JP3174642B2 - ケイ酸亜鉛系抗菌剤 - Google Patents
ケイ酸亜鉛系抗菌剤Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗菌剤、詳しくは抗菌性
金属及び/又は金属イオンをケイ酸亜鉛系化合物に保持
させたケイ酸亜鉛系抗菌剤に関するものである。
金属及び/又は金属イオンをケイ酸亜鉛系化合物に保持
させたケイ酸亜鉛系抗菌剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ある種の金属、例えば銅、水銀、銀、
鉄、鉛、錫、亜鉛などの金属、又はそれらの金属イオン
が、微量で強い抗菌性を有することは古くから知られて
いたが、水に溶解して流出したり、他の物質、特に有機
物質との均質な混合がむつかしいなどの性質のため、取
扱いに問題があり、限定された用途にしか使用されてい
なかった。
鉄、鉛、錫、亜鉛などの金属、又はそれらの金属イオン
が、微量で強い抗菌性を有することは古くから知られて
いたが、水に溶解して流出したり、他の物質、特に有機
物質との均質な混合がむつかしいなどの性質のため、取
扱いに問題があり、限定された用途にしか使用されてい
なかった。
【0003】近年、これらの強い抗菌性、耐熱性が着目
されるとともに、抗菌性金属及び/又は金属イオンの水
への溶出を抑制し、その有機物質への均質な混合を容易
にするため、これら金属及び/又は金属イオンを各種の
担体にイオン交換又は吸着により担持させて使用するこ
とが、提案されている。例えば、特開昭60−1810
02号及び特開昭58−156074号公報は、銀イオ
ンをイオン交換によりアルミノケイ酸塩やイオン交換樹
脂に担持させた抗菌剤を、特開昭63−88109号公
報は、銀化合物を支持体に吸着付着させた抗菌剤を、特
開平2−180270号公報は、抗菌性金属イオンをイ
オン交換及び吸着により担持させた抗菌性ハイドロキシ
アパタイトを教示している。これらの抗菌剤は、抗菌性
金属及び/又は金属化合物をそのまま抗菌剤として使用
する場合に較べ、いずれも抗菌性金属及び/又は金属イ
オンの水中への溶出が抑制され、有機物質、特に合成樹
脂、繊維などへの分散が均質に行われるので、金属及び
/又は金属化合物をそのまま使用する場合の不利点をカ
バーしていると言える。然しながら、かかる抗菌剤でも
使用する条件によって、担持された金属及び/又は金属
イオンが、水中に溶出する場合があり、抗菌性として使
用する金属によっては、変色し(特に銀の場合)商品価
値をさげるとともに抗菌性を低下させる。
されるとともに、抗菌性金属及び/又は金属イオンの水
への溶出を抑制し、その有機物質への均質な混合を容易
にするため、これら金属及び/又は金属イオンを各種の
担体にイオン交換又は吸着により担持させて使用するこ
とが、提案されている。例えば、特開昭60−1810
02号及び特開昭58−156074号公報は、銀イオ
ンをイオン交換によりアルミノケイ酸塩やイオン交換樹
脂に担持させた抗菌剤を、特開昭63−88109号公
報は、銀化合物を支持体に吸着付着させた抗菌剤を、特
開平2−180270号公報は、抗菌性金属イオンをイ
オン交換及び吸着により担持させた抗菌性ハイドロキシ
アパタイトを教示している。これらの抗菌剤は、抗菌性
金属及び/又は金属化合物をそのまま抗菌剤として使用
する場合に較べ、いずれも抗菌性金属及び/又は金属イ
オンの水中への溶出が抑制され、有機物質、特に合成樹
脂、繊維などへの分散が均質に行われるので、金属及び
/又は金属化合物をそのまま使用する場合の不利点をカ
バーしていると言える。然しながら、かかる抗菌剤でも
使用する条件によって、担持された金属及び/又は金属
イオンが、水中に溶出する場合があり、抗菌性として使
用する金属によっては、変色し(特に銀の場合)商品価
値をさげるとともに抗菌性を低下させる。
【0004】そこで、いかなる条件でも、担持された抗
菌性金属及び/又は金属イオンの水中への溶出を抑制
