JP3169282B2 - バッグインボックス用内容器 - Google Patents

バッグインボックス用内容器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バッグインボックス用
内容器に関するもので、詳しくは、液体注入口の打ち抜
き加工性に優れ、ガスバリヤー性が長期間にわたって維
持されるバッグインボックス用内容器を提供するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、エチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物(以下、EVOHと略記する)は、透明性、帯
電防止性、耐油性、耐溶剤性、ガスバリヤー性、保香性
などにすぐれているが、耐衝撃性、耐屈曲疲労性、延伸
性、熱成形性、吸湿又は吸水時のガスバリヤー性は低い
という欠点も有する材料である。このため、包装材料の
目的とする用途においては、EVOHのフィルムの表裏
両面に低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロ
ン、ポリエステルなどのフィルムを積層することによっ
てガスバリヤー性、香気保持性、食品の変色防止性など
のEVOHの特性を維持しながら、落下強度、熱成形
性、防湿性などのEVOHの欠点を補って各種包装用途
に利用されている。
【0003】近年、ワインやジュース等の飲料用液体や
写真の現像液などの液体を輸送・保存するための包装用
容器としてバッグインボックスなるものが利用されるよ
うになってきた。このバッグインボックスなるものは、
ダンボール箱の内部に液体注入口を設けたフレキシブル
なプラスチックの包装容器を収納させたもので各種液体
の輸送手段として多用されており、そのバッグインボッ
クスの内容器として上記のEVOH積層体も用いられる
に至っている。
【0004】このときの該内容器の要求性能としては、
輸送時等における極めて激しい屈曲疲労に対しても優れ
たガスバリヤー性を保持することが重要であるので種々
の工夫が試みられており、直鎖状低密度ポリエチレン層
/接着剤層/EVOH層/接着剤/直鎖状低密度ポリエ
チレン(以下、LLDPEと略記する)層の積層体(特
開昭60−161146号公報)、LLDPE層/接着
剤層/EVOH層/接着剤層/エチレン−酢酸ビニル共
重合体樹脂層又は,二軸延伸ナイロン層又は,二軸延伸
ポリプロピレンの積層体(特開昭60−168649号
公報)、表面層/カルボン酸変性LLDPE/EVOH
層/カルボン酸変性LLDPE/表面層の積層体(特開
昭60−242054号公報)等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
の如きEVOHを中間層とする積層フイルムは、耐屈曲
疲労性は向上しているものの、長期間の保存や輸送に耐
えるだけの高度のガスバリヤー性は、未だ不充分であ
る。この原因は、該内容器を製造するに当たっては、該
内容器に液体注入口を作る必要があり、該積層フィルム
に打ち抜き穴をあけるのであるが、このときEVOH層
に柔軟性が少ないのでEVOH層にクラックが発生し
て、このクラックが輸送時等のストレスなどにより成長
することにあり、最終的にガスバリヤー性を損なう結果
となるのである。
【0006】
【問題点を解決するための手段】そこで、本発明者ら
は、上記の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結
果、エチレン含有量が20〜50モル%、酢酸ビニル成
分のケン化度が90モル%以上のEVOH100重量部
に対し、結晶融点が150〜230℃でかつ反発弾性率
が50%以上の熱可塑性のポリエステル・ポリエーテル
ブロック共重合体エラストマーを2〜100重量部配合
してなる樹脂組成物(A)を、中間層とし、該中間層の
両側に接着剤層を設け、更に該接着剤層の外側に表面層
を設けたバッグインボックス用内容器は、液体注入口の
製造時にクラックが発生することなく、長期間にわたる
輸送時等においても良好なガスバリヤー性を維持できる
ことを見いだし本発明を完成した。ただし、ここで規定
する結晶融点及び反発弾性率とは、それぞれ偏向顕微鏡
及びJIS K 6301により測定される値をいう。
以下に、本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明で用いるEVOHは、エチレン含有
量が20〜50モル%、好ましくは25〜48モル%、
