JP3176663B2 - インクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録方法

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JP3176663B2 JP26136591A JP26136591A JP3176663B2 JP 3176663 B2 JP3176663 B2 JP 3176663B2 JP 26136591 A JP26136591 A JP 26136591A JP 26136591 A JP26136591 A JP 26136591A JP 3176663 B2 JP3176663 B2 JP 3176663B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録方
法に関し、更に詳しくはインクの目詰まり防止性に優
れ、且つ一般のオフィス等で使用されている普通紙に対
しても良好な記録が行えるインクジェット記録方法に
する。
【0002】
【従来の技術】従来から筆記具(万年筆、サインペン、
水性ボールペン等)用インク及びインクジェット用イン
クについては、実に様々な組成のものが報告されてい
る。中でも近年はオフィスで一般に使用されているコピ
ー用紙、レポート用紙、ノート、便箋、ボンド紙、連続
伝票用紙等の普通紙に対しても良好な記録を行うことが
出来る様に、インクの組成及び物性等の多様な面から詳
細な研究開発が為されている。例えば、一般にインク中
には乾燥防止、目詰り防止等の目的でグリコール等の高
沸点有機溶剤が含有されているが、この様なインクを用
いてサイズ度の高い普通紙に記録を行った場合には、紙
内部へインクが浸透しにくく、且つ記録部の乾燥性が悪
い為、記録物を手で触れるとインクが手についたり、文
字が擦れて汚れたりする等の定着性の問題があった。
【0003】これに対して、紙内部へのインクの浸透性
を高める為に、特開昭55−29546号公報にはイン
ク中に多量の界面活性剤を添加する方法が提案されてい
る。しかし、この場合には紙の種類によっては滲みが非
常に多く発生したり、筆記具に充填した場合にはペン先
からインクがボタ落ちしたり、又、インクジェット用ヘ
ッドに充填した場合に、ヘッドの構造条件によってはイ
ンクがオリフィス面より後退して吐出が行われなかった
り、逆にオリフィス面全体が濡れてインクが吐出しない
等のトラブルが見られた。
【0004】更に、特開昭54−104933号公報及
び特公昭62−14189号公報には、インク中にN,
N−ビス(ポリオキシエチレン(又はプロピレン))−
P−トルエンスルホン酸アミド等を添加する方法が開示
されており、この方法によれば染料の溶解性向上には有
効であるものの、目詰まり防止性を十分にする為には、
かなり多量の多価アルコール等の有機溶剤の併用が要求
される為に、紙等の被記録材上での乾燥性が悪く、長時
間経過後であっても接触によって汚れを発生するという
問題があり、その為、紙への浸透性を向上させる為に界
面活性剤の併用も要求され、その結果滲みが生じて印字
品位が十分でない。
【0005】又、インクジェット記録に使用し、インク
吐出を中断した場合において、水等が蒸発すると上記化
合物がオリフィス面から後退し、目詰まり防止性が悪い
という問題がある。上記以外にも今までに種々の改良が
試みられているが、前記の乾燥性、印字品位、更には目
詰り性の問題を全て十分に解決するというインクは、今
迄のところ知られていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとしている問題点】そこで本発明の
目的は、普通紙に対して記録部の乾燥性が良好で記録物
を汚すことがなく、且つ不規則な滲みの少ない丸いドッ
トからなる高品位の画像を形成することが出来、しかも
記録中の不使用ノズルの目詰まりやプリンター装置の一
時停止及び長期停止時等におけるプリンターヘッドの目
詰まりを防止出来、万一目詰まりが生じた場合でもその
回復性が容易であるインクジェット記録方法を提供する
ことにある。
【0007】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、インクを記録信
号に応じてオリフィスからインク滴として吐出させて普
通紙に記録を行うインクジェット記録方法において、上
記インクが、普通紙へのインクジェット記録に用いる為
のインクであって、水溶性染料、水溶性有機溶剤及び水
を含み、且つ、ジカルボン酸ジエステルと脂肪族1価ア
ルコールとを必須成分として併有しているイクを用い
ることを特徴とするインクジェット記録方法である。
【0008】
【作用】本発明者らは、様々なインクジェット記録用の
インク組成について鋭意検討を行った結果、インク中
に、ジカルボン酸ジエステルと脂肪族1価アルコールと
