JP3167915U - 光コネクタ用清掃具 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品数を増やすことなく、必要に応じて清掃用チップが届く範囲を拡げることが可能な光コネクタ用清掃具を提供する。【解決手段】清掃用チップ18を有する清掃具本体13を備える。清掃用チップ18を収容する貫通孔が一端部に開口するとともに他端部が清掃具本体13に着脱可能に形成された筒状のアタッチメント14を備える。前記貫通孔の開口部は、雄型光コネクタの光ファイバを挿入可能に形成される。アタッチメント14の他端部は、清掃具本体13の前端部と後端部とに着脱可能な形状に形成される。清掃具本体13の前端部に取付けられたアタッチメント14は、雄型光コネクタの光ファイバを保持する保持部材として機能する。清掃具本体13の後端部に取付けられたアタッチメント14は、清掃具本体13を延長する延長用部材として機能する。【選択図】 図1

Description

本考案は、光コネクタの接続端面を清掃するために使用される光コネクタ用清掃具に関するものである。
光通信に用いられる光コネクタは、光ファイバどうしを互いに突き合わせた状態で結合させている。この種の光コネクタにおいて、光コネクタの接続端面(光ファイバの接続面)は、清浄である必要がある。この理由は、前記接続端面が汚れていたり、前記接続端面に油脂、塵埃等の異物が付着していると、光信号を正常に伝送することが不可能になるからである。すなわち、接続端面に異物が付着することにより、光コネクタの挿入損失が増大し、反射減衰量が減少するから、光信号が正常に伝送されなくなる。
前記接続端面を清掃する従来の光コネクタ用清掃具としては、たとえば特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に開示された光コネクタ用清掃具は、前記接続端面と対向する清掃用チップと、この清掃用チップの先端面に導かれた清掃用糸と、清掃用チップを支持する清掃具本体とを備えている。
特許文献1に示す清掃用チップは、図30または図31に示すように、細長い円柱状に形成されている。図30に示す清掃用チップ1には、先端面1aに開口する2つの穴2,3を有する糸用通路4が設けられている。清掃用糸5は、前記二つの穴2,3のうち一方の穴2を通して清掃用チップ1の内部から外に引き出され、他方の穴3を通して清掃用チップ1の外から内部に戻されている。
図31に示す清掃用チップ6には、外周面に沿って長手方向に延びるように糸用通路7が設けられている。図31に示す清掃用糸8は、清掃用チップ6の周面に沿って長手方向に延び、清掃用チップ6の先端部を径方向に横切っている。
前記清掃具本体は、図示してはいないが、前記清掃用チップ1,6を回転させるとともに、前記清掃用糸5,8を前記糸用通路4,7に沿って移動させる機能を有している。
このように構成された従来の光コネクタ用清掃具によって光コネクタの接続端面を清掃するためには、先ず、清掃用チップ1,6を前記接続端面と対向させ、清掃用糸5,8を前記接続端面に接触させる。そして、清掃具本体による駆動によって清掃用チップ1,6を清掃用糸5,8とともに回転させる。すなわち、清掃用糸5,8が接続端面に接触しながら回転するとともに、常に新しい清掃用糸5,8が接続端面に接触することになり、接続端面が清掃される。
ところで、従来の光コネクタは、雌型のものと雄型のものとに分けることができる。雌型光コネクタは、フェルール挿入口の中に接続端面を有している。雄型光コネクタは、接続端面が突出するようにフェルール(光ファイバ)を備えている。
前記雌型光コネクタを従来の光コネクタ清掃具によって清掃するためには、フェルール挿入口に清掃用チップを挿入して行う。雄型光コネクタを従来の光コネクタ清掃具によって清掃するためには、雄型光コネクタのフェルールと清掃用チップとを対向させるために保持部材が用いられる。この保持部材は、前記フェルールと清掃用チップとを一つの貫通孔に嵌合させてこれら両者を対向させるものである。
国際公開 WO/2009/119437号公報
