JP2873733B2 - 玩具用通電発熱変色素子 - Google Patents

玩具用通電発熱変色素子

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は玩具用通電発熱変色素子に関する。さらに詳
細には、低電圧の印加により発熱体を速やかに所定温度
に発熱させて熱変色層を変色させて視覚させると共に発
熱温度が自己制御されて過熱による危険性がない。安全
性に富む玩具用通電発熱変色素子に関する。
従来の技術 従来より、熱変色層の背部に供電可能な発熱体を配置
し通電により前記熱変色層を変色させる、色変わり玩具
に関して幾つかの提案が開示されている(実開昭62−13
7093号公報、特開昭62−201178号公報等)。
前記における発熱体は、タングステン、ニッケル、チ
タン等の通電発熱性の金属材による配線により構成し、
前記配線部を絶縁性のセラミックスで被覆したヒーター
部構造を備えたことを特徴としている。
発明が解決しようとする問題点 前記従来の色変わり玩具における発熱体にあっては、
適用温度範囲において有効に機能する自己温度制御機能
がなく、そのままでは過熱による危険性があり、温度制
御スイッチ等が要求される上、漏電による危険性回避の
ためのセラミックス等による被覆加工等の絶縁処理が必
要であった。
本発明は前記従来の過熱或いは漏電による危険性を解
消し、低電圧の印加により発熱体を所期の発熱温度に速
やかに昇温させ、熱変色層を変色させて視覚させると共
に設定温度に自己温度制御して過熱による危険を回避
し、更には、外気温による発熱体の温度変動が少なく、
熱変色層の熱変色機能を効果的に発現させる、新規な玩
具用通電発熱変色素子を提供しようとするものである。
問題点を解決するための手段 本発明を図面について説明する。
本発明の通電発熱変色素子1は、通電発熱体2自体の
表面または前記通電発熱体2に接触又は近接配置の基材
4表面に熱変色層3が配設され、前記通電発熱体2に通
電させることにより、前記熱変色層3が変色可能に構成
された通電発熱変色素子であって、通電発熱体2は、
(イ)少なくとも25℃〜65℃の範囲内において、電気抵
抗の温度係数が正の値を示し、(ロ)25℃における体積
抵抗率(ρ25)が9.8×10-3Ω.cm〜2.97×105Ω.cm、
(ハ)25℃と65℃における体積抵抗率の比率(ρ65
25)が、次式5≦ρ6525≦200の範囲内、の各要件を
満たし、0.8V〜40Vの電圧印加により発熱し、発熱飽和
温度が25℃〜65℃の温度範囲内の任意の温度に自己温度
制御されるサーミスタにより構成されたことを特徴とす
る。
前記において、通電発熱体2は、概ね0.05cm2〜20cm2
(片面の面積)、且つ厚みが0.05cm〜1cm(好ましくは
0.5cm以下)の大きさのものが玩具用として実用性を有
する。
前記より小面積の系では変色効果が少なく玩具要素と
して不適であり、一方、大面積且つ大容積の系では低電
圧の印加による短時間での発熱性、発熱効率、均熱性等
の面で好ましくない。
発熱体2は具体的には、BaTiO3系焼結体〔稀土類元素
をドープして半導体化し、さらに所望に応じてSr等の元
素で置換したもの)、Si単結晶系、有機プラスチック系
(低融点の結晶性プラスチック中にグラファイト等の通
電性微粉末がブレンドされたもの)等を挙げることがで
き、低温度域(25〜60℃)での発熱飽和温度の調整、昇
温特性等の面より前記BaTiO3系焼結体が好適に適用され
る。
発熱体2はディスク状、帯状、ハニカム状、その他、
目的に応じた適宜の形状が採用される。
次に本発明に適用される通電発熱体2の特性を第5図
〜第8図に示すグラフについて説明する。
通電発熱体2は、少なくとも25℃〜65℃の範囲内にお
いて、電気抵抗の温度係数が正の値を示し、且つ温度上
昇にともなう抵抗値の増加が急勾配であることが必須要
件(第5図)であり、抵抗値の増加につれて発熱量は減
少し、自己温度制御を可能とする。
