JP3169683B2 - 4輪駆動車の走行制御装置 - Google Patents

4輪駆動車の走行制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4輪駆動車の走行制御
装置に係わり、特に前輪及び後輪の横滑り角の差からト
ルク配分を行う4輪駆動車の走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン出力により前後左右の4輪を駆
動する4輪駆動車において、各車輪のトルク配分を常に
等しい状態にするのではなく、運転状態に応じた最適な
配分に可変制御するようにしたトルク配分制御を行う4
輪駆動車の走行制御装置が一般に知られている。
【0003】例えば、特開平1−247223号公報に
は、車両の旋回運動を旋回進入時、旋回中及び旋回脱出
時に分け、前輪の舵角及び舵角変化率に基づき車両の旋
回状態に応じてトルク配分制御を行うといる提案が開示
されている。すなわち、この提案は、旋回進入時には車
両の回頭性を高めるべく前輪の駆動力をブレーキにより
吸収してこの前輪へのトルク配分を少なくする一方、旋
回脱出時には直進性を高めるべく後輪の駆動力を吸収し
てこの後輪へのトルク配分を少なくし、前後輪のタイヤ
の負担の均一化を図るというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両は、路
面の状態によっては前輪と後輪に横滑りが発生し、また
その滑り量も変化する。特に、路面の摩擦係数(μ)が
小さい低μ路面では、前輪と後輪の横滑りが大きくなる
傾向にある。しかしながら、上述の舵角とその変化率と
によって前輪と後輪とのトルク配分比を決定するだけで
は、旋回中の横滑りの増加を抑えること、特に旋回進入
及び旋回脱出時の横滑りを抑えて前後輪のタイヤの負担
を均一にすることは難しい。
【0005】そこで、旋回進入時の回頭性と旋回中や旋
回脱出時の安定性を高めるために、旋回動作によって現
れる前輪と後輪の横滑り角の違いに着目し、前輪と後輪
の横滑り角差に従って前後輪の駆動トルク配分を行うこ
とが考えられる。しかし、このように単に前輪と後輪の
横滑り角差に従って前後輪の駆動トルク配分を行ったの
では、以下のような問題が生じる。すなわち、タイヤ或
いは車両がその限界及び応答性の悪化に対して十分に余
裕を持っている状態である通常の走行状態である定常運
転時においても、必ず前輪と後輪の横滑り角差が現れた
め、本来的に前後輪のトルク配分の必要のない定常運転
時においても、前後輪の駆動トルク配分が行われること
になる。そのため、燃費の悪化等の問題が生じる。さら
に、特にトルク配分を必要とする低μ路面では、後輪に
対して前輪の横滑り角が大きくなるため、後輪へのトル
ク配分が必要以上に大きくなり、そのためより安定性が
要求される旋回中或いは旋回脱出時においても安定性が
害されることになる。
【0006】そこで本発明は、車両が好ましい運動を行
っている定常運転時において、前輪と後輪の横滑り角差
がゼロとなるように車速によってヨー運動の影響を補正
することにより、旋回進入時の回頭性と旋回中や旋回脱
出時の安定性を高めることができる車両の走行制御装置
を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、車両の前後左右の4輪がエンジン出力に
より駆動される4輪駆動車の走行制御装置であって、4
輪へのエンジン出力の伝達量を制御して4輪への駆動ト
ルクの配分を変更するトルク配分変更手段と、車両のヨ
ーレイトを検出するヨーレイトセンサと、ヨーレイト及
びホイールベースから前輪及び後輪の横滑り角差を算出
する横滑り角差算出手段と、前輪と後輪のトルク配分比
を前輪の横滑り角に対する後輪の横滑り角の差が大きく
なるほど後輪へのトルク配分が少なくなるように横滑り
角差の大きさに応じて設定すると共に横滑り角差がゼロ
のときはトルク配分を行なわないようにし、このトルク
配分比に基づいてトルク配分変更手段を制御するトルク
配分制御手段と、有し、横滑り角差算出手段が、車両の
定常運転時には、前輪及び後輪の横滑り角差がゼロとな
るようにヨー運動を車速を用いて補正し、前輪と後輪と
の間のトルク配分を行なわないようにする補正手段を有
することを特徴としている。
【0008】また、本発明においては、横滑り角差算出