光コネクタは、通信装置の光ファイバケーブル用穴の内部に設けられることがある。このように装置内部に収容された光コネクタの接続端面を清掃するためには、清掃具の清掃具本体および清掃用チップを装置の外側から前記光ファイバケーブル用穴に挿入して行う。しかし、従来の光コネクタ用清掃具では、清掃用チップの届く範囲が狭いために、装置内部の光コネクタを清掃することができないことがあった。
このような不具合は、清掃具本体の長さを長く形成することによって解消することができる。しかし、この構成を採ると、光コネクタ用清掃具が大型になるから、装置外面に露出している光コネクタを清掃するときに作業が行い難くなる。なお、清掃具本体を長く形成するにあたっては、部品の数が増えるようなことは避けなければならない。この理由は、光コネクタ用清掃具を持ち運ぶときに部品数が多いと煩わしいからである。
この目的を達成するために、本考案に係る光コネクタ用清掃具は、光コネクタの接続端面と対向する先端部に清掃用糸が導かれる清掃用チップと、前記清掃用チップを回転させるとともに前記清掃用糸を糸用通路に沿って移動させる清掃具本体と、前記清掃用チップを収容する貫通孔が一端部に開口するとともに他端部が前記清掃具本体に着脱可能に形成された筒状のアタッチメントとを備え、前記貫通孔の開口部は、雄型光コネクタの光ファイバを挿入可能に形成され、前記アタッチメントの前記他端部は、前記清掃具本体における前記清掃用チップが位置する一端部と、この一端部とは反対側に位置する他端部とに着脱可能な形状に形成され、前記清掃具本体の前記一端部に取付けられた前記アタッチメントは、前記雄型光コネクタの光ファイバを前記清掃用チップと対向する位置に保持する保持部材として機能し、前記清掃具本体の前記他端部に取付けられた前記アタッチメントは、前記清掃具本体を延長する延長用部材として機能するものである。
本考案は、上記考案において、前記アタッチメントの前記一端部には、前記貫通孔を開閉する蓋が可撓性を有する連結片を介して設けられているものである。
本考案は、上記考案において、前記清掃具本体は、前記清掃用チップを有する内側円筒体と、この内側円筒体を収容するとともに前記アタッチメントが取付けられる外側円筒体とを備え、前記内側円筒体の外周部と、前記外側円筒体の内周部とは、前記外側円筒体が前記内側円筒体に対して軸線方向へ移動することにより内側円筒体を外側円筒体に対して回転させるカム溝とカムフォロアとからなるカム機構を介して連結され、前記カム機構は、軸線方向の移動ストロークの一端から他端まで外側円筒体が軸線方向に移動することによって、内側円筒体が少なくとも180°回転するものである。
本考案は、上記考案において、前記清掃具本体は、前記清掃用糸を供給する供給用リールと、前記清掃用糸の先端が接続された巻取り用ボビンとを有し、前記供給用リールは、前記内側円筒体に回転可能に支持され、前記巻取り用ボビンは、前記内側円筒体と同一軸線上に位置するように内側円筒体の内部に位置付けられ、この巻取り用ボビンの一端部は、第1の一方向クラッチを介して前記内側円筒体に接続され、前記巻取り用ボビンの他端部は、第2の一方向クラッチを介して前記外側円筒体に接続され、前記第1の一方向クラッチと前記第2の一方向クラッチとは、前記内側円筒体が初期位置から回転するときに巻取り用ボビンの回転が外側円筒体によって規制され、前記内側円筒体が前記回転方向とは逆方向に回転するときには、巻取り用ボビンが内側円筒体と一体に回転するように構成されているものである。
本考案に係る光コネクタ用清掃具は、前記アタッチメントが清掃具本体の前記他端部に取付けられた形態においては、清掃具本体の実質的な長さが延び、清掃用チップの届く範囲が広くなる。前記アタッチメントは、雄型光コネクタを清掃するときに用いる保持部材としても機能するものである。このため、アタッチメントの他に専ら保持部材として機能する部材は不要である。
したがって、本考案によれば、部品数を増やすことなく、必要に応じて清掃用チップが届く範囲を拡げることが可能な光コネクタ用清掃具を提供することができる。
