JP3177316B2 - カップ供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、カップ式自動販売機の
カップ供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のカップ供給装置としては、実開昭
６１ー７８３８２号公報に示されるもののように、上下
方向に複数のカップを積層して収納する円筒状のカップ
コラムから所定数のカップをカップ列の状態でカップ収
納部に落下導入し、さらに駆動装置によりカップ収納部
の下部に配されたカップ送出装置を作動させてカップ列
の最下位のカップを分離し、カップシュートを通過させ
て商品取出室に送出するようにしたものがある。

【０００３】ここで、このカップ送出装置は、制御装置
からのカップ送出指令に応じて駆動される駆動装置に連
動してカップ分離用カムを回転させることにより、カッ
プ列から最下位のカップを分離させるものである。

【０００４】ところで、このようなカップ供給装置を備
えたカップ式自動販売機では、季節や販売場所等により
販売する商品や供給する飲料の量等が異なるため、これ
に対応できるようカップ供給装置は異なる大きさのカッ
プを収納、供給できるようにする必要がある。

【０００５】このため、カップ供給装置では、カップコ
ラムの径を収納するカップのうちの一番大きなカップの
径にあわせて形成している。また、カップ送出装置は、
カップ分離用カムを交換可能とし、カップの大きさに応
じて所定のカップ分離用カムに交換するようにしてい
る。さらに、カップシュートも交換可能とし、カップの
大きさに応じて所定の商品通路幅を有するものに交換す
るようにしている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のカップ供給装置においては、これらカップ送出装
置及びカップシュートはビス等により固定されており、
供給するカップの大きさが変わる都度ビス等を外してカ
ップ送出装置等を交換しなければならなかった。

【０００７】また、この交換に際しては、これらカップ
送出装置等の上方に配されたカップコラムやカップ収納
部も取り外さなければならず、カップ送出装置等を交換
するためには手間がかかるという問題点があった。

【０００８】本発明は、供給するカップの大きさに応じ
て簡単にカップ送出装置及びカップシュートを交換する
ことのできるカップ供給装置を提供することを目的とす
るものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、上下方向に複
数のカップを積層して収納する円筒状のカップコラムか
ら所定数のカップをカップ列の状態でカップ収納部に落
下導入し、さらに駆動装置によりカップ収納部の下部に
配されたカップ送出装置を作動させてカップ列の最下位
のカップを分離し、カップシュートを通過させて商品取
出室に送出するカップ供給装置において、前記カップ収
納部及び駆動装置をベース部材に設置し、該ベース部材
に複数の係止孔を形成する一方、前記カップ送出装置と
カップシュートとをユニット化し、該ユニット化された
前記カップ送出装置とカップシュートには該カップ送出
装置の位置決めを行なうための位置決め部材と前記係止
孔に係止する係止爪とが設けられた係止具を備え、該係
止具により前記ベース部材に前記ユニット化されたカッ
プ送出装置及びカップシュートを着脱自在に取り付けた
ものである。

【００１０】

【作用】この構成により、カップ収納部及び駆動装置を
設置したベース部材の複数の係止孔に、ユニット化され
たカップ送出装置とカップシュートの係止具の係止爪を
係止してベース部材にユニット化されたカップ送出装置
及びカップシュートを着脱自在に取り付けることができ
る。また、係止具に設けられた位置決め部材によりカッ
プ送出装置の位置決めを行なうことができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。

【００１２】図１は、本発明の一実施例に係るカップ供
給装置の要部分解斜視図、図２は組み立てた状態の要部
側面図である。

【００１３】図１において、１は上方に配された図示し
ないカップコラムから落下導入されるカップ列を受け、
下方に配された後述するカップ送出装置であるカップド
ロッパ２にカップ列となった複数のカップを導入するカ
ップ収納部であるガイド筒である。

【００１４】ここで、このガイド筒１は、カップコラム
に収納されるカップの一番大きいカップの径に合わせて
形成されており、またその上端部にはカップコラムから
落下導入されるカップ列を確実に受けることのできるよ
う上方に広がったガイド部１ａが設けられている。

【００１５】また、このガイド筒１の下部周壁には、ガ
イド筒１内のカップの有無を検知するために設けられた
マイクロスイッチ３のアクチュエータ３ａの先端部を、
ガイド筒１内に出没させるための切欠き４が形成されて
いる。

【００１６】ここで、このマイクロスイッチ３は、ガイ
ド筒１内にカップが有る場合は、アクチュエータ３ａの
先端部がカップに当接してガイド筒１内から退避するこ
とによりオンとなり、ガイド筒１内にカップが無い場合
は、アクチュエータ３ａの先端部がガイド筒１内に突出
することによりオフとなるようになっている。

【００１７】そして、このマイクロスイッチ３からの信
号は、図示しない制御装置に入力され、制御装置はこの
マイクロスイッチ３からの信号がオフとなることにより
ガイド筒１内にカップが無いことを検知すると、カップ
コラムから新たなカップ列をガイド筒１に落下導入する
ようにしている。

