JP3175274U - 3ロールミル - Google Patents

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Abstract

【課題】排出ブレードのワーキングエッジに耐摩耗性の被服物を導入することにより、処理品質の向上を図った3ロールミルを提供する。
【解決手段】それぞれの長軸を中心として回転するように配置された供給ロール1、センターロール2及び排出ロール3と、排出ロールから完成品を剥がし取るために排出ロールの長軸にほぼ平行に配置された排出ブレード4とを具備して3ロールミルを構成する。排出ブレードは、上側面と、下側面と、ロールに面しているか接触しているかの少なくとも一方である後側面と剥がし取られた材料を集めるように構成された前側面とを有するエッジ部分とを備える。さらに、ブレードのワーキングエッジは後側面と前側面との間に50〜130°の範囲の角度で形成され、エッジ部分の前側面は100μmよりも広い幅を有し、排出ブレードは排出ロールと接触するように構成された少なくともワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物を含む。
【選択図】図1

Description

本考案は、供給ロールと、センターロールと、排出ロールと、この排出ロールから完成品を剥がし取る(scrap off)ための排出ブレードとを有する3ロールミル、このようなミルで粘性材料と粒状材料との少なくとも一方に摩砕(grinding)と、粉砕(milling)と、混合と、精錬と、分散と、均質化との少なくとも1つをするための方法、及び3ロールミルの排出ロールから完成品を剥がし取るための排出ブレードの使用に関する。
3ロールミルは、粘性材料と粒状材料との少なくとも一方に摩砕と、粉砕と、混合と、精錬と、分散と、均質化との少なくとも1つをするためのアプリケーションの幅広い分野で使用されている。3ロールミルでしばしば処理される材料の例は、電子厚膜インク、高性能セラミックス、化粧品、プラスチゾル、カーボン又はグラファイトを含む組成物、ペンキ、印刷用インク、調合薬、化学薬品、ガラスコーティング、歯科用合成物、顔料、コーティング、接着剤、シーラント及び食品を含む。
ロールミルは、互いに逆方向に異なる速度で回転している2つのロール間で材料を高いせん断力に晒す一般的な原理に基づいている。3ロールミルは、一般的に、それぞれの長軸を中心として回転するように配置された供給ロール、センターロール及び排出ロールと、この排出ロールから完成品を剥がし取るために、排出ロールの長軸とほぼ平行に配置された排出ブレードとを有する。3ロールミルでは、供給ロールとセンターロールとは、互いに逆方向に回転するように配置されているので、ミルに送られた材料は、供給ロールとセンターロールとの間で第1のニップに晒される。センターロールと排出ロールとは、互いに逆方向に回転するように配置されているので、第1のニップの後にセンターロールに残っている材料は、センターロールと排出ロールとの間で第2のニップに送られる。排出ブレードは、一般的に、第2のニップの後に排出ロールに残っている材料が排出ブレードによって排出ロールから剥がし取られるように配置されている。
エレクトロニクスのような技術分野で利用する際の、ミルにかけられた材料の使用への関心の高まり及び高性能材料は、3ロールミルでの処理済みの材料の品質及びより純度のより高い要求につながってきている。これは、さらに、3ロールミルの性能に関するより高い要求につながってきている。
本考案の1つの目的は、上で述べられた要求のうち少なくともいくつかを満たすことである。
本考案の他の目的は、完成品の品質を改良することができる3ロールミルを提供することである。
本考案のさらなる目的は、3ロールミルを操作する労働者の安全性を改善することである。
さらに、本考案の1つの目的は、3ロールミルの操作のコストを縮減することである。
これらの目的及び本考案が開示されたときこの開示より当業者に自明な他の目的は、本考案のいくつかの態様によって果される。
3ロールミルは、一般的に、これらの長軸を中心として回転するように配置された供給ロール、センターロール及び排出ロールと、この排出ロールから完成品を剥がし取るために、前記排出ロールの長軸とほぼ平行に配置された排出ブレードとを有する。
ここで使用される3ロールミルとの用語は、少なくとも3つのロールミル、例えば、3、4、5、6、7、それ以上のようなロールを有するロールミルを包含することが意図される。本考案は、一般的に、3つのロールを有するミルロールミルを参照してここに記載されるが、3つよりも多いロールを有するロールミルに同様に適用可能である。
3ロールミルでは、供給ロールとセンターロールとは、互いに逆方向に回転するように配置されているので、ミルに送られた材料が、供給ロールとセンターロールとの間で第1のニップに晒される。センターロールと排出ロールとは、互いに逆方向に回転するように配置されているので、第1のニップの後にセンターロールと排出ロールとの間に残っている材料は、センターロールと排出ロールとの間で第2のニップに送られる。供給ロール、センターロール及び排出ロールはまた、異なる速度で回転するように配置されることができる。これらロールは、一般的に、チルド鋳物でできているが、他の材料も使用される。排出ブレードは、一般的に、第2のニップの後に排出ロールに残っている材料が排出ブレードによって排出ロールから剥がし取られるように配置されている。3ロールミルは、さらに、完成品を集めるためのいくつかのタイプの手段、例えば、排出ブレードによって排出ロールから剥がし取られた材料を受けるように配置されたエプロン又はスライドを有することができる。
材料が第1のニップを通過したとき、供給ロールとセンターロールとの間で、材料は、材料の混合と、精錬と、分散と、均質化との少なくとも1つをもたらす高いせん断力に晒される。第1のニップを通過した材料が第2のニップに晒されたとき、センターロールと排出ロールとの間で、再び、材料の混合と、精錬と、分散と、均質化との少なくとも1つをもたらす高いせん断力に晒される。第2のニップの後に排出ロールに残っている処理済みの材料は、「ブレード」又は「スクレーパブレード(掻取り刃)」してここに参照される排出ブレードによってこのロールから剥がし取られる。
3ロールミルで処理済みの物品が使用されるアプリケーションは、過去数年にわたって急速に発展してきている。エレクトロニクスのような技術分野のミルにかけられた材料及び高性能材料の使用は、形成物品の品質及び純度に対するより高い要求につながってきている。本考案は、上で参照された目的が、排出ロールの処理済みの材料を剥がし取るために使用される排出ブレードのワーキングエッジ(working edge)を覆っている耐摩耗性コーティングの導入によって達成されることができるという理解に基づいている。
本考案の第1の態様では、本考案は、それぞれの長軸を中心として回転するように配置された供給ロール、センターロール及び排出ロールと、この排出ロールから完成品を剥がし取るために、前記排出ロールの長軸にほぼ平行に配置された排出ブレードとを具備する3ロールミルにおいて、
前記排出ブレードは、前記排出ロールと接触するように構成された、この排出ロールの少なくとも1つのワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物を含むことを特徴とする3ロールミルを提供する。
3ロールミルで使用される従来の排出ブレードは、一般的に、鋼ベースであり、また、ミルでの使用による摩耗は、処理済みの材料の微粒子又はイオン汚染となるブレードからの金属残留物の摩耗をもたらしうる。出願人は、ミルにかけられた材料の品質が、ロールと接触するように構成された、排出ブレードの少なくともワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物の導入によって改良されることができることを理解した。本考案の耐摩耗被覆物は、排出ブレードの摩耗に関する、ミルにかけられた材料の汚染を著しく減少させる。
