JP3174411B2 - 多層薄膜配線板の製造方法 - Google Patents

多層薄膜配線板の製造方法

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JP3174411B2 JP27633292A JP27633292A JP3174411B2 JP 3174411 B2 JP3174411 B2 JP 3174411B2 JP 27633292 A JP27633292 A JP 27633292A JP 27633292 A JP27633292 A JP 27633292A JP 3174411 B2 JP3174411 B2 JP 3174411B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多層薄膜配線板の製造方
法に関し、特には基板上における配線パターンの形成方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、複数のマルチチップを実装す
るための配線板として、多層配線板、いわゆるマルチチ
ップモジュール(MCM: Multichip Modules )が製造
されている。この種の多層配線板は半導体チップの高密
度実装に適しており、装置全体を小型化できるという利
点を有するものである。
【0003】また、近年においては、これらの機器に対
する高速化・高密度化の要請が強く、そのため、従来の
多層配線板よりも更に微細配線を有する多層薄膜配線板
(MCM−D)を製造することが各方面で試みられてい
る。
【0004】このような多層薄膜配線板を製造する場合
には、一般にセラミックス基板の表面に約5μm〜10
μmの金属薄膜型の回路パターンを形成し、その上に約
10μm〜20μmの樹脂絶縁層を形成することが反復
して行われる。そして、この種の配線板を製造する際の
パターン形成方法としては、従来の多層薄膜配線板の場
合と同様に、サブトラクティブ法やアディティブ法など
の手法が採用されている。
【0005】サブトラクティブ法とは、金属薄膜上にレ
ジストパターンを作製しておき、前記レジストパターン
の非形成部分をエッチングで除去することにより回路パ
ターンを形成するという方法である。
【0006】また、アディティブ法とは、絶縁樹脂のチ
ャンネル状パターンを形成した後、前記チャンネル内に
無電解めっきによって回路パターンとなる金属を析出さ
せるという方法である。
【0007】なお、図3にはサブトラクティブ法によっ
て形成された多層薄膜配線板10が示されており、図4
にはアディティブ法によって形成された多層薄膜配線板
11が示されている。図3及び図4中において、いずれ
も絶縁層は15で、下層の回路パターンは16で、バイ
アホール導体は17で表されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のアデ
ィティブ法及びサブトラクティブ法には、以下に述べる
ように、それぞれいくつかの欠点があった。
【0009】例えば、サブトラクティブ法にて行われる
ウェットエッチングは等方性であるため、図3に示すよ
うに、回路パターン12の上部が過エッチングになり、
かつ下部がエッチング不足(エッチング残渣)になって
しまう。よって、サブトラクティブ法を実施したとして
も、20μm〜30μm以下のファインな回路パターン
12を形成することは極めて困難になる。
【0010】また、金属薄膜は異種金属からなる多層構
造(例えばCr−Cu−Ni等)であるため、それぞれ
の金属に応じて数回のエッチング処理を行う必要があ
る。従って、サブトラクティブ法では製造工程が煩雑に
なってしまう。
【0011】一方、感光性樹脂を露光・現像してレジス
トを形成するアディティブ法には、図4のようなチャン
ネル状のパターン13を精度良く形成することができな
いという欠点がある。
【0012】また、無電解めっきによってチャンネル内
にめっき層14を析出させた場合、図4に示すように、
めっき層14とチャンネル側壁との間に水素等のガスG
が溜まり易くなる。このため、前記めっき層14中にピ
ンホールHが発生したり、めっき層14の平滑性や密着
性が低下するなどの不都合が生じる。
【0013】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、チャンネル状のパターンを形成せ
ずにプレ回路パターンを形成することができ、もって寸
法精度や密着性等に優れ、かつファインな回路パターン
を備えた多層薄膜配線板を容易にかつ安価に形成するこ
とができる多層薄膜配線板の製造方法を提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明では、感光性樹脂製の絶縁層と金属製の回
