JP3168068B2 - 光ディスクドライブ装置 - Google Patents

光ディスクドライブ装置

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JP3168068B2
JP3168068B2 JP19420292A JP19420292A JP3168068B2 JP 3168068 B2 JP3168068 B2 JP 3168068B2 JP 19420292 A JP19420292 A JP 19420292A JP 19420292 A JP19420292 A JP 19420292A JP 3168068 B2 JP3168068 B2 JP 3168068B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は光ディスクドライブ
置に関し、特に結露による障害を防止した光ディスクド
ライブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】着脱可能な円板状の記録媒体上にそれぞ
れ情報を、反射率の差すなわち濃淡として記録する狹義
の光ディスクや、垂直磁場の方向の変化として記録する
光磁気ディスク等のようにカートリッジに収納されてい
るもの、或いはピット(微小な凹凸)として予め記録さ
れている再生専用の例えばCD(コンパクトディスク)
やCD−ROM等のようにカートリッジのないもの等が
あるが、この明細書中ではこれらをまとめて「光ディス
ク」と総称する。
【0003】光ディスクドライブ装置には、機能として
それぞれLD(レーザダイオード)等の発光素子を光源
とし複雑な光学系及び受光素子からなる光ピックアップ
を用いて、光ディスクに情報を記録したり記録された情
報を再生する記録/再生可能なものと、例えばプレイヤ
のような再生専用のものとがある。また、装置としてホ
ストマシンの一部に組付けられているものと、独立した
外部機器としてケーブルによってホストマシンに接続す
るものとがある。
【0004】光ディスクは記録密度の向上と共に次第に
小型化し、それに供なって光ディスクドライブ装置も小
型化,薄型化,軽量化して来たため、従来のパーソナル
コンピュータ(パソコン),ワードプロセッサ(ワープ
ロ)のような卓上型OA機器のみではなく、いわゆるノ
ートパソコン,ノートワープロのような携帯型OA機器
にも搭載されるようになっている。
【0005】ここで問題になって来たのは結露による障
害である。卓上型OA機器においても、寒い朝など、暖
房が入ったり人間が増えたりして多少結露することもあ
ったが、温度や湿度が徐々に変化するため、大きな障害
を生ずることは殆んどなかった。しかしながら、携帯型
OA機器の場合、寒い屋外から暖かい室内に持込まれた
時等は温度や湿度が急激に変化するから、結露は大きな
問題となる。
【0006】光ディスクドライブ装置はもともとレーザ
光によって情報の記録/再生を行なうものであるから、
LD等の発光素子やミラー,レンズ,プリズム等の光学
素子やフォトダイオード,フォトトランジスタ等の受光
素子の光が当る面、あるいは光ディスクの表面等に結露
が生じると、光が散乱して光利用効率が低下したり、像
がボケたりするため、記録あるいは再生に誤まりが生じ
たり全く不可能になったりする。
【0007】しかも、このような重大な障害の原因とな
る結露は、光ディスクドライブ装置内、特に細かいゴミ
の侵入を防ぐためハウジング内に収納された光ピックア
ップ内部で発生しているから、オペレータは気が付かな
い。さらに、LDは記録時に特に大きな電流が流れるた
め、結露によってショートした場合等はLDやその駆動
回路の素子、あるいはその他の回路素子を破壊する恐れ
もある。
【0008】そのため例えば、特開昭61−26946
号公報や特開平3−232156号公報に示されたよう
に、結露を検出した時にファンを回してなるべく速やか
に結露を除去する提案や、特開昭63−16495号公
報や特開昭63−236116号公報に示されたよう
に、結露を検出した時に各回路への電力供給を停止する
