JP3175799U - 重ね焼き網 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成であり乍ら食材が良好に焼き上がり、過剰な煙や異臭の発生が防止できて網体上面に汚れの付着が可及的抑止される重ね焼き網を提供すること。
【解決手段】周縁部Sが所定の厚みを有する下網1の上面に中網2、中網上面に上網3を配置し、夫々の網目の網目幅を、下網よりも中網、中網よりも上網を狭く形成する。
各網体の網目の大きさに差を設けるとともに三段重ねとしたことにより、熱源からの火熱の動きが上網に乗せた食材に至る過程で乱流状の変化を起こし、食材の内部にまで熱が浸透して旨みのある食品に仕上がる。
【選択図】図1
【解決手段】周縁部Sが所定の厚みを有する下網1の上面に中網2、中網上面に上網3を配置し、夫々の網目の網目幅を、下網よりも中網、中網よりも上網を狭く形成する。
各網体の網目の大きさに差を設けるとともに三段重ねとしたことにより、熱源からの火熱の動きが上網に乗せた食材に至る過程で乱流状の変化を起こし、食材の内部にまで熱が浸透して旨みのある食品に仕上がる。
【選択図】図1
Description
本考案は、魚・肉類などの食材を良好に焼き上げることのできる重ね焼き網に関する。
魚・肉・野菜類などの食材を手軽に焼き上げるための手段として用いられるものに金属製の焼き網がある。簡単な構造のものは網目状とした一枚板からなっていてガスコンロなどの上に乗せて食材を直火で焼くようにしているが、網目を通った火熱が食材に直接すると場合によっては表面だけ黒こげになるといった不具合や油を含んだものであると肉汁等の滴り落ちる度合いが甚だしかったり多量の煙が発生するといった現象は稀ではなく、食材によっては著しい臭気を発するという問題もある。また食材だけでなく焼き網自体に余分な付着物が生じたり調理温度が上昇過多になると付着物から発火する恐れがあるなどの危険性もある。そこでこのような調理時の不備を解消するために様々な趣向を凝らした調理器や焼き網が創案されるに至っている(例えば特許文献1〜3参照)。
特許文献1に記載のものは網板本体の内部に冷却用の流体を移送させることによって網板本体の過熱を防止し、焼き物が網板本体の表面に付着したり網板が劣化しないことを目的とした焼き物用網板である。この網板は流体通路の間隔が広く形成されているため、小さい肉片やスライス状とした薄い食材では落下してしまうという不具合がありそのために流体通路に直交する部材を取り付けることもできるが、直交部材には流体通路がないため所期する冷却効果を得られるか否かの問題点がある。また冷却用の流体を移送させるといった趣向が凝らされているため家庭用の手軽な焼き網としての使用には不向きであり製品コストがかかるといった不利もある。
特許文献2には焼肉料理と鍋料理を同時に行うことが可能な調理網が開示されている。この発明は焼肉料理と鍋料理を同時に行うことを念頭にした特殊構造の調理網であり、市販の焼き網をそのまま使用することとは主旨を異にしている。したがって通常の仕方で餅・野菜類などをコンロ上で手軽に焼くといった作業にはなじまない。
特許文献3は一対の網板からなる魚焼き器を主旨としたもので、魚の肉厚に応じて二枚の網板を対応できるとする技術である。二枚の網板は夫々の端部が蝶番で連結された構成であり、中に納まる魚体はそれなりの肉厚を持つものであれば有効利用できるが、薄い肉厚のもの若しくは餅類などには却って不適応となる懸念がある。
本考案は従来技術に見られるような複雑性・不適応性のものとは異なり、簡単な構成ながら魚・肉・野菜・餅類など幅広い食材の焼き上がりを頗る良好とすることができ、しかも特別な設備を必要としないで通常の焼き網と同様に取り扱うことができ、誰にも調理の醍醐味を実感できる焼き網を提供しようとするものである。
そのために本考案は、周縁部が所定の厚みを有する下網の上面に中網、中網上面に上網を配置し、夫々の網目の網目幅を、下網よりも中網が2mm程度、中網よりも上網を2mmm程度狭く形成し、三段重ねとした前記網体が連繋部材によって固定されたものであることを特徴としている。
各網体の周縁部の厚みを5mm程度に形成したものであることを特徴とする。
本考案では網体を三段重ねにしたことと、夫々の網体の網目の大きさを上に行くほど小さめとしたことが特徴であり、こうすることで通常の網体よりも厚みのある焼き網となるのに加え、上網に乗せた食材の焼き上がりが理想的なものとなる。すなわち炭火やガスコンロなどの熱源から発せられる火熱は下網の大きな網目を通ってそれよりも小さな網目を持つ中網を通り、最後に上網の小さい網目から食材に及ぶという経過をたどる。重ねた網体が同じ大きさの網目ではないため火熱は上昇する際に殆どが直進せずに網体間で衝突を起こし、乱流現象を生じて上昇し食材をじわじわと焼き上げることができ、表面だけでなく熱は内部にまで浸透し、無駄のない焼き上がり状態となるためヘルシーで旨みのある食品が得られる。そして肉汁などの余分な油分の発生が可及的抑止され、また通常の一枚網のように過剰な煙の発生もなく従って異臭を起こす恐れもなくひいては過熱による火災発生も回避できる。
調理の際の良好な焼きあがりには遠火の強火が有効とされるが、各網体の周縁部は数mmの厚み、好ましくは5mm程度の厚みとすることで上下の網目の間に適度な空間部が存在し、これによって上網に乗せた魚・肉・野菜などの食材と熱源との間も程よく離間し、下網は焦げても上網に乗せた食材が焦げることがないため上網には汚れた付着物が生ずることもなく、焦げ付きによる上網の劣化が避けられてその耐久性を維持することができる。しかして重ね合わせた夫々の網体は構造簡単であり、連繋部材以外に特別な部材も必要としないため本考案は安価量産に好適する。