路パターンとを交互に積層形成してなる多層薄膜配線板
の製造方法において、前記感光性樹脂製の絶縁層に対し
て密着性の良い金属からなる拡散防止層と、酸化し難い
金属からなる酸化防止層との二層構造のプレ回路パター
ンを前記絶縁層上にエッチング法またはリフトオフ法に
よって形成し、そのプレ回路パターン上に高電気伝導性
金属からなる層をめっきによって析出させ、かつ感光性
樹脂と反応しない金属からなる被覆層をめっきによって
前記高電気伝導性金属からなる層上に形成した後に、前
記各金属によって構成される回路パターン上に感光性樹
脂製の絶縁層を形成することを繰り返し行っている。
【0015】この場合、感光性樹脂と反応しない金属を
ニッケル(Ni)にすること、感光性樹脂製の絶縁層に
対して密着性の良い金属をクロム(Cr)またはアルミ
ニウム(Al)から選択される少なくとも一種にするこ
とが望ましい。また、酸化し難い金属を銅(Cu)にす
ること、高電気伝導性金属を銅(Cu)にすることが望
ましい。
【0016】更に、前記二層構造のプレ回路パターンの
厚さを0.1μm〜0.7μmにすることも好適であ
る。
【0017】
【作用】エッチング法またはリフトオフ法によって極め
て薄層のプレ回路パターンを形成する本発明の方法によ
ると、プレ回路パターンの周囲にチャンネル状のレジス
トパターンは形成されることはなく、プレ回路パターン
は開放形となる。このため、そのプレ回路パターン上に
めっきを施して回路パターンを形成する場合、めっきが
極めて容易になる。しかも、寸法精度、密着性、平滑性
及び緻密性に優れたファインな回路パターンを容易にか
つ安価に形成することができる。
【0018】以下、本発明の多層薄膜配線板の製造方法
を工程順に詳細に説明する。本発明にて使用される基板
はセラミックス焼結体製であり、そのような基板として
例えば窒化アルミニウム(AlN)基板やアルミナ(A
2 3 )基板等が用いられる。このような基板の表面
には、従来公知の方法によって複数種の金属からなる薄
膜配線パターンが形成され、かつその上には感光性樹脂
製の絶縁層が形成される。なお、これらは多層薄膜配線
板における第一層めの回路パターン及び絶縁層となる。
【0019】次に、第二層め以降の回路パターン及び絶
縁層を形成する方法について以下に述べる。前記感光性
樹脂製の絶縁層上には二層構造のプレ回路パターンが形
成される。前記プレ回路パターンは拡散防止層と酸化防
止層とからなり、前者は下側に形成され後者は上側に形
成される。また、プレ回路パターンはエッチング法また
はリフトオフ法によって形成される。
【0020】ここでエッチング法とは、スパッタリング
等によって作製された金属薄膜上にエッチングレジスト
を形成し、前記エッチングレジストの非形成部分をエッ
チングするという方法のことである。
【0021】また、リフトオフ法とは、絶縁層上に予め
レジストパターンを形成した状態でスパッタリング等を
施すことにより金属薄膜を形成した後、前記レジストを
アセトン等の有機溶剤で除去するという方法のことであ
る。そして、これらの方法によると絶縁層の表面にはチ
ャンネル状のレジストパターンが形成されることはな
く、よって得られるプレ回路パターンは開放形となる。
【0022】なお、絶縁層上に金属薄膜を形成する方法
としては、前記スパッタリングのほかに真空蒸着法やC
VD等がある。また、なかでも密着性に優れかつ緻密で
平滑なパターンが形成できるという点において、スパッ
タリングが好ましい。
【0023】このようなプレ回路パターンを構成する拡
散防止層は、感光性樹脂製の絶縁層に対して密着性の良
いNi,Cr,Al,Ti等の金属を用いて形成され
る。前記拡散防止層は、例えばCu等のように感光性樹
脂と反応し易い金属が絶縁層中に拡散して、絶縁層の物
理特性を害することを防ぐためのものである。
【0024】この場合、特にCrまたはAlから選択さ
れる少なくとも一種を用いて拡散防止層を形成すること
が望ましい。その理由は、前記金属は感光性樹脂と全く
反応することがないことに加え、感光性樹脂に対する接
着強度にも優れているからである。
【0025】前記酸化防止層は、酸化し難いCu,A
g,Au,Pd等から選択される少なくともいずれか一
種の金属を用いて形成される。この酸化防止層は、拡散
防止層の上に形成されることによって拡散防止層が酸化
することを防止する。また、酸化防止層は、回路パター
ンの上面に析出されるめっき金属と拡散防止層との密着
性を向上させる役割をも果たす。
【0026】この場合、特にCuを用いて酸化防止層を
形成することが望ましい。その理由は、Cuは前述の金
属のなかでも比較的安価であり、かつ拡散し難いという
性質を有しているからである。
【0027】前記二層構造の回路パターンの厚さは0.
