JP3172663B2 - ディジタル記録再生装置 - Google Patents

ディジタル記録再生装置

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JP3172663B2 JP29979995A JP29979995A JP3172663B2 JP 3172663 B2 JP3172663 B2 JP 3172663B2 JP 29979995 A JP29979995 A JP 29979995A JP 29979995 A JP29979995 A JP 29979995A JP 3172663 B2 JP3172663 B2 JP 3172663B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高能率符号化によ
り、記録信号の帯域を圧縮することで、比較的長時間の
記録と数種類の速度の高速再生を可能にしたディジタル
磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、商品化されている記録可能なパッ
ケージメディアとしては、ビデオテープレコーダ、DA
T等の磁気現象を利用したヘリカルスキャン方式による
テープへの記録方式、フロッピーディスク等の磁気を利
用した円盤状の記録媒体に記録する方式、記録媒体の相
変化現象を利用した光によるディスクへの記録方式があ
げられる。研究段階の記録方式としては、カー(Ker
r)効果を利用した光磁気ディスクや、垂直磁気による
テープまたはテープへの記録方式がある。
【0003】磁気による方式においては、いずれも再生
時に電磁誘導によって信号を読み出すもので読み出しヘ
ッドと記録媒体との相対速度と再生出力が比例する。
【0004】レーザーを用いる光磁気や相変化の場合
は、反射率やカー効果等の読み出しヘッドと記録媒体の
相対速度とは関係のない現象を利用して信号を読み出し
ている。また、この記録方式の利点は非接触であること
であり、そのためには記録媒体のレーザーの反射が安定
していなければならない。そのため、ほとんどの場合記
録媒体としてディスクを用いている。
【0005】将来の記録方式のひとつとして、磁気ヘッ
ドで磁気テープに書き込み、ギャプのある磁気ダイポー
ル型ヘッドを磁気テープに接触させ、書き込まれた信号
に対応した磁気ポテンシャルを磁気ダイポール型ヘッド
へ転写し、その磁気ダイポール型ヘッドにレーザーを照
射しその反射光によるカー効果を検出して、最終的に磁
気テープに記録された磁気信号を読み出す方式が提案さ
れている。
【0006】その提案によれば信号は多チャネルに分割
され並列に記録される。トラックはテープの長手方向に
平行である。トラックは数百本から千本程度記録でき、
それらの信号は同時に読み出すことができる。トラック
幅は5〜10μmである。条件、媒体の特性、設計等に
よってトラック幅が広くなりディジタルVCRより記録
密度が低くなってしまうことも起こり得るが、比較的狭
トラック化短波長化に向いた記録再生方式である。
【0007】この固定ヘッドのVCRの特徴をまとめる
と、同時に数百ビットの信号を読み出すので1ビットに
ついて信号を読み出す時間を長くできる。そのことによ
って、時間軸方向に長く時間積分でき、結局再生時の信
号振幅は変化なくともCNRをよくすることができる。
それによって狭トラック化短波長記録が行えると言え
る。これに対し、従来のヘリカルスキャンのVCRは電
磁誘導によって信号を再生するので、ヘッドとテープの
相対速度を高くすることによって再生時の信号振幅を大
きくするが、その際機器ノイズが十分小さければCNR
はほとんど変化はない。この点で、光磁気の固定ヘッド
VCRの方が従来のヘリカルスキャンVCRよりもより
高密度記録ができる可能性が大きい。
【0008】また、テープに記録するわけであるので、
体積当たりの記録密度が大きいという利点を持ってい
る。また、従来のヘリカルスキャンのVCRとは異なり
トラックは斜めでなくトラックに平行なので、従来のV
CRとは異なった操作運用が可能となる。
【0009】トラッキングについては、インサート編集
等を考えない場合は、1度記録したら後は再生だけとな
るので、再生側の信号処理で対応するこができる。ま
た、全部のデータを書き換える場合も同様である。
【0010】一方、家庭用ディジタルビデオカセットテ
ープレコーダ(ディジタルVCRと略す)はその規格使
用について、HD・DIGITAL VCR CONF
ERENCEが設置されて国際的な合意が得られてい
る。その合意には、同じ機構系を用いて現行テレビジョ
ン方式(SDTVと略す)、HDTV、米国のATV方
式が記録できる。
【0011】SDTVを記録するVCR(SD−VCR
と略す)の特徴は、データ圧縮されたデータはシンクブ
ロック(SBと略す)単位で独立で、高速再生やドロッ
プアウトが発生した場合でも、SB毎の画像データに復
号できる。図14、図15に示すように高速再生時には
間欠的にしか再生されない。またこの時、トラックとヘ
ッドについて位相制御を行わないと、再生されるテープ
位置がずれる。このことは図12、図13の2つのヘッ
ド配置に共通である。SD−VCRにおいては、このよ
うな場合でも画像データに復元可能である。
【0012】また、当然別の値のテープ送り速度で記録
すると、トラックの傾きが変わりテープパターンを一定
に保つことができなる。したがって、そのテープ送り速
度を想定していないディジタルVCR機器での再生時の
互換性を保つことができない。
【0013】また、ATV方式はMPEG規格にしたが
った規格として国際標準として合意されると思われる。
MPEG規格においては、図16に示すように前方向予
測と双方向予測の技術が用いられている。この前方向予
測と双方向予測の元になる画像をIピクチャー、前方向
予測のみで構成される画像をPピクチャー、双方向予測
で構成される画像をBピクチャーと呼ばれている。Iピ
クチャーにおける単独で復号できる最小単位はスライス
である。しかし、このスライスは図14、図15に示す
ような高速再生時に再生できる領域のデータ量よりもデ
ータ量が多い。また、Pピクチャー、Bピクチャーは参
照するべき元の画像が完全な画像として得られていない
と復号ができない。したがって、MPEGの規格の映像
信号をディジタルVCRに記録した場合は、高速再生で
は映像を復号することはできない。
【0014】ATV方式では、映像信号のデータ量は約
19.4Mbpsであり、SD−VCRの映像信号のみ
のデータ容量は約24.9Mbpsであるため、その差
の約5.5Mbpsのデータ記録領域を別の信号の記録
に使用できる。したがって、ATV方式の映像信号を記
録するVCR(ATV−VCRと略す)においては、そ
の記録領域を使って高速再生用のデータ等を記録する。
このことについての具体的な提案は、前述のHD・DI
GITAL VCR CONFERENCEにおいて、
国際標準規格として検討されている。
【0015】また、ATV方式の映像信号は、パケッタ
イズドエレメンタリストリーム(PESと略す)パケッ
トとトランスポートパケットという2つのパケット形式
のディジタル信号にフォーマット変換されて伝送され
る。このパケット形式のディタル信号伝送では、映像信
号と音声信号だけでなく、その他の一般のディジタル信
号も同じ信号線または伝送路で伝送するこができる。
【0016】そして、このATV信号を記録するATV
−VCRでは、このようにパケット化された映像信号、
音声、その他のデータも記録することができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】SD−VCRでは、図
14、図15に示すように高速再生時には間欠的にしか
再生されない。またこの時、トラックとヘッドについて
位相制御を行わないと、再生されるテープ位置がずれ
る。このことは図12、図13の2つのヘッド配置に共
通である。同じように、記録時にテープ送り速度を勝手
に変えると、トラックの傾きが変わりテープパターンを
一定に保つことができなる。したがって、他のVCR機
器での再生時の互換性を保つことができない。
【0018】従来のヘリカルスキャンのVCR記録では
記録波長は再生できる限界によって決まる。書き込み時
は比較的短波長の記録が可能である。また、記録時のデ
ィジタル信号のデータレートが高くなるとテープフォー
マットを変えなければならない。
【0019】したがって、再生できる記録波長の限界値
と入力のデータレートの両方を考慮してテープパターン
やシステム全体を設計する必要がある。記録時に入力信
号のデータレートに従ってテープ送り速度を変えて記録
