JP3172862B2 - 軽量コンクリート - Google Patents

軽量コンクリート

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  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽量な発泡スチロ
ールを骨材あるいは芯材として混入した軽量コンクリー
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリートの骨材は、耐衝撃性やす
り減り抵抗性があるなど堅牢で強固なこと、乾燥や湿
潤,温度変化,凍結等の繰り返しに対し物理的に安定な
こと、水やセメント等と反応したりせず化学的に安定
なこと、有害物(有機不純物, 塩分, 粘土塊等)を有
害量含んでいないこと、その他品質のばらつきが少な
いこと、施工管理がしやすいこと等が要求され、従来
から一般に砂,砂利,砕石等(細骨材・粗骨材)が用い
られている。
【0003】しかし、これらの骨材を用いたコンクリー
トは場合により必要以上に重くなるという欠点があり、
また市街地住宅の高層化や地盤条件の制約からも、近
年、膨張頁岩等を原料とした人工軽量骨材や超軽量人工
骨材が製造され、構造用コンクリートの軽量化が図られ
ている。
【0004】さらに、これらの人工軽量骨材や超軽量人
工骨材を使用したものとは異なり、上記砂や砂利等の細
骨材一般における吸水率やばらつき、あるいは不純物
(塩分等)の問題を解消するという目的をも付加した軽
量コンクリートが、特開平7−97283号公報におい
て提案されている。その概要は、吸水率が小さくまた球
形であるために乾燥した状態での貯蔵そして容積,重量
の計量が共に可能であるという、平均粒径が1.5mm
以下の合成樹脂発泡ビーズを骨材に用いることにより、
計量及び水セメント比の管理を簡単化せしめ、骨材の均
一分散を図らしめてコンクリートの品質のバラツキを小
さくし、また中性化性能や水密性、凍結融解抵抗性を向
上させた品質の一定した軽量コンクリートを得るという
ものである。
【0005】また上述の他、コンクリートを軽量化する
方法として、コンクリート中に気泡を混入させる方法が
あり、発泡法(セメントペーストに発泡剤を添加して練
り混ぜ、発泡剤の化学反応によりガスを発生させてつく
る方法)により製造される発泡コンクリートや、起泡法
(セメントペーストに予め起泡剤でつくった泡を混入し
てつくるプレフォーム法)によって製造される起泡コン
クリート等の、気泡コンクリート(多孔質軽量コンクリ
ート)が従来より活用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、人工軽
量骨材や超軽量人工骨材は、何れも膨張頁岩等を原料と
してこれを微粉砕し造粒機等で製造したペレットを乾燥
後高温焼成する等、その製造に特殊な設備や技術を要
し、また骨材内部に多量の空隙を有することが多く従っ
て吸水率が大きく凍結融解抵抗性が低いという欠点があ
る。
【0007】また、特開平7−97283号公報により
提案された、平均粒径が1.5mm以下の合成樹脂発泡
ビーズを細骨材に用いた軽量コンクリートは、平均粒径
が1.5mm以下の合成樹脂発泡ビーズつまり合成樹脂
発泡ビーズを発泡させることなくそのまま細骨材とする
ため、単位体積重量の変動はなく(少なく)、これと混
ぜ合わされるコンクリートの使用量の変動もない(少な
い)。またこの合成樹脂発泡ビーズを大量に均一分散混
入すれば、曲げ圧力や捻り圧力,剪断力に対抗できなく
なる。したがってコンクリート全体における多少の軽量
化は可能であるとしても、大幅な軽量化を図ることはで
きず一方その強度は低下するという問題がある。
【0008】さらに、前記気泡コンクリート(多孔質軽
量コンクリート)のうち、発泡法により製造される発泡
コンクリートは、練り終わった状態のスラリーが非常に
柔らかく、発泡して硬化するまでに重い骨材は沈降しコ
ンクリート内に均一に分散しにくいため、一般に骨材は
用いられない。従ってそのセメントの使用量が大きくな
るという問題がある。一方、起泡法によれば、細骨材,
けい石,パーライトなどの超軽量骨材を用いることか
ら、上記同様のこれら細骨材に係る計量や水セメント比
の管理の困難性、不純物等の問題点が生じる。
【0009】ところで、発泡スチロール、すなわち合成
樹脂発泡ビーズを所定の発泡倍率に予備発泡させてさら
にサイロで乾燥,熟成した後、成形機で予備発泡粒が軟
