JP3171211U - 水門 - Google Patents

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【課題】簡単な構成で、動力を必要とすることなく、水路を流れる水の量が少ない場合であっても確実に排水し、下流側の水位が上流側の水位よりも高い場合に確実に排水口を閉塞して逆流を防止することができる水門を提供する。【解決手段】水門1は、扉体3の上部をヒンジ4により揺動可能に吊下げ支持するアーム5と、排水口2aの一側部の上方に配置されてアーム5の一端を回動可能に支持する軸とを備えている。アーム5の回動軸線C5は、鉛直Vに対して角度θで上流側に傾斜し、且つ、扉体3が排水口2aを閉塞した状態と流れる水の圧力を受けていない状態でアーム5が水の流れに直交する方向に水平に延びるよう配設されている。扉体3のアーム5に対する揺動軸線C3は、扉体3が排水口2aを閉塞した状態における扉体3の重心位置Wg2よりも下流側に所定長さδでオフセットされた位置に配置されている。【選択図】図1

Description

本考案は、水門に関し、特に河川や海岸、ダムなどに設置される水門に関するものである。
河川や海岸、ダムなどには、水路の上流と下流の水位に応じて扉体を開閉する水門が設けられている。このような水門の従来の技術としては、例えば特許文献1に開示されているように、扉体を昇降させることによって開閉するものが知られている。このような水門は、図6に示すように、水路2’の水を上流側から下流側に排水する場合に、扉体3’を上昇させて水門1’の排水口2a’を開放する。また、下流側の水位が上昇した場合には、扉体3’を下降させて水門1’の排水口2a’を閉塞し、下流側から上流側に水が逆流するのを防止する。
このような水門1’では一般に、扉体3’の両側部を摺動可能に支持してその昇降移動をガイドする門柱60’と、この門柱60’の上方に跨ぐように設けられた床板61’と、床板61’上に設けられて扉体3’を昇降駆動する昇降装置62’とを備えており、昇降装置62’は、扉体3’が比較的大きい場合に電動モータなどの動力を使用するものや、扉体3’が比較的小さい場合に手動で操作するものが採用されている。なお、昇降装置62’は一般に、動力を使用するものであっても、停電など動力源を喪失した場合に、手動により扉体3’を昇降させることが可能な補助機構を有している。このような水門1’では一般に、手動で操作する昇降装置62’の場合は勿論のこと、動力を使用する昇降装置62’を採用した場合であっても、人がスイッチ操作などを行うことにより扉体3’を昇降させて開閉しており、また、動力源を喪失したときに、人が堤防64’から管理橋63’を渡って昇降装置62’の補助機構を操作しに行くことになる。
また、別の従来の技術としては、水路の排水口の上部にヒンジを介して扉体を揺動可能に設け、下流側の水位が上流側の水位よりも低い場合には水路を流れる水の水圧によって扉体の下部が排水口を開放するようヒンジを中心として揺動し、下流側の水位が上流側の水位よりも高い場合には、その下流側の水の水圧によって扉体の下部が排水口を閉塞して下流側から上流側に逆流するのを防止するようヒンジを中心として揺動する、所謂フラップゲートと呼ばれるものが知られている。このフラップゲートでは、扉体が水路の排水口を常に閉塞するように、その上部がヒンジによって揺動可能に支持されている。
特開平8−85934号公報
上記従来の技術において、特許文献1に開示されているように動力を用いる昇降装置62’により扉体3’の昇降動作をするものにあっては、特に停電など動力源を喪失した状況となったときに、手動で昇降装置62’の補助機構を操作して比較的大きな扉体3’を昇降させる必要があるため、上流側と下流側の水位の変動に応じて遅れることなく水門1’の排水口2a’を開閉することができないという問題があった。また、扉体3’を昇降させる構造の水門1’にあっては、昇降装置62’が動力を使用するものであっても、人がスイッチ操作などにより扉体3’を昇降させなければならず、また、門柱60’に扉体3’の昇降移動を阻害する塵芥などが付着していないかなど、安全確認を人によって行わなければならないなどの問題があった。さらに、扉体3’を昇降させる構造の水門1’にあっては、扉体3’の昇降移動をガイドするための門柱60’や昇降装置62’を設置するための床板61’を設ける必要があるために構造が大型化することから、比較的広い設置面積が必要となり、水門1’を設置する場所が限定されたりコストがかかるなどの問題があった。