本考案の実施形態を図面に基づき順次説明すると、図1は本考案の主要構成部材であるステンレス製の下網1、中網2、上網3を示し、夫々の周縁部Sは5mm程度の厚みを有しているが、網目を形成する軸部材の径自体は2mm程度のものである。また下網1の網目4よりも中網2の網目5は小さく、また中網2よりも上網3の網目6は小さく形成されている。
図2は下網1、中網2、上網3の網目4、5、6の具体例を示したもので、網目4の網目幅aは12mm、網目5の網目幅bは10mm、網目6の網目幅cは8mmとしてあり、したがって網目4、5、6の網目幅a、b、cには夫々2mmの差がある。
図3は下網1、中網2、上網3を三段重ねとし、中央に連繋部材7を取り付けて夫々を固定して完成させた本案重ね焼き網を示している。各網体の周縁部Sは前記のとおり5mm程度の厚みを持つので三段重ねにするとおよそ15mmの厚みとなる。連繋部材7は図示のように網体の中央部下側からボルト8を通し、上方に突出した個所にナット9を締め付けることで固定できる。
図4は本案重ね焼き網を使用して魚・肉類等の食材10を焼き上げる例を示している。通常の調理法と同じように下網1の下方に炭火、バーナー等の熱源11が位置し、その火熱により上網3に乗せた食材10が熱せられて焼かれる手法に特段変わりはないが、一枚の焼き網と異なり三段重ねとしたことで熱源11の火熱は上方に向かって一旦は直進して下網1の網目4を通るが、中網2の網目5が網目4よりも小さめに形成されているため火熱は揺動しながら上昇する。そして上網3に至るとその網目6は網目5よりも幅狭に形成されているため火熱はさらに揺動して一種乱流状となって網目6から食材10に浸透する。このように三段重ねとした焼き網によって加熱された食材10は、熱源11からの火熱が微妙な動きを伴って二重三重の段階を経て焼き上がるものであるから、表面皮だけでなく食材内部も良好な焼き上がり状態となり、その旨みが遺憾なく発揮され、家庭で取り扱っても専門店で味わうような高級な食感が得られる。
前記のように下網1、中網2、上網3は、周縁部Sが適度な厚みを持つため、夫々の網目同士の上下間隔も密着したものではないため一定の空間部が形成できていることも火熱の上昇作用に有効な働きをもたらすものといえる。それゆえ食材の焼き上がりだけでなく、上網3には食材10からの焼け焦げの発生によりもたらされる汚れた付着物が生ずることもなく、また異常な臭気の発生も可及的抑止されるため衛生上も好ましい。
本考案は網目の大きさの異なる網体を三段重ねとしたことを特徴としたものであり、実施形態で述べた網目4、5、6の網目幅a、b、cは必ずしも前記の数値に限定されないものであり、例えば網目幅aを10mm、bを8mm、cを6mmに形成しても良く、また連繋部材7も図では網体の中心部にボルト7とナット8を係合する構成としてあるが、三段とした網体の固定方法は想定される他の方法でも何ら差し支えはなく、その他本考案の目的構成を達成する範囲における変更事項は本考案の実施の範疇に属すること勿論である。
1 下網 4・5・6 網目
2 中網 a・b・c 網目幅
3 上網 7 連繋部材
S 周縁部
2 中網 a・b・c 網目幅
3 上網 7 連繋部材
S 周縁部
Claims (2)
- 周縁部が所定の厚みを有する下網の上面に中網、中網上面に上網を配置し、夫々の網目の網目幅を、下網よりも中網が2mm程度、中網よりも上網を2mmm程度狭く形成し、三段重ねとした前記網体が連繋部材によって固定されたものであることを特徴とする重ね焼き網。
- 各網体の周縁部の厚みを5mm程度に形成したものであることを特徴とする請求項1記載の重ね焼き網。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012001559U JP3175799U (ja) | 2012-03-03 | 2012-03-03 | 重ね焼き網 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012001559U JP3175799U (ja) | 2012-03-03 | 2012-03-03 | 重ね焼き網 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3175799U true JP3175799U (ja) | 2012-05-31 |
Family
ID=48002809
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012001559U Expired - Fee Related JP3175799U (ja) | 2012-03-03 | 2012-03-03 | 重ね焼き網 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3175799U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102354408B1 (ko) * | 2021-07-14 | 2022-01-21 | 김정욱 | 직화구이용 조리기 |
-
2012
- 2012-03-03 JP JP2012001559U patent/JP3175799U/ja not_active Expired - Fee Related
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KR102354408B1 (ko) * | 2021-07-14 | 2022-01-21 | 김정욱 | 직화구이용 조리기 |
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