従来のブレードは、研磨粒子、例えば有色顔料の処理中に急速にすり減る。しばしば、ブレードの摩耗は、ブレードの長さに沿って正確に均一にならない、すなわち、ブレードのワーキングエッジのある部分は、他の部分よりも速く摩耗しうる。これは、排出ロールと接触するように構成されたエッジ部分に沿って非均一な形状を有する、摩耗されたブレードをもたらしうる。これは、さらに、例えば、粒子のサイズの分布において、排出ブレードの寿命に関する形成物品に偏差をもたらしうる。耐摩耗被覆物はワーキングエッジがその元の形状を保持するのを助けるので、本考案は、この影響を低減させるかほぼなくすことができる。耐摩耗被覆物を含むブレードは、より一貫してより均一な粉砕プロセスを提供し、かくして形成物品の一貫性及び品質の改良をもたらす。
低減された摩耗はまた、ブレードの変更、労働の縮減化及び最終的には製造コストの縮減により、製造停止時間を減少させるというさらなる効果を奏する。
本考案はまた、3ロールミルを操作する労働者の安全性に著しい改善を提供する。従来の3ロールミルで使用されるスクレーパブレードは、一般的に、鋼ベースであり、ミルでの使用による摩耗は、ブレード上の非常に鋭いエッジの形態をもたらす。ブレードは、一般的に手で取り替えられるので、この仕事での損傷の危険性は、かなりのものである。ワーキングエッジに耐摩耗被覆物を含む本考案のブレードは、2つのやり方で損傷の危険性を低減させる。第1に、耐摩耗被覆物は、鋭いエッジが形成されないように、ワーキングエッジがその元の形状を保持するのを助けることができ、第2に、耐摩耗被覆物がブレードの寿命を増加させ、ブレードの交換の頻度を少なくする。ブレードへの接触、及びブレードへの接触に関連する危険性の両方が、かくして低減される。
前記排出ブレードは、排出ロールから材料を剥がし取るのに適切な任意の形状であることができる。一般的に、ブレードは、排出ロールの長軸とほぼ平行な長手方向の延長部を有し、排出ロールと接触するように構成されたワーキングエッジを有する。ブレードは、一般的に、上側面と、底側面と、ブレードの長さに沿って延びた2つの側面部分とを有する。ブレードの上側面及び底側面は、一般的に、ほぼ平行な平面に形成されている。ブレードの厚さは、一般的に、0.5〜2mmの範囲、又は0.5〜1mmの範囲にあることができる。ブレードの側面部分の間のブレードの幅は、一般的に、10〜100mmの範囲にある。長手方向に関するブレードの長さは、使用の意図に応じて変更することができ、通常、0.1〜3mの範囲内にある。ブレードは、このブレードの少なくとも1つの側面部分に沿って配置されたエッジ部分をさらに有する。エッジ部分は、排出ロールと接触するように構成されたワーキングエッジと、このワーキングエッジに隣接している側面の各々の少なくともほぼ一部分とを有する。
ブレードの長手方向の延長部に直交するブレード断面の正確な配置形状(ジオメトリ)は、変更することができる。ブレードの取り扱いに関連する危険性を低減させるために、ブレードが不必要に鋭いエッジを含まないことが好まれる。ブレードの手での取り扱いからの損傷の危険性を低減させるために、好ましくは、2つの隣接している側面、又はブレードのエッジ部分の傾斜面が、50°未満の角度を形成するべきでない。損傷の危険性をさらに低減させるために、好ましくは、2つの隣接している側面、又はブレードのエッジ部分の傾斜面が、70°未満の角度を形成するべきでない。
それ故、本考案の一実施の形態では、前記排出ブレードは、上側面と、下側面と、エッジ部分とを有し、ブレードのエッジ部分の2つの隣接している側面が、50°未満の角度を形成しない。他の実施の形態では、ブレードのエッジ部分の2つの隣接している側面が、70°未満の角度を形成しない。
一実施の形態では、前記排出ブレードは、前記ロールに面しているか接触しているかの少なくとも一方である後側面と、剥がし取られた材料を集めるように構成された前側面とを有するエッジ部分を有する。前記ブレードのエッジ部分は、後側面と前側面との間に角度βによって形成され、また、前記角度は、50〜130°の範囲、又は60〜120°の範囲、又は70〜110°の範囲にある。好ましくは、この実施の形態では、前記ブレードの上側面と前記エッジ部分の前側面との間の角度αは、50〜180°の範囲にあることができ、前記ブレードの下側面と前記エッジ部分の前側面との間の角度γは、50〜180°の範囲にあることができ、角度α、β、γは、好ましくは、角度α、β及びγの合計が、355〜365°の範囲、又は359〜361°の範囲のように、ほぼ360°であるように選択されることができる。より好ましくは、角度α、β及びγの合計は、360°である。
一実施の形態では、前記排出ブレードは、前記ロールに面しているか接触しているかの少なくとも一方である後側面と、剥がし取られた材料を集めるように構成された前側面とを有するエッジ部分を有する。前記ブレードのエッジ部分は、後側面と前側面との間に角度βによって形成され、また、前記角度は、50〜130°の範囲、又は60〜120°の範囲、又は70〜110°の範囲にある。好ましくは、この実施の形態では、前記ブレードの上側面と前記エッジ部分の前側面との間の角度αは、50〜130°の範囲にあることができ、前記ブレードの下側面と前記エッジ部分の前側面との間の角度γは、130〜180°の範囲にあることができ、角度α、β、γは、好ましくは、角度α、β及びγの合計が、355〜365°の範囲、又は359〜361°の範囲のように、ほぼ360°であるように選択されることができる。より好ましくは、角度α、β及びγの合計は、360°である。言い換えれば、一実施の形態では、前記ブレードは、前記エッジ部分のところに上部傾斜面と底部傾斜面との両方を有する。上部傾斜面と底部傾斜面との両方を含む実施の形態では、前記ブレードのワーキングエッジは、上部傾斜面と底部傾斜面との間の角度βによって形成される。この実施の形態では、ワーキングエッジ角の角度は、好ましくは、50〜130°の範囲、例えば、60〜120°の範囲又は70〜110°の範囲にあるべきである。上部傾斜面とブレードの上側面との間の角度αは、好ましくは、50〜130°の範囲にあることができる。底部傾斜面とブレードの下側面との間の角度γは、好ましくは、130〜180°の範囲にあることができる。角度α、β及びγは、好ましくは、角度α、β及びγの合計が、355〜365°の範囲、又は359〜361°の範囲のように、ほぼ360°であるように選択されることができる。より好ましくは、角度α、β及びγの合計は、360°である。
他の実施の形態では、ブレードの上側面及びエッジ部分の前側面は、同じである、つまりα=180°であり、また、ブレードのワーキングエッジは、前記エッジ部分の後側面と前記ブレードの上側面との間に角度βによって形成され、前記角度は、50〜90°の範囲にある。言い換えれば、一実施の形態では、ブレードは、上側面及び下側面を有し、前記ブレードは、エッジ部分のところに底部傾斜面を有する。底部傾斜面のみを有する実施の形態では、前記ブレードのワーキングエッジは、前記底部傾斜面と前記ブレードの上側面との間の角度によって形成される。この実施の形態では、ワーキングエッジ角の角度βは、好ましくは、50〜90°の範囲にあるべきである。前記底部傾斜面と前記ブレードの下側面との間の角度γは、好ましくは、90〜130°の範囲にあることができる。角度α、β、γは、好ましくは、角度α、β及びγの合計が、355〜365°の範囲、又は359〜361°の範囲のように、ほぼ360°であるように選択されることができる。より好ましくは、角度α、β及びγの合計は、360°である。