酢酸ビニル成分のケン化度が90モル%以上、好ましく
は98モル%以上のものが通常使用される。エチレン含
有量が20モル%未満では高湿時の酸素遮断性が低下
し、一方50モル%を越えると酸素遮断性等の物性が劣
化する。又、ケン化度が90モル%未満では酸素遮断性
や耐湿性が低下する。かかるEVOHの中でも極限粘度
(15%の含水フエノール溶液として30℃で測定)が
0.7〜1.5dl/g、好ましくは0.8〜1.3d
l/gのものが成型物の機械的強度の面で好適に使用さ
れる。
【0008】又、該EVOHは、透明性、ガスバリヤー
性などの特性を損なわない範囲で少量のプロピレン、イ
ソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデ
セン等のα−オレフィン、不飽和カルボン酸又はその
塩、部分アルキルエステル、完全アルキルエステル、ニ
トリル、アミド、無水物、不飽和スルホン酸又はその塩
などのコモノマーを含んでいても差支えない。
【0009】本発明に用いられる新可塑性のポリエステ
ル・ポリエーテルブロック共重合体エラストマーとは芳
香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールのポリエステルを
ハードセグメントとし、ポリ(アルキレンオキシド)グ
リコールをソフトセグメントとするポリエステル・ポリ
エーテル型のブロック共重合体で通常の共重合ポリエス
テルエラストマーの製造方法によって得られ、芳香族ジ
カルボン酸又はその低級アルキルエステルと脂肪族グリ
コールをエステル化してハードセグメントであるポリエ
ステルを作り、次に該ポリエステルとソフトセグメント
である、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールとを重
縮合させて熱可塑性のポリエステル・ポリエーテルブロ
ック共重合体エラストマーとする方法で製造されるもの
である。
【0010】芳香族ジカルボン酸としては、主としてテ
レフタル酸及びその低級アルキルエステルが用いられ、
その他としてはイソフタル酸、フタル酸、2,5−ノル
ボナンジカルボン酸、1,4−ナフタル酸、1,5−ナ
フタル酸、4,4−オキシ安息香酸及びそれらの低級ア
ルキルエステル等が挙げられるが中でもジメチルフタレ
ートが原料の入手し易さ、ポリエステル化速度の速いこ
と、ポリエーテルに対する影響(酸分解しない)の面か
ら特に好ましい。また、アルキレングリコールとして
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる中でも1,4
−ブタンジオールが良好な弾性特性を示し特に好まし
い。
【0011】更に、ポリ(アルキレンオキシド)グリコ
ールとしては、ポリテトラメチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール等で分子
量1000〜4000の物が挙げられるが中でも分子量
1000〜2000のポリテトラメチレングリコールが
良好な弾性特性を示し特に好ましい。該共重合体エラス
トマーの製造反応工程としては、前述の主原料を用い、
まず第一のエステル化工程で原材料仕込、昇温、撹拌開
始、触媒添加、エステル化の順に行い、次にエステル化
物に酸化防止剤や触媒を添加し、それを重縮合缶へ移送
し、昇温・減圧下で重縮合を行うのである。
【0012】本発明で用いる熱可塑性のポリエステル・
ポリエーテルブロック共重合体エラストマーは結晶融点
が150〜230℃かつ反発弾性が50%以上の値を有
するものでなければならい。結晶融点が150℃未満の
ものはEVOHとの融点の差が大きすぎるため配合物の
溶融成形に際して適切な加工温度が存在せず、必然的に
両樹脂の相溶性が極端に悪くなって引張時に層状に剥離
するなど成形物としての性能を劣化させる。一方結晶融
点が230℃を越える場合にはEVOHの耐衝撃性を向
上する効果が認められない。又反発弾性率が50%未満
の場合は耐衝撃性向上効果が認められないのみならず、
EVOH単独の場合よりかえって耐衝撃性を低下させる
ことも多い。該共重合体エラストマーの結晶融点をコン
トロールするにはポリエステル部分をポリ(アルキレン
オキシド)グリコール部分の共重合比を調整すればよ
く、又反発弾性はポリ(アルキレンオキシド)グリコー
ルの種類及び分子量を調整することによりコントロール
ができる。
【0013】このようにして得られた熱可塑性のポリエ
ステル・ポリエーテルブロック共重合体エラストマーは
EVOHに配合されるわけであるがEVOHに対する熱