し、その変色を発生しない抗菌剤として、特開平3−2
18765号公報は、抗菌性金属塩又は金属イオンをイ
オン交換又は吸着により担体に担持させた後焼成した抗
菌剤を教示している。焼成により、担持させた金属及び
/又は金属イオンの水中への溶出は、極端に抑制される
とともに、その変色も発生しない。
菌性金属及び/又は金属イオンの水中への溶出を抑制
し、その変色を発生しない抗菌剤として、特開平3−2
18765号公報は、抗菌性金属塩又は金属イオンをイ
オン交換又は吸着により担体に担持させた後焼成した抗
菌剤を教示している。焼成により、担持させた金属及び
/又は金属イオンの水中への溶出は、極端に抑制される
とともに、その変色も発生しない。
【0005】然しながら、従来のこの種の抗菌剤は、い
ずれも担体に抗菌性金属及び/又は金属イオンをイオン
交換又は吸着により担持させたものであるため、えられ
た抗菌剤の抗菌性は、担持された抗菌性金属及び/又は
金属イオンの量に依存している。従って担体として、イ
オン交換能又は吸着量の大きい物質を選択する必要があ
る。即ち、多量の抗菌性金属及び/又は金属イオンを担
持させた抗菌剤は、少量のそれを担持させた抗菌剤より
強い抗菌性を示し、使用量も少なくてすみ、従って各種
の不利を発生しにくくなる。
ずれも担体に抗菌性金属及び/又は金属イオンをイオン
交換又は吸着により担持させたものであるため、えられ
た抗菌剤の抗菌性は、担持された抗菌性金属及び/又は
金属イオンの量に依存している。従って担体として、イ
オン交換能又は吸着量の大きい物質を選択する必要があ
る。即ち、多量の抗菌性金属及び/又は金属イオンを担
持させた抗菌剤は、少量のそれを担持させた抗菌剤より
強い抗菌性を示し、使用量も少なくてすみ、従って各種
の不利を発生しにくくなる。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】前記したように、金属
及び/又は金属イオンの抗菌性を利用するには、イオン
交換能又は吸着能の大きい担体を選択して使用する必要
があるが、それでも従来の抗菌剤では金属及び/又は金
属イオンの抗菌性が担体により希釈せれ、その抗菌性が
弱められている可能性を否定できない。従って担体の選
択は、この種の抗菌剤にとって、重要な因子である。本
願発明は担体として、それ自体、抗菌性があることが知
られている金属を含み、水に不溶で、強い吸着性を有す
るとともに、条件によっては、複分解により抗菌性金属
を固定化する物質を使用することにより、抗菌性金属及
び/又は金属イオンの保持量に左程影響されず、少量の
使用で強い抗菌性を示すとともに、それら抗菌性金属及
び/又は金属イオンを水中に溶出することがなく、有機
物、特に合成樹脂、繊維などへの混合も容易である抗菌
剤を提供することを課題としている。
及び/又は金属イオンの抗菌性を利用するには、イオン
交換能又は吸着能の大きい担体を選択して使用する必要
があるが、それでも従来の抗菌剤では金属及び/又は金
属イオンの抗菌性が担体により希釈せれ、その抗菌性が
弱められている可能性を否定できない。従って担体の選
択は、この種の抗菌剤にとって、重要な因子である。本
願発明は担体として、それ自体、抗菌性があることが知
られている金属を含み、水に不溶で、強い吸着性を有す
るとともに、条件によっては、複分解により抗菌性金属
を固定化する物質を使用することにより、抗菌性金属及
び/又は金属イオンの保持量に左程影響されず、少量の
使用で強い抗菌性を示すとともに、それら抗菌性金属及
び/又は金属イオンを水中に溶出することがなく、有機
物、特に合成樹脂、繊維などへの混合も容易である抗菌
剤を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め、本願発明では、担体として抗菌性を有することが知
られている亜鉛を含有してなるケイ酸亜鉛を、抗菌性金
属及び/又は金属イオンを担持させる担体として使用す
ることを提案するものである。
め、本願発明では、担体として抗菌性を有することが知
