JP3174612U - 箱 - Google Patents
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Abstract
【課題】通常の箱としても不都合なく使用することができ、かつ、積み重ねた状態での箱の連結を容易に行うことができる箱を提供する。
【解決手段】それぞれ対向する二対の側壁を有する四角筒状部と、少なくとも一対の上記側壁の各上端縁から延出する一対の上側フラップとを備える紙製の箱であって、上記一対の側壁に横方向のスリットを形成するスリット形成領域9と、上記各上側フラップからの分離により側壁の上端縁から延出する差込片を形成する差込片形成領域11とを有し、積み重ねられたときに、上記差込片の少なくとも先端部分が上の箱の上記スリットに挿入可能に形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】それぞれ対向する二対の側壁を有する四角筒状部と、少なくとも一対の上記側壁の各上端縁から延出する一対の上側フラップとを備える紙製の箱であって、上記一対の側壁に横方向のスリットを形成するスリット形成領域9と、上記各上側フラップからの分離により側壁の上端縁から延出する差込片を形成する差込片形成領域11とを有し、積み重ねられたときに、上記差込片の少なくとも先端部分が上の箱の上記スリットに挿入可能に形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本考案は、紙製の箱に関するものである。
段ボール箱等の紙製の箱は、商品の輸送から陳列までの間、複数の商品をまとめて収容する容器等として用いられている。このような箱は、通常、効率的に輸送等を行うため、同形状のものを多段に積み上げた状態で輸送等される。この際、荷崩れ等を防止するために、多段に積み上げた箱はまとめてテープで固定されたりラッピングされる。しかし、この場合、積み上げた状態を解くとテープは不要になり、このテープを再利用することも困難であるため、テープ等を使用せずに積み上げた箱を固定する手段が求められている。
そこで、側壁の上縁から突き出る取っ手と、側壁の下部に設けられ、積み重ねたときに下の箱の上記取っ手を挿入可能なスリットとを有する段ボール箱が提案されている(特開2001−301748号公報参照)。この段ボール箱によれば、積み重ねた際に、下の箱の取っ手が上の箱のスリットに挿入することで、上の段ボール箱と下の段ボール箱とを連結し、固定することができる。しかし、このような形状の段ボール箱は、取っ手やスリットが形成されているため、通常の段ボール箱として単独で使用する際には、梱包性の点などから不都合を有する。また、上記段ボール箱においては、取っ手とスリットとの位置関係上、段ボール箱を積み上げた状態でスリットに取っ手を挿入することが難しく、段ボール箱を積みながらスリットに取っ手を挿入しなければならないという作業上の制限を有する。
本考案はこれらの事情に基づいてなされたものであり、通常の箱としても不都合なく使用することができ、かつ、積み重ねた状態での箱の連結を容易に行うことができる箱の提供を目的とするものである。
上記課題を解決するためになされた考案は、
それぞれ対向する二対の側壁を有する四角筒状部と、
少なくとも一対の上記側壁の各上端縁から延出する一対の上側フラップと
を備える紙製の箱であって、
上記一対の側壁に横方向のスリットを形成するスリット形成領域と、
上記各上側フラップからの分離により側壁の上端縁から延出する差込片を形成する差込片形成領域と
を有し、
積み重ねられたときに、上記差込片の少なくとも先端部分が上の箱の上記スリットに挿入可能に形成されていることを特徴とする。
それぞれ対向する二対の側壁を有する四角筒状部と、
少なくとも一対の上記側壁の各上端縁から延出する一対の上側フラップと
を備える紙製の箱であって、
上記一対の側壁に横方向のスリットを形成するスリット形成領域と、
上記各上側フラップからの分離により側壁の上端縁から延出する差込片を形成する差込片形成領域と
を有し、
積み重ねられたときに、上記差込片の少なくとも先端部分が上の箱の上記スリットに挿入可能に形成されていることを特徴とする。
