JP3171750B2 - コンクリート用人工骨材としての高強度粒球状スラグの製造法および装置 - Google Patents

コンクリート用人工骨材としての高強度粒球状スラグの製造法および装置

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JP3171750B2 JP6781094A JP6781094A JP3171750B2 JP 3171750 B2 JP3171750 B2 JP 3171750B2 JP 6781094 A JP6781094 A JP 6781094A JP 6781094 A JP6781094 A JP 6781094A JP 3171750 B2 JP3171750 B2 JP 3171750B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンクリート用人工骨材
としての高強度粒球状スラグの製造法および装置に係
り、詳しくは、下水汚泥の脱水ケーキや焼却灰から得た
溶融スラグや金属精錬スラグ等から、粒球状の高強度な
人工骨材を製造する方法や装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリート用骨材として天然砂利が使
用されるが、河砂利などは結晶化した岩石であって、長
年のうちに表面が摩耗して角がなくなっているので、生
コンを製造する場合のセメントとの混練性が高く密着性
も優れていることはよく知られている。すなわち、コン
クリートとした場合に骨材との間で空隙が生じにくく、
構造材としての強固な柱や梁などを形成させることがで
きる。しかし、天然砂利の採取は自然破壊を余儀なくす
ることから、最近では環境悪化を少しでも軽減するため
に、天然岩石を破砕して製造した骨材が使用されるよう
になってきている。しかし、その形状に丸味を呈してい
ない場合が多く、天然砂利に比較すると表面積も大き
く、それゆえセメント使用量の増大を招く欠点がある。
【0003】例えば、高炉スラグを水砕化して得られる
砂状スラグを、人工骨材とする場合がある。これは、非
晶質であるがゆえに急冷して固化させてもガラス質のま
まであって、非常に脆いものとなる。また、高炉スラグ
は一般に塩基度が1以上であり、アルカリ性である通常
のセメントに混ぜると水和反応を起こし、バインディン
グ効果を発揮するものの骨材としての機能は損なわれや
すい。最近では、高炉スラグをドライピット処理するこ
とにより硬度をあげるなどしているが、製鉄所では極め
て大量のスラグを処理することになること、破砕機を用
いて砕かなければならないこと、その破砕においても人
工骨材にふさわしい大きさや角の少ない形状にすること
が容易でないこと、あるいは、スラグの消化(フケるこ
と)などの問題があり、品質の高い人工骨材とすること
はできないのが現状である。また、高炉スラグを高圧空
気に乗せて吹き飛ばすことにより、小粒子の骨材を製造
することもできなくはない。例えば特公昭56−248
60号公報に記載されているように、溶融状態にあるス
ラグを回転ドラム内へ投入する際に高圧空気でもって噴
霧させるかのようにすればスラグ粒とすることができ
る。しかし、その溶融スラグは飛散させた時点で微細化
し、コンクリート用骨材としての利用価値は極めて低く
なり、別途増嵩材などとして使用することができる程度
に留まる。
【0004】ちなみに、非晶質であったり結晶化の進ん
でいないものを結晶化させ、その硬度をあげるというこ
とが、例えば特公昭36−21886号公報に記載され
ている。これは、ガラス質である天然火成岩に熱処理を
施して組織の結晶化を図ったものである。すなわち、火
成岩を溶融して鋳込み、固化させた鋳造岩を焼戻処理し
て星状組織を生成させ、耐摩耗性の高い鋳造石を製造す
るものである。このように焼戻処理することは公知であ
るが、鋳造岩の段階で人工骨材にふさわしい粒揃いの丸
みを帯びたものとするためには、小さな鋳型を大量に準
備しておく必要があり、製造において極めて多くの手間
や費用を要することになる難点がある。前述した溶融ス
ラグを塊状としたり上記した鋳造岩を形成させるにおい
て、種々の形式のブリケットマシンが採用される。例え
ば多数の鋳込みカップをベルトコンベア式に移動させ、
上流側で溶融スラグを注入してベルトのリターン時に反
転するカップから冷却塊を取り出す連続鋳銑機式のもの
や、対向して回転する水冷式ドラムの表面に設けた凹み
で溶融スラグの固化と成形を行うものがある。これらの
形式の造塊装置による場合には、成形寸法を揃えること
は容易であるがコンクリート用骨材とするに適した小さ