られている亜鉛を含有してなるケイ酸亜鉛を、抗菌性金
属及び/又は金属イオンを担持させる担体として使用す
ることを提案するものである。
【0008】本発明に使用するケイ酸亜鉛系化合物は、
アルカリ金属ケイ酸塩水溶液に亜鉛塩を添加し、pHを調
整して析出する沈殿を採取する、或いは亜鉛塩、特に酸
化亜鉛と2酸化ケイ素との熔融反応などの常法により容
易にえられ、えられた物質を完全に水洗し、脱水、乾
燥、微粉砕して使用する。又ケイアエン鉱、トロスタイ
トとして天然に産出したものをそのまま乾燥、微粉砕し
て使用することも可能である。ケイ酸亜鉛系化合物は一
般にZnSiO4又はZnSiO3として示され、白色、水不溶性の
固体であるが、その生成条件によって、各種の不純物を
含むことがある。然しながら、それらの不純物の存在
は、本発明の目的を著しく阻害するものではないので、
混在する不純物を完全に除去する必要を認めない。
アルカリ金属ケイ酸塩水溶液に亜鉛塩を添加し、pHを調
整して析出する沈殿を採取する、或いは亜鉛塩、特に酸
化亜鉛と2酸化ケイ素との熔融反応などの常法により容
易にえられ、えられた物質を完全に水洗し、脱水、乾
燥、微粉砕して使用する。又ケイアエン鉱、トロスタイ
トとして天然に産出したものをそのまま乾燥、微粉砕し
て使用することも可能である。ケイ酸亜鉛系化合物は一
般にZnSiO4又はZnSiO3として示され、白色、水不溶性の
固体であるが、その生成条件によって、各種の不純物を
含むことがある。然しながら、それらの不純物の存在
は、本発明の目的を著しく阻害するものではないので、
混在する不純物を完全に除去する必要を認めない。
【0009】ケイ酸亜鉛系化合物に保持させる抗菌性金
属及び/又は金属イオンは、従来から抗菌性を有すると
知られている金属及び/又は金属イオンであれば、いか
なるものでも使用できる。例えば、ヒ素、カドミウム、
銀、錫、コバルト、鉛、銅などの金属及び/又は金属イ
オンなどをあげることができる。しかし、その取扱を考
えると銀、銅及びそれらのイオンが好ましいといえる。
属及び/又は金属イオンは、従来から抗菌性を有すると
知られている金属及び/又は金属イオンであれば、いか
なるものでも使用できる。例えば、ヒ素、カドミウム、
銀、錫、コバルト、鉛、銅などの金属及び/又は金属イ
オンなどをあげることができる。しかし、その取扱を考
えると銀、銅及びそれらのイオンが好ましいといえる。
【0010】抗菌性金属の水溶性塩の水溶液にケイ酸亜
鉛を懸濁させ、充分に攪拌し、必要に応じて加熱する。
抗菌性金属塩はケイ酸亜鉛に吸着されるとともに、一部
の抗菌性金属は、処理条件により複分解を生じてケイ酸
亜鉛の亜鉛と置換する。吸着或は複分解によりケイ酸亜
鉛系化合物に保持される抗菌性金属及び/又は金属イオ
ンの量は、使用する金属塩の濃度及び処理温度により任
意に選択できるが、抗菌性の面から考えるとその保持量
は、使用するケイ酸亜鉛系化合物に対し、重量で0.00
1%〜15%程度で充分である。
鉛を懸濁させ、充分に攪拌し、必要に応じて加熱する。
抗菌性金属塩はケイ酸亜鉛に吸着されるとともに、一部
の抗菌性金属は、処理条件により複分解を生じてケイ酸
亜鉛の亜鉛と置換する。吸着或は複分解によりケイ酸亜
鉛系化合物に保持される抗菌性金属及び/又は金属イオ
ンの量は、使用する金属塩の濃度及び処理温度により任
意に選択できるが、抗菌性の面から考えるとその保持量
は、使用するケイ酸亜鉛系化合物に対し、重量で0.00
1%〜15%程度で充分である。
【0011】この様にしてえられた抗菌性金属及び金属
イオンを保持させたケイ酸亜鉛系化合物は、充分水洗後
脱水、乾燥、微粉砕して抗菌剤として使用しても保持し
た抗菌性金属及び/又は金属イオンを水中に溶出するこ
とがなく、変色も発生しない。然し乍ら、この物質を8
00℃以上の温度で焼成すると、抗菌性金属及び/又は
金属イオンとケイ酸亜鉛系化合物との結合力が更に強化
され、抗菌性金属及び/又は金属イオンの水中への溶出
及び変色が更に抑制される。従って焼成した抗菌性金属