当該箱によれば、スリット形成領域からスリットが現れ、差込片形成領域を上側フラップの本体から分離することで差込片が現れる構造となっているため、通常はスリットや差込片が側壁等と一体化されており、通常の形状の箱として不都合なく使用することができる。また、当該箱によれば、スリットが側壁に形成されるため、積み重ねた状態から容易にスリットに差込片を挿入することができ、箱の連結を容易に行うことができる。
上記スリット形成領域の外縁に一部破断した切込を有していることが好ましい。このようにすることで、差込片をスリットに挿入した際、スリット形成領域が完全には分離せず、一部で側壁本体と連結したままとなるため、スリット形成領域がゴミとして分離されることを防ぐことができる。
上記スリット形成領域の側壁下端縁からの高さが、差込片の延出方向長さの略半分であることが好ましい。このようにすると、スリットに差込片を挿入し、差込片の挿入部分を下側に折り曲げた際、差込片の先端が側壁と下側フラップとの間に挟まれることとなる。従って、このような箱によれば、差込片の挿入状態を安定して維持でき、箱の固定がより強固になる。
上記差込片形成領域が、スリットに挿入されない部分に横方向に分離可能に設けられる帯状部を有することが好ましい。このような帯状部を設けることで、複数の箱を連結した状態でこの帯状部を分離することにより箱の連結を容易に解除することができ、陳列の際等における作業性を高めることができる。
上記差込片形成領域のスリットに挿入されない部分において、帯状部の先端部分が突出していることが好ましい。このような形状とすることで、帯状部の先端部分を把持して引っ張ることにより、容易に帯状部を分離することができる。
以上説明したように本考案の箱によれば、通常の箱としても不都合なく使用することができ、かつ、積み重ねた状態での箱の連結を容易に行うことができる。従って、当該箱によれば、多段に積み上げた状態で輸送や陳列等の作業性などを高めることができる。
以下、適宜図面を参照しつつ、本考案の箱の実施の形態を詳説する。
(第一実施形態)
図1の箱1は、前後に対向する一対の側壁2、及び左右に対向する一対の側壁3を有する四角筒状部と、前後に対向する一対の側壁2の各上端縁から延出する一対の上側外フラップ4(上側フラップ)と、上記左右に対向する一対の側壁3の各上端縁から延出する一対の上側内フラップ5(上側フラップ)と、前後に対向する一対の側壁2の各下端縁から延出する一対の下側外フラップ6と、左右に対向する一対の側壁3の各下端縁から延出する一対の下側内フラップ7とを備えている。
図1の箱1は、前後に対向する一対の側壁2、及び左右に対向する一対の側壁3を有する四角筒状部と、前後に対向する一対の側壁2の各上端縁から延出する一対の上側外フラップ4(上側フラップ)と、上記左右に対向する一対の側壁3の各上端縁から延出する一対の上側内フラップ5(上側フラップ)と、前後に対向する一対の側壁2の各下端縁から延出する一対の下側外フラップ6と、左右に対向する一対の側壁3の各下端縁から延出する一対の下側内フラップ7とを備えている。
この箱1は、封緘状態で直方体形状に形成される。また、箱1は紙製であり、均一な厚さの一枚の紙を用いて形成される。当該箱1のサイズとしては特に限定されず、内容物である商品の大きさ等を考慮して適宜設定される。なお、図1の箱1中の細線は折り目を示す罫線である。
箱1を形成する紙としては、特に限定されないが、厚紙や段ボール紙を用いることが好ましく、段ボール紙が特に好ましい。このような紙を用いることで、強度の優れた箱を形成することができる。特に、段ボール紙の中でも、強度の高さ及び加工成形の容易さの観点から、波形に形成された中芯の表面側に積層される表ライナ及び裏面側に積層される裏ライナを備える両面段ボールが好適に用いられる。この際、縦方向の圧力に対して特に高い強度を有するように、中芯の波の尾根方向が四角筒状部(側壁2及び3)の高さ方向となるように設計されることが好ましい。
前後に対向する一対の側壁2は、同型及び同サイズの矩形形状を有している。左右に対向する一対の側壁3も同型及び同サイズの矩形形状を有している。また、この側壁2及び3は等しい高さに形成されており、これらによって、直方体形状を有する四角筒状部が形成される。
上記側壁2のうちの一つ(図1における左側の側壁2)は、一対の側縁のうち側壁3と接していない側の側縁に糊代部8を備えている。当該箱1は、この糊代部8を有することで、四角筒状部を形成する際に、この糊代部8をもう一方の側壁3(図1における右側の側壁3)の側縁とこの側壁2の側縁が接するように側壁3の内面に接着させることにより、四角筒状部を筒状に固定することができる。
