JP3169748B2 - 映像モニター装置 - Google Patents

映像モニター装置

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JP3169748B2
JP3169748B2 JP17868293A JP17868293A JP3169748B2 JP 3169748 B2 JP3169748 B2 JP 3169748B2 JP 17868293 A JP17868293 A JP 17868293A JP 17868293 A JP17868293 A JP 17868293A JP 3169748 B2 JP3169748 B2 JP 3169748B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は離れた場所で被写体の映
像を監視する映像モニター装置に係り、特に夜間等の周
囲が暗いときに赤外照明を行い室内から室外の訪問者等
の様子を確認できるようにしたテレビドアホン装置等の
映像モニター装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】テレビドアホン装置は玄関先が夜間のよ
うに暗いと、訪問者の映像がテレビドアホン子機のテレ
ビカメラで撮像できなくなるので、何らかの照明手段を
設けることが必要になってくる。この照明手段が玄関灯
のようにテレビドアホン用としての照明以外の何らかの
目的を持っている場合は、照明手段を常時点灯させてお
くことができる。しかし、他の目的がない場合は、消費
電力節約の為に、訪問者が玄関先に現れたり、また訪問
者がテレビドアホン子機の呼び出しボタンを押したとき
に、照明手段を点灯するようになっている。
【0003】この場合、照明手段の点灯開始による玄関
先の明るさの変化で訪問者に対して驚きを与える恐れが
あるという問題があった。そこで、特開昭62−247
89号公報に述べられているように、テレビドアホン子
機の照明手段として、人間の目には見えないがテレビカ
メラの撮像素子であるCCDは感知できる赤外線による
照明が行われている。通常、夜間撮影に必要な赤外線の
光量を得るには、赤外LEDが4〜6個必要であり、各
赤外LEDを直列に接続して50mA程度の電流で駆動
している。
【0004】ところで、近年、訪問者の姿を的確に捕ら
える為に、テレビカメラの撮像レンズに広角レンズを採
用したテレビドアホン子機が開発されている。この場
合、撮像領域が広がるので、赤外LEDの数を増やす必
要がある。通常、テレビドアホン子機には15V程度の
直流電圧が供給されており、赤外LEDの順電圧降下を
1.5V程度とすると、直列接続で駆動できる赤外LE
Dは数個であり、多くの赤外LEDを駆動するために
は、並列接続する必要がある。例えば、20個の赤外L
EDを駆動する場合、4個ずつ直列接続した赤外LED
を5列並列接続すればよいが、このように接続すると、
250mA程度の電流を消費することになる。
【0005】さらに、最近、特開平2−114786号
公報や文献(電子技術1993年4月号)に見られるよ
うに、テレビドアホン子機の広角レンズで捕らえた映像
の一部領域をデジタル処理によって拡大表示するような
テレビドアホン装置が開発されている。このようなテレ
ビドアホン装置においては、拡大している領域の照明だ
けが必要であるにもかかわらず、すべての赤外LEDを
点灯させているので、電流を無駄に消費することにな
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来装置のよう
に、広角レンズを採用して広範囲の視野の被写体を夜間
撮像しようとすると、多くの赤外LEDを駆動せねばな
らなくなり、消費電力が大きくなると共に、テレビドア
ホン子機及びテレビドアホン親機の電源供給回路が大型
化するという問題があった。また、これら電源供給回路
の発熱量が増大することも問題になる。
【0007】また、既に使用中のテレビドアホン装置に