或いは除去されるまで電源投入を遅らせる提案があっ
た。
【0009】また、特開平1−40922号公報に示さ
れたように、光学系等を密封して真空又は乾燥状態に保
持する提案、あるいは特開昭63−260354号公報
や特開昭63−300434号公報に示されたように、
無結露状態の光学系によるパターン像の情報等と実用状
態の光学系によるパターン像の情報等との差から光学系
の結露の有無を判定する提案等、数多くの提案がなされ
ていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ファンを回して結露を除去する提案や電力供給を停止又
は遅らせる提案は、いずれも結露の発生を検知してから
対策を行なうもので、結露の発生以前にそれを予知して
対策を講じることは不可能であった。そのため、例えば
寒い屋外から暖かい室内に持込んで直ちに使用し始めた
場合、湿気をもった暖かい空気が光ピックアップのハウ
ジング内に侵入して、発光,受光素子や光学素子等の面
に結露するまで時間がかかるため、作業中に突然使用不
能になるという問題があった。
【0011】光学系等を密封する提案は他種の機器には
有効であっても、空気に直接触れている光ディスクや、
光ディスク面に極めて近接した位置でフォーカシングや
トラッキングのためにサーボ駆動されている光ピックア
ップの対物レンズ等を密封することは不可能である。ま
た、パターン像の情報等を比較して結露の有無を判定す
る提案は効果の点では優れていても、結露検出手段とし
ては複雑でコストが高くなる。
【0012】さらに、上記のように、光ピックアップの
光学系等の結露については数多くの提案がなされていた
が、それと同等に扱われるべき光ディスク面の結露につ
いては、何等の提案もなされていなかった。CDのよう
に全くオープンなものはよいが、カートリッジに内蔵さ
れた光ディスクは、その一部が窓を通して見えるとして
も、特に注意して見ずに光ディスクドライブ装置に装着
される場合が殆んどであるから、結露による障害を無視
することはできない。
【0013】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、光ディスクドライブ装置において、結露の発生
又は事前にその可能性が高いことを検出して、結露によ
る障害を防止することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、光源及び光学素子群を備えた光ピックア
ップによって光ディスクに情報を記録又は該光ディスク
に記録された情報を再生する光ディスクドライブ装置、
あるいは更に光ディスクを内蔵する光ディスクカートリ
ッジを自動的に装着及び排出するオートローディング機
構を備えた光ディスクドライブ装置において、周囲温度
を検出する第1の温度センサと、光ピックアップのハウ
ジング内の温度を検出する第2の温度センサと、第1及
び第2の温度センサの出力差を検出する出力差検出手段
とを設け、さらにそれぞれ次のようにしたものである。
【0015】すなわち、第1の温度センサによる検出温
度が第2の温度センサによる検出温度より高く且つ出力
差が予め設定した限界値を超えた時に、光源を駆動する
光源駆動回路の動作を停止させる手段を設けたものであ
る。または、第1の温度センサによる検出温度が第2の
温度センサによる検出温度より高く且つ出力差が予め設
定した限界値を超えた時に、該装置内の電源又はドライ
ブ回路をオフにする手段を設けたものである。
【0016】あるいは、通電されることによって発熱し
前記光ピックアップのハウジング内の温度を上昇させる
発熱手段と、第1の温度センサによる検出温度が第2の
温度センサによる検出温度より高く且つ出力差が予め設
定した限界値を超えた時に、該出力差が限界値より小さ
い値に設定した閾値以下になるまで発熱手段に通電する
手段とを設けたものである。または、第1の温度センサ
による検出温度が第2の温度センサによる検出温度より
高く且つ出力差が予め設定した限界値を超えた時に、オ
ートローディング機構によって光ディスクカートリッジ
を排出させる手段を設けたものである。
【0017】
