JP3177661B2 - 変色具 - Google Patents

変色具

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変色具に関する。さら
に詳細には、種々の熱変色性対象物の熱変色層に当接さ
せることにより、当接個所を冷熱または加熱変色させる
変色具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱変色性対象物の熱変色層を変色
させる手段として、タングステン、ニッケル等の抵抗体
発熱体を装備した通電加熱具が開示され、動物玩具等の
表面に形成した熱変色素材に接触させ、該接触部位を色
変化させる試みが実開昭62−139573号公報に開
示されている。前記した如く、熱変色層を変色させるた
めの加熱手段に関する試みは、開示されているが、熱変
色層を冷熱変色させるための有効な冷熱手段は未だ開示
されておらず、冷水、氷片等の冷熱媒体の適用や、対象
の熱変色性要素を冷蔵庫内に入れ、庫内の冷気による変
色操作を余儀なくされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記冷熱手段は、家庭
等の特定場所において適用性があるとしても、必要時、
場所を選ばず、即座に、対象物の熱変色層を変色させる
ことができず、低温域に変色点を有する熱変色性要素の
機能を効果的に発現させることができなかった。又、前
記冷熱媒体の適用は、冷熱持続時間に限界があり、これ
らの媒体をその都度、用意する面倒な手間を要してい
た。又、非耐水性の熱変色性要素にあっては、前記冷熱
媒体による直接的な接触は勿論、冷熱媒体を容器に収容
させて適用する間接的な接触操作に対しても、容器表面
に発生する結露層や水滴、或いは漏水等により熱変色性
要素を変質させがちであった。
【0004】本発明は前記した従来の冷熱手段の適用に
よる不具合を一挙に解消し、携帯性、即効性、冷熱持続
性、利便性等を満足させ、任意な時、任意な場所におい
て、簡便に熱変色層を冷熱変色させる変色具、さらに
は、印加電圧の極性を切り換えることにより、冷熱、加
熱の両用機能を備えた変色具を提供しようとするもので
ある。殊に、対象の熱変色性要素が、色彩記憶性感温変
色性色素(温度変化により大きなヒステリシス特性を示
して変色し、低温側変色点と高温側変色点の二つの変色
点をもち、着色状態と無色状態又は有色〔1〕と有色
〔2〕間の互変性を呈し、前記低温側変色点以下の冷熱
又は高温側変色点以上の温度の熱の適用により、常態と
異なる様相に変化させることができ、その様相を常温域
で互変的に記憶保持させることができる機能を有する色
素)を含む色材で彩色された熱変色層を備えた系と組み
合わせ適用することにより、前記色彩記憶性感温色素の
機能を効果的に発現させて、商品の多様化、多分野への
応用展開を可能となす変色具を提供しようとするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明変色具1を図面に
ついて説明する。本発明は、熱変色層121が形成され
ている熱変色性要素に接触させることにより、接触部位
を熱変色させる変色具において、P型半導体素子21と
N型半導体素子22とを金属片23で交互に接合し、上
下両面を熱伝導性絶縁板24で挟持してユニット化した
構成のペルチエ効果を有する熱電変換素子2を熱源とし
て利用した変色具であって、前記熱電変換素子2の吸熱
側に伝熱部材4を密接し、発熱側に放熱器3を密接して
組立てられており、直流電圧の印加により前記熱電変換
素子2が作動可能に構成されており、前記放熱器3は放
熱性容器31と、使用時に少なくとも前記容器31に充
填状態にある蓄熱媒体32から構成されてなる変色具1
を要件とする。更には、伝熱部材4及び熱電変換素子2
は保持部材5に保持されており、、前記保持部材5は、
放熱性容器31の一端に装着されており、前記放熱性容
器31は熱電変換素子2の発熱側と接触する面が少なく
とも金属材からなる軸胴である構成、放熱性容器31は
