JP3174495B2 - 作業機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインや藺草
収穫機等の作業機に関し、詳しくは、機体の外側面に、
機体に対して係脱自在に設けられた着脱式カバーの脱落
防止構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にコンバイン等の作業機において
は、機体の外側壁を形成する化粧カバーに、エンジンか
ら各種装置へ或いはミッションケースから各種装置へ動
力を伝達するベルト伝動装置等の各種装置を保守、点検
する為の保守、点検用の揺動開閉式のカバー並びに着脱
式のカバーが設けられている。この保守、点検用の着脱
式カバーは、実開昭６４‐６８３９号公報に示されるよ
うに、カバーの内面の下部に、機体側のＵ字状ボルトに
上方から係合可能なフック式の係合金具を設け、上部
に、機体側のＬ字状ボルトに係合可能な板バネ製のロッ
クレバーを設け、カバーの開閉に伴って自動的にカバー
をロック、ロック解除可能に構成し、揺動開放後のカバ
ーを着脱できるように構成してある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この保守、点検用の着
脱式カバーは、カバーの開閉に伴って自動的にロックレ
バーがロック・ロック解除可能に構成されている為、カ
バーの開閉操作の為に、ロックレバーの係合付勢力を殊
更強くすることができず、従って、コンバインをトラッ
クに載せての運搬中に、大きな振動でロックレバーの係
合が外れ、開閉カバーが脱落する虞れがあり、改善の余
地があった。

【０００４】本発明の目的は、カバーの開閉に支障を招
くようなロックレバーの係合付勢力を強くする手段を用
いることなく上記欠点を解消できるようにする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の本発明
は、機体の外側面に、且つ、隣接する状態で揺動開閉式
のカバーと機体に対して係脱自在な着脱式のカバーとを
備え、前記揺動開閉式のカバーは、揺動支点と反対側に
機体に対して係脱自在なロックレバーを備えた作業機で
あって、前記揺動開閉式カバーのロックレバーを、ロッ
ク操作に伴ってその握り部が、前記着脱式カバー上に重
複するように設定してある。 〔作用〕図１及び図２に示すように、揺動開閉式のカバ
ー１０Ａに設けられたロックレバー１２をロック側に操
作すると、ロックレバー１２の握り部１２ａが着脱式カ
バー１０Ｂに重複するため、着脱式カバー１０Ｂの揺動
開放が阻止されることとなる。 〔効果〕このように、揺動開閉式カバーのロックレバー
を利用して着脱式カバーの揺動開放を阻止するようにし
たから、ロックレバーのロック付勢力を強くして外れ止
めを行なう必要がなく、これによって、作業機をトラッ
クに載せての運搬時における着脱式カバーの脱落を防止
することができ、また、保守、点検時における着脱式カ
バーの開閉操作を軽く行なうことができる。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を全稈
投入型の汎用コンバインに付いて説明する。この汎用コ
ンバインは、機体の前部に、植立穀稈を引起こす引起し
装置１、植立穀稈を刈取る上下２段の刈取り装置２、刈
取り穀稈を揚上搬送するフィードコンベア３等を備えた
刈取り前処理装置４を装備し、クローラ走行装置５を備
えた機体６に、スクリュー式の扱胴を備えた脱穀装置
７、運転キャビン８、グレンタンク９等を搭載配備して
いる。

【０００７】このコンバインは、機体の左の外側壁を形
成する化粧パネル１０に揺動開閉式のカバー１０Ａと機
体に対して係脱自在な着脱式のカバー１０Ｂが設けられ
ている。つまり、この化粧パネル１０は、前部固定側壁
パネル１０ａ、上部固定側壁パネル１０ｂ、後部固定側
壁パネル１０ｃ、並びに、前記前部固定側壁パネル１０
ａと上部固定側壁パネル１０ｂと後部固定側壁パネル１
０ｃとによって囲まれた揺動自在な上部開閉パネル１０
Ａ及び前後方向で二分割された着脱自在な下部パネル１
０Ｂ，１０Ｂとによって構成されている。

【０００８】図２に示すように、前記上部開閉パネル１
０Ａは、前後軸芯Ｐ1 周りに上部を支点にして下部が上
方に揺動開閉可能に構成されており、下部に機体側の被
係合部としてのＬ字型被係合金具１１に係合可能な前後
一対のロックレバー１２，１２を備えている。

【０００９】前記着脱自在な下部パネル１０Ｂ，１０Ｂ
は、夫々、前後軸芯Ｐ2 周りに下部を支点にして上部が
下方に揺動開閉可能に構成されており、上部に機体側の
被係合部としてのＵ字状ボルト１３に係合可能な前後一
対のロックレバー１４，１４を備え、下部に機体側の被
係合部としてのＵ字状ボルト１５に上方から係脱可能な
フック式の係合金具１６を備え、機体に対して係脱可能
に構成されている。

【００１０】前記下部パネル１０Ｂのロックレバー１４
は、先端に、前記Ｕ字状ボルト１３に対して下から係合
可能な係合フック１４ａを備えたロックレバーで、化粧
パネル１０に対する取付けフレーム１４Ａに前後軸芯Ｐ
3 周りに揺動自在に取付けられている。そして、前記ロ
ックレバー１４と前記取付けフレーム１４Ａは、夫々、
樹脂によって形成されており、前記ロックレバー１４
は、取付けフレーム１４Ａから一体連設の舌片１４Ｂに
よってロック側、つまり、上方側に係合付勢されてい
る。

【００１１】前記上部開閉パネル１０Ａのロックレバー
１２は、横軸芯Ｚ周りに回動可能で、握り部１２ａを鉛
直姿勢に操作すると、機体側の被係合金具１１に係合し
て上部開閉パネル１０Ａの開閉がロックされ、水平姿勢
に操作すると前記被係合金具１１との係合が解除されて
ロック解除可能に構成されている。そして、前記ロック
レバー１２は、枢支軸に外嵌されたバネ１７によって摩
擦維持可能に構成されており、ロック位置並びにロック
解除位置で、夫々、位置保持可能に構成されている。

【００１２】〔別実施の形態〕前記揺動開閉式のカバー
１０Ａ並びに着脱式のカバー１０Ｂは、脱穀装置の側壁
に直接設けられた構造のものであっても良い。

【００１３】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体側面図

【図２】カバーの縦断面図

【符号の説明】

１０Ａ 揺動開閉式のカバー １０Ｂ 着脱式のカバー １２ ロックレバー １２ａ ロックレバーの握り部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A01D 67/00 A01F 12/00

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 機体の外側面に、且つ、隣接する状態で
   揺動開閉式のカバー（１０Ａ）と機体に対して係脱自在
   な着脱式のカバー（１０Ｂ）とを備え、前記揺動開閉式
   のカバー（１０Ａ）は、揺動支点と反対側に機体に対し
   て係脱自在なロックレバー（１２）を備えた作業機であ
   って、前記揺動開閉式カバー（１０Ａ）のロックレバー
   （１２）を、ロック操作に伴ってその握り部（１２ａ）
   が、前記着脱式カバー（１０Ｂ）上に重複するように設
   定してある作業機。