更に、発熱体2は、25℃における体積抵抗率(ρ25
が9.8×10-3Ω.cm〜2.97×105Ω.cm、更に詳細には各温
度における体積抵抗率(ρ)が第6図に示す許容範囲内
(上限値と下限値を示す線の範囲内)にあり、25℃と65
℃における体積抵抗率の比率(ρ6525)が、次式5
≦ρ6525≦200の範囲内にあることを要件とする。
前記要件を満たすことにより、玩具要素として要求さ
れる低温度域(65℃、好ましくは50℃以下)での発熱性
と自己温度制御性を満たす発熱体2を供給できる。発熱
体2が各温度における限界値外の系、例えば、上限値の
線を越える体積抵抗率の系では、電圧を高くしなけれ
ば、所期の温度に短時間で昇温させ難いし、下限値の線
より低い体積抵抗率の系では、電圧を極めて小さくして
大電流を流さなければ、所期の発熱温度が得られず、玩
具要素としての実用性を有さない。
第7図は室温変化による発熱体の安定温度の関係を示
すグラフであり、被加熱体が発熱体の発生する単位時間
当たりの発熱量と、放熱量(単位時間当たり)が一致す
る温度で安定し、本発明に適用の発熱体2が金属系発熱
体の系に較べて、雰囲気温度による影響が少なく安定し
た熱特性を示す。第8図は通電発熱時間と発熱体の発熱
温度との関係のグラフである。
尚、実験データは、BaTiO2系焼結体〔15.0mmφ×厚さ
1mm、2.5Ω(25℃)を発熱体2とし、チタン線による配
線(0.1mm厚のポリエステルフイルム上に形成)の系を
金属発熱体として対比試験したものであり、それぞれ30
mm角×厚さ0.3mmの真鍮板に固着し、約1Vの電圧を印加
して得られた。
前記通電発熱体2には、電極5を設けることが通電組
み付け構造の面で効果的であり、具体的には、前記通電
発熱体2自体の対向面にアルミ溶射やニッケル等による
メッキを施して形成或いは通電発熱体2に密接配置の熱
伝導板等の導電性基材4を設けることができる。
前記電極5には、リード線6を接続して電源と通電可
能にセットされる。電源は各種の電池やAC電源(変圧器
により電圧調整される)が適用され、0.8〜40Vの範囲の
電圧印加可能に構成された系であればよい。
前記熱伝導体41の配置は電極のセッティングの容易
性、発熱体2の均熱効果、発熱体2の発熱温度を低い面
積に拡大、伝達させる効果等を与えることができる。
次に熱変色層3について説明する。
熱変色層3は、従来より公知の可逆熱変色性材料、例
えば、コレステリック液晶や、電子供与性呈色性有機化
合物、前記化合物の顕色材及び前記両者の呈色反応を可
逆的に生起させる有機化合物媒体となる化合物の3成分
を含む熱変色性材料又は前記成分を内包する微小カプセ
ル又は樹脂固溶体の微粒子の形態の可逆熱変色性を示す
熱変色性材料であり、好適な一例として先に本出願人が
提案した、特公昭51−35414号公報、特公昭51−44706号
公報、特公昭52−7764号公報、特公昭51−35216号公
報、特公平1−29398号公報、特開昭60−264285号公報
等に開示の熱変色性材料を用いて構成される。
前記3成分の熱変色性材料は所定の温度を境に可逆的
に変色を生起させるものであるが、その色変化におい
て、低温側から高温へと変化させる場合と高温側から低
温へ変化させる場合との間に、個々の3成分において特
有のヒステリシス特性を示して変色する。
本発明において利用可能な熱変色性材料は、設定され
た通電発熱素子において変色可能であれば特に制約はな
い。前記ヒステリシス特性を所望に応じて利用すること
により、通電発熱体の発熱によって変色した熱変色層
が、降温時の変色又は復色において、より多様性の変化
を持たせることができる。即ち、ヒステリシス幅が著し
く広い場合(7〜50℃)には、通電停止後、室温におい
てより多様性の変化を持たせることができる。逆にヒス
テリシス幅が狭い場合(3℃以下)には、通電停止後、
より鋭敏な変色又は復色応答を示すことができる。又、
これらの中間的なヒステリシス特性の場合には、通電停