を併有させることにより、一般にオフィス等で使用され
る、いわゆる普通紙に対して、記録部の乾燥性が良好
で、記録部を汚すことがなく、且つ滲みの少ない高品位
な画像が得られることを知見した。上記作用は脂肪族1
価アルコールの単独使用のインク系においてもある程度
満足出来る特性が得られるが、ジカルボン酸ジエステル
と脂肪族1価アルコールとを併有させたインク系におい
ては、両者の相乗効果的な働きにより、単独使用の系に
比べて、より一層の性能アップ(特に記録画像の乾燥
性)をはかることが可能となる。又、インク中にジカル
ボン酸ジエステルを含有させると、目詰まり防止性が向
上すること、特に記録中においてプリンターヘッドの不
使用ノズル先端部のインクが蒸発し、増粘或いは染料が
析出することにより、不吐出或いはヨレ(着弾点精度の
低下)等の印字不良になるまでの時間が非常に長くなる
ことを知見した。又、万一、プリンターヘッドのノズル
先端部のインク中の揮発性成分が完全に蒸発した場合で
も回復性が非常に容易になることを知見した。この様な
現象のメカニズムは定かではないが、インク中にジカル
ボン酸ジエステルを含有させることにより、染料溶解性
の向上、インク蒸発時の粘度上昇抑制及び揮発成分の完
全蒸発時における染料の凝集析出を緩和させる作用によ
るものと推測される。この様な効果により、プリンター
システムでの目詰まり回復動作の回数及びこれに伴うイ
ンクの消費量を極力低減出来る為、プリンターに装着さ
れる所定のインク量を従来より効率よく使用することが
可能となり、又、プリンターシステムの信頼性も高ま
る。以上述べた様に、本発明の目的を達成する為には、
インク中にジカルボン酸ジエステルと脂肪族1価アルコ
ールとを必須成分として併用させることが必要であり、
どちらか一方が欠如しても、目的の完全達成は成し得な
い。
【0009】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明で使用するジカルボ
ン酸ジエステルは、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジ
エチル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジメチル、フマ
ル酸ジエチル、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、
コハク酸ジフェニル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエ
チル、マロン酸ジフェニル、フタル酸ジメチル、フタル
酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチ
ル、メサコン酸ジメチル、メサコン酸ジエチル、シトラ
コン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル等の脂肪族系の
ジカルボン酸ジエステル及び芳香族系ジカルボン酸ジエ
ステル等がある。中でもマレイン酸ジエチル、フマル酸
ジエチル、琥珀酸ジメチル、メサコン酸ジメチル、シト
ラコン酸ジメチルは目詰まり防止、特に記録中の不使用
ノズル先端部の目詰まり防止効果及び脂肪族1価アルコ
ールとの併用による記録部の乾燥性向上効果に優れる
為、特に好ましいものである。上記ジカルボン酸ジエス
テルは各々単独或いは混合して使用することが可能であ
る。上記ジカルボン酸ジエステルの含有量はインク全重
量に対して一般には、0.01〜10重量%、好ましく
は0.1〜5重量%である。0.1重量%未満では所望
の効果が不十分であり、5重量%を超えた領域では不規
則な滲みを生じやすくなる。次に本発明で使用される脂
肪族1価アルコールとしては、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、プロピルアルコール、n−イソプロピル
アルコール、n−ブチルアルコール、2−ブチルアルコ
ール等が挙げられるが、高品位な画像を維持しつつ記録
部の乾燥性を改善する点及び臭気や安全性の点から、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、2−ブチル
アルコールが特に好ましい。上記脂肪族1価アルコール
の含有量はインク全重量に対して一般には0.1〜10
重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。
【0010】本発明に使用する水溶性染料は、カラーイ
ンデックス(Color Index)に記載されてい
る酸性染料、直接染料、塩基性染料、反応性染料はその
殆ど全てが使用出来る。又、カラーインデックスに記載
のないものであっても水溶性の染料であれば使用可能で
ある。これらの染料の使用量については特に制限される
ものではないが、一般的にはインク全重量に対して0.