1μm〜0.7μmであることが望ましい。この厚さが
0.1μm未満であると、拡散防止層または酸化防止層
としての機能を充分に発揮できなくなる。一方、この厚
さが0.7μmを越えると、回路パターンの形成精度を
向上できなくなる。より好ましくは、拡散防止層の厚さ
は0.05μm〜0.2μm程度で、酸化防止層の厚さ
は0.05μm〜0.5μm程度であることが良い。
【0028】また、形成されるプレ回路パターンのライ
ン/スペース(L/S)は、いずれも約50μm以下で
あることが好適であり、更には約10μm〜30μm程
度であることが良い。この範囲に設定しておくことは、
後に寸法精度に優れた回路パターンを形成するうえで好
ましいからである。
【0029】次いで、前記プレ回路パターン上にめっき
を施すことによって高電気伝導性金属からなる層が形成
され、その層の上に更にめっきを施すことによって感光
性樹脂と反応しない金属からなる被覆層が形成される。
これらの層を形成する場合、電解めっき、無電解めっき
のどちらの方法も適用することが可能である。
【0030】前記高電気伝導性金属からなる層は、他の
三層に比べて最も厚く形成されるものである。従って、
実質的にはこの層が電気を導通させるための導体層とし
て機能し、他の三層がこの層を保護する層として機能す
ることになる。また、この高電気伝導性金属からなる層
はCu,Au,Ni,Ag等を用いて厚さ5μm〜10
μm程度に形成されることが望ましい。
【0031】前記高電気伝導性金属からなる層は、とり
わけCuによって形成されることが良い。その理由は、
Cuは電気伝導性に優れかつ低価格なため、多層配線板
の構造材料として一般的に良く使用されるものだからで
ある。また、Cuは単純な溶液によって比較的容易にめ
っきすることができるからである。
【0032】前記被覆層は、高電気伝導性金属からなる
層が感光性樹脂と直接反応することを防止するために、
この層全体を被覆するように設けられる。この被覆層
は、感光性樹脂と反応しないNi,Cr,Al,Pd等
の金属を用いて厚さ0.5μm〜3μm程度に形成され
ることが望ましい。
【0033】また、前記金属のなかでも特にNiを選択
することが良い。その理由は、Niの薄膜は、電解めっ
きまたは無電解めっきによって比較的安価に形成するこ
とができるからである。
【0034】続いて、前記四種の金属によって構成され
た回路パターン上には、感光性樹脂を塗布して露光・現
像を行うことにより絶縁層が形成される。このとき使用
される感光性樹脂としては、例えば感光性ポリイミド樹
脂のようなBCB樹脂がある。また、絶縁層の上下の回
路パターン同士を接続する媒介として、前記絶縁層には
フォトリソグラフィー技術またはエッチング法等によっ
てバイアホールが形成される。そして、以上のような手
順に従って回路パターン及び絶縁層の形成を繰り返すこ
とにより、所望の多層薄膜配線板が製造される。
【0035】
【実施例】以下、本発明を具体化した各実施例1〜5及
び比較例1,2を図面に基づき詳細に説明する。 〔実施例1〕図1(a)〜図1(e)には実施例1の多
層薄膜配線板の製造方法が示されている。また、本実施
例1の主な特徴は、エッチング法によってプレ回路パタ
ーンを作製すること、及び前記プレ回路パターンに無電
解Cuめっきと無電解Niとを施して回路パターンを形
成することである。
【0036】工程(1):セラミックス焼結体基板とし
てアルミナ基板(Al2 3 =92%)1を選択し、そ
の基板1上にTi,Mo,Niの順に第一層めの回路パ
ターンC1 を形成した。
【0037】工程(2):スピンコートを用いて、前記
基板1上に感光性ポリイミド樹脂(東レ製:UR−31
00)を厚さが20μmになるように塗布した。 工程(3):前記感光性ポリイミド樹脂膜I1 をプリベ
ークした後、露光・現像を行い、更にその感光性ポリイ
ミド樹脂膜に対して380℃,30分間のキュア処理を
施した。なお、この樹脂膜I1 はいわゆる第一層めの絶
縁層である。
【0038】工程(4):真空スパッタ装置(徳田製作
所製:CFS−8EP)を用いて、前記樹脂膜I1 上に
0.1μmのCr薄膜L1 を形成した。また、そのCr
薄膜L1 上に同じく真空スパッタ装置によって0.2μ
mのCu薄膜L2 を形成した(図1(a) 参照)。
【0039】工程(5):前記Cu薄膜L2 上にフォト
レジスト(東京応化製:OMR−83)2を厚さ1.1
μmになるように塗布して乾燥を行った後、フォトレジ
スト2を露光・現像して前記Cu薄膜L2 の所定部分を
露出させた。そして、10%のHNO3 溶液を用いてC
u薄膜L2 をエッチングした後、10%のHCl溶液を
用いてCr薄膜L1 をエッチングすることにより、二層
構造のプレ回路パターンPcを形成した(図1(b) 参
照)。
【0040】また、プレ回路パターンPcのライン/ス
ペースは、L/S=16.1μm/33.1μmとし
た。 工程(6):フォトレジスト2を剥離し、かつプレ回路
パターンPcの表面を活性化した後、下記のめっき浴を
用いて無電解Cuめっきを施した(図1(c) 参照)。そ
して、前記プレ回路パターンPc上に厚さ7μmのCu
層L3 を形成した。
【0041】CuSO4 ・5H2 O:0.04mol/l ,
HCHO:0.10mol/l ,NaOH:0.15mol/
l , EDTA・4Na:0.10mol/l ,KNi(C