いものにすることは容易でない。したがって、破砕しな
ければならず、破砕によって非常に角の多いものとなる
という欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般家庭や
工場から排出される下水の処理は、半永久的に不可欠で
ある。下水汚泥は地区ごとに処理する必要があり、自治
体などにおける下水処理の完全化は急務である。一方、
処理物の投棄地は限界に近づいているので、用途開発や
製品開発が盛んになってきている。なお、汚泥焼却灰は
固化させたとしても高い硬度や強度が望めず、せいぜい
埋立処分したり緑地化や道路舗装に供することができる
程度に過ぎない。下水汚泥は塩基度が1以下であって水
和性がなく、セメントに混入しても問題のないことはよ
く知られているので、路盤材として使用する研究が盛ん
になされている。また、繊維化することも可能であり、
スラグウールを製造して保温材や断熱材としての用途拡
大も図られている。しかし、上記した路盤材として使用
できても、地盤の極めて安定したことが要求される工業
用地の造成や荷重が大きく作用する建築用資材としての
強度を発揮させるには十分でない。一方、スラグウール
の製造は機械設備等の複雑化をきたし、また、保守作業
に多大の労力を要する欠点がある。
【0006】ところが、汚泥焼却灰などを溶融し水砕処
理したスラグは塩基度の低いこと、溶融することによっ
て焼却灰などに含まれていた揮発分が消失され、無害化
の図られた極めて安定した性状のものとなることから、
最近では、その砕石化したものを人工骨材として使用こ
とが注目されてきている。すなわち、汚泥の処理物はそ
の地区において処分できることが運搬経費などの面から
望ましいこと、生コン需要は地区ごとに発生し近隣の建
設現場で人工骨材は欠かせない建築資材であること、下
水汚泥の発生量がその地区での生コン消費量に概ね見合
っていることなどの理由による。しかし、上記した焼却
灰などの溶融スラグを水砕処理して得られるものは微細
粒状のものが多く、しかも、組織が結晶していなかった
り結晶化が十分でないといったように非晶質であるため
に脆弱であり、人工骨材としての利用価値が低い難点が
ある。したがって、コンクリート用骨材として必要な条
件すなわち天然砂利に近い丸みの帯びた形状や結晶化し
た高硬度な人工骨材とはいまだなり得ない欠点がある。
【0007】本発明は上述の問題に鑑みなされたもの
で、その目的は、スラグ塩基度が1以下の溶融スラグを
使用してコンクリート用骨材としての機能を十分に発揮
させるべく、粒球状や高硬度・高強度化すなわち組織の
結晶化を促し、これによって、半永久的に発生する汚泥
や金属精錬所から出るスラグなどを、低廉かつ比較的簡
便な設備や方法によって利用価値の向上が図られるよう
にしたコンクリート用人工骨材としての高強度粒球状ス
ラグの製造法や装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】方法に係る発明は、下水
汚泥の処理物を溶融させたスラグや金属精錬スラグ等に
熱処理を施し、高強度な粒球状のコンクリート用人工骨
材を製造する場合に適用される。その特徴とするところ
は、図1を参照して、塩基度が1以下の溶融スラグ6を
造粒しながら冷却してスラグ粒の表面に外殻を生成さ
せ、その後に、スラグ粒の保温を図りつつ粒球状化を促
進するために整粒する。そして、粒球状化された高温ス
ラグ粒8を所定時間堆積して外殻内溶融スラグ6の保有
熱を復熱させる。それによって、700℃ないし900
℃の温度下でスラグ粒を調質してスラグ組織の結晶化を
図り、高強度粒球状スラグ10を製造することである。
【0009】コンクリート用人工骨材としての高強度粒
球状スラグの製造装置は、塩基度が1以下の溶融スラグ
6を一端部から投入してスラグ粒を形成させるために回
転する造粒機7と、その造粒機7から導出された高温ス
ラグ粒8を堆積させて熱処理を施す調質炉9とが備えら
れる。造粒機7は、図3に示すように軸線方向に少し下
傾斜した回転するドラムであり、その回転ドラムの前半
部には、散水冷却される円筒状鉄皮7aの内部で上昇落
下を繰り返す間に造粒すると共に造粒されたスラグ粒6
aの表面を冷却して外殻8a(図2参照)を生成させる
外殻生成ゾーン7Aが形成される一方、回転ドラムの後
半部には、耐火材11が裏張りされて外殻8a内が高温
の溶融状態にあるスラグ粒6aを保温すると共に略粒球
状に整形する整粒ゾーン7Bが形成される。図7に示す
調質炉9の上半部には、整粒された高温スラグ粒8を所
定時間堆積させて外殻の内部の溶融スラグの保有熱を復
熱させ、700℃ないし900℃の温度下でスラグ粒8