1〜15重量%の範囲が好適で、より好適には0.1〜
10重量%である。
【0011】本発明で使用する液媒体としては、水と水
溶性有機溶剤との混合物であることが好ましい。具体的
な水溶性有機溶剤の例としては、例えば、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセト
ン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の
エーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサント
リオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、
ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭
素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリン;エ
チレングリコールジメチル(又はエチル)エーテル、ジ
エチレングリコールジメチル(又はエチル)エーテル、
トリエチレングリコールジメチル(又はエチル)エーテ
ル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;N−
メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン、トリエタノールアミン、スルホラン、ジ
メチルサルフォオキサイド等が挙げられる。
【0012】上記水溶性有機溶剤の含有量は、一般には
インクの全重量に対して重量%で1%〜40%が好まし
く、より好ましくは3%〜30%の範囲である。特に目
詰り防止を目的として一般的に使用される多価アルコー
ル等の湿潤剤の使用量は、本発明のジカルボン酸ジエス
テルの効果により、多量に使用する必要性はなく、むし
ろ40重量%以上含有させると紙上での印字定着性及び
印字品位が低下するという結果が得られた。又、インク
中の水の含有量は30〜95重量%の範囲で使用され
る。30重量%より少ないと、色材の溶解が悪くなった
り、インクの粘度が高くなる為好ましくない。又、95
重量%より多いと、蒸発成分が多くなりすぎて、十分な
固着防止性能を満足することが出来なくなる。尚、本発
に用いられるインクは上記成分の外に必要に応じて界
面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防カビ剤、酸
化防止剤、キレート化剤、水溶性ポリマー等の種々の添
加剤を添加してもよい。
【0013】本発明は、熱エネルギーによるインクの発
泡現象によりインクを吐出させるタイプのインクジェッ
ト記録方法に、上述したようなインクを適用するもの
あり、この場合、吐出が極めて安定となり、サテライト
ドットの発生等が生じないという特徴がある。但しこの
場合には、熱的な物性値(例えば、比熱、熱膨張係数、
熱伝導率等)を調整する場合もある。更に、本発明に用
いられるインクは普通紙に記録した場合のインクの滲み
及び記録物の乾燥性、浸透性の問題を解決すると同時
に、インクジェット用ヘッドに対するマッチングを良好
にする面から、インク自体の物性として25℃における
表面張力が30〜68dyne/cm、粘度が15cP
以下、好ましくは10cP以下、より好ましくは5cP
以下に調整されることが望ましい。従って、上記物性に
インクを調整し、普通紙における問題を解決する為に
は、本発明に用いられるインク中に含有される水分量と
しては50重量%以上98重量%以下、好ましくは60
重量%以上95重量%以下とされるのが好適である。
【0014】本発明は特定のインクを用いて、熱エネ
ルギーの作用により液滴を吐出させて記録を行なうイン
クジェット記録方法である。本発明のインクジェット記
方法及び本発明のインクジェット記録方法を好適に行
装置としては、記録ヘッドの室内のインクに記録信号
に対応した熱エネルギーを与え、該熱エネルギーにより
液滴を発生させる方法及び装置である。
【0015】その装置の主要部であるヘッド構成例を図
1、図2及び図3に示す。ヘッド13はインクを通す溝
14を有するガラス、セラミックス又はプラスチック板
等と、感熱記録に用いられる発熱ヘッド15(図ではヘ
ッドが示されているが、これに限定されるものではな
い)とを接着して得られる。発熱ヘッド15は酸化シリ
コン等で形成される保護膜16、アルミニウム電極17
−1、17−2、ニクロム等で形成される発熱抵抗体層
18、蓄熱層19、アルミナ等の放熱性の良い基板20
よりなっている。インク21は吐出オリフィス(微細
孔)22まで来ており、圧力Pによりメニスカス23を
形成している。今、電極17−1、17−2に電気信号
が加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域が急激
に発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生
し、その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が
吐出し、オリフィス22より記録小滴24となり、普通
紙25に向かって飛翔する。図3には図1に示すヘッド
を多数並べたマルチヘッドの外観図を示す。該マルチヘ