可塑性のポリエステル・ポリエーテルブロック共重合体
エラストマーの配合割合は、それが極端に小なるときは
改質効果が充分に発揮できず、一方余りに大なるときに
は機械的諸性質が劣るので、EVOH100重量部に対
し熱可塑性のポリエステル・ポリエーテルブロック共重
合体エラストマーが2〜100重量部の範囲から選択さ
れる。配合方法としては、両樹脂を粉末/粉末、粉末/
ペレット又はクラム、ペレット/粉末、ペレット/ペレ
ット又はクラムの形で混合する方法が採用される。混合
物はそのまま成形に供され、或いは一旦混合ペレットを
作製した後成形に供される。
【0014】また、本発明の中間層の樹脂成分として、
上記のEVOH及びポリエステル−ポリエーテルブロッ
ク共重合体エラストマー以外に、可塑剤(多価アルコー
ルなど)、安定剤、界面活性剤、架橋性物質(エポキシ
化合物、多価金属塩、無機又は有機の多塩基酸又はその
塩など)、充填剤、着色剤、補強剤としての繊維(ガラ
ス繊維、炭素繊維など)等を適当量配合することができ
る。更に、他の熱可塑性樹脂を適当量配合することもで
き、かかる熱可塑性樹脂としてはポリオレフィン(低・
中・高密度ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピ
レン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロ
ピレン−ジエン共重合体、エチレンと炭素数4以上のα
−オレフィンとの共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオ
ノマー、ポリブテン、ポリペンテンなど)又はこれらを
不飽和カルボン酸又はその誘導体でグラフト変性した変
性ポリオレフィン、ポリアミド、例えばナイロン6/6
6共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リエステル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポ
リアセタール、溶融成型可能なポリビニルアルコール系
樹脂などが挙げられる。
【0015】本発明のバッグインボックス用内容器は、
少なくとも表面層/接着剤層/中間層(A)/接着剤層
/表面層の5層積層体からなるもので、該表面層は、密
度0.86〜0.95g/cm(20℃)のエチレン
−α−オレフィン共重合体が好ましい。ここで言う密度
とは、20℃においてJIS K 6760によって測
定される値であり、密度が上記範囲より小さいときは、
積層体の機械的諸物性が不足したり、ブロッキングが発
生したりする。逆に、大きいときは、耐屈曲疲労性が不
十分となり好ましくない。また、エチレン−α−オレフ
ィンとは、エチレンとブテン−1,ペンテン−1,4−
メチルペンテン−1,ヘキセン−1,オクテン−1等の
炭素数18以下の共重合物である。
【0016】これらの中でも炭素数が4〜8のα−オレ
フィンを用いたエチレン−α−オレフィン共重合体が好
適に用いられる。更に、接着剤層に用いられる接着性樹
脂としては、不飽和カルボン酸又はその無水物で変性さ
れた密度0.86〜0.95g/cm(測定条件は、
上記の表面層の場合と同じ)のエチレン−α−オレフィ
ン共重合体が好ましく、上記の表面層で述べたのと同じ
樹脂を不飽和カルボン酸又はその無水物で共重合又はグ
ラフト変性することにより得ることができる。勿論、変
性には、未変性のエチレン−α−オレフィン共重合体に
不飽和カルボン酸又はその無水物のブレンドも含まれ
る。不飽和カルボン酸又はその無水物としては、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタク
リル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸等が挙げられ、中でも、無水マレ
イン酸が好適に用いられる。
【0017】このときの、エチレン−α−オレフィン共
重合体に含有される不飽和カルボン酸又はその無水物量
は、0.01〜10重量%が好ましく、更に好ましく
は、0.1〜3重量%である。該変性物中の含有量が少
ないと中間層及び表面層との接着力が低下し、逆に多い
と架橋反応を起こし、成形性が悪くなり好ましくない。
また、本発明の表面層/接着剤層/中間層(A)/接着
剤層/表面層の積層体の各層の厚みは、それぞれ10〜
600μ/2〜50μ/1〜100μ/2〜50μ/1
0〜600μの範囲から選択され、好ましくは、30〜
200μ/5〜10μ/5〜30μ/5〜10μ/30