手段が、車両の非定常運転時に、ホイールベースを長く
して後輪のトルク配分量を減少させるようにした補正を
行なっている。上記のように構成された本発明において
は、トルク配分制御手段が、前輪と後輪のトルク配分比
を前輪の横滑り角に対する後輪の横滑り角の差が大きく
なるほど後輪へのトルク配分が少なくなるように横滑り
角差の大きさに応じて設定し、このトルク配分比に基づ
いてトルク配分変更手段を制御するようにしているた
め、より大きな横滑りが生じている側の車輪の横滑りを
効果的に抑えることができる。この結果、旋回進入時の
回頭性と旋回中や旋回脱出時の安定性を高めることがで
きる。さらに、本発明においては、車両の定常運転時に
は、横滑り角差算出手段が、前輪及び後輪の横滑り角差
がゼロとなるようにヨー運動を車速を用いて補正し、前
輪と後輪との間のトルク配分を行なわないようにしてい
る。その結果、本発明によれば、車両が好ましい運転を
行なっている定常運転時において、前輪と後輪の間のト
ルク配分を行なわないため、燃費の向上を図ることがで
きる。
【0009】
【実施例】以下本発明の一実施例について図面を参照し
て説明する。図1は、本発明の4輪駆動車の走行制御装
置の一実施例のを示す全体構成図である。1は4輪駆動
車であり、この4輪駆動車1は、エンジン2を備えてい
る。このエンジン2の出力は、トランスミッション31
を介して、エンジン出力を前輪側と後輪側とに等分に伝
達するセンタデファレンシャルを有するトランスファ3
に入力される。トランスファ3の前輪側出力軸32に
は、フロントデファレンシャル4が連結され、両側の前
輪駆動軸33を介して左右の前輪6,7に駆動力を伝達
する。同様に、トランスファ3の後輪側出力軸33に
は、リヤデファレンシャル5が連結され、両側の後輪駆
動軸35を介して左右の後輪8,9に駆動力を伝達す
る。
【0010】一方、上記各車輪6,7,8,9には、各
ブレーキ装置11,12,13,14が配設されてい
る。この各ブレーキ装置11,12,13,14は、こ
れらへ供給する制動圧の制御によって各車輪6,7,
8,9に対する制動圧をそれぞれ独立して個別に制御可
能なように設けられている。10はブレーキコントロー
ラであり、このブレーキコントローラ10は、上記各ブ
レーキ装置11,12,13,14へ供給する制動圧を
各車輪毎に個別に制御する後述の制動圧制御弁とそのア
クチュエータとを備え、各車輪のトルク配分を行なう。
【0011】また、エンジン2のスロットル弁36は、
スロットルモータ37によってその開度が調整される。
15はエンジンコントローラであり、このエンジンコン
トローラ15は、運転者のアクセル操作量を検出するア
クセルセンサ38からのアクセル信号を受けて上記スロ
ットルモータ37に作動制御信号を出力し、運転者のア
クセル操作量に対応するようにスロットル弁36の開度
を調整すると共に、トルク配分コントローラ16からの
制御信号を受けて、トルク配分の変更に必要なエンジン
出力トルクが得られるようにエンジン出力を変更する。
【0012】トルク配分コントローラ16は、上記アク
セルセンサ38からの信号のほか、各車輪6,7,8,
9へのトルク配分制御を行うための運動量ないしは操作
量検出用の各種信号が入力され、上記ブレーキコントロ
ーラ10及びエンジンコントローラ15に制御信号を出
力している。上記各信号の出力源は、車輪の舵角を検出
する舵角センサ40、車両の横加速度を検出する横加速
度センサ41、各車輪6,7,8,9の車輪速を検出す
る車輪速センサ44、エンジン回転数を検出する回転数
センサ45、車速を検出する車速センサ46、トランス
ミッション25のギヤポジション(変速段)を検出する
ギヤポジションセンサ47、スロットル弁36の開度を
検出するスロットル開度センサ48、及び車両のヨーレ
イトを検出するヨーレイトセンサ49である。
【0013】次に図2を参照してブレーキコントローラ
10について詳細に説明する。59は左前輪6のブレー
キ装置11のための第1油圧ライン、60は右前輪7の
ブレーキ装置12のための第2油圧ラインであって、各
々制動圧の供給を制御する第1と第2の制動圧制御弁6
1,62が介装されている。この両制動圧制御弁61,
62は、シリンダ61a,62aがピストン61a,6
2bにより容積可変室61c,62cと制御室61d,