ッドはマルチ溝26を有するガラス板27と、図1に説
明したものと同様な発熱ヘッド28を密着して製作され
ている。尚、図1は、インク流路に沿ったヘッド13の
断面図であり、図2は図1のA−B線での切断面であ
る。
【0016】図4に、かかるヘッドを組み込んだインク
ジェット記録装置の1例を示す。図4において、61は
ワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブ
レード保持部材によって保持されて固定端となり、カン
チレバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッドによ
る記録領域に隣接した位置に配設され、又、本例の場
合、記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持され
る。62はキャップであり、ブレード61に隣接するホ
ームポジションに配設され、記録ヘッドの移動方向と垂
直な方向に移動して吐出口面と当接し、キャッピングを
行う構成を備える。更に63はブレード61に隣接して
設けられる吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘ
ッドの移動経路中に突出した形態で保持される。上記ブ
レード61、キャップ62、吸収体63によって吐出回
復部64が構成され、ブレード61及び吸収体63によ
ってインク吐出口面に水分、塵埃等の除去が行われる。
【0017】65は吐出エネルギー発生手段を有し、吐
出口を配した吐出口面に対向する普通紙にインクを吐出
して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65を搭
載して記録ヘッド65の移動を行う為のキャリッジであ
る。キャリッジ66はガイド軸67と慴動可能に係合
し、キャリッジ66の一部はモータ68によって駆動さ
れるベルト69と接続(不図示)している。これにより
キャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能とな
り、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領
域の移動が可能となる。51は普通紙を挿入する為の給
紙部、52は不図示のモータにより駆動される紙送りロ
ーラである。これらの構成によって記録ヘッドの吐出口
面と対向する位置へ普通紙が給紙され、記録が進行する
につれて排紙ローラ53を配した排紙部へ排紙される。
【0018】上記構成において記録ヘッド65が記録終
了等でホームポジションに戻る際、ヘッド回復部64の
キャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避して
いるが、ブレード61は移動経路中に突出している。こ
の結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされ
る。尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接
してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッ
ドの移動経路中に突出する様に移動する。記録ヘッド6
5がホームポジションから記録開始位置へ移動する場
合、キャップ62及びブレード61は上述したワイピン
グ時の位置と同一の位置にある。この結果、この移動に
おいても記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされ
る。上述の記録ヘッドのホームポジションへの移動は、
記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッドが記
録の為に記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域
に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴っ
て上記ワイピングが行われる。
【0019】図5は、ヘッドにインク供給部材、例えば
チューブを介して供給されるインクを収容したインクカ
ートリッジの一例を示す図である。ここで40は供給用
インクを収容したインク収容部、例えば、インク袋であ
り、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。こ
の栓42に針(不図示)を挿入することにより、インク
袋40中のインクをヘッドに供給可能ならしめる。44
は廃インクを受容する吸収体である。インク収容部とし
ては、インクとの接液面がポリオレフィン、特にポリエ
チレンで形成されているものが本発明にとって好まし
い。本発明で使用されるインクジェット記録装置として
は、上記の如きヘッドとインクカートリッジとが別体と
なったものに限らず、図6に示す如きそれらが一体にな
ったものにも好適に用いられる。
【0020】図6において、70は記録ユニットであっ
て、この中にはインクを収容したインク収容部、例え
ば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収
体中のインクが複数のオリフィスを有するヘッド部71