止後、通電発熱体の温度下降に伴い、適度の時間的遅れ
をもって変色又は復色させることができる。上記ヒステ
リシス特性の選択は、玩具用通電発熱変色素子を組み込
んだ各々の玩具遊び方の設定に対し、所望に応じて適宜
選択できる。
前記熱変色性材料は、適宜のビヒクル中に分散されて
インキ、絵具、塗料等の色材として所望個所に熱変色層
を形成するか、熱可塑性樹脂中に溶融ブレンドした材料
でシート状の熱変色層を形成することができる。
本発明の通電発熱変色素子1は、玩具本体とは別体に
形成したユニットとして、玩具本体に装着させて玩具を
構成できることは勿論、通電発熱体2に接触させる基材
4が、玩具の構成要素自体であり、前記基材4表面に熱
変色層3が形成されたもの、熱伝導体41を介して熱変色
層3を備えたシートや玩具構成被膜等に伝熱させる態様
も有効である。
又、電源は通電発熱変色素子1自体に一体的に組み込
んだもの、玩具本体に装着させたもの、玩具系外にあっ
て、遠隔操作可能に構成されたもの等が有効である。
作用 電圧印加により、リード線6を介して接続された通電
発熱体2を発熱させ、該発熱体2自体の表面又は前記通
電発熱体2に接触又は近接配置の基材4表面に配設の熱
変色層3を変色させる。
電圧印加により通電発熱体2は、自己発熱して昇温、
それにつれて抵抗値が急激に増加し、温度上昇率は低く
なり、発熱量と放熱量が一致する温度で安定して自己温
度制御される(第7図参照)。
通電後の経過時間と発熱温度の関係をみると、金属系
発熱体が温度による抵抗変化率が極めて小さいことに依
存して温度上昇による単位時間当たりの発熱量が略一定
となり、温度がゆっくりと上昇するのに対し、本発明の
通電発熱体2は、通電直後は大きな電流が流れ、温度の
上昇率が大きく、速やかに所定温度に昇温する。
室温の変化に対し、通電発熱体2は雰囲気温度が20℃
のとき約33℃で安定し、雰囲気温度が28℃のとき約38℃
で安定しており、その差約5℃である。一方、金属発熱
体の系では、温度による単位時間当たりの発熱量の変化
が小さいことに依存して、雰囲気温度が20℃のときの安
定温度は、約32℃、雰囲気温度が28℃のとき安定温度39
℃、その差7℃である。
従って、本発明による通電発熱体2は、金属発熱体の
系に較べ雰囲気温度による温度変化は小さい。
通電発熱体2は、(イ)、(ロ)、(ハ)の各要件を
満たすことにより、低電圧(0.8〜40V)の印加により、
前記した挙動を示し、低温度域(65℃以下)において、
自己温度制御機能を果たし、所望の熱特性を発現させ
る。
熱変色層3は、通電発熱体2に密接または近接して配
置されているので、該発熱体2の発熱に即応して変色す
る。
熱変色性材料のヒステリシスに応じて多様の変化を生
じさせる。
ヒステリシス幅(ΔH)が、極めて小さい熱変色材料
(第9図参照)により彩色された系では、設定温度に鋭
敏に感応し、変色点を境にその前後で別の様相に変化
し、変化した様相を視覚させる。
発熱体2の温度が変色点以上の温度域に保持されてい
ると、変色した様相が維持され視覚されるが、変色点以
下の温度に発熱体の温度が下がると、前記変色した様相
が維持されず、常温で呈する様相に復する。
また、ヒステリシス幅(ΔH)が、大きい熱変色材料
(第10図参照)により彩色された系で、TB以上の加熱温
度で変色した様相は、発熱体2が前記加熱温度以下に隆
温したとしても、前記の様相が保持されて常温域で視覚
される(尚、熱変色層をTA以下の温度に冷やすと、変色
前の様相に再現され、常温域でその様相を維持させて視
覚させることができる。) また、前記の中間的なヒステリシス特性の系では通電
停止後、通電発熱体の温度下降にともない、適度の時間
的遅れをもって変色又は復色させることができる。
実施例1 第2図の通電発熱変色素子1の態様の、人形の眼部構
造への適用例を説明する。
発熱体2は、BaTiO3系焼結体(5mmφ、厚さ1mm、2.0
Ω)の両面に導電メッキ層が形成された系を用い、厚さ