金属材からなり、放熱媒体32は水又は水を主成分とす
る水性媒体である構成、更には、熱変色性要素12の熱
変色層121が温度変化により大きなヒステリシス特性
を示して、着色状態と無色状態又は有色〔1〕と有色
〔2〕状態間の互変性を呈し、常温域で前記二状態の何
れかを 選択的に記憶保持可能な色彩記憶性感温変色性
色素を含む色材で彩色されてなる系と組合わせて適用さ
れる変色具1を要件とする。
【0006】前記において、ペルチエ効果を有する熱電
変換素子2は、従来より汎用されているものが有効であ
る。前記熱電変換素子2は、不足電子P型と、過剰電子
N型の半導体素子からなるカプルを金属片23(電極)
で交互に接合し、上面及び下面をアルミナ、セラミック
等の熱伝導性絶縁板24で挟持しユニット化してなる構
成であって、N側端子からP側端子に電流を流すとペル
チエ効果により上面で吸熱、下面で発熱する。(図1
1、図12参照) 前記におけるP型或いはN型半導体素子21、22は、
Bi2 Te3 、Bi2 Se3 、Sb2 Te3等が例示で
きる。半導体素子の対数は、1〜511対、より実用的
には4〜127対、好ましくは4〜31対の系が有効で
ある。
【0007】本発明における放熱器3は、前記したとお
り、放熱性容器31と前記容器31内に充填される蓄熱
媒体32から構成され、両者が共働して所期の放熱機能
を効果的に発現させる。前記放熱性容器31は、プラス
チック材からなる薄肉状の容器の適用を妨げないが、熱
電変換素子2の絶縁板24(発熱側)に密接される面が
少なくとも金属材からなり、該容器内に充填される蓄熱
媒体32への伝熱効果を高める。アルミニウム、銅、真
鍮材等により形成された金属性容器が効果的である。蓄
熱媒体32は、液体であり、対流効果の面より比較的低
粘性のものが有効であり、重量及び体積当たりの熱容量
が大きい値を示し、加えて入手の容易性、安全性、コス
ト面を満足させる水が最適であり、不凍性を付与するた
めの適宜量の多価アルコール類や、防錆剤等の適宜量を
配合できる。水以外の液体としては、グリセリン、エチ
ルアルコール、アンモニヤ水等を例示できる。
【0008】前記熱電変換素子2に通電する直流電源に
よる印加電圧は、0.3〜50Vであり、0.3V以下
の系では、電池による作動が困難であり、50V以上の
系では、それに応じたカプル数の増加が必要であり、玩
具、教習、筆記材等の分野等の一般商品への適用に対し
高価格となり、不向きであり、特殊な用途に制約され
る。通常、0.5〜20Vの印加電圧により機能する熱
電変換素子2との組み合わせが好ましい。
【0009】前記電圧を印加する電源部10は、変色具
1と一体に構成した電源収容部8に配置することができ
るが、コード等を介して別体として付設することができ
る。電源10としては、乾電池等各種バッテリーやAC
/DC変換器を接続し、交流を直流に変換させて適用す
ることもできる。
【0010】尚、熱電変換素子2の絶縁板24(吸熱
側)に密接される伝熱部材4は、金属材に限らず、肉薄
状の、熱伝導性ゴム、プラスチック、セラミック材等か
らなる加工体であってもよい。又、伝熱部材4が金属材
により形成された系では、熱変色層121への接触先端
となる個所をシリコン樹脂加工或いはフッソ樹脂加工等
を施し、滑性を付与することができる。
【0011】又、金属材による伝熱部材4の前端に、連
続気孔をもつ多孔体を装着し、該多孔体に水等を含浸さ
せて、軟質なタッチとスムーズな塗布性を付与できる。
【0012】前記システムにおける吸熱側Aの温度降下
機能は、10℃〜35℃の環境温度において、前記範囲
の温度に対し、少なくとも3℃以上の降下温度、さらに
具体的には3℃〜40℃(好ましくは10〜25℃)の
降下温度を発現させる。前記3℃以内の降下温度では室
温の変動に対し、変色機能を充分発揮できない。一方、
40℃を越える降下温度では水蒸気の凍結が発生し実用
的でない。極性の切り換えにより、吸熱側Aを発熱側に
変換させて適用するに際し、前記発熱側の温度は前記環
境温度範囲内の温度プラス3℃〜60℃(好ましくは5