【0018】
【作用】上記のように構成した光ディスクドライブ装置
は、第1の温度センサが周囲温度を検出し、第2の温度
センサが光ピックアップのハウジング内の温度を検出し
て、出力差検出手段が第1及び第2の温度センサの出力
差を検出する。第1の温度センサによる検出温度(周囲
温度)が第2の温度センサによる検出温度(ハウジング
内の温度)より高く、出力差が限界値を超えた場合は、
結露が発生したか間もなく発生する可能性が高いことが
分る。
【0019】そのような時には各手段が単独又は組にな
って動作し、或る場合は光源駆動回路の動作を停止させ
ることにより、結露によって光源又は光源駆動回路に発
生する障害を防止する。または、光ディスクドライブ装
置内の電源又はドライブ回路をオフにすることにより、
結露による暴走等の障害を防止する。
【0020】あるいは、発熱手段に通電してハウジング
内の温度を上昇させ、出力差が閾値以下になる即ちハウ
ジング内の温度の周囲温度に対する温度差を結露が発生
しない程度まで小さくなるようにする。または、オート
ローディング機構によって光ディスクカートリッジを排
出させるから、誤動作を防止すると共に、オペレータは
直ちに結露の発生又は可能性に気付く。
【0021】
【0022】
【実施例】図1はこの発明の一実施例である光ディスク
ドライブ装置(以下単に「ディスクドライバ」という)
の要部を示す構成図であり、図2は図1に示したディス
クドライバの制御系の一例を示す回路図である。
【0023】図1に示したディスクドライバ1は、それ
ぞれフロントパネル2と筐体3に収納された光ピックア
ップ4と、それぞれ図示しない光ディスクを内蔵した光
ディスクカートリッジ(以下単に「カートリッジ」とい
う)を装着及び排出するオートローディング機構と、光
ディスクを支持して回転させるディスク回転機構とから
構成されている。
【0024】光ピックアップ4は、それぞれハウジング
5内に収納された光源であり半導体発光素子であるLD
(レーザダイオード)6と、LD6から出力されるレー
ザビームを光ディスク上に結像する対物レンズ7と、以
下それぞれ図示しない受光素子と、各種のレンズ,プリ
ズム,ミラー,ビームスプリッタ,1/4波長板等から
なる光学素子群と、フォーカシング,トラッキングのた
めに対物レンズ7をサーボ駆動する対物レンズ駆動機構
等からなっている。
【0025】通常のディスクドライバの作用については
よく知られているから、以下簡単に説明する。オペレー
タがカートリッジの先端をフロントパネル2の窓部2a
に挿入すると、オートローディング機構が動作してカー
トリッジを取込み、光ディスクをディスク回転機構にセ
ットする。ディスク回転機構が光ディスクを定速回転さ
せると、光ピックアップ4が光ディスクの半径方向に設
けられたレール8の上を移動して光ディスク面上の所望
のトラックを見出し、対物レンズ7によってLD6が出
力するレーザビームのスポットをトラック上に結像す
る。
【0026】記録時には強力なレーザビームの熱作用に
より(光磁気ディスクでは磁場と協動して)情報を記録
し、再生時には記録されている情報を破壊しないような
弱いレーザビームを照射しその反射光の変化によって情
報を再生する。情報の記録又は再生が終ると、ホストマ
シン又はオペレータの指令に応じて光ディスクの回転を
停止させた後、オートローディング機構が光ディスクを
ディスク回転機構から取外して、カートリッジを窓部2
aから排出する。
【0027】この実施例においては、さらにヒータ10
と、サーミスタ等の感温素子からなる温度センサ11,
12とが設けられている。すなわち、フロントパネル2
の一部には周囲温度(外気温度又は室内温度)を検出す
る第1の温度センサ11が、光ピックアップ4のハウジ
ング5内には例えばLD6の近傍等にハウジング5内の
温度を検出する第2の温度センサ12と、ハウジング5
内の温度を上昇させる発熱手段であるヒータ10とが設
けられている。
【0028】図2に示したディスクドライバ1の制御系
は、データ処理や制御を行なうマイクロコンピュータ2
0と、マイクロコンピュータ20に信号(温度情報)を
