(請求項12対応)。この場合、型成形後におけるカバー部材の熱収縮に起因する反りの発生を防止あるいは抑制することができる。
前記電極シートおよび前記加温用シートの熱収縮率がそれぞれ、前記カバー部材の熱収縮率よりも小さくされている、ようにしてある(請求項13対応)。この場合、特に反りを発生し易い設定であっても、反りの発生を防止あるいは抑制することができる。
前記電極シートは、ポリエステルフィルムまたはポリイミドフィルムからなるカバーフィルム上に薄膜状に電極を一体化することにより構成され、
前記加温用シートは、ポリエステルフィルムまたはポリイミドフィルムからなるベースフィルムと、それぞれ該ベースフィルム上に形成された薄膜状の正電極層、負電極層および正温度特性を有する樹脂からなる薄膜状のPTC層を有するものとして構成され、
前記カバー部材が、シリコンゴムによって形成されている、
ようにしてある(請求項14対応)。この場合、電極シート、加温用シートおよびカバー部材として一般的な構造あるいは材質を有するものにおいて、反りの発生を防止あるいは抑制することができる。
電気的刺激装置が低周波治療器とされている、ようにしてある(請求項15対応)。この場合、低周波治療器において一般的によく見られる構造の電極装置において、反りの発生を防止あるいは抑制することができる。
本考案によれば、カバー部材の反りの発生を防止あるいは抑制することができる。
本考案が適用された電極装置を、導電性部材を分離させて示す斜視図。 図1に示す電極装置の平面図。 図1に示す電極装置の背面図。 図1に示す電極装置の底面図。 図1に示す電極装置の側面図。 図2のX6−X6線に沿う断面を示す斜視図。 図2のX7−X7線に沿う断面図。 図2のX8−X8線に沿う断面図。 覆い部によって導電性部材が保持される状態と、覆い部が使用位置と開放位置との間で変更される様子を示す要部断面図。 電極シートと加温用シートと導電性シートとの積層状態を示すと共に、リード線の接続状態を示す断面図。 図3のX11−X11線相当断面図。 電極シートに対するスリットの形成例を示す平面図。 加温用シートに対するスリットの形成例を示す平面図。 本考案の第2の実施形態を示すもので、円形の電極シートに対するスリットの形成例を示す平面図。 本考案の第3の実施形態を示すもので、図12に示すのと同一形状の電極シートに対するスリットの別の形成例を示す平面図。 本考案の第4の実施形態を示すもので、円形の電極シートに対するスリット形成の別の例を示す平面図。
図1は、電気的刺激装置用の電極装置Dを示すもので、実施形態では、低周波治療器用の電極装置とされている。電極装置Dは、カバー部材10と電極部材20と導電性部材30とを有する。電極部材20は、後述するように、電極シートDSと導電性シート23とを積層した構造とされて(図10参照)、カバー部材10の一面側に一体化されている。また、導電性部材30は、カバー部材10に対して、電極部材20を覆うようにして、後述するように着脱自在に取付けられる。
カバー部材10は、弾性部材、特に柔軟性を有する合成樹脂によって形成され、実施形態ではシリコンゴムを型成形することによって形成されている。電極部材20は、シート状とされて、低周波治療器本体(図示略)に接続されるコード40を介して、刺激用の電気信号が印加される。導電性部材30は、シート状とされて、例えばスポンジ等によって形成されている。導電性部材30は、例えば水等の導電性液体を浸した状態で使用される。すなわち、例えば水に浸された導電性部材30を電極部材20上に載置した状態で、導電性部材30が患者体表面に接触されるようにして、電極装置Dが患者に装着される。患者に装着される電極装置Dは一対とされて、この状態で、対となる電極部材20に対して刺激用の電気信号が印加されることにより、患者に対して電気的刺激が付与されることになる。電極部材20の背面側(導電性部材30が載置される面とは反対側の面)には、後述するように、電気式の加温用シート50が位置されて、患者へ電気的刺激を与えている間、加温用シート50による加温作用によって、患者体表面が治療用として好適な温度に加温される。
次に、カバー部材10の詳細について、図1〜図9を参照しつつ説明する。まず、カバー部材10は、平板状の本体部11を有する。この本体部11の外周縁部からは、覆い部12が延設されている。覆い部12は、本体部11の全外周縁部から延設されることにより、全体として環状に形成されている。覆い部12は、本体部11の外周縁部から上方(導電性部材30が位置される方向)に向けて延びる縦壁部12aと、縦壁部12aの上端部から本体部11の一面側11a(電極部材20が位置される側)に沿って延びるフランジ部12bから構成されている。なお、カバー部材10は、実施形態では、長さが約13cm、幅が約10cmで、比較的大型のものとされている。
