JP3178710U - 正座補助椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構造で容易に組み立てることができ、しかも着座の安定性や持ち運びの利便性を確保することができる正座補助椅子を提供する。
【解決手段】座板2と一対の脚部材3,3´とを備える正座補助椅子1であって、一対の脚部材3,3´のそれぞれの上面に突起を設け、一対の脚部材3,3´のうち、一方の脚部材3の上部に上方に向けて開放された上方開放切欠き部を設け、他方の脚部材3´の下部に下方に向けて開放された下方開放切欠き部を設ける。これら上方開放切欠き部と下方開放切欠き部とを係合させることで、それら一対の脚部材3,3´を互いに交差させるように組み合せ可能とし、互いに交差するように組み合わされた一対の脚部材3,3´における突起と嵌合する嵌合口を座板2の下面に設けるものとする。
【選択図】図1

Description

本考案は、冠婚葬祭や各種の会合の席などで長時間正座するときに、お尻の下に敷いて足が痺れるのを軽減する正座補助椅子に関するものである。
従来の正座補助椅子として、例えば特許文献1にて提案されているものがある。
実用新案登録第3162967号公報
この特許文献1に係る正座補助椅子は、人の臀部を載せることができる座板と、この座板を支持する一対の脚部材と、各脚部材の上端部と座板の下面とを接合する一対の蝶番とを備え、これら蝶番により、一対の脚部材を、座板の下面に対して鉛直な向きに起立させる起立位置と、座板の下面に平行な向きに折り畳む折畳位置との間で回動可能とし、かつ一対の脚部材を起立位置に保持する保持部材をそれら脚部材に着脱可能に設けてなるものである。
この正座補助椅子によれば、着座者の横方向の体重移動を伴う使用にも耐え、しかもコンパクトに折畳可能であるので、着座の安定性や持ち運びの利便性を確保することができる。
ところで、上記の正座補助椅子においては、一対の脚部材を起立位置に保持するために保持部材が必要である。
このため、構造が複雑になるとともに、一対の脚部材が座板に高い精度で組み付けられていないと、一対の脚部材に対し保持部材の装着が困難となり、容易に組み立てることができないという問題点がある。
本考案は、前述のような問題点に鑑みてなされたもので、簡易な構造で容易に組み立てることができ、しかも着座の安定性や持ち運びの利便性を確保することができる正座補助椅子を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、本考案による正座補助椅子は、
人の臀部を載せることができる座板と、この座板を支持する一対の脚部材とを備える正座補助椅子であって、
前記一対の脚部材のそれぞれの上面に突起を設け、
前記一対の脚部材のうち、一方の脚部材の上部に上方に向けて開放された上方開放切欠き部を設け、他方の脚部材の下部に下方に向けて開放された下方開放切欠き部を設けて、これら上方開放切欠き部と下方開放切欠き部とを係合させることで、それら一対の脚部材を互いに交差させるように組み合せ可能とし、
互いに交差するように組み合わされた前記一対の脚部材における前記突起と嵌合する嵌合口を前記座板の下面に設けることを特徴とするものである(第1考案)。
本考案において、前記脚部材の上面とその上面に対向する前記座板の下面とには、いずれか一方に磁石体が、他方に磁性体が埋設されるのが好ましい(第2考案)。
本考案の正座補助椅子においては、一方の脚部材における上方開放切欠き部と他方の脚部材における下方開放切欠き部とを係合させることによってそれら一対の脚部材が互いに交差するように組み合わされる。互いに交差するように組み合わされた一対の脚部材における突起と座板における嵌合口とを嵌合させることでそれら一対の脚部材が座板に起立状態に位置決めされて組み付けられる。したがって、従来は必要とされていた保持部材が不要となり、簡易な構造で容易に組み立てることができる。
また、互いに交差するように組み合わされた一対の脚部材によって着座者の縦方向や横方向の体重移動を伴う使用にも耐えることができるので、着座の安定性を確保することができる。
また、座板および一対の脚部材をそれぞれパーツ毎に分解することで、コンパクトに纏めて鞄等に収納可能となるので、持ち運びの利便性を確保することができる。
第2考案の構成を採用することにより、組付時においては、磁石体と磁性体との間に作用する磁力によって座板に脚部材が吸い付けられるので、組付作業をより容易に行うことができ、組付後においては、同磁力によって座板に対する脚部材の組付状態が確実に保持されて持ち運び時に脚部材が外れたりするのを確実に防止することができる。