時間を最長にしようとするとテープフォーマットが保て
ず、他のVCR機器での再生時の互換性がなくなる。結
局、実際には入力のデータレートに最適な記録時間を適
応的に設定するのは不可能である。
【0020】固定ヘッドによる多チャネル並列記録方式
のVCRにおいても、テープに記録する場合は、やはり
頭出しや高速再生に工夫が必要である。つまり、テープ
が順に送り出されてくるという物理的な制約によって、
読み出されてくる信号はシリアルデータということにな
り、別の場所へのアクセス性も悪いのであるから、これ
らの点を克服しなければならない。一方、トラック方向
には比較的自由にアクセスまたはチャネル分割できるか
らこの長所を利用する。
【0021】トラックの信号を同時に読み出すので、時
間方向だけ出なく、トラック方向にも波形間干渉が起こ
る。
【0022】記録時にはテープに対して信号の記録位置
がテープの長手方向の位置によってずれが生じていて
も、また同じメカで別のテープに記録した場合にテープ
にたいする相対位置がずれていても、また、別のメカで
別のテープに記録した場合にメカ系のバラツキによって
テープに記録した信号のテープに対する相対位置がずれ
ても、再生時の同時に読み出すトラック方向のサンプリ
ング位置の数を2倍から4倍に増やすことによって信号
処理だけによってディジタル信号の値の判別が行える。
波形間干渉があっても同じである。つまり、記録信号の
トラックがテープ幅方向にずれて記録されても、再生ヘ
ッドの一部である受光部で受光できる範囲内であれば信
号処理だけでトラック毎のディジタル値を判定できる。
【0023】しかし、後から内容を書き換える時には、
他の領域の信号に影響を与えない記録ができるようなト
ラッキング方式が必要である。たとえば検索のための信
号等を記録して、後から他のディジタル信号に影響を与
える事なくその内容だけを書き換えることを考えると、
従来の技術の項で述べたトラッキングの方法にさらに別
の工夫が必要である。
【0024】検索については、一定時間毎に検索のため
の映像信号を選びその映像信号の一部を利用すること
で、ユーザーが検索動作として場面を選び易くすること
ができるが、一定時間に映像信号を選ぶ方法では場面が
変わらないのに検索のデータとして何度も重複して同じ
場面が選ばれたりする。また、場面が短時間で変わる場
合には必要な場面が抜けてしまうことも起こる。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は以下のような手段を講じた。 即ち、本発明に係
るディジタル記録再生装置は、磁気ヘッドで信号を磁気
テープに書き込み、該書き込まれた磁気テープに磁気ダ
イポール型ヘッドを接触させ、該磁気ダイポール型ヘッ
ドにレーザーを照射し、磁気テープに記録された信号を
読み出すディジタル記録再生装置において、入力のディ
ジタル信号のデータレートに従ってテープ送り速度を変
える手段によって、記録波長を一定に保って記録すると
共に、入力のディジタル信号のデータレートの値によっ
て、そのデータレートを段階的に区別し、それぞれの段
階のデータレートに従ってあるテープ速度を割り当てて
処理に使われるクロックを設定し、1つの段階に属する
ディジタル信号については記録波長、記録時間が同じに
なるようにする。ディジタル機器には幾つかの仕様があ
り、それぞれの機器で扱われるデータレートの値は同じ
ではない。固定ヘッドによる多チャネルの並列記録再生
方式においては、テープ送り速度を変えてもテープフォ
ーマットを一定に保つことができるため、入力のディジ
タル信号のデータレートに関係なく記録波長を一定に保
つようにテープ送り速度を変えることによって、テープ
フォーマットを保ったまま記録時間を長くすることが可
能である。
【0026】ここで、テープ上に記録された信号をある
一定のテープ送り速度で読み出し、記録時の信号のデー
タレートに関係なくそのテープ上の記録ビット長とその
テープ送り速度のみによって決まるデータレートで他の
ディジタル記録再生機器にデータを送りまたは通信回線
に信号を出力する。従来と同じ磁気記録とカー効果によ
る再生の固定ヘッドVCRにおいては、記録時の特性か
または読み出し時のレーザー光のスポット径で記録波長
の限界が決まるが、テープフォーマットを変えないとい
う条件のもとでもテープ速度を変えることでその最短記
録波長に関係なく入力信号のデータレートに対応するこ
とができる。再生に要する時間が短くなるとCNRが悪
くなること、また、波形間干渉も相対的に多くなること
等の理由で、記録できる入力のディジタル信号の限界の
データレートが決まる。ただし、テープの長さは十分長
く、記録ヘッドまたは再生ヘッド及び信号処理の周波数
帯域は十分広いとする。
【0027】また、同時に読み出す多チャネルの信号と
それぞれのチャネルの時間順に読み出される信号の2つ
の信号列に対して最尤複合法を行い、多チャネルの信号
とそれぞれのチャネルの時間順に読み出される信号の2
つの信号列に対して、それぞれパーシャルレスポンス方
式とビタビ復号法を適用し、多チャネルの信号とそれぞ
れのチャネルの時間順に読み出される信号の2つの信号
列に対して、それぞれ同じ組み合わせのパーシャルレス
ポンス方式とビタビ復号法を適用することによりそのデ
ィジタ値の判定の精度を高める。トラックの信号を同時
に読み出すので、時間方向だけ出なく、トラック方向に
も波形間干渉が起こる。そのため、トラック方向と時間
方向の両方にパーシャルレスポンスとビタビ復号を適用
することによって、ディジタル値の判別の精度を上げる
ことができる。
【0028】更に、任意のトラックの信号の記録の時刻
とその隣のトラックの記録時の時刻を1つのディジタル
信号の単位または1ビットの記録時間以内の範囲でずら
すことによって、隣接トラック間の波形干渉を減少させ
ると共に、任意のトラックとその隣のトラックにおい
て、それぞれの記録信号が、記録する段階のディジタル
信号の最高繰り返し周波数に対する記録波長の1/4だ
け記録する位置がずれるように記録する。記録は多チャ
ネルに分割されて並列にトラックに記録されるので、ト
ラック間のアクセス性はよい。また、チャネル毎に分割
して別の信号を記録することも容易である。
【0029】加えて、そのチャネルの一部をそのディジ
タル記録再生装置の操作のためのディジタル信号に割り
当て、かつ、高速再生または検索またはその両者の機能
のために、そのディジタル信号を別に作成し一部のチャ
ネルにそのディジタルデータを割り当てて記録し、か
つ、ディジタル記録再生装置の操作のためのディジタル
信号には、記録時の信号のデータレートを含み、かつ、
高速再生または検索用のデータを記録するチャネルにお
いて、数十倍から数百倍程度のテープ送り速度の時の再
生に対応できるように、通常再生用のディジタルデータ
を記録するチャネルとは異なるディジタル変調方式を用
いて記録する。したがって、あるチャネルを高速再生や
検索のための信号に割り当てるとその信号はどのような
高速再生の場合でもヘッドがトレースするので固定ヘッ
ドのVCRの方が従来のヘリカルスキャンのVCRよ
り、ユーザーが利用する場合の柔軟性が高い。
【0030】高速再生用のデータを記録するチャネルに
おいて数十倍から数百倍程度のテープ送り速度の時の再
生に対応できるように、通常再生用のディジタルデータ
を記録するチャネルとは異なるディジタル変調方式を用
いて記録することも容易に実現できる。
【0031】加えて、システム制御のためのディジタル
信号または検索のためのディジタル信号は通常再生時の
テープ送り方向とその逆のテープ送り方向の両方で再生
できるように、通常の時間軸の正の方向のディジタル信
号とその逆の時間軸の負の方向にディジタル信号を並べ
変えたディジタル信号を、システム制御のためのディジ
タル信号または検索のためのディジタル信号の記録領域
に記録し、かつ、システム制御のためのディジタル信号
または検索のためのディジタル信号は通常再生時のテー
プ送り方向とその逆のテープ送り方向の両方で再生でき
るように、通常の時間軸の正の方向のディジタル信号と
その逆の時間軸の負の方向にディジタル信号を並べ変え
たディジタル信号の間にガードバンドを設けて、システ
ム制御のためのディジタル信号または検索のためのディ
ジタル信号の記録領域に記録することを特徴とするディ
ジタル記録再生装置。検索の場合は、時間的に記録時と
同じ方向にテープが走行する場合は当然であるが、逆方
向に走行する場合でも読めるように時間的に全く逆にデ
ィジタル信号を並べ変えて記録する。その2種類の方向
の検索用のデータをテープ全域または一部の領域につい
て交互に繰り返し記録する。また、その繰り返しのディ