出力する温度センサ11,12と、マイクロコンピュー
タ20によりそれぞれ制御されるLD6を駆動すると共
に出力するレーザパワーを制御する光源駆動回路である
LD制御回路21と、ディスクドライバ1内の全電源又
は予め設定した結露による障害が発生し易い例えば機構
部のドライブ回路の電源をオフにする手段である電源カ
ットオフ回路22と、ヒータ10のオン・オフ制御を行
なうヒータ電源23と、オートローディング機構の動力
源であるローディングモータ25の作動を制御するモー
タコントローラ24とから構成されている。
【0029】マイクロコンピュータ20は第1,第2の
温度センサ11,12が出力する信号を入力してその出
力差を検出する出力差検出手段であり、その出力差が予
めROMに格納してある限界値又は閾値と比較して限界
値を超えたか閾値以下になったかを判定する手段でもあ
る。
【0030】温度センサ11,12が出力する信号は、
センサの特性や出力回路の構成によって、必ずしも高温
の時にレベルが高くなるとは限らないし、極性が正負い
ずれとも決められないが、この実施例では第1の温度セ
ンサ11の検出温度(周囲温度)が第2の温度センサ1
2の検出温度(ハウジング内の温度)より高い時に、出
力差が正になるとして説明する。
【0031】また、マイクロコンピュータ20は出力差
が限界値を超えた時に、LD制御回路21(光源駆動回
路)の動作を停止させる手段であり、電源カットオフ回
路22と共に電源又はドライブ回路をオフにする手段と
して作用し、ヒータ電源23と共にヒータ10(発熱手
段)に通電する手段としても作用し、モータコントロー
ラ24と共にカートリッジ排出させる手段でもある。
【0032】既に説明したように、例えば寒い屋外で冷
えきった携帯型OA機器が暖かい室内に持込まれると、
暖かく湿度の高い空気に触れた外側ケースはすぐに結露
するが、一般に熱伝導度の低いプラスティックで形成さ
れた外側ケースの結露は僅かであるため、一見して気が
付かない場合が多い。
【0033】反対に、外側ケース内の特に光ピックアッ
プ4のハウジング5に収納された部分は、すぐに室内の
空気に触れる訳ではないから、暫らくは結露しないが同
時に冷えきった温度のままである。従って、暖かい湿っ
た空気が除々にハウジング5の内部に侵入してくると結
露が発生する。結露は熱伝導度の高い金属部で先ず発生
するから、金属ケースに収められたLDや受光素子が最
先に、次にガラスで出来た光学素子や窓部、最後にプラ
スティックで作られた光学素子や部材の順に結露する。
【0034】第1の温度センサ11は、OA機器の外側
に開かれた窓部2aを有するフロントパネル12に設け
られているから、周囲温度への応答が速く、一方第2の
温度センサ12は、周囲温度と同じになるまで若干時間
遅れがあるハウジング5内に設けられているから、すぐ
には応答しない。従って、周囲温度がゆっくりと変化す
る時は出力差が殆んど無いが、周囲温度が急に変化した
時には大きな出力差が得られる。
【0035】周囲温度がゆっくり変る時には結露は発生
せず、周囲温度が急に下った時もハウジング内の湿気は
徐々にリークしてゆくから、ハウジング内の結露は生じ
難い。即ち、結露は周囲温度が、周囲の空気の湿度にも
よるが、或る程度大幅に急に上昇した時に問題になる。
【0036】したがって、周囲温度が急激に上昇すると
マイクロコンピュータ20は第1,第2の温度センサ1
1,12の出力差を検出し、大きな値を示している出力
差をROMに格納してあった限界値と比較する。出力差
が限界値を超えた時に、マイクロコンピュータ20は結
露発生又はその可能性が大きいと判定して、下記のよう
な結露による障害の防止処理や、結露を未然に防止又は
生じた結露を除去する処理や、障害防止とオペレータへ
の警告を兼ねた処理等を、単独に又は組合せて行なう。
【0037】障害防止処理の1つは、LD制御回路21
の動作を停止させる、即ちLD6に駆動電流を出力させ
ないことである。受光素子と共にLD6は金属ケースに
納められているため、最先に結露するものの1つであ
る。レーザビームが通る窓部の結露も問題であるが、金
