JP3176418U - 洗髪ボウル用クッション - Google Patents

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Abstract

【課題】吸盤によってボウル壁に取り付けて使用する洗髪ボウル用クッションについて、吸盤が確実強固にクッションに取り付けられるようにする。
【解決手段】クッション本体21と、クッション本体21を洗髪ボウルのボウル壁に着脱可能に取り付けるための取付部材31を備える。クッション本体21には、その表裏を貫通する取付孔22が形成される。取付部材31は、吸盤部材32と、吸盤部材32を固定するためのクリップ等の固定部材33とを備える。吸盤部材32は、吸盤34と、吸盤34から正面側に伸びる軸部35とを備え、軸部35の先端には抜け止め部37を備える。固定部材33が軸部35に強制嵌合されることによって、取付部材31が強固にクッション本体21に取り付けられる。
【選択図】図5

Description

本考案は、洗髪ボウル用クッションに関するものである。
理美容店やエステサロンにおいて、被施術者の頭部に、洗髪、頭髪トリートメント、頭皮トリートメント、染毛などの種々の施術を行う際には、洗髪ボウルにて行うことが一般的である。その際、洗髪ボウルのボウル内部に被施術者の頭部入れて、ボウルを構成するボウル壁には被施術者の首付近を載せて行うことが多い。ところが、ボウル壁は陶器製などの硬質材料で形成されているため、直に首を載せると、被施術者が痛みを感じてしまうことがある。そのため、ボウル壁に、ネープクッションと呼ばれるクッションを取り付けて、施術を行うことが多い(特許文献1〜3参照)。このクッションは、特許文献2、3に示されるように、吸盤によってボウル壁に取り付けられるものもあるが、従来の吸盤は、クッションからすぐに外れたりしてしまい、使いやすいものではなかった。
特開平6−7216号公報 実開平4−125806号公報 登録実用新案第3057659号公報
本考案は、吸盤によってボウル壁に取り付けて使用する洗髪ボウル用クッションについて、吸盤が確実強固にクッションに取り付けられて、外れ難くすることを課題とする。特に、ボウル壁からクッションを取り外す際に、吸盤を引っ張らずにクッション本体を引っ張ってしまっても、クッション本体から吸盤のみが外れてしまうことを防止する。
本考案は、ボウルを構成するボウル壁を備えた洗髪ボウルに取り付けて使用する被施術者用のクッションにおいて、前記クッションは、クッション本体と、前記クッション本体を前記洗髪ボウルに着脱可能に取り付けるための取付部材とを備え、前記クッション本体には、その表裏を貫通する取付孔が形成され、前記取付部材は、前記クッションの背面側に配置されて前記洗髪ボウルに吸着する吸盤部材と、前記取付孔よりも大きな固定部材とを備え、前記吸盤部材は、吸盤と、前記吸盤から正面側に伸びる軸部とを備え、前記軸部は、前記取付孔の背面側から正面側に挿通され、前記軸部の先端側に前記固定部材が取り付けられることによって、前記吸盤部材が前記クッション本体から抜けないように固定されることを特徴とする洗髪ボウル用クッションを提供する。
前記固定部材は、前記軸部に対して着脱可能に強制嵌合されるクリップであり、比較的簡単に固定できるものであり、このクリップは前記取付孔よりも大きいことによって、挿通孔からの抜けが防止される。
前記軸部は、前記クリップが強制嵌合される被嵌合部と、前記被嵌合部の先端側に設けられた抜け止め部とを備え、前記抜け止め部によって前記クリップが前記軸部の先端側から抜けないようにすることで、より確実な固定が可能となる。
前記クッション本体は、柔軟シートによって構成された外装部と、前記外装部の中央の内部に配置された緩衝部とを備え、前記緩衝部の前方側と後方側とに前記取付部材が取り付けられるものであり、前記前方側の取付部材が前記ボウル壁の外側に前記吸盤によって固定され、前記後方側の取付部材が前記ボウル壁の内側に前記吸盤によって固定され、前記ボウル壁の頂部に前記緩衝部が配置されることで、緩衝部が確実にボウル頂部に保持された状態で、クッションを洗髪ボウルに取り付けることができる。
