JP3174414B2 - コークス乾式消火設備における安全装置 - Google Patents

コークス乾式消火設備における安全装置

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JP3174414B2 JP29218592A JP29218592A JP3174414B2 JP 3174414 B2 JP3174414 B2 JP 3174414B2 JP 29218592 A JP29218592 A JP 29218592A JP 29218592 A JP29218592 A JP 29218592A JP 3174414 B2 JP3174414 B2 JP 3174414B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コークス乾式消火設
備における安全装置に関し、ボイラチューブに万一損傷
が生じてガス循環系に多量の蒸気が漏れ込んだ場合で
も、蒸気を安全に循環系外に放出するようにし、耐圧の
低い部分の損傷を防止できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】製鉄プロセスに欠かすことのできないコ
ークスの製造に用いられるコークス乾式消火設備では、
冷却塔に投入された赤熱コークスを窒素などを主体とし
た不活性ガスを循環ファンで循環して消火冷却する一
方、その廃熱をボイラに導入して蒸気を作り、発電用や
高炉送風機タービン駆動用として利用する。
【0003】このようなコークス消火設備の一例は、た
とえば図3に示すように、上部に炉蓋1およびプリチャ
ンバ2を備えた冷却塔3と廃熱回収用のボイラ4との間
にガス循環系5が設けられており、循環ファン6の吐出
側の配管が冷却塔3の下部に接続され、冷却後の循環ガ
スが冷却塔3の上部に接続された煙道によってボイラ4
に送られるようになっている。また、冷却塔3のプリチ
ャンバ2部分の圧力を大気圧状態に制御するため、循環
ファン6の吐出側の配管の途中に下部放散弁7と集塵放
散弁8がそれぞれ接続され、図示しない圧力制御器で制
御されるとともに、プリチャンバ2にも放散弁9が接続
してある。
【0004】このようなコークス乾式消火設備で、万
一、ボイラ4のボイラチューブに損傷が生じて多量の蒸
気が漏れ出すと、ガス循環系5内に蒸気が漏れ込むこと
になり、ガス循環系5内の圧力が急激に上昇する。
【0005】これを放置すると、ボイラ4のケーシング
など耐圧の低い部分が破壊する恐れがあり、従来は、蒸
気の漏れ込みが検知されたら、直ちに循環ファン6を停
止して下部放散弁7および集塵放散弁8を開放すると同
時に、冷却塔3の炉蓋1を開放し、大部分を炉蓋1部分
から循環ガスとともに蒸気を大気中に放出するようにし
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ボイラ4か
らの漏れ込み蒸気の大部分を冷却塔3内を通過させて炉
蓋1から放出する場合には、蒸気が赤熱コークス層を通
過するため、下記(1) 式に示す水性ガス反応が生じ、ガ
ス循環系5内の水素や一酸化炭素等の可燃ガスの濃度が
上昇し、爆発に対する安全の確保が難しいという問題が
ある。
【0007】 H2 O + C −〉 H2 + CO……(1) また、このような可燃ガスが1000℃の冷却塔3の炉
頂部から放出されると、周囲の空気と接触するため、火
炎となって高く立ち昇り、周囲の装置を焼損するという
問題がある。
【0008】さらに、コークス乾式消火設備の中には、
環境対策のため、冷却塔3の炉頂部を上家構造として囲
む場合もあり、かかる設備においては炉蓋1を開放して
上家内に循環ガスとともに蒸気を放出することはできな
い。
【0009】この発明はかかる従来技術の問題点に鑑み
てなされたもので、ボイラチューブに破損が生じてガス
循環系に蒸気が漏れ込んでも冷却塔内を通過させずに安
全に放出することができるコークス乾式消火設備におけ
る安全装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めこの発明のコークス乾式消火設備における安全装置
は、コークス乾式消火設備の冷却塔とボイラとの間でガ
スを循環する循環ファンの吐出側の冷却塔入口にガスの
循環を遮断する遮断ダンパを設けるとともに、この遮断
ダンパと前記循環ファンとの間に非常放出弁を設け、ガ
ス循環系に万一ボイラから蒸気が漏れ込んだ場合に前記
遮断ダンパを閉じかつ前記非常放出弁を開くとともに、
循環ファンを運転しながら漏れ込んだ蒸気を循環系外に
放出する制御手段を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0011】
【作用】このコークス乾式消火設備における安全装置に