図6〜図9に示すように、上記縦壁部12aは、本体部11のうちその一面側11aよりも他面側に近い位置から延設されて、外側に向けて凸となるように略円弧状に湾曲されている。また、フランジ部12bは、本体部11の外周縁部に近い位置にのみ存在するように短くされていて、その先端部は本体部11に向けて突出するようにされた肉厚部12cとされている。導電性部材30は、電極部材20よりも若干大きい面積を有して、この導電性部材30を電極部材20上に載置したときに、フランジ部12bが導電性部材30の外周縁部と重なるようにされる。つまり、導電性部材30を電極部材20上に載置すると共に、導電性部材30の外周縁部をフランジ部12bの下側に位置させた(もぐりこませた)図9に示す状態では、フランジ部12bによって、導電性部材30が電極部材30つまりカバー部材10から離脱するのが規制された状態とされる(導電性部材30のカバー部材10に対する取付状態あるいは保持状態)。カバー部材10の外周形状は、極力鋭利な角部を有しないように設定されている。
カバー部材10の覆い部12は、大きな弾性変形が可能で、使用位置と開放位置とを選択的にとり得るようになっている。すなわち、覆い部12のフランジ部12bがカバー部材10の一面側10aに沿って延びた状態が使用位置で、図6〜図8に示す状態である。また、開放位置は、覆い部12(のフランジ部12b)がその全周に渡って使用位置からカバー部材10の他面側10bに向けて略180度ひっくり返された状態で、図9一点鎖線で示す状態となる。覆い部12は、外力を加えない限り、使用位置あるいは開放位置を維持し続けることになる。
覆い部12が上記開放位置にある状態において、あらかじめ水等の導電性液体が浸された導電性部材30が、電極部材20上に載置される。この状態で、覆い部12を使用位置にすることにより、導電性部材30の外周縁部が覆い部12(のフランジ部12b)で覆われて、カバー部材10に保持された使用状態となる。そして、既知のように、導電性部材30が患者体表面に接触されるようにして一対の電極部材Dが患者に装着されて、患者に対して電気的刺激が付与される。
カバー部材10から導電性部材30を取外すには、覆い部12を開放位置にすればよい。この開放位置では、カバー部材10の一面側10aおよび覆い部12の内面側が大きく外部に露出されるので、導電性部材30の取外しが容易であり、また導電性部材30を取外した後のカバー部材10の一面側10aや覆い部12の内面側の清掃も容易に行うことができる。なお、電極部材20(やその背面側に位置する加温用シート部材)は、カバー部材10への対向面積範囲全体に渡ってカバー部材10と一体化されているので(隙間が存在しないので)、カバー部材10と電極部材20(および加温用シート部材50)との間の清掃は不要となる。
ここで、フランジ部12bの先端部が肉厚にされているので、使用位置において導電性部材30をしっかりと保持しつつ、その耐久性等を向上させる上で好ましいものとなる。また、覆い部12の縦壁部12aは、外側に向けて凸となるように円弧状に湾曲しているので、曲げ性や柔軟性がより十分に確保されて、覆い部12を使用位置と開放位置との間で姿勢変更する際にヒンジとしての機能を十分奏することになる。また、縦壁部12aの本体部11からの延出位置を、本体部11の一面側11aよりも他面側11bにオフセットさせた位置としてあるので、覆い部12を使用位置から開放位置に向けて略180度ひっくり返したときに、この開放位置を維持させる上で好ましいものとなる。
次に、電極部材20を構成する電極シートDSおよび導電性シート23について説明する。まず、電極シートDSは、図10に示すように、例えばPET(ポリエステル)樹脂ポリイミドフィルムからなるカバーフィルム21と、刺激用電極22とを有する。また、導電性シート23は、比較的厚肉の弾性を有するシート状の導電体(例えば導電性ゴム)によって形成されて、電極シートDSのカバーフィルム21に積層状態で一体化されている。刺激用電極22は、カバーフィルム21と導電性シート23との間に位置されて、導電性シート23に対して刺激用の電気信号を印加するものとなっている。後述する加温用シート50は、カバーフィルム21に対して刺激用電極22とは反対側の面に位置されて、電極シートDSによって電気的刺激を与えている間、患者体表面を加温するようになっている。なお、カバーフィルム21は、ポリイミドフィルム等によって構成することもできる。