【００１８】同図において、５は制御装置からのカップ
送出指令に応じて駆動され、カップドロッパ２を作動さ
せる駆動装置であり、この駆動装置５は、ギアモータ６
と、このギアモータ６の駆動軸に取り付けられたカム７
と、このカム７に偏心して取り付けられたリンク軸８ａ
に軸支されたリンク８と、光センサ９とからなってい
る。

【００１９】ここで、リンク８はその先端に設けられた
係止腕８ａを後述するようにカップドロッパ２に連結し
て、ギアモータ６の回転をカップドロッパ２に伝えてカ
ップドロッパ２を作動させるためのものである。

【００２０】また、カム７は外周部に切欠き７ａが形成
された円盤であり、ギアモータ６により回転して光セン
サ９の光軸を所定時間遮るためのものである。一方、光
センサ９は回転するカム７により光軸が遮られるオフと
なり、カム７の切欠き７ａに臨んで光軸の遮蔽が解除さ
れるとオンとなるものである。

【００２１】そして、この光センサ９の信号は制御装置
に入力され、制御装置は駆動装置５にカップ送出指令を
発してギアモータ６を回転させ、カム７及びリンク８を
１回転させた後、光センサ９からの信号がオフからオン
となった時にギアモータ６を停止させるようにしてい
る。

【００２２】これにより、制御装置によりカップ送出指
令が発せられると、駆動装置５はリンク８を１回転さ
せ、これに連動してカップドロッパ２を作動させてカッ
プ列の最下位カップを分離させることができるようにな
っている。

【００２３】ところで、これらガイド筒１、マイクロス
イッチ３、駆動装置５等は、ベース部材１０の上面に取
り付けられている。なお、このベース部材１０には後述
するカップドロッパ部を係止するための３つの係止孔１
１と、係止したカップドロッパ部をベース部材１０に保
持するためのストッパ孔１２が形成されている。

【００２４】そして、このベース部材１０の下部には、
係止具である取付金具１３と、この取付金具１３の下面
に取り付けられたカップドロッパ２と、このカップドロ
ッパ２の下部に取り付けられたカップシュート１４とを
ユニット化したカップドロッパ部１５が着脱自在に取り
付けられるようになっている。

【００２５】ここで、この取付金具１３はカップドロッ
パ部１５をベース部材１０に取り付けるためのものであ
り、両側部にはベース部材１０にカップドロッパ部１５
を取り付けるための係止爪１６を上部に形成した係止部
１８，１８ａがそれぞれ立設されており、またその中央
部にはカップを通過させるための円形開口１３ａが形成
されている。

【００２６】なお、この係止部１８の一方には係止爪１
６が１つだけ形成されており、この係止部１８ａが立設
された側の側端部からは位置決め部材であるストッパ１
９を摺動自在に保持するための取付板１３ｂが下方に延
びている。

【００２７】ここで、このストッパ１９は、ベース部材
１０のストッパ孔１２から上方に突出してカップドロッ
パ部１５をカップを受ける適切な位置に位置決めするた
めのもので、図３に示すように取付板１３ｂに段付ネジ
２０にて上下方向に摺動自在となるように取り付けられ
ている。

【００２８】なお、このストッパ１９は、その下端から
取付板１３ｂ側に延びた係止部１９ａに、取付板１３ｂ
の背面に配されると共に一端が取付金具１３に係止され
ているコイルバネ２１の他端を係止することにより上方
に付勢されている。

【００２９】また、このストッパ１９には、上下２箇所
に段付ネジ２０を挿通するための挿通孔２０ａが形成さ
れている。なお、この挿通孔２０ａは、ストッパ１９が
取付板１３ｂに沿って上下動できるように縦長に形成さ
れている。さらに、このストッパ１９の下端部には、係
止部１９ａと反対方向に延びた操作部１９ｂが設けられ
ている。

【００３０】そして、カップドロッパ部１５をベース部
材１０に固定する場合は、一旦このストッパ１９の操作
部１９ｂを押し下げた状態とした後、３つの係止爪１６
をベース部材１０の３つの係止孔１１の縁部に係止し、
この後操作部１９ｂから手を離すようにする。これによ
り、ストッパ１９はコイルバネ２１により上方に移動し
てストッパ孔１２から突出し、カップドロッパ部１５は
ベース部材１０に保持されるようになっている。

【００３１】また、カップドロッパ部１５をベース部材
１０から取り外す場合には、ストッパ１９の操作部１９
ｂを押し下げた後、係止爪１６による係止を解除して取
り外すようなっている。

【００３２】なお、１ｂは、カップ筒１から落下導入さ
れるカップ列を確実に受けることのできるよう取付金具
１３の開口１３ａに設けられ、上方に広がったガイド部
である。