図1は、本考案に係る光コネクタ用清掃具を部品毎に分けた状態を示す側面図である。 図2は、光コネクタ用清掃具の保管状態を示す側面図である。 図3は、装置外部に露出している雌型光コネクタを清掃する場合の光コネクタ用清掃具の使用形態を示す側面図である。 図4は、装置内部に位置している雌型光コネクタを清掃する場合の光コネクタ用清掃具の使用形態を示す側面図である。 図5は、雄型光コネクタを清掃する場合の光コネクタ用清掃具の使用形態を示す側面図である。 図6は、アタッチメントの断面図で、同図は図1におけるVI−VI線断面図である。 図7は、アタッチメントの断面図である。同図の破断位置は、図6中にVII−VII線によって示す位置である。 図8は、清掃用チップと清掃具本体の断面図で、同図は図1におけるVIII−VIII線断面図である。 図9は、清掃用チップと清掃具本体の断面図である。同図の破断位置は、図8中にIX−IX線によって示す位置である。 図10は、スライダと回転ポッドおよびガイドの側面図である。 図11は、図10におけるスライダと回転ポッドおよびガイドのA矢視図である。 図12は、図10におけるスライダと回転ポッドおよびガイドのXII−XII断面図である。 図13は、スライダと回転ポッドおよびガイドの斜視図である。 図14は、スライダと回転ポッドおよびガイドの斜視図である。 図15は、清掃用チップの平面図である。 図16は、図15におけるXVI−XVI断面図である。 図17は、清掃用チップの斜視図である。 図18は、清掃用チップの先端部を拡大して示す斜視図である。 図19は、清掃用糸を通した状態を示す清掃用チップの先端部の斜視図である。 図20は、糸収容部を構成する各部品の側面図である。 図21は、図20における各部品のA矢視図である。 図22は、図21における各部品のXXII−XXII線断面図である。 図23は、糸収容部を構成する各部品の斜視図である。 図24は、糸収容部を構成する各部品の斜視図である。 図25は、光コネクタ用清掃具の先端部と雌型光コネクタの断面図である。 図26は、光コネクタ用清掃具が雌型光コネクタに装着された状態を示す断面図である。 図27は、雌型コネクタの清掃が終了した状態を示す断面図である。 図28は、アタッチメントの接続用筒体に雄型コネクタのフェルールを挿入した状態を示す断面図である。 図29は、雄型コネクタの清掃が終了した状態を示す断面図である。 図30は、従来の清掃用チップの斜視図である。 図31は、従来の清掃用チップの斜視図である。
以下、本考案に係る光コネクタ用清掃具の一実施の形態を図1〜図29によって詳細に説明する。
図1に示す光コネクタ用清掃具11は、清掃の対象となる光コネクタ12に清掃具本体13を押付けて使用するものである。この実施の形態においては、光コネクタ12を指向する方向を前方(図1においては右方)といい、これとは反対方向を後方という。
清掃具本体13の前端部または後端部には、光コネクタ12の種類や取付状態に応じてアタッチメント14が取付けられる。
清掃具本体13の後端部は、作業者(図示せず)が把持することができる大きさの部品(以下、この部品をスライダ15という)によって形成されている。清掃具本体13の前端部には、詳細は後述するが、前記スライダ15より細く形成されたガイド16が設けられている。このガイド16の先端部内には、光コネクタ12の接続端面に清掃用糸17(図19参照)を接触させるための清掃用チップ18が収容されている。この実施の形態による清掃具本体13は、後述するように、前記清掃用チップ18を回転させる機能と、前記清掃用糸17を引いて移動させる機能とを有している。
アタッチメント14は、図6および図7に示すように、プラスチック材料によって所定の長さの筒状に形成されている。この実施の形態によるアタッチメント14は、作業者が手で把持できる長さに形成されている。