化するまで加熱した後、冷却する等により製造された発
泡スチロール成形体は、超軽量性,耐圧縮性,耐水性,
自立性(載荷重が作用した場合に側方への変形が極めて
小さいこと),施工性(運搬や変形加工が容易)という
特性を有している。特に圧縮強さは例えば道路構築用盛
土材や橋台などの裏込材として用いられていることから
も証明されている。さらに耐薬品性に関しても石膏,セ
メント等に侵されることはない。したがって発泡スチロ
ールは、直射日光を遮断すれば乾燥や湿潤,温度変化,
凍結等の繰り返しに対し物理的に安定である、水やセメ
ント等と反応したりせず化学的に安定である、有害物を
含んでいない、品質のばらつきが少ない、施工管理がし
やすい、など冒頭に述べたコンクリートの骨材としての
要求品質〜を満たす。一方、その「耐衝撃性やす
り減り抵抗性があるなど堅牢で強固なこと」という品質
は、コンクリート全体としての強度確保の他、主として
採取・保管時や練り混ぜ時に要求されるものであり、製
造・保管等の管理が容易な発泡スチロールについては不
要、あるいは発泡スチロールの特徴である圧縮強さをも
って替えることも可能である。
【0010】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、発泡スチロール成形体をその大きさや形状を適宜選
択してコンクリートの骨材として用いることにより、耐
圧縮性その他の強度を確保した極めて軽量なコンクリー
トを、安価に提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、請求項1の発明は、図面符号を用いて説明すれば、
耐圧縮性を必要とする土台、支柱等のコンクリート構造
物を形成するコンクリートであって、発泡スチロール4
を骨材として混入した発泡スチロール混入コンクリート
層2と、発泡スチロール4が骨材として混入されていな
い発泡スチロール非混入コンクリート層3とにより一体
成形されるとともに、板状剛性部材6がその外面に固着
されて成り、 この板状剛性部材6は、その相互の連結部
間に前記コンクリート2、3の流出防止手段Pを配設し
た遊び空隙が設けられて、前記コンクリート2、3の硬
化に従って該板状剛性部材6相互間をボルト・ナット等
の締結具Zで締め付けて固着するものであることを特徴
とする軽量コンクリート1、を手段の内容とする。
【0012】これにより、先ず、骨材として混入された
発泡スチロール4が超軽量であり且つ混入した発泡スチ
ロール4の体積分に対応して比重の大きいコンクリート
の使用量が削減されるため、コンクリート全体が極めて
軽量となる。さらに、発泡スチロール4は特に耐圧縮性
に富むことから、コンクリート全体としての圧縮強度を
確保することができる。
【0013】次に、発泡スチロール混入コンクリート層
2と発泡スチロール非混入コンクリート層3との2層が
一体成形されて成ることから、発泡スチロール混入コン
クリート層のみから成るコンクリートでは対応困難な曲
げ圧力や捻り圧力,剪断力に対して、発泡スチロール非
混入コンクリート層3が対応作用し、コンクリート全体
として圧縮強さの他に曲げ強度や捻り強度,剪断強度を
向上させる。
【0014】さらに、発泡スチロール4は断熱性を有す
ることからコンクリート全体において断熱作用を発揮せ
しめ、また吸水性が低いことから中性化性能や水密性,
凍結融解抵抗性を向上させる。
【0015】そして骨材である発泡スチロール4の大き
さまたは混入量を自在に変更することにより全体重量を
きわめて簡単に変更することができ、また、発泡スチロ
ール4は簡単・安価に製造することができ且つコンクリ
ートの使用量を大幅に削減できるため、製造コストを大
幅に下げることが可能となる。
【0016】さらにまた、板状剛性部材6が外面に固着
されて成ることから、この板状剛性部材6により、コン
クリートの外面が普通コンクリート以上の強度に補強さ
れるのみならず、その全体においても軽量性と耐圧縮強
度の他さらに剛性が確保される。また、板状剛性部材6
が日光や風雨等を遮断するため、発泡スチロール混入コ
ンクリート層2が表面に位置するコンクリート体であっ
ても、その劣化を有効に防止する。
【0017】請求項2の発明は、上記手段に加えて、発
泡スチロール混入コンクリート層2が、発泡スチロール
非混入コンクリート層3に挟まれて一体成形されて成る
ことを特徴とする軽量コンクリート1、を手段の内容と
する。
【0018】これにより、上記作用に加えて、コンクリ