おいてテレビドアホン子機だけを、広角レンズタイプの
子機に取り替えようとしても、テレビドアホン親機の電
源供給能力が不足するためにできず、そのため、このよ
うな場合、テレビドアホン親機も同時に取り替えねばな
らないという問題があった。
【0008】さらにまた、画面の一部領域を拡大表示さ
せている場合は、その領域のみを注視しているにもかか
わらず、全部の領域の赤外LEDを点灯しているため
に、多くの電流を無駄に消費することになる。また広角
レンズにより画面の一部領域を拡大表示している場合で
も、広角レンズによる広い視野の全領域を常時照明して
いるので、消費電力の点からその照度を充分な値にする
ことができず、赤外LEDの放射する光量が少いため
に、訪問者等の被写体の確認が充分行えない場合がある
という問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題を解決
するするため、次のように構成している: (1)テレビカメラを備える子機と、該子機のテレビカ
メラから送られてくる画像を表示する表示装置を備えた
親機とからなる映像モニター装置において、上記子機
に、全撮像領域のうちの一部分の領域を照明できるよう
にした赤外光を発光する同一特性の発光装置を照明領域
を異にして複数個設けた照明手段と、上記複数の発光装
置のうちの1ないし複数の発光装置を選択する選択手段
と、該選択手段によって選択された発光装置を点灯させ
る駆動手段とを設け、全撮像領域のうちの互いに異なる
一部領域の照明を選択的に行えるようにする。
【0010】(2)また、上記子機に、全撮像領域のう
ちの一部分の領域を照明できるようにした赤外光を発光
する発光装置を照明領域を異にし、且つ全撮像領域を照
明できるように複数個設けた照明手段と、該照明手段に
おける複数の発光装置のうちの1ないし数個の発光装置
を時分割的に選択して、上記複数の発光装置を時分割駆
動する時分割駆動手段とを備え、全撮像領域の照明を時
分割的に行えるようにする。
【0011】(3)更にまた、上記子機に、全撮像領域
のうちの一部分の領域を照明できるようにした赤外光を
発光する発光装置を照明領域を異にし、且つ全撮像領域
を照明できるように複数個設けた照明手段と、該照明手
段における複数の発光装置のうちの1ないし数個の発光
装置を時分割的に選択して、上記複数の発光装置を時分
割駆動する時分割駆動手段と、上記テレビカメラからの
画像データを記録する画像メモリと、上記照明手段の時
分割駆動手段により照明が行われている領域の画像デー
タを上記画像メモリに書き込む記録手段と、上記画像メ
モリの全領域の画像データを順次読みだし、照明が行わ
れていない領域の画像を照明が行われていたときの画像
データで補間する読出手段とを設けた構成にする。
【0012】(4)また、上記(1)記載の装置におい
て、上記選択手段による複数の発光装置の選択を親機側
に設けた領域指定手段により行わせるようにする。
【0013】(5)更にまた、テレビカメラを備える子
機と、該子機のテレビカメラから送られてくる画像を表
示する表示装置を備えた親機とからなる映像モニター装
置において、上記子機に、全撮像領域のうちの一部分の
領域を照明できるようにした赤外光を発光する発光装置
を照明領域を異にして複数個設けた照明手段と、該照明
手段の全ての発光装置が接続される定電流駆動手段と、
上記複数の発光装置のうちの1ないし複数の発光装置を
選択する選択手段と、該選択手段によって選択された発
光装置を点灯させる駆動手段とを設けた構成にする。
【0014】(6)また、上記(1)記載の装置におい
て、照明手段を構成する複数の各発光装置を1個ないし
直列接続した数個の赤外光を発光する赤外LEDで形成
する。
【0015】(7)また、上記(2)記載の装置におい
て、時分割駆動手段による複数の発光装置の時分割駆動
を、撮像領域の周辺部を照射する発光装置の発光回数よ
り、撮像領域の中心部を照射する発光装置の発光回数の
方が多くなるように制御するようにする。
【0016】
【作用】上記請求項1記載の構成によれば、子機側に設