また、上記従来の技術のうち、所謂フラップゲートと呼ばれるものにあっては、扉体が水路の排水口を常に閉塞するようにその上部がヒンジによって支持されており、水路を流れる水の量が少なく(上流側の水位が低く)その水圧によっては扉体を開放するように揺動させることが困難である場合には、水路内の水位が充分に上昇して扉体を開放するまで、排水口から排水することができないという問題や、流下する塵芥等が水路に堆積し、水路を詰まらせたり、扉体が開いたときに水路の排水口との間に挟まれて、下流側の水位が高くなったときに排水口を確実に閉塞することができなくなり、その結果、上流側への逆流を確実に防止できなくなるという問題があった。そして、これらの問題を解決するためには、上流側と下流側の水位に関わらず扉体を開閉させるための駆動手段を設ける必要があり、上述した扉体を昇降移動させる水門と同様に、フラップゲートを設置する場所が限定されたりコストがかかるなどの問題があった。
本考案は、上述した問題に鑑みてなされたもので、簡単な構成で、動力を必要とすることなく、水路を流れる水の量が少ない場合であっても確実に排水することができ、且つ、下流側の水位が上流側の水位よりも高い場合に確実に排水口を閉塞して逆流を防止することができる水門を提供することを目的とする。
請求項1の水門に係る考案は、上記目的を達成するため、水路に扉体が揺動可能に設けられており、該扉体が揺動することにより前記水路の排水口を開閉する水門であって、前記扉体の上部をヒンジにより揺動可能に吊下げ支持するアームと、前記排水口の一側部の上方に配置されて前記アームの一端を回動可能に支持する軸とを備えており、前記軸による前記アームの回動軸線は、前記扉体が排水口を閉塞した状態および前記排水口を流れる水の圧力を受けていない状態で、その上端が下端よりも上流側に位置するように鉛直に対して傾斜し、且つ、前記扉体が排水口を閉塞した状態および前記排水口を流れる水の圧力を受けていない状態においてアームが水の流れに直交する方向に水平に延びるよう配設されており、前記ヒンジによる扉体の前記アームに対する揺動軸線は、前記扉体が排水口を閉塞した状態における前記扉体の重心位置よりも下流側の位置に配置されていることを特徴とする。
また、請求項2の水門に係る考案は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の考案において、前記アームの回動軸線は、アームが水の流れに直交する方向に水平に延びた状態で、アームよりも下流側の位置に配置されていることを特徴とする。
請求項1の考案では、扉体の上部をヒンジにより揺動可能に吊下げ支持するアームの回動軸線は、扉体が排水口を閉塞した状態および排水口を流れる水の圧力を受けていない状態で、その上端が下端よりも上流側に位置するように鉛直に対して傾斜し、且つ、扉体が排水口を閉塞した状態および前記排水口を流れる水の圧力を受けていない状態においてアームが水の流れに直交する方向に水平に延びるよう配設されており、ヒンジによる扉体のアームに対する揺動軸線は、扉体が排水口を閉塞した状態における扉体の重心位置よりも下流側の位置に配置されていることにより、扉体は、その下部が水路を流れる水の水圧を受けない状態で排水口を僅かに開放した状態となる。そして、水路を大量の水が流れて水圧が高くなると、扉体は、その下部が排水口に対して僅かに開放した状態からさらに開放するよう揺動軸線を中心として揺動することとなり、さらに水路を大量の水が流れて水圧が高くなると、アームが回動軸線を中心として回動するため、扉体が排水口と対応する位置から退避することとなる。このとき、アームの回動軸線の上端が下端よりも上流側に位置するように鉛直に対して傾斜しているため、扉体の自重に抗してアームが回動されることとなる。したがって、水路を流れる水の量が低下して扉体が充分に押圧されなくなると、扉体の自重によってアームが水の流れと直交する方向に水平に延びるよう復帰することとなる。一方、排水口の下流側の水位が上昇するなどして上流側よりも下流側の水圧が高くなると、扉体は、下流側の水圧によって押圧されて、排水口に対して僅かに開放した状態から排水口を閉塞するよう揺動軸線を中心として下部が揺動することとなる。