を調質してスラグ組織の結晶化を図る復熱結晶化ゾーン
9Aが形成される一方、その復熱結晶化ゾーン9Aの下
方には、外気を導入してスラグ粒8を徐冷する冷却ゾー
ン9Bが形成されていることである。
【0010】上記の外殻生成ゾーン7A(図3参照)の
入口側内部に、溶融スラグ6を投入するスラグトラフ1
3の先端部位で左右方向に揺動し、溶融スラグ6を回転
ドラム内へ分散して流落させる揺動トラフ14を配置し
ておくとよい。
【0011】上記した揺動トラフ14の出口直後には、
揺動トラフ14から流落する溶融スラグ6を衝突させて
溶融スラグ6の広幅な分散を図る分散制御板16を配置
しておくことが好ましい。
【0012】調質炉9の冷却ゾーン9Bには、冷却され
て相互に付着した凝固スラグ粒を分離させる攪拌装置2
5(図7参照)を備えておくとよい。
【0013】調質炉9の復熱結晶化ゾーン9Aには、バ
ッチ処理時のゾーン内予熱を図る熱ガス供給装置21を
設けておくこともできる。
【0014】
【作用】スラグトラフ13から塩基度が1以下の溶融ス
ラグ6を揺動トラフ14に移して、分散させながら造粒
機7の外殻生成ゾーン7Aに流落させる。造粒機7は回
転しかつその円筒状鉄皮7aに散水されており、溶融ス
ラグ6は冷却されながら外殻生成ゾーン7Aで上昇と落
下を繰り返す間に造粒され、その表面に外殻が形成され
る。スラグ粒6aが整粒ゾーン7Bに移ると、耐火材1
1で保温の図られた状態でさらに造粒しつつ整粒され
る。外殻8aの内部はスラグの溶融状態が維持され、高
温スラグ粒8となって排出される。調質炉9に高温スラ
グ粒8を投入して堆積した状態におくと、高温スラグ粒
8の内部の溶融スラグ6から復熱され、復熱結晶化ゾー
ン9Aが700℃ないし900℃になる。固化の進みつ
つあった高温スラグ粒8は調質され、固化する際にスラ
グ組織を結晶化させる。このようにして調質されたスラ
グ粒8は冷却ゾーン9Bに移り、外気が導入されるなど
して徐冷される。調質炉9で所定時間滞留する間に冷却
され、角の少なくて硬い高強度粒球状スラグ10とな
り、品質の高いコンクリート用人工骨材となる。
【0015】外殻生成ゾーン7Aの入口側内部に揺動ト
ラフ14を配置して、スラグトラフ13の先端部位で左
右方向に揺動させると、スラグトラフ13から回転ドラ
ム内へ投入される溶融スラグ6の分散が図られ、造粒作
用が助長される。
【0016】揺動トラフ14の出口直後に分散制御板1
6が配置されていると、揺動トラフ14から流落する溶
融スラグ6を衝突させて溶融スラグ6がより一層広幅に
分散され、外殻生成ゾーン7Aにおいて冷却作用を受け
やすくなり、また、造粒化が促進される。
【0017】調質炉9の冷却ゾーン9Bに攪拌装置25
が備えられていると、炉外へ排出するまでに、冷却時に
相互付着した凝固スラグ粒を分離させることができる。
【0018】調質炉9の復熱結晶化ゾーン9Aに熱ガス
供給装置21が設けられていれば、高温スラグ粒8をバ
ッチ処理するときなどにおいて、予め復熱結晶化ゾーン
9Aを加熱しておくことができ、投入された高温スラグ
粒8の急激な冷却を防止し、同時に、高温スラグ粒8か
ら炉内を所望温度に復熱させることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明の方法によれば、塩基度が1以下
の溶融スラグから、硬質で丸みを帯びた天然砂利に極め
て近い性状や品質のコンクリート用人工骨材を製造する
ことができる。下水汚泥処理設備などに適用すると、半
永久的に発生するが量的には多くない下水汚泥の処理物
から人工骨材を製造して、近隣での生コン需要量に見合
った供給を常時実現することができる。もちろん、下水
汚泥の処理物や精錬スラグの投棄も可及的に抑制される
と共に天然砂利の採取も回避され、環境保全にも寄与さ
せることができる。
【0020】装置の発明においては、回転ドラム式の造
粒機によって適度な冷却による造粒と保温状態における
整粒とを同時に行うことができる。調質炉においては復
熱作用を利用してスラグ組織の結晶化、すなわち高硬度
化・高強度化を図ることができると共に、そのまま調質
後の冷却も連続的に行うことができる。造粒機において
も調質炉においてもそれぞれ二つの機能を発揮させるこ
とができ、それが単にゾーン別とする程度で連続して形
成される。その結果、製造装置としての構造や製造シス
テムの簡素化が可能となり、また、設備費の低減が図ら
れる。調質炉において連続運転する場合には積極的な加
熱操作を必要としなく、運転コストの増大を抑制するこ
とができる。
【0021】外殻生成ゾーンの入口側内部に揺動トラフ