℃〜50℃)の昇温特性を発現できるよう構成される。
【0013】尚、本願でいう直流とは、熱電変換素子2
を有効に作動させるための直流を意味し、冷却又は加熱
させる間、一瞬たりとも逆電圧が印加されてはならない
ということではない。熱電変換素子2自体、熱容量を有
しているものであるから、短い時間であれば、逆電圧が
印加されても必ずしも冷却面と加熱面が逆転するわけで
はない。このような逆電圧の印加を含むものであっても
よい。よく知られているように、熱電変換素子2を用い
て温度の制御を行う場合、熱応答性を早めるために逆電
圧を印加することがある。
【0014】変色具1は、多様な形態が有効であり、例
えば、筆記具、スタンプ、玩具要素(例えば、人形玩具
の櫛、その他メイクアップ具等)等が挙げられる。次ぎ
に、本発明の変色具1と組み合わせて適用される熱変色
性要素12の熱変色層121を構成する感温変色性材料
について説明する。
【0015】従来より公知の感温変色性色素を含む熱変
色性材料、例えば、液晶や、電子供与性呈色性有機化合
物、前記化合物の顕色剤及び前記両者の呈色反応を生起
させる媒体となる化合物の3成分を含む熱変色性材料又
は前記成分の樹脂固溶体の微粒子の形態の変色性を示す
熱変色性材料(例えば、特公昭51−35414号公
報、特公昭51−44706号公報、特公昭52−77
64号公報、特公平1−29398号公報等)を挙げる
ことができる。前記は所定の温度(変色点)を境とし
て、その前後で変色し、変化前後の両状態のうち常温域
では特定の一方の状態しか存在しえない。即ち、もう一
方の状態は、その状態が発現するのに要する熱又は冷熱
が適用されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の
適用がなくなれば常温域で呈する状態に戻る、所謂、温
度変化による温度−色濃度について小さいヒステリシス
幅(ΔH)を示して変色するタイプである。(図13参
照)
【0016】又、本出願人が先に提案した特開昭60−
264285号公報に記載されている、大きなヒステリ
シス特性を示して変色する色彩記憶性感温変色性色素を
含む熱変色性材料で彩色された系が有効である。前記色
素は、大きなヒステリシス幅(ΔH)を示して変色す
る。即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットし
た曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から温度
を上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から
下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色
するタイプである。(図14参照)
【0017】グラフ中のA点(温度t1 )はこれ以下の
温度では前記色素が完全に呈色している状態になる点で
あり、B点(温度t3 )は温度が上昇する過程で実質的
な変色(消色)が始まる点であり、C点(温度t4 )は
これ以上の温度では完全に消色している状態になる点で
あり、変色温度域は前記t1 とt4 の間の温度域であ
り、特に着色状態と無色状態の両状態又は有色〔1〕と
有色〔2〕の両状態が共存でき、色濃度の差の大きい領
域であるt2 とt3 の間が実質的な変色温度域、常温域
で前記二状態の何れかを選択的に記憶保持可能な領域で
ある。
【0018】前記した感温変色性色素、色彩記憶性感温
変色性色素は、通常、微小カプセルに内包され、バイン
ダーを含む媒体中に分散されて、インキ、絵具又は塗料
などの形態の色材として適用され、支持体表面に熱変色
層が形成される。また、熱可塑性プラスチック中に前記
微小カプセル顔料を練合させて溶融成形した多様な形状
の熱変色性要素12が本発明の変色具1と組み合わせて
有効に適用される。熱変色性要素12は、熱変色性面状
体、熱変色性線状体、凹凸表面をもつ熱変色性成形体、
その他既述の熱変色性材料による熱変色層121が表面
層に形成されたもの全てを含む。筆記板、教習、学習