アタッチメント14の一端部には、円筒状の取付部21が形成されている。この取付部21は、前記スライダ15の後端部と前端部とを予め定めた長さだけ挿入できるように形成されている。アタッチメント14の内部には、前記ガイド16を保持するためのホルダー22が設けられている。このホルダー22には、前記ガイド16が挿入される貫通孔23が形成されている。この貫通孔23の孔壁面には、ガイド16の外面に接触する複数のリブ23aが設けられている。この実施の形態においては、前記貫通孔23によって、本考案でいう「清掃用チップを収容する貫通孔」が構成されている。
アタッチメント14の他端部には、円柱状の突起24と、この突起24の先端部に設けられた円筒25と、この円筒25を覆うことができる大きさのキャップ26とが設けられている。この実施の形態においては、このキャップ26によって、本考案でいう「貫通孔を開閉する蓋」が構成されている。前記円筒25は、雄型光コネクタ12A(図5参照)のフェルール27を挿入できるように形成されている。この円筒25の長さは、フェルール27が貫通し、フェルール27の接続端面27aが前記突起24の中に入るように形成されている。
前記キャップ26は、底を有する筒状に形成されており、可撓性を有する連結片28(図1参照)を介してアタッチメント14の本体部分に連結されている。キャップ26は、前記突起24に嵌合して保持される形態(図1参照)と、突起24から外れた形態(図5参照)とを採ることができるものである。
清掃具本体13は、使用しないときは、図2に示すように、アタッチメント14が取付けられる。図2に示すアタッチメント14は、スライダ15の前端部に取付けられている。このアタッチメント14のキャップ26は、突起24に取付けられており、前記円筒25の開口部分を閉塞している。すなわち、図2に示すアタッチメント14は、清掃用チップ18を含む清掃具本体13の前端部を保護している。
清掃具本体13は、雌型光コネクタ12B(図3および図4参照)の接続端面を清掃するときは、図3または図4に示す形態で使用される。図3に示す雌型光コネクタ12Bは、装置外面に露出しているものである。図4に示す雌型光コネクタ12Bは、装置内部に収容されたものである。
清掃しようとする雌型光コネクタ12Bが装置外面に露出している場合は、図3に示すように、清掃具本体13のみを用いて作業を行う。雌型光コネクタ12Bが装置内部に収容されている場合は、図4に示すように、清掃具本体13の後端部(清掃用チップ18とは反対側の端部)にアタッチメント14が取付けられる。この場合は、清掃具本体13が装置内部に挿入されたとしても、アタッチメント14が装置の外に突出する。このため、作業者がこのアタッチメント14を把持して清掃を行うことができる。なお、アタッチメント14は、雌型光コネクタ12Bが装置外面に露出する場合であっても、スライダ15の後端部に取付けることが可能である。
雄型光コネクタ12Aの接続端面27aを清掃する場合は、図5に示すように、アタッチメント14が前記スライダ15の前端部に取付けられる。この場合、アタッチメント14のキャップ26は、突起24から外される。雄型光コネクタ12Aの接続端面27aの清掃は、キャップ26が外されて露出した円筒25に雄型光コネクタ12Aのフェルール27を挿入した状態で行われる。
清掃具本体13の前記スライダ15は、図8〜図15に示すように、プラスチック材料によって円筒状に形成されている。このスライダ15の外周部には、不必要に転がることを防ぐために多数の突条15aが形成されている。このスライダ15の前端部は、前方に向かうにしたがって次第に細くなるように形成されている。前記ガイド16は、スライダ15の前端部の開口15bからスライダ15の前方に突出してる。この実施の形態においては、スライダ15によって、本考案でいう「外側円筒体」が構成されている。
スライダ15の後端部は、蓋体31が取付けられており、この蓋体31によって閉塞されている。蓋体31は、プラスチック材料によって底を有する円筒状に形成されている。また、この蓋体31は、スライダ15に対して回転することができないようにスライダ15に固定されている。この蓋体31の軸心部には、軸32が一体に形成されている。この軸32は、スライダ15の軸線に沿って延びるように形成されている。また、この軸32は、スライダ15と同一軸線上に位置付けられている。この軸32は、図23および図24に示すように、いわゆるスプライン軸を構成するように形成されている。