他の実施の形態では、ブレードの下側面及びエッジ部分の前側面は、同じである、つまりγ=180°であり、また、ブレードのワーキングエッジは、前記前側面と前記ブレードの下側面との間の角度βによって形成され、前記角度は、50〜90°の範囲にある。言い換えれば、一実施の形態では、ブレードは、上側面及び下側面を有し、前記上側面は、エッジ部分のところに上部傾斜面を有する。上部傾斜面のみを有する実施の形態では、前記ブレードのワーキングエッジは、前記上部傾斜面と前記ブレードの下側面との間の角度によって形成される。この実施の形態では、ワーキングエッジ角の角度βは、好ましくは、50〜90°の範囲にあるべきである。前記上部傾斜面と前記ブレードの上側面との間の角度αは、好ましくは、90〜130°の範囲にあることができる。角度α、β及びγは、好ましくは、角度α、β及びγの合計が、355〜365°の範囲、又は359〜361°の範囲のように、ほぼ360°であるように選択されることができる。より好ましくは、角度α、β及びγの合計は360°である。
前記ブレードは、エッジ部分のところにさらなる側面又は傾斜面を有することができ、このブレードの前記ワーキングエッジとして使用に適した他の角度をもたらす。
ブレードの手での取り扱いからの損傷の危険性を低減させるために、好ましくは、2つの隣接している側面、又はブレードのエッジ部分の傾斜面が、50°未満の角度を形成するべきでない。ブレードのエッジ部分のところに2つの隣接している側面間の50°未満の角度を有することは、ブレードを不必要に鋭くする。同じ理由により、ブレードのエッジ部分の側又は傾斜面の幅は、幅が100μm未満である側面又は傾斜面が非常に鋭くありうるので、好ましくは、100μm以上であるべきである。一実施の形態では、角度αとβとの間の前記エッジ部分の前記前側面の幅は、100μm以上、好ましくは200μm以上、より好ましくは300μm以上である。
前記排出ブレードは、前記排出ロールの接線方向に対して10〜80°の範囲の角度で、排出ロールと摺動接触するようにほぼ配置される。
アプリケーションの性質により、耐摩耗被覆物を含む排出ブレードでさえも、ある程度の時間にわたって摩耗に晒される。ブレードが摩耗されたとき、摩耗面は、ブレードのワーキングエッジに形成される。使用中のブレードが不適当に鋭くされることを回避するために、前記ブレードの摩耗によって形成された摩耗面が隣接している側面又は傾斜面に対して鋭角を形成しないように配置されなければならない。これは、排出ロールに対して所定の角度で排出ブレードを配置することによる本考案による3ロールミルで果されることができるので、ブレードが3ロールミルでの使用中に摩耗されたとき、ブレードのワーキングエッジのところに形成された摩耗面は、それに隣接している表面に対して50°未満の角度を形成しない。この点で、耐摩耗被覆物を含む本考案のブレードは、摩耗が非常にゆっくり生じるという点で従来の鋼のブレードよりもかなり優れている。前記耐摩耗被覆物は、かなり長期間の間、ブレードがその元のエッジの形状を保持するのを助ける。一方、従来の鋼のブレードのエッジは、その元の形状を速く失い、前記排出ロールに対するブレードの位置決め及び角度によって決定された形状となりうる。前記排出ブレードは、好ましくは、前記排出ロールに対して所定の角度で配置されることができるので、ブレードが3ロールミルでの使用中に摩耗されたとき、摩耗は、100μm未満の、好ましくは200μmよりも小さくない幅を有する排出ブレードのエッジ部分の側面の形態をもたらさない。
一実施の形態では、前記ブレードが摩耗されたとき、角度αと摩耗面との間のエッジ部分の前側面の幅は、100μm以上、好ましくは200μm以上である。他の実施の形態では、前記ブレードが摩耗されたとき、角度γと摩耗面との間のエッジ部分の後側面の幅は、100μm以上、好ましくは200μm以上である。好ましい一実施の形態では、角度αと摩耗面との間のエッジ部分の前側面の幅、及び角度γと摩耗面との間のエッジ部分の前側面の幅は、両方とも100μm以上、好ましくは200μm以上である。
前記ブレードは、一般的に、カーボン鋼又はステンレス鋼のような、鉄ベースの材料でできたコア又は基板を有する。他の適切な芯又は基板材料、例えば、他の金属、合金、セラミック、重合体、複合材料もまた、排出ブレードに使用されることができる。
前記ブレードは、前記排出ロールと接触するように配置されたこの排出ロールの少なくとも1つのワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物を含む。前記耐摩耗被覆物は、好ましくは、カーボン鋼又はステンレス鋼よりも実質的に高い耐摩耗性を有する材料を含む。本考案の範囲は、以下で述べられる耐摩耗性の材料の特定の例に制限されない。本考案での使用に適した他の適切な高耐摩耗性材料が、材料技術の当業者によって認識され、また、石又は金属のような硬質材の工具製作及び処理で一般的に使用される材料を含むことができる。
本考案の耐摩耗被覆物は、例えば、耐摩耗性の炭化物、酸化物、窒化物、ホウ化物、ケイ酸塩及びこれらの混合物からなるグループから選択された材料を含む。耐摩耗被覆物は、さらに、金属のような、さらなる材料を含む上で述べられた耐摩耗性の材料の1つを含む混合物、又は合成物であることができる。
一実施の形態では、前記耐摩耗被覆物は、サーメットである。サーメットは、金属マトリックス中に分散されたセラミック粒子を含む複合材料である。一実施の形態では、前記耐摩耗被覆物は、炭化タングステンを含む。炭化タングステンコバルト族内の材料が本考案に特に有用であることがわかっている。一実施の形態では、前記耐摩耗被覆物は、炭化タングステンコバルトサーメットを含む。サーメットは、例えば、溶射HVOF(高速度酸素燃料)技術を使用して、ブレード基板上に堆積される。
サーメット被覆物はまた、例えば、チルド鋳物であるような、通常の鋼のブレードと比較して、排出ブレードと排出ロールとの間の摩擦を減少させるというさらなる効果を奏し、ブレードとロールとの摩耗を少なくし、摩擦熱を減少させる。また、ブレードとロールとの間のより少ない抵抗により、電力消費を減少させる。炭化タングステンコバルトサーメットは、特に、低摩擦を与える。例えば、ブレードのワーキングエッジを覆っている炭化タングステンコバルトサーメットの被覆物は、ブレード圧力が従来の鋼のブレードに対して15バールから8バールに減少されることを可能にする。減少されたブレード圧力は、ブレードとロールとの間のより少ない抵抗により、ブレードの摩耗の減少、排出ロールの摩耗の減少及び電力消費の減少をもたらす。特定の科学的理論に結び付けられることなく、鋳鉄の対応するもの(counter-part)の延長鋼(running steel)は、摩擦を増加させる粘着性の(adhesive)現象を引き起こすことができると信じられている。さらに、高負荷による接触のところの温度の影響は、金属材料を柔らかくし、変形させることができる。結果として、粘着性の摩耗が促進されることができ、また、摩擦がさらに増加する。この現象は、対応するものとの科学的適合性の乏しさ及び一般的な材料の安定性により、本考案の耐摩耗被覆物ではるかに生じにくい。
前記耐摩耗被覆物の厚さは、特定の材料、アプリケーション及び他の必要条件、例えば、処理される材料の摩耗性に依存して変更されることができる。一般的に、耐摩耗被覆物の厚さは、500μm未満であることができる。一実施の形態では、前記耐摩耗被覆物の厚さは、300μm未満である。他の実施の形態では、前記耐摩耗被覆物の厚さは、50〜300μmの範囲にある。前記厚さは、耐摩耗性の材料の特性、及び耐摩耗被覆物を塗布する方法に依存して、50μm未満であることができる。