よれば、ガス循環系の冷却塔入口に遮断ダンパを設ける
とともに、この遮断ダンパと循環ファンの吐出側の間に
非常放出弁を設けるようにし、蒸気の漏れ込みが検知さ
れると、制御手段で遮断ダンパを閉じて非常放出弁を開
くようにするとともに、循環ファンの運転を続けるよう
にしており、循環ファンを利用して漏れ込み蒸気を火炎
とすること無く安全に放出できるようにしている。
【0012】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づき詳
細に説明する。図1および図2はこの発明のコークス乾
式消火設備における安全装置の一実施例にかかる全体構
成図および各部の動作説明図である。
【0013】このコークス乾式消火設備における安全装
置30が設置されるコークス乾式消火設備10は、上部
に炉蓋11およびプリチャンバ12を備えた冷却塔13
と廃熱回収用のボイラ14との間にガス循環系15が設
けられており、循環ファン16の吐出側の配管が冷却塔
13の下部に接続され、冷却後の循環ガスが冷却塔13
の上部に接続された煙道および除塵器17を介してボイ
ラ14に送られるようになっている。また、冷却塔13
のプリチャンバ12部分の圧力を大気圧状態に制御する
ため、循環ファン16の吐出側の配管の途中に下部放散
弁18と集塵放散弁19がそれぞれ接続され、圧力制御
器20でいずれかを切り換えて制御されるとともに、プ
リチャンバ12にも放散弁21が接続してある。
【0014】また、このコークス乾式消火設備10で
は、環境対策のために冷却塔13の炉頂部の炉蓋11部
分が上家22内に設置されて囲まれた状態となってい
る。
【0015】このようなコークス乾式消火設備10にお
ける安全装置30は、ガス循環系15の循環ファン16
の吐出側の配管の冷却塔13の入口にガスの循環を遮断
する遮断ダンパ31が設けられており、この遮断ダンパ
31と循環ファン16の吐出側との間に大口径の分岐管
が設けられて非常放出弁32を介して上家22の外部の
安全なところに放出できるように配管されている。
【0016】そして、これら遮断ダンパ31、非常放散
弁32および循環ファン16が制御手段33で制御され
るようになっており、制御手段33には、各部からの蒸
気の漏れ込み発生情報の信号が入力されるようになって
いる。
【0017】このように構成したコークス乾式消火設備
10では、通常の運転は、安全装置30の遮断ダンパ3
1が開かれた状態とされるとともに、非常放出弁32が
閉じられた状態とされてガス循環系15の循環ファン1
6が運転されて行われ、冷却塔13のプリチャンバ12
部分の圧力を大気圧に制御するため圧力制御器20で下
部放散弁18または集塵放散弁19を切り換えてその開
度を制御することで行われている。
【0018】したがって、通常の運転状態では、ガス循
環系15内の圧力は、循環ファン16の吐出側から冷却
塔13のプリチャンバ12部分までは正圧状態であり、
除塵器17の入口(冷却塔13の出口)からボイラ14
を経て循環ファン16の入口までが負圧状態となる。
【0019】次に、ボイラ14でボイラチューブの破損
が生じて漏れ込み蒸気が発生した場合は、ガス循環系1
5内の圧力が急激に上昇し始め冷却塔13のプリチャン
バ12の圧力も上昇する。
【0020】この異常な圧力上昇も判断データの1つに
含めトータル的に蒸気の漏れ込みを検知すると、制御手
段33を介して直ちに安全装置30の遮断ダンパ31が
閉じられるとともに、非常放出弁32が開かれる。
【0021】すると、ボイラ14内からの漏れ込み蒸気
と非常時窒素ガスに相当するガス循環系15内のガスが
循環ファン16に吸引されて非常放出弁32から上家2
2外の大気中に放出される。
【0022】こうしてこれまで冷却塔13に流入してい
たガスのほとんどが非常放散弁32から放出され、冷却
塔13内を通らないため、漏れ込み蒸気と赤熱コークス
23との接触が起こらず、前記(1) 式で示した水性ガス
反応による水素や一酸化炭素の発生がなく、爆発などの
危険を完全に回避して蒸気のまま放出することができ
る。
【0023】また、一部の漏れ込み蒸気は、下部放散弁
18または集塵放散弁19からも放散されるが、その設
置目的が冷却塔13のプリチャンバ12内の圧力制御用
であるため容量的に小さく、非常時の漏れ込み蒸気の放
散を行うことができないが、非常時でも、プリチャンバ
12内の大気圧状態への圧力制御のため圧力制御器20
で下部放散弁18または集塵放散弁19の開度が調整さ
れ続ける。
【0024】なお、漏れ込み蒸気量が比較的少ない場合
は、安全装置30の遮断ダンパ31が閉じられ、非常放
出弁32が全開状態となる前に、漏れ込み蒸気量と非常
時窒素ガス量の和と放出ガス量とがバランスするため、
プリチャンバ12の圧力が大気圧に復帰することがあ