本考案の一実施形態に係る正座補助椅子の全体斜視図 本実施形態の正座補助椅子の使用状態の正面図 本実施形態の正座補助椅子の側面図 本実施形態の正座補助椅子の底面図(a)および脚部材を取り外した状態の座板の底面図(b) 本実施形態における脚部材の正面図(a)(a´)および平面図(b)(b´) 変形例に係る正座補助椅子の底面図(a)および脚部材を取り外した状態の座板の底面図(b) 変形例における脚部材の正面図(a)(a´)および平面図(b)(b´)
次に、本考案よる正座補助椅子の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
<正座補助椅子の概略説明>
図1〜図3に示されるように、正座補助椅子1は、座板2と、この座板2を支持する一対の脚部材3,3´とを備えている。
<座板の説明>
座板2は、基板4の上面に弾力性に富むクッション材5が貼り付けられて構成され、横方向(着座者の左右方向)の寸法に対して奥行方向(着座者の前後方向)の寸法が短い略長方形状で、人の臀部Hを載せることができる大きさに形成されている。なお、このクッション材5を合成皮や市販の布地類などのカバーで覆うのが好ましい。また、このカバーには、華麗な色柄を付したり、冠婚葬祭に適合する和風調の色柄を付したりするのがよい。
<脚部材の説明>
図5(a)(a´)に示されるように、脚部材3,3´は、上部が下部に対しやや幅広にされた板状部材で構成されている。また、脚部材3,3´の脚長寸法は、脚部材3,3´が座板2に組み付けられた状態にあるときに、座板2が所定高さ位置に配されるようにその大きさが決定されている。ここで、所定高さ位置とは、図2に示されるように、着座者が臀部Hを座板2に載せて正座姿勢をとったとしても、ふくらはぎや足Fの圧迫が軽減され、しかも正座姿勢として違和感がないという条件を満足する高さ位置のことである。なお、この所定高さ位置は、脚長寸法の異なる複数の脚部材3,3´を適宜に取り替えることによって調整することができる。
各脚部材3,3´の幅方向の外縁は、座板2と脚部材3,3´との間に着座者の足F(図2参照)を組み入れるための空間をより広く確保するため、若干切り欠かれた形状に形成されている。
なお、各脚部材3,3´に下面(接地面)には、畳やフローリング等を傷付けないようにするため、また滑り止めのため、例えばゴム質のシート材などを張り付けるのが好ましい。
<上方開放切欠き部、下方開放切欠き部の説明>
一対の脚部材3,3´のうち、図5(a)に示される一方の脚部材3において、その上部における幅方向中央位置には、当該一方の脚部材3に対し平面視で90°位相をずらせた他方の脚部材3´の上部が丁度嵌り込むように、上方に向けて開放された上方開放切欠き部6が設けられている。
一対の脚部材3,3´のうち、図5(b)に示される他方の脚部材3´において、その下部における幅方向中央位置には、当該他方の脚部材3´に対し平面視で90°位相をずらせた一方の脚部材3の下部が丁度嵌り込むように、下方に向けて開放された下方開放切欠き部6´が設けられている。
上方開放切欠き部6と下方開放切欠き部6´とを係合させることで、一対の脚部材3,3´を互いに直角を成して交差させるように組み合せることができる。
なお、符号7,7´にて示されるものは、手指を引っ掛けることが可能な角丸長方形状の孔であり、当該孔7,7´を設けることで、座板2に対する一対の脚部材3,3´の着脱操作等をより容易に行うことができるとともに、軽量化を図ることができる。
<脚部材の突起と座板の嵌合口の説明>
各脚部材3,3´の上面には、幅方向に所定間隔を存して一対の突起8,8;8´,8´が設けられている。また、図4(b)に示されるように、互いに交差するように組み合わされた一対の脚部材3,3´における突起8,8;8´,8´と嵌合する嵌合口9,9;9´,9´が基板4の下面に設けられている。
こうして、互いに交差するように組み合わされた一対の脚部材3,3´における突起8,8;8´,8´と基板4における嵌合口9,9;9´,9´とを嵌合させることでそれら一対の脚部材3,3´が座板2に起立状態に位置決めされて組み付けられる。
<磁石体と磁性体の説明>
図5(b)(b´)に示されるように、各脚部材3,3´の上面には、一対の突起8,8;8´,8´の外側に位置するように幅方向に所定間隔を存して一対の磁性体(ビス等)10,10;10´,10´が埋設される一方、互いに交差するように組み合わされた一対の脚部材3,3´の座板2への組付時に、各脚部材3,3´の上面に対向する基板4の下面には、図4(b)に示されるように、各磁性体10,10;10´,10´に対応するように磁石体11,11;11´,11´が埋設されている。
なお、例えば、脚部材3,3´の上面に磁石体11,11;11´,11´を、基板4の下面に磁性体10,10;10´,10´をそれぞれ埋設するといった具合に、上記の磁性体10,10;10´,10´と磁石体11,11;11´,11´の埋め込みに関し、その埋め込み対象を入れ替える態様もあり得る。