を配置しておく場合には、回転ドラムに溶融スラグを分
散して投入することができ、スラグ塊の発生を抑制して
造粒作用を向上させることができる。
【0022】造粒機の揺動トラフの出口直後に分散制御
板が配置されている場合には、投入される溶融スラグの
分散が一層促進され、外殻生成ゾーンにおける外殻の生
成と造粒作用を助長させることができる。
【0023】調質炉の冷却ゾーンに攪拌装置が備えられ
ていると、高強度粒球状スラグとして排出するまでに、
冷却されて相互に付着した凝固スラグ粒を分離しておく
ことができ、粒の揃った品質の高いスラグ粒を得ること
ができる。
【0024】調質炉の復熱結晶化ゾーンに熱ガス供給装
置を設けておけば、バッチ処理時する場合などにおい
て、復熱結晶化ゾーンを予め加熱して投入された高温ス
ラグ粒の急激な降温を防止し、所望する復熱が図りやす
くなる。そして、調質炉を連続処理操業させることもバ
ッチ処理操業させることも可能となる。
【0025】
【実施例】以下に、本発明に係るコンクリート用人工骨
材としての高強度粒球状スラグの製造法や製造装置を、
図面をもとにして詳細に説明する。図1は、下水汚泥の
処理物を溶融させたスラグや金属精錬スラグ等に熱処理
を施し、高強度な粒球状のコンクリート用人工骨材を製
造する場合のプロセスを示したブロック図である。これ
には、下水汚泥処理システムに本発明に係る造粒機と調
質炉とを設けたものである。
【0026】まず、例えば下水汚泥から、高強度粒球状
スラグを製造する方法について述べる。下水汚泥は、一
般的に何段階かの処理をして水分が抜かれる。濃縮槽に
おいて沈澱させ97%の含水率とされた後に、消化槽で
微生物による有機物の分解をさせて性状の安定化を図
り、脱水機1にかけられる。脱水された汚泥は固形分が
20%程度の脱水ケーキ2とされる。脱水ケーキ2は減
容化を図るためにも焼却炉3で燃やして焼却灰4とさ
れ、その焼却灰4や脱水ケーキ2などの下水汚泥の処理
物を溶融炉5で溶融させ、溶融スラグ6とされる。この
溶融スラグ6は塩基度(CaO/SiO2 )が1以下で
あって、コンクリート用の人工骨材としては好適であ
る。その溶融スラグ6を造粒機7に投入した以後は、以
下のような手順で高強度粒球状スラグとされる。
【0027】溶融スラグ6を造粒機7などに投入して図
2に示すごとくの高温スラグ粒8を形成させ、かつ、同
時に冷却して表面に外殻8aを生成させる。この状態で
は、外殻8aの内部にスラグ6が依然として溶融状態で
保たれる。その高温スラグ粒8の保温を図りつつ粒球状
化を促進させると同時に大きさがある程度の範囲内にお
さまるように粒揃えされる。すなわち、その整粒操作
は、後述するごとくの造粒機7の回転を利用して高温ス
ラグ粒8を常時転動状態におくことによって実現され
る。次に、整粒して造粒機7から取り出された高温スラ
グ粒8を、竪形炉などに移して所定時間例えば1時間な
いし2時間堆積させる。これによって、外殻8aの内部
の溶融スラグ6の保有熱が復熱され、炉内を700℃な
いし900℃の温度に保つことができる。この状態にお
いては、外殻8a内の溶融スラグ6が固化するだけでな
く、上記の時間中に焼戻処理することができる。すなわ
ち、スラグ組織の結晶化を促進し、スラグ構造の強化す
なわち調質が図られる。もちろん、造粒の段階で生成さ
れた外殻8aもその内部の溶融スラグの熱によって焼戻
されるので、スラグ粒全体を結晶化組織とすることがで
きる。このような操作は後述する調質炉9によって行わ
れる。所定時間が経過した時点で結晶化スラグ粒は冷却
され、コンクリート用人工骨材としての高強度粒球状ス
ラグ10となる。
【0028】以下に、上記した製法を実現する高強度粒
球状スラグの製造装置について説明する。なお、その装
置は、下水汚泥の焼却灰などが溶融化された以後に使用
されるものである。図1に示すように、装置は、溶融ス
ラグ6が投入される造粒機7と、造粒された高温スラグ
粒8を熱処理するための調質炉9とから構成される設備
である。造粒機7は、溶融スラグ6を投入してスラグ粒
を形成させるために回転する装置であればよく、例えば
ペレタイザを採用してもよい。しかし、造粒後に上記し
た整粒をも連続して行わせるために、図3に示すような
軸線方向に少し下傾斜した回転ドラムとしておくとよ
い。回転ドラムは実質的に前半部と後半部とに区分さ
れ、前半部には、回転ドラム内で溶融スラグ6を図4の
ように上昇落下を繰り返えさせる間に雪だるま的に造粒
すると共に、造粒されたスラグ粒6aの表面を冷却して
外殻8a(図2参照)を生成させることができる外殻生
成ゾーン7Aが形成されている。一方、後半部は、外殻
