JP3169996B2 - カウンターバランス弁 - Google Patents

カウンターバランス弁

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JP3169996B2
JP3169996B2 JP24442191A JP24442191A JP3169996B2 JP 3169996 B2 JP3169996 B2 JP 3169996B2 JP 24442191 A JP24442191 A JP 24442191A JP 24442191 A JP24442191 A JP 24442191A JP 3169996 B2 JP3169996 B2 JP 3169996B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カウンターバランス弁
に係り、特に、パイロット流路の構成を改良することに
より、加工作業を容易にするとともに小型・軽量化を図
ることができるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカウンターバランス弁は、例え
ば、図2に示すように構成されている。まず、ボディ1
01があり、このボディ101には、ポートA、Bが形
成されているとともに、ポートC、Dが形成されてい
る。上記ポートA、Bとの間には、凹部103が形成さ
れていて、この凹部103内には弁本体105が挿入・
配置されている。上記弁本体105は中空状をなしてい
て、スプール107が図中左右方向に移動可能に収容さ
れている。又、弁本体105の図中右端には、端栓10
9が取付けられていて、上記スプール107は、この端
栓109との間に装着されたコイルスプリング111に
よって、図中左側に付勢されている。上記スプール10
7の図中左側端部には、逆止弁115が図中左右方向に
移動可能に配置されている。この逆止弁115は、コイ
ルスプリング117によって図中右方向に付勢されてい
る。
【0003】上記構成をなすカウンターバランス弁は、
例えば、図3に示すような構成で使用される。すなわ
ち、油圧ポンプ119、制御弁121、アクチュエータ
としてのシリンダ機構123が配置されていて、上記制
御弁121とシリンダ機構123との間に、上記カウン
ターバランス弁が配置される。そして、シリンダ機構1
23のピストン125を上昇させる場合には、制御弁1
21を切換位置121aに切換える。それによって、油
圧ポンプ119から供給される作動油は、カウンターバ
ランス弁のポートBを介して流入し、逆止弁115をコ
イルスプリング117のスプリング力に抗して移動させ
て開放させる。そして、シリンダ機構123のピストン
125の下方に供給されこれを上昇させる。その際、シ
リンダ機構123からの戻りの作動油は、ポートC、ポ
ートD、制御弁121を介してタンク127に戻され
る。
【0004】次に、シリンダ機構123のピストン12
5を下降させる場合について説明する。この場合には、
制御弁121を切換位置121bに切換える。それによ
って、油圧ポンプ119から供給される作動油は、ポー
トD、ポートCを介して、シリンダ機構123のピスト
ン125の上方に供給され、ピストン125を押し下げ
ようとする。その際、シリンダ機構123からの戻りの
作動油は、カウンターバランス弁を介してタンク127
に戻される。このとき、カウンターバランス弁は、ポー
トD側より供給される作動油によるパイロット圧によっ
て動作する。
【0005】すなわち、図2に示すように、ボディ10
1にはパイロット流路129が形成されていて、このパ
イロット流路129を介して、ポートD側からのパイロ
ット圧がスプール107に作用する。それによって、ス
プール107がコイルスプリング111のスプリング力
に抗して移動し、ポートAとポートB側とを連通させ
る。よって、シリンダ機構123側からの戻りの作動油
が、ポートA、ポートB、制御弁121を介してタンク
127に戻されることになり、シリンダ機構123のピ
ストン125の下降が許容される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成による
と次のような問題があった。既に述べたように、カウン
ターバランス弁のボディ101には、パイロット流路1
29が形成されており、このパイロット流路129は、
複数個のドリル穴をつなげることにより構成されるもの
である。このように、所望のパイロット流路129を構
成するためには、複数個のドリル穴を開けてつなげると
いう煩雑な作業を必要とし、加工に多くの労力と長い時