属ケースに結露してリード線間がショートすると、特に
レーザパワーの大きい記録時には大きな電流が流れるた
め、LD6の発光チップや大きな駆動電流を出力するL
D制御回路21の出力トランジスタが破壊されることが
ある。このように回復不能な障害は、LD制御回路21
の動作を停止させることにより防止出来る。
【0038】障害防止処理の他の1つは、ディスクドラ
イバ1内の電源をオフにすることである。これにより、
LD制御回路21のみならず、ドライブ回路の誤動作に
よる機構部分の暴走等も防止することが出来る。全部の
電源をオフにすると、結露が除去又はその可能性が消滅
した時にオペレータが操作しないと復帰出来なくなる場
合は、結露により障害を生じ易いドライブ回路を選択的
にオフすればよい。
【0039】結露を未然に防止又は生じた結露を除去す
る処理は、ヒータ電源23によってヒータ10に通電
し、ハウジング5内の温度を上昇させることである。そ
うすればLD6のように結露し易い素子も光学素子も結
露することなく、例えばOA機器を室内に持込んで暫ら
く電源を入れなかった為に、既に結露していたような場
合は、結露を速やかに除去することが出来る。
【0040】ヒータ10の通電によってハウジング5内
の温度が上昇し、温度センサ11,12の出力差が減少
して限界値と同様にROMに格納してあった閾値以下に
なれば、結露が除去又はその可能性が消滅したと判定し
て、ヒータ10の通電を停止させる。この時、並行して
LD制御回路21の動作停止あるいは電源オフを解除し
てもよい。
【0041】結露による障害防止とオペレータへの警告
を兼ねた処理は、オートローディング機構によってカー
トリッジを排出させるものである。カートリッジが排出
されれば、光ピックアップも他の回路や機構も作動しな
いから、結露による障害は完全に防止される。また、結
露警報をメッセージとして表示したり、音として警告し
たりするよりも、もっと分り易くオペレータに警告する
ことが出来る。
【0042】以上説明した各処理のうち或るものは、結
露センサと組合せて結露を検出した時に作動させるとい
う提案はあったが、結露発生からそれを検出して処理す
るまでに若干の遅れがあるので、その間に発生する障害
を防止することは出来なかった。また、OA機器を室内
に持込んでもハウジング内の結露がすぐに発生する訳で
はないから、電源スイッチをオンして作業を実行してい
る間に突然OA機器が停るという問題もあった。
【0043】この実施例においては、各処理を温度セン
サと組合せて、結露が発生する前にその可能性が高いこ
とを検知してそれぞれの処理を行なうから、いかなる障
害も未然に防止することが出来る点が大きく優れてい
る。もし既に結露していた場合も、電源スイッチをオン
した時に各処理が実行されるため、作業に入ってから突
然停止して情報が破壊されることがない。
【0044】ヒータ10と第2の温度センサ12は、ハ
ウジング5内のどこに設けてもよいが、ヒータ10は回
復不能な障害を招くLD6の近傍、特にLD6のリード
線の根元附近に設けるとよい。温度センサ12も同様に
LD6の近傍に設けてもよいが、光学素子も含めて結露
の防止又は除去をより確実にするため、ヒータ10から
離れた位置に設けるとさらに良い。
【0045】結露の発生条件は、周囲の空気の温度や湿
度と結露する部材の温度(ハウジング内の温度)とによ
って複雑に変化するものであるから、周囲の湿度を検出
する湿度センサを併用すれば更によいことは明らかであ
るが、実用上は、室内の平均的湿度又はそれより大きめ
にとった湿度を想定して、限界値及び閾値を設定すれば
よい。
【0046】さらに、この実施例における限界値及び閾
値は、それぞれ唯一の値に限定されるものではなく、周
囲温度(又はハウジング内の温度)に対応したそれぞれ
複数の限界値及び閾値を予め設定してROMに格納して
置き、第1(又は第2)の温度センサの検出温度に応じ
た限界値及び閾値を選択的に読出すとよい。
【0047】図3は結露センサを設けたカートリッジケ
ースの一例を、蓋を外して示す斜視図、図4は図3に示
した結露センサの一例を拡大して示す斜視図、図5は図