2つの上側外フラップ4は、同型及び同サイズの矩形形状を有する。この上側外フラップ4は、組み立てた際の外側の蓋となる。そのため、上側外フラップ4の延出方向長さは、側壁3の幅の1/2となっている。
2つの上側内フラップ5は、同型及び同サイズの矩形形状を有する。上側内フラップ5の延出方向長さは、上側外フラップ4の延出方向長さと等しくなっている。
2つの下側外フラップ6は、同型及び同サイズの矩形形状を有する。この下側外フラップ6は、組み立てた際の外側の底板となる。そのため、下側外フラップ6の延出方向長さは、側壁3の幅の1/2となっている。
2つの下側内フラップ7は、同型及び同サイズの矩形形状を有する。下側内フラップ7の延出方向長さは、下側外フラップ6の延出方向長さと等しくなっている。
当該箱1は、一対の側壁3の略中央に設けられるスリット形成領域9を有する。スリット形成領域9は、略帯状形状を有し、長手方向が横方向となるように設けられている。スリット形成領域9の外縁の大部分はニック加工により実質的に切断された切込からなっている。ニック加工とは、段ボール紙の一方の面から刃を当て、一方の面のライナー及び中芯が略完全に切断されており、他方の面のライナーも実質的に切断された状態とする加工をいう。スリット形成領域9がこのようなニック加工により形成されていることで、大きな力を加えることなく、容易に側壁3本体からスリット形成領域9が分離され、スリットを形成することができる。
スリット形成領域9のサイズとしては特に限定されず、箱1自体の大きさや箱1を形成する紙の厚み等に応じて適宜設定される。例えば、この幅(上下方向の長さ)としては、2mm以上8mm以下が好ましい。長さ(左右方向の長さ)としては、2cm以上8cm以下が好ましい。
スリット形成領域9の上部の中央部分は、ニック加工が施されておらず、この部分で、スリット形成領域9と側壁3本体とは連結している。すなわち、スリット形成領域9の外縁は、一部破断した切込から形成されており、換言すれば、当該箱1は、スリット形成領域9の外縁に一部破断した切込を有している。具体的には、ニック加工による切込の両端部分は、スリット形成領域9の上部中央部分で上方向に曲がっており、この切込の両端は所定間隔で破断している。
スリット形成領域9の左右には、直線状の切込10が形成されている。箱1がこの切込10を有することで、差込片の挿入がより容易になる。この切込10の長さとしては、特に限定されないが、例えば、1mm以上1cm以下が好ましい。
当該箱1は、各上側内フラップ5に設けられる差込片形成領域11を有する。差込片形成領域11は略矩形形状を有し、上側内フラップ5の略中央に設けられている。
差込片形成領域11の下端縁及び上端縁は上側内フラップ5の下端縁及び上端縁と一致している。差込片形成領域11の両側縁はニック加工により形成されている。すなわち、差込片形成領域11は、上側内フラップ5の本体から容易に分離し、側壁3の上端縁から延出する差込片を形成する。
差込片形成領域11(差込片形成領域11の上側内フラップ5からの分離により形成される差込片)の延出方向長さは、上側内フラップ5の延出方向長さと等しい。一方、当該箱1において、側壁3(四角筒状部)の高さと、上側内フラップ5(その他、各フラップ)の延出方向長さは略等しい。また、上記スリット形成領域9は、側壁3の略中央に設けられている。従って、スリット形成領域9の側壁3下端縁からの高さは、差込片(差込片形成領域11)の延出方向長さの略半分となっている。
差込片形成領域11において、上側半分がスリットに挿入される部分(以下、「挿入部分」ともいう。)、下側半分がスリットに挿入されない部分(以下、「非挿入部分」ともいう。)となる。
挿入部分(差込片形成領域11)の先端縁の幅は、スリット形成領域9の横方向の長さと略等しいか、やや小さくなっている。挿入部分の幅は、先端縁から後方(下方)に向かってやや広がる形状を有している。挿入部分の幅の最も広い部分の幅は、スリット形成領域9の横方向の長さより大きく、スリット形成領域9の横方向の長さに2つの切込10の長さを加えた長さより小さくなっている。さらに、差込片形成領域11の幅は、挿入部分の後端縁部分から非挿入部分にかけては、先端縁の幅程度の略同一の幅となっている。また、非挿入部分(差込片形成領域11)の後端縁部分の幅はやや広がっている。差込片形成領域11がこのような形状となっていることで、挿入部分がスリットに挿入しやすくかつ、抜けにくい構造となっている。