ジタル信号の領域の間にガードバンドを設けることによ
って、巻き戻しの時に検索用のデータを書き込んだり書
き換えたりすることができる。高速の巻き戻しや早送り
の時に記録すると記録波長は長くなるが、そのテープ送
り速度の高速の巻き戻しや早送りの時に確実に再生する
ことができる。また、ガ−ドバンドとして無信号状態で
記録したり特別のディジタル信号を記録したりすること
によって、同じ内容の2種類のディジタルデータ順序の
信号の区別が容易に行えて復号ができる。
【0032】加えて、一定の領域と他の領域との間にト
ラッキングのためや識別のための専用の1本または数本
のトラックを設ける。記録時にはテープの幅方向に対し
て信号の記録位置がテープの長手方向の位置によってず
れが生じていても、信号処理だけによってディジタル信
号の値の判別が行える。しかし、後から内容を書き換え
る時には、他の領域の信号に影響を与えないようなトラ
ッキング方式が必要である。
【0033】加えて、前記一定の領域はシステム制御の
ためのディジタル信号または検索のためのディジタル信
号の記録領域であり、他の領域はその他のディジタル信
号の記録領域である。テープの幅方向にすべてのデータ
を一斉に上書きする場合は有効な部分の信号との間にト
ラッキング専用のトラックやガードバンドを挿入するこ
とによってトラッキングを行うこと等の必要はない。
【0034】加えて、上書き等の手段によって記録され
た内容を変更する場合に、トラッキングのための専用の
トラックの位置を検出し、その位置の情報によって記録
信号と記録ヘッドとの対応を適切に変更することによっ
て、以前に記録されていた信号とほぼ連続にテープ幅方
向に対してほぼ同じ位置にトラックを形成し、そのトラ
ックに変更しようとするディジタル信号を記録再生す
る。 また、ディジタル信号の記録領域を部分的に書き換
えることを可能にするために、一定の領域と他領域との
間にガードバンドを設け、かつ、テープの長手方向にそ
ってガードバンドを設け、またはテープの幅方向にガー
ドバンドを設け、またはテープの長手方向とテープの幅
方向の両方に同時にガードバンドを設け、かつ、上書き
をする場合にテープ上に元に記録してあったディジタル
信号と、変更しようとするディジタル信号のデータ量と
そのトラッキングの精度によってガードバンドのトラッ
クの本数を適応的に変更する。 また、システム制御のた
めのディジタル信号または検索のためのディジタル信号
の記録領域とその他のディジタル信号の記録領域との間
にガードバンドを設け、かつ、上書きをする時にテープ
上に元に記録してあったシステム制御のためのディジタ
ル信号または検索のためのディジタル信号のトラック
と、変更しようとするシステム制御のためのディジタル
信号または検索のためのディジタル信号のトラックとが
ずれた場合に、その信号の記録領域の両方の端のガード
バンドのトラックの本数を適切に変更する。 更に、検索
のためのディジタル信号をテープ全域または一部の領域
の中で繰り返し記録することにより、テープのどの位置
で検索のためのディジタル信号を読んでもテープ全体の
検索が可能にすると共に、その他のディタル信号と検索
のための信号の間にガードバンドを設けることによっ
て、その検索のための信号だけを複数書き換えまたは変
更できるようにすると共に、その他のディタル信号と検
索のための信号の間にテープの長手方向またはテープの
幅方向またはその両者の方向に同時にガードバンドを設
けることによって、その検索のための信号だけを複数書
き換えまたは変更できる。トラックの幅方向の一部のデ
ータを書き換えようとする場合は、判別できる信号を記
録したトラックを挿入しておき、そのトラックの信号を
読み出したヘッドからテープ上の記録信号のトラックの
位置を検出する。そして、そのトラックのテープ上の位
置に対応した記録ヘッドに書き換えるまたは変更する必
要のあるデータを供給し、書き換えるべき領域のデータ
だけを変更する。したがって、書き換えるべき領域とそ
の他の領域は1本または2本のトラック幅があれば、書
き換える時の新しい信号が記録される領域とテープとの
相対位置は記録ヘッドの幅以内のずれはあってもそれ以
上にはならないので、書き換えてはならないデータを消
してしまうことはない。
【0035】加えて、少なくとも、映像信号と、その映
像信号の内容と関係のある文字情報とで構成される信号
を記録する場合に、キーワードをあらかじめ設定してお
きそのキーワードを含む文字情報に対応する通常再生用
の映像信号等のディジタル信号の全部または一部を検索
のためのディジタル信号とすると共に、あらかじめ決め
られたキーワードによって重み付けを行いその重みによ
る映像の選択の手段と、一定時間間隔の映像を選択する
手段を併用する。 また、少なくとも、映像信号と、その
映像信号の内容と関係のある文字情報とで構成される信
号を記録する場合に、キーワードをあらかじめ設定して
おきそのキーワードを含む文字情報に対応する映像のデ
ィジタル信号の全部または一部を検索のためのディジタ
ル信号とする記録再生機器において、検索のためのキー
ワードは入力したキーワードの同義語及びそのキーワー
ドと関連する語に対しても有効となるように、キーワー
ドとその同義語とそのキーワードと関連する語の表また
はデータベースを内蔵する。検索のために用いる映像を
選ぶ場合、キーワードを設定しそのキーワードが含まれ
る映像を選び出すと、より効果のある映像を選ぶことが
できる。
【0036】加えて、その検索のためのディジタル信号
を選択するためのキーワードの短期記憶回路と長期記憶
回路を有し、同じ分野の同じ場面の映像信号について用
いられた文字情報等のキーワードに成り得る信号を短期
記憶回路に記録し、その短期記憶回路に記録されたキー
ワードの候補が繰り返し用いられた時、検索のために選
択する場面内容とキーワード及びその関連する語の対応
表またはデータベースを記録している長期記憶回路のそ
の対応表を更新し、それらの中のひとつのキーワードの
みを入力しても、長期記録回路の中の新しいその対応表
の中の関連する語を入力されたキーワードと同等に利用
する。番組の流行や、個人の趣味に合わせたキーワード
にするためにキーワードの更新の機能を持たせる。その
際、文字情報の中に使われる語の頻度を調べるために短
期記憶回路と、頻度の多い語をキーワードとして使うた
めの長期記憶回路を設ける。また、そのキーワードへの
最近のアクセス時期を記録しておくようにして、長期間
アクセスしないキーワードは削除するようにしておく。
【0037】そのような手段と、一定の時間間隔で映像
を選び出す手段を併用すると、キーワードによる映像の
選択の手段が完全でなくても効果がでる。したがって、
回路や実効プログラムの簡略化を図ることができる。
【0038】固定ヘッドによる多チャネルの並列記録再
生方式においては、テープ送り速度を変えてもテープフ
ォーマットを一定に保つことができるため、入力のディ
ジタル信号のデータレートに関係なく記録波長を一定に
保つようにテープ送り速度を変えることによって、テー
プフォーマットを保ったまま記録時間を長くするように
する。
【0039】入力信号のデータレートは数段階に分け、
その段階毎にテープ送り速度、ディジタル信号処理のク
ロック、記録時間等を設定する。その入力信号のデータ
レートは、システムの制御のための信号の専用の記録領
域を設けておき、そこに記録しておく。再生時は、その
記録された入力信号のデータレートにしたがって信号処
理クロック、出力のデータレートを設定する。例えばダ
ビングのように出力信号のデータレートと入力信号のデ
ータレートが一致する必要がない場合は、独自の信号処
理クロック、出力信号のデータレートで出力する。
【0040】トラックの信号を同時に読み出すので、時
間方向だけ出なく、トラック方向にも波形間干渉が起こ
るので、トラック方向と時間軸方向の両方に最尤複合法
例えばパーシャルレスポンスとビタビ復号(PRMLと
略す)を適用することによって、ディジタル値の判別の
精度を上げる。トラック方向と時間軸方向に同じPRM
Lを適用してもよい。
【0041】また、上記のようにテープフォーマットが
変わらないわけであるから、あるチャネルを高速再生や
検索のための信号に割り当てるとその信号はどのような
高速再生の場合でもヘッドがトレースするのでVCRよ
り利用する場合の柔軟性が高い。
【0042】検索の場合は、時間的に記録時と同じ方向
にテープが走行する場合は当然であるが、逆方向に走行
する場合でも読めるように時間的に全く逆にディジタル
信号を並べ変えて記録する。その2種類の方向の検索用
のデータをテープ全域または一部の領域について繰り返
し記録する。繰り返す検索のための信号の間にはガード