けた、全撮像領域のうちの一部を照明する複数の赤外発
光装置より成る照明手段を選択手段により制御して複数
の赤外発光装置のうちの1ないし複数の赤外発光装置を
選択的に駆動するので、全撮像領域のうちの照明が必要
な一部領域の照明を選択的に行わせる映像モニター装置
を得ることができる。
【0017】また、上記請求項2記載の構成によれば、
照明領域を異にし、且つ全撮像領域を照明できるように
した子機側に設けられる複数個の赤外発光装置を、時分
割駆動手段により、1ないし数個時分割的に選択して駆
動するので、映像モニター装置の全撮像領域の照明を時
分割的に行わせることができる。
【0018】また、上記請求項3記載の構成によれば、
子機側に設けたテレビカメラからの画像データを記録す
る画像メモリに、上記のようにして時分割駆動される複
数個の赤外発光装置で照明されている領域の画像データ
を順次書き込み、画像メモリに書き込まれた画像データ
は、読出手段により書き込み順序とは無関係に順次読み
出されるので、照明が行われていない領域の画像を照明
が行われていたときの画像データで補間することができ
る。
【0019】また、上記請求項4記載の構成によれば、
子機側に設けた全撮像領域のうちの一部を照明する照明
領域が異なる複数の赤外発光装置を、親機側に設けた領
域指定手段からの指令で選択手段により選択的に駆動す
るので、撮像したい領域の照明を親機側より選択的に指
示できる映像モニター装置を得ることができる。
【0020】また、上記請求項5記載の構成によれば、
子機側に設けた照射領域を異にする複数の赤外発光装置
を一つの定電流駆動手段により駆動するので、選択手段
により同時に発光するように選択された発光装置の数に
かかわりなく全体として一定の電流で駆動させることが
でき、同時に駆動する発光装置の数が少い時に選択され
ている発光装置を大きな電流で駆動することが可能とな
る。
【0021】また、上記請求項6記載の構成によれば、
子機側に設けた赤外光を発光する複数個の発光装置のそ
れぞれを1個ないし数個の赤外光を発光する赤外LED
で構成するので、子機側の発光装置を小型化することが
できるとともに、各照明領域の必要照度や照度分布を赤
外LEDの使用個数や接続方法及び照射領域の分布等に
より自由に設定することができる。
【0022】また、上記請求項7記載の構成によれば、
時分割駆動手段により、周辺部を照射する赤外発光装置
より、中心部を照射する赤外発光装置の方が発光回数が
多くなるように複数個の各発光装置を選択して時分割駆
動するので、画像メモリに書き込まれる画像データは中
心部の方が更新回数を増加させることができ、画面の中
央部付近には訪問者等監視したい被写体が写っている場
合が多いので、これを適格にとらえることができる。
【0023】
【実施例】図1に本発明の実施例のブロック図を示す。
図1において、1はテレビドアホン子機、2はテレビド
アホン親機である。テレビドアホン子機1は、訪問者等
の被写体を撮影するためのテレビカメラ3、該テレビカ
メラ3からの映像信号をデジタル画像データに変換する
A/Dコンバータ4、1フレーム分の画像データを記録
する画像メモリ5、該画像メモリ5のデジタル画像デー
タを映像信号に変換するD/Aコンバータ6、上記画像
メモリ5への画像データの書き込みをコントロールする
書き込み制御回路7、上記画像メモリ5からの画像デー
タの読み出しをコントロールする読み出し制御回路8、
1フレーム分の画像データのうち上記画像メモリ5へ書
き込む領域を指定する書き込み領域指定回路9、1フレ
ーム分の画像データのうち上記画像メモリ5から読み出
す領域を指定する読み出し領域指定回路10、上記テレ
ビドアホン親機2から送信されてくる操作信号を受信す
る受信回路11、該受信回路11で受信された操作信号
を判別する操作信号デコーダ12、ドアホン子機1に電
源を供給する子機電源部13、夜間など照明が暗い状況
でも赤外光を照射して被写体の撮影を可能にする赤外L
ED群14〜18、該赤外LED群14〜18を駆動さ
