JP3167954B2 - 防振性組成物 - Google Patents

防振性組成物

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JP3167954B2
JP3167954B2 JP08211797A JP8211797A JP3167954B2 JP 3167954 B2 JP3167954 B2 JP 3167954B2 JP 08211797 A JP08211797 A JP 08211797A JP 8211797 A JP8211797 A JP 8211797A JP 3167954 B2 JP3167954 B2 JP 3167954B2
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vibration damping
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vibration
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章司 赤松
万里 立石
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東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社
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【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘性液体と固体粉
末からなる防振性組成物に関し、詳しくは、振動の周波
数の変化によっても良好な防振特性を有する防振性組成
物に関する。
【０００２】
【従来の技術】粘性液体と固体粉末からなる防振性組成
物としては、例えば、水、ジエチレングリコール、グリ
セリン、ポリブタジエン等の液体ポリマーと粘土鉱物か
らなる防振性組成物（特開昭６２−１１３９３２号公報
参照）、シリコーンオイル等の粘性液体とシリカ粉末、
ガラス粉末、シリコーンレジン粉末等の固体粉末からな
る防振性組成物（特開昭６３−３０８２４１号公報参
照）、シリコーンオイル等の粘性液体とアクリル樹脂等
のガラス転移点が使用温度範囲内にある樹脂粉末からな
る防振性組成物（特開昭６３−３０８２４２号公報参
照）が知られている。
【０００３】しかし、これらの防振性組成物は、振動の
周波数の変化によっては、良好な防振特性を有するもの
ではなかった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
課題について鋭意検討した結果、本発明に到達した。す
なわち、本発明の目的は、振動の周波数の変化によって
も良好な防振特性を有する防振性組成物を提供すること
にある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の防振性組成物
は、 (Ａ)粘性液体 １００重量部、 および (Ｂ)平均粒子径が１０〜４０μｍであり、１０μｍ以下の粒子径の粉末が１重量 ％以上であり、かつ、３０μｍ以上の粒子径の粉末が１０重量％以上であるＲＳ ｉＯ3/2単位（Ｒは置換もしくは非置換の一価炭化水素基である。）のみからな るシリコーンレジン粉末 ５〜２００重量部 からなることを特徴とする。
【０００６】
【発明の実施の形態】本発明の防振性組成物を詳細に説
明する。(Ａ)成分の粘性液体は本組成物の主成分であ
り、(Ｂ)成分を分散させるための媒体である。このよう
な(Ａ)成分としては、鉱油、植物油、合成油、シリコー
ンオイルが例示され、この圧縮率が大きくて、粘度変化
の温度依存性が小さく、さらには、耐熱性が優れること
から、特に、シリコーンオイルであることが好ましい。
このシリコーンオイルのケイ素原子に結合する基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基；
ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基；フ
ェニル基、トリル基等のアリール基；３，３，３−トリ
フロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等の置換も
しくは非置換の一価炭化水素基；そのた少量の水酸基、
メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基が例示され、
粘度変化の温度依存性が小さく、本組成物の保存安定性
が良好であることから、この基のほとんどはアルキル基
であることが好ましく、特に、メチル基であることが好
ましい。また、このシリコーンオイルの分子構造として
は、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、環状
が例示され、特に、直鎖状であることが好ましい。この
ような(Ａ)成分の２５℃における粘度としては、１００
〜１，０００，０００センチストークスの範囲内である
ことが好ましく、特に、５００〜５００，０００センチ
ストークスの範囲内であることが好ましい。これは、
(Ａ)成分の２５℃における粘度がこの範囲未満である
と、(Ｂ)成分を分散状態で保持することができなくなる
傾向があり、一方、この範囲をこえると、取り扱い作業
性が悪化し、(Ｂ)成分を分散させることが困難となる傾
向があるからである。
【０００７】(Ｂ)成分のシリコーンレジン粉末は、(Ａ)
成分中に分散して、本組成物に防振特性を付与するため
の成分であり、平均粒子径が１０〜４０μｍの範囲内で
ある粉末である。さらに、この(Ｂ)成分は、粒子径の分
布を有するものであり、１０μｍ以下の粒子径の粉末が
１重量％以上であり、かつ、３０μｍ以上の粒子径の粉
末が１０重量％以上であることを特徴とする。このよう
な(Ｂ)成分は、ＲＳｉＯ3/2単位のみからなるシリコー
ンレジン粉末である。この単位式中のＲとしては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基；ビニル
基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基；フェニル
基、トリル基等のアリール基；３，３，３−トリフロロ
プロピル基等のハロゲン化アルキル基等の置換もしくは
非置換の一価炭化水素基；その他少量の水酸基、メトキ
シ基、エトキシ基等のアルコキシ基が例示され、特に、
メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、ビニ
ル基、フェニル基であることが好ましい。
【０００８】(Ｂ)成分の添加量は、(Ａ)成分１００重量
部に対して、５〜２００重量部の範囲内であり、好まし
くは、１０〜１５０重量部の範囲内であり、特に好まし
