JP3173736B2 - 静電潜像現像用トナー - Google Patents

静電潜像現像用トナー

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真、静電記録、静
電印刷などにおける静電潜像を現像する画像形成方法に
用いられるトナーに関し、更に詳しくは、静電潜像保持
体とトナー担持体とを一定間隙を設けて配置し、トナー
保持体上に前記間隔より薄い厚さにトナーを担持させ、
一定のバイアス電界を印加しながら、該担持トナーを静
電潜像保持体上の静電潜像に飛翔させて現像させる現像
方法に使用されるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】潜像担持体に静電潜像を形成し、これを
現像剤によって可視像化して記録画像を得る電子複写
機、プリンタ或いはファクシミリ等の画像形成装置で
は、粉体状の現像剤を用いる乾式の現像装置が広く採用
されている。
【0003】かかる粉体状の現像剤としては、トナーと
キャリアを有する二成分系現像剤と、キャリアを含まな
い一成分系現像剤とが公知であり、前者の二成分系現像
剤を用いた二成分現像方式は、比較的安定した良好な記
録画像が得られる反面、キャリアの劣化やトナーとキャ
リアの混合比の変動が発生しやすく、装置の維持管理が
煩雑で、装置全体の構造が大型化しやすくなる欠点を有
している。
【0004】このような観点から、上述の欠点を有しな
い一成分系現像剤を用いた一成分現像方式が注目されて
いる。一成分系現像剤は、トナーのみから成るものと、
これに必要に応じて補助剤を外添したものとがある。ま
たトナーとしては、その各トナー粒子自体に磁性粉を練
り込んだ磁性トナーと、磁性体を含まない非磁性トナー
とがある。ここで、磁性体は一般に不透明であるため、
フルカラーやマルチカラーを含めたカラー画像を磁性ト
ナーによって形成すると、現像された可視像が不鮮明と
なり、鮮やかなカラー画像を得ることはできない。従っ
て、特にカラー現像に対しては、非磁性トナーを用いた
一成分現像方式を採用することが望ましい。
【0005】ところで、近年、2色、マルチカラー、フ
ルカラー等の多色の複写機やプリンターに対し、特に装
置がコンパクトで安価な複写機やプリンターに対する要
求が高まっている。装置をコンパクト化する一つの手段
として、潜像保持体(感光体)上での多色トナーの重ね
現像が提案されている。
【0006】潜像保持体上での重ね現像においては、潜
像保持体上にトナー像を形成させるため、潜像保持体上
のトナー像にトナーが直接接触しない方法、即ち潜像保
持体とトナー担持体を一定間隔を設けて配置し、トナー
担持体上に前記間隔より薄い厚さにトナーを担持させ、
該担持トナーを潜像保持体上の静電潜像に飛翔させて現
像させる現像方法(以後非接触現像と記す)が好まし
い。
【0007】トナーを飛翔させる現像方法には、地肌部
の汚れを除去するためにトナーを潜像保持体から離脱さ
せる方向に一定電界を印加しながら、トナーを潜像保持
体上の静電潜像に飛翔させて現像させる現像方法(以
後、直流バイアス非接触現像と記す)と、トナー担持体
から潜像保持体にトナーを転移させる方向に電界を印加
する期間と、トナーを潜像保持体から離脱させる方向に
電界を印加する期間とを、交互に繰り返し印加しながら
トナーを静電潜像に飛翔させて現像させる現像方法とが
あるが、後者にはトナーの混色という問題があるので、
前者の使用が望ましい。ただ、直流バイアス非接触現像
は、一般に現像飛翔性が悪く、また画像のきれが良くな
い等画像上の問題を有している。
【0008】そこで、非接触現像において、体積平均粒
径10〜20μmで5〜20μmが50体積%以上であ
るトナーを使用するとかぶりのない画像が得られるとい
う提案(特開昭61−130962号公報)がなされて
いるが、近年、より高精細な画像が要求されるので、こ
のようなトナーでは解像力の点で満足されない。また、
非接触現像において、平均粒径が10μm以下のトナー
を用いることが提案(特開昭59−177573号公
報)されており、これによりトナー飛散がなく高解像力
が得られると記載されているが、直流バイアス非接触現
像においては小粒径トナーの飛翔性が著しく劣るため、
粒径の規定として必ずしも充分であるとは考えられな
い。
【0009】更に、特開平2−877号公報には、非磁
性トナー全般について粒度分布を規定したトナーが提案
されているが、全体的に小粒径であるので、直流バイア
ス非接触現像に適用した場合には、飛翔性が著しく劣