せるトランジスタ19〜23、電位差を吸収するための
抵抗24〜28、定電流源29、上記トランジスタ19
〜23を駆動させるドライバ30、点灯させる赤外LE
D群を選択する選択回路31で構成される。
【0024】テレビドアホン親機2は、テレビドアホン
子機1からの映像信号を表示するためのモニター32、
全画面の面積の1/4の領域を「上」「下」「左」「右」
に移動するための領域指定スイッチ33、該領域指定ス
イッチ33により指定された領域を拡大したり、拡大を
取りやめる為の切り換えスイッチ34、上記領域指定ス
イッチ33及び切り換えスイッチ34からの操作信号を
子機に送信する送信回路35、親機電源部36、子機に
電源を供給する電源供給回路37を含む。
【0025】次に、実施例の動作について説明する。訪
問者が、子機に設置された呼び出しボタン(図示してい
ない)を押して、テレビドアホン子機1がパワーオンリ
セットされると、選択回路31はテレビカメラ3の垂直
同期信号VDを入力して、例えば図2に示すようなパル
スQ1〜Q5をドライバ30に出力する。
【0026】上記パルスQ1は第1番目の偶数フィール
ドと奇数フィールドで「Hi」に、続く第2番目の偶数
フィールドと奇数フィールドで「Low」になる等、第
2n−1番目の偶数フィールドと奇数フィールドで「H
i」になるパルスであり、上記パルスQ2は、第2番
目、第10番目、・・・、第2+8(n−1)番目の偶
数フィールドと奇数フィールドで「Hi」に、また上記
パルスQ3は、第4番目、第12番目、・・・、第4+
8(n−1)番目の偶数フィールドと奇数フィールドで
「Hi」に、更にまた上記パルスQ4は、第6番目、第
14番目、・・・、第6+8(n−1)番目の偶数フィ
ールドと奇数フィールドで「Hi」に、また上記パルス
Q5は、第8番目、第16番目、・・・、第8+8(n
−1)番目の偶数フィールドと奇数フィールドで「H
i」になるパルスであり、上記各パルスQ1〜Q5のパ
ルス幅はいずれも2/60secになっている。
【0027】上記ドライバ30は入力されるパルスQ1
〜Q5が「Hi」のときにそれぞれ対応するトランジス
タ19〜23が選択的に駆動するようになっているの
で、パルスQ1によりドライバ30でトランジスタ19
が「ON」されると赤外LED群14が赤外発光を行
い、この発光は2/60secずつ4/60sec毎に行われ
る。また同様に上記パルスQ2〜Q5によりドライバ3
0で対応するトランジスタ20〜23が選択的に「O
N」されると、各「ON」されるトランジスタ20〜2
3に対応した赤外LED群15〜18が赤外発光を行
い、その発光は、いずれも2/60secずづ16/60sec
ごとに行われ、上記赤外LED群14〜18は時分割で
駆動される。
【0028】一方上記赤外LED群14〜18は、それ
ぞれ、全撮像領域のうち一部分領域を中心に照射するよ
うに配置されている。即ち、図3に示す様に、全撮像領
域の内、赤外LED群14は中央領域Aを、赤外LED
群15は左上領域Bを、赤外LED群16は左下領域C
を、赤外LED群17は右下領域Dを、赤外LED群1
8は右上領域Eを重点的に照射するように設置されてい
る。
【0029】従って、上記のようにパルスQ1〜Q5を
用いてドライバ30、トランジスタ19〜23で赤外L
ED群14〜18を駆動すると、上記赤外LED群14
〜18により照明される領域A〜E(以下、照明領域と
呼ぶ)は次のように変化する。
【0030】…→領域A→領域B→領域A→領域C→領
域A→領域D→領域A→領域E→領域A→…
【0031】この実施例では照明領域を5つの領域A〜
Eに分割し、中央領域Aを他の4つの領域B〜Eに比べ
4倍の割合で時分割駆動しているが、分割する照明領域
の数及び中央領域に対する他の領域の駆動回数の割合等
は、使用する状況に合せて適宜決めればよい。これは、
選択回路31からの垂直同期信号VDに同期したパルス
Q1〜Q5等を適宜決めることによって達成することが
できる。
【0032】ところで、テレビカメラ3からの映像信号