62dとに区画されている。容積可変室61c,62c
は、マスタシリンダ58で発生された制動圧を上記ブレ
ーキ装置11,12に供給するものである。
【0014】ピストン61a,62bは、スプリング6
1e,62eにより容積可変室61c,62cの容積が
増大する方向に付勢されているとともに、制御室61
d,62dに導入される制御圧によりスプリング61
e,62eの付勢に抗して容積可変室61c,62cを
縮小する方向に移動するものであり、この縮小方向の移
動により容積可変室61c,62cの制動圧入口を閉じ
るチェックブルブ61f,62fを備えている。従っ
て、制御室61d,62dに制動圧が導入されてピスト
ン61a,62bがスプリング61e,62eに抗して
移動すると、マスタシリンダ58と容積可変室61c,
62cとの間が遮断されるとともに、これらの室61
c,62c内で発生される制動圧が各ブレーキ装置1
1,12に供給されることになる。
【0015】一方、上記各制動圧制御弁61、62を作
動させるために、各々増圧用電磁弁63a,64aと減
圧用電磁弁63b,64bとで構成された第1と第2の
アクチュエータ63,64が設けられている。増圧用電
磁弁63a,64aは、オイルポンプ65からリリーフ
弁66を介して上記制動圧制御弁61,62の制御室6
1d,62dに至る制御圧供給ライン69,70上に配
置され、減圧用電磁弁63b,64bは、上記制御室6
1d,62dから導かれたドレンライン67,68上に
配置されている。そして、これらの電磁弁63a,63
b,64a,64bは上記トルク配分コントローラ16
からの信号により開閉制御され、増圧用電磁弁63a,
64aが開通され且つ減圧用電磁弁63b,64bが遮
断された時に制動圧制御61,62の制御室61d,6
2dに制御圧が導入され、増圧用電磁弁63a,64a
が遮断され且つ減圧用電磁弁63b,64bが開通され
た時に上記制御室61d,62dからの制御圧が排出さ
れるようになっている。
【0016】また、左右の後輪8,9のブレーキ装置1
3,14についても、その図示は省略するが、上記前輪
6,7のブレーキ装置11,12と同様の構造が採用さ
れており、かかる構造により各ブレーキ装置11〜14
に独立した制動圧を作用せしめることができるものであ
る。次にトルク配分コントローラ16について説明す
る。このトルク配分コントローラ16は、ヨーレイト及
びホイールベースから前輪及び後輪の横滑り角差を算出
する横滑り角差算出手段及び各車輪のトルク配分を行う
トルク配分制御手段を有する。さらにこの横滑り角差算
出手段は、車両の定常運転時に前輪及び後輪の横滑り角
差がゼロとなるようにヨーレイトを車体速を用いて補正
する補正手段を有している。
【0017】次にこれらのブレーキコントローラ10、
エンジンコントローラ15及びトルク配分コントローラ
16によって実行される4輪駆動車の走行制御の内容に
ついて図3に示すフローチャートにより説明する。この
図3において、Sはステップを示す。スタート後、S1
で所定時間ごとに計測タイミングか否かを判定し、この
タイミングになると、S2において、アクセル操作量、
舵角、スロットル開度、各車輪の車輪速、エンジン回転
数、車速、ギヤポジション、ヨーレイト等の運動量を各
センサからの信号に基づいて計測する。
【0018】S3において、エンジン回転数、ギヤポジ
ション、及びアクセル開度からドライバーの要求する駆
動トルク(牽引トルク)を計算する。このステップにお
いては、まずギヤポジションとエンジン回転数に対して
マップを選択し、この選択されたマップに示されたアク
セル開度とエンジン出力トルクとの関係からエンジン出
力トルクすなわち要求する駆動トルクを求めている。
【0019】S4において、前輪と後輪のトルク配分比
を設定する。本発明においては、このトルク配分比の設
定を前輪と後輪の横滑り角差の大きさに応じて行う。さ
らに、本発明においては、この横滑り角差を算出する際
に、車両の定常運転時に前輪及び後輪の横滑り角差がゼ
ロとなるようにヨー運動を車速を用いて補正するように
している。
【0020】以下このS4における制御内容を詳細に説
明する。先ず、車体の横滑り角をゼロと置いたときの車
体のヨーレイトにより生じる前輪の横滑り角βf 及び後