3に示したカートリッジがディスクドライバ1に装着さ
れた状態の一例を示す部分断面図である。
【0048】図3に示したように、結露センサ14は2
点鎖線で示した円板状の光ディスク30に接触しないよ
うに、カートリッジケース(以下単に「ケース」とい
う)31の内側隅部に設けられている。結露センサ14
は、カートリッジ内の結露の有無を、導通/非導通又は
抵抗値の変化として出力する。
【0049】結露センサ14は、例えば図4に示した結
露センサ14aのように、銅箔等の薄い導電部材からな
る対の電極15a,15bを絶縁基板であるガラス基板
16上に、互いに微小間隔例えば数μm程度の間隙16
aをあけて配置したものである。従って、結露がない状
態では両電極間は絶縁されているが、結露があればその
微細な水滴によって微小な電流が流れて導通する。
【0050】間隙16aが広いと、水滴が互いに結合し
て大きな粒に発達しないと導通しないが、数μm程度に
狹くすれば結露初期の微細な水滴で導通する。電極15
a,15bをそれぞれ櫛歯状に形成して向い合わせ、間
隙16aを蛇行状に形成すれば、有効検出面積が増大し
て微細な水滴でも抵抗値が低くなるから、検出感度が増
大する。
【0051】結露センサ14aは、ガラス基板16上に
銅箔を貼付け、間隙16aをエッチングで形成すること
により、極めてローコストで高い検出感度が得られる。
しかしながら、結露センサ14は、図4に示した結露セ
ンサ14aに限定されるものではなく、もっと広く設定
した間隙を樹脂分散抵抗皮膜や吸湿性樹脂等で埋込んだ
型式のセンサでもよい。
【0052】図5に示したように、結露センサ14の対
の電極15a,15bは、それぞれケース31の下面に
設けた対の端子32a,32bに接続されている。カー
トリッジがディスクドライバ1に装着されると、ケース
31の下面の端子32a,32bは、それぞれディスク
ドライバ1のベースプレート33上に設けられマイクロ
コンピュータ20に接続された対のバネ性を有する端子
34a,34bに接触して、結露センサ14により検出
された結露情報は、マイクロコンピュータ20に出力さ
れる。マイクロコンピュータ20は、カートリッジ内に
結露ありと判定した時は、例えば結露したカートリッジ
を排出する等の処理を行なう。
【0053】従来、カートリッジ内の結露については考
慮されていなかったが、OA機器本体が当初から暖かい
室内に置かれていて内部に結露がなかった場合でも、冷
たい屋外や室外から持込まれたカートリッジを装着すれ
ば、光ディスクの記録側の表面に結露を生じるから、レ
ーザビームが鋭いスポットに結像しなくなり、記録/再
生が不能になったり情報にミスが生じる等、その影響は
光ピックアップ内部の結露と何等異なる所はない。
【0054】この発明によれば、カートリッジケース内
に結露センサを設け、検出された結露情報をディスクド
ライバのマイクロコンピュータに入力することにより、
僅かなコストアップで、余り注意を払われることのなか
った光ディスク面の結露による記録/再生不能あるいは
異常書込み,異常読出し等の障害を簡単に防止すること
が出来る。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による光
ディスクドライブ装置は、結露の発生又は事前にその可
能性が高いことを検出して、結露による障害を防止する
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である光ディスクドライブ
装置の主要部を示す構成図である。
【図2】図1に示した光ディスクドライブ装置の制御系
の一例を示す回路図である。
【図3】結露センサを設けたカートリッジケースの一例
を、蓋を外して示した斜視図である。
【図4】図3に示した結露センサの一例を拡大して示す
斜視図である。
【図5】結露センサを設けた光ディスクカートリッジが
光ディスクドライブ装置に装着された状態の一例を示す
部分断面図である。
【符号の説明】
1 ディスクドライバ(光ディスクドライブ装置) 4 光ピックアップ 5 ハウジング 6 LD(レーザダイオード:光源) 10 ヒータ