は、A/Dコンバータ4でデジタル信号に変換された
後、一旦、画像メモリ5に書き込まれてから出力される
が、照明領域の画像データだけが更新され、照明領域以
外の画像データは、以前の画像データがそのまま保存さ
れるようになっている。上記画像メモリ5は例えば図4
に示すように、(4C)行×(4R)列のメモリアレイ
を持ち、画面の左上の画像データがアドレス(0、0)
に、画面右下の画像データがアドレス(4C、4R)に
対応するように、画面全体の画素が画像メモリへマッピ
ングされており、照明領域A〜Eの画像データはそれぞ
れ、領域1〜領域5に書き込まれる。即ち、画像メモリ
のメモリアレイのアドレスと、画面上の画素の位置と
は、1対1に対応しているので、領域A〜Eの画像デー
タは画像メモリ上で合成される。
【0033】この場合、照明領域Aは照明領域B〜Eと
それぞれ、4隅の領域が重なっているので、照明領域が
何処であるのかにかかわらず、領域1の画像データは、
常時その全部若しくは一部分が更新される事になる。画
面の中央付近には訪問者など監視したい対象物が写って
いる場合が多いので、照明領域及び画像データの記録更
新の制御はこのようにするのが望ましい。
【0034】以上のようにして、画像メモリ5に記録さ
れている画像データを更新していく一方で、画像メモリ
5に記録されている全画像データはアドレス(0、0)
から順次アドレス(4C、4R)まで読み出し、D/A
コンバータ6でアナログ信号に変換した後、テレビドア
ホン親機2に設けられたモニター32に映し出す。画像
メモリ5への書き込み及び読み出しを、上記のように制
御することによって、照明の時分割駆動から生ずる画面
のちらつきのない画像を表示させることができる。
【0035】図2に、画像メモリ5への書き込み及び読
み出しのタイミングを示す。ここで、テレビカメラ3に
は撮像素子として、CCDが使われており、1フィール
ドの間にCCD素子に蓄積された電荷は、次のフィール
ドでCCD素子から読み出されるので、画像メモリ5へ
の書き込みは、照明が行われてから、1フィールド遅れ
て行われる。画像メモリ5からの読み出しは、毎フィー
ルド行われるので、1/60secの連続画を得ることがで
きる。
【0036】書き込み領域指定回路9は、図1に示すよ
うに、選択回路31から現在の照明領域を示すパルスQ
1〜Q5を受け、書き込み制御回路7に画像データの書
き込みを行う領域(以下、「書き込み領域」と呼ぶ)を
指定する。書き込み制御回路7は、A/Dコンバータ4
からの画像データの内、書き込み領域の画像データだけ
を画像メモリ5に書き込む。このようにして、赤外LE
D群14〜18により時分割で照射されている照明領域
の画像データを画像メモリ5の対応する位置に順次時分
割で書き込むことができる。画像メモリ5に書き込まれ
た全画面の画像データは、読み出し制御回路8からの制
御信号により順次読み出される。この状態を、ワイド・
オートスキャンモードと呼ぶこととする。
【0037】ところで、図5に示すように全画面の面積
の1/4の領域を選択領域SEと呼び、この選択領域SE
を「上」「下」「左」「右」に移動させるには、図1に
示すテレビドアホン親機2に設けた領域指定スイッチ3
3を操作する。この領域指定スイッチ33が、上述する
ワイド・オートスキャンモードで入力されると、「上」
「下」「左」「右」それぞれのスイッチに対応したコー
ド信号CSが送信回路35からテレビドアホン子機1に
送信される。このテレビドアホン親機2から送信されて
来たコード信号CSはテレビドアホン子機1に設けた受
信回路11で受信され、操作信号デコーダ12で解読さ
れる。読み出し領域指定回路10は、操作信号デコーダ
12からの「上」「下」「左」「右」それぞれの操作信
号をカウントして、選択領域の位置を決定する。
【0038】一方、特定の領域の映像をテレビドアホン
親機2のモニター32に表示させる場合、テレビドアホ
ン親機2に設けた領域指定スイッチ33及び切換スイッ
チ34を操作するが、操作信号デコーダ12は、領域指