【００３３】一方、この取付金具１３の下面に取り付け
られたカップドロッパ２は、既述したように、図示しな
いカップ分離用カムを回転させてカップを分離するため
のものであり、カップ送出指令に応じて駆動される駆動
装置５のリンク８の係止腕８ａをその側壁部に突設され
た係止部２ａに連結することにより、駆動装置５に連動
して作動するようになっている。

【００３４】ここで、このカップドロッパ２の係止部２
ａはカップ分離用カムに連結しており、この係止部２ａ
がリンク８の回転に連動して回転すると、カップ分離用
カムが回転し、最下位のカップを分離するようになって
いる。

【００３５】なお、ここで、このカップ分離用カムは、
カップコラムに収納されているカップの大きさに対応し
たものとなっている。また、このカップドロッパ２の下
方に配されたカップシュート１４も、このカップに対応
した通路幅を有するものとなっている。

【００３６】そして、大きさの異なるカップを供給する
場合には、カップドロッパ部１５を取り外した後、これ
らカップドロッパ２及びカップシュート１４をカップの
大きさに応じたものに変更するようにしている。

【００３７】次に、このように構成されたカップ供給装
置のカップドロッパ部の交換動作について説明する。

【００３８】大きさの異なるカップを供給するためカッ
プドロッパ部をベース部材１０から取り外す場合は、先
ずストッパ１９の操作部１９ｂを押し下げてストッパ１
９をストッパ孔１２から退避させる。次に、カップドロ
ッパ部１５を、その係止爪１６が係止孔１１の縁部と非
係止となる方向に移動し、係止爪１６によるベース部材
１０との係止を解除して取り外す。

【００３９】この後、このようにして取り外したカップ
ドロッパ部１５から、カップドロッパ２及びカップシュ
ート１４を取り外した後、新たに収納されるカップの大
きさに応じたカップドロッパ２及びカップシュート１４
を取りつける。

【００４０】そして、カップドロッパ部をベース部材１
０に取り付ける場合は、先ずストッパ１９の操作部１９
ｂを押し下げた後、カップドロッパ部１５をベース部材
１０に向けて移動させ、係止爪１６をベース部材１０の
３つの係止孔１１から上方に突出させる。

【００４１】次に、カップドロッパ部１５をその係止爪
１６が係止孔１１の縁部に係止する方向に移動し、この
後操作部１９ｂから手を離すと、ストッパ１９はコイル
バネ２１により上方に移動してストッパ孔１２からベー
ス部材１０の上方に突出し、カップドロッパ部１５がベ
ース部材１０に保持される。

【００４２】なお、このカップドロッパ部１５の取付け
の際、リンク８の係止腕８ａをカップドロッパ２の係止
部２ａに連結するようにする。

【００４３】このように、カップドロッパ部１５を着脱
自在とすることにより、大きさの異なるカップを供給す
る場合には、ベース部材１０に固定されているカップド
ロッパ部１５を取り外し、取り外したカップドロッパ部
１５に新たに収納されるカップに対応したカップドロッ
パ２及びカップシュート１４を取り付けることができ
る。

【００４４】なお、カップドロッパ部１５のカップドロ
ッパ２及びカップシュート１４を一体構造とし、カップ
の大きさにあわせて複数種のカップドロッパ部１５を準
備し、供給するカップの大きさを変更する場合は、その
カップに応じたカップドロッパ２及びカップシュート１
４を備えたカップドロッパ部１５に取り替えるようにす
ることもできる。

【００４５】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、カップ供
給装置のカップドロッパとカップシュートをユニット化
すると共に着脱自在としたので、供給するカップの大き
さを変更する場合は、このユニットを取り外した後、カ
ップドロッパ及びカップシュートを交換することができ
る。これにより、カップドロッパ等の交換を、工具等を
使用することなく簡単にかつ短時間で行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るカップ供給装置のカッ
プ収納部の分解斜視図。

【図２】組み立てた状態の上記カップ収納部の要部側面
図。

【図３】上記カップ供給装置のカップドロッパ部の要部
斜視図。

【符号の説明】

２ カップドロッパ ５ 駆動装置 １０ ベース部材

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上下方向に複数のカップを積層して収納す
   る円筒状のカップコラムから所定数のカップをカップ列
   の状態でカップ収納部に落下導入し、さらに駆動装置に
   よりカップ収納部の下部に配されたカップ送出装置を作
   動させてカップ列の最下位のカップを分離し、カップシ
   ュートを通過させて商品取出室に送出するカップ供給装
   置において、 前記カップ収納部及び駆動装置をベース部材に設置し、
   該ベース部材に複数の係止孔を形成する一方、前記カッ
   プ送出装置とカップシュートとをユニット化し、該ユニ
   ット化された前記カップ送出装置とカップシュートには
   該カップ送出装置の位置決めを行なうための位置決め部
   材と前記係止孔に係止する係止爪とが設けられた係止具
   を備え、該係止具により前記ベース部材に前記ユニット
   化されたカップ送出装置及びカップシュートを着脱自在
   に取り付けたことを特徴とするカップ供給装置。