挿入部分と非挿入部分との境界部分には、横方向に平行に2本の罫線12が形成されている。この2本の罫線12の間隔は、紙厚に対応しており、例えば1mm以上5mm以下とすることができる。この罫線12により、差込片をスリットに挿入した後、挿入部分を下側に折れ曲げやすくなる。
差込片形成領域11は、非挿入部分に横方向に分離可能に設けられる帯状部13を有する。帯状部13の上端縁及び下端縁はミシン目線によって形成されている。帯状部13の幅(上下方向の長さ)としては、例えば5mm以上2cm以下とすることができる。ミシン目線を構成する切込線と非切込線の長さとしては特に限定されないが、それぞれ3mm以上1cm以下が好ましい。このような長さとすることで、この帯状部13の分離を容易に行うことができ、かつ、差込片の強度の低下を抑えることができる。
帯状部13の一方の先端部分14(図1における左側の先端部分14)は略半円形状を有し、非挿入部分の側縁から突出している。この突出している長さとしては、例えば3mm以上1cm以下が好ましい。
次に、当該箱1の使用方法及び効果について、図1〜図3を用いて説明する。
当該箱1は、四角筒状部を形成した後、下側内フラップ7を四角筒状部の内側に直角に折り込み、続けて下側外フラップ6を四角筒状部の内側に直角に折り込むことで底部を完成させることができる。この際、下側外フラップ6の先端縁同士が突き合わされ、この突き合わせ部分に粘着テープを貼着させることにより箱1の底部が固定される。次に、上側内フラップ5を四角筒状部の内側に直角に折り込み、続けて、上側外フラップ4を四角筒状部の内側に直角に折り込むことで蓋を形成することができる。この際、上側外フラップ4の先端縁同士が突き合わされ、この突き合わせ部分から両側壁3の上部にかけて粘着テープTを貼着させることにより、箱1の蓋が固定される(図2参照)。
当該箱1においては、このように、スリット形成領域9及び差込片形成領域11は、それぞれ側壁3本体及び上側内フラップ5本体と一体化し、側壁3及び上側内フラップ5を構成している。従って、当該箱1によれば、単独で使用する場合、通常の形状の箱として不都合なく使用することができる。さらに、当該箱1においては、上側内フラップ5に差込片形成領域11が設けられており、通常の箱形状に組んだ場合、この差込片形成領域11は、上側外フラップ4に覆われる。従って、差込片形成領域11が通常の使用の際に分離し難くなっている。
当該箱1を重ね合わせて使用する場合は、以下のようにして各箱1を連結して、固定することができる(図3参照)。底部は、図2の場合と同様に形成される。蓋の形成の際には、上側内フラップ5において差込片形成領域11を分離し、上側内フラップ5本体のみ及び上側外フラップ4を順に内側に折り込むことで蓋を形成する。すなわち、分離された差込片形成領域11(差込片)は、蓋を構成せず、外側に残った状態となる。この状態で、底部が形成された別の箱1を蓋の上に重ね合わせる。このように重ね合わした状態で、下の箱1の上記差込片の先端部分を、上の箱1のスリット形成領域9に突き刺す。このようにすると、スリット形成領域9は容易に側壁3本体から分離し、側壁3にスリットが現れる。このスリットに上記差込片の先端部分(挿入部分)を挿入することができる。
当該箱1によれば、このようにスリットが側壁3上に形成されるため、積み重ねた状態から容易にスリットに差込片を挿入することができ、箱1の連結を容易に行うことができる。また、挿入の際は、差込片形成領域11において帯状部13の外縁を構成するミシン目線に沿って折り曲げが容易であるので、挿入操作を容易にしている。なお、スリット形成領域9の上部中央が側壁3の本体と連結しているため、スリット形成領域9が完全には分離せず、上部で側壁本体と連結したままとなっている。従って、スリット形成領域9がゴミとして分離されることを防ぐことができる。
スリットに差込片(差込片形成領域11)における挿入部分を挿入後、差込片(差込片形成領域11)を罫線12に沿って下方向に折り曲げる。この際、上記スリット形成領域9の側壁3下端縁からの高さが、差込片の延出方向長さの略半分であるため、差込片の先端が側壁3と下側内フラップ7との間に挟まれることとなる。このようになることで、差込片の挿入状態を安定して維持でき、箱の固定がより強固になる。このように差込片を下方向に折り曲げた状態で、上の箱1の内部に商品等を詰めていく。詰められた商品によりさらに差込片は固定され、抜けにくくなる。