N)3 :10mg/l, α・α’−ディピリジル:少量。
【0042】pH:12.5, 浴温:70℃, めっ
き時間:40分間。 工程(7):次いで、下記のめっき浴を用いて無電解N
iめっきを施した(図1(d) 参照)。そして、Cu層L
3 の周囲に厚さ1μmのNi薄膜L4 を形成した。
【0043】NiCl・6H2 O:35g/l , NaH
2 PO2 ・H2 O:10g/l ,NaC6 5 7 ・2H
2 O:10g/l pH:4〜6, 浴温:90℃。
【0044】工程(8):四層からなる第二層めの回路
パターンC2 上にスピンコートを用いて感光性ポリイミ
ド樹脂(東レ製:UR−3100)を塗布した。その際
の厚さは30μmとした。前記感光性ポリイミド樹脂膜
I2 をプリベークした後、露光・現像を行い、所定部分
にバイアホールとなる穴3を形成した(図1(e) 参
照)。
【0045】更にその感光性ポリイミド樹脂膜I2 に対
して380℃,30分間のキュア処理を施した。 工程(9):前記工程(4)から工程(8)を繰り返し
行い、6層の多層薄膜配線板を作製した。
【0046】得られた多層薄膜配線板の特性を調査した
結果を表1に示す。表1より明らかなように、回路パタ
ーンC2 の幅Lを実測したところ、その値は25.5±
1.2μmであった。従って、回路パターンC2 の幅L
は設計値である25μmにほぼ一致しており、かつ寸法
のばらつきも±1.2μmと極めて小さかった。
【0047】そして、SEMによる観察を行ったとこ
ろ、回路パターンC2 は緻密な断面を持ち、かつ平滑な
表面を有していた。また、回路パターンC2 は密着性に
も優れていた。 〔実施例2〕次に、以下の工程からなる実施例2の多層
薄膜配線板の製造方法について説明する。本実施例2
は、無電解めっきを採用した前記実施例1とは異なり、
電解Cuめっき及び電解Niめっきによって回路パター
ンを形成している点に特徴がある。また、Cuに代えて
Auからなる酸化防止層L2 を形成している点にも特徴
がある。
【0048】工程(1):セラミックス焼結体基板とし
て窒化アルミニウム基板(AlN:Y2 3 =96:
4)を選択し、その基板上にTi,Mo,Niの順に第
一層めの回路パターンを形成した。
【0049】工程(2):スピンコートを用いて、前記
基板上に感光性ポリイミド樹脂(東レ製:UR−340
0)を厚さが20μmになるように塗布した。 工程(3):実施例1の工程(3)に従い、感光性ポリ
イミド樹脂膜をプリベークして、露光・現像及びキュア
処理を施した後、樹脂膜上にCr薄膜及びCu薄膜を形
成した。
【0050】工程(4):実施例1と同様の真空スパッ
タ装置を用いて、樹脂膜上にCr薄膜及びAu薄膜を形
成した。なお、実施例2では、Cr薄膜の厚さを0.1
μmとし、Au薄膜の厚さを0.08μmとした。
【0051】工程(5):ここで、前記実施例1の工程
(5)と同様にして二層構造のプレ回路パターンを形成
した。プレ回路パターンのライン/スペースは、L/S
=14.0μm/26.0μmとした。
【0052】工程(6):フォトレジストを剥離し、か
つプレ回路パターンの表面を活性化した後、下記のめっ
き浴を用いて電解Cuめっきを施した。そして、前記プ
レ回路パターン上に厚さ4μmのCu層を形成した。
【0053】CuSO4 ・5H2 O:210g/l , H
2 SO4 :60g/l ,Cl- :25mg/l, 添加剤:少
量。浴温:28℃, 電流密度:2.5A/dm2
【0054】工程(7):次いで、下記のめっき浴を用
いて電解Niめっきを施し、Cu層の周囲に厚さ2μm
のNi薄膜を形成した。 NiSO4 ・6H2 O:250g/l , NiCl・6H
2 O:50g/l ,H3 BO3 :40 g/l, 添加剤:少
量。
【0055】浴温:60℃, 電流密度:3A/d
2 。 工程(8):前記回路パターン上にスピンコートを用い
て感光性ポリイミド樹脂(東レ製:UR−3400)を
塗布した。その際の厚さは30μmとした。前記感光性
ポリイミド樹脂膜をプリベークした後、露光・現像を行
い、所定部分にバイアホールとなる穴を形成した。更に
その感光性ポリイミド樹脂膜に対して380℃,30分
間のキュア処理を施した。
【0056】工程(9):前記工程(4)から工程
(8)を繰り返し行い、6層の多層薄膜配線板を作製し
た。得られた多層薄膜配線板の特性を調査した結果を表
1に示す。表1より明らかなように、回路パターンの幅
Lを実測したところ、その値は20.5±1.0μmで
あった。従って、回路パターンの幅Lは設計値である2
0μmにほぼ一致しており、かつ寸法のばらつきも±
1.0μmと極めて小さかった。
【0057】そして、回路パターンをSEMによって観
察したところ、前記実施例1の結果と同様に、回路パタ
ーンは緻密性、平滑性及び密着性に優れていることが判
明した。 〔実施例3〕図2(a)〜図2(e)には実施例3の多
層薄膜配線板の製造方法が示されている。本実施例3の
主な特徴は、前記実施例1及び2とは異なり、リフトオ
フ法に従ってプレ回路パターンを作製していること、A
gからなる酸化防止層L2 を形成していることである。
【0058】工程(1):前記実施例2の工程(1)か
ら工程(3)に従って、基板1上に第一層めの回路パタ
ーンC1 を形成し、かつその上に感光性ポリイミド樹脂
膜I1 を形成した。
【0059】工程(2):前記樹脂膜I1 上にフォトレ