〜200μである。
【0018】本発明の最大の特徴は、中間層に特定のE
VOH/ポリオレフィン系樹脂溶融混合組成物を採用し
たことにあり、中間層にかかるEVOHを用いる本発明
の積層体は、表面層/接着剤層/中間層(A)/接着剤
層/表面層の構成に限らず、該表面層の外側に更に層を
設けて表面層/接着剤層/中間層(A)/接着剤層/表
面層/接着剤層/表面層、表面層/接着剤層/表面層/
接着剤層/中間層(A)/接着剤層/表面層/接着剤層
/表面層等の6層以上の積層体とすることも可能であ
る。更に、ナイロン層を用いた、表面層/接着剤層/ナ
イロン層/中間層(A)/接着剤層/表面層、表面層/
接着剤層/ナイロン層/中間層(A)/ナイロン層/接
着剤層/表面層、表面層/接着剤層/ナイロン層/接着
剤層/中間層(A)/接着剤層/表面層等の積層体とす
ることも可能であり、このときに、用いられるナイロン
層の樹脂としては、ナイロン6、ナイロン6/6−6、
ナイロン12、アモルファスナイロン、又はこれらのブ
レンド物が挙げられる。
【0019】また、本発明の積層体の表面層や接着剤層
には、成形加工性の向上のために酸化防止剤、スリップ
剤、ハイドロタルサイト類、帯電防止剤、可塑剤、着色
剤等を本発明の効果を阻害しない範囲で添加することも
できる。本発明のバッグインボックス用内容器は、主
に、ヒートシール法及びブロー成形法により製造するこ
とができる。ヒートシール法では、インフレーション法
又はスラットフイルム法により製膜された中間層用及び
表面層用のフィルムを、接着剤層を介してドライラミし
た積層体又は各層を共押出法等により積層した積層体を
そのまま、あるいは必要に応じて2重又は3重に重ね合
わせて、液体注入口の密封栓取り付け用の穴を打ち抜
き、その穴に、あらかじめ射出成形で成形した液体注入
口の密封栓をヒートシール法で融着させる。そのとき
に、該積層体と打ち抜き処理のしていない別の積層体と
を合わせて四方ヒートシールしてバッグインボックス用
内容器とする。ブロー成形法では、押出機から押し出さ
れた円筒状の上記の積層体を金型で型締めして成形す
る。液体注入口の密封栓は、あらかじめ射出成形で成形
したものを金型内にセットしておき、ブロー成形時に成
形容器と融着させる。その後、液体注入口をあける。
【0020】
【作用】本発明のバッグインボックス用内容器は、中間
層に特定のポリエステル・ポリエーテルブロック共重合
体を含有したEVOH層を用いているので、該内容器の
製造時の打ち抜き工程において、クラックが発生するこ
となく長期間のガスバリヤー性に優れたバッグインボッ
クス用内容器が得られる。
【0021】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは、特に
断わりのない限り、重量基準を意味する。ポリエステル・ポリエーテルブロック共重合体エラスト
マーの製造 容量100lの反応缶に窒素ガス雰囲気下でジメチルテ
レフタレート970部、1,4−ブタンジオール630
部、平均分子量1000のポリテトラメチレングリコー
ル1350部を仕込み、その後触媒としてテトラブチル
チタネート1.0部を添加し、約220℃で2時間、エ
ステル化反応を行った。その後ヒンダードフェノール系
の酸化防止剤Irganox1330(チバガイキー社
製)を1.9部及びテトラブチルチタネートを4.5部
添加し、重縮合反応缶に移送した。そこで減圧を行い真
空度1Torr以下までもっていき、反応温度240〜
250℃で重縮合反応を行い、撹拌速度20rpmでト
ルク上昇が認められなくなるまで約3時間反応させてポ
リエステル・ポリエーテルブロック共重合体エラストマ
ー(P−1)を得た。P−1の結晶温度は178℃、反
発弾性率は78%であった。以下同様にして表1に示す
如くポリエステル・ポリエーテルブロック共重合体エラ
ストマー(P−2〜6)を製造した。特性を表2に示
す。
【0022】
【表1】 ジカルボン酸成分(部) グリコール成分(部) DMTP SebA 1.4BG PTMG PEG EG P−1 970 − 630 1350 − − (分子量1000) P−2 1940 − 1350 1350 − − (分子量1000) P−3 770 − 400 2000 − − (分子量1000) P−4 770 − 400 − 200 − (分子量300) P−5 770 210 630 1350 − − (分子量1000) P−6 970 − − 100 − 430 (分子量1000) DMTP;ジメチルテレフタレート、1.4BG;1.