輪の横滑り角βr を次式により求める。 βf =δ−γ・Lf /V (1) βr =γ・Lr /V (2) 但し、γはヨーレイト、Lf は車両の重心点から前輪駆
動軸までの距離、Lrは車両の重心点から後輪駆動軸ま
での距離、Vは車速である。ここで、車速Vには、4輪
の車輪速平均値若しくは車速センサ46により検出され
た値が与えられる。
【0021】次に(1)式及び(2)式により前輪の横
滑り角βf と後輪の横滑り角βr との横滑り角差Δβを
求める。 Δβ=δ−L・γ/V (3) 但し、Lはホイールベース(L=Lf +Lr )である。 次に、車両に取って好ましい運動を行っている定常運転
時において、前後輪の横滑り角差Δβがゼロとなるよう
に車速により次式のように補正を行う。
【0022】 Δβ=δ−(1+A・V2 )・Lw・γ/V (4) 但し、Aは各車両毎に定まる定数(スタビリティファク
タ)、Lwは後述する見掛け上のホイールベースであ
る。ここで、求めた前後輪の横滑り角差Δβは、前輪の
横滑り角に対する後輪の横滑り角の差として表されてい
る。図4は、S4における前輪と後輪のトルク配分比の
設定を具体的に示したフローチャートである。この図に
示すように、S11において、(4)式で示した横滑り
角補正係数(k=(1+A・V2 )・Lw)を算出す
る。次にS12において、この(4)式から前輪と後輪
の横滑り角差Δβを算出する。S13において、補正さ
れた前輪と後輪の横滑り角差Δβに基づき、前輪と後輪
のトルク配分を設定する。このように、車両の定常運転
時に前輪及び後輪の横滑り角差がゼロとなるようにヨー
運動を車速を用いて補正して前輪及び後輪の横滑り角差
を算出し、この横滑り角差に基づいて前輪と後輪のトル
ク配分比を設定しているため、トルク配分変更手段であ
るブレーキ装置の不必要な制御を行うことがない。ま
た、このような不必要な制御を行うことがないため、燃
費の向上を図ることができブレーキパッドの摩耗を減少
させることができる。さらにこのS13においては、前
輪の横滑り角に対する後輪の横滑り角の差が大きいほ
ど、後輪へのトルク配分が少なし、前輪の横滑り角に対
する後.の横滑り角の差が小さいほど、前輪へのトルク
配分を少なくしている。このように前後輪のトルク配分
を設定することにより、前輪の横滑り角に対する後輪の
横滑り角の差が大きい場合には、後輪へのトルク配分を
少なくすることにより、後輪の横滑りが抑えられる。同
様に、前輪の横滑り角に対する後輪の横滑り角の差が小
さいほど、前輪へのトルクを少なくすることにより、前
輪の横滑りが抑えられる。さらに、車輪の横滑りは、低
μ路面ほど大きくなるため、このような前輪と後輪の横
滑り角差に応じて前後輪のトルク配分制御を行う制御領
域が拡張される。
【0023】一方、上記の(4)式中の見掛け上のホイ
ールベースLwは、舵角と車体速から計算された好まし
い横加速度目標値と、実際に発生した横加速度の差に基
づいて設定される値である。例えば、実際に発生した横
加速度が好ましい横加速度目標値に対して小さい場合に
は、低μ路面旋回における限界走行時(非定常運転時)
と判定し、見掛け上のホイールベースLwを増加させ、
この増加したホイールベースに相当するだけ駆動トルク
の後輪配分量を減少させることにより、より安全性を高
める制御を行うことができる。また、低μ路において旋
回初期に前輪が横滑り(アンダステア)傾向となるが、
この時、前輪の横滑り角が後輪の横滑り角より非常に大
きくなる、このような場合も、非定常運転時と判定し、
見掛け上のホイールベースLwを増加させ、駆動トルク
の配分を変更するようにする。
【0024】次に、S5において、前輪と後輪の駆動ト
ルクを算出する。このステップでは、先ず、S4で設定
した前後輪のトルク配分比から、前輪と後輪の駆動トル
クを計算する。次に、この求めた前後輪の駆動トルクが
実現可能か否かを判定するため、前輪若しくは後輪の駆
動トルクの内大きい方を最大駆動トルクとし、この最大
駆動トルクとスロットル全開時のエンジントルクとを比
較する。最大駆動トルクが大きいときには、前輪及び後
輪における駆動トルクがスロットル全開時のエンジント
ルクとなるように補正する。
【0025】次に、S6において、S5で算出された各
車輪における駆動トルクに基づき、エンジン出力制御を
行う。この際、エンジンからの駆動トルクは、センタデ
ファレンシャル(トランスファ3)、フロントデファレ
