JP3168621B2 - 面状発熱体 - Google Patents

面状発熱体

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JP3168621B2 JP19400791A JP19400791A JP3168621B2 JP 3168621 B2 JP3168621 B2 JP 3168621B2 JP 19400791 A JP19400791 A JP 19400791A JP 19400791 A JP19400791 A JP 19400791A JP 3168621 B2 JP3168621 B2 JP 3168621B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フレキシブルな面状発
熱体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の面状発熱体は、フレキシ
ブルプリント基板上に対向するように2つの電極パター
ンを形成し、その電極パターン上にその電極パターンを
跨ぐように導電性の塗料を塗布して発熱部を形成してい
た。
【0003】すなわち、図4に示すように、厚さ0.0
25mmあるいは0.050mmのポリイミドフィルム等の
耐熱性樹脂フィルム31の面上に、厚さ0.018mmあ
るいは0.035mmの銅箔をアイソタック・アクリル系
の耐熱性接着剤33により貼り合わせた後、この銅箔を
エッチングにより選択的に除去して、銅箔パターン3
5,35を対向して形成していた。
【0004】そして、この銅箔パターン35,35間を
覆うようにシルクスクリーン法等により、熱硬化性フェ
ノール樹脂にカーボン粉を練合分散させたカーボンペー
スト剤を塗布した後、これを焼成して発熱部37を形成
していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにして形成された面状発熱体の発熱部37を構成する
カーボンペースト剤は、焼成を高温度条件下で行うほど
安定した面抵抗値を有する発熱体を得ることができるも
のであるが、上述したような形成した場合には、焼成温
度の上限は、フレキシブルプリント基板のベースとする
基材、すなわち耐熱性樹脂フィルム31の耐熱温度(約
300℃)および耐熱性接着剤33の耐熱温度(約15
0℃)により制約される。つまり、耐熱性樹脂フィルム
31と銅箔パターン35と間に使用される耐熱性接着剤
33に熱が加えられると接着力が低下してしまうため、
カーボンペースト剤の焼成温度をできるだけ低い温度に
て行う必要があり、通常は焼成温度200℃以下にて焼
成を行っていたので、安定した面抵抗値をもつ発熱体を
得ることができなかった。
【0006】また、このカーボンペースト剤を塗布し焼
成する工程においてカーボンペースト剤が焼成されると
同時に、銅箔パターン35の表面も酸化されてしまう。
その結果、この銅箔パターン35の表面に形成された酸
化膜とカーボンペースト剤の接触面との間に酸化膜抵抗
体が形成され、発熱体としての電気抵抗値の設定が難し
いという問題もあった。
【0007】更に、この銅箔パターン35の表面とカー
ボンペースト剤との接触面間に構成された酸化膜抵抗体
は、環境条件、主に高温度かつ高湿度条件下において酸
化反応が進行するため、発熱体として使用するような場
合には発熱体自体の抵抗値が時間とともに変化し、長期
間にわたって安定した特性を得ることができないという
問題もあった。
【0008】本発明は、上述したこれらの問題点を解決
するためになされたものであり、長期間にわたり安定し
た特性を得ることができるフレキシブルな面状発熱体を
提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の面状発熱体は、フレキシブルな基材と、その
基材面上に接合剤を使用せずに形成された複数の導電路
と、酸化しにくい導電性素材により形成した保護層と、
前記複数の導電路を跨ぎ、前記保護層を覆って導電性塗
料を塗布して形成された発熱部とを有している。
【0010】
【作用】上記の構成を有する本発明の面状発熱体は、接
合剤を使用することなくフレキシブルな基材面上に形成
された複数の導電路の表面に保護層が形成されており、
導電路表面に酸化膜が生じるのを防止するため、長期間
にわたって安定した抵抗値を持続する。また、複数の導
電路を覆って導電性塗料を塗布して発熱部が形成されて
いるため、複数の導電路に電流を流すと、発熱部が発熱
する。
【0011】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。
【0012】図1は、本発明に係る面状発熱体の構成を
示した斜視図であり、図2は、その断面図である。
【0013】本発明にかかる面状発熱体のフレキシブル
プリント基板10は、基材としての耐熱性樹脂フィルム
11と導電路としての銅箔パターン13との間に接着剤
を使用していないものである。また、これらの銅箔パタ
ーン13,13は対向して形成されており、その銅箔パ
ターン13上には各銅箔パターン13を覆うように保護
層としてのニッケルメッキ層15が設けられている。さ
らに、図1に示すように、ニッケルメッキ層15を施さ
れた銅箔パターン13,13間を跨ぐように覆い、導電
性塗料としてのカーボンペースト剤17を塗布して、発
熱部を形成している。
【0014】このように接着剤を使用しないフレキシブ
ルプリント基板の製法の一つとして流延法があり、この
流延法とは、銅箔上にポリイミド前駆体溶液を塗布し
て、400℃以上の温度で溶液成分を揮発させ、イミド
重合反応により銅箔とポリイミドフィルムとが貼り合わ
された基材を形成するものである。この流延法で作られ