間を要してしまうという問題があった。又、パイロット
流路129を構成するためには、ボディ101としても
ある程度の大きさが必要となり、ボディ101の大型
化、ひいては、カウンターバランス弁自体を大型化・大
重量化させてしまうという問題もあった。
【0007】本発明はこのような点に基づいてなされた
ものでその目的とするところは、パイロット流路の構成
を改良することにより、加工作業の容易化を図るととも
に、小型・軽量化を図ることが可能なカウンターバラン
ス弁を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
本願発明によるカウンターバランス弁は、第1メイン流
路及び第2メイン流路を備えたボディと、上記ボディ内
に収容された弁本体と、上記弁本体内に移動可能に収容
され弾性部材によって一方向に付勢されている場合には
上記第1メイン流路を閉塞し弾性部材の付勢力に抗して
他方向に移動することにより第1メイン流路を開放する
スプールと、上記スプール内に移動可能に収容され弾性
部材によって他方向に移動されている場合には上記第1
メイン流路を閉塞し弾性部材の付勢力に抗して一方向に
移動することにより第1メイン流路を開放する逆止弁
と、上記弁本体と第2メイン流路との間に形成され第2
メイン流路自体を連通させるとともに第2メイン流路と
上記スプールへのバイロット室とを連通させる環状パイ
ロット流路と、を具備したことを特徴とするものであ
る。
【0009】
【作用】まず、第1メイン流路の一方より作動流体が供
給されると、逆止弁が弾性部材の付勢力に抗して一方向
に移動する。それによって、第1メイン流路が開放され
て、作動流体がアクチュエータに供給される。その際、
アクチュエータからの戻り作動流体は、第2メイン流路
を介して戻される。尚、第2メイン流路の両端は、環状
パイロット流路を介して常時連絡している。これに対し
て、アクチュエータを逆方向に駆動させる場合には、第
2メイン流路を介して作動流体をアクチュエータに供給
する。その際、第2メイン流路を流れる作動流体の一部
が、環状パイロット流路を介してパイロット室に作用
し、スプールを弾性部材の付勢力に抗して他方向に移動
させる。それによって、第1メイン流路が開放されるの
で、アクチュエータからの戻りの作動流体が第1メイン
流路を介して戻されることになる。
【0010】
【実施例】以下、図1を参照して本発明の一実施例を説
明する。まず、ボディ1があり、このボディ1には、ポ
ートA、Bが形成されているとともに、ポートC、Dが
形成されている。ポートA、Bによって第1メイン流路
を構成するとともに、ポートC、Dによって第2メイン
流路を構成している。上記ポートA、Bとの間及びポー
トC、Dとの間には、凹部3が形成されていて、この凹
部3内には弁本体5が挿入・配置されている。上記弁本
体5は中空状をなしていて、スプール7が図中左右方向
に移動可能に収容されている。又、弁本体5の図中右端
には、端栓9が取付けられていて、上記スプール7は、
この端栓9との間に装着された弾性部材としてのコイル
スプリング11によって、図中左側に付勢されている。
上記スプール7の図中左側端部には、逆止弁15が図中
左右方向に移動可能に配置されている。この逆止弁15
は、弾性部材としてのコイルスプリング17によって図
中右方向に付勢されている。
【0011】上記ポートC、ポートDの位置には、環状
パイロット流路19が形成されている。又、この環状パ
イロット流路19にはパイロット室21が連絡してい
て、これら環状パイロット流路19及びパイロット室2
1を介して、スプール7にパイロット圧を作用させるも
のである。
【0012】以上の構成を基にその作用を説明する。
尚、作用の説明に際しては、従来例の説明のときに使用
した図3を参照して説明する。まず、シリンダ機構12
3のピストン125を上昇させる場合には、制御弁12
1を切換位置121aに切換える。それによって、油圧
ポンプ119から供給される作動油は、カウンターバラ
ンス弁のポートBを介して流入し、逆止弁15をコイル
スプリング17のスプリング力に抗して移動させて開放
させる。そして、シリンダ機構123のピストン125
の下方に供給されこれを上昇させる。その際、シリンダ
機構123からの戻りの作動油は、ポートC、環状パイ
ロット流路19、ポートD、制御弁121を介してタン
ク127に戻される。
【0013】次に、シリンダ機構123のピストン12
5を下降させる場合について説明する。この場合には、
制御弁121を切換位置121bに切換える。それによ