前記耐摩耗被覆物は、これが最も摩耗に晒されるブレードの部分であるので、好ましくは、排出ロールと接触するように構成されたブレードの少なくともワーキングエッジを覆っている。ある場合には、例えば、耐摩耗性に関する又は製造上の理由から、耐摩耗被覆物でブレードの他の表面をさらに覆うことが効果的であることができる。それ故、異なる実施の形態では、エッジ部分全体、ブレードの上側面、ブレードの底側面又はブレードの表面全体が、耐摩耗被覆物によって完全に又は部分的に覆われることができる。
本考案の第2の態様では、本考案は、3ロールミルの排出ロールに残っている処理済みの材料を剥がし取るための排出ブレードの使用を提供する。前記排出ブレードには、前記排出ロールと接触するように構成された、この排出ブレードの少なくとも1つのワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物が設けられている。
一般的に、3つのロールミルは、粘性材料と粒状材料との少なくとも一方に摩砕と、粉砕と、混合と、精錬と、分散と、均質化との少なくとも1つをするために有用である。一実施の形態では、本考案の3ロールミルで処理される材料は、粘性液体又はペーストを含む。他の実施の形態では、前記材料は、固体又は半固体粒状物を含む。前記材料はまた、粘性液体又はペースト、及び固体又は半固体粒子を含むことができる。
幅広い範囲の材料が、本考案に係る3ロールミルで処理されることができるが、耐摩耗被覆物を含む本考案のブレードは、従来の鋼のブレードを急速にすり減らす研磨粒子を含む材料の処理に特に有用である。
本考案に係る3ロールミルで処理されることができる材料の例は、電子厚膜インク、高性能セラミックス、化粧品、プラスチゾル、カーボン又はグラファイトを含む組成物、ペンキ、印刷用インク、調合薬、化学薬品、ガラスコーティング、歯科用合成物、顔料、コーティング、接着剤、シーラント及び食品を含む。
本考案が特に有用であるような研磨粒子をしばしば含む材料の例は、印刷用インク、ペンキ顔料、トナー粒子、化粧用顔料、液晶分散体(liquid crystal dispersion)及びセラミックペーストを含む。
本考案の第3の態様では、本考案は、供給ロール、センターロール及び排出ロールを有する3ロールミルで材料に混合と、精錬と、分散と、均質化との少なくとも1つをする方法であって、
a) 処理される材料を前記3ロールミルの供給ゾーンに送る工程と、
b) 前記供給ロールと前記センターロールとの間の第1の処理工程で、及び前記センターロールと前記排出ロールとの間の第2の処理工程で、材料に摩砕と、粉砕と、混合と、精錬と、分散と、均質化との少なくとも1つをする工程と、
を具備し、
c) 完成品を集める前に、排出ブレードの少なくとも1つのワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物を含む排出ブレードを使用して、前記工程b)の後に、前記排出ロールに残っている処理済みの材料を剥がし取る工程
によって特徴付けられる方法である。
本考案の上で述べられた態様によれば、3ロールミルを使用して得られた物品は、従来の鋼の排出ブレードを使用する同様の3ロールミルで得られる物品と比較して、金属の汚染及び粒子のサイズの分布の観点において、品質及び均質性を改良する。本考案の方法によって入手可能な材料の向上された特性は、物理的なパラメータの点で容易に記述されない。それ故、本考案の第4の態様では、本考案は、本考案の第3の態様に係る方法によって得られる摩砕と、粉砕と、精錬と、混合と、分散と、均質化との少なくとも1つを提供する。
本考案の第5の態様では、本考案は、3ロールミルの排出ロールから完成品を剥がし取るための排出ブレードを提供する。このブレードは、上側面と、下側面と、前記排出ロールと接触するように構成された後側面と、剥がし取られた物品を集めるように構成された前側面とを有するエッジ部分とを有し、前記ブレードのワーキングエッジは、前記後側面と前記前側面との間の角度βによって70〜110°の範囲で形成され、また、ブレードのエッジ部分の2つの隣接している側面が、70°未満の角度を形成せず、前記排出ブレードが、この排出ブレードの少なくとも1つのワーキングエッジを覆っている耐摩耗性のサーメットを含むことを特徴とする。
本考案の第5の態様の排出ブレードは、本考案の第1の態様に関して上で述べられるようにさらに規定される。
本考案のこの態様に係るブレードは、研磨粒子を含む材料の処理のための3ロールミルで特に有用である。本考案のブレードは、3ロールミルで通常使用される鋼のブレードに対するいくつかの効果を奏する。例えば、摩耗のような処理済みの物品の金属汚染の減少が、耐摩耗被覆物、ミルに対する排出ロールに対する摩耗の減少によって減少され、耐摩耗被覆物と組み合わせた鋭角のないことが、ブレードの取り扱いに関連する危険性をかなり減少させるので、労働者の安全性を改善する。
図1は、本考案に係る3ロールミルの概略的な側面図である。 図2は、ワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物を含む排出ブレードの概略的な断面図である。 図3(a)〜(d)は、さまざまなブレードの断面形状の概略図である。 図4は、本考案の一実施の形態のブレード輪郭形状の概略図である。 図5(a)は、従来技術における新しいブレード、(b)は、従来技術における摩耗したブレードを示している。 図6(a)は、本考案の一実施の形態における新しいブレード、(b)は、本考案の一実施形態における摩耗したブレードを示している。 図7(a)〜(c)は、ブレードの輪郭形状を示す写真である。これら写真では、ブレードは、上方に面しているブレードの底側面で示される。ブレードのエッジ部分は、右にある。1mmの長さを示すスケール(目盛り)が、参照として与えられている。図7(a)は、本考案の一実施形態の摩耗していない(新しい)ブレードの画像であり、ブレードの右上に暗い三角形で示される領域が、耐摩耗被覆物である。図7(b)は、3ロールミルの250時間の間摩耗された後の図7(a)の本考案のブレードの画像である。ブレードの右側の暗い三角形で示される領域が、残っている耐摩耗被覆物である。このブレードは、50°未満の角度を有しない。図7(c)は、3ロールミルの2時間後の摩耗した鋼のブレードの参照の画像を示している。先端の角度は、約25°である。
図1に示される本考案の一実施の形態では、3ロールミルが、それぞれの長軸を中心として回転するように配置された供給ロール(1)、センターロール(2)及び排出ロール(3)と、この排出ロールから完成品を剥がし取るために、排出ロールの長軸にほぼ平行に配置された排出ブレード(4)とを有する。この実施の形態の3ロールミルでは、供給ロールとセンターロールとが互いに逆方向に回転するように配置されているので、ミルの供給セクションに送られた材料が、供給ロールとセンターロールとの間で第1のニップ(5)に晒される。センターロールと排出ロールとが逆方向で回転するように配置されているので、第1のニップの後、センターロールに残っている材料が、センターロールと排出ロールとの間で第2のニップ(6)に送られる。排出ブレード(4)は、排出ロールと接触するように構成された、この排出ブレードのワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物を含む。この3ロールミルは、処理済みの材料を集めるために、スライド又はエプロン(7)をさらに有することができる。