0.1mmのアルミニウム板からなる熱伝導性基板材4を前
記発熱体2の片面上に導電接着材により接合して一体化
して発熱要素を構成(発熱体2の発熱飽和温度は、約40
℃に設定されている)し、発熱体2の非接合面の導電メ
ッキ層を一方の電極5とし、これと対向する位置に設け
た熱伝導性基材4の電極5とがリード線6を介して電源
(1.5Vの電池)と通電可能に接続される。
熱変色層3は、前記熱伝導性基材4の表面に形成され
ている(詳細には、淡青色の一般印刷インキにより非変
色の眼球を印刷すると共に、40℃未満で茶色を呈し40℃
以上で無色に変化する、ΔHが1℃の熱変色性材料を含
む色材により眼球を重ね刷りしてなる)。
前記眼部構造体に通電すると、約30秒後において、常
温で茶色を呈していた眼球は、淡青色の眼球に変色して
視覚された。室温の変動、或いは発熱体2の発熱温度の
変動により、茶色淡青色の眼球像を可逆的に視覚させ
た。
実施例2 第3図の通電発熱変色素子1の態様により構成したロ
ボット玩具について説明する。
ロボット玩具の腹部に適宜手段により、熱変色層3が
形成されたシート基材4と、前記の裏面に発熱要素〔Ba
TiO3焼結体(15mmφ、厚さ1mm、20Ω)を使用、発熱飽
和温度約40℃〕を積層状に密接させて構成した素子1
(1.5Vの乾電池2個により電源部を構成)が装着され
る。
尚、シート基材4の表面には、淡ピンク色のハート模
様(非変色層7)が印刷され、前記ハート模様は、40℃
未満で濃青色を呈し40℃以上で無色に変化する、ΔHが
5℃の熱変色性材料を含む色材により隠蔽印刷されてい
る。
前記ロボット玩具の腹部は、常温では濃青色の腹部を
呈しているが、通電して30秒経過後において、淡ピンク
色のハート模様が視覚された。
実施例3 第4図の通電発熱変色素子1の態様をミニチュアカー
に適用した例について説明する。
ミニチュアカーボディー(厚さ0.3mmの真鍮製)の背
面のルーフ部、ボンネット部、テール部に、BaTiO3系焼
結体(7mmφ、厚さ1mm、3Ω)の発熱体2(約36℃の発
熱飽和温度に設定されている)を導電性接着剤により接
続して発熱要素を構成し、前記各発熱体2の背面に形成
した電極5をリード線6で接続し、一端の発熱体2に接
続のリード線6を電源(約3V)に接続し、前記ボディー
の電極5に接続のリード線6と通電可能に結線される
(ボディーは、導電性基材41の役目を兼ねる)。
前記ボディー41の表面には、赤色黄色〔TA18℃、TB
32℃〕の変色特性を示す色彩記憶性の熱変色性材料を含
む塗料をスプレー塗装して熱変色層3が形成されてな
り、常温域で赤色のボディーに保持されている。
前記素子1に通電すると、約30秒後においては、黄色
のボディーに変色した。前記変色は、通電停止後にあっ
ても維持される。
前記黄色ボディーの一部を冷水(約10℃)を含ませた
筆で筆記すると、筆記個所のみを赤色に変色させること
ができた。ボディー全面を冷やす(18℃以下)と全面が
赤色のボディーに復元できた。
実施例4 第3図の通電発熱変色素子1の態様の適用例をミニチ
ュアカーについて説明する。
中空フレーム内に電源電池(1.5V単三型乾電池×2
個)を収容し、前記フレームの外面(ボンネット、ウイ
ンドー及びルーフ部に相当する位置)に発熱要素〔BaTi
O3系焼結体(7mmφ、厚さ1mm、3Ω)の発熱体2(発熱
飽和温度が約36℃に設定されている)に厚さ1mmのアル
ミニウム板からなる熱伝導体41を導電接着剤により接合
してなる〕を取付け、電源電池(約3V)と通電可能に接
続(スイッチのON−OFF装置を併設)して構成される。
ボディー4は、ポリ塩化ビニール樹脂のフイルム(厚
さ約0.3mm)を用い、これを加熱真空成形により前記発
熱要素との接触面をもつ任意の外観形状に造形する。
前記ボディー4のフロントウインドーには、運転者の
像が形成され、残余のウインドー部を除くボディーは、
黄色の一般印刷インキにより着色される(非変色層