って、油圧ポンプ119から供給される作動油は、ポー
トD、環状パイロット流路19、ポートCを介して、シ
リンダ機構123のピストン125の上方に供給され、
ピストン125を押し下げようとする。その際、シリン
ダ機構123からの戻りの作動油は、カウンターバラン
ス弁を介してタンク127に戻される。このとき、カウ
ンターバランス弁は、ポートD側より供給される作動油
によるパイロット圧によって動作する。
【0014】すなわち、環状パイロット流路19を介し
てパイロット圧がパイロット室21に作用し、それによ
って、スプール7がコイルスプリング11のスプリング
力に抗して移動し、ポートAとポートB側とを連通させ
る。よって、シリンダ機構123側からの戻りの作動油
が、ポートA、ポートB、制御弁121を介してタンク
127に戻されることになり、シリンダ機構123のピ
ストン125の下降が許容される。
【0015】以上本実施例によると次のような効果を奏
することができる。従来のように、煩雑な加工作業によ
って形成されるパイロット流路129(図2に示す)を
介してパイロット圧をスプール7に作用させるのではな
く、環状パイロット流路19を介して作用させるように
しており、この環状パイロット流路19の加工は極めて
容易であるとともに、ボディ1を大型化させるようなも
のでもない。よって、加工作業を容易にして工数の低減
及び加工時間の短縮を図ることができるとともに、軽量
・小型化を図ることができる。又、ポートC、ポートD
は環状パイロット流路19を介して連絡する構成であれ
ばよいので、その指向方向も自由であり、ポートC、ポ
ートDに接続される図示しない配管の取り出し方向の融
通性が大幅に拡大されることになる。
【0016】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によるカウン
ターバランス弁によると、パイロット流路の構成を改良
したことにより、加工作業に要する工数の低減及び時間
の短縮を図ることができ、又、小型・軽量化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図でカウンターバラン
ス弁の断面図である。
【図2】従来例を示す図でカウンターバランス弁の断面
図である。
【図3】従来例及び一実施例の説明に使用した図でカウ
ンターバランス弁の作用を説明する回路図である。
【符号の説明】
1 ボディ 5 弁本体 7 スプール 11 コイルスプリング(弾性部材) 15 逆止弁 17 コイルスプリング(弾性部材) 19 環状パイロット流路 21 パイロット室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−154120(JP,A) 特開 平3−41273(JP,A) 特開 昭55−40316(JP,A) 特公 昭61−52343 実公 昭61−28528 実公 昭61−28525 実公 昭49−3554 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 17/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1メイン流路及び第2メイン流路を備
    えたボディと、上記ボディ内に収容された弁本体と、上
    記弁本体内に移動可能に収容され弾性部材によって一方
    向に付勢されている場合には上記第1メイン流路を閉塞
    し弾性部材の付勢力に抗して他方向に移動することによ
    り第1メイン流路を開放するスプールと、上記スプール
    内に移動可能に収容され弾性部材によって他方向に移動
    されている場合には上記第1メイン流路を閉塞し弾性部
    材の付勢力に抗して一方向に移動することにより第1メ
    イン流路を開放する逆止弁と、上記弁本体と第2メイン
    流路との間に形成され第2メイン流路自体を連通させる
    とともに第2メイン流路と上記スプールへのバイロット
    室とを連通させる環状パイロット流路と、を具備したこ
    とを特徴とするカウンターバランス弁。
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Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
実公 昭49−3554
実公 昭61−28525
実公 昭61−28528
特公 昭61−52343

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