スライダ15の周壁には、図9〜図12に示すように、スライダ15内を視認することができるように貫通穴33が形成されている。また、スライダ15の内周部には、図12に示すように、スライダ15の内方に向けて突出するガイド突起34が設けられている。このガイド突起34は、二つのスリット35の間に形成されている。これらのスリット35は、スライダ15の周壁を厚み方向に貫通しており、スライダ15の軸線方向に延びるように形成されている。
スライダ15の内周部には、本考案でいう「内側円筒体」を構成する回転ポッド41が嵌合している。この回転ポッド41は、スライダ15と連動して清掃用チップ18を回転させるためのものである。回転ポッド41は、図10〜図12に示すように、第1、第2の円筒42,43と、二つずつある第1、第2の連結片44,45とによって構成されている。これらの円筒42,43と連結片44,45とは、プラスチック材料によって一体に形成されている。また、回転ポッド41は、図8および図9に示すように、前記蓋体31との間に設けられたスライダスプリング46によって前方に向けて押されており、スライダ15のストッパー47(図9参照)に後方から押し付けられている。このスライダスプリング46は、圧縮コイルスプリングで、第1の円筒42と蓋体31との間に圧縮させられた状態で装着されている。
前記第1の円筒42は、スライダ15の内周部に嵌合する形状に形成されている。この第1の円筒42の外周部には、図10、図11、図13および図14に示すように、螺旋状の溝48が形成されている。以下においては、この溝を単に螺旋溝という。この螺旋溝48は、上述したガイド突起34とともにカム機構49(図8,9参照)を構成するものである。この実施の形態による螺旋溝48は、図11に示すように、第1の円筒42の後端部に位置する始端48aから第1の円筒42の周方向と軸線方向とに延びている。この螺旋溝48の終端48bは、第1の円筒42の周方向において始端48aと同じ位置に形成されている。すなわち、この螺旋溝48は、始端48aから第1の円筒42の外周部を周方向に1回転して終端48bに達するように形成されている。
スライダ15の前記ガイド突起34は、この螺旋溝48に移動できる状態で嵌合するように形成されている。このため、スライダ15が回転ポッド41に対して前方に移動することによって、ガイド突起34が螺旋溝48の溝壁を押し、溝壁がガイド突起34に対して滑る。この結果、回転ポッド41は、図8および図9に示す初期位置からスライダ15に対して回転しながら相対的に後方に移動する。
スライダ15は、ガイド突起34が螺旋溝48の終端48bに達するまで回転ポッド41に対して前進することができる。すなわち、スライダ15が軸線方向の移動ストロークの一端から他端まで移動することによって、回転ポッド41が360°回転する。この光コネクタ用清掃具11は、清掃時にスライダ15を回転ポッド41に対して前方に移動させ、清掃用チップ18を有する回転ポッド41を回転させるものである。清掃時に回転ポッド41が回転する方向は、図13および図14中に矢印Rで示す方向である。
この実施の形態においては、前記螺旋溝48が本考案でいう「カム溝」を構成し、ガイド突起34が本考案でいう「カムフォロア」を構成している。すなわち、回転ポッド41は、ガイド突起34と螺旋溝48とからなるカム機構49を介して前記スライダ15に連結されている。
前記第1の円筒42には、図11に示すように、螺旋溝48の始端48aと終端48bとを結ぶ直線状の溝50が形成されている。以下においては、この溝を単に直線溝という。この直線溝50は、第1の円筒42の軸線方向と平行に延びている。この直線溝50の後端部50aは、ガイド突起34が螺旋溝48の溝壁を押すことができるように、螺旋溝48より浅く形成されている。直線溝50における前記後端部50aより前側の部分は、図11、図13および図14に示すように、前側に向かうにしたがって深さが次第に深くなる傾斜部50bと、この傾斜部50bより前側で螺旋溝48の終端48bより深く形成された平坦部50cとによって構成されている。