り、小粒径トナーの蓄積などの不具合を生じるおそれが
ある。また、直流バイアス非接触現像でのトナー担持体
上での帯電量(Q/M)に関しては、例えば電子写真学
会誌29,(1),9(1990)や電子写真学会誌2
9,(1),14(1990)に3μC/gが現像性が
良好と記載されているが、現像飛翔性は良好なものの画
像の切れが悪く、また特に体積平均粒径を7μmから1
0μmにすると地汚れが生じ易くなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の実情に鑑みてなされたものであって、その目的は多色
の感光体上重ね現像において、混色などの点で有利な直
流バイアス非接触現像に対して、長期にわたって高濃
度、高品質の画像を与えることができる静電潜像現像用
トナーを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
とした結果、特定の粒径(粒度分布)、凝集度及び帯電
量を有するトナーが上記目的に適合することを知見し、
本発明を完成するに至った。
【0012】即ち、本発明によれば、静電潜像を表面に
保持する潜像保持体とトナー担持体とを現像部において
一定の間隙を設けて対向配置させ、絶縁性非磁性トナー
を前記担持体上に前記間隙よりも薄い厚さに担持させ、
一定のバイアス電界を印加しながら、該担持トナーを現
像部において前記潜像保持体表面に飛翔させて現像する
画像形成方法に用いるトナーであって、少なくとも結着
樹脂と着色剤からなり、しかも体積平均粒径が7μmか
ら10μmの範囲にあり、且つ粒径5μm以下のものが
20体積%以下、粒径8μmから12.7μmのものが
30体積%以上であり、そして直列的に配置された目開
き75μm、45μm及び22μmのふるいに2gのト
ナーを投入して得られる凝集度が12から3の範囲にあ
り、さらにトナー担持体上での該トナーの平均帯電量の
絶対値が5から15μC/gの範囲にあることを特徴と
する静電潜像現像用トナーが提供される。
【0013】更に、本発明によれば、トナー担持体上で
該トナーの75重量%以上が平均帯電量と同一極性で且
つその絶対値が2μC/g以上であることを特徴とする
上記の静電潜像現像用トナーが提供される。
【0014】本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、直流
バイアス非接触現像においては、トナー粒径が大きいと
現像飛翔性は有利だが、解像力や画像の鮮明さに欠け
る。また、トナー粒径を小さくしていくと、解像力は良
化するが徐々に現像飛翔性が悪化し、特に5μm以下の
トナーは現像飛翔性が悪く、その含有量が多いと繰り返
し使用により5μm以下のトナーの含有量が増し、画像
がプアーになるなどということがわかってきた。従っ
て、本発明のトナーは、体積平均粒径が7〜10μmの
範囲にあり、しかも粒径5μm以下のものが20体積%
以下且つ粒径8〜12.7μmのものが30体積%以上
であることを特徴とする。体積平均粒径が10μm超過
の場合は、解像力や画像の鮮明さに欠けるし、逆に体積
平均粒径が7μm未満であったり、あるいは粒径5μm
以下のものが20体積%超過であったりした場合には、
現像飛翔性が悪くなる。
【0015】なお、トナーの粒度分布は種々の方法で測
定できるが、本発明では小孔通過法(コールターカウン
タ法)を用いて行なった。測定装置として、コールター
カウンターTAII型(コールター社製)を用い、電解液
として1%食塩水、アパーチャーを100μmとして測
定した。
【0016】また、凝集度はトナー間の接着力を表わす
指標で、その値が大きいとトナー間の接着力が大きく現
像飛翔性が悪化する。逆に、その値が小さいと地汚れが
発生し易くなる。従って、本発明のトナーにおいては、
75μm、45μm及び22μmのふるいをその順に直
列的に並べ、2gのトナーを投入した際に得られる凝集
、12〜3の範囲である
【0017】なお、本発明におけるトナーの凝集度は、
パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)を用い、目
開き75μm、45μm及び22μmのふるいをこの順
に上から並べ、目開き75μmのフルイに2gのトナー
を投入して、振幅1mmで30秒間振動を与え、振動後
各ふるい上のトナー重量を測定、それぞれに0.5、
0.3及び0.1の重みをかけ加算して百分率で算出し
たものである。
【0018】また、トナーの帯電量(Q/M)に関して