図2に示される本考案の一実施の形態では、3ロールミルの排出ブレードは、主に長手方向の延長部を有するカーボン鋼バンドを有し、上側面(8)、下側面(9)及び2つの縦の側面部分(1つのみが図示される)を有する。ブレードの厚さは2mm未満であり、また、ブレードの幅は100mm未満である。側面部分の1つに沿って、ブレードには、エッジ部分のところに、ブレードの底側面とブレードの側面部分との間に所定の角度によって形成されたワーキングエッジ(11)を有するエッジ部分(10)が設けられている。前記底側面と前記側面部分との間の角度は、50〜130°の範囲にある。エッジ部分(10)は、前記ワーキングエッジと、ワーキングエッジ(11)に隣接している側面の各々の少なくとも一部分とを有する。ワーキングエッジは、排出ロールと接触するように構成されているので、ロールが回転するとき、ロールの覆い面上の処理済みの材料は、ロールからブレードに剥がし取られる。ブレードは、ブレードのエッジ部分を覆っている炭化タングステンコバルトサーメット被覆物(12)を含む。前記被覆物の厚さは、ブレードの底側面から50〜300μmの範囲にある。
図3(a)〜(d)は、本考案の4つの異なる実施の形態のブレードの輪郭形状を示している。図3(a)は、上部傾斜面及び底部傾斜面を有する一実施の形態を示しており、上部傾斜面と底部傾斜面との間のエッジ角の角度βは、50〜130°の範囲にあり、上部傾斜面と上面との間の角度αは、90°よりも大きく180°未満の範囲にあり、また、底部傾斜面と底面との間の角度γは、90°よりも大きく180°未満の範囲にある。角度α、β及びγは、好ましくは、これら角度α、β及びγの合計が360°であるように選択される。図3(b)は、上部傾斜面を有するが底部傾斜面のない一実施の形態を示しており、エッジ角の角度βは、50〜90°の範囲にある。この場合、γは180°である。角度α及びβは、好ましくは、角度α、β及びγの合計が360°であるように選択される。図3(c)は、底部傾斜面を有するが上部傾斜面のない一実施の形態を示しており、エッジ角の角度βは、90〜130°の範囲にある。この場合、αは180°である。角度β及びγは、好ましくは、角度α、β及びγの合計が360°であるように選択される。図3(d)は、ほぼ矩形の輪郭形状を有する一実施の形態を示しており、頂角α及びエッジ角の角度βの両方が約90°である。この場合、γは180°である。角度α及びβは、好ましくは、角度α、β及びγの合計が360°であるように選択される。
他の実施の形態では、排出ブレードは、図4に示されるような断面配置形状(ジオメトリ)を有する。この実施の形態では、3ロールミルの排出ブレードは、主に長手方向の延長部を有するカーボン鋼バンドを有し、上側面(13)、下側面(14)及び2つの側面部分(1つのみが図示される)を有する。前記ブレードの上側及び下側は、ほぼ平行な平面に形成される。ブレードの厚さは2mm未満であり、また、ブレードの幅は100mm未満である。側面部分の1つに沿って、ブレードには、エッジ部分が設けられている。このエッジ部分は、排出ロールに面しているか接触しているかの少なくとも一方である後部側(15)と、剥がし取られた材料を集めるように構成された前側面(16)とを有し、ブレードのワーキングエッジ(17)が、後側面と前側面との間に角度βによって形成される。後側面と前側面との間の角度βは、50〜130°の範囲にある。エッジ部分の前側面とブレードの上側面との間の角度αは、90〜130°の範囲にあり、また、エッジ部分の前側面とブレードの下側面との角度γは、130〜180°の範囲にある。α、β及びγの角度は、角度α、β及びγの合計が360°であるように選択される。角度αと角度βとの間のエッジ部分の前側面の幅dは、少なくとも300μmである。ワーキングエッジは、排出ロールと接触するように構成されているので、ロールが回転したとき、ロールの覆い面上の処理済みの材料が、ロールからブレードの上側面に剥がし取られる。ブレードは、ブレードのエッジ部分を覆っている耐摩耗性の炭化タングステンコバルトサーメット被覆物を含む。前記被覆物の厚さは、50〜300μmの範囲にある。
図7(a)は、本考案の排出ブレードの一実施の形態の断面の写真画像を示している。角度αと角度βとの間のエッジ部分の前側面の幅dは、約390μmである。
図5(a)並びに(b)は、従来技術の鋼のブレードに対する摩耗の影響を示している。ブレードの輪郭形状は、図5(a)の新しいブレード(18)の形状から、使用中、急速に変化し、鋭い頂角の角度を有する図5(b)の使用されたブレード(19)の形状となり、これは、一般的に、20〜45°であり、エッジ部分の前側面を有しない。図7(c)は、摩耗された従来技術の鋼のブレードの断面の写真画像を示している。このブレードは、約25°の非常に鋭い鋭角を有し、また、エッジ部分の前側面はない。
図6(a)並びに(b)は、本考案の一実施の形態によるブレードに対する摩耗の影響を示している。ブレードの輪郭形状は、ブレードのワーキングエッジを覆っている耐摩耗堆物物のために、使用中、非常にゆっくり変化する。図6(a)は、新しいブレード(20)を示し、また、図6(b)は、摩耗されたときの同じブレード(21)を示している。摩耗は、ブレードに鋭角の形成をもたらさず、また、少なくとも100μmの、エッジ部分の前側面の幅dは、角度αと角度βとの間で、摩耗されたブレード中に保持される。図7(b)は、本考案に係る摩耗された排出ブレードの断面の写真画像を示している。このブレードは鋭角を有しない、すなわち、50°未満であり、また、エッジ部分の前側面の残っている幅dは、約250μmである。

例1.耐摩耗性の炭化タングステンコバルト被覆物を含む排出ブレードの準備
まず、厚さ0.600mmかつ幅50mmを有する鋼の基板が、エッジ部分を形成するために、また、耐摩耗被覆物がスプレーされるために、長手方向の側面に置かれた。そして、エッジ部分が、鋼の基板と耐摩耗被覆物との間の結合強度を高めるために、F60コランダムを使用してサンドブラストされた。そして、サンドブラストされたエッジ部分が、HVOF(高速度酸素燃料)技術を使用して、耐摩耗性の炭化タングステンコバルトサーメットWC−Co(88−12ウエイト%)を噴射された。そして、ブレードの上側部及び底側部が、所望のブレード形状を得るために置かれた。
例2.耐摩耗性の炭化タングステンコバルト被覆物を使用したブレードの寿命の増加
例2a
3ロールミル(セキュリティインクプロバイダ(Buhler SDVE 1300 CLS))で、2つの異なる排出ブレードを使用した試験が行われた。
第1のタイプのブレードは、参照として使用される標準的な先の鋭くなったブレード(従来技術のブレード)であった。
第2のタイプのブレードは、ブレードのエッジ部分を覆っている耐摩耗性の炭化タングステンコバルト被覆物を含む、本考案によって改良されたブレードBであった。
以下の動作条件が、これらの試験で使用された。
着色ペーストのタイプ:透明な白、ハイソリッドの白、赤のペースト
ローラ表面:鋳鉄
ローラ温度:30℃
排出ブレードの寸法:0.635×40×1345mm(厚さ×幅×長さ)
ブレードの保持角度:55°(排出ロールの接線方向に対して排出ロールと摺動接触している)
排出ロール速度:522rpm
ブレード圧力:8バール。
参照ブレードA(鋼のブレード)の動作寿命時間は、平均して約2時間である。一群の500kgの着色ペーストを製造している間、このブレードは、鋭くなるために4回取り外さなければならなかった。損傷の危険性は高く、また、製造停止時間は比較的当然に起こる。ブレードの取り替えには、約10分かかる。
これに対して、同じタイプの着色ペーストを用いて同じマシンで試験された第2のブレードBは、約250時間もった。次の、及び異なる群(batch)に関して、ブレードは、ブレードホルダの内部に残され、ちょうど清潔にされた。これらの試験に基づけば、本考案のブレードBは、ブレードを取り替える前に、必然的に、同じタイプの物品を100倍以上製造することができる。
ブレードBの摩耗は、非常に少なく平らであったので、オペレータが性能を改良するためにブレード維持角度を変更する必要はなかった。
従って、ブレードBを使用した製造性の増加(製造停止時間の減少)は、かなりのものであった。
例2b.