電極シートDSの詳細が、図12に示される。実施形態では、刺激用電極22が、カバーフィルム21の広い面積範囲に渡って位置するように設定されている。図12に示すように、カバーフィルム21には、複数(実施形態では2つ)のスリットS1が形成されている。このスリットS1は、カバーフィルム21の長手方向つまりカバー部材10の長手方向に対して交差する(実施形態でほぼ直交する)方向に長く伸びている。そして、各スリットS1の一端部は、カバーフィルム21の外周縁部に開口された切欠形状として形成され、2つのスリットS1の開口位置は互いに反対方向となるように設定されている。
スリットS1の形成によって、カバーフィルム21つまり電極シートDSは、スリットS1の部分でもって収縮可能とされる。つまり、カバーフィルム21そのものは収縮しないあるいは殆ど収縮しなくても、スリットS1の幅が狭くなるような変形によって実質的にカバーフィルム21が大きく収縮できるのを同じ作用を得ることができる。隣接するスリットS1の開口側が互いに反対方向に設定されていることから、上記長手方向における収縮を、カバーフィルム21のほぼ全体に渡って均一に行わせる上で好ましいものとなる。刺激用電極22は、スリットS1を避けるようにしつつ、カバーフィルム21の広い面積範囲に渡って存在するように形成されている。
再び図10において、カバーフィルム21と加温用シート部材50とは、バインダ60(実施形態ではシリコンゴム系接着剤)によって一体化されている。この加温用シート50は、例えばPET(ポリエステル)樹脂からなるベースフィルム51と、ベースフィルム51上に積層されたPTC素子(正温度特性を有する樹脂で、PTC層とも呼ばれる)52と、ヒータ用電極53とを有する。ヒータ用電極53は、ベースフィルム51とPTC素子52との間に位置されている。このような加温用シート部材50は、全体としてフィルム状の極めて薄いシート状として構成されている。電極シートDSと加温用シート50とを合わせて合計の肉厚は1mm未満と薄くされ、導電性シート23をも含めた肉厚は2〜3mm程度と薄くされている。なお、ベースフィルム51は、ポリイミドフィルム等適宜の材質によって構成することができる。
図13には、加温用シート50の具体例が示される。この加温用シート50は、PTC素子52に対するヒータ用電極53の配設例等が示される。このヒータ用電極53は、プラス側電極53aとマイナス側電極53bとから構成されて、互いに接近された状態で、PTC素子52の広い面積範囲に渡って位置するように形成されている。プラス側電極53aとマイナス側電極53bとに対しては、コード40内のリード線40a、40bが接続される。また、刺激用電極22に対しては、コード40内のリード線40cによって刺激用電気信号が印加される。
加温用シート50のベースフィルム51には、複数(実施形態では2つ)のスリットS2が形成されている。このスリットS2は、電極シートDSのスリットS1に対応した位置に同一の形状となるように形成されている。すなわち、電極シートDSと加温用シート50とを積層状態で一体化した状態で、両スリットS1とS2とが整合されるようになっている(スリットS2の一端側も開口を有する切欠形状とされている)。これにより、ベースフィルム51も、電極シートDSのカバーフィルム21と同様に、スリットS2の幅が狭くなるような変位を行うことにより、その長手方向に実質的に収縮可能となっている。
次に、図10参照しつつ、電極部材20、加温用シート50に対する電気的接続関係、およびカバー部材10との一体化の一例について説明する。まず、電極22、53a、53bには、リード線40a、40b、40cに対する接続位置において、鳩目を利用した端子55、56あるいは57が取付けられている。そして、加温用シート部材50のうち電極部材20とは反対側の面において、端子55にリード線40aがハンダ付けで接続され、端子56にリード線40bがハンダ付けで接続され、端子57にリード線40cがハンダ付けで接続されている。これらのハンダ付けされた各接続部位は、絶縁部材としての耐熱性を有する被覆部材70によって被覆、固定されて、各接続部位間での短絡を防止するようになっている。具体的には、被覆部材70を構成する材料として例えばRTVゴム(時間経過や熱によって硬化するペースト状のシリコンゴム)を用いて、このRTVゴムを上記接続部位に塗布して硬化させることにより被覆部材70とされる。この被覆部材70が存在する部分は、全体として略半球状に盛り上がった形状として形成されている(この盛り上がりに対応してカバー部材10に形成される盛り上がりが、図3〜図5、図8に示されている)。なお、上記ハンダ付けの代わりに、カシメによる接続、固定を行うこともできる。