当該箱1は、図3に示すように例えば3段重ねにすることができ、2段又は4段以上に重ねることもできる。一番上に積まれた箱1の上側外フラップは通常の箱と同様に粘着テープTで固定することができる。
このように積み重ねられ、連結された箱1をバラバラにする際には、差込片形成領域11から帯状部13を分離することで、連結状態を解除することができる。当該箱1には、このような帯状部13が設けられていることで、複数の箱を連結した状態でこの帯状部13を分離することにより箱の連結を容易に解除することができ、陳列の際等における作業性を高めることができる。さらに、帯状部13の分離においては、帯状部13の先端部分14が突出しているため、この先端部分14を把持して引っ張ることにより、容易に帯状部を分離することができる。
(第二実施形態)
図4の箱21は、前後に対向する一対の側壁22、及び左右に対向する一対の側壁23を有する四角筒状部と、前後に対向する一対の側壁22の各上端縁から延出する一対の上側外フラップ24(上側フラップ)と、上記左右に対向する一対の側壁23の各上端縁から延出する一対の上側内フラップ25(上側フラップ)と、前後に対向する一対の側壁22の各下端縁から延出する一対の下側外フラップ26と、左右に対向する一対の側壁23の各下端縁から延出する一対の下側内フラップ27とを備えている。上記側壁22の内の一つは、一対の側縁のうち側壁23と接していない側の側縁に糊代部28を備えている。
図4の箱21は、前後に対向する一対の側壁22、及び左右に対向する一対の側壁23を有する四角筒状部と、前後に対向する一対の側壁22の各上端縁から延出する一対の上側外フラップ24(上側フラップ)と、上記左右に対向する一対の側壁23の各上端縁から延出する一対の上側内フラップ25(上側フラップ)と、前後に対向する一対の側壁22の各下端縁から延出する一対の下側外フラップ26と、左右に対向する一対の側壁23の各下端縁から延出する一対の下側内フラップ27とを備えている。上記側壁22の内の一つは、一対の側縁のうち側壁23と接していない側の側縁に糊代部28を備えている。
側壁22、側壁23、上側外フラップ24、上側内フラップ25、下側外フラップ26、下側内フラップ27及び糊代部28においては、後に詳述する側壁22及び上側外フラップ24に設けられるスリット形成領域29及び差込片形成領域31の形状以外の点については、図1の箱1と同様であるので説明を省略する。
当該箱21は、一対の側壁22の中央下端縁に設けられるスリット形成領域29を有する。スリット形成領域29は、略帯状形状を有し、長手方向が横方向となるように設けられている。スリット形成領域29の外縁の大部分はニック加工により実質的に切断された状態となっている。すなわち、スリット形成領域29の外縁は、一部破断した切込から形成されており、換言すれば、当該箱21は、スリット形成領域29の外縁に一部破断した切込を有している。
スリット形成領域29の上部の中央部分は、ニック加工が施されておらず、この部分でスリット形成領域29と側壁22本体とは連結している。具体的には、ニック加工による切込の両端部分は、スリット形成領域29の上部中央部分で上方向に曲がっており、この切込の両端は所定間隔で破断している。また、スリット形成領域29の左右には、直線状の切込30が形成されている。箱21がこの切込30を有することで、差込片の挿入がより容易になる。
当該箱21は、各上側外フラップ24に設けられる差込片形成領域31を有する。この差込片形成領域31は略方形状を有し、上側外フラップ24の中央略下半分に設けられている。
差込片形成領域31の上端縁及び両側縁はニック加工により形成されている。なお、上端縁の中央部分にはニック加工が設けられていない。両側縁のニック加工は、側壁22の上部分にまで伸びて設けられている。また、差込片形成領域31の下端縁は上側外フラップ24の下端縁と一致する。すなわち、差込片形成領域31は上側外フラップ24の本体から容易に分離し、側壁22の上端縁から延出する差込片を形成する。なお、この差込片と一体化し、側壁22の上部中央部分も側壁22の本体から分離する。