7)。
前記非変色層7を覆い、37℃に変色点を有し、該温度
未満で赤色を呈し、37℃以上で消色する可逆熱変色性材
料(ΔH:約5℃)により熱変色層3が塗装形成される。
前記ボディー4を車台フレームに装着し、発熱体2に
通電したところ、赤色ボディーから黄色ボディーに変身
し、同時にフロントウインドーより運転者の像7を現出
させた。
尚、前記した実施例における発熱体の抵抗値(Ω)、
熱特性を示すデータは常温(25℃)における数値であ
る。
発明の効果 低電圧の印加により通電発熱層を速やかに発熱させ所
定温度に昇温させて、熱変色層を変色させることがで
き、しかも、前記発熱温度が65℃以下の任意の発熱飽和
温度に自己温度制御されるので過熱による危険性がな
い。
更に低電圧の印加による通電発熱系のため、漏電によ
る危険もなく、前記危険の防止のためのヒーター部の被
覆加工を要さない。電源として、市販の各種電池が適用
でき、乾電池等を玩具に一体的に組み込んだ多様な活動
玩具を構成できるし、リード線等を介して遠隔操作可能
な多様な玩具を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は、本発明通電発熱変色素子の実施態様
を例示する縦断面図、第5図〜第8図は、本発明通電発
熱変色素子に適用される通電発熱体の特性を示す各グラ
フであり、第5図は温度と抵抗の特性、第6図は各温度
における体積抵抗率の許容範囲、第7図は室温変化によ
る発熱体の安定温度の関係、第8図は通電時間と発熱体
の発熱温度の関係、をそれぞれ示す。 第9図〜第10図は、熱変色層を形成する熱変色性材料の
適用例の温度変化による色濃度変化のヒステリシス特性
を示すグラフであり、第9図はヒステリシス幅の極めて
狭い熱変色性材料の、第10図は、大きいヒステリシス幅
を示して変色する熱変色性材料の各特性グラフである。 第11図〜第12図は本発明通電発熱変色素子を適用した熱
変色性ミニチュアカーの変色前後の様相を示す各状態説
明図である。 1……通電発熱変色素子 2……通電発熱体 3……熱変色層 4……基材 41……熱伝導体 5……電極 6……リード線 7……非変色層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A63H 3/00 A63H 3/38 A63H 17/26 A63H 33/22 H01C 7/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通電発熱体自体の表面または通電発熱体に
    接触又は近接配置の基材表面に熱変色層が配設され、前
    記通電発熱体に通電させることにより前記熱変色層が変
    色可能に構成された通電発熱変色素子であって、前記通
    電発熱体は、(イ)少なくとも25℃〜65℃の範囲内にお
    いて、電気抵抗の温度係数が正の値を示し、(ロ)25℃
    における体積抵抗率(ρ25)が9.8×10-3Ω.cm〜2.97×
    105Ω.cm、(ハ)25℃と65℃における体積抵抗率の比率
    (ρ6525)が、次式5≦ρ6525≦200の範囲内、
    の各要件を満たし、0.8V〜40Vの電圧印加により発熱
    し、発熱飽和温度が25℃〜65℃の温度範囲内の任意の温
    度に自己温度制御されるサーミスタにより構成された玩
    具用通電発熱変色素子。
  2. 【請求項2】通電発熱体はBaTiO3系焼結体により構成さ
    れてなる請求項1記載の玩具用通電発熱変色素子。
  3. 【請求項3】熱変色層が電子供与性呈色性有機化合物、
    電子受容性化合物及び前記両者の呈色反応を可逆的に生
    起させる有機化合物媒体の組成物からなる熱変色性材料
    を含む色材により構成されてなる請求項1記載の玩具用
    通電発熱変色素子。
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