ートの強度、特には外面の強度が普通コンクリートと同
様に確保される。一方、両層が交互に形成されて発泡ス
チロール混入層を薄く形成し得ることから、比重の軽さ
によって練り混ぜにくい発泡スチロール4をコンクリー
トに均一に混入させ易く、あるいは均一に混入できなか
った場合であってもこれを両側あるいは周側から補強す
ることが可能となり、さらに発泡スチロール4の形状や
大きさが如何なるものであってもこれが表面に露出する
ことが無く紫外線により劣化して表面が黄変してもろく
なるという不都合が防止される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る軽量コンクリ
ート1を、実施例の説明に用いた図面および符号を引用
して説明する。請求項1、2に係る軽量コンクリート1
は、発泡スチロール4を骨材として混入した発泡スチロ
ール混入コンクリート層2と、発泡スチロール4が混入
されていない発泡スチロール非混入コンクリート層3と
から成る。
【0020】骨材として用いられる発泡スチロール4
は、型内発泡法や押出発泡法等により製造された成形体
である。なおその単位体積重量は製造時の発泡倍率によ
って決定され、発泡倍率が大きくなれば軽くなり、小さ
くなれば重くなる。本発明においては、如何なる発泡倍
率の成形体を用いてもよい。なお、成形型枠を例えば3
0ミリ辺の立方体としてこれを大量に用いれば、均一な
大きさ・形状の発泡スチロール4骨材が得られることと
なる。
【0021】上記発泡スチロール4をコンクリートに混
入して形成された発泡スチロール混入コンクリート層2
は、耐圧縮性を必要とする土台、支柱等のコンクリート
構造物における本発明に係る軽量コンクリート1の使用
目的に合わせて、その厚さ,幅,長さ,および配置等が
決定される。この際、混入される上記発泡スチロール4
の形状は、通常の骨材において好適とされる球形や立方
体の他、楕円形、あるいはこれらの表面に凹凸を設けた
もの等どのような形状であってもよい。さらに、ランダ
ムに粉砕したものを用いてもよく、この場合その不定形
な形状により上記表面部に凹凸を設けたものと同様、コ
ンクリートとの連結力が増すことから好適と言える。ま
たその大きさは、例えば5ミリ〜10ミリ径のような一
般の粗骨材程度のものから、さらには20ミリ〜100
ミリ径の大きなもの等、特に限定されず、形成する本軽
量コンクリートの具体的な用途に従って選定される。そ
して、発泡スチロール4をこれらの形状や大きさとする
には、前述の型枠形成する方法の他、大きな塊の発泡ス
チロール4の成形体をカッターや熱線ワイヤーなどを用
いて裁断することによっても行うことができる。一方こ
れらカッター等により鋭利に裁断することなく、上述の
如く不定形に粉砕してもよい。但しこれら粉砕したもの
等については、さらに耐圧縮性を高めるために加圧凝縮
処理することが好ましい。
【0022】発泡スチロール4をコンクリートに混入す
るには、通常の骨材を用いた場合と同様に、発泡スチロ
ール4とコンクリートと水とを、必要分量配合し練り混
ぜればよい。そして発泡スチロールが水等に浮遊して分
離することのないよう、また各発泡スチロール4を包み
込むコンクリート間の結合力が劣ることのないよう、例
えば硬練りとする等、各材料の配合調整を適切に行う。
【0023】なお、本発明における発泡スチロール混入
コンクリート層2は、発泡スチロール4とコンクリート
とのみから成るものに限定されない。その他に従来の砂
や砂利が混合されているとしても、これらの混合量が従
来製品と比べて低減されて明確に軽量化が図られるもの
であれば、これを除外するものではない。
【0024】一方、発泡スチロール4が混入されていな
い発泡スチロール非混入コンクリート層3は、砂・砂利
等を骨材に用いた普通コンクリート、或は骨材が用いら
れていないコンクリート等如何なるものであってもよ
い。またこの層の厚さは、目的に応じて薄くあるいは厚
く形成される。この場合、上記発泡スチロール4は耐熱
性において劣り,変形や強度低下をおこさない温度範囲
が70度C以下であることを考慮して、この発泡スチロ
ール非混入コンクリート層3を例えば耐熱温度が100
0度Cの安山岩など熱伝導率や熱膨張率が小さく耐火性
に優れた骨材を使用したコンクリート層とすれば、その
全体において軽量性と耐火性の相乗効果を発揮する優れ
たコンクリートとなる。
【0025】上記発泡スチロール混入コンクリート層2
と発泡スチロール非混入コンクリート層3とは、図
に示すように1工程あるいは数工程により一体形成