4ブタンジオール SebA;セバシン酸、PTMG;ポリテトラメチレン
グリコール PEG;ポリエチレングリコール、EG;エチレングリ
コール
【0023】
【表2】
【0024】実施例1 3種5層の共押出装置を用いて、中間層がエチレン含有
量が30モル%,ケン化度が99.5モル%のEVOH
100部と結晶融点が178℃でかつ反発弾性率が78
%の熱可塑性のポリエステル・ポリエーテルブロック共
重合体エラストマー(P−1)35部を配合した樹脂組
成物の層(A−1)、両外層がMI(メルトインデック
ス)2.5g/10分(190℃、荷重2160g),
密度0.890g/cm,エチレン含有量90モル%
のエチレン−1−ブテンランダム共重合体LLDPE
(B−1)、中間層と両外層との間の接着剤層が(B−
1)に無水マレイン酸を0.5%グラフトしたMIが
3.0g/10分(190℃、荷重2160g)の変性
LLDPE(C−1)とからなる(B−1)/(C−
1)/(A−1)/(C−1)/(B−1)が35μ/
10μ/10μ/10μ/35μの構成を有する5層共
押出積層フィルムを下記の如き共押出成形条件で得た。
【0025】共押出成形条件 : 押出機(A):30mmф,スクリュー;フルフライト
型,L/D;28 温度条件(℃):供給部;180,圧縮部;200,計
量部;220 吐 出 量 :1.5kg/hr 押出機(B):30mmф,スクリュー;フルフライト
型,L/D;26 温度条件(℃):供給部;160,圧縮部;200,計
量部;220 吐 出 量 :3.0kg/hr 押出機(C):40mmф,スクリュー;フルフライト
型,L/D;24 温度条件(℃):供給部;200,圧縮部;210,計
量部;210 吐 出 量 :10.0kg/hr フィードブロック温度:220℃ ダイ温度:220℃
【0026】得られた積層フィルム(500mm×70
0mm)を2枚重ねにして、打ち抜き機により、液体注
入用の穴(直径43mm)をあけた。次に、穴のあけて
いない積層フィルム(500mm×700mmの2枚重
ね)を上記の積層フィルムと重ね合わせて四方ヒートシ
ールしてバッグインボックス用内容器を製造した。その
際に、液体注入用の穴に高密度ポリエチレン製の密封栓
を取り付け回りを熱シールして密着固定した。次に、か
かる内容器をダンボール箱に入れ、その中に水を約18
リットル入れて約2000kmの走行輸送テストを行っ
た。上記テスト後、内容器の密封栓回りの積層フィルム
の状況をSEM(電子顕微鏡,500倍)で目視観察し
た。なお、テスト前後の該内容器の酸素透過率(cc/
air・bag・day)を20℃,65%RHの条件
下でModern Contorol社製の酸素透過率
測定器(OX−TRAN10/50)を用いて調べた。
【0027】実施例2〜4 表3に示す中間層、接着剤層、表面層を用いて、実施例
1と同様に内容器を作製して評価を行った。 比較例1〜5 表3に示す中間層、接着剤層、表面層を用いて、実施例
1と同様に内容器を作製して評価を行った。実施例及び
比較例の評価結果を表3に示す。
【0028】
【表3】 積 層 構 成1) 評 価 項 目 中間層 表面層 接着剤層 SEM観察 酸素透過率2) 実施例1 A−1 B−1 C−1 異状無し 0.08/0.08 実施例2 A−2 B−2 C−2 異状無し 0.11/0.15 実施例3 A−3 B−3 C−3 異状無し 0.90/0.90実施例4 A−1 B−4 C−1 異状無し 0.08/0.10 比較例1 A−4 B−1 C−1 クラック発生 0.07/200< 比較例2 A−5 B−1 C−1 * * 比較例3 A−6 B−1 C−1 クラック発生 0.09/200< 比較例4 A−7 B−1 C−1 異状無し 200</200<比較例5 A−8 B−1 C−1 クラック発生 0.06/200<