は、その絶対値が大きいと、トナー担持体との間のクー
ロン力が増し現像飛翔性が悪くなる。一方、Q/Mの絶
対値が小さいと、静電潜像に対する束縛力が弱まるため
全体にきれが悪い画像となり、また、地汚れも発生し易
くなる。その上、地汚れに関しては、逆極性のトナーば
かりでなく、絶対値が1μC/g以下のいわゆる弱極性
トナーの存在が大きく影響することがわかった。従っ
て、本発明のトナーは、トナー担持体上での平均Q/M
の絶対値が5〜15μC/gの範囲にある。そしてトナ
ー担持体上でトナーの75重量%以上が平均Q/Mと同
一極性で且つ絶対値が2μC/g以上であることが好ま
しい。トナー担持体上でのトナーの平均Q/Mが15μ
C/gを超過する場合には、現像飛翔性が悪くなり、逆
に平均Q/Mが5μC/g未満の場合には、画像のきれ
が悪くなり且つ地汚れを発生し易くなる。また、トナー
担持体上でトナーの平均Q/Mと同一極性のものが75
重量%未満であったり、又は平均Q/Mの絶対値が2μ
C/g未満である場合には、地汚れが発生し易い。
【0019】本発明におけるトナーの平均Q/Mは、ト
ナー担持体上のトナーをエアーでファラデーゲージ内に
補集する、いわゆる吸引式ファラデーゲージ法を用いて
測定したものである。また、Q/M分布の測定に関して
は種々の方法があるが、本発明ではイースパートアナラ
イザー(ホソカワミクロン社製)で得られたQ/dとd
及びトナーの真比重よりQ/M分布を算出する手段と、
前述の吸引式ファラデーゲージ法でエアー吸引力を変え
ながらQ/M分布を算出する手段を併用して測定した。
【0020】本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂と
着色剤とから構成されるが、本発明のトナーで使用され
る結着樹脂としては、従来からトナー用結着樹脂として
使用されてきたものの全てが適用される。具体的には、
ポリスチレン、ポリクロロスチレン、ポリビニルトルエ
ンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン
/p−クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン
共重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレ
ン/ビニルナフタリン共重合体、スチレン/アクリル酸
メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合
体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/
アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸
メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合
体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン
/α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/
アクリロニトリル共重合体、スチレン/ビニルメチルエ
ーテル共重合体、スチレン/ビニルエチルエーテル共重
合体、スチレン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレ
ン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合
体、スチレン/アクリロニトリル/インデン共重合体、
スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/マレイン酸
エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチ
ルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩
化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリエステル、ポリビニルブチルブチラール、ポ
リアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹
脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、
芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワッ
クスなどが挙げられ、これらは、単独であるいは2種以
上混合して使用される。
【0021】また、本発明のトナーに使用される着色剤
としては、従来からトナー用着色剤として使用されてき
た顔料及び染料の全てが適用される。具体的には、カー
ボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシ
ン染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、デュポ
ンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルーク
ロリド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリー
ン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレーキ、クロム
イエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、マラカ
イトグリーン、マラカイトグリーンヘキサレート、オイ
ルブラック、アゾオイルブラック、ローズベンガル、モ
ノアゾ系染顔料、ジスアゾ系染顔料、トリスアゾ系染顔
料などが挙げられる。
【0022】なお、本発明のトナーにおいては、極性を
制御するために、極性制御剤を配合することが効果的で
ある。この場合の極性制御剤としては、例えばニグロシ
ン系染料、四級アンモニウム塩、アミノ基含有のポリマ
ー、含金属アゾ染料、サリチル酸の錯化合物、フェノー
ル化合物などが挙げられる。
【0023】更に、本発明のトナーにおいては、離型性
をもたせるために、低分子量のポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどの合成ワックス類の他、キャンデリラワック
ス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、ホ
ホバ油などの植物系ワックス類;みつろう、ラノリン、
鯨ろうなどの動物系ワックス類;モンタンワックス、オ
ゾケライトなどの鉱物系ワックス類;硬化ヒマシ油、ヒ
ドロキシステアリン酸、脂肪酸アミド、フェノール脂肪
酸エステルなどの油脂系ワックス類を含有することがで
きる。
【0024】本発明で用いるトナーには、前記の極性制
御剤、離型剤の他に、必要に応じてトナーの熱特性、電
気特性、物理特性などを調整する目的で、各種の可塑剤
(フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチルなど)、抵抗
調整剤(酸化錫、酸化鉛、酸化アンチモンなど)等の助
剤を添加することも可能である。更に、本発明のトナー
には、必要に応じて、前記の極性制御剤、離型剤、助剤
等以外の添加剤を混合することもできる。該添加剤とし
ては、例えばコロイダルシリカ、酸化チタン、酸化アル
ミニウム等の流動付与部剤がある。なお、流動付与部剤
としては、一次粒子の粒径が0.1μmより小さく、表
面をシランカップリング剤やシリコンオイル等で疎水化
処理し、疎水化度40以上のものが好ましい。
【0025】本発明のトナーは、多色の感光体上重ね現
像に有利な、直流バイアス非接触現像方式に効果的に適
用され、該方式において、長期にわたって高濃度、高品
質の画像を形成させる。本トナーは直流バイアス非接触
現像方式の全てに適用されるが、以下トナー担持体の表
面近傍に多数の微小閉電界を形成させ、且つ該トナー担
持体上に担持されたトナーを潜像保持体上へ飛翔させる
という画像形成方法に適用した場合について、詳しく説
明する。
【0026】図1にこの画像形成方法の実施に有用な代
表的な現像装置のトナー担持体部を中心とした概要を示
す。図1において、トナータンク70に内蔵されている
トナー60は、撹拌羽根(トナー供給補助部材)50に
よりトナー供給部材(スポンジローラ又はファーブラシ
など)40に強制的に寄せられ、トナー60はトナー供
給部材40に供給される。一方、現像を終了したトナー
担持体(現像ローラ)20は、矢印の方向に回転し、ト
ナー供給部材40との接触部に至る。トナー供給部材4
0はトナー担持体20と逆方向に回転し、トナー担持体
20とトナー60に帯電を与え、トナー担持体20上に
トナー60を付着させる。更にトナー担持体20は回転
し、トナー担持体20上の付着トナーは、トナー層厚規
制部材(弾性ブレード)30により、厚みを制御されな