生成ゾーン7Aで造粒されたスラグ粒6aを順次取り込
み、回転ドラムの動きを利用して整粒しかつスラグ粒6
aの保温を図ることができるように、耐火材11を裏張
りした整粒ゾーン7Bが形成される。
【0029】これらの外殻生成ゾーン7Aと整粒ゾーン
7Bとは、回転ドラム内において明瞭な仕切りがあるわ
けではない。しかし、外殻生成ゾーン7Aにおいては冷
却作用が必要であることから、散水器12などから散布
される水での冷却がスラグ粒6aに及びやすいように、
回転ドラムを形成する円筒状鉄皮7aのみとなってい
る。一方、整粒ゾーン7Bは保温の必要があるので、円
筒状鉄皮7aを拡径して上記したごとくの耐火材11が
裏張りされる。図からも理解されるように外殻生成ゾー
ン7Aの円筒状鉄皮7aの内径と整粒ゾーン7Bの耐火
材11の内径とをほとんど等しくしておけば、外殻生成
ゾーン7Aで造粒されたスラグ粒6aを整粒ゾーン7B
へ円滑に移行させることができる。もちろん、スラグ粒
6aの停滞を生じさせない程度であれば、耐火材11が
外殻生成ゾーン7Aの円筒状鉄皮7aの内面より隆起し
ていても問題はない。なお、外殻生成ゾーン7Aにおけ
る冷却が整粒ゾーン7Bにおける保温作用を損なわない
ように、回転ドラムの略中央部位の外周には、それを取
り巻くリング状水切りフィン7bが立てられ、これを境
にして前半部に散布された水が後半部に及ばないように
配慮されている。
【0030】外殻生成ゾーン7Aの入口には溶融スラグ
6を投入するスラグトラフ13が臨まされ、入口側内部
におけるスラグトラフ13の先端部位には、図5に示す
ように、左右方向に揺動し溶融スラグ6を外殻生成ゾー
ン7Aへ分散して流落させる揺動トラフ14が配置され
る。この揺動トラフ14はやや傾斜した姿勢となってい
るが、概略的に示す駆動機構15によって揺動される。
その駆動機構15は、モータ15aによって水平面内で
回転するディスク15b,その外周部に枢支された第一
リンク15c,その動きに応じてガイドレール15dに
案内されて前後動するガイドローラ15e,それに枢支
された第二リンク15fからなる。
【0031】図6に揺動トラフ14の一例を示すが、そ
の基部はスラグトラフ13の下面に枢支され(図3参
照)、その揺動軸14aから適宜の距離の位置のピン1
4bに前記した第二リンク15fが連結される。スラグ
トラフ13から造粒機7に溶融スラグ6を供給すると
き、造粒機7は回転しているので、直前に投入された溶
融スラグ上に重なって流落することは少ない。しかし、
スラグ塊の発生を抑制して造粒作用の向上を図ったり外
殻8aの形成を促進するためにも、冷却されている回転
ドラム内への分散は重要であり、そのために、揺動トラ
フ14は有用である。溶融スラグ6をより一層広幅に分
散させる場合には、揺動トラフ14の出口直後に分散制
御板16を設けておくことが好ましい。回転する造粒機
7内に分散制御板16を独立して設置することは外殻生
成ゾーン7Aでの構造が複雑になること、揺動トラフ1
4の揺動動作に追従させなければならないことなどか
ら、図示したごとくトラフ側壁を延長して分散制御板1
6を一体化しておけばよい。その分散制御板16は、溶
融スラグを揺動トラフ14から可及的に幅広く流落させ
るために図示の例では平面的に浅いV字状とされ、か
つ、トラフ底が途切れた端部から流落する大部分の溶融
スラグが当たりやすいように下方へ延長されている。も
ちろん、トラフ底の端部の位置や分散制御板16の形状
は、適宜選定することができる。この分散制御板16は
もちろんのこと揺動トラフ14も、耐熱金属や特殊耐火
物で製作されるが、金属構造の場合には適宜水冷構造と
され、さらに、仮想線で示した耐火材16a,14cが
張られる。前述したスラグトラフ13においても図示し
ないが耐火材が施され、溶融スラグによる熱侵食を軽減
する配慮が払われる。
【0032】上記したごとく、造粒機7には図3に示し
たリング状水切りフィン7bが中央部位に設けられる
が、その位置を避けて、回転ドラムを前後で支持するタ
イヤローラ7M,7Nに受けられるタイヤ7m,7n
や、回転駆動するためのピニオンギヤ7Rに噛みあうリ
ングギヤ7rが取り付けられる。なお、タイヤ7mに散
水器12からの水がかからないように、リング状水切り
フィン7cが仮想線のように追加的に設けられたり、外
殻生成ゾーン7Aの下方の基礎には散水受け12aが形
成されたりする。回転ドラムの入口側はスラグトラフ1
3や揺動トラフ14の駆動機構15が臨まされるので、
側板には、造粒機7が回転しても干渉しない程度の大き
さの開口が設けられる。外殻生成ゾーン7Aは冷却効果
を発揮しなければならないので、その開口からの放熱は