差込片形成領域31においては、大部分がスリットに挿入される挿入部分となる。挿入部分(差込片形成領域31)の先端縁の幅は、スリット形成領域29の横方向の長さと略等しいか、やや小さくなっている。挿入部分の幅は、先端縁から後方(下方)に向かってやや広がる形状を有している。挿入部分の幅の最も広い部分の幅は、スリット形成領域29の横方向の長さより大きく、スリット形成領域29の横方向の長さに2つの切込30の長さを加えた長さより小さくなっている。さらに、差込片形成領域11の幅は、挿入部分の後端縁部分から非挿入部分にかけては、先端縁の幅程度の略同一の幅となっている。差込片形成領域31がこのような形状となっていることで、挿入部分がスリットに挿入しやすくかつ、抜けにくい構造となっている。
差込片形成領域の下端縁部分(挿入部分と非挿入部分との境界部分)には分には、横方向に平行に2本の罫線32が形成されている。この内の一本(下側)の罫線は、フラップの罫線と共有となる。
当該箱21においても、通常の箱とと同様に使用できると共に、重ねて使用する場合は、各箱21を連結して、固定することができる(図5参照)。具体的には、箱1と同様に、スリット形成領域29の分離により形成されたスリットに、差込片形成領域31の分離により形成された差込片を挿入することで、各箱21を固定することができる。
なお、本考案の箱は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上側内フラップと上側外フラップとの両方に差込片形成領域が設けられていてもよい。また、上側フラップは一対のみであってもよい。一対の差込片形成領域の形状は異なっていてもよい。さらには、スリット形成領域が側壁本体と連結している部分は、上部中央以外の部分であってもよい。
以上のように、本考案の箱によれば、通常の箱としても不都合なく使用することができ、かつ、積み重ねた状態での箱の連結を容易に行うことができる。従って、当該箱によれば、多段に積み上げた状態で輸送や陳列等の作業性などを高めることができる。
1、21 箱
2、3、22、23 側壁
4、24 上側外フラップ
5、25 上側内フラップ
6、26 下側外フラップ
7、27 下側内フラップ
8、28 糊代部
9、29 スリット形成領域
10、30 切込
11、31 差込片形成領域
12、32 罫線
13 帯状部
14 先端部分
T 粘着テープ
2、3、22、23 側壁
4、24 上側外フラップ
5、25 上側内フラップ
6、26 下側外フラップ
7、27 下側内フラップ
8、28 糊代部
9、29 スリット形成領域
10、30 切込
11、31 差込片形成領域
12、32 罫線
13 帯状部
14 先端部分
T 粘着テープ
Claims (5)
- それぞれ対向する二対の側壁を有する四角筒状部と、
少なくとも一対の上記側壁の各上端縁から延出する一対の上側フラップと
を備える紙製の箱であって、
上記一対の側壁に横方向のスリットを形成するスリット形成領域と、
上記各上側フラップからの分離により側壁の上端縁から延出する差込片を形成する差込片形成領域と
を有し、
積み重ねられたときに、上記差込片の少なくとも先端部分が上の箱の上記スリットに挿入可能に形成されていることを特徴とする箱。 - 上記スリット形成領域の外縁に一部破断した切込を有している請求項1に記載の箱。
- 上記スリット形成領域の側壁下端縁からの高さが、差込片の延出方向長さの略半分である請求項1又は請求項2に記載の箱。
- 上記差込片形成領域が、スリットに挿入されない部分に横方向に分離可能に設けられる帯状部を有する請求項1、請求項2又は請求項3に記載の箱。
- 上記差込片形成領域のスリットに挿入されない部分において、帯状部の先端部分が突出している請求項4に記載の箱。
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RU2669935C1 (ru) * | 2018-05-16 | 2018-10-18 | АО "Управляющая компания группы предприятий "ГОТЭК" (АО "УК ГП "ГОТЭК") | Упаковка и колонна из этих упаковок |
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