第1の円筒42における前記直線溝50と隣接する部位には、図9および図11に示すように、貫通穴51が形成されている。この貫通穴51は、回転ポッド41が前記初期位置に位置している状態でスライダ15の貫通穴33と対向する位置に位置付けられている。
第1の円筒42の前端部には、図10〜図14に示すように、相対的に細い第2の円筒43と、二つの第1の連結片44,44とが設けられている。第1の円筒42の後端部には、二つの第2の連結片45,45が設けられている。
第2の円筒43は、後述する清掃用チップ18を支持するとともに清掃用糸17を通すためのものである。この第2の円筒43における第1の円筒42に接続される後端部は円錐状に形成されている。この円錐状の部分は、前方に向かうにしたがって外径が次第に小さくなるように形成されている。第2の円筒43における円錐状に形成された後端部より前側の部分は、後述するガイド16ともにスライダ15の前端部の開口15bを通してスライダ15の前方に突出している。
第2の円筒43には、図8に示すように、第2の円筒43の軸線方向とは直交する方向に延びる貫通穴52が形成されている。第2の円筒43における前記貫通穴52より前側の中空部は、断面形状が長方形の穴53によって形成されている。この断面長方形の穴53には、清掃用チップ18が移動自在に嵌合させられている。この穴53に嵌合した清掃用チップ18は、回転ポッド41がスライダ15に対して回転するときに、回転ポッド41(第2の円筒43)と一体に回転する。
第2の円筒43の前端部には、相対的に径が小さい筒体54が形成されている。
清掃用チップ18は、図15〜図19に示すように、プラスチック材料によって細長い棒状に形成されている。この実施の形態による清掃用チップ18は、長手方向(前後方向)の中間部に円板状のフランジ55を備えている。このフランジ55より前側に位置する前部56は、円柱状に形成されている。フランジ55より後側に位置する後部57は、後端に一対のストッパー58,58を有する円柱状であって、円柱の外周部に互いに対向する二つの平坦面59,59を有するような形状に形成されている。また、二つの平坦面59は、後述するように後部57が第2の円筒43の前記穴に挿入させられた状態において、前記第2の円筒43の穴53の穴壁面と重なるように形成されている。すなわち、回転ポッド41(第2の円筒43)の回転は、前記穴壁面と二つの平坦面59との接続部分を介して清掃用チップ18に伝達される。
前記ストッパー58は、図19に示すように、前記後部57に形成されたスリット60の両側に位置する弾性変形部58aと、この弾性変形部58aの後端に位置する爪片58bとによって構成されている。前記爪片58bは、後部57の周面から径方向の外側に突出するように形成されている。
二つの爪片58bは、前記弾性変形部58aが弾性変形することにより互いに接近することができる。清掃用チップ18の後部57は、このように二つの爪片58bが互いに接近した状態で第2の円筒43の前記穴53に前方から挿入させられる。爪片58bは、図8に示すように、前記穴53から第2の円筒43の貫通穴52に達したときに弾性変形部58aのばね力で初期の位置に戻る。
この状態においては、爪片58aが貫通穴52の穴壁面に当たるために、清掃用チップ18が前方に移動することはできない。清掃用チップ18は、図8に示す初期位置からフランジ55が第2の円筒43の先端(筒体54)に当接するまで後退することができる。このフランジ55と第2の円筒43との間には、清掃用チップ18を前方に向けて押すためのチップスプリング61が装着されている。すなわち、清掃用チップ18は、チップスプリング61のばね力で図8に示す初期位置に保持される。
前記二つの平坦面59には、図16および図17に示すように、凹溝62,63がそれぞれ形成されている。これらの凹溝62,63は、前記スリット60から前方に向けて延び、フランジ55を横切って前部56の前端部分まで延びている。すなわち、この実施の形態において、前記糸用通路の連通部は、前記清掃用チップ18の側面に開口する凹溝62,63によって形成されている。