からインク滴として吐出される構成になっている。イン
ク吸収体の材料としては、ポリウレタン、セルロース又
はポリビニルアセタールを用いることが本発明にとって
好ましい。72は記録ユニット内部を大気に連通させる
為の大気連通口である。この記録ユニット70は、図4
で示す記録ヘッドに代えて用いられるものであって、キ
ャリッジ66に対し着脱自在になっている。
【0021】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。 実施例1〜7及び比較例1〜6 下記表1に示す各成分を混合し、十分撹拌して溶解後、
ポアサイズが0.45μmのフロロポアフイルター(商
品名:住友電工製)にて加圧瀘過し、本実施例及び比較
例のインクを調製した。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】次に得られた実施例1〜7及び比較例1〜
6のインクを用いて、インクジェット記録装置として発
熱素子をインクの吐出エネルギー源として利用するイン
クジェットプリンターBJ−130(商品名:キヤノン
(株)製)を使用し、印字乾燥性評価、目詰まり評価及
び印字品位評価を行った。その結果を表2に示す。
【0025】[評価方法及び評価基準] (1)印字の乾燥性 印字乾燥性については、市販の連続伝票用紙にプリンタ
ーで英数文字を印字した後、10、20、30、40、
50及び60秒後に濾紙(東洋濾紙製No.2(商標
名))でこすり、印字部が汚れなくなるまでの秒数を基
にして判定した(20±5℃,50±10%RHにて測
定)。 ◎:10秒未満 ○:10〜15秒以内。 △:16〜30秒。 ×:31秒以上。
【0026】(2)目詰り性評価(ア) プリンターに所定のインクを充填して10分間連続して
英数文字を印字した後、プリントを停止し、キャップを
施さないまま所定時間放置(放置条件:15℃、10±
5%RH)した後、再び英数文字を印字して初期と同等
の印字状態を維持出来る時間で判定した。 ○:初期と同等な印字状態を維持出来る時間が1分以上 △:初期と同等な印字状態を維持出来る時間が30秒以
上 ×:初期と同等な印字状態を維持出来る時間が30秒未
【0027】(3)目詰り性評価(イ) プリンターに所定のインクを充填して10分間連続して
英数文字を印字した後、プリントを停止し、キャップを
施して30日間放置(放置条件:60℃、10±5%R
H)した後、再び英数文字を印字して初期の印字状態が
再現出来るまでの回復操作回数で判定した。 ◎:回復操作なしで初期と同様な印字が可能 ○:1〜5回の回復操作で初期と同様な印字が可能 △:6〜10回の回復操作で初期と同様な印字が可能 ×:11回以上の回復操作で初期と同様な印字が可能
【0028】(4)印字品位評価 市販のコピー用紙(XEROX 4024)印字した
後、1時間以上放置し、その後ドットレベルでの滲み、
エッジのシャープさを25℃及び60%RHの環境条件
にて評価した。 ○:滲みがなく、エッジはシャープである。 △:滲みが多少認められ、エッジも少しぼやけている。 ×:滲みが多く、ドットもエッジがぼやけている。
【0029】
【表3】
【0030】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、コピ
ー紙、レポート紙、ノート、便箋等のオフィスで一般に
使用されている一般の普通紙に対しても滲みがなく品位
に優れ且つ浸透性の良好な記録が可能となる。更に本発
明によれば、インクジェット用ヘッドのノズルにおける
目詰まりの発生しない信頼性の高い記録を行うことが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面
図。
【図2】インクジェット記録装置のヘッド部の横断面
図。
【図3】図1に示したヘッドをマルチ化したヘッドの外
観斜視図。
【図4】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図。
【図5】インクカートリッジの縦断面図。
【図6】記録ユニットの斜視図。
【符号の説明】
61:ワイピング部材 62:キャップ 63:インク吸収体 64:吐出回復部 65:記録ヘッド 66:キャリッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−49772(JP,A) 特開 昭63−69877(JP,A) 特開 昭63−297477(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを記録信号に応じてオリフィスか
    らインク滴として吐出させて普通紙に記録を行うインク
    ジェット記録方法において、上記インクが、普通紙への
    インクジェット記録に用いる為のインクであって、水溶
    性染料、水溶性有機溶剤及び水を含み、且つ、ジカルボ
    ン酸ジエステルと脂肪族1価アルコールとを必須成分と
    して併有しているインクを用いることを特徴とするイン
    クジェット記録方法。
  2. 【請求項2】 インクに熱エネルギーを作用させてイン
    ク滴を吐出させる請求項に記載のインクジェット記録
    方法。
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