(発熱手段) 11 第1の温度センサ 12 第2の温
度センサ 14 結露センサ 15a,15b
電極(導電部材) 16 ガラス基板(絶縁基板) 20 マイクロコンピュータ(出力差検出手段,出力差
が限界値を超えた時に各種の処理を行なわせる手段) 21 LD制御回路(光源駆動回路) 22 電源カッ
トオフ回路 23 ヒータ電源 24 モータコ
ントローラ 30 光ディスク 31 ケース
(カートリッジケース) 32a,32b,34a,34b 端子

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源及び光学素子群を備えた光ピックア
    ップによって光ディスクに情報を記録又は該光ディスク
    に記録された情報を再生する光ディスクドライブ装置に
    おいて、 周囲温度を検出する第1の温度センサと、 前記光ピックアップのハウジング内の温度を検出する第
    2の温度センサと、 前記第1及び第2の温度センサの出力差を検出する出力
    差検出手段と、 前記第1の温度センサによる検出温度が前記第2の温度
    センサによる検出温度より高く、且つ前記出力差が予め
    設定した限界値を超えた時に、前記光源を駆動する光源
    駆動回路の動作を停止させる手段とを設けたことを特徴
    とする光ディスクドライブ装置。
  2. 【請求項2】 光源及び光学素子群を備えた光ピックア
    ップによって光ディスクに情報を記録又は該光ディスク
    に記録された情報を再生する光ディスクドライブ装置に
    おいて、 周囲温度を検出する第1の温度センサと、 前記光ピックアップのハウジング内の温度を検出する第
    2の温度センサと、 前記第1及び第2の温度センサの出力差を検出する出力
    差検出手段と、 前記第1の温度センサによる検出温度が前記第2の温度
    センサによる検出温度より高く、且つ前記出力差が予め
    設定した限界値を超えた時に、該装置内の電源又はドラ
    イブ回路をオフにする手段とを設けたことを特徴とする
    光ディスクドライブ装置。
  3. 【請求項3】 光源及び光学素子群を備えた光ピックア
    ップによって光ディスクに情報を記録又は該光ディスク
    に記録された情報を再生する光ディスクドライブ装置に
    おいて、 周囲温度を検出する第1の温度センサと、 前記光ピックアップのハウジング内の温度を検出する第
    2の温度センサと、 前記第1及び第2の温度センサの出力差を検出する出力
    差検出手段と、 通電されることによって発熱し前記光ピックアップのハ
    ウジング内の温度を上昇させる発熱手段と、 前記第1の温度センサによる検出温度が前記第2の温度
    センサによる検出温度より高く、且つ前記出力差が予め
    設定した限界値を超えた時に、該出力差が前記限界値よ
    り小さい値に設定した閾値以下になるまで前記発熱手段
    に通電する手段とを設けたことを特徴とする光ディスク
    ドライブ装置。
  4. 【請求項4】 光ディスクを内蔵する光ディスクカート
    リッジを自動的に装着及び排出するオートローディング
    機構を備え、光源及び光学素子群を備えた光ピックアッ
    プによって前記光ディスクに情報を記録又は該光ディス
    クに記録された情報を再生する光ディスクドライブ装置
    において、 周囲温度を検出する第1の温度センサと、 前記光ピックアップのハウジング内の温度を検出する第
    2の温度センサと、 前記第1及び第2の温度センサの出力差を検出する出力
    差検出手段と、 前記第1の温度センサによる検出温度が前記第2の温度
    センサによる検出温度より高く、且つ前記出力差が予め
    設定した限界値を超えた時に、前記オートローディング
    機構によって前記光ディスクカートリッジを排出させる
    手段とを設けたことを特徴とする光ディスクドライブ装
    置。
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