及び/又は金属イオン保持ケイ酸亜鉛系化合物を抗菌剤
として使用することが、より好ましいと言えよう。
イオンを保持させたケイ酸亜鉛系化合物は、充分水洗後
脱水、乾燥、微粉砕して抗菌剤として使用しても保持し
た抗菌性金属及び/又は金属イオンを水中に溶出するこ
とがなく、変色も発生しない。然し乍ら、この物質を8
00℃以上の温度で焼成すると、抗菌性金属及び/又は
金属イオンとケイ酸亜鉛系化合物との結合力が更に強化
され、抗菌性金属及び/又は金属イオンの水中への溶出
及び変色が更に抑制される。従って焼成した抗菌性金属
及び/又は金属イオン保持ケイ酸亜鉛系化合物を抗菌剤
として使用することが、より好ましいと言えよう。
【0012】このようにして得られた抗菌性ケイ酸亜鉛
系化合物は、水と処理しても抗菌性金属及び/又は金属
イオンが溶出せず、長時間経過しても変色を生じず、長
期間にわたり強い抗菌性を保持している。加えて合成樹
脂、合成繊維との混合も容易であり、かつその抗菌性が
強いため、少量の添加で充分に合成樹脂、合成繊維に抗
菌性を付与でき、それらの性質に悪影響を及ぼさない。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。
系化合物は、水と処理しても抗菌性金属及び/又は金属
イオンが溶出せず、長時間経過しても変色を生じず、長
期間にわたり強い抗菌性を保持している。加えて合成樹
脂、合成繊維との混合も容易であり、かつその抗菌性が
強いため、少量の添加で充分に合成樹脂、合成繊維に抗
菌性を付与でき、それらの性質に悪影響を及ぼさない。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。
【0013】
〔実施例1−1〕蒸留水50ml中に硝酸銀を0.2mg溶解
した水溶液中に、オルト珪酸亜鉛を10g加えて攪拌す
る。生成物を蒸留水で洗浄、ロ過し、乾燥して銀イオン
を約0.001重量%担持した粉末を得た。
した水溶液中に、オルト珪酸亜鉛を10g加えて攪拌す
る。生成物を蒸留水で洗浄、ロ過し、乾燥して銀イオン
を約0.001重量%担持した粉末を得た。
【0014】〔実施例2−1〕蒸留水50ml中にヒ素水
素二ナトリウムを5mg溶解した水溶液中に、メタ珪酸亜
鉛を10g加えて攪拌する。生成物を蒸留水で洗浄、ロ
過し、乾燥してヒ素イオンを約0.01重量%担持した粉
末を得た。
素二ナトリウムを5mg溶解した水溶液中に、メタ珪酸亜
鉛を10g加えて攪拌する。生成物を蒸留水で洗浄、ロ
過し、乾燥してヒ素イオンを約0.01重量%担持した粉
末を得た。
【0015】〔実施例3−1〕蒸留水50ml中に硫酸カ
ドミウムを20mg溶解した水溶液中に、オルト珪酸亜鉛
を10g加えて攪拌する。生成物を蒸留水で洗浄、ロ過
し、乾燥してカドミウムイオンを約0.1重量%担持した
粉末を得た。
ドミウムを20mg溶解した水溶液中に、オルト珪酸亜鉛
を10g加えて攪拌する。生成物を蒸留水で洗浄、ロ過
し、乾燥してカドミウムイオンを約0.1重量%担持した
粉末を得た。
【0016】〔実施例4〕メタ珪酸ナトリウム・九水和
物12.8gを蒸留水100mlに溶解し、約100℃に加
熱する。その溶液中に、硝酸亜鉛・六水和物26.7g、
及び硝酸銀0.16gを蒸留水60mlに溶解した溶液に滴
下し、反応終了後、洗浄、ロ過、乾燥し、更に1,300
℃で焼成して銀を約1重量%担持した粉末を得た。
物12.8gを蒸留水100mlに溶解し、約100℃に加
熱する。その溶液中に、硝酸亜鉛・六水和物26.7g、
及び硝酸銀0.16gを蒸留水60mlに溶解した溶液に滴
下し、反応終了後、洗浄、ロ過、乾燥し、更に1,300
℃で焼成して銀を約1重量%担持した粉末を得た。
【0017】〔実施例5−1〕蒸留水50ml中に塩化第
1錫を0.35g溶解した水溶液中に、メタ珪酸亜鉛を1
0g加えて攪拌する。生成物を蒸留水で洗浄、ロ過し、
乾燥して錫イオンを約2重量%担持した粉末を得た。
1錫を0.35g溶解した水溶液中に、メタ珪酸亜鉛を1