定スイッチ33及び切り換えスイッチ34が一度入力さ
れると、検出信号DSを選択回路31に送出する。選択
回路31はこの検出信号DSを受信すると、図2に示し
たような、赤外LED群の時分割駆動を中止し、指定さ
れた領域に対応する赤外LED群のみを点灯させる。即
ち、選択回路31は読み出し領域指定回路10から選択
領域SEの中心座標データCDを受け取り、この中心座
標が図6に示す領域I〜IVのどの領域に属するかをコン
パレーターにより判別し、判別結果によって、図7に示
すようにそれぞれ図1の赤外LED群14〜18で図3
に示す照射領域A〜Eの照明を選択的に行うようにす
る。
【0039】即ち、領域指定スイッチ33で選択した選
択領域SEの中心座標が図6に示す領域〜の9領域
のいずれに属するかを判定し、図7に示すように領域
に属する場合は赤外LED群15により照射領域Bを、
領域に属する場合は赤外LED群15、18により照
射領域B、Eを、領域に属する場合は、赤外LED群
18により照射領域Eを、領域に属する場合は赤外L
ED群15、16により照射領域B、Cを、領域に属
する場合は赤外LED群14により照射領域Aを、領域
に属する場合は赤外LED群17、18により照射領
域D、Eを、領域に属する場合は赤外LED群16に
より照射領域Cを、領域に属する場合は赤外LED群
16、17により照射領域C、Dを、領域に属する場
合は赤外LED群17により照射領域Dをそれぞれ照射
するようにする。
【0040】この場合、赤外LED群14〜18は図1
に示すように、定電流源29に接続されているので、駆
動される赤外LED群の数が変わっても全体の駆動電流
は一定に保たれる。例えば、定電流源を50mAに設定
すると、上記図7の領域、、、、に示す場合
のように一つの赤外LED群が選択されたときは50m
Aの電流で駆動され、領域、、、に示す場合の
ように、2つの赤外LED群が選択されたときはそれぞ
れの赤外LED群で電流がほぼ2分され、約25mAで
駆動されることになる。
【0041】また、操作信号デコーダ12からの検出信
号DSは、書き込み領域指定回路9へも入力される。書
き込み領域指定回路9は検出信号DSを入力すると、選
択回路31からのパルスQ1〜Q5の入力を無視して、
書き込み領域を全画面とする。結局、画像メモリ5に
は、全画面の画像データが書き込まれ、読み出し制御回
路8によって全画面の画像データが順次出力されるの
で、テレビカメラ3からの映像信号が、そのまま、モニ
ターに表示される。従って、赤外LED群より赤外光が
照射されている照明領域は鮮明に表示され、それ以外の
部分は夜間では暗い画面となる。
【0042】この場合、領域指定スイッチ33を入力す
れば、照明する領域を移動することができ、必要な赤外
LED群のみに電流を流すので消費電力の無駄がない。
また、一定の電流を全ての赤外LED群に均等に割り振
るよりは、少ないLED群に重点的に流した方が、電流
を多く流せる分、明るい照明が行える。この状態を、ワ
イド・マニュアルモードと呼ぶこととする。
【0043】上記ワイド・オートスキャンモードまたは
ワイド・マニュアルモードで切り換えスイッチ34が一
度入力されると、送信回路35からコード信号CSが出
てこれを受信回路11が受信し、操作信号デコーダ12
より読み出し制御回路8に切り換え信号CHを出力す
る。読み出し制御回路8は切り換え信号CHを入力する
と、読み出し領域指定回路10によって決定された選択
領域SEを面積比4倍に拡大表示する。拡大表示の方法
は、画像処理の一般的な手法を用いればよいので、ここ
では説明を省略する。この状態を、ズーム・モードと呼
ぶことにする。
【0044】上記ズーム・モードで領域指定スイッチ3
3が押圧され、所定の領域が指定されると、読み出し領
域指定回路10により、選択領域SEが所定の領域に移
動し、その結果が読み出し制御回路8に入力されると同
時に選択領域の中心座標データCDが選択回路31に入
力されるので、照明される領域及び拡大される領域が同