ジスト(東京応化製:OFPR−2)4を0.9μm塗
布して乾燥を行った後、フォトレジスト4を露光・現像
して部分的に樹脂膜I1 を露出させた(図2(a) 参
照)。
【0060】工程(3):真空スパッタ装置(徳田製作
所製:CFS−8EP)を用いて、前記樹脂膜I1 上及
びフォトレジスト4上に0.1μmのCr薄膜L1 を形
成した。また、そのCr薄膜L1 上に同じく真空スパッ
タ装置によって0.2μmのAg薄膜L2 を形成した
(図2(b) 参照)。
【0061】工程(4):ここで、アセトンを用いてフ
ォトレジスト4をリフトオフすることにより、二層構造
のプレ回路パターンPcを形成した(図2(c) 参照)。
また、プレ回路パターンPcのライン/スペースは、L
/S=11.1μm/28.9μmとした。
【0062】工程(5):プレ回路パターンPcの表面
を活性化した後、下記のめっき浴を用いて電解Cuめっ
きを施した。そして、前記プレ回路パターンPc上に厚
さ5μmのCu層を形成した。
【0063】CuSO4 ・5H2 O:250g/l , H
2 SO4 :60g/l ,Cl- :25mg/l, 添加剤:少
量。浴温:25℃, 電流密度:3.5A/dm2
【0064】工程(6):次いで、下記のめっき浴を用
いて電解Niめっきを施し、Cu層の周囲に厚さ3μm
のNi薄膜を形成した(図2(d) 参照)。 NiSO4 ・6H2 O:240g/l , NiCl・6H
2 O:50g/l ,H3 BO3 :40 g/l, 添加剤:少
量。
【0065】浴温:55℃, 電流密度:2A/d
2 。 工程(7):前記回路パターンC2 上にスピンコートを
用いて感光性ポリイミド樹脂(東レ製:UR−340
0)を35μmの厚さになるように塗布した。前記感光
性ポリイミド樹脂膜I2 をプリベークした後、露光・現
像を行い、所定部分にバイアホールとなる穴3を形成し
た(図2(e) 参照)。更にその感光性ポリイミド樹脂膜
I2 に対して380℃,30分間のキュア処理を施し
た。
【0066】工程(8):前記工程(2)から工程
(7)を繰り返し行い、4層の多層薄膜配線板を作製し
た。得られた多層薄膜配線板の特性を調査した結果を表
1に示す。表1より明らかなように、回路パターンC2
の幅Lを実測したところ、その値は20.3±1.2μ
mであった。従って、回路パターンC2 の幅Lは設計値
である20μmにほぼ一致しており、かつ寸法のばらつ
きも±1.2μmと極めて小さかった。
【0067】そして、回路パターンC2 をSEMによっ
て観察したところ、前記実施例1,2の結果と同様に、
回路パターンC2 は緻密性、平滑性及び密着性に優れて
いることが判明した。 〔実施例4〕次に、実施例4の多層薄膜配線板の製造方
法について説明する。本実施例4はエッチング法により
プレ回路パターンを形成し、無電解Cuめっき及び無電
解Niめっきによって回路パターンを作製する点におい
て前記実施例1と共通する。但し、本実施例4は、Al
を用いて拡散防止層を形成し、かつPdを用いて酸化防
止層を形成する点において実施例1と相違する。
【0068】工程(1):セラミックス焼結体基板とし
てアルミナ基板(Al2 3 =93%)を選択し、その
基板上にTi,Mo,Niの順に第一層めの回路パター
ンを形成した。
【0069】工程(2):実施例1の工程(2)及び工
程(3)に従い、基板上の感光性ポリイミド樹脂膜をプ
リベークして、露光・現像及びキュア処理を施した。 工程(3):真空スパッタ装置(徳田製作所製:CFS
−8EP)を用いて、前記樹脂膜上に0.15μmのA
l薄膜を形成した。また、そのAl薄膜上に同じく真空
スパッタ装置によって0.1μmのPd薄膜を形成し
た。
【0070】工程(4):前記Pd薄膜上にフォトレジ
スト(東京応化製:OMR−83)を厚さ0.8μmに
なるように塗布して乾燥を行った後、フォトレジストを
露光・現像して前記Pd薄膜の所定部分を露出させた。
そして、20%のHNO3 ,HF:HNO3 =1:3溶
液を用いてPd薄膜及びAl薄膜をエッチングすること
により、二層構造のプレ回路パターンを形成した。
【0071】また、プレ回路パターンのライン/スペー
スは、L/S=37μm/63μmとした。 工程(5):フォトレジストを剥離し、かつプレ回路パ
ターンの表面を活性化した後、実施例1の工程(6)と
同じめっき浴を用いて無電解Cuめっきを施した。そし
て、前記プレ回路パターン上に厚さ9.5μmのCu層
を形成した。なお、その際のめっき時間は55分間とし
た。
【0072】工程(6):次いで、実施例1の工程
(7)と同じめっき浴を用いて無電解Niめっきを施
し、Cu層の周囲に厚さ1μmのNi薄膜を形成した。 工程(7):四層からなる回路パターン上にスピンコー
トを用いて感光性ポリイミド樹脂(東レ製:UR−31
00)を40μmの厚さになるように塗布した。次い
で、前記感光性ポリイミド樹脂膜をプリベークした後、
露光・現像を行い、所定部分にバイアホールとなる穴を
形成した。
【0073】更にその感光性ポリイミド樹脂膜に対して
380℃,30分間のキュア処理を施した。 工程(8):前記工程(3)から工程(7)を繰り返し
行い、5層の多層薄膜配線板を作製した。
【0074】得られた多層薄膜配線板の特性を調査した
結果を表1に示す。表1より明らかなように、回路パタ
ーンの幅Lを実測したところ、その値は49.2±2.