0g加えて攪拌する。生成物を蒸留水で洗浄、ロ過し、
乾燥して錫イオンを約2重量%担持した粉末を得た。
【0018】〔実施例6−1〕蒸留水50ml中に塩化コ
バルトを2.1g溶解した水溶液中に、オルト珪酸亜鉛を
10g加えて攪拌する。生成物を蒸留水で洗浄、ロ過
し、乾燥してコバルトイオンを約5重量%担持した粉末
を得た。
バルトを2.1g溶解した水溶液中に、オルト珪酸亜鉛を
10g加えて攪拌する。生成物を蒸留水で洗浄、ロ過
し、乾燥してコバルトイオンを約5重量%担持した粉末
を得た。
【0019】〔実施例7−1〕蒸留水50ml中に硝酸鉛
を1.7g溶解した水溶液中に、メタ珪酸亜鉛を10g加
えて攪拌する。生成物を蒸留水で洗浄、ロ過し、乾燥し
て鉛イオンを約10重量%担持した粉末を得た。
を1.7g溶解した水溶液中に、メタ珪酸亜鉛を10g加
えて攪拌する。生成物を蒸留水で洗浄、ロ過し、乾燥し
て鉛イオンを約10重量%担持した粉末を得た。
【0020】〔実施例8−1〕蒸留水50ml中に硫酸銅
を3.8gを溶解した水溶液中に、オルト珪酸亜鉛を10
g加えて攪拌する。生成物を蒸留水で洗浄、ロ過し、乾
燥して銅イオンを約15重量%担持した粉末を得た。
を3.8gを溶解した水溶液中に、オルト珪酸亜鉛を10
g加えて攪拌する。生成物を蒸留水で洗浄、ロ過し、乾
燥して銅イオンを約15重量%担持した粉末を得た。
【0021】〔実施例9〕 〔実施例1−1〕〜〔実施例3−1〕及び〔実施例5−
1〕〜〔実施例8−1〕で得た抗菌性粉末を焼成してそ
れぞれの金属を担持した抗菌性珪酸亜鉛を得た。(〔実
施例1−2〕〜〔実施例3−2〕、〔実施例5−2〕〜
〔実施例8−2〕) 〔実施例1−2〕及び〔実施例8−2〕は、〔実施例1
−1〕及び〔実施例8−1〕で得られた粉末を1,000
℃、〔実施例2−2〕は、〔実施例2−1〕で得られた
粉末を900℃、〔実施例3−2〕、〔実施例5−2〕
及び〔実施例7−2〕は、〔実施例3−1〕、〔実施例
5−1〕及び〔実施例7−1〕で得られた粉末を500
℃、〔実施例6−2〕は、〔実施例6−1〕で得られた
粉末を1,200℃で夫々焼成した。
1〕〜〔実施例8−1〕で得た抗菌性粉末を焼成してそ
れぞれの金属を担持した抗菌性珪酸亜鉛を得た。(〔実
施例1−2〕〜〔実施例3−2〕、〔実施例5−2〕〜
〔実施例8−2〕) 〔実施例1−2〕及び〔実施例8−2〕は、〔実施例1
−1〕及び〔実施例8−1〕で得られた粉末を1,000
℃、〔実施例2−2〕は、〔実施例2−1〕で得られた
粉末を900℃、〔実施例3−2〕、〔実施例5−2〕
及び〔実施例7−2〕は、〔実施例3−1〕、〔実施例
5−1〕及び〔実施例7−1〕で得られた粉末を500
℃、〔実施例6−2〕は、〔実施例6−1〕で得られた
粉末を1,200℃で夫々焼成した。
【0022】〔実施例10〕抗菌力試験 リン酸緩衝液で調整した、1.5×104 個/mlの大腸菌
液に、〔実施例1−1〕〜〔実施例8−2〕のそれぞれ
の試料を1重量%添加して、大腸菌に対する抗菌力を測
定した。その結果、何れも24時間で菌が検出されなか
った。
液に、〔実施例1−1〕〜〔実施例8−2〕のそれぞれ
の試料を1重量%添加して、大腸菌に対する抗菌力を測
定した。その結果、何れも24時間で菌が検出されなか
った。
【0023】〔実施例11〕金属溶出試験 〔実施例1−1〕〜〔実施例8−2〕で作成した粉末そ
れぞれ1gづつを蒸留水100ml中に添加し、1時間攪
拌したとき、抗菌性金属の溶出量は何れも0.2ppm 以下
であった。
れぞれ1gづつを蒸留水100ml中に添加し、1時間攪
拌したとき、抗菌性金属の溶出量は何れも0.2ppm 以下
であった。
【0024】
【発明の効果】本発明の抗菌剤は、抗菌性を有する金属
として公知の亜鉛を含有してなるケイ酸亜鉛を担体と
し、それに抗菌性金属及び/又は金属イオンを保持させ
たものであり、製造が簡単である上、抗菌性が強く、水
で処理しても保持した抗菌性金属及び/又は金属イオン