これらの凹溝62,63のうち図16において下側に位置する一方の凹溝62の前端は、前部56の前端部分を前後方向に貫通する穴64に接続されている。この穴64は、図18に示すように、清掃用チップ18の先端面65(前端面)の外縁の近傍に開口している。
他方の凹溝63の前端は、図16に示すように、清掃用チップ18の内部に形成された連通用空間66の後端部に接続されている。この連通用空間66は、円柱状を呈する前部56の外周面に開口する凹陥部67(図18参照)によって形成されている。この連通用空間66の前端部には、清掃用チップ18の先端部の外周面に形成された溝68が接続されている。この溝68の一端(前端)は、図18に示すように、前記先端面65における前記穴64とは先端面の中心を挟んで反対側の外縁に開口している。
この溝68は、前記外縁から前部56の外周面に沿って後方に延びている。この溝68の後端は、前記連通用空間66に開口している。この溝68の底は、図16に示すように、連通用空間66から前方に向かうにしたがって次第に溝68が浅くなるように傾斜している。
前記先端面65には、図18に示すように、前記穴64と前記溝68とを接続するガイド溝69が形成されている。
前記二つの凹溝62,63と、前記穴64と、前記連通用空間66と、前記溝68とは、図19に示すように、清掃用の糸17を通すための糸用通路70を構成している。清掃用糸17は、図8および図9に示すように、回転ポッド41内の後述するリール71から第2の円筒43の中を通って前記一方の凹溝62に導かれる。この糸17は、凹溝62から前記穴64を通して清掃用チップ18の前方に導かれ、図19に示すように、前記溝68と連通用空間66とを通して他方の凹溝63に導かれる。この凹溝63の先端は、第2の円筒43から第1の円筒42の中に導かれ、後述するボビン72に巻き取られる。なお、糸17は、前記糸用通路70に上記とは逆方向に通すことができる。
回転ポッド41の前端部に設けられた前記二つの第1の連結片44,44は、図9に示すように、前記第2の円筒43を覆うガイド16を回転ポッド41に連結するためのものである。第1の連結片44には、側方から見て四角形状の穴44a(図10および図11参照)が形成されている。この穴44aには、図9に示すように、ガイド16の爪16aが挿入されている。ガイド16は、第2の円筒43が移動自在に嵌合する筒状に形成されている。このガイド16もプラスチック材料によって形成されている。
前記爪16aは、ガイド16の後端部に設けられている。ガイド16の後端部と第2の円筒43の後端部との間には、ガイドスプリング73が装着されている。このガイドスプリング73は、圧縮コイルスプリングで、ガイド16を前方に向けて押している。ガイドスプリング73のばね力は、前記スライドスプリング46のばね力より小さく、かつ前記チップスプリング61のばね力より大きくなるように設定されている。ガイド16の前方への移動は、前記爪16aが第1の連結片44に後方から当たることによって規制されている。すなわち、ガイド16は、図8および図9に示した初期位置から、後端部が第2の円筒43の後端部に当たる後退位置までガイドスプリング73のばね力に抗して後退することができる。
ガイド16の長さは、図8および図9に示すように、前記初期位置にある状態で清掃用チップ18がガイド16内に収容される長さであって、前記後退位置まで後退することによって、清掃用チップ18が露出するように形成されている。
ガイド16の先端部の穴径は、前記アタッチメント14の貫通孔23に挿入できる大きさに形成されている。また、この先端部は、雌型光コネクタ12Bのスリーブホルダ74(図27参照)を挿入できる大きさに形成されている。スリーブホルダ74は、スリーブ75を介して雌型光コネクタ12Bのフェルール76を保持するものである。