特に問題とならない。しかし、駆動機構15などを設置
している関係上簡単な構造の遮熱用のフォアフード17
aが配置され、モータ15aを設置したりスラグトラフ
13の前端下部を支えるための架台17などに固定され
ている。一方、回転ドラムの出口側は大きく開口してお
り、整粒ゾーン7Bで整粒された高温スラグ粒8の排出
が容易となっている。その開口は整粒ゾーン7Bでの保
温作用を損なわないように耐火材18aの内張りされた
リヤフード18が配置される。その下方部位には整粒さ
れた高温スラグ粒8を、保温スキップ19などに落とす
ための排出口18bが開口される。
【0033】前述した調質炉9は、図7に示すような耐
火材9aの裏張りされた竪形炉などであって、保温スキ
ップ19から高温スラグ粒8が投入されるものである。
これは、整粒されたスラグ粒を所定時間堆積させて外殻
8a(図2参照)の内部の溶融スラグ6の保有熱を復熱
させ、700℃ないし900℃の温度下でスラグ粒を焼
戻し、その調質によってスラグ組織の結晶化を図るもの
である。その上半部は、投入された高温スラグ粒8が堆
積される復熱結晶化ゾーン9Aとなっている一方、その
下方は、外気を導入してスラグ粒を徐冷する冷却ゾーン
9Bが形成されている。なお、高温スラグ粒8ができる
だけ均一な高さで堆積するように、分散コーン9bが投
入口9cの下方に配置される。これは、カウンターロッ
ド9dに吊り下げられており、保温スキップ19からの
高温スラグ粒8とカウンターウエイト9eとのバランス
によって、仮想線で示すように投入口9cを閉じたり実
線のように開いたりするようになっている。前述した上
下の二つのゾーン9A,9Bは、実質的に冷却用エアを
導出させるための空気排出装置20の高さ位置を境にし
て区分されるが、特に仕切りなどは設けられず、投入さ
れた高温スラグ粒8は単に連続して堆積されるにすぎな
い構造となっている。
【0034】調質炉9における高温スラグ粒8の結晶化
と冷却固化に必要な時間が例えば2時間とすると、復熱
結晶化ゾーン9Aと冷却ゾーン9Bとを形成する空間
は、その滞留時間と造粒機7から排出される高温スラグ
粒8の量とに見合う高さの容積に選定される。したがっ
て、造粒機7において順次高温スラグ粒8が生成される
につれて、同量のコンクリート用人工骨材としての高強
度粒球状スラグ10が製造されることになる。なお、調
質炉9においてはバッチ処理する場合もあり、その操業
形態は適宜選択される。バッチ処理の開始時や連続操業
の再開時などには降温した復熱結晶化ゾーン9Aを加熱
して、投入された高温スラグ粒8の調質を妨げないよう
にする必要があり、そのために、熱ガス供給装置21を
上部に設けておくことが好ましい。この熱ガス供給装置
21によってホットガスを導入することができればよい
ので、その形態は特に限定されるものではない。図示の
例では、ホットガスをリング状ガス室21aに導入して
から、周囲に幾つも設けた通気孔21b,21bより復
熱結晶化ゾーン9Aへ供給するようになっている。もち
ろん、リング状ガス室21a内にバーナを配置して、ホ
ットガスを発生させるようにしておいてもよい。
【0035】上記した冷却ゾーン9Bの下部にはスラグ
粒を炉外へ導出するコーン状排出機22が取り付けられ
ており、その開閉動作でもってシュート23に落とした
高強度粒球状スラグ10をコンベア24によって運び出
すことができる。このコーン状排出機22は、仮想線と
実線で示したようにコーン体22aを上下動させること
によって排出口9fを開閉する。コーン体22aが下が
った状態でコーン上面の一部が排出口9fの開口縁に接
触するように傾斜させて回転できるようになっている場
合には(図示せず)、高強度粒球状スラグ10の排出個
所を順次排出口9fの円周に沿って移動させることがで
き、滞留時間に偏りが生じるのを抑えることができる。
冷却ゾーン9Bに供給される外気は、調質炉9の下半部
に導入されるようになっていればよいが、上記したコー
ン状排出機22に設けておくと、均一な冷却が図りやす
くなる。図示の例では、コーン体22aの上部分に風箱
22bが確保され、庇の下方の円筒壁で開口する幾つも
の風孔22c,22cを通して冷却ゾーン9Bに冷風が
導入される。熱交換した後の空気は、空気排出装置20
の風箱20aを経て吸引・導出される。なお、冷却ゾー
ン9Bにおいて徐冷される間にスラグ粒相互が付着した
凝固スラグとなる場合もあるので、スラグ粒を分離させ
る攪拌装置25が設けられる。図示の装置は、冷却ゾー
ン9Bを水平に貫通する駆動軸に多数の攪拌フィン25
a,25aが取り付けられており、上下一対からなるギ