5μmであった。従って、回路パターンの幅Lは設計値
である50μmにほぼ一致しており、かつ寸法のばらつ
きも±2.5μmと極めて小さかった。
【0075】そして、回路パターンをSEMによって観
察したところ、前記実施例1〜3の結果と同様に、回路
パターンは緻密性、平滑性及び密着性に優れていること
が判明した。 〔実施例5〕次に、実施例5の多層薄膜配線板の製造方
法について説明する。本実施例5はリフトオフ法に従い
プレ回路パターンを形成し、電解Cuめっき及び電解N
iめっきにより回路パターンを作製する点において前記
実施例3と共通する。但し、本実施例5は、Niを用い
て拡散防止層を形成している点において実施例3とは異
なる。
【0076】工程(1):前記実施例3の工程(1)か
ら工程(3)に従って、AlN基板上に第一層めの回路
パターンを形成し、かつその上に感光性ポリイミド樹脂
膜を形成した。なお、実施例5では樹脂膜の厚さを6μ
mとした。
【0077】工程(2):前記樹脂膜上にフォトレジス
ト(東京応化製:OFPR−2)を1.0μm塗布して
乾燥を行った後、フォトレジストを露光・現像して部分
的に樹脂膜を露出させた。
【0078】工程(3):真空スパッタ装置(徳田製作
所製:CFS−8EP)を用いて、前記樹脂膜上及びフ
ォトレジスト上に0.1μmのNi薄膜を形成した。ま
た、そのNi薄膜上に同じく真空スパッタ装置によって
0.2μmのCu薄膜を形成した。
【0079】工程(4):ここで、アセトンを用いてフ
ォトレジストをリフトオフすることにより、二層構造の
プレ回路パターンを形成した。また、プレ回路パターン
のライン/スペースは、L/S=12.0μm/22.
0μmとした。
【0080】工程(5):プレ回路パターンの表面を活
性化した後、実施例3の工程(5)と同じめっき浴を用
いて電解Cuめっきを施した。そして、前記プレ回路パ
ターン上に厚さ4.0μmのCu層を形成した。
【0081】工程(6):次いで、実施例3の工程
(6)のめっき浴を用いて電解Niめっきを施し、Cu
層の周囲に厚さ1μmのNi薄膜を形成した。 工程(7):前記回路パターン上にスピンコートを用い
て感光性ポリイミド樹脂(東レ製:UR−3400)を
30μmの厚さになるように塗布した。前記感光性ポリ
イミド樹脂膜をプリベークした後、露光・現像を行い、
所定部分にバイアホールとなる穴を形成した。更にその
感光性ポリイミド樹脂膜に対して380℃,30分間の
キュア処理を施した。
【0082】工程(8):前記工程(2)から工程
(7)を繰り返し行い、4層の多層薄膜配線板を作製し
た。得られた多層薄膜配線板の特性を調査した結果を表
1に示す。表1より明らかなように、回路パターンの幅
Lを実測したところ、その値は16.5±0.9μmで
あった。従って、回路パターンの幅Lは設計値である1
7μmにほぼ一致しており、かつ寸法のばらつきも±
0.9μmと極めて小さかった。
【0083】そして、回路パターンをSEMによって観
察したところ、前記実施例1〜4の結果と同様に、回路
パターンは緻密性、平滑性及び密着性に優れていること
が判明した。 〔比較例1〕次に、比較例1の多層薄膜配線板の製造方
法について説明する。本比較例1は、三種の金属をスパ
ッタリングすることにより回路パターンを形成する点に
特徴を有する。
【0084】工程(1):実施例4の工程(1),
(2)と同様に、Al2 3 基板上に第一層めの回路パ
ターンを形成し、かつその上に感光性ポリイミド樹脂膜
を形成した。そして、その感光性ポリイミド樹脂膜をプ
リベークし、かつ露光・現像を行った後、キュア処理を
施した。
【0085】工程(2):真空スパッタ装置(徳田製作
所製:CFS−8EP)を用いて、前記樹脂膜上及びフ
ォトレジスト上に先ず0.1μmのCr薄膜を形成し
た。次に、そのCr薄膜上に同真空スパッタ装置によっ
て7.0μmのCu層を形成した。更に、前記Cu薄膜
上に同真空スパッタ装置によって1.0μmのNi薄膜
を形成した。
【0086】つまり、本比較例1におけるCu,Niス
パッタリングは、前記実施例1等における無電解Cuめ
っき及び無電解Niめっきに相当するものである。 工程(3):前記Ni薄膜上にフォトレジスト(東京応
化製:OMR−83)を1.2μm塗布して乾燥を行っ
た後、フォトレジストを露光・現像して部分的にNi薄
膜を露出させた。
【0087】工程(4):HF/HNO3 =1:3溶液
を用いてNi薄膜及びCu層をエッチングし、かつ20
%のHCl溶液を用いてCr薄膜をエッチングすること