材、絵本、その他玩具要素等を挙げることができる。熱
変色層121は、ー10℃〜+100℃の範囲(好適に
はー5℃〜70℃)に変色点を有するものが実用面より
みて有効である。
【0019】
【作用】直流電圧(0.3〜50V)の印加により、N
側端子からP側端子に電流を流すとペルチエ効果により
上面で吸熱、下面で発熱し、上下両面の熱伝導性絶縁板
24に伝熱し、吸熱側A、発熱側Bを形成する(図11
〜図12参照)。前記発熱側B(極性の逆転により、吸
熱側に変換される)に密接、配置の放熱器3(放熱性容
器31と放熱媒体32の共働作用)の作用により、吸熱
側Aの温度を所望範囲に降下、維持させる。
【0020】放熱器3が発熱側Bより発生する熱を逃が
す機能は、放熱器3自体の蓄熱効果と放熱器3が大気に
放熱する効果による。発熱側Bが発熱を開始した直後に
あっては、発生した熱量は放熱器3を加熱することに主
として費やされ、大気に放熱する能力は小さい。即ち、
蓄熱効果は大きい。放熱器3の温度が高くなるにつれ、
大気に放出される熱量は大きくなり、放熱器3の温度が
一定になると、もはや蓄熱効果は無くなる。即ち、大気
に放熱する能力は小さくとも、発熱開始からの経過時間
が短かければ、蓄熱効果により放熱効果を得ることがで
きる。
【0021】本発明における放熱器3は、前記要件を考
慮に入れた構成であり、放熱器の機能のうち、特に蓄熱
能力の向上に主体をおいたものであって、放熱性容器3
1内部に蓄熱能力の大きい蓄熱媒体32を充填すること
により、熱電変換素子2の発熱側Bより発生する熱量を
吸収する能力を高め、短時間の使用に対しては充分に放
熱器3としての機能を果たす。
【0022】熱変色層121により表面層が形成されて
いる熱変色性要素12に、前記変色具1の伝熱部材4側
を接触させると、接触部位の前記熱変色層121を冷熱
変色させ、極性の逆転により前記吸熱側Aを発熱側に逆
転させることにより加熱変色させる。
【0023】熱変色層121がヒステリシス幅(ΔH)
の小さい熱変色特性を示す感温色素を含む色材で形成さ
れた系では、変色点を境としてその前後で変色し、変化
前後の両状態のうち、常温域では特定の一方の状態を存
在させ、もう一方の状態はその状態が発現するのに要す
る熱又は冷熱の適用をなくすと常温域で呈する状態に戻
る。
【0024】一方、色彩記憶性感温変色性色素を含む色
材で形成された熱変色層121は、低温側変色点以下の
冷熱、或いは高温側変色点以上の熱の適用により、常態
と異なる様相に互いに変色させ、その状態が発現するの
に要した冷熱又は熱の適用をなくしても、その状態を常
温域で記憶保持させることができ、前記記憶保持された
様相は、前記状態の発現するに要したと逆の熱的手段に
より元の状態に変色させ、これを常温域で記憶保持させ
る。
【0025】
【実施例1】(図1〜図2参照) 中心孔と前記中心孔に連通し他端に開口する拡大孔をも
つ、プラスチック材により成形された保持部材5の、前
記中心孔にアルミニウム製伝熱部材4(ペン先形状を有
し、底部に台面が連設されてなる)のペン先部の先端を
突出状態に装着し、台面を拡大孔に取り付けた熱電変換
素子2(半導体の対数:7対)の吸熱側Aの絶縁板24
に伝熱ペーストを介して密接状態に取り付けて先端部材
を組み立てた。前記保持部材5の拡大孔の開口部にはア
ルミニウム製軸胴(直径15mm、全長10cm)から
なる放熱性容器31の底部が挿着され、その底面を発熱
側Bの絶縁板24の後端面と伝熱ペーストを介して密接
状態に組み付けられる。前記アルミニウム製軸胴31の
一端開口部には尾栓312が着脱自在に螺合される構成
となっており、軸胴内に水約15cc(蓄熱媒体32)
が充填されて放熱器3を構成し、実用に供される。尚、
前記熱電変換素子2には、リード線7が接続され、系外
に配備の電源収容部8(電源:1.5V乾電池)と結線
され、スイッチ11により通電及び極性の切替え可能に
構成されている。
【0026】前記変色具1の筆記先端部の温度は、室温
25℃において、通電開始10秒後で約18℃、30秒