ヤーにより攪拌フィン25a,25aが反転する構造と
なっている。
【0036】このように構成の製造装置によれば、次の
ようにして高強度粒球状スラグを製造することができ
る。図3に示すスラグトラフ13から、溶融スラグ6が
連続的に造粒機7に投入される。溶融スラグ6は例えば
4秒間に一往復する程度の速度で首を振る揺動トラフ1
4に受けられた後、外殻生成ゾーン7Aに分散されるよ
うに流落する。図4のように回転ドラムは左に回転され
るが、半径1メートルのドラムである場合に回転数を例
えば40rpmとすれば、溶融スラグ6は図示した程度
に上昇し、その時点で、上昇してくる溶融スラグ6やス
ラグ粒6aの上を転動するようにして落下する。溶融ス
ラグ6は散水されている円筒状鉄皮7aで冷却され、表
面が固化しつつあるが落下の間に雪だるま式に成長す
る。なお、冷却が不十分である場合などは、回転ドラム
の側方すなわち溶融スラグ6やスラグ粒6aが上昇する
側の面への散水が十分となるように、仮想線で示す位置
に散水器12Aを追加的に設置しておいてもよい。回転
ドラムの傾斜に従ってスラグ粒6aは入口から遠ざかる
が、その間も上昇と落下を繰り返すことによって粒化さ
れ、また、その表面は外殻8aを生成して固化する。外
殻生成ゾーン7Aの長さや溶融スラグ6の投入量は、そ
の外殻の生成程度や造粒サイズに応じて適宜選定され
る。もちろん、回転ドラムや揺動トラフ14の速度も上
記に限らず、外殻8aや粒径を考慮して変更すればよ
い。
【0037】揺動トラフ14の揺動によって溶融スラグ
6が分散して投入され、成長しつつあるスラグ粒6aに
付着する。分散制御板16が設けられていると溶融スラ
グ6の分散がより一層幅の広いものとされ、言い換えれ
ば、外殻生成ゾーン7Aの奥へ投入されるようなことは
少なくなり、スラグ粒6aの表面に溶融スラグ6が薄く
かつ均一に付着しやすくなると共に、投入直後の溶融ス
ラグ6も冷却されやすくなる。外殻生成ゾーン7Aを通
過したスラグ粒6aは、リング状水切りフィン7bによ
って散水の及ばない整粒ゾーン7Bへ自ずと移行し(図
3参照)、耐火材11によって放熱の抑制された状態で
保温される。この整粒ゾーン7Bにおいても、ドラムの
回転で造粒や整粒が促進される。所定時間滞留した後に
粒径が概ね5mmないし30mm程度の高温スラグ粒8
となり、排出口18bより保温スキップ19に受けられ
る。
【0038】保温スキップ19の高温スラグ粒8は、調
質炉9に投入して図7のごとく堆積され、分散コーン9
bにより投入口9cが閉止される。復熱結晶化ゾーン9
Aにおいては前述したごとくスラグ粒8が復熱し、70
0℃ないし900℃の温度状態となる。その熱雰囲気に
おいて固化しつつあるスラグ粒8が焼戻され、同時にす
でに固化している外殻8a(図2参照)も調質される。
その調質時にスラグ組織が結晶化するので、極めて硬質
で強度の高いスラグ粒となる。なお、造粒機7の整粒ゾ
ーン7Bにおいて、幾分かの砂状スラグが発生するのは
避けられない。これが保温スキップ19によって調質炉
9に持ち込まれた場合でも焼戻されて結晶化が図られ、
高強度な砂状スラグとなる。次々と投入される高温スラ
グ粒8に見合った量だけ排出口9fから導出されるの
で、堆積した高温スラグ粒8は順次降下して冷却ゾーン
9Bへ移り、コーン状排出機22の風箱22bから導入
された外気によって空冷される。スラグ粒は順次固化す
るが、堆積する間に相互が付着していることがあるの
で、排出に先だち攪拌装置25の攪拌作用によって分離
される。
【0039】調質炉9から取り出されたスラグ粒は丸み
を帯びた高強度粒球状スラグ10となっており、コンク
リート用人工骨材として使用される。なお、排出された
高強度粒球状スラグ10の粒径にばらつきが大きい場合
には、適宜篩い分けされるなどして利用される。例え
ば、上記した製造設備が地区の下水処理場に設けられて
いれば、高強度粒球状スラグ10はその近隣における建
設・土木工事用の生コンに直ちに供することができる。
このようにして天然砂利のような高硬度・高強度で角の
ないように製造された高強度粒球状スラグは、下水汚泥
を焼却・溶融させる場合のみならず、CaO/SiO2
≦1、すなわち、コンクリート用の人工骨材とするにふ
さわしい塩基度が1以下の溶融スラグであれば、金属精
錬過程で生じるスラグを使用して高強度粒球状スラグを
製造することもできる。金属精錬スラグも下水汚泥スラ
グも廃棄物であり、その再利用の途が図られることにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 下水汚泥処理設備に適用された高強度粒球状