時に移動し、テレビドアホン親機2のモニター32に4
倍に拡大された所定の領域の映像が表示される。切り換
えスイッチ34が再度押圧されるとズーム・モードが解
除され、元のワイド・マニュアルモードに戻る。
【0045】なお、上記の実施例は、本発明をテレビド
アホン装置に用いた場合について述べているが、被写体
を夜間離れた場所より監視する映像モニター装置に広く
利用することができる。また、上記の実施例では各赤外
LED群を4個の赤外LEDで形成しているが用途或い
は赤外LEDの性能等により1個乃至数個で構成しても
よい。
【0046】
【発明の効果】本発明は以上のような構成であるので次
のような効果を得ることができる。子機側に設けた照射
領域を異にする複数個の赤外光発光装置を選択的に駆動
できるようにしているので、必要な領域だけを照明する
ことができ子機側の消費電力が少い映像モニター装置を
得ることができる。
【0047】また、照射領域を異にする複数個の上記赤
外光発光装置を時分割駆動できるようにしているので、
少い消費電力で広範囲の撮像領域の照明を行わせること
ができる。
【0048】更にまた、照射領域を異にする複数個の赤
外光発光装置の時分割駆動により、照明が行われている
領域の画像データを画像メモリに書き込み、読み出しは
画像メモリの記憶内容を端部より順次行わせるようにし
ているので、赤外光が照射されていない領域の画像デー
タを、赤外光が照射されていたときの画像データで補間
することができ、照明の時分割駆動によっておこる明る
さの変化による画面のちらつきを抑制することができ
る。
【0049】更にまた、親機側に設けた領域指定スイッ
チにより、赤外光発光装置の選択を行わせることができ
るので、親機側より手動で監視したい領域の照明を適格
に行うことができる。
【0050】また、子機側に設けた照射領域を異にする
複数個の赤外光発光装置は一つの定電流源に接続されて
いるので、照明に必要な消費電力を一定に保つことがで
き、電源回路の容量に余分な余裕を持たせる必要がない
と共に、点灯させる赤外光発光装置の数を絞ることでよ
り多くの電流によって駆動させることができ、所望する
領域の鮮明な映像を得ることができる。
【0051】また、赤外光発光装置を赤外光を発光する
1個ないし数個の赤外LEDで構成することにより、子
機側の発光装置を小型化することができるとともに、各
照明領域の必要照度や照度分布を自由に設定することが
できる。
【0052】また、赤外光発光装置の発光回数を時分割
駆動により周辺部より中心部の方が多くなるように設定
するので、画像データの更新回数は中心部の方が多くな
り、訪問者等の重要な被写体は中心部に写っている場合
が多いので、これを適格にとらえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図。
【図2】本発明の一実施例の動作説明に用いるタイミン
グ図。
【図3】本発明の一実施例における照明領域の配置図。
【図4】本発明に用いる画像メモリのメモリマップ図。
【図5】本発明の一実施例における撮像選択領域の説明
図。
【図6】本発明における選択領域の説明図。
【図7】本発明における選択領域の中心座標の位置と点
灯させる発光装置の照射領域の関係を示す図。
【符号の説明】
1 テレビドアホン子機 2 テレビドアホン親機 3 テレビカメラ 5 画像メモリ 7 書き込み制御回路 8 読み出し制御回路 14、15、16、17、18 赤外LED 19、20、21、22、23 トランジスタ 29 定電流源 30 ドライバ 31 選択回路 32 モニター 33 領域指定スイッチ

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テレビカメラを備える子機と、該子機のテ
    レビカメラから送られてくる画像を表示する表示装置を
    備えた親機とからなる映像モニター装置において、上記
    子機に、全撮像領域のうちの一部分の領域を照明できる
    ようにした赤外光を発光する同一特性の発光装置を照明