により、三種の金属からなる回路パターンを形成した。
【0088】工程(5):アセトンにより回路パターン
上のフォトレジストを剥離した。 工程(6):前記回路パターン上にスピンコートを用い
て感光性ポリイミド樹脂(東レ製:UR−3100)を
30μmの厚さになるように塗布した。前記感光性ポリ
イミド樹脂膜をプリベークした後、露光・現像を行い、
所定部分にバイアホールとなる穴を形成した。更にその
感光性ポリイミド樹脂膜に対して380℃,30分間の
キュア処理を施した。
【0089】工程(7):前記工程(2)から工程
(6)を繰り返し行い、4層の多層薄膜配線板を作製し
た。得られた多層薄膜配線板の特性を調査した結果を表
1に示す。表1より明らかなように、回路パターンの幅
Lの実測値は21.3±6.2μmであり、設計値であ
る25μmに対して数μmほど小さくなっていた。ま
た、比較例1では前記各実施例に比べて寸法のばらつき
が大きかった。
【0090】SEMにより回路パターンの観察を行った
ところ、緻密性、平滑性及び密着性については特に顕著
な問題は見られなかった。しかし、回路パターンにおい
てNi薄膜とCu層とが過エッチングされていたことか
ら、このことが回路パターンの寸法精度を低下させる一
原因であることが示唆された。
【0091】また、上記の結果以外にも、回路パターン
の形成をスパッタリングのみで行う比較例1では、スパ
ッタリングに時間及びコストがかかることがわかった。
更に、この方法では前記各実施例に場合よりも厚い金属
層をエッチングする必要があり、エッチング処理に長い
時間を必要とした。また、Ni薄層はスパッタリングに
よって形成されるものであるため、前記各実施例のよう
にCu層を完全に被覆できるものではないことも判明し
た。
【0092】以上の結果を勘案すると、上述のような問
題のない前記各実施例のほうが比較例1に比して優れて
いるということは明白である。 〔比較例2〕次に、比較例2の多層薄膜配線板の製造方
法について説明する。本比較例2は、チャンネル状のレ
ジストパターンを形成した状態で回路パターンを形成す
る点に特徴を有する。
【0093】工程(1):比較例1の工程(1)と同じ
く、アルミナ(Al2 3 =93%)基板上に第一層め
の回路パターンを形成し、かつその上に感光性ポリイミ
ド樹脂膜を形成した。そして、その感光性ポリイミド樹
脂膜をプリベークし、かつ露光・現像を行った後、キュ
ア処理を施した。
【0094】工程(2):真空スパッタ装置(徳田製作
所製:CFS−8EP)を用いて、前記樹脂膜上及びフ
ォトレジスト上に先ず0.1μmのCr薄膜を形成し
た。次に、そのCr薄膜上に同真空スパッタ装置によっ
て0.2μmのCu薄膜を形成した。
【0095】工程(3):前記Cu薄膜上にフォトレジ
スト(東京応化製:OMR−83)を1.1μm塗布し
て乾燥を行った後、フォトレジストを露光・現像して部
分的にCu薄膜を露出させた。
【0096】工程(4):HNO3 溶液を用いてCu薄
膜をエッチングし、かつ20%のHCl溶液を用いてC
r薄膜をエッチングすることにより、二種の金属からな
るプレ回路パターンを形成した。
【0097】工程(5):基板上にマスクを配置した
後、前記プレ回路パターンの非形成部分にスピンコート
を用いて感光性ポリイミド樹脂(東レ製:UR−310
0)を塗布した。その後、感光性ポリイミド樹脂膜にプ
リベーク、露光・現像及び380℃,30分間のキュア
処理を施すことにより、厚さ8μmのチャンネル状のレ
ジストパターンを作製した。
【0098】工程(6):プレ回路パターン上のフォト
レジストを剥離し、かつプレ回路パターンの表面を活性
化した後、実施例1の工程(6)と同じめっき浴を用い
て無電解Cuめっきを施した。そして、前記プレ回路パ
ターン上に厚さ7.0μmのCu層を形成した。
【0099】工程(7):次いで、実施例1の工程
(7)と同じめっき浴を用いて無電解Niめっきを施
し、Cu層の表面に厚さ1μmのNi薄膜を形成した。 工程(8):四層からなる回路パターン上にスピンコー
トを用いて感光性ポリイミド樹脂(東レ製:UR−31
00)を10μmの厚さになるように塗布した。次い
で、前記感光性ポリイミド樹脂膜をプリベークした後、
露光・現像を行い、所定部分にバイアホールとなる穴を
形成した。
【0100】更にその感光性ポリイミド樹脂膜に対して
380℃,30分間のキュア処理を施した。 工程(9):前記工程(2)から工程(8)を繰り返し
行い、6層の多層薄膜配線板を作製した。