バンドを設ける。このガードバンドによって上書きによ
る内容の変更が容易になる。
【0043】後から内容を書き換える時には、他の領域
の信号に影響を与えないようなトラッキング方式が必要
である。判別できるような信号を記録したトラックを挿
入しておき、そのトラックの信号を読み出したヘッドか
らテープ上の記録信号のトラックの位置を検出する。そ
して、そのトラックのテープ上の位置に対応した記録ヘ
ッドに変更または書き換える必要のあるデータを供給
し、書き換えるべき領域のデータだけを変更する。した
がって、書き換えるべき領域とその他の領域は1本また
は2本のトラック幅があれば、書き換える時の新しい信
号が記録される領域とテープとの相対位置は記録ヘッド
の幅以内のずれはあってもそれ以上にはならないので、
書き換えてはならないデータを消してしまうことはな
い。したがって、書き換える可能性のある1種類の信号
を記録するトラックの集まり(1つのチャネルと呼ぶこ
とにする)の両端のトラックはガードバンドとしてお
く。また、すべてのチャネルについて両端のトラックを
ガードバンドにしておいてもよい。全てのチャネルの片
側の端のトラックをガードバンドにするとしても各チャ
ネルの間には1本のガードバンドができることになる。
この時、テープの幅方向の1番端の2つのチャネルのう
ち一方のチャネルについてはガードバンドを設けないと
する。
【0044】検索のために用いる映像を選ぶ場合、キー
ワードを設定しそのキーワードが含まれる映像を選び出
すことによって、より効果のある映像を検索のために選
び利用することができる。
【0045】番組の流行や、個人の趣味に合わせたキー
ワードにするためにキーワードの更新の機能を持たせ
る。その際、文字情報の中に使われる語の頻度を調べる
ために短期記憶回路と、頻度の多い語をキーワードとし
て使うための長期記憶回路を設ける。また、そのキーワ
ードへの最近のアクセス時期を記録しておくようにし
て、長期間アクセスしないキーワードは削除するように
しておく。
【0046】そのような手段と、一定の時間間隔で映像
を選び出す手段を併用すると、キーワードによる映像の
選択の手段が完全でなくても効果がでる。したがって、
場面の選択を効果的に行うとともに回路や実行プログラ
ムの簡略化を図ることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】図1に本発明の実施例のテープ送
り速度可変及びトラック方向と時間軸方向のディジタル
値判定併用VCRの回路のブロック図を示す。
【0048】図2及び図3に本発明の実施例の入力信号
とテープ上のビットパターンと出力信号の様子を示す。
図1の実施例によって記録されたテープの様子が図2及
び図3になる。まず、入力信号のデータレートによって
テープ送行速度を変えて記録密度を一定にする方法につ
いて説明する。
【0049】例えば、記録ビット長を0.3μm、50
0トラック、テープの全長は100mとして固定の条件
とする。21Mbpsから50Mbpsの信号のテープ
送り速度を同じ値として、 (50×106/500×0.3)/1000=30m
m/s とする。この時の記録時間は 100×1000/30/60=55分 となる。
【0050】5.1Mbpsから20Mbpsの信号の
テープ送り速度を同じ値として、 (20×106/500×0.3)/1000=12m
m/s とする。この時の記録時間は 100×1000/12/60=138分 ≒2.3時間 となる。
【0051】同様に、2Mbpsまでのディジタル信号
の時はテープ送り速度1.2mm/s記録時間約23時
間とし、2.1Mbpsから5Mbpsまでのディジタ
ル信号の時はテープ送り速度3mm/s記録時間約9.
2時間とする。
【0052】図2の入力信号は50Mbpsでありこの
時のテープ上のビットパターンと出力信号のビット列の
関係が示されている。入力信号が20Mbpsの時に、
テープ送り速度を1/2.5倍にして記録した時のテー
プ上のビットパターンと、テープ送り速度を1/2.5
倍にして再生した出力信号のビット列とテープ送り速度
が同じ時の再生した出力信号のビット列は図3のように
なる。図2及び図3の入出力信号の横方向の軸は時間軸
で、テープパターンについては空間的な距離である。図
2及び図3とも記録した後のテープ上のビットパターン
は同じである。
【0053】同じ記録ビット長の図2及び図3のどちら
のビットパターンのテープを再生しても、テープ送り速
度を変えると、図2のように50Mbpsのディジタル
信号として出力できるし、そのテープ送り速度を1/
2.5にすると20Mbpsのディジタル信号としても
出力することができる。
【0054】ディジタル信号をそのデータレートの値に
よって上記の場合は4段階に分けたが、この段階は少な
くてもよいし多くてもよい。
【0055】以上のような計算はあらかじめしておき、
図1中のシスコン・サーボ18にデータとして与えてお
けばよい。
【0056】次に、図1にしたがって、上記の処理を含
む全体の信号処理について説明する。
【0057】入力信号は入力側インターフェース11、
バッファ12を通して入力部の信号処理回路13で必要
な処理を行う。特にディジタル信号の中のデータレート
を含む部分を選び出して記録側データレート識別回路1
7へ出力することは必要不可欠である。記録側データレ
ート識別回路17では入力信号のデータレートを判別す
るとともに、前述のようなクラス分けを行い、その情報
をシスコン・サーボ18へ出力する。こうして、前述の
ようにテープ送り速度と、信号処理のクロックを適切に
変更し記録波長をほぼ一定に保つ。
【0058】再生側も同様である。異なる点はテープ送
り速度はモード入力40によって決め、その時の信号処
理のクロックは通常のディジタルVCRの処理と同じよ
うにPLLを使って作成したクロックによってジッタの
ある再生時のディジタル信号に同期した処理を行った
後、その周波数に合った一定周期のクロックを用いて信
号処理をする。このようにすることによって、シスコン
・サーボ18に設定されているテープ速度の種類と同じ
数の種類だけ出力のビットストリームのデータレートを
設定できる。
【0059】ただし、入力信号と同じデータレートにし
て出力するモードに設定した時は、一度信号を再生し入
力のビットストリームのデータレートに関する情報を出
力部の信号処理回路26及び再生側データレート識別回
路29またはシステム制御のための信号の検出及び信号
処理回路32から読み出した後、シスコン・サーボ18
にて適切なテープ送り速度にする。
【0060】入力のビットストリームのデータレート
は、記録再生装置のシステム制御のためのディジタル信
号を記録するための領域を確保し、その領域の一部を使
って書き込んでおく。このような記録再生装置のシステ
ム制御のためのディジタル信号は、テープをどちらの方
向に高速再生している時でも読み出せるように記録時に
ビットの順番を逆にして記録しておく部分を設ける。次
に、システム制御のための信号の記録のためのビット順
番逆転回路31において、誤り訂正符号を付加し、ディ
ジタル変調を行った後、記録アンプに入力する直前にビ
ットの順番の入れ替えを行う。システム制御のための信
号は例えば検索のための信号である。正方向と逆方向の
高速再生の時はシステム制御のための信号の検出及び信
号処理回路32でデータレート等の必要な情報の検出と
復号を行いその情報はシスコン・サーボ18へ出力す
る。通常再生の時はその信号についても他の信号と同様
に再生側の信号処理を行う。時間軸の正方向と逆方向の
間にはガードバンドを設けて識別する。システム制御の
ための信号の検出及び信号処理回路32で読み出す信号
はシステム制御のための信号の全てまたは必要な一部で
よいが、上記のデータレートに関する情報を読み出し復
号することができるようにしておくと便利である。
【0061】入力部の信号処理回路13の出力信号は、
チャンネルへ分割及び直列並列変換の回路14にて各チ
ャネルへ分割するとともに、直列並列変換を行って各記
録ヘッドへ信号を分割する。そして、記録系のECCデ
ィジタル変調回路15にて誤り訂正符号(ECCと略
す)の付加、ディジタル変調等を行う。この時、通常時
間軸方向に最尤複合法を用いると同様に、同時に再生す
る多数のトラック方向についても最尤複合法を行うよう
にする。この規則はあらかじめ決めておけば回路で実現
できる。そして、記録アンプと記録ヘッド16によって
テープ上にビットパターンとして記録する。
【0062】再生時は再生ヘッドと再生アンプ20から
の再生信号に対し、チャンネル毎の時間軸方向の最尤復
号器21にて時間軸方向と同様に一度に読み出した多数