    領域を異にして複数個設けた照明手段と、上記複数の発
    光装置のうちの1ないし複数の発光装置を選択する選択
    手段と、該選択手段によって選択された発光装置を点灯
    させる駆動手段とを設け、全撮像領域のうちの互いに異
    なる一部領域の照明を選択的に行えるようにしたことを
    特徴とする映像モニター装置。
  2. 【請求項2】テレビカメラを備える子機と、該子機のテ
    レビカメラから送られてくる画像を表示する表示装置を
    備えた親機とからなる映像モニター装置において、上記
    子機に、全撮像領域のうちの一部分の領域を照明できる
    ようにした赤外光を発光する発光装置を照明領域を異に
    し、且つ全撮像領域を照明できるように複数個設けた照
    明手段と、該照明手段における複数の発光装置のうちの
    1ないし数個の発光装置を時分割的に選択して、上記複
    数の発光装置を時分割駆動する時分割駆動手段とを備
    え、撮像領域の照明を時分割的に行えるようにしたこと
    を特徴とする映像モニター装置。
  3. 【請求項3】テレビカメラを備える子機と、該子機のテ
    レビカメラから送られてくる画像を表示する表示装置を
    備えた親機とからなる映像モニター装置において、上記
    子機に、全撮像領域のうちの一部分の領域を照明できる
    ようにした赤外光を発光する発光装置を照明領域を異に
    し、且つ全撮像領域を照明できるように複数個設けた照
    明手段と、該照明手段における複数の発光装置のうちの
    1ないし数個の発光装置を時分割的に選択して、上記複
    数の発光装置を時分割駆動する時分割駆動手段と、上記
    テレビカメラからの画像データを記録する画像メモリ
    と、上記照明手段の時分割駆動手段により照明が行われ
    ている領域の画像データを上記画像メモリに書き込む記
    録手段と、上記画像メモリの全領域の画像データを順次
    読み出し、照明が行われていない領域の画像を照明が行
    われていたときの画像データで補間する読出手段とを設
    けたことを特徴とする映像モニター装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の映像モニター装置におい
    て、選択手段による複数の発光装置の選択を親機側に設
    けた領域指定手段により行わせるようにしたことを特徴
    とする映像モニター装置。
  5. 【請求項5】テレビカメラを備える子機と、該子機のテ
    レビカメラから送られてくる画像を表示する表示装置を
    備えた親機とからなる映像モニター装置において、上記
    子機に、全撮像領域のうちの一部分の領域を照明できる
    ようにした赤外光を発光する発光装置を照明領域を異に
    して複数個設けた照明手段と、該照明手段の全ての発光
    装置が接続される定電流駆動手段と、上記複数の発光装
    置のうちの1ないし複数の発光装置を選択する選択手段
    と、該選択手段によって選択された発光装置を点灯させ
    る駆動手段とを設けたことを特徴とする映像モニター装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の映像モニター装置におい
    て、照明手段を構成する複数の各発光装置を1個ないし
    数個の赤外光を発光する赤外LEDで形成したことを特
    徴とする映像モニター装置。
  7. 【請求項7】請求項2記載の映像モニター装置におい
    て、時分割駆動手段による複数の発光装置の時分割駆動
    を、撮像領域の周辺部を照射する発光装置の発光回数よ
    り撮像領域の中心部を照射する発光装置の発光回数の方
    が多くなるように制御することを特徴とする映像モニタ
    ー装置。
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