上述した電極部材20と加温用シート10とが一体化された積層体は、コード40が接続された状態でもって型内に設置されて、カバー部材10を構成する樹脂を型内に充填することにより、カバー部材10に一体化される。実施形態では、圧縮成形によって、カバー部材10を精度よく成形すると共に、電極部材20と加温用シート50との積層体に対する強固な一体化を得るようにしてある。そして、被覆部材70の存在によって、圧縮成形の際の大きな圧力を受けても、リード線40a〜40cの間での短絡が防止される。
カバー部材10の型成型時にはかなりの高温となり、型成形後には、カバー部材10は冷却されて収縮されようとする。このとき、従来であれば、電極シートDS(のカバーフィルム21)や加温用シート50(のベースフィルム51)が殆ど収縮しないので、反りが発生する問題を生じていた。しかしながら、本考案では、スリットS1、S2の存在により、カバー部材10が収縮しようとしたとき、スリットS1、S2の幅が狭くなるようにカバーフィルム21やベースフィルム51が変位して、反りの発生が防止あるいは抑制されることになる。
図14は、本考案の第2の実施形態を示すものである。本実施形態では、カバーフィルム21(ベースフィルム51についても同じ)が、略円形形状とされると共に、複数のスリットS3が形成されている。このスリットS3は、カバーフィルム21の中央部から放射状に伸びるように形成されて、その先端部がカバーフィルム21の外周縁部に開口されている。各スリットS3は、周方向略等間隔に複数形成されている(実施形態では90度間隔で4つ形成されている)。
図15は、本考案の第3の実施形態を示すものである。本実施形態では、カバーフィルム21(ベースフィルム51についても同じ)が、図12に示すのと同一形状に形成されている。そして、スリットS4が、カバーフィルム21の長手方向に間隔をあけて複数形成されているが、その各端部は閉じられた形状とされている。ただし、図15の場合は、スリットS4の数が、図12に示すスリットS1の数よりも多くなっている。
図16は、本考案の第4の実施形態を示すものである。本実施形態では、図14の場合と同様に、カバーフィルム21(ベースフィルム51についても同じ)が略円形形状とされると共に、複数(実施形態では4つ)のスリットS5が形成されている。このスリットS5は、カバーフィルム21の中心を中心とする直交座標系を想定したとき、2つのスリットS4が、互いにY軸方向に間隔をあけてX軸と平行に伸びて、その一端開口が互いに逆向きとされている。また、残る2つのスリットS5が、互いにX軸方向に間隔をあけてそれぞれY軸と平行に伸びて、その一端開口が互いに逆向きとされている。
以上実施形態について説明したが、本考案は、実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。電極装置Dの外周形状(つまり電極シートDSや加温用シート50の形状)は、種々設定できるものであり、例えば略方形や略楕円形等とすることもできる。加温用シート50は、電気式であればPTC素子以外のものを利用して加温を行うものであってもよく、また加温用シート50が存在しないものであってもよい。電極装置Dは、干渉低周波治療器等適宜の電気的刺激装置用として用いることができる。本考案は、電極装置Dの製造方法として特定することもできる。スリットは、直線状に限らず、曲線状に形成したものであってもよい。スリットは、カバー部材10の収縮方向と交差する方向に幅を有する部分を有していればよく、例えば1本の連続形状として、カバーフィルム21(あるいはベースフィルム51)のほぼ全範囲に渡って広く存在させる等、適宜の形状、適宜の配置を行うことができる。勿論、本考案の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
低周波治療器等の電極装置として利用できる。
D:電極装置
DS:電極シート
S1、S2、S3、S4:スリット
10:カバー部材
11:本体部
11a:一面側
20:電極部材(DS+23)
21:ベースフィルム
22:刺激用電極
23:導電性シート
40:コード
50:加温用シート
51:ベースフィルム
52:PCT素子(層)
53:ヒータ電極

Claims (15)

  1. 電気的刺激を与えるための電極シートの一面側に導電性シートが積層状態で一体化される一方、該電極シートの他面側にカバー部材が積層状態で一体化されてなる電気的刺激装置における電極装置であって、
    前記電極シートには、前記カバー部材の熱収縮に応動して収縮できるようにするための細長いスリットが形成されている、
    ことを特徴とする電気的刺激装置における電極装置。