のトラック方向についても同時に最尤復号法を適用して
その2つの結果から、ディジタル値判定回路23にてデ
ィジタル値を判定する。その後、他のディジタルVCR
等と同じように、再生系のECCディジタル復調回路2
4にてディジタル復調と誤り訂正を行う。その後、チャ
ンネルから合成及び並列直列変換回路25にて各ヘッド
のデータから各チャネルの信号を合成し、かつ並列直列
変換を行ってビットストリームに復元する。また、出力
部の信号処理回路26にて必要な出力部の信号処理を行
って、バッファ27、出力側インターフェース28を通
し出力のビットストームにして出力する。
【0063】出力するビットストリームのデータレート
は必ずしも入力時と同じ値でなくてよい。VCRの記録
容量より低いデータレートの入力信号を記録した時に
は、通常の記録および通常再生より高速に記録を行う高
速ダビングのようなことを行うことができる。つまり、
この時は、通常の記録及び通常再生時には遅いテープ送
り速度で再生を行うが、ダビング時にはVCRの限界の
データレートのディジタル信号を記録及び再生する時の
より早いテープ送り速度でデータを再生し、出力し、ま
た記録することができる。また、あらかじめ回路が対応
できるようにしておく必要があるし上限があるとはい
え、他の通信回線の任意のデータレートに合わせて出力
のデータレートを設定できる。
【0064】図4及び図5に本発明の実施例の隣のビッ
トデータの記録位置をずらして信号を記録した時のテー
プ上のビットパターンの様子を示す。図4は隣のビット
データの記録位置をずらさない場合で、再生時にはテー
プの幅方向の隣接トラック間のビットの波形が干渉し合
う。図5では、隣のビットデータの記録位置が記録ビッ
ト長の1/2(記録波長の1/4)だけずれているの
で、ずれているビットについてはその再生時の信号の振
幅が小さくなり、したがって隣接トラック間の干渉の量
は少なくなる。つまり、見かけ上トラックピッチをトラ
ック幅の2倍になったようにして波形間干渉を減らすわ
けである。
【0065】この記録の方法は、各トラックに対応する
記録ヘッドの信号処理のクロックを隣接トラックの間で
1/2の周期ずらすだけで容易に実現できる。回路量が
少し増えても、再生側の波形等化の回路が大きく簡略化
できるので大きな効果がある。 図6は本発明の実施例
の通常再生、高速再生、検索のための信号のトラックの
配分の様子を示している。この実施例を用いて通常再生
用のディジタル信号とシステム制御に関するディジタル
信号のトラックへの割り当てを説明する。この実施例は
MPEG規格に従った米国のATV放送の記録を対象と
し、システム制御に関する機能としては高速再生と検索
を考える。
【0066】MPEG規格に従った映像信号は、一般に
すべてのディジタル信号が得られないと元の画像に復号
できない。Iピクチャーはスライス単位で個別に復号で
きる。そこでIピクチャーのみを使って高速再生を行う
ことが行われる。しかし、Iピクチャーのデータ量は一
般に多く、そのデータを全部読んでいては数10倍の高
速再生はできない。また、Iピクチャーは数フレーム毎
に作られるので、複数のそれぞれのIピクチャーの時間
的な間隔が長く、それぞれのIピクチャーの画像の相関
が無い。複数のIピクチャーの画面の一部分づつを復号
し繋ぎ合わせて1フレームの画像を構成しても、意味の
ある1フレームの画像をできない場合が多い。
【0067】また、通常再生用の記録ディジタル信号
は、数10倍の高速再生の時、読み出してディジタル復
調できるような信号にはならない場合もある。
【0068】そこで、複数のIピクチャーから高速再生
のために利用するIピクチャーを選択し、そのディジタ
ル信号を数10倍の高速再生時に読んでディジタル復調
できるようなディジタル信号として記録する。つまり、
数10倍の高速再生時専用のデータを作成し、専用のチ
ャネル(ここではテープ上の複数のトラックの集まりの
意味である。)に記録する。通常再生のチャネルと異な
るディジタル変調を行って記録してもよい。高速再生時
には通常再生とは別のそのディジタル変調に対応したデ
ィジタル復調を行う。
【0069】また、同じようにして検索機能も実現でき
る。早送り、巻き戻しの時に読めるようなテープ上のア
ドレスをテープ上のシステム制御のための信号を記録す
るトラックの中のその位置に記録する。かつ、そのテー
プ全体の内容のリスト等のデータを繰り返して専用のチ
ャネルに記録する。
【0070】そのテープ全体の内容のリスト等のデータ
は、検索に必要なシーンのすべてと、そのシーンに対応
するテープ上のアドレスから成る。
【0071】検索をする場合は、本発明のVCRがテー
プ全体の内容のリスト等のデータを読みそのシーンを例
えばアイコンの表の用に階層的に表示する。ユーザーが
表示された情報からあるシーンを選択したら、本発明の
VCRにおいてテープ上のアドレスとそのシーンのアド
レスから頭出しを行う。
【0072】テープ全体の内容のリストの情報は文字情
報でもよいし、あるシーンの圧縮された画像信号でもよ
し、音声でもよい。また、その他の記号と対応させた情
報で構成してもよい。
【0073】必要によって、ユーザーが定義できるよう
にする。
【0074】数10倍の高速再生専用のデータの作成の
仕方の簡単な例を示す。
【0075】GOPが15フレームで構成されるとする
と、Iピクチャーは1秒間に約2フレームあるので、1
20分の映画1本全体で、Iピクチャーの数は下のよう
になる。テープ1巻で映画を1本記録するとする。
【0076】 120×60×2=14400フレーム/巻 一方、1枚の画像は1920×1080画素あり、DC
Tブロックを8×8画素とすると32400DCTブロ
ックある。4:2:0とするとYと2つの色差でのべの
DCTブロックは下のようになる。
【0077】32400×1.5=48600DCTブ
ロック/フレーム1つのDCTブロックについてDC成
分のみを用いるとし、そのDC成分に8ビットを割り当
てる。Yと2つの色差信号別に、それぞれ隣のDCTの
DC成分との差を取りデータ圧縮をすると、データ量は
おおよそ1/2になる。この方法の圧縮率はDPCMの
圧縮率と同程度であると思われるので、どちらの方法を
用いてもよい。したがって、データ量は下のようにな
る。
【0078】 48600/2=24300バイト/フレーム ≒24.3kバイト/フレーム テープ1巻の全体の内容の高速再生用のデータ量は下の
ようになる。
【0079】 24.3×14400=349920kバイト/巻 ≒350Mバイト/巻 元の、データ圧縮された映像信号が20Mbpsとする
と、映画全体の通常再生のデータ量は下のようになる。
【0080】 20×120×60/8=18000Mバイト/巻 =18Gバイト/巻 上記の高速再生のためのデータとこの通常再生用のデー
タの比は下のようになる。 350
/18000=0.0194 =1.94% 高速再生時にも読めるように記録波長を2倍にして記録
するとしても約4%の記録領域となる。
【0081】検索専用のデータの作成の仕方の簡単な例
を示す。
【0082】10秒毎にIピクチャー1フレームを選
ぶ。仮に通常の映像は平均6シーン/分程度でそのシー
ンが一定時間間隔とすれば、一定時間間隔でシーンを選
べばすべてのシーンを選ぶことができる。実際はさまざ
まな時間間隔であるし、シーン数がもっと多い場合もあ
るし、また少ない場合もある。しかし、データ量による
記録領域の占有と、シーンを選ぶ実用性を考えてこの程
度に設定した。記録領域に余裕がある場合は、もっとシ
ーンを増やしてもよいし、記録領域が少ない場合はシー
ンを減らしてもよい。
【0083】すると、2時間の映画では、 120×60/10=720シーン/巻 となる。
【0084】高速再生用の信号を作成した時と同様に、
1枚の画像は1920×1080画素あり、DCTブロ
ックを8×8画素とすると32400DCTブロックあ
る。4:2:0とするとYと2つの色差でのべのDCT
ブロックは前述のように48600DCTブロック/フ
レームである。
【0085】前述のように、1つのDCTブロックにつ
いてDC成分のみを用いるとし、そのDC成分に8ビッ
トを割り当てる。Yと2つの色差信号別に、それぞれ隣
のDCTのDC成分との差を取りデータ圧縮をすると、
データ量はおおよそ1/2になる。したがって、データ
量は前述と同じになり、24.3kバイト/フレームで
ある。
【0086】テープ1巻の全体の内容の検索のデータ量
は下のようになる。
【0087】 24.3×720=17496kバイト/巻 ≒17.5Mバイト/巻 このような検索のための信号は、テープをどちらの方向
に高速再生している時でも読み出せるように記録時にビ