第2の試験が、非常に粗い着色されたペーストで行われた。比較試験は、例2aで述べられた2つの異なるタイプの排出ブレードA(標準的な鋼のブレード)及びB(本考案の耐摩耗性のブレード)で行われた。使用される動作条件もまた、例2aで述べられたものと同じであった。
非常に粗い着色されたペーストの500kgの一群を製造している間、タイプAの10個のブレードが4時間の製造の間に必要であった。各参照ブレードAは、約20〜30分もったが、その後、ブレードエッジでの摩耗が厳しかったので、完成品の取り剥がしがそれほど均質でなかった。
対応点の条件の下では、ブレードタイプBは15時間もち、500kgの粗い着色されたペーストの4つの群を製造した。
再び、製造性の増加は、かなりのものである。
さらに、例1a並びに例1bの試験に関して、回転の表面、及びロール径の寸法に悪影響を及ぼさない耐摩耗被覆物(炭化タングステンコバルト被覆物)を含むブレードをチェックし確認するために、排出ロール径に対するさまざまな測定が行なわれた。そして、以下の情報が得られた。
4000時間の動作時間の後、排出ロールの表面の摩耗はほとんどなかった。
2000時間の後、両方のタイプのブレードに対して、シリンダの一種のミクロな摩耗が同様にあった。その摩耗は、0.015〜0.045mmの範囲にあった。
図7(a)は、本考案の摩耗していない(新しい)ブレードの画像を示している。
図7(b)は、250時間の後に3ロールミルに摩耗された本考案のブレードの画像を示している。
図7(c)は、2時間の後に3ロールミルに摩耗された鋼のブレードの画像を示している。
例3.耐摩耗性の炭化タングステンコバルト被覆物を使用した摩擦及びブレード減圧
3ロールミルの例2aで述べられた2つの異なるタイプの排出ブレードA(標準的な鋼のブレード)及びB(本考案の耐摩耗性ブレード)の摩擦及びブレード圧力が試験された。3ロールミルの動作条件はまた、例2aで述べられたものと同じであった。
完成品の一定かつ均質な取り剥がしを確実にするために、参照ブレードAの圧力が、1時間の短周期間、10バールから15バールまで増加されなければならなかった。このような厳しい動作条件の直接的な結果は、鋼のブレードの急速な摩耗を含み、処理済みの材料の内部の金属汚染につながる。
これに対して、耐摩耗被覆物を含むブレードは、8バールの比較的低く一定の圧力で十分に動作した。
これに対して、耐摩耗被覆物を含むブレードは、8バールの比較的低く一定の圧力で十分に動作した。
以下に、本出願の出願当初の実用新案登録請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]それぞれの長軸を中心として回転するように配置された供給ロール、センターロール及び排出ロールと、前記排出ロールから完成品を剥がし取るために、前記排出ロールの前記長軸にほぼ平行に配置された排出ブレードとを具備する3ロールミルにおいて、前記排出ブレードは、上側面と、底側面と、前記ロールに面しているか接触しているかの少なくとも一方である後側面と、剥がし取られた材料を集めるように構成された前側面とを有するエッジ部分とを有し、前記ブレードのワーキングエッジは、前記後側面と前記前側面との間に50°ないし130°の範囲の角度で形成され、前記エッジ部分の前記前側面は、100μmよりも広い幅を有し、前記排出ブレードは、前記排出ロールと接触するように構成された、この排出ブレードの少なくとも1つのワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物を含むことを特徴とする3ロールミル。
[2]前記排出ブレードは、上側面と、底側面と、エッジ部分とを有し、前記ブレードのエッジ部分の2つの隣接している側面が、50°未満の角度を形成していない[1]の3ロールミル。
[3]前記後側面と前記前側面との間の前記角度は、60ないし120°の範囲にある前記全てのいずれか1の3ロールミル。
[4]前記後側面と前記前側面との間の前記角度は、70ないし110°の範囲にある前記全てのいずれか1の3ロールミル。
[5]前記エッジ部分の前記側面の各々は、100μmよりも広い幅を有する前記全てのいずれか1の3ロールミル。
[6]前記排出ブレードは、前記排出ロールに対して所定の角度で配置されており、前記ブレードが3ロールミルの使用中に摩耗したとき、前記ブレードの前記ワーキングエッジのところに形成された摩耗面が、この摩耗面に隣接している表面に対して50°未満の角度を形成しない前記全てのいずれか1の3ロールミル。
[7]前記排出ブレードは、前記排出ロールに対して所定の角度で配置されており、前記ブレードが3ロールミルの使用中に摩耗したとき、摩耗が、100μm未満の幅を有する前記排出ブレードの前記エッジ部分の側面の形態をもたらさない前記全てのいずれか1の3ロールミル。
[8]前記排出ブレードは、1mm未満の厚さを有する前記全てのいずれか1の3ロールミル。
[9]前記耐摩耗被覆物は、耐摩耗性の炭化物、酸化物、窒化物、ホウ化物、ケイ酸塩及びこれらの混合物からなるグループから選択された材料を含む[1]ないし[8]のいずれか1の3ロールミル。
[10]前記耐摩耗被覆物は、サーメットである[1]ないし[9]のいずれか1の3ロールミル。
[11]前記耐摩耗被覆物は、タングステン炭化物を含む[1]ないし[10]のいずれか1の3ロールミル。
[12]前記耐摩耗被覆物は、タングステン炭化物コバルトサーメットを含む[1]ないし[11]のいずれか1の3ロールミル。
[13]前記耐摩耗被覆物は、300マイクロメートル未満の厚さを有する[1]ないし[12]のいずれか1の3ロールミル。
[14]3ロールミルの排出ロールに残っている処理済みの材料を剥がし取るための排出ブレードの使用であって、前記排出ブレードは、上側面と、下側面と、前記ロールに面しているか接触しているかの少なくとも一方である後側面と、剥がし取られた材料を集めるように構成された前側面とを有するエッジ部分とを有し、前記ブレードのワーキングエッジは、前記後側面と前記前側面との間に50°ないし130°の範囲の角度で形成され、前記エッジ部分の前記前側面は、100μmよりも広い幅を有し、前記排出ブレードは、前記排出ロールと接触するように構成された、この排出ブレードの少なくとも1つのワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物を含む、排出ブレードの使用。
[15]前記排出ブレードは、[2]ないし[13]のいずれか1でさらに規定される[14]の使用。
[16]前記材料は、粘性液体又はペーストを含む[14]又は[15]のいずれか1の使用。
[17]前記材料は、固体又は半固体粒子を含む[14]ないし[16]のいずれか1の使用。
[18]前記材料は、印刷用インク、ペンキ顔料、トナー粒子、化粧用顔料、液晶分散体又はセラミックペーストを含む[14]ないし[17]のいずれか1の使用。
[19]供給ロール、センターロール及び排出ロールを有する3ロールミルで材料に混合と、精錬と、分散と、均質化との少なくとも1つをする方法であって、
a) 処理される材料を前記3ロールミルの供給ゾーンに送る工程と、
b) 前記供給ロールと前記センターロールとの間の第1の処理工程で、及び前記センターロールと前記排出ロールとの間の第2の処理工程で、材料に摩砕と、粉砕と、混合と、精錬と、分散と、均質化との少なくとも1つをする工程と、を具備し、
c) 排出ブレードを使用して、前記工程b)の後に、前記排出ロールに残っている処理済みの材料を剥がし取る工程によって特徴付けられ、
前記排出ブレードは、上側面と、下側面と、前記ロールに面しているか接触しているかの少なくとも一方である後側面と、剥がし取られた材料を集めるように構成された前側面を有するエッジ部分とを有し、前記ブレードのワーキングエッジは、前記後側面と前記前側面との間に50°ないし130°の範囲の角度で形成され、前記エッジ部分の前記前側面は、100μmよりも広い幅を有し、前記排出ブレードは、前記排出ロールと接触するように構成された、この排出ブレードの少なくとも1つのワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物を含む、方法。
[20]前記3ロールミルは、[1]ないし[13]のいずれか1でさらに規定される[19]の方法。
[21]処理される前記材料は、[16]ないし[18]のいずれか1でさらに規定される[19]又は[20]の方法。
[22][19]ないし[21]のいずれか1の方法で得られる摩砕と、粉砕と、混合と、精錬と、分散と、均質化とのいずれか1がなされた材料。