たフレキシブルプリント基板10の銅箔を、エッチング
により選択的に除去し、銅箔パターン13を対向して形
成する。エッチング後、フレキシブルプリント基板10
は、ニッケルメッキ液に浸けられ、電解メッキにより約
2μm厚さのニッケルメッキ層15が銅箔パターン13
の上に形成される。
【0015】さらに、銅箔パターン13,13間を渡る
ように、図2に示す如く、シルクスクリーン印刷により
カーボンペースト剤17を厚さ15μmで塗布する。こ
のカーボンペースト剤17は、熱硬化性フェノール樹脂
とカーボン粉とが練合分散された組成を有している。そ
して、フレキシブルプリント基板10を焼成温度260
℃で5分間焼成することにより、カーボンペースト剤1
7の熱硬化性フェノール樹脂が硬化し、カーボン粉が適
度な間隔で保持されるため、安定した面抵抗値を得るこ
とができる。
【0016】尚、この焼成は、カーボンペースト剤17
に含まれる熱硬化性フェノール樹脂が、焼成温度に耐え
られるだけの最高温度にて行うほど安定した面抵抗値を
もつ発熱部を得ることができる。
【0017】この様にして製造したフレキシブル面状発
熱体は、先に述べたように耐熱性樹脂フィルム11とそ
の面上に形成された銅箔パターン13と間に接着剤が存
在しないフレキシブルプリント用基板10を使用したも
のである。従って、面状発熱体の製造工程における加熱
処理に起因する接着剤の接着力の劣化の問題については
もはや憂慮する必要がない。このため、カーボンペース
ト剤17を高温条件下での焼結が可能であり、その結
果、従来のフレキシブル発熱体に比べ、長期間にわたり
安定した抵抗値を維持するフレキシブル発熱体が得るこ
とができる。
【0018】次に、銅箔パターン13の表面にニッケル
メッキを施した場合の効果について図3および図4を参
照して説明する。
【0019】銅箔パターン13の表面にニッケルメッキ
層15を施した発熱体と、ニッケルメッキ層15を施さ
ない発熱体を、高温多湿状態(60℃,90%RH)に
て放置してそれぞれの発熱体の抵抗変化率を測定したも
のである。図3は、銅箔パターン13の表面にニッケル
メッキ層15を施した発熱体の時間経過に伴う抵抗変化
率のグラフであり、図4は、銅箔パターン13表面にニ
ッケルメッキ層15を施さない発熱体の時間経過に伴う
抵抗変化率のグラフである。尚、各グラフにおいて実線
は平均値を示し、また破線は最高値を示し、一点鎖線は
最低値を表している。
【0020】その試験結果は、図3に示すように、銅箔
パターン13の表面にニッケルメッキ層15を施した発
熱体の場合、1000時間高温多湿条件下に放置して
も、抵抗変化率は3%程度と非常に小さく、かつ各発熱
体間のバラツキも少ない。尚、初期の抵抗値は28Ωで
ある。
【0021】一方、図4に示すように、銅箔パターン1
3の表面にニッケルメッキ層15を施さない発熱体の場
合には、抵抗変化率は15%程度と大きく、かつ各発熱
体間のバラツキも大きい。
【0022】これは、カーボンペースト剤17の焼成過
程で銅箔パターン13の表面に生成された酸化銅層が高
温高湿度条件下に放置されると、絶縁体である酸化銅層
が成長し、発熱体全体の抵抗値を大きく変化させるため
と考えられる。すなわち、銅箔パターン13の面とカー
ボンペースト剤17との間にニッケルメッキ層15を形
成した面状発熱体は、焼成工程において銅箔パターン1
3の表面上に酸化膜が形成されるのを防止でき、以後、
高温高湿度条件下において連続使用した場合においても
発熱体部の抵抗値変化がきわめて小さく、長期間にわっ
て安定した発熱体として利用可能となるのである。
【0023】尚、前記実施例においては、保護層として
ニッケルメッキ層を採用したが、アルミニウムメッキ層
であっても良い。この場合、半田ののりはニッケルメッ
キ層の場合よりも良く、抵抗変化率も同等であった。
【0024】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に、本発明のフレキシブル面状発熱体は、長期間にわた
り安定した特性を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る面状発熱体の構成を示した
斜視図である。
【図2】図2は図1のA−A線の断面図である。
【図3】図3はニッケルメッキを施した面状発熱体の抵
抗値変化率を示した図である。
【図4】図4はニッケルメッキを施していない面状発熱
体の抵抗値変化率を示した図である。
【図5】図5は従来の面状発熱体の断面図である。
【符号の説明】
11 耐熱性樹脂フィルム 13 銅箔パターン 15 ニッケルメッキ層 17 カーボンペースト剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳田 博志 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号ブラザー 工業株式会社内 審査官 新海 岳 (56)参考文献 特開 昭63−122573(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 3/20,3/10,3/12 B41J 2/335 - 2/345

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレキシブルな基材と、 その基材面上に接合剤を使用せず形成された複数の導電
    路と、 酸化しにくい導電性素材により形成した保護層と、 前記複数の導電路を跨ぎ、前記保護層を覆って導電性塗
    料を塗布して形成された発熱部とを有することを特徴と
    する面状発熱体。
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