が溶出することがなく、変色を生じず、合成樹脂、合成
繊維などへの分散性も良好である。従って少量の使用
で、長時間抗菌性が保持され、合成樹脂、合成繊維など
に抗菌性を付与するため混合使用するに適した安全な抗
菌剤である。
として公知の亜鉛を含有してなるケイ酸亜鉛を担体と
し、それに抗菌性金属及び/又は金属イオンを保持させ
たものであり、製造が簡単である上、抗菌性が強く、水
で処理しても保持した抗菌性金属及び/又は金属イオン
が溶出することがなく、変色を生じず、合成樹脂、合成
繊維などへの分散性も良好である。従って少量の使用
で、長時間抗菌性が保持され、合成樹脂、合成繊維など
に抗菌性を付与するため混合使用するに適した安全な抗
菌剤である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−85910(JP,A) 特開 昭63−88109(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 59/16 A01N 25/08 A01N 25/22 A01N 59/20
Claims (4)
- 【請求項1】 抗菌性金属及び/又は金属イオンをケイ
酸亜鉛系化合物に保持させたことを特徴とするケイ酸亜
鉛系抗菌剤。 - 【請求項2】 抗菌性金属及び/又は金属イオンが銀又
は銅である請求項1の抗菌剤。 - 【請求項3】 ケイ酸亜鉛系化合物がオルトケイ酸亜鉛
である請求項1又は2の抗菌剤。 - 【請求項4】 抗菌性金属及び/又は金属イオンの保持
量が、ケイ酸亜鉛系化合物に対し重量で0.001%〜1
5%である請求項1乃至3のいずれか1項の抗菌剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26061992A JP3174642B2 (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | ケイ酸亜鉛系抗菌剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26061992A JP3174642B2 (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | ケイ酸亜鉛系抗菌剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0687713A JPH0687713A (ja) | 1994-03-29 |
JP3174642B2 true JP3174642B2 (ja) | 2001-06-11 |
Family
ID=17350445
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26061992A Expired - Fee Related JP3174642B2 (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | ケイ酸亜鉛系抗菌剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3174642B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011105225A1 (ja) | 2010-02-26 | 2011-09-01 | 有限会社アートスクリュー | 締結部材および締結構造 |
JP5027916B2 (ja) | 2010-11-30 | 2012-09-19 | 日東精工株式会社 | 緩み止めねじ |
-
1992
- 1992-09-04 JP JP26061992A patent/JP3174642B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0687713A (ja) | 1994-03-29 |
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