ンシャル4、及びリヤデファレンシャル5により、各車
輪に対して、均等に4等分され、同一の大きさの駆動ト
ルクが各車輪に伝達される。
【0026】次に、S7において、S6において出力制
御された実際のエンジン出力値と、S4において設定さ
れた目標駆動トルクである各車輪の駆動トルクとの差を
求め、この差をブレーキトルクに変換し、このブレーキ
トルクをさらにブレーキ圧に変換して、各車輪毎にブレ
ーキ圧制御を行う。このようにして、実際のエンジン出
力値と目標駆動トルクとの差だけブレーキトルクを与え
ることにより、トルク配分を実現している。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、前
輪と後輪のトルク配分比を前輪の横滑り角に対する後輪
の横滑り角の差が大きくなるほど後輪へのトルク配分が
少なくなるように横滑り角差の大きさに応じて設定し、
このトルク配分比に基づいてトルク配分を行なうため、
より大きな横滑りが生じている側の車輪の横滑りを効果
的に抑えることができる。この結果、旋回進入時の回頭
性と旋回中や旋回脱出時の安定性を高めることができ
る。さらに、本発明によれば、車両の定常運転時には、
前輪と後輪との間のトルク配分を行なわないようにして
いるため、燃費の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の4輪駆動車の走行制御装置の一実施例
を示す全体構成図である。
【図2】本発明のトルク配分変更手段を示す回路図であ
る。
【図3】本発明により実行される4輪駆動車の走行制御
の内容を示すフローチャートである。
【図4】図4のトルク配分比設定のステップの内容を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1 4輪駆動車 2 エンジン 3 センタデファレンシャル 4 フロントデファレンシャル 5 リヤデファレンシャル 6〜9 車輪 10 ブレーキコントローラ 11〜14 ブレーキ装置 15 エンジンコントローラ 16 トルク配分コントローラ 40 舵角センサ 41 横加速度センサ 44 車輪速センサ 45 回転数センサ 46 車速センサ 47 ギヤポジションセンサ 48 スロットル開度センサ 49 ヨーレイトセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/58 B60K 17/28 - 17/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の前後左右の4輪がエンジン出力に
    より駆動される4輪駆動車の走行制御装置であって、 上記4輪へのエンジン出力の伝達量を制御して4輪への
    駆動トルクの配分を変更するトルク配分変更手段と、 車両のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサと、ヨーレイト及びホイールベースから前輪及び後輪の横滑
    り角差を算出する 横滑り角差算出手段と、 前輪と後輪のトルク配分比を前輪の横滑り角に対する後
    輪の横滑り角の差が大きくなるほど後輪へのトルク配分
    が少なくなるように上記横滑り角差の大きさに応じて設
    定すると共に横滑り角差がゼロのときはトルク配分を行
    なわないようにし、このトルク配分比に基づいて上記ト
    ルク配分変更手段を制御するトルク配分制御手段と、有
    し、上記横滑り角差算出手段が、車両の定常運転時には、前
    輪及び後輪の横滑り角差がゼロとなるようにヨー運動を
    車速を用いて補正し、前輪と後輪との間のトルク配分を
    行なわないようにする補正手段を有する ことを特徴とす
    る4輪駆動車の走行制御装置。
  2. 【請求項2】 上記横滑り角差算出手段が、車両の非定
    常運転時に、上記ホイールベースを長くして後輪のトル
    ク配分量を減少させるようにした補正を行うことを特徴
    とする請求項1記載の4輪駆動車の走行制御装置。
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JPH05319125A (ja) 1993-12-03

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