後で約13℃、1分後で約10℃、2分後で約4℃を示
した。又、極性の切替えによる筆記先端部の温度は、室
温25℃において、通電開始10秒後で約35℃、15
秒後で約40℃、30秒後で約60℃を示した。前記変
色具1(冷熱用)を用いて、白色シート材に色彩記憶性
感温色素〔黒色←→無色(低温側変色点(t1 )15
℃、高温側変色点(t2 )を含む色材により熱変色層1
21が全面に形成されている熱変色性要素12(室温下
で白色を呈している)に筆記したところ、筆記部分の白
色が変色し、黒色の筆跡を現出させた。前記筆跡は17
℃〜30℃の室温下で記憶保持された。前記シート材を
35℃以上に加熱すると黒色の筆跡は消え、全面白色の
筆記面として繰り返し、実用に供される。
【0027】
【実施例2】(図3参照) 一端部を開口した、プラスチック製軸胴の開口部に金属
材からなる伝熱性蓋体311を気密状に嵌合可能に構成
した放熱性容器31の、前記軸胴内に水を蓄熱媒体32
として充填して放熱器3を構成した。実施例1と同様に
してセットされた先端部材(保持部材5に伝熱部材4及
び熱電変換素子2が組み込まれている)を前記放熱器3
に実施例1と同様に装着して変色具1を構成した。
【0028】
【実施例3】(図4〜図5参照) 外面軸方向に凹凸条を形成した放熱容器31(軸胴)を
用い、前記軸胴底面(発熱側)にコイル状の金属放熱体
33を取り付ける以外は実施例1と同様にして変色具1
を構成した。
【0029】
【実施例4】(図6〜図7参照) 内部に蓄熱媒体32となる水を収容させるスペースを備
えたアルミニウム製放熱性容器31の側部に電源収容部
8を付設し、上部には把手を取り付け、前記容器3の底
面には熱電変換素子2の2個を適宜間隔をおいて並列配
置し、電源10(1.5Vの乾電池2個を配備)と結線
し、前記熱電変換素子2の吸熱側Aの絶縁板24には伝
熱部材4(金属薄板)を密接させ、断熱部材6を介して
放熱性容器31の底部に取り付けて、ミニアイロン型の
変色具1を構成した。
【0030】
【実施例5】(図8参照) 保持部材5の前端開口部に平面状の伝熱部材4(金属板
片からなる)を前端が露出状態に取り付け、以下実施例
1と同様に熱電変換素子2を配備し、放熱器3を連接配
備してスタンプ型の変色具1を構成した。
【0031】
【実施例6】(図9〜図10参照) 放熱性容器31(アルミニウム製軸胴)の内部に水(蓄
熱媒体32)を充填して放熱器3が構成されており、前
記放熱器3及び電源電池10を収容する電源収容部8を
一体的に収容させる、周面に適宜間隔をおいて4か所に
放熱開口91が設けられたプラスチック製カバー部材9
が前記開口91を放熱性容器31の個所に位置させて放
熱器3を収容すると共に電源電池10を収容させ、先端
部材(実施例1と同様)に取り付けられ変色具1を構成
した。
【0032】
【発明の効果】本発明の変色具は、熱変色層を設けた熱
変色性要素と組み合わせて適用され、殊に、低温域に変
色点を有する熱変色性要素の機能を効果的に発現させに
ことができる冷熱手段であって、従来の冷水、氷片等を
冷熱媒体とする冷熱手段に対し、任意な時、任意な場所
において、即座に簡便に対象物の熱変色層を冷熱変色さ
せる利便性、非耐水性対象物への適用性、携帯性等を満
足させる。さらには、電源の極性の切り換えにより、冷
熱、加熱の両用機能を備えた変色具を提供できる。しか
も、印加電圧が低電圧(50V以下)で有効に機能させ
ることができ、漏電等の危険もない。乾電池等バッテリ
ーの取り換えにより機能を永続させることができる。更
に、熱電変換素子の放熱器が、金属製放熱フィン等によ
らず水等の液体による蓄熱媒体を放熱性容器に充填させ
て機能させる構成であるから、比較的低コストで供給で
き実用的である。前記した如く、簡便に冷熱の適用が可
能となり、低温域に変色点を有する熱変色層を配設した
構成の多様な熱変色性要素との組み合わせを可能とな
す。殊に、対象の熱変色性要素が、色彩記憶性感温変色
性色素(温度変化により大きなヒステリシス特性を示し
て変色し、低温側変色点と高温側変色点の二つの変色点