<構成部品の材質等の説明>
脚部材3,3´や基板4などの各構成部品は、比較的高い剛性を得ることができるとともに軽量化を図ることができる木材や樹脂などの材質のもので構成するのが好ましい。また、クッション材5などの構成部品は、比較的弾性力を得ることができるとともに軽量化を図ることができる発泡樹脂などの材料のもので構成するのが好ましい。
<作用効果の説明>
以上に述べたように構成される正座補助椅子1においては、一方の脚部材3における上方開放切欠き部6と他方の脚部材3´における下方開放切欠き部6´とを係合させることによってそれら一対の脚部材3,3´が互いに交差するように組み合わされる。
こうして、互いに交差するように組み合わされた一対の脚部材3,3´における突起8,8;8´,8´と基板4における嵌合口9,9;9´,9´とを嵌合させることにより、それら一対の脚部材3,3´が座板2に起立状態に位置決めされて組み付けられる。
本実施形態の正座補助椅子1によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)従来は必要とされていた保持部材が不要となり、簡易な構造で容易に組み立てることができる。
(2)互いに交差するように組み合わされた一対の脚部材3,3´によって着座者の縦方向や横方向の体重移動を伴う使用にも耐えることができるので、着座の安定性を確保することができる。
(3)座板2および一対の脚部材3,3´をそれぞれパーツ毎に分解することで、コンパクトに纏めて鞄等に収納可能となるので、持ち運びの利便性を確保することができる。
(4)組付時においては、磁性体10,10;10´,10´と磁石体11,11;11´,11´との間に作用する磁力によって座板2に脚部材3,3´が吸い付けられるので、組付作業をより容易に行うことができ、組付後においては、同磁力によって座板2に対する脚部材3,3´の組付状態が確実に保持されて持ち運び時に脚部材3,3´が外れたりするのを確実に防止することができる。
以上、本考案の正座補助椅子について、一実施形態に基づいて説明したが、本考案は上記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
上記の実施形態においては、一対の脚部材3,3´を互いに幅方向中央位置で交差させて組み合わせる例を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、図6および図7に示されるように、一対の脚部材3,3´を互いに幅方向中央位置から外側に若干オフセットさせた位置で交差させて組み合わせるようにしてもよい。
また、上記の実施形態においては、座板2に対し一対の脚部材3,3´が底面視でXの字状に配置される例を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、十の字状に配置してもよい。
本考案の正座補助椅子は、簡易な構造で容易に組み立てることができ、しかも着座の安定性や持ち運びの利便性を確保することができるという特性を有していることから、冠婚葬祭や各種の会合の席等で長時間正座するときにお尻の下に敷く携帯式の椅子としての用途に好適に用いることができる。
1 正座補助椅子
2 座板
3,3´ 脚部材
6 上方開放切欠き部
6´ 下方開放切欠き部
8,8´ 突起
9,9´ 嵌合口
10,10´ 磁性体
11,11´ 磁石体

Claims (2)

  1. 人の臀部を載せることができる座板と、この座板を支持する一対の脚部材とを備える正座補助椅子であって、
    前記一対の脚部材のそれぞれの上面に突起を設け、
    前記一対の脚部材のうち、一方の脚部材の上部に上方に向けて開放された上方開放切欠き部を設け、他方の脚部材の下部に下方に向けて開放された下方開放切欠き部を設けて、これら上方開放切欠き部と下方開放切欠き部とを係合させることで、それら一対の脚部材を互いに交差させるように組み合せ可能とし、
    互いに交差するように組み合わされた前記一対の脚部材における前記突起と嵌合する嵌合口を前記座板の下面に設けることを特徴とする正座補助椅子。
  2. 前記脚部材の上面とその上面に対向する前記座板の下面とには、いずれか一方に磁石体が、他方に磁性体が埋設される請求項1に記載の正座補助椅子。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5554860B1 (ja) * 2013-05-01 2014-07-23 大創株式会社 組立式正座椅子
DE102016124541A1 (de) * 2016-12-15 2018-06-21 Jonas Karnat Sitz- oder Tischmöbel

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