【0029】1)各構成樹脂は、以下のとおり。 A−1;上記の(A−1) A−2;エチレン含有量が40モル%、ケン化度が9
8.0モル%のEVOH100部と(P−2)10部を
配合 A−3;エチレン含有量が30モル%、ケン化度が9
9.2モル%のEVOH100部と(P−3)65部を
配合 A−4;エチレン含有量が30モル%、ケン化度が9
9.5モル%のEVOH100部と(P−4)35部を
配合 A−5;エチレン含有量が30モル%、ケン化度が9
9.5モル%のEVOH100部と(P−5)35部を
配合 A−6;エチレン含有量が30モル%、ケン化度が9
9.5モル%のEVOH100部と(P−6)35部を
配合 A−7;エチレン含有量が30モル%、ケン化度が9
9.5モル%のEVOH100部と(P−1)150部
を配合 A−8;エチレン含有量が30モル%、ケン化度が9
9.5モル%のEVOHのみ
【0030】B−1;MI2.5g/10分、密度0.
890g/cm、エチレン含有量90モル%のエチレ
ン−1−ブテンランダム共重合体 B−2;MI4.0g/10分、密度0.872g/c
、エチレン含有量82モル%のエチレン−1−ブテ
ンランダム共重合体 B−3;MI0.8g/10分、密度0.864g/c
、エチレン含有量80モル%のエチレン−プロピレ
ン共重合体 B−4;MI2.0g/10分、密度0.920g/c
、エチレン含有量97モル%のエチレン−4−メチ
ルペンテン−1共重合体 C−1;上記B−1に無水マレイン酸を0.5%グラフ
トしたもの。 C−2;上記B−2に無水マレイン酸を2.5%グラフ
トしたもの10部にB−1を90部ブレンドしたもの。 C−3;上記B−3に無水マレイン酸を10%グラフト
したもの。 2)酸素透過率は、テスト前/テスト後の値でそれぞれ
表している。 * 積層体製造時に、ゲルが多量発生し、積層体の成形
加工が不可能であった。
【0031】
【発明の効果】本発明のバッグインボックス用内容器
は、中間層に特定のポリエステル・ポリエーテルブロッ
ク共重合体を含有したEVOH層を用いているので、該
内容器の製造時の打ち抜き工程において、クラックが発
生することなくガスバリヤー性に優れたバッグインボッ
クス用内容器が得られ、長時間の輸送等の衝撃にも耐え
得ることができ極めて有用性が高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B65D 77/00 - 77/40 C08L 23/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン含有量が20〜50モル%、酢
    酸ビニル成分のケン化度が90モル%以上のエチレン−
    酢酸ビニル共重合体ケン化物100重量部に対し、結晶
    融点が150〜230℃でかつ反発弾性率が50%以上
    の熱可塑性のポリエステル・ポリエーテルブロック共重
    合体エラストマーを2〜100重量部配合してなる樹脂
    組成物(A)を、中間層とし、該中間層の両側に接着剤
    層を設け、更に該接着剤層の外側に表面層を設けたこと
    を特徴とするバッグインボックス用内容器。
  2. 【請求項2】 表面層が密度0.86〜0.95g/c
    (20℃)のエチレン−α−オレフィン共重合体か
    らなる請求項1記載のバッグインボックス用内容器。
  3. 【請求項3】 接着剤層が不飽和カルボン酸又はその無
    水物で変性された密度0.86〜0.95g/cm
    (20℃)のエチレン−α−オレフィン共重合体から
    なる請求項1記載のバッグインボックス用内容器。
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