がら帯電も安定化され、現像間隙80に達する。トナー
担持体20、トナー供給部材40に直流バイアス電圧を
印加すると、現像間隙80において、形成された電界に
よって、トナーが潜像保持体(感光体)10表面に飛翔
し、電界飛翔現像により、潜像が現像される。
【0027】次に、このタイプ(電極タイプ)のトナー
担持体20へのトナー付着のメカニズムについて説明す
る。トナー担持体20の例としては、例えば図2に示さ
れるように、その表面に誘電体部と導電体部とが微小面
積で混在するように構成されている。面積の大きさは、
形状が円形であるとした場合、径が30〜2000μ
m、好ましくは100〜400μmの大きさの微小面積
がランダムに又はある規則にしたがって分散している。
面積比としては、誘電体部の面積が50〜80%の範囲
が好ましい。
【0028】トナー付着は次のようになる。まず、現像
を終了したトナー担持体20は、矢印の方向に回転して
トナー供給部材40と接触する。ここで現像しなかった
非画像部の残トナーは、トナー供給部材40により機械
的、電気的にかきとられ、誘電体部は摩擦によって帯電
する。このとき前の現像によるトナー担持体20とトナ
ーの電荷は、摩擦により一定化され、初期化される。次
に、供給部材40によって運ばれたトナーは、摩擦によ
り帯電し、トナー担持体20の誘電体部に静電的に付着
する。このときの極性は、感光体電荷に対してトナーは
逆極性に、またトナー担持体20の誘電体部は同極性と
なる。このときのトナー担持体20上の電界は、図2に
示されるようにマイクロフィールド(閉電界)となり、
電界傾度の大きい電界となって、トナーを多層に付着さ
せることが可能となる。また、付着したトナーは閉電界
となっているので、トナー担持体20側に強く引かれ、
離れにくい状態となる。
【0029】このトナー層は、更にトナー層厚規制部材
30によりトナー層厚が制御され、現像間隙80に達す
る。現像間隙80でのトナー担持体20と潜像保持体1
0間の電界により、トナー担持体20上のトナーは潜像
保持体10表面に飛翔し、現像が行なわれる。
【0030】現像装置の部品についても多くの種類のも
のが使用できるが、トナーとの離型性、耐久性から好ま
しい材料のみに絞ると、表1のようになる。
【0031】
【表1】
【0032】次に、表面に誘電体部と導電体部とが小面
積で混在するように構成されたトナー担持体の作製方法
について説明すると、例えば次のような方法が採用され
る。 (i)まず、表面を溝加工した金属ローラを作製する。溝
加工方法としては、アヤメローレット加工などの方法で
行なう。溝は、0.1〜0.5mmピッチとし、ローラ
長手方向に対して、約45度の角度に加工する。〔参
照;図3(a)〕 (ii)次に、溝加工した金属表面に、例えばふっ素樹脂
(ルミフロンLF200;旭ガラス社製)をコーティン
グし、100℃で約30分間硬化乾燥する。塗布厚みは
溝が完全に埋まる状態にする。〔参照;図3(b)〕 (iii)続いて、ローラの表面を切削又は研磨加工により
導電面が微小面積で混在するように削り、導電部面積が
20〜50%になるように削る。〔参照;図3(c)〕
【0033】もちろん、上記に示したトナー担持体でな
くても、金属部材をサンドブラスト処理したもの、金属
部材を樹脂で薄層コートしたものでも使用できる。
【0034】また、本発明のトナーは、二成分磁気ブラ
シ現像で規制部材を設け、非接触現像を行なう現像方法
においても使用される。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。なお、部は重量部を表わす。
【0036】実施例1 結着樹脂 ポリエステル系重合体(Tg68℃) 95部 離型剤 低分子量ポリプロピレン 5部 着色剤 カーボンブラック 8部 帯電制御剤 サリチル酸亜鉛塩 3部
【0037】上記組成の各混合物を溶融混練し、冷却後
ハンマーミルを用いて粗粉砕し、次いでエアージェット
方式による微粉砕機で微粉砕した。得られた各微粉砕品
を分級して、平均粒径を9.1μmとした。本粒子10
0部に対して疎水性シリカ(ヘキスト社製H2000)
0.8部を添加混合して、本発明のトナーを得た。得ら
れたトナーの各物性値を表2に示す。
【0038】次に、図3(c)に示すような断面を有す
るトナー担持体〔図3(a)〕(誘電部と導電部が微小
面積で混在し、これらの面積比は60%のもの)を備付
した現像装置を用意し、かかる現像装置に前記トナーを
装着し、リコー社製複写機FT4450の改造機を使用
して画像出しを行なった。ここで、潜像保持体とトナー