  2. 請求項1において、
    前記スリットは、その一端側が前記電極シートの外周縁部に開口された切欠形状として形成されている、ことを特徴とする電気的刺激装置における電極装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記スリットが、互いに間隔をあけて複数形成されている、ことを特徴とする電気的刺激装置における電極装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記スリットが、前記電極シートの長手方向と交差する方向に伸びるように形成されている、ことを特徴とする電気的刺激装置における電極装置。
  5. 請求項4において、
    前記電極シートの長手方向と交差する方向に伸びる前記スリットが、該電極シートの長手方向に間隔をあけて複数形成されている、ことを特徴とする電気的刺激装置における電極装置。
  6. 請求項5において、
    前記複数のスリットはそれぞれ、その一端側が前記電極シートの外周縁部に開口された切欠形状として形成され、
    隣接する前記スリット同士は、前記電極シートの外周縁部に開口される方向が互いに逆方向となるようにされている、
    ことを特徴とする電気的刺激装置における電極装置。
  7. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記スリットが、前記電極シートの中央部から放射状に伸びるようにして、周方向に間隔をあけて複数形成されている、ことを特徴とする電気的刺激装置における電極装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、
    前記カバー部材が型成形されており、
    前記カバー部材と前記電極シートとは、前記カバー部材の型成形時に融着されることにより一体化されている、
    ことを特徴とする電気的刺激装置における電極装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項において、
    前記電極シートの熱収縮率が、前記カバー部材の熱収縮率よりも小さくされている、ことを特徴とする電気的刺激装置における電極装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項において、
    前記電極シートは、ポリエステルフィルムまたはポリイミドフィルムからなるカバーフィルムに薄膜状に電極を一体化することにより構成され、
    前記カバー部材が、シリコンゴムによって形成されている、
    ことを特徴とする電気的刺激装置における電極装置。
  11. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、
    前記電極シートの他面側に電気式の加温用シートが積層一体化され、
    前記カバー部材が、前記加温用シートの他面側に積層状態で一体化されており、
    前記スリットが、前記電極シートと前記加温用シートとの両方に跨って形成されている、
    ことを特徴とする電気的刺激装置における電極装置。
  12. 請求項11において、
    前記カバー部材が型成形されており、
    前記カバー部材と前記加温用シートとは、前記カバー部材の型成形時に融着されることにより一体化されている、
    ことを特徴とする電気的刺激装置における電極装置。
  13. 請求項11または請求項12において、
    前記電極シートおよび前記加温用シートの熱収縮率がそれぞれ、前記カバー部材の熱収縮率よりも小さくされている、ことを特徴とする電気的刺激装置における電極装置。
  14. 請求項11ないし請求項13のいずれか1項において、
    前記電極シートは、ポリエステルフィルムまたはポリイミドフィルムからなるカバーフィルム上に薄膜状に電極を一体化することにより構成され、
    前記加温用シートは、ポリエステルフィルムまたはポリイミドフィルムからなるベースフィルムと、それぞれ該ベースフィルム上に形成された薄膜状の正電極層、負電極層および正温度特性を有する樹脂からなる薄膜状のPTC層を有するものとして構成され、
    前記カバー部材が、シリコンゴムによって形成されている、
    ことを特徴とする電気的刺激装置における電極装置。
  15. 請求項1ないし請求項14のいずれか1項において、
    電気的刺激装置が低周波治療器とされている、ことを特徴とする電気的刺激装置における電極装置。
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