前記取付部材は、前記緩衝部の前方側の左右と、前記緩衝部の後方側の左右とに取り付けられるものであり、前記柔軟シートは、前右と後左との間及び前左と後右との間の斜め方向における伸びが、前後方向の伸び及び左右方向の伸びよりも大きいものとして実施することもできる。左前、右前、左後、右後の4箇所に取付部材が取り付けられているため、クッション本体をボウルに取り付ける際、上記の4箇所を順次止めていくが、その際、斜め方向に少し引っ張り、シートを少し伸ばしながら吸盤で固定することによって、綺麗に装着できる。
前記柔軟シートは、芯材シートと、前記芯材シートの正面側と背面側とに設けられたクロロプレンゴム製のシートを含み、前記芯材シートは前記クロロプレンゴム製のシートよりも伸びが小さいものであり、前記芯材シートは、前右と後左との間及び前左と後右との間の斜め方向における伸びが、前後方向の伸び及び左右方向の伸びよりも大きいものとして実施できる。クロロプレンゴム製のシートは皮膚感触もよく、それ自体に適度な弾性を有するものであるが、引っ張ることで伸びすぎるという欠点があり、これを芯材シートで補整する。その際、前記芯材シートは、前右と後左との間及び前左と後右との間の斜め方向における伸びが、前後方向の伸び及び左右方向の伸びよりも大きいものとすることで、柔軟シートに適度な緊張感を与えつつ、綺麗に装着できる。
前記緩衝部は、シリコンゲルを前記クロロプレンゴム製のシートの内部に内包させたものであり、この内包部分には前記芯材シートが配置されていないものとすることもできる。シリコンゲルは適度なクッション性を長期間安定して発揮することができる。内包部分には前記芯材シートが配置されていないことで、緩衝部が柔軟に被施術者の首の形状に応じて変形することができ、使用感を向上させることができる。
以上、本考案は、吸盤によってボウル壁に取り付けて使用する洗髪ボウル用クッションについて、吸盤が確実強固にクッションに取り付けられて、外れ難くすることを課題とする。特に、ボウル壁からクッションを取り外す際に、吸盤を引っ張らずにクッション本体を引っ張ってしまっても、クッション本体から吸盤のみが外れてしまうことを防止する。
本考案の実施の形態に係る洗髪ボウル用クッションの斜視図 同洗髪ボウル用クッションの使用状態の斜視図 同洗髪ボウル用クッションの平面図 同洗髪ボウル用クッションの背面図 (A)同洗髪ボウル用クッションの取付部材の分解斜視図(B)同取付部材の固定構造を示す断面図 図3の中央横断面図
以下、図面に基づき本考案の実施の形態を説明する。
(概要)
この実施の形態に係るクッション20は、美容室、理容室、エステ、育毛サロンなどに設置された洗髪ボウル11に着脱可能に取り付けて用いられる。洗髪ボウル11は、図2に示すように、湯水を受けるボウル12を備え、このボウル12は、その周囲がボウル壁13によって規定される。ボウル壁13は、全周が同じ高さであってもよいが、通常の洗髪ボウル11にあっては、被施術者の首を配置するように、高さが低くなった凹部を備えており、この凹部にクッション20が取り付けられる。このクッション20は、前記の凹部が洗髪ボウル11の正面に設けられているものや、左右の側面に設けられているものなど、種々の形態のものに適用できる。
クッション20は、クッション本体21と、このクッション20をボウル壁13に着脱可能に取り付けるための取付部材31とを備える。取付部材31は、クッション20の背面側に配置されて、取付部材31の吸盤34を、洗髪ボウル11のボウル壁13に吸着させて取り付けられる。この例では、取付部材31は4個が、クッション20の前後の左右に1カ所ずつ配置されるが、前後少なくとも1個ずつあれば足りる。また、左右と中央の3個を、前側と後側のそれぞれに設けるなど、その個数は適宜変更して実施できる。
(クッション20について)
クッション本体21は、図6に示すように、柔軟シートによって構成された外装部25と、外装部25の中央の内部に配置された緩衝部26とを備える。