くは、３０〜１５０重量部の範囲内である。これは、
(Ｂ)成分の添加量が、この範囲外である組成物は、防振
特性が悪化する傾向があるからである。
【０００９】本組成物を調製する方法としては、(Ａ)成
分および(Ｂ)成分をボールミル、振動ミル、ニーダミキ
サー、スクリューエクストルーダー、パドルミキサー、
リボンミキサー、ヘンシェルミキサー、フロージェット
ミキサー、ホバートミキサー、ロールミキサー等の周知
の混練装置により混練する方法が挙げられる。また、本
組成物には、その他任意の成分として、クレー、ベント
ナイト、シリカ微粉末、金属石鹸等の増ちょう剤、酸化
防止剤、防錆剤、難燃性付与剤、顔料、染料を配合して
もよい。
【００１０】本組成物は、これを弾性体からなる容器に
封入して緩衝体を形成することにより、この緩衝体はコ
ンパクトディスクプレーヤー、コンパクトディスクチェ
ンジャー、ミニディスクプレーヤー、カーナビゲーショ
ン装置といった電気機器の緩衝体として利用することが
できる。
【００１１】
【実施例】本発明の防振性組成物を実施例により詳細に
説明する。なお、実施例中の特性は２５℃における値で
ある。また、防振性組成物の防振特性は、動的粘弾性試
験装置（レオメトリック社製のダイナミックアナライザ
ーＲＤＡ−７００）を用いて下記の測定条件でプレート
法により測定したｔａｎδにより評価した。 ［測定条件］ プレート径：２０ｍｍ 周波数 ：０．１Ｈｚ、１．０Ｈｚ、１０Ｈｚ ストレイン：１０％ サンプル厚：０．６ｍｍ
【００１２】［実施例１］ホバートミキサーにより、粘
度３，０００センチストークスの分子鎖両末端トリメチ
ルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンからなるシリ
コーンオイル１１００ｇ、および平均粒子径が２０μｍ
であり、１０μｍ以下の粒子径の粉末が９重量％であ
り、３０μｍ以上の粒子径の粉末が２６重量％であるＣ
Ｈ3ＳｉＯ3/2単位のみからなるシリコーンレジン粉末９
００ｇを室温で２時間混練して防振性組成物を調製し
た。この防振性組成物の防振特性を表１に示した。
【００１３】［実施例２］ホバートミキサーにより、粘
度１０，０００センチストークスの分子鎖両末端トリメ
チルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンからなるシ
リコーンオイル１１００ｇ、および平均粒子径が２０μ
ｍであり、１０μｍ以下の粒子径の粉末が９重量％であ
り、３０μｍ以上の粒子径の粉末が２６重量％であるＣ
Ｈ3ＳｉＯ3 /2単位のみからなるシリコーンレジン粉末９
００ｇを室温で２時間混練して防振性組成物を調製し
た。この防振性組成物の防振特性を表１に示した。
【００１４】［実施例３］ホバートミキサーにより、粘
度１０，０００センチストークスの分子鎖両末端トリメ
チルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンからなるシ
リコーンオイル１１００ｇ、および平均粒子径が３０μ
ｍであり、１０μｍ以下の粒子径の粉末が１２重量％で
あり、３０μｍ以上の粒子径の粉末が１７重量％である
Ｃ6Ｈ5ＳｉＯ3/2単位とｎ−Ｃ3Ｈ6ＳｉＯ3/2単位からな
り、これらの単位のモル比が７：３であるシリコーンレ
ジン粉末９００ｇを室温で２時間混練して防振性組成物
を調製した。この防振性組成物の防振特性を表１に示し
た。
【００１５】［比較例１］ホバートミキサーにより、粘
度が１０，０００センチストークスの分子鎖両末端トリ
メチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンからなる
シリコーンオイル１１００ｇ、および平均粒子径が０．
０４μｍであり、最大の粒子径が５μｍである炭酸カル
シウム粉末９００ｇを室温で２時間混練して防振性組成
物を調製した。この防振性組成物の防振特性を表１に示
した。
【００１６】［比較例２］ホバートミサキーにより、粘
度が１０，０００センチストークスの分子鎖両末端トリ
メチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンからなる
シリコーンオイル１８６０ｇ、および平均粒子径が０．
０１μｍであり、最大の粒子径が５μｍであるフューム
ド酸化チタン粉末１４０ｇを室温で２時間混練して防振
性組成物を調製した。この防振性組成物の防振特性を表
１に示した。
【００１７】［比較例３］ホバートミキサーにより、粘
度が１０，０００センチストークスの分子鎖両末端トリ
メチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンからなる
シリコーンオイル１１００ｇ、および平均粒子径が１２
０μｍであり、最小の粒子径が７５μｍであるガラス粉
末９００ｇを室温で２時間混練して防振性組成物を調製
した。この防振性組成物の防振特性を表１に示した。
【００１８】
【表１】
【００１９】
【発明の効果】本発明の防振性組成物は、振動の周波数
の変化によっても良好な防振特性を有するという特徴が
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C08L 83/04 C08K 7/16 F16F 15/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 (Ａ)粘性液体
    １００重量部、 および (Ｂ)平均粒子径が１０〜４０μｍであり、１０μｍ以下の粒子径の粉末が１重量 ％以上であり、かつ、３０μｍ以上の粒子径の粉末が１０重量％以上であるＲＳ ｉＯ3/2単位（Ｒは置換もしくは非置換の一価炭化水素基である。）のみからな るシリコーンレジン粉末 ５〜２００重量部 からなる防振性組成物。
  2. 【請求項２】 (Ａ)成分がシリコーンオイルであること
    を特徴とする、請求項１記載の防振性組成物。
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JP4723063B2 (ja) 2000-08-31 2011-07-13 東レ・ダウコーニング株式会社 防振性シリコーンコンパウンド
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JP4723080B2 (ja) 2000-11-28 2011-07-13 東レ・ダウコーニング株式会社 防振性シリコーンコンパウンド
JP2002242977A (ja) * 2001-02-16 2002-08-28 Polymatech Co Ltd 防振媒体及びこれを備える防振ダンパー
JP6027831B2 (ja) * 2012-06-25 2016-11-16 株式会社ニフコ トルク発生機構用の粘性組成物

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