スラグの製造プロセスを示すブロック図。
【図2】 造粒機において生成された高温スラグ粒の断
面図。
【図3】 外殻生成ゾーンと整粒ゾーンとからなる回転
ドラム式造粒機の縦断面図。
【図4】 造粒機の外殻生成ゾーンにおける造粒工程を
示す横断面図。
【図5】 造粒機全体の内部矢視平面図。
【図6】 揺動トラフの一例の斜視図。
【図7】 復熱結晶化ゾーンと冷却ゾーンとからなる調
質炉の縦断面図。
【符号の説明】
6…溶融スラグ、6a…スラグ粒、7…造粒機、7a…
円筒状鉄皮、7A…外殻生成ゾーン、7B…整粒ゾー
ン、8…高温スラグ粒、8a…外殻、9…調質炉、9A
…復熱結晶化ゾーン、9B…冷却ゾーン、10…高強度
粒球状スラグ、11…耐火材、12…散水器、13…ス
ラグトラフ、14…揺動トラフ、16…分散制御板、2
1…熱ガス供給装置、22b…風箱、25…攪拌装置。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下水汚泥の処理物を溶融させたスラグや
    金属精錬スラグ等に熱処理を施し、高強度な粒球状のコ
    ンクリート用人工骨材を製造する方法において、 塩基度(CaO/SiO2 )が1以下の溶融スラグを造
    粒しながら冷却してスラグ粒の表面に外殻を生成させ、
    その後に、該スラグ粒の保温を図りつつ粒球状化を促進
    するために整粒する工程と、 該粒球状化された高温スラグ粒を所定時間堆積させて外
    殻内溶融スラグの保有熱を復熱させ、700℃ないし9
    00℃の温度下で該スラグ粒を調質してスラグ組織の結
    晶化を図る工程と、 を経ることを特徴とするコンクリート用人工骨材として
    の高強度粒球状スラグの製造方法。
  2. 【請求項2】 下水汚泥の処理物を溶融させたスラグや
    金属精錬スラグ等に熱処理を施し、高強度な粒球状のコ
    ンクリート用人工骨材を製造する装置において、 塩基度(CaO/SiO2 )が1以下の溶融スラグを一
    端部から投入してスラグ粒を形成させるために回転する
    造粒機と、該造粒機から導出された高温スラグ粒を堆積
    させて熱処理を施す調質炉とが備えられ、 上記造粒機は軸線方向に少し下傾斜した回転するドラム
    であり、その回転ドラムの前半部には、散水冷却される
    円筒状鉄皮内で上昇落下を繰り返す間に造粒すると共に
    造粒されたスラグ粒の表面を冷却して外殻を生成させる
    外殻生成ゾーンが形成される一方、前記回転ドラムの後
    半部には、耐火材が裏張りされて前記外殻内が高温の溶
    融状態にあるスラグ粒を保温すると共に略粒球状に整形
    する整粒ゾーンが形成され、 前記調質炉の上半部には、整粒された高温スラグ粒を所
    定時間堆積させて外殻内溶融スラグの保有熱を復熱さ
    せ、700℃ないし900℃の温度下で該スラグ粒を調
    質してスラグ組織の結晶化を図る復熱結晶化ゾーンが形
    成される一方、該復熱結晶化ゾーンの下方には、外気を
    導入してスラグ粒を徐冷する冷却ゾーンが形成されてい
    ることを特徴とするコンクリート用人工骨材としての高
    強度粒球状スラグの製造装置。
  3. 【請求項3】 前記外殻生成ゾーンの入口側内部には、
    溶融スラグを投入するスラグトラフの先端部位で左右方
    向に揺動し、該溶融スラグを回転ドラム内へ分散して流
    落させる揺動トラフが配置されていることを特徴とする
    請求項2に記載されたコンクリート用人工骨材としての
    高強度粒球状スラグの製造装置。
  4. 【請求項4】 前記揺動トラフの出口直後には、該揺動
    トラフから流落する溶融スラグを衝突させて溶融スラグ
    の広幅な分散を図る分散制御板が配置されていることを
    特徴とする請求項3に記載されたコンクリート用人工骨
    材としての高強度粒球状スラグの製造装置。
  5. 【請求項5】 前記調質炉の冷却ゾーンには、冷却され
    て相互に付着した凝固スラグ粒を分離させる攪拌装置が
    備えられていることを特徴とする請求項2に記載された
    コンクリート用人工骨材としての高強度粒球状スラグの
    製造装置。
  6. 【請求項6】 前記調質炉の復熱結晶化ゾーンには、バ
    ッチ処理時のゾーン内予熱を図る熱ガス供給装置が設け
    られていることを特徴とする請求項2に記載されたコン
    クリート用人工骨材としての高強度粒球状スラグの製造
    装置。
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