また、請求項2の考案では、請求項1に記載の考案において、前記アームの回動軸線は、アームが水の流れに直交する方向に水平に延びた状態で、アームよりも下流側の位置に配置されていることにより、アームの回動軸線の水の流れと平行に仮想した延長線を超えて回動することがないため、水が大量に流れることによってアームが水の流れに沿うように下流側に回動した場合であっても、その大量の水の流れが低減したときにアームが水の流れに直交する方向に確実に復帰することができる。
請求項1に記載の考案によれば、扉体の上部をヒンジにより揺動可能に吊下げ支持するアームと、排水口の一側部の上方に配置されて前記アームの一端を回動可能に支持する軸とを備えており、前記軸による前記アームの回動軸線は、前記扉体が排水口を閉塞した状態および前記排水口を流れる水の圧力を受けていない状態で、その上端が下端よりも上流側に位置するように鉛直に対して傾斜し、且つ、前記扉体が排水口を閉塞した状態および前記排水口を流れる水の圧力を受けていない状態においてアームが水の流れに直交する方向に水平に延びるよう配設されており、前記ヒンジによる扉体の前記アームに対する揺動軸線は、前記扉体が排水口を閉塞した状態における前記扉体の重心位置よりも下流側の位置に配置されているという簡単な構成により、水路を流れる水の水圧を受けない状態で扉体の下部が排水口を僅かに開放した状態となるので、水路を流れる水の量が少ない場合など、上流側の水圧が低い場合でも、確実に上流から下流に水を排水することができ、さらに、水路を大量の水が流れる場合には、その水圧の上昇により、扉体の下部が排水口に対して僅かに開放した状態からさらに開放するよう揺動軸線を中心として他側部が動力によることなく揺動するため、かかる大量の水を遅れることなく排水することができ、さらに、水路を大量の水が流れて水圧が高くなった場合には、アームが回動軸線を中心として回動し、扉体が排水口と対応する位置から退避することとなるため、確実に大量の水を排水することができる。そして、アームの回動軸線の上端が下端よりも上流側に位置するように鉛直に対して傾斜しているため、扉体が排水口と対応する位置から退避するようアームが回動軸線を中心として回動するときには、扉体の自重に抗してアームが回動するので、水路を流れる水の量が低下して扉体が充分に押圧されなくなると、扉体の自重によってアームが水の流れと直交する方向に水平に延びるよう復帰することができる。また、排水口の下流側の水位が上昇するなどして上流側よりも下流側の水圧が高くなると、扉体は、下流側の水圧によって押圧されて、排水口に対して僅かに開放した状態から排水口を閉塞するよう揺動軸線を中心として下部が揺動するするため、かかる下流側の水が排水口から逆流するのを遅れることなく確実に防止することができる。
請求項2の考案によれば、請求項1に記載の考案において、前記アームの回動軸線は、アームが水の流れに直交する方向に水平に延びた状態で、アームよりも下流側の位置に配置されていることにより、水が大量に流れることによってアームが水の流れに沿うように下流側に回動した場合であっても、その大量の水の流れが低減したときにアームが水の流れに直交する方向に確実に復帰することができる。
本考案の水門の実施の一形態を説明するために扉体の基準状態を示した側面図である。 図1の平面図である。 図1の状態からアームが下流側に回動した状態を示した側面図である。 図3の平面図である。 図1の状態から扉体が排水口を閉塞した状態を示した側面図である。 図5の平面図である。 従来の扉体を昇降移動させる水門の概要を説明するために示した側面図である。
本考案の水門の実施の一形態を、主に図1〜図6に基づいて説明する。なお、図においては、左方が上流側となり、右方が下流側となる。
本考案の水門1は、概略、水路2に扉体3が揺動可能に設けられており、この扉体3が揺動することにより水路2の排水口2aを開閉するものであって、扉体3の上部をヒンジ4により揺動可能に吊下げ支持するアーム5と、排水口2aの一側部の上方に配置されてアーム5の一端を回動可能に支持する軸6とを備えている。軸6によるアーム5の回動軸線C5は、扉体3が排水口2aを閉塞した状態および排水口2aを流れる水の圧力を受けていない状態で、その上端が下端よりも上流側に位置するように鉛直Vに対して角度θで傾斜し、且つ、扉体3が排水口2aを閉塞した状態および排水口2aを流れる水の圧力を受けていない状態においてアーム5が水の流れに直交する方向に水平に延びるよう配設されている。また、ヒンジ4による扉体3のアーム5に対する揺動軸線C3は、扉体3が排水口2aを閉塞した状態における扉体3の重心位置Wg2よりも下流側に所定長さδでオフセットされた位置に配置されている。さらに、本考案の水門1は、アーム5の回動軸線C5は、アーム5が水の流れに直交する方向に水平に延びた状態で、アーム5よりも下流側に所定の長さλでオフセットされた位置に配置されている。