外装部25は、この例では、クロロプレンゴムなどのゴム製のゴムシート28と、布材などの芯材シート27との積層体にて構成される。より詳しくは、芯材シート27を中央に配置して、その正面側と背面側とにゴムシート28が配置され一体化されている。外装部25の外周は、編地テープなどの縁取り材24によって、縁取られている。
中央の緩衝部26は、上下のゴムシート28の内部に充填材が封入されている。この充填材としてはゲル状物29が適する。ゲル状物29としては、カルボキシメチルセルロースなどの高分子吸収体などに水を吸収させたものなどを用いることもできるが、シリコンゲルが長期間安定していると共に、柔らかさと適度な保形性を有する点で望ましい。充填材としては、発泡ウレタンや綿などの他のクッションに用いられているものに変更して実施することもできる。
前述の芯材シート27は、全ての部分に配置してもよいが、この例では、緩衝部26の部分には配置されておらず、ゲル状物29の表裏全体がゴムシート28のみによって覆われている。
(取付部材31について)
このクッション本体21の緩衝部26の前後左右(即ち、前左、前右、後左、後右)の4箇所には、取付部材31が配置されている。この取付部材31を取り付けるために、外装部25(芯材シート27及びゴムシート28)を貫通して取付孔22が形成されている(図5参照)。取付孔22は、金属製などの硬質のハトメ23によって補強しておくことが望ましい。
取付部材31は、クッション20の背面側に配置される吸盤部材32と、吸盤部材32を取付孔22に固定するための固定部材33とを備える。なお、本考案の説明においては、クッション20を表裏を基準として、その表側を正面側、裏側を背面側として説明するもので、取付部材31に関する説明においても、同様である。
吸盤部材32は、吸盤34と、吸盤34から正面側に伸びる軸部35とを備える。吸盤34は、塩化ビニルなどの合成樹脂の表面をゴムコーティングしたものや、シリコンゴムなど、吸着性能を発揮する種々の素材で形成される。軸部35は、吸盤34と同質の素材で一体成形してもよく、異なる素材で別体に形成したものを一体化してもよい。
軸部35は、取付孔22の背面側から正面側に挿通される。そして、この軸部35の先端側に、取付孔22よりも大きな固定部材33が取り付けられることによって、クッション本体21から抜けないように固定される。この固定部材33には、平面視略U字状のクリップが用いられており、軸部35の先端寄りの被嵌合部36に強制嵌合される。この強制嵌合は、固定部材33が弾性変形してもよく、被嵌合部36が弾性変形してもよく、両者が弾性変形してもよい。固定部材33は、クリップの他、ネジ止めでもよく、ピンを挿通するなどしてもよい。
軸部35の先端(被嵌合部36よりも先端側)には、抜け止め部37が設けられている。この抜け止め部37は、クリップの略U字状の溝幅よりも大きくしておくことなどで、固定部材33が軸部35からスッポ抜けることを防止する。
(洗髪ボウル11への固定)
このクッション20は、左前と右前の取付部材31がボウル壁13の外側に対して、吸盤34によって固定され、左後と右後の取付部材31がボウル壁13の内側に対して、吸盤34によって固定される。そして、ボウル壁13の頂部に緩衝部26が配置されることによって、被施術者の首を優しく支持することで、被施術者に苦痛を感じさせない。
クッション20の位置を変更したり、クッション20の洗浄を行う場合には、吸盤34を引っ張ってボウル壁13から取り外すことができる。また、吸盤34の吸着力が減少したりすると、固定部材33を外して、クッション本体21から取り外すことができる。
(柔軟シートの望ましい形態)
取付部材31をボウル壁13から取り外す際などに、吸盤34のみを引っ張ればよいが、クッション本体21を引っ張って取り外そうとする者もある。その際、ゴムシート28のみであると、ゴムシート28が簡単に伸びて型崩れするため、前述の芯材シート27を積層しておくことが望ましい。この場合、図3に示すように、芯材シート27として、斜め方向c(具体的には前右と後左とを結ぶ方向及び前左と後右とを結ぶ方向)における伸びが、前後方向aの伸び及び左右方向bの伸びよりも大きいように構成する。例えば、芯材シート27として織地を用いる場合には、生地の経糸と緯糸の方向を、前記のクッション本体21の前後方向に配置し、生地のバイアス方向を、前記クッション本体21の斜め方向に配置する。また、メリヤス等の編地を用いる場合にも、同様の伸び特性に配置する。この芯材シート27の伸び率の具体例を示すと、斜め方向cは110〜120%に対して、前後方向aと左右方向bは殆ど伸びないものとして100〜105%とすることが適当である。上記のように、斜め方向cにおける伸びが、前後方向aの伸び及び左右方向の伸びbよりも大きくすることで、クッション本体21をボウル12に綺麗に取り付けることができる。