ットの順番を逆にして記録しておく部分を設ける。つま
り、記録する時のビットの順番を時間軸上で逆にするわ
けである。
【0088】したがって、上記の検索のデータを時間軸
の正方向、逆方向についてそれぞれ12回ずつ繰り返し
て計24回記録する。それらの検索のための信号の記録
の繰り返し部分の間にはガードバンドを設けることによ
って、部分的な上書きや識別を行う。その時の検索のた
めの全データ量は下のようになる。
【0089】 17.5×24≒420Mバイト/巻 元の、データ圧縮された映像信号を前述と同じ18Gバ
イト/巻とすると、上記の検索のためのデータとこの通
常再生用のデータの比は下のようになる。
【0090】 420/18000=0.0233=2.33% 高速でも読めるように記録波長を10倍にして、使用す
る映像のフレームの数を1/5にすると使用する記録領
域は通常再生のデータの約4.7%である。
【0091】前述のように500トラックに同時に記録
するとすると、そのトラックの内、高速再生に使うトラ
ック数は 500×0.0194/1.0194=9.6本 となるので、10本のトラックが必要である。同様に検
索のための信号の記録には 500×0.0233/1.0233=11.4本 12本のトラックが必要である。したがって、通常再生
用のデータには 500−10−12=478本 のトラックが割り当てられる。
【0092】前述のように100mのテープ長を考え、
20Mbpsのディジタル信号が138分記録できた
時、高速再生用のデータと検索用のデータを記録するこ
とによって、 138×478/500=131分 となるので、上記のような条件で記録できるわけであ
る。
【0093】ATVでは、聴覚が不自由な人のために文
字情報を送る予定でいるので、この文字情報を用いて、
シーンを効果的に選択することによって、シーンの数を
減らすことができれば、検索のためのデータ量を少なく
することができる。
【0094】簡単な例としては、複数のキーワードをユ
ーザーが設定し、そのキーワードが文字情報の中に出て
来た時の画像を検索に使うようにする。また、そのキー
ワードが長時間出てこない時は定期的に画像を選択する
ように、時間で画像を選択する方法と併用する。この方
法によって、検索に使うシーンの数を上記の1/5にす
ると、検索のためのデータの記録領域は記録波長を10
倍にした状態でも通常再生のデータの記録領域の約4.
7%になる。
【0095】MPEG規格においては、ヘッダのデータ
量は実際の映像信号のデータ量の数%であるし、ATV
の伝送のためのパケットの規格についてもそのヘッダの
データ量は有効なデータ量の数%であるので、本発明の
場合にも上記の1.94%と2.33%の合計は約4.
3%となるが、無駄が多いとは言えない。
【0096】システム制御のための信号が通常再生用の
データの10%になったとしても通常再生用の信号を記
録するトラック数は 500/1.1=454本 のトラックとなり、上記と同じ条件の時その記録時間
は、 138×454/500=125分 となり、一応記録可能である。
【0097】図7に本発明の実施例のトラッキングのた
めの専用のトラックとガードバンド設けて上書きした時
のテープ上のトラックの様子を示す。
【0098】この場合のように、図7中で下の方向に上
書きするトラックがずれると検出された時は、上側の端
のトラックをガードバンドとする。また、下側は元の記
録のガードバンドの上にトラッキングのためのトラック
を重ねて記録することになるので、上書きする信号の下
側の端のトラックはガードバンドとしない。逆に、上書
きする図7中の上の方向にずれると検出された時は、同
様に上側の端のガードバンドは記録しないことにし、下
側の端のトラックはガードバンドとする。
【0099】この場合は有効ディジタルデータの記録領
域について上書きする領域のトラックの本数と同じ本数
のトラックを上書きすることにしたが、少ない本数のト
ラックを上書きする場合はその余る記録領域はガードバ
ンドとする。(実際に記録するトラックはもとに記録し
てあるトラックの本数よりガードバンド1本分少な
い。) 最初の記録の時は、書き換えの可能性のあるトラックの
集まり(チャネルと呼ぶ)のみの両側の端にガードバン
ドを設け、片側にトラッキングのための専用のトラック
を設けることにする。
【0100】また、全てのチャネルについて片側の端に
トラッキングのための専用のトラックとガードバンドを
設けるとしてもよい。この時は、テープの幅方向の一番
端の2つのチャネルうち一方の1つのチャネルについて
はトラッキングのための専用のトラックとガードバンド
を設けなくてよい。また、チャネル数が多い時は、すべ
てのチャネルにトラッキングのための専用のトラックを
設ける必要はなく、1本だけでもよいが、テープ幅方向
に数本設けると精度が向上するので、メカの精度を図る
よりも有効な方法である。
【0101】いずれにしても、上書きを行うトラックの
近くにトラッキングのための専用のトラックがあった方
が上書きのトラックを記録する位置の精度が上がり、も
との上書きをしてはいけないトラックの信号を消去して
しまう危険がなくなる。特に、テープを送行させると時
々刻々とテープの位置がずれて行くわけであるが、記録
時と同じようにずれて行くとは限らないので、上書きを
行うトラックの近くにトラッキングのための専用のトラ
ックを設けるのがよい。
【0102】もちろんテープ送行の規制は行う必要があ
る。またテープ送行中に記録ヘッドに対する相対的なテ
ープ位置のテープ幅方向へのずれが多いようであれば、
上書きのためのガードバンドの本数を増やす必要があ
る。
【0103】図8に本発明の実施例のトラッキング専用
のトラックを用いて上書きを行うための信号処理回路の
回路のブロック図を示す。この回路のブロック図は上記
の機能を実現する一例で、トラッキング専用のトラック
の相対位置を検出し、その信号を使って記録ヘッドへ送
る信号の対応を切り替え、トラッキングを行う部分を中
心に示したものである。
【0104】以前に記録したテープを再生しその中か
ら、トラッキングのための専用の信号がどの再生ヘッド
20から出力されたかという情報を再生系のECCディ
ジタル復調回路24から得て、トラッキング位置判定回
路52は記録ヘッド16中のどのヘッドにディジタル信
号を供給すれば良いかを判定する。そして、信号切り替
え回路51で記録するディジタル信号と記録アンプと記
録ヘッド16への接続を変える。このためには、あらか
じめ、再生ヘッドと記録ヘッドとの位置を校正しておく
必要がある。つまり、ある再生ヘッドから信号が出力さ
れた時、どの記録ヘッドに信号を供給すると上書きがで
きるかを調べておけば良い。この校正のデータは校正用
のデータ記録回路53にメモリしておく。特にメカの取
り付け精度をあげたり、後からメカの調整をする必要は
ない。(なお、図8中で図1中と同じ番号の回路のブロ
ックは同じ機能を有する。) また、記録ヘッドは動かないから、記録ヘッドの幅以上
の精度でトラッキングを取ることはできない。したがっ
て、上書きする可能性のある領域の両端に少なくともガ
ードバンドを1本づづ設ける必要がある。
【0105】図9に本発明のキーワードの表を用いた検
索用映像信号の選択のための回路のブロック図を示す。
【0106】図9において入力側インターフェース6
1、バッファ62を通して得られたパケット形式のディ
ジタルデータを、パケット処理回路63にてパケット処
理し、番組の分野判別回路68にて番組の分野について
の識別信号82を番組の内容に関するパケット通信のシ
ステム情報81から作成する。このパケットの中の文字
情報83が文字情報の短期記憶回路72の中の語と一致
しない場合はその文字情報を文字情報の短期記憶回路7
2に記憶させる。文字情報の短期記憶回路72の語と文
字情報とについて一致するかどうかは一致回路69で判
定する。一致する回数を文字情報の出現回数計測回路7
1でカウントし、キーワードデータ作成回路73にて一
致する回数の多い語を用いてキーワードデータを作成
し、キーワードの長期記憶回路74のキーワードの表デ
ータまたはデータベースのその映像信号の分野の部分に
記憶させる。同時に、一致判定回路70にて入力される
パケットの中の文字情報83とキーワードの長期記憶回
路74のキーワードの表データまたはデータベースのそ
の映像の分野のキーワードと一致するかどうかを調べ、
映像信号選択回路65にて一致するものがあればその映
像を選択する。
【0107】一定時間間隔による映像信号選択回路64
にて上記と同時に一定時間毎の映像を選択しておく。重
み付け判定回路77にて定数である一定時間間隔の映像
信号の頻度と、前記のキーワードによる映像信号の頻度