される。なお、図示はしないが、砂・砂利等を骨材に用
いた普通コンクリートの例えば中央部のみに適宜量の発
泡スチロールを投入し、その範囲内で該発泡スチロール
とコンクリート等とを練り混ぜ均一分散させることによ
って、発泡スチロール混入コンクリート層2と発泡スチ
ロール非混入コンクリート層3とを形成してもよい。ま
た、請求項2に係る軽量コンクリート1は、発泡スチロ
ール混入コンクリート層2が発泡スチロール非混入コン
クリート層3に挟まれて一体形成されるものであるが、
その態様は、1層の発泡スチロール混入コンクリート層
2の上面と下面を発泡スチロール非混入コンクリート層
3により挟んだもの、両層を交互に複数層連設させて両
外側面を発泡スチロール非混入コンクリート層3とした
もの、あるいは上記構造体の周側のすべてを発泡スチロ
ール非混入コンクリート層3としたもの、など必要強度
にあわせて決定される。
【0026】なお、これら両層の境界は明確に区画され
る必要はなく、むしろこれら両層の連結が完全強固に行
われるよう、その境界付近においては両層が区別できな
い状態に混合して凝結・硬化するものであるのが好まし
い。また、各層を2段階に分けて流し込む場合には、境
界面に傷をつけるなどして強固な連結を確保するとよ
い。
【0027】上記請求項1、2に係る本発明は、従来よ
り非常に軽いとされている気泡コンクリートに適用する
ことにより、一層好適なものとなる。すなわち起泡コン
クリート系においては骨材が超軽量の発泡スチロール4
に代替されてより軽量となる。一方、骨材が沈降するた
め骨材を用いない発泡コンクリート系においては、発泡
スチロール4の比重の軽さから骨材の使用が可能とな
り、また使用コンクリート量の削減によるコスト削減お
よび一層の軽量化が図られるとともに、圧縮強度も十分
に確保される。
【0028】また、上記軽量コンクリート1の強度をさ
らに向上させるために、鉄筋等の補助材を組み合わせて
も良い。特に腐食が生じにくく、軽量且つ高引張強度、
曲げ強度、ひび割れ抵抗性、剪断強度の特性を有する炭
素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の連続した繊維を
用いて補強すれば、より強く且つ軽くなる
【0029】本発明に係る軽量コンクリート1は、外
に板状剛性部材6を固着して成るものである。板状剛性
部材6は、一般に鉄板が用いられるがその他剛性を確保
できるものであれば材質を問わない。この板状剛性部材
6を固着するには、例えば図に示すように、軽量コン
クリート1の柱体が硬化した後にその外面に張り付けあ
るいは巻き付けた後、板状剛性部材6相互間をボルト・
ナット等の締結具Zで締め付けて行う。一方、現場にお
いて先に板状剛性部材6を組み付けておき、これを成形
型枠として上記練り混ぜた軽量コンクリート1を流し込
んでもよい。これらの場合、コンクリートは養生時に収
縮硬化するため、板状剛性部材6相互の連結部間には例
えばゴムあるいは石綿等の閉塞パッキン材Pを当てがう
などコンクリート流出防止手段を予め設けた上で遊び空
隙を設けておき、コンクリートの硬化に従って締め付け
るようにすれば、かかる圧縮形成によって全体としてよ
り強度が増すため好適である。
【0030】上記各請求項に係る本発明の軽量コンクリ
ート1は、すべて現場打ちコンクリート工法とプレキャ
ストコンクリート工法とを問わず製造可能であり、その
工法の如何を問わない。また用途は、耐圧縮性その他の
強度が確保される限りコンクリート構造物すべてに適応
可能である。
【0031】
【実施例】以下、本発明に係る軽量コンクリート1の実
施例を説明する。図は本発明の実施例であり、発泡ス
チロール混入コンクリート層2と発泡スチロール非混入
コンクリート層3とを交互4層に配置して一体形成した
(図イ)、および発泡スチロール非混入コンクリート層
3を中央に、また発泡スチロール混入コンクリート層3
を周囲に配置して一体形成した(図ロ)軽量コンクリー
ト1の支柱の外面に、板状剛性部材6としての鉄板をボ
ルト・ナットZにより固着したものである。
【0032】なお同図ロは、現場で断面半円状の鉄板6
を2つ組み合わせて中空円柱形の成形型枠として組み付
けておき、これに練り混ぜた軽量コンクリートを流し込
んだものである。鉄板6相互の連結部には、コンクリー
ト流出止めのゴム材Pを配設した遊び空隙が設けてあ
り、コンクリートの硬化に従ってボルト・ナットZを締
め付けて完成させる。この実施例によれば、軽量な支柱