【0101】得られた多層薄膜配線板の特性を調査した
結果を表1に示す。表1より明らかなように、回路パタ
ーンの幅Lの実測値は31.2±3.4μmであり、設
計値である25μmに対して数μmほど大きくなってい
た。また、比較例2では前記各実施例に比べて寸法のば
らつきが大きかった。
【0102】SEMによる観察を行ったところ、回路パ
ターンは前記各実施例ほど緻密な断面を有していないこ
とが確認された。また、チャンネル状パターンの存在に
よって、回路パターンとチャンネル側壁との間にはめっ
き浴に由来する水素ガスが溜まり易かった。このため、
回路パターンの密着性や平滑性は、前記各実施例よりも
かなり劣るものであった。また、この方法ではNi薄層
によってCu層を完全に被覆することはできなかった。
【0103】以上の結果を勘案すると、上述のような問
題のない前記各実施例のほうが比較例2に比して優れて
いるということは明白である。
【0104】
【表1】
【0105】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の多層薄膜
配線板の製造方法によれば、チャンネル状のパターンを
形成せずに回路パターンを形成することが可能なため、
寸法精度や密着性に優れたファインな配線パターンを容
易にかつ安価に形成できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の多層薄膜配線板の製造方法を説明す
るための部分概略正断面図である。
【図2】実施例3の多層薄膜配線板の製造方法を説明す
るための部分概略正断面図である。
【図3】従来のサブトラクティブ法による多層薄膜配線
板の製造方法を示す部分概略正断面図である。
【図4】従来のアディティブ法による多層薄膜配線板の
製造方法を示す部分概略正断面図である。
【符号の説明】
I1 ,I2 (感光性樹脂製の)絶縁層、C1 ,C2
回路パターン、L1拡散防止層、L2 酸化防止層、L3
高電気伝導性金属からなる層、L4 被覆層、Pc
プレ回路パターン。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性樹脂製の絶縁層(I1,I2)と金
    属製の回路パターン(C1,C2)とを交互に積層形成し
    てなる多層薄膜配線板の製造方法において、 前記感光性樹脂製の絶縁層(I1)に対して密着性の良
    い金属からなる拡散防止層(L1)と、酸化し難い金属
    である銅、金、銀、パラジウムから選択される少なくと
    も一種からなる酸化防止層(L2)との二層構造のプレ
    回路パターン(Pc)を前記絶縁層(I1)上にエッチ
    ング法またはリフトオフ法によって形成し、 そのプレ回路パターン(Pc)上に高電気伝導性金属か
    らなる層(L3)をめっきによって析出させ、かつ感光
    性樹脂と反応しない金属からなる被覆層(L4)をめっ
    きによって前記高電気伝導性金属からなる層(L3)上
    に形成した後に、前記各金属によって構成される回路パ
    ターン(C2)上に感光性樹脂製の絶縁層(I2)を形成
    することを繰り返し行うことを特徴とした多層薄膜配線
    板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記感光性樹脂と反応しない金属はニッ
    ケルであることを特徴とした請求項1に記載の多層薄膜
    配線板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記感光性樹脂製の絶縁層(I1)に対
    して密着性の良い金属は、クロムまたはアルミニウムか
    ら選択される少なくとも一種であることを特徴とした請
    求項1または2に記載の多層薄膜配線板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記高電気伝導性金属は銅であることを
    特徴とした請求項1乃至のいずれか一項に記載の多層
    薄膜配線板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記二層構造のプレ回路パターン(P
    c)の厚さを0.1μm〜0.7μmにすることを特徴
    とした請求項1乃至のいずれか一項に記載の多層薄膜
    配線板の製造方法。
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