この実施の形態における水路2は、水の流れに対して垂直な断面が略矩形に形成された樋管により構成されている。水路2は、堤防(図7の符号64’を参照)の内側の支流河川などの内水域(図7における左方)と、河川や海岸、ダムなどの外水域(図7における右方)との間に設けられている。この実施の形態における水路2は、例えば断面が略矩形に形成することができ、また、例えば断面円形に形成することができる。水路2の排水口2aの周囲は、垂直な壁面20が形成されている。また、水路2の排水口2aよりも下流には、外水域に水を流すために水路2よりも幅広の溝21が設けられている。
排水口2aの上方の一側部には、軸6を支持するブラケット60が周囲の垂直な壁面20および溝21の側壁から突出するように設けられている。軸6を支持するブラケット60は、軸6の上端が下端よりも上流側に位置するよう鉛直Vに対して所定の角度θだけ傾斜するように形成されている。また、軸6を支持するブラケット60は、アーム5が水の流れと直交する方向に延びている状態で、アーム5が水平となるように形成されている。そのため、アーム5は、水の流れに直交する方向に水平に延びた状態から、後述するように水の流れに沿って下流側に回動したときに、軸6に接続された一端(基端)よりも他端(先端)が上方に位置することとなる。したがって、アームの先端の高さは、水の流れに直交する方向に水平に延びた状態が最も低く、水の流れに沿って下流側に回動したときが最も高くなる。
また、アーム5の軸6によってブラケット60と接続される端部は、アーム5が水の流れと直交する方向に延びている状態で、下流側に延びるように屈曲されている。そのため、アーム5の回動軸線C5は、アーム5が水の流れと直交する方向に延びる状態で、所定のオフセット長さλだけアーム5の下流側に位置している。そのため、図4に示すように、後述するように水が大量に流れることによってアーム5が水の流れに沿って下流側に回動したときに、回動軸線C5の水の流れと平行に仮想した延長線C5aをアーム5が越えることがない。そのため、水が大量に流れなくなったときに、図2に示すように、アーム5が水の流れに直交する方向に確実に復帰することができる。
扉体3は、水路2の断面に応じた形状で板状に形成されている。扉体3の上部は、ヒンジ4によりアーム5に吊り下げ支持されるよう接続されている。ヒンジ4は、扉体3側に設けられる扉体側取付片40と、アーム5に設けられるアーム側取付片41と、両取付片40、41を回動可能に接続するピン(図示は省略するが、ピンの中心軸線に一致する揺動軸C3を参照されたい)とを備えている。アーム側取付片41は、アーム5が水の流れに直交する方向に延びている状態で、アーム5の下流側の面に設けられている。扉体側取付片40は、扉体3が排水口2aを閉塞した状態で、扉体3の上方であって下流側に延びている。この構成により、扉体3の揺動軸線C3は、扉体3が排水口2aを閉塞した状態において、その扉体3の重心Wg2の位置から下流側に所定の長さδだけオフセットされるよう位置している。
以上のように構成された水門1では、扉体3が排水口2aを閉塞した状態(この状態を閉塞状態という)および排水口2aを流れる水の圧力を受けていない状態で、軸4に支持されたアーム5の回動軸線C5は、その上端が下端よりも上流側に位置するように鉛直Vに対して傾斜し、且つ、扉体3が閉塞状態および排水口2aを流れる水の圧力を受けていない状態(この状態を基準状態という)においてアーム5が水の流れに直交する方向に水平に延びるよう位置している。また、前記ヒンジ4のピンの中心軸線と一致する扉体3のアーム5に対する揺動軸線C3は、閉塞状態における扉体3の重心wg2の位置よりも所定の距離δだけ下流側に位置している(図5)。なお、図1に示すように扉体3の重心Wg1〜3の位置の高さは、基準状態の重心Wg1の位置が最も低く、一点鎖線で示した閉塞状態の重心Wg2の位置が基準状態の重心Wg1の位置よりも僅かに高く、二点鎖線で示した全開状態の重心Wg3の位置が最も高くなる。