[23]3ロールミルで排出ブレードから完成品を剥がし取るための排出ブレードであって、前記排出ブレードは、上側面と、下側面と、前記ロールに面しているか接触しているかの少なくとも一方である後側面と、剥がし取られた材料を集めるように構成された前側面とを有するエッジ部分とを有し、前記ブレードのワーキングエッジは、前記後側面と前記前側面との間に50°ないし130°の範囲の角度で形成され、前記エッジ部分の前記前側面は、100μmよりも広い幅を有し、前記排出ロールと接触するように構成された、少なくとも1つのワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物を含むことを特徴とする排出ブレード。
[24][2]ないし[13]のいずれか1でさらに規定される[23]の排出ブレード。
前記排出ブレードは、排出ロールから材料を剥がし取るのに適切な任意の形状であることができる。一般的に、ブレードは、排出ロールの長軸とほぼ平行な長手方向の延長部を有し、排出ロールと接触するように構成されたワーキングエッジを有する。ブレードは、一般的に、上側面と、側面と、ブレードの長さに沿って延びた2つの側面部分とを有する。ブレードの上側面及び側面は、一般的に、ほぼ平行な平面に形成されている。ブレードの厚さは、一般的に、0.5〜2mmの範囲、又は0.5〜1mmの範囲にあることができる。ブレードの側面部分の間のブレードの幅は、一般的に、10〜100mmの範囲にある。長手方向に関するブレードの長さは、使用の意図に応じて変更することができ、通常、0.1〜3mの範囲内にある。ブレードは、このブレードの少なくとも1つの側面部分に沿って配置されたエッジ部分をさらに有する。エッジ部分は、排出ロールと接触するように構成されたワーキングエッジと、このワーキングエッジに隣接している側面の各々の少なくともほぼ一部分とを有する。
アプリケーションの性質により、耐摩耗被覆物を含む排出ブレードでさえも、ある程度の時間にわたって摩耗に晒される。ブレードが摩耗されたとき、摩耗面は、ブレードのワーキングエッジに形成される。使用中のブレードが不適当に鋭くされることを回避するために、前記ブレードの摩耗によって形成された摩耗面が隣接している側面又は傾斜面に対して鋭を形成しないように配置されなければならない。これは、排出ロールに対して所定の角度で排出ブレードを配置することによる本考案による3ロールミルで果されることができるので、ブレードが3ロールミルでの使用中に摩耗されたとき、ブレードのワーキングエッジのところに形成された摩耗面は、それに隣接している表面に対して50°未満の角度を形成しない。この点で、耐摩耗被覆物を含む本考案のブレードは、摩耗が非常にゆっくり生じるという点で従来の鋼のブレードよりもかなり優れている。前記耐摩耗被覆物は、かなり長期間の間、ブレードがその元のエッジの形状を保持するのを助ける。一方、従来の鋼のブレードのエッジは、その元の形状を速く失い、前記排出ロールに対するブレードの位置決め及び角度によって決定された形状となりうる。前記排出ブレードは、好ましくは、前記排出ロールに対して所定の角度で配置されることができるので、ブレードが3ロールミルでの使用中に摩耗されたとき、摩耗は、100μm未満幅を有する排出ブレードのエッジ部分の側面の形態をもたらさず、好ましくは200μmよりも小さくない幅を有する
前記耐摩耗被覆物は、これが最も摩耗に晒されるブレードの部分であるので、好ましくは、排出ロールと接触するように構成されたブレードの少なくともワーキングエッジを覆っている。ある場合には、例えば、耐摩耗性に関する又は製造上の理由から、耐摩耗被覆物でブレードの他の表面をさらに覆うことが効果的であることができる。それ故、異なる実施の形態では、エッジ部分全体、ブレードの上側面、ブレードの側面又はブレードの表面全体が、耐摩耗被覆物によって完全に又は部分的に覆われることができる。
本考案のこの態様に係るブレードは、研磨粒子を含む材料の処理のための3ロールミルで特に有用である。本考案のブレードは、3ロールミルで通常使用される鋼のブレードに対するいくつかの効果を奏する。例えば、摩耗のような処理済みの物品の金属汚染の減少が、耐摩耗被覆物、ミルに対する排出ロールに対する摩耗の減少によって減少され、耐摩耗被覆物と組み合わせた鋭のないことが、ブレードの取り扱いに関連する危険性をかなり減少させるので、労働者の安全性を改善する。
図1は、本考案に係る3ロールミルの概略的な側面図である。 図2は、ワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物を含む排出ブレードの概略的な断面図である。 図3(a)〜(d)は、さまざまなブレードの断面形状の概略図である。 図4は、本考案の一実施の形態のブレード輪郭形状の概略図である。 図5(a)は、従来技術における新しいブレード、(b)は、従来技術における摩耗したブレードを示している。 図6(a)は、本考案の一実施の形態における新しいブレード、(b)は、本考案の一実施形態における摩耗したブレードを示している。 図7(a)〜(c)は、ブレードの輪郭形状を示す写真である。これら写真では、ブレードは、上方に面しているブレードの側面に関して示される。ブレードのエッジ部分は、右にある。1mmの長さを示すスケール(目盛り)が、参照として与えられている。図7(a)は、本考案の一実施形態の摩耗していない(新しい)ブレードの画像であり、ブレードの右上に暗い三角形で示される領域が、耐摩耗被覆物である。図7(b)は、250時間の間3ロールミルに摩耗された後の図7(a)の本考案のブレードの画像である。ブレードの右側の暗い三角形で示される領域が、残っている耐摩耗被覆物である。このブレードは、50°未満の角度を有しない。図7(c)は、2時間の後に3ロールミル摩耗された鋼のブレードの参照画像を示している。先端の角度は、約25°である。
図2に示される本考案の一実施の形態では、3ロールミルの排出ブレードは、主に長手方向の延長部を有するカーボン鋼バンドを有し、上側面(8)、下側面(9)及び2つの長手方向の側面部分(1つのみが図示される)を有する。ブレードの厚さは2mm未満であり、また、ブレードの幅は100mm未満である。側面部分の1つに沿って、ブレードには、エッジ部分のところに、ブレードの側面とブレードの側面部分との間に所定の角度形成されたワーキングエッジ(11)を有するエッジ部分(10)が設けられている。前記側面と前記側面部分との間の角度は、50〜130°の範囲にある。エッジ部分(10)は、前記ワーキングエッジと、ワーキングエッジ(11)に隣接している側面の各々の少なくとも一部分とを有する。ワーキングエッジは、排出ロールと接触するように構成されているので、ロールが回転するとき、ロールの覆い面上の処理済みの材料は、ロールからブレードの上側面に剥がし取られる。ブレードは、ブレードのエッジ部分を覆っている炭化タングステンコバルトサーメット被覆物(12)を含む。前記被覆物の厚さは、ブレードの側面から50〜300μmの範囲にある。
図6(a)並びに(b)は、本考案の一実施の形態によるブレードに対する摩耗の影響を示している。ブレードの輪郭形状は、ブレードのワーキングエッジを覆っている耐摩耗堆物物のために、使用中、非常にゆっくり変化する。図6(a)は、新しいブレード(20)を示し、また、図6(b)は、摩耗されたときの同じブレード(21)を示している。摩耗は、ブレードに鋭の形成をもたらさず、また、少なくとも100μmの、角度αと角度βとの間のエッジ部分の前側面の幅dは摩耗されたブレード保持される。図7(b)は、本考案に係る摩耗された排出ブレードの断面の写真画像を示している。このブレードは、鋭い角度、すなわち50°未満の角度を有さず、また、エッジ部分の前側面の残っている幅dは、約250μmである。

例1.耐摩耗性の炭化タングステンコバルト被覆物を含む排出ブレードの準備
まず、厚さ0.600mmかつ幅50mmを有する鋼の基板が、エッジ部分を形成するために、また、耐摩耗被覆物がスプレーされるために、長手方向の側面で磨かれた。そして、エッジ部分が、鋼の基板と耐摩耗被覆物との間の結合強度を高めるために、F60コランダムを使用してサンドブラストされた。そして、サンドブラストされたエッジ部分が、HVOF(高速度酸素燃料)技術を使用して、耐摩耗性の炭化タングステンコバルトサーメットWC−Co(88−12ウエイト%)を噴射された。そして、ブレードの上側部及び底側部が、所望のブレード形状を得るためにかれた。