によって他の重量構造体を十分に支持することができ、
橋脚やビルの支柱として活用できる。
【0033】
【発明の効果】請求項1に係る軽量コンクリートにあっ
ては、発泡スチロール混入コンクリート層と発泡スチロ
ール非混入コンクリート層とを一体形成したことから、
コンクリート全体としてきわめて軽量であり、さらに圧
縮強さをも確保することができる。
【0034】そして、上記2層形成によって、発泡スチ
ロール混入コンクリート層のみから成るコンクリートで
は対応できない曲げ圧力や捻り圧力,剪断力に対して、
十分に対応することができる。
【0035】さらに、断熱作用を発揮せしめ、計量及び
水セメント比の管理を容易にし、中性化性能や水密性、
凍結融解抵抗性が向上する。また、製造に際し軽量化の
程度を極めて容易に変更することができ、製造コストは
大幅に低下する。
【0036】またさらに、軽量コンクリートの外面に板
状剛性部材を固着したことから、コンクリートの外面が
普通コンクリート以上の強度に補強されるのみならず、
その全体においても軽量性と耐圧縮強度の他さらに剛性
が確保される。また、板状剛性部材が発泡スチロール混
入コンクリート層を被覆するため劣化が防止される。
【0037】請求項2に係る軽量コンクリートにあって
は、発泡スチロール混入コンクリート層が、前記発泡ス
チロール非混入コンクリート層に挟まれて一体成形され
て成ることから、上記効果に加えて、コンクリートの強
度、特には外面の強度が普通コンクリートと同様に確保
される。そして、両層の交互形成により、均一な発泡ス
チロール混入コンクリート層の形成作業が極めて容易と
なる。
【0038】その他、本発明の軽量コンクリートは耐圧
縮性を必要とする土台、支柱等のコンクリート構造物に
おけるあらゆる用途に対応可能であり、また本発明に係
る軽量コンクリートにより製造された製品についての運
搬,施工,その他の取り扱いが極めて簡単となるという
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軽量コンクリートの実施例を示す
斜視図である。
【図2】本発明に係る軽量コンクリートの製造工程の実
施例を概念的に示す断面図である。
【図3】本発明に係る軽量コンクリートの他の製造工程
の実施例を概念的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 軽量コンクリート 2 発泡スチロール混入コンクリート層 3 発泡スチロール非混入コンクリート層 4 発泡スチロール 6 板状剛性部材 Z 締結具 P パッキン材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−41782(JP,A) 特開 昭61−242970(JP,A) 特開 平2−184582(JP,A) 特開 昭56−37277(JP,A) 特開 昭49−113422(JP,A) 特開 昭59−203752(JP,A) 特開 平6−185163(JP,A) 特開 平6−185162(JP,A) 特開 平6−306816(JP,A) 特開 平2−24286(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 38/00 - 38/10 B28B 23/00 - 23/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐圧縮性を必要とする土台、支柱等のコ
    ンクリート構造物を形成するコンクリートであって、発
    泡スチロールを骨材として混入した発泡スチロール混入
    コンクリート層と、発泡スチロールが骨材として混入さ
    れていない発泡スチロール非混入コンクリート層とによ
    り一体成形されるとともに、板状剛性部材がその外面に
    固着されて成り、 この板状剛性部材は、その相互の連結部間に前記コンク
    リートの流出防止手段を配設した遊び空隙が設けられ
    て、前記コンクリートの硬化に従って該板状剛性部材相
    互間をボルト・ナット等の締結具で締め付けて固着する
    ものである ことを特徴とする軽量コンクリート。
  2. 【請求項2】 発泡スチロール混入コンクリート層が、
    発泡スチロール非混入コンクリート層に挟まれて成るこ
    とを特徴とする請求項1記載の軽量コンクリート。
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