り、この場合には、プリチャンバ12の圧力の大気圧へ
の復帰時点で遮断ダンパ31と非常放出弁32の動作を
一旦停止させるように制御手段33で制御する。
【0025】また、図2は、以上のボイラチューブ破裂
発生時に漏れ込み蒸気が発生する場合のコークス乾式消
火設備10および安全装置30の各部の動作状態の一例
を示した動作概念図である。
【0026】このようなコークス乾式消火設備における
安全装置30によれば、非常放出弁32の放出口を上家
22外に配置するようにしたので、上家22の外に漏れ
込み蒸気を直接放出することができ、上家22内を安全
に保持することができるとともに、上家22内の機器の
火炎による焼損を防止することができる。
【0027】また、漏れ込み蒸気を冷却塔13内を通過
させずに放出することができるので、赤熱コークス23
との接触がなく、水素や一酸化炭素の濃度上昇を抑制で
き、火炎の発生もないので、ガス循環系15の安全性を
確保することが容易となる。
【0028】さらに、漏れ込み蒸気が生じた非常時であ
っても冷却塔13のプリチャンバ12内は通常運転の場
合と同様に圧力制御が行われるので、圧力上昇などがな
く、安全性を確保することができる。
【0029】また、安全装置30を構成する各機器をガ
ス循環系15の負圧部分に設置したり、負圧部分に何等
開口を設けて無いので、万一、誤動作しても空気の吸い
込みがなくガス循環系15の安全性を確保することがで
きる。
【0030】なお、この発明は、上記実施例に限定する
ものでなく、この発明の要旨を変更しない範囲で各構成
要素に変更を加えるようにしても良い。
【0031】
【発明の効果】以上、一実施例とともに具体的に説明し
たようにこの発明のコークス乾式消火設備における安全
装置によれば、ガス循環系の冷却塔入口に遮断ダンパを
設けるとともに、この遮断ダンパと循環ファンの吐出側
の間に非常放出弁を設けるようにし、蒸気の漏れ込みが
検知されると、制御手段で遮断ダンパを閉じて非常放出
弁を開くようにするとともに、循環ファンの運転を続け
るようにしたので、循環ファンを利用して漏れ込み蒸気
を火炎とすること無く安全に放出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のコークス乾式消火設備における安全
装置の一実施例にかかる全体構成図である。
【図2】この発明のコークス乾式消火設備における安全
装置の一実施例にかかる各部の動作説明図である。
【図3】従来のコークス乾式消火設備の全体構成図であ
る。
【符号の説明】
10 コークス乾式消火設備 11 炉蓋 12 プリチャンバ 13 冷却塔 14 ボイラ 15 ガス循環系 16 循環ファン 17 除塵器 18 下部放散弁 19 集塵放散弁 20 圧力制御器 21 放散弁 22 上家 23 赤熱コークス 30 安全装置 31 遮断ダンパ 32 非常放出弁 33 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10B 39/02 C10B 41/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス乾式消火設備の冷却塔とボイラ
    との間でガスを循環する循環ファンの吐出側の冷却塔入
    口にガスの循環を遮断する遮断ダンパを設けるととも
    に、この遮断ダンパと前記循環ファンとの間に非常放出
    弁を設け、ガス循環系に万一ボイラから蒸気が漏れ込ん
    だ場合に前記遮断ダンパを閉じかつ前記非常放出弁を開
    くとともに、循環ファンを運転しながら漏れ込んだ蒸気
    を循環系外に放出する制御手段を設けたことを特徴とす
    るコークス乾式消火設備における安全装置。
JP29218592A 1992-10-06 1992-10-06 コークス乾式消火設備における安全装置 Expired - Fee Related JP3174414B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6835325B1 (en) 1999-10-21 2004-12-28 Daiso Co., Ltd. Crosslinking agent based on polyallyl ether compound

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6835325B1 (en) 1999-10-21 2004-12-28 Daiso Co., Ltd. Crosslinking agent based on polyallyl ether compound

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