第1のタイプのブレードは、参照として使用される標準的な先の鋭くなった鋼のブレード(従来技術のブレード)であった。
ブレードBの摩耗は、非常に少なく一様であったので、オペレータが性能を改良するためにブレードホルダの角度を変更する必要はなかった。
対応する条件の下では、ブレードタイプBは15時間もち、500kgの粗い着色されたペーストの4つの群を製造した。
さらに、例1a並びに例1bの試験に関して、ロールの表面、及びロール径の寸法に悪影響を及ぼさない耐摩耗被覆物(炭化タングステンコバルト被覆物)を含むブレードをチェックし確認するために、排出ロール径に対するさまざまな測定が行なわれた。そして、以下の情報が得られた。
4000時間の動作時間の後、排出ロールの表面の摩耗はほとんどなかった。
2000時間の後、両方のタイプのブレードに対して、シリンダの一種のミクロな摩耗が同様にあった。その摩耗は、0.015〜0.045mmの範囲にあった。
図7(a)は、本考案の摩耗していない(新しい)ブレードの画像を示している。
図7(b)は、250時間の後に3ロールミルに摩耗された本考案のブレードの画像を示している。
図7(c)は、2時間の後に3ロールミルに摩耗された鋼のブレードの参照画像を示している。

Claims (24)

  1. それぞれの長軸を中心として回転するように配置された供給ロール、センターロール及び排出ロールと、
    前記排出ロールから完成品を剥がし取るために、前記排出ロールの前記長軸にほぼ平行に配置された排出ブレードとを具備する3ロールミルにおいて、
    前記排出ブレードは、
    上側面と、
    底側面と、
    前記ロールに面しているか接触しているかの少なくとも一方である後側面と、剥がし取られた材料を集めるように構成された前側面とを有するエッジ部分とを有し、
    前記ブレードのワーキングエッジは、前記後側面と前記前側面との間に50°ないし130°の範囲の角度で形成され、
    前記エッジ部分の前記前側面は、100μmよりも広い幅を有し、
    前記排出ブレードは、前記排出ロールと接触するように構成された、この排出ブレードの少なくとも1つのワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物を含むことを特徴とする3ロールミル。
  2. 前記排出ブレードは、上側面と、底側面と、エッジ部分とを有し、
    前記ブレードのエッジ部分の2つの隣接している側面が、50°未満の角度を形成していない請求項1の3ロールミル。
  3. 前記後側面と前記前側面との間の前記角度は、60ないし120°の範囲にある前記全ての請求項のいずれか1の3ロールミル。
  4. 前記後側面と前記前側面との間の前記角度は、70ないし110°の範囲にある前記全ての請求項のいずれか1の3ロールミル。
  5. 前記エッジ部分の前記側面の各々は、100μmよりも広い幅を有する前記全ての請求項のいずれか1の3ロールミル。
  6. 前記排出ブレードは、前記排出ロールに対して所定の角度で配置されており、前記ブレードが3ロールミルの使用中に摩耗したとき、前記ブレードの前記ワーキングエッジのところに形成された摩耗面が、この摩耗面に隣接している表面に対して50°未満の角度を形成しない前記全ての請求項のいずれか1の3ロールミル。
  7. 前記排出ブレードは、前記排出ロールに対して所定の角度で配置されており、前記ブレードが3ロールミルの使用中に摩耗したとき、摩耗が、100μm未満の幅を有する前記排出ブレードの前記エッジ部分の側面の形態をもたらさない前記全ての請求項のいずれか1の3ロールミル。
  8. 前記排出ブレードは、1mm未満の厚さを有する前記全ての請求項のいずれか1の3ロールミル。
  9. 前記耐摩耗被覆物は、耐摩耗性の炭化物、酸化物、窒化物、ホウ化物、ケイ酸塩及びこれらの混合物からなるグループから選択された材料を含む請求項1ないし8のいずれか1の3ロールミル。
  10. 前記耐摩耗被覆物は、サーメットである請求項1ないし9のいずれか1の3ロールミル。
  11. 前記耐摩耗被覆物は、タングステン炭化物を含む請求項1ないし10のいずれか1の3ロールミル。
  12. 前記耐摩耗被覆物は、タングステン炭化物コバルトサーメットを含む請求項1ないし11のいずれか1の3ロールミル。
  13. 前記耐摩耗被覆物は、300マイクロメートル未満の厚さを有する請求項1ないし12のいずれか1の3ロールミル。
  14. 3ロールミルの排出ロールに残っている処理済みの材料を剥がし取るための排出ブレードの使用であって、
    前記排出ブレードは、
    上側面と、
    下側面と、
    前記ロールに面しているか接触しているかの少なくとも一方である後側面と、剥がし取られた材料を集めるように構成された前側面とを有するエッジ部分とを有し、
    前記ブレードのワーキングエッジは、前記後側面と前記前側面との間に50°ないし130°の範囲の角度で形成され、
    前記エッジ部分の前記前側面は、100μmよりも広い幅を有し、
    前記排出ブレードは、前記排出ロールと接触するように構成された、この排出ブレードの少なくとも1つのワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物を含む、排出ブレードの使用。
  15. 前記排出ブレードは、請求項2ないし13のいずれか1でさらに規定される請求項14の使用。
  16. 前記材料は、粘性液体又はペーストを含む請求項14又は15のいずれか1の使用。
  17. 前記材料は、固体又は半固体粒子を含む請求項14ないし16のいずれか1の使用。
  18. 前記材料は、印刷用インク、ペンキ顔料、トナー粒子、化粧用顔料、液晶分散体又はセラミックペーストを含む請求項14ないし17のいずれか1の使用。
  19. 供給ロール、センターロール及び排出ロールを有する3ロールミルで材料に混合と、精錬と、分散と、均質化との少なくとも1つをする方法であって、
    a) 処理される材料を前記3ロールミルの供給ゾーンに送る工程と、
    b) 前記供給ロールと前記センターロールとの間の第1の処理工程で、及び前記センターロールと前記排出ロールとの間の第2の処理工程で、材料に摩砕と、粉砕と、混合と、精錬と、分散と、均質化との少なくとも1つをする工程と、
    を具備し、
    c) 排出ブレードを使用して、前記工程b)の後に、前記排出ロールに残っている処理済みの材料を剥がし取る工程によって特徴付けられ、
    前記排出ブレードは、
    上側面と、
    下側面と、
    前記ロールに面しているか接触しているかの少なくとも一方である後側面と、剥がし取られた材料を集めるように構成された前側面を有するエッジ部分とを有し、
    前記ブレードのワーキングエッジは、前記後側面と前記前側面との間に50°ないし130°の範囲の角度で形成され、
    前記エッジ部分の前記前側面は、100μmよりも広い幅を有し、
    前記排出ブレードは、前記排出ロールと接触するように構成された、この排出ブレードの少なくとも1つのワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物を含む、方法。
  20. 前記3ロールミルは、請求項1ないし13のいずれか1でさらに規定される請求項19の方法。
  21. 処理される前記材料は、請求項16ないし18のいずれか1でさらに規定される請求項19又は20の方法。
  22. 請求項19ないし21のいずれか1の方法で得られる摩砕と、粉砕と、混合と、精錬と、分散と、均質化とのいずれか1がなされた材料。
  23. 3ロールミルで排出ブレードから完成品を剥がし取るための排出ブレードであって、
    前記排出ブレードは、
    上側面と、
    下側面と、
    前記ロールに面しているか接触しているかの少なくとも一方である後側面と、剥がし取られた材料を集めるように構成された前側面とを有するエッジ部分とを有し、
    前記ブレードのワーキングエッジは、前記後側面と前記前側面との間に50°ないし130°の範囲の角度で形成され、
    前記エッジ部分の前記前側面は、100μmよりも広い幅を有し、
    前記排出ロールと接触するように構成された、少なくとも1つのワーキングエッジを覆っている耐摩耗被覆物を含むことを特徴とする排出ブレード。
  24. 請求項2ないし13のいずれか1でさらに規定される請求項23の排出ブレード。
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