の情報から重みづけを決め、検索用映像信号決定回路6
6にてこの重みづけの多い映像信号を利用するようにす
る。そして、検索用の信号作成回路67にてその最終的
に検索に使うことに決めた映像信号から検索用の信号8
8を作成し、VCRの信号処理系及び記録系78にて記
録する。
【0108】重み付けは、例えばキーワードにより選択
されたシーンが一定時間間隔で選択されたシーンより少
なければ、キーワードにより選択されたシーンの重みを
大きくする。キーワードにより選択されたシーンの時間
間隔が長い場合は、その部分の一定時間間隔で選択され
たシーンの重みのみを大きくする。
【0109】逆に、キーワードにより選択されたシーン
が一定時間間隔で選択されたシーンより多ければ、キー
ワードにより選択されたシーンの重みを小さくする。キ
ーワードにより選択されたシーンの前後の時間間隔が長
く孤立しているような場合には、そのキーワードで選択
されたシーンの重みのみを大きくする。
【0110】キーワードの出現回数計測回路75にてキ
ーワードの最近の出現時期をメモリし、長期間出現しな
ければそのキーワードを消去する。一番最近出現した日
にちを記録しておけばよい。ただし、その時はカレンダ
ーのデータを持っている必要がある。
【0111】
【発明の効果】
(1)入力信号のデータレートに従ってテープ送り速度を
変化させることによって、テープフォーマットを保った
まま記録時間を最長にすることができる。したがって効
率がよい記録が可能である。また、再生の時任意のテー
プ速度て再生を行うことによって任意のデータレートの
ディジタル信号として出力することができる。
【0112】(2)任意のトラックと隣のトラックのビッ
ト記録パターンを記録ビット長の1/2だけずらすこと
によって隣接トラックのクロストークを低減できる。ま
た、同時に再生できる多数のトラック方向と時間軸方向
に最尤複合法を適用することによってディジタル信号へ
の判定の性能を高めることまたは波形等化の回路の簡略
化ができる。
【0113】(3)検索データはテープの2つの走行方向
に対応するように正規の時間方向と全く逆の順序に並べ
変えたものとの2種類の信号を交互に繰り返し記録する
ことによって検索の操作を動作速やかに開始でき、メモ
リ等の余分な回路を減らすことができる。
【0114】(4)トラッキングの専用のトラックとガー
ドバンドを設けることによって特に精度を向上させない
メカでも上書きができる。
【0115】(5)文字情報のなかにキーワードがある時
に検索に利用する映像信号を選ぶことによって効果的な
シーンの検索を行うことができる。また、キーワードの
更新の際に短期記憶回路と長期記憶回路を通して行うこ
とにより、無関係なシーンを選ぶ場合を減らし、効果的
なキーワードに更新することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のテープ送り速度可変及びトラ
ック方向と時間軸方向のディジタル値判定併用VCRの
回路のブロック図である。
【図2】本発明の実施例の入力信号とテープ上のビット
パターンと出力信号を示す図である。
【図3】本発明の実施例の入力信号とテープ上のビット
パターンと出力信号を示す図である。
【図4】本発明の実施例の隣のビットデータの記録位置
をずらさないで信号を記録した時のテープ上のビットパ
ターンを示す図である。
【図5】本発明の実施例の隣のビットデータの記録位置
をずらして信号を記録した時のテープ上のビットパター
ンを示す図である。
【図6】本発明の実施例の通常再生、高速再生、検索の
ための信号のトラックの配分を示す図である。
【図7】本発明の実施例のトラッキングのための専用の
トラックとガードバンドを設けて上書きした時のテープ
上のトラックを示す図である。
【図8】本発明の実施例のトラッキング専用のトラック
を用いて上書きを行うための信号処理回路のブロック図
である。
【図9】本発明の実施例のキーワードを用いた検索用映
像信号選択回路のブロック図である。
【図10】従来のSD−VCRの回路ブロック図であ
る。
【図11】従来のSD−VCRの1本のトラックのSB
構成を示す図である。
【図12】SD−VCRが考慮しているシングルチップ
ヘッド使用時のヘッド配置を示す図である。
【図13】SD−VCRが考慮しているダブルチップヘ
ッド使用時のヘッド配置を示す図である。
【図14】従来のSD−VCRのシングルチップヘッド
使用時のヘリカルスキャンのVCRの高速再生時のヘッ
ドトレースを示す図である。
【図15】従来のSD−VCRのダブルチップヘッド使
用時のヘリカルスキャンのVCRの高速再生時のヘッド
トレースを示す図である。
【図16】ATVの伝送パケットのフレーム構成を示す
図である。
【符号の説明】
41 入力のビットストリーム 43 各ヘッド毎の記録信号 44 各ヘッド毎の再生信号 46 出力のビットストリーム 47 記録側データレートに関する信号 48 再生側データレートに関する信号 54 トラッキング用のトラックの信号を出力したヘッ
ドに関する情報 81 システム情報 82 番組の分野の識別信号 83 文字情報 84 キーワードの更新データ 85 キーワード 88 検索用の信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 20/12 H04N 5/782,5/783 H04N 5/91 - 5/956

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドで信号を磁気テープに書き込
    み、該書き込まれた磁気テープに磁気ダイポール型ヘッ
    ドを接触させ、該磁気ダイポール型ヘッドにレーザーを
    照射し、磁気テープに記録された信号を読み出すディジ
    タル記録再生装置において、 入力のディジタル信号のデータレートに従ってテープ送
    り速度を変える手段によって、記録波長を一定に保って
    記録すると共に、 入力のディジタル信号のデータレートの値によって、そ
    のデータレートを段階的に区別し、それぞれの段階のデ
    ータレートに従ってあるテープ速度を割り当てて処理に
    使われるクロックを設定し、1つの段階に属するディジ
    タル信号については記録波長、記録時間が同じになるよ
    うにすることを特徴とするディジタル記録再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のディジタル記録再生装
    置において、 テープ上に記録された信号をある一定のテープ送り速度
    で読み出し、記録時の信号のデータレートに関係なくそ
    のテープ上の記録ビット長とそのテープ送り速度のみに
    よって決まるデータレートで他のディジタル記録再生機
    器にデータを送りまたは通信回線に信号を出力すること
    を特徴とするディジタル記録再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のディジ
    タル記録再生装置において、 同時に読み出す多チャネルの信号とそれぞれのチャネル
    の時間順に読み出される信号の2つの信号列に対して最
    尤複合法を行い、 多チャネルの信号とそれぞれのチャネルの時間順に読み
    出される信号の2つの信号列に対して、それぞれパーシ
    ャルレスポンス方式とビタビ復号法を適用し、 多チャネルの信号とそれぞれのチャネルの時間順に読み
    出される信号の2つの信号列に対して、それぞれ同じ組
    み合わせのパーシャルレスポンス方式とビタビ復号法を
    適用することによりそのディジタ値の判定の精度を高め
    ることを特徴とするディジタル記録再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の
    ディジタル記録再生装置において、 任意のトラックの信号の記録の時刻とその隣のトラック
    の記録時の時刻を1つのディジタル信号の単位または1
    ビットの記録時間以内の範囲でずらすことによって、隣
    接トラック間の波形干渉を減少させると共に、 任意のトラックとその隣のトラックにおいて、それぞれ
    の記録信号が、記録する段階のディジタル信号の最高繰
    り返し周波数に対する記録波長の1/4だけ記録する位
    置がずれるように記録することを特徴とするディジタル
    記録再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の
    ディジタル記録再生装置において、 そのチャネルの一部をそのディジタル記録再生装置の操