ここで、水路2を水が流れていないときや、図5に示すように水路2を僅かな量の水しか流れないときなど、扉体3が水路2を流れる水の水圧を受けていない基準状態においては、扉体3の重心wg1がアーム5に対する揺動軸線C3の直下に位置することとなり(図1)、扉体3の下部が排水口2aからはなれて僅かに開放した状態となっている。そのため、水路2を流れる僅かな量の水は、排水口2aから下流の外水域に流出することができ、また、流れる水に含まれる塵芥が扉体3と排水口2aとの間に挟まれることがない。
そして、水路2を流れる水の量が増加して扉体3を押圧する場合には、その流れる水の水圧によって扉体3が基準状態から、図1に矢印Rで示すように、揺動軸C3(ヒンジ4のピンの中心軸線)を中心として直ちに揺動して、さらに扉体3の下部が排水口2aを開放することとなり、大量の水を下流側の外水域に流出させることができる。このとき、扉体の重心の位置は、基準状態の重心Wg1よりも上昇する。そのため、水路2を流れる水により扉体3が押圧されなくなると、動力を用いることなく、扉体3は自ら基準状態に復帰することとなる。
そして、水路2を流れる水の量がさらに増加して扉体3を押圧する場合には、図3および図4に示すように、アーム5が回動軸線C5を中心として下流側に回動し、扉体3全体が排水口2aと対応する位置からから遠ざかるように退避し、排水口2aを全開放する状態となる(この状態を全開放状態という)ため、大量の水を下流側の外水域に流出させることができる。このとき、アームの先端が基端よりも高く位置するよう傾斜しており、扉体3の重心Wg3の位置が最も高く位置しており、さらに、アーム3が仮想延長線C5aをアーム5が越えて回動することがないため、水が大量に流れなくなったときに、図2に示すように、動力を用いることなく、アーム5が自ら水の流れに直交する方向に確実に復帰し、また、扉体3が自ら基準状態に確実に復帰することとなる。
一方、図5および図6に示したように、外水域の水位が内水域または水路2内の水位よりも高くなったとき(つまり、排水口2aの下流側の水位が上流側の水位よりも高くなるとき)には、その外水域の水圧により扉体3が押圧されて、動力を用いることなく、扉体3が揺動軸C3を中心として基準位置から直ちに揺動して、扉体3が排水口2aを僅かに開放した状態から閉塞し、排水口2aの下流側から上流側に逆流するのを確実に防止することができる。なお、このとき、外水域の水圧により扉体3が押圧されているため、アーム3は、確実に排水口2aの上方に水平に延びるよう位置している。
本考案は、扉体の大きさや重量、想定される水の流量などに応じて、扉体の揺動軸線の下流側オフセット量δとオフセット角度θを任意に変更することができる。
1:水門、 2:水路、 3:扉体、 4:ヒンジ、 5:アーム、 6:軸、 2a:排水口、 C3:扉体のアームに対する揺動軸線、 C5:アームの回動軸線、 δ:扉体の揺動軸線の下流側オフセット量、 θ:オフセット角度、 λ:アームの回動軸線の下流側オフセット量、 Wg1:扉体の基準状態における重心、 Wg2:扉体の閉塞状態における重心、 Wg3:扉体の全開放状態における重心

Claims (2)

  1. 水路に扉体が揺動可能に設けられており、該扉体が揺動することにより前記水路の排水口を開閉する水門であって、
    前記扉体の上部をヒンジにより揺動可能に吊下げ支持するアームと、前記排水口の一側部の上方に配置されて前記アームの一端を回動可能に支持する軸とを備えており、
    前記軸による前記アームの回動軸線は、前記扉体が排水口を閉塞した状態および前記排水口を流れる水の圧力を受けていない状態で、その上端が下端よりも上流側に位置するように鉛直に対して傾斜し、且つ、前記扉体が排水口を閉塞した状態および前記排水口を流れる水の圧力を受けていない状態においてアームが水の流れに直交する方向に水平に延びるよう配設されており、
    前記ヒンジによる扉体の前記アームに対する揺動軸線は、前記扉体が排水口を閉塞した状態における前記扉体の重心位置よりも下流側の位置に配置されていることを特徴とする水門。
  2. 前記アームの回動軸線は、アームが水の流れに直交する方向に水平に延びた状態で、アームよりも下流側の位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の水門。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113023963A (zh) * 2021-05-10 2021-06-25 吴银山 一种用于复式河道湿地系统的河道生态修复装置

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