11 洗髪ボウル
12 ボウル
13 ボウル壁
20 クッション
21 クッション本体
22 取付孔
23 ハトメ
24 縁取り材
25 外装部
26 緩衝部
27 芯材シート
28 ゴムシート
29 ゲル状物
31 取付部材
32 吸盤部材
33 固定部材
34 吸盤
35 軸部
36 被嵌合部
37 抜け止め部

Claims (7)

  1. ボウルを構成するボウル壁を備えた洗髪ボウルに取り付けて使用する被施術者用のクッションにおいて、
    前記クッションは、クッション本体と、前記クッション本体を前記洗髪ボウルに着脱可能に取り付けるための取付部材とを備え、
    前記クッション本体には、その表裏を貫通する取付孔が形成され、
    前記取付部材は、前記クッションの背面側に配置されて前記洗髪ボウルに吸着する吸盤部材と、前記取付孔よりも大きな固定部材とを備え、
    前記吸盤部材は、吸盤と、前記吸盤から正面側に伸びる軸部とを備え、
    前記軸部は、前記取付孔の背面側から正面側に挿通され、
    前記軸部の先端側に前記固定部材が取り付けられることによって、前記吸盤部材が前記クッション本体から抜けないように固定されることを特徴とする洗髪ボウル用クッション。
  2. 前記固定部材が前記軸部に対して着脱可能に強制嵌合されるクリップであり、前記固定部材は前記取付孔よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の洗髪ボウル用クッション。
  3. 前記軸部は、前記クリップが強制嵌合される被嵌合部と、前記被嵌合部の先端側に設けられた抜け止め部とを備え、前記抜け止め部によって前記クリップが前記軸部の先端側から抜けないようにしたことを特徴とする請求項2記載の洗髪ボウル用クッション。
  4. 前記クッション本体は、柔軟シートによって構成された外装部と、前記外装部の中央の内部に配置された緩衝部とを備え、前記緩衝部の前方側と後方側とに前記取付部材が取り付けられるものであり、
    前記前方側の取付部材が前記ボウル壁の外側に前記吸盤によって固定され、前記後方側の取付部材が前記ボウル壁の内側に前記吸盤によって固定され、
    前記ボウル壁の頂部に前記緩衝部が配置されることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の洗髪ボウル用クッション。
  5. 前記取付部材は、前記緩衝部の前方側の左右と、前記緩衝部の後方側の左右とに取り付けられるものであり、
    前記柔軟シートは、前右と後左との間及び前左と後右との間の斜め方向における伸びが、前後方向の伸び及び左右方向の伸びよりも大きいことを特徴とする請求項4記載の洗髪ボウル用クッション。
  6. 前記柔軟シートは、芯材シートと、前記芯材シートの正面側と背面側とに設けられたクロロプレンゴム製のシートを含み、前記芯材シートは前記クロロプレンゴム製のシートよりも伸びが小さいものであり、
    前記芯材シートは、前右と後左との間及び前左と後右との間の斜め方向における伸びが、前後方向の伸び及び左右方向の伸びよりも大きいことを特徴とする請求項5記載の洗髪ボウル用クッション。
  7. 前記緩衝部は、シリコンゲルを前記クロロプレンゴム製のシートの内部に内包させたものであり、この内包部分には前記芯材シートが配置されていないことを特徴とする請求項6記載の洗髪ボウル用クッション。
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