担持体間のギャップを150μmに設定した。なお、ベ
タ部の画像濃度は直径30mmで濃度1.60の部分の
複写濃度で、シャープ性は1mm幅の直線の複写像のよ
れ具合いを目視で5段階で評価したものである。また、
地汚れは地肌部の濃度からもともとの転写紙の濃度を引
いたものである。評価結果を表2に示す。また、Q/M
分布の測定結果を図4に示す。
【0039】実施例2〜及び比較例1〜 極性制御剤処方・添加剤処方以外は実施例1と同一組成
・同一製法でトナーを得た。極性制御剤処方、添加剤処
方、各物性値、評価結果を表2又は表3に示す。なお、
表2及び表3中のH2000はヘキスト社製の疎水性シ
リカ、MU130は信越シリコン社製の疎水性シリカ、
RF130はデグサ社製の疎水性シリカであって、H/
RF等々はそれぞれを混合使用したものである。
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】本発明の静電潜像現像用トナーは、 (イ)体積平均粒径が7〜10μm、粒径5μm以下の
ものが20体積%以下且つ粒径8〜12.7μmのもの
が30体積%以上、 (ロ)直列的に配置された目開き75μm、45μm及
び22μmのふるいに2gのトナーを投入して得られる
凝集度が12から3の範囲、 (ハ) トナー担持体上でのトナーのQ/Mの絶対値が5
〜15μC/g、という物性値を有する構成にしたこと
から、好ましくはさらに (ニ) トナー担持体上でトナーの75重量%以上が平均
Q/Mと同一極性で且つその絶対値が2μC/g以上、
という物性値を有するという構成にしたことから、本ト
ナーを直流バイアス非接触現像に使用すると、現像飛翔
率が高く、画像のきれがよく、また地汚れもなく、長期
にわたって高濃度、高品質の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に有用な現像剤担持体上にマイク
ロフィールドの電界を形成させる現像装置の一例を示す
現像剤担持体部を中心とした模式断面図である。
【図2】図1で示される装置において、現像剤担持体上
にマイクロフィールドによる閉電界が生成している状態
を説明するための模式断面図である。
【図3】図3(a)〜(c)は、図1に示されるタイプ
の現像装置で使用する現像剤担持体の作製過程における
表面状態を示す模式断面図である。
【図4】実施例1で使用してトナーのQ/M分布の測定
結果を示す図である。
【符号の説明】
10 潜像保持体(感光体) 20 トナー担持体(現像ローラ) 30 トナー層厚規制部材(弾性ブレード) 40 トナー供給部材(スポンジローラ) 50 撹拌羽根 60 トナー 70 トナータンク 80 現像間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−161254(JP,A) 特開 昭54−177573(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08 - 9/09

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像を表面に保持する潜像保持体と
    トナー担持体とを現像部において一定の間隙を設けて対
    向配置させ、絶縁性非磁性トナーを前記担持体上に前記
    間隙よりも薄い厚さに担持させ、一定のバイアス電界を
    印加しながら、該担持トナーを現像部において前記潜像
    保持体表面に飛翔させて現像する画像形成方法に用いる
    トナーであって、少なくとも結着樹脂と着色剤からな
    り、しかも体積平均粒径が7μmから10μmの範囲に
    あり、且つ粒径5μm以下のものが20体積%以下、粒
    径8μmから12.7μmのものが30体積%以上で
    り、そして直列的に配置された目開き75μm、45μ
    m及び22μmのふるいに2gのトナーを投入して得ら
    れる凝集度が12から3の範囲にあり、さらにトナー担
    持体上での該トナーの平均帯電量の絶対値が5から15
    μC/gの範囲にあることを特徴とする静電潜像現像用
    トナー。
  2. 【請求項2】 トナー担持体上で該トナーの75重量%
    以上が平均帯電量と同一極性で且つその絶対値が2μC
    /g以上であることを特徴とする請求項1記載の静電潜
    像現像用トナー。
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