    作のためのディジタル信号に割り当て、 かつ、高速再生または検索またはその両者の機能のため
    に、そのディジタル信号を別に作成し一部のチャネルに
    そのディジタルデータを割り当てて記録し、 かつ、ディジタル記録再生装置の操作のためのディジタ
    ル信号には、記録時の信号のデータレートを含み、 かつ、高速再生または検索用のデータを記録するチャネ
    ルにおいて、数十倍から数百倍程度のテープ送り速度の
    時の再生に対応できるように、通常再生用のディジタル
    データを記録するチャネルとは異なるディジタル変調方
    式を用いて記録することを特徴とするディジタル記録再
    生装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5の何れかに記載の
    ディジタル記録再生装置において、 システム制御のためのディジタル信号または検索のため
    のディジタル信号は通常再生時のテープ送り方向とその
    逆のテープ送り方向の両方で再生できるように、通常の
    時間軸の正の方向のディジタル信号とその逆の時間軸の
    負の方向にディジタル信号を並べ変えたディジタル信号
    を、システム制御のためのディジタル信号または検索の
    ためのディジタル信号の記録領域に記録し、 かつ、システム制御のためのディジタル信号または検索
    のためのディジタル信号は通常再生時のテープ送り方向
    とその逆のテープ送り方向の両方で再生できるように、
    通常の時間軸の正の方向のディジタル信号とその逆の時
    間軸の負の方向にディジタル信号を並べ変えたディジタ
    ル信号の間にガードバンドを設けて、システム制御のた
    めのディジタル信号または検索のためのディジタル信号
    の記録領域に記録することを特徴とするディジタル記録
    再生装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6の何れかに記載の
    ディジタル記録再生装置において、 一定の領域と他の領域との間にトラッキングのためや識
    別のための専用の1本または数本のトラックを設けるこ
    とを特徴とするディジタル記録再生装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のディジタル記録再生装
    置において、 前記一定の領域はシステム制御のためのディジタル信号
    または検索のためのディジタル信号の記録領域であり、
    他の領域はその他のディジタル信号の記録領域であるこ
    とを特徴とするディジタル記録再生装置。
  9. 【請求項9】 請求項3または請求項4に記載のディジ
    タル記録再生装置において、 上書き等の手段によって記録された内容を変更する場合
    に、トラッキングのための専用のトラックの位置を検出
    し、その位置の情報によって記録信号と記録ヘッドとの
    対応を適切に変更することによって、以前に記録されて
    いた信号とほぼ連続にテープ幅方向に対してほぼ同じ位
    置にトラックを形成し、そのトラックに変更しようとす
    るディジタル信号を記録再生することを特徴とするディ
    ジタル記録再生装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項9の何れかに記載
    のディジタル記録再生装置において、 ディジタル信号の記録領域を部分的に書き換えることを
    可能にするために、一定の領域と他領域との間にガード
    バンドを設け、 かつ、テープの長手方向にそってガードバンドを設け、
    またはテープの幅方向にガードバンドを設け、またはテ
    ープの長手方向とテープの幅方向の両方に同時にガード
    バンドを設け、 かつ、上書きをする場合にテープ上に元に記録してあっ
    たディジタル信号と、変更しようとするディジタル信号
    のデータ量とそのトラッキングの精度によってガードバ
    ンドのトラックの本数を適応的に変更することを特徴と
    するディジタル記録再生装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項10の何れかに記
    載のディジタル記録再生装置において、 システム制御のためのディジタル信号または検索のため
    のディジタル信号の記録領域とその他のディジタル信号
    の記録領域との間にガードバンドを設け、 かつ、上書きをする時にテープ上に元に記録してあった
    システム制御のためのディジタル信号または検索のため
    のディジタル信号のトラックと、変更しようとするシス
    テム制御のためのディジタル信号または検索のためのデ
    ィジタル信号のトラックとがずれた場合に、その信号の
    記録領域の両方の端のガードバンドのトラックの本数を
    適切に変更することを特徴とするディジタル記録再生装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至請求項11の何れかに記
    載のディジタル記録再生装置において、 検索のためのディジタル信号をテープ全域または一部の
    領域の中で繰り返し記録することにより、テープのどの
    位置で検索のためのディジタル信号を読んでもテープ全
    体の検索が可能にすると共に、 その他のディタル信号と検索のための信号の間にガード
    バンドを設けることによって、その検索のための信号だ
    けを複数書き換えまたは変更できるようにすると共に、 その他のディタル信号と検索のための信号の間にテープ
    の長手方向またはテープの幅方向またはその両者の方向
    に同時にガードバンドを設けることによって、その検索
    のための信号だけを複数書き換えまたは変更できること
    を特徴とするディジタル記録再生装置。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項12の何れかに記
    載のディジタル記録再生装置において、 少なくとも、映像信号と、その映像信号の内容と関係の
    ある文字情報とで構成される信号を記録する場合に、キ
    ーワードをあらかじめ設定しておきそのキーワードを含
    む文字情報に対応する通常再生用の映像信号等のディジ
    タル信号の全部または一部を検索のためのディジタル信
    号とすると共に、 あらかじめ決められたキーワードによって重み付けを行
    いその重みによる映像の選択の手段と、一定時間間隔の
    映像を選択する手段を併用することを特徴とするディジ
    タル記録再生装置。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至請求項13の何れかに記
    載のディジタル記録再生装置において、 少なくとも、映像信号と、その映像信号の内容と関係の
    ある文字情報とで構成される信号を記録する場合に、キ
    ーワードをあらかじめ設定しておきそのキーワードを含
    む文字情報に対応する映像のディジタル信号の全部また
    は一部を検索のためのディジタル信号とする記録再生機
    器において、検索のためのキーワードは入力したキーワ
    ードの同義語及びそのキーワードと関連する語に対して
    も有効となるように、キーワードとその同義語とそのキ
    ーワードと関連する語の表またはデータベースを内蔵す
    ることを特徴とするディジタル記録再生装置。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載のディジタル記録再
    生装置において、 その検索のためのディジタル信号を選択するためのキー
    ワードの短期記憶回路と長期記憶回路を有し、同じ分野
    の同じ場面の映像信号について用いられた文字情報等の
    キーワードに成り得る信号を短期記憶回路に記録し、そ
    の短期記憶回路に記録されたキーワードの候補が繰り返
    し用いられた時、検索のために選択する場面内容とキー
    ワード及びその関連する語の対応表またはデータベース
    を記録している長期記憶回路のその対応表を更新し、そ
    れらの中のひとつのキーワードのみを入力しても、長期
    記録回路の中の新しいその対応表の中の関連する語を入
    力されたキーワードと同等に利用することを特徴とする
    ディジタル記録再生装置。
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