をもち、着色状態と無色状態または有色〔1〕と有色
〔2〕間の互変性を呈し、前記低温側変色点以下の冷熱
又は高温側変色点以上の熱の適用により、常態と異なる
様相に変化させることができ、その様相を常温域で記憶
保持させることができる機能を有する色素)を含む色材
で彩色された熱変色層を備えた系と組み合わせ適用する
ことにより、前記色彩記憶性感温変色性色素の機能を効
果的に発現させて、商品の多様化、多分野への応用展開
を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明変色具のー実施例の使用状態を示した説
明図である。
【図2】図1の変色具の縦断説明図である。
【図3】本発明変色具の他の実施例の縦断説明図であ
る。
【図4】本発明変色具の他の実施例の要部縦断説明図で
ある。
【図5】図4のA−A線の断面図である。
【図6】本発明変色具の他の実施例の縦断説明図であ
る。
【図7】図6のB−B線の断面図である。
【図8】本発明変色具の他の実施例の縦断説明図であ
る。
【図9】本発明変色具の他の実施例の縦断説明図であ
る。
【図10】図9の変色具の正面図である。
【図11】本発明変色具に適用する熱電変換素子の斜視
図である。
【図12】本発明変色具に適用する熱電変換素子の構造
及び作用の説明図である。
【図13】感温変色性色素の温度変化による変色特性の
説明グラフである。
【図14】色彩記憶性感温変色性色素の温度変化による
変色特性の説明グラフである。
【符号の説明】
1 変色具 2 熱電変換素子 21 P型半導体素子 22 N型半導体素子 23 金属片 24 絶縁板 A 吸熱側 B 発熱側 3 放熱器 31 放熱性容器 32 蓄熱媒体 33 金属放熱体 4 伝熱部材 5 保持部材 6 断熱部材 7 リード線 8 電源収容部 9 カバー部材 10 電源 11 スイッチ 12 熱変色性要素 121 熱変色層 122 熱変色像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63H 30/02 A63H 33/22 B41K 1/00 B43K 8/00 B43K 19/00 - 19/12 B43L 1/00 B43L 19/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱変色層が形成されている熱変色性要素
    に接触させることにより、接触部位を熱変色させる変色
    具において、P型半導体素子とN型半導体素子とを金属
    片で交互に接合し、上下両面を熱伝導性絶縁板で挟持し
    てユニット化した構成のペルチエ効果を有する熱電変換
    素子を熱源として利用した変色具であって、前記熱電変
    換素子の吸熱側に伝熱部材を密接し、発熱側に放熱器を
    密接して組立てられており、直流電圧の印加により前記
    熱電変換素子が作動可能に構成されており、前記放熱器
    は放熱性容器と、使用時に少なくとも前記容器に充填状
    態にある蓄熱媒体から構成されてなる変色具。
  2. 【請求項2】 伝熱部材及び熱電変換素子は保持部材に
    保持されており、前記保持部材は放熱性容器の一端に装
    着されており、前記放熱性容器は熱電変換素子の発熱側
    と接触する面が少なくとも金属材からなる軸胴である、
    請求項1記載の変色具。
  3. 【請求項3】 放熱性容器は金属材からなり、蓄熱媒体
    は水又は水を主成分とする水性媒体である請求項1記載
    の変色具。
  4. 【請求項4】 熱変色性要素の熱変色層が、温度変化に
    より大きなヒステリシス特性を示して、着色状態と無色
    状態又は有色〔1〕と有色〔2〕状態間の互変性を呈
    し、常温域で前記二状態の何れかを選択的に記憶保持可
    能な色彩記憶性感温変色性色素を含む色材で彩色されて
    なり、前記熱変色性要素と組合わせて適用される請求項
    1記載の変色具。
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