回転ポッド41の後端部に設けられた前記二つの第2の連結片45,45は、図8に示すように、第1の円筒42の内部にハウジング81を固定するためのものである。これらの第2の連結片45,45には、図10〜12および図14に示すように、側方から見て四角形状の穴45aが形成されている。この穴45aには、図8に示すように、後述するハウジング81の爪82が挿入されている。第2の連結片45は、前記爪82が後方に移動することを規制している。
ハウジング81は、前記第1の円筒42とともに本考案でいう「内側円筒体」を構成するものである。このハウジング81の後端部内には、図8および図9に示すように、上述した清掃用糸17を巻取るためのボビン72が収容されている。また、ハウジング81の前端部内には、清掃用糸17を供給するためのリール71が収容されている。この実施の形態によるハウジング81は、プラスチック材料によって前記第1の円筒42の内部に嵌合する円筒状に形成されている。
ハウジング81の後端部には、図20〜図24に示すように、前記爪82と、四角形状の穴83を有する二つの枠体84とが設けられている。
前記爪82は、ハウジング81の筒状部分から径方向の外方に向けて突出し、前記穴45aに挿入されている。一方、ハウジング81の前端部は、図8および図9に示すように、前記第1の円筒42と第2の円筒43との接続部分に後方から接触させられている。すなわち、ハウジング81は、第1の円筒42に対して前後方向と周方向とに移動することができないように第1の円筒42の内部に取付けられている。
前記二つの枠体84のうち一方の枠体84aは、清掃用糸17を後述するボビン72に巻付けるためのものである。この枠体84a内の穴83には、図9、図20および図23に示すように、ハウジング81の外周部に形成された凹溝85が接続されている。凹溝85は、前記穴83からハウジング81の前端部まで直線状に延びている。この凹溝85の前端部は、ハウジング81の前端部に形成された切り欠き86に接続されており、ハウジング81の前端部内に連通している。
ボビン72に巻取られる清掃用糸17は、図9に示すように、第2の円筒43の中からハウジング81内に導かれ、さらに、前記切り欠き86と凹溝85とを通されて前記穴83から径方向の内側(ボビン72側)に導かれる。
このハウジング81の内部は、図22に示すように、軸線方向の中間部に設けられた仕切壁87によって下側のボビン収容部88と上側のリール収容部89とに分けられている。
前記ボビン収容部88には、図8および図9に示すように、清掃用糸17を巻取るためのボビン72が収容されている。ボビン72は、図20〜図24に示すように、前後方向に延びる巻取り用の円筒72aと、この円筒72aの前端に設けられた前側円板72bと、前記円筒72aの後端に設けられた後側円板72cとによって構成されている。また、このボビン72は、前記ハウジング81と同一軸線上に位置するようにボビン収容部88内に位置付けられている。
前記円筒72aには、前記ハウジング81の穴83を通してハウジング81内に導かれた清掃用糸17が結び付けられている。このため、清掃用糸17は、ボビン72に対してハウジング81(回転ポッド41)が回転することによって、ボビン72に巻取られる。
前記前側円板72bは、前記仕切壁87に回転可能に支持されている。前側円板72bと仕切壁87との間には、第1の一方向クラッチ91(図8,9参照)が設けられている。この第1の一方向クラッチ91は、いわゆる爪式のものである。この実施の形態による第1の一方向クラッチ91は、前側円板72bに形成された多数の歯91a(図24参照)と、この歯91aに噛み合う仕切壁87の複数の突起91b(図22参照)とによって構成されている。
前記歯91aは、前側円板72bの回転方向を後述するように規制するために傾斜している。第1の一方向クラッチ91は、ハウジング81が清掃時に回転ポッド41と回転する場合は、ボビン72に対してハウジング81が回転できるように構成されている。このときのハウジング81の回転方向は、図23,24中に矢印Rで示す方向である。また、この第1の一方向クラッチ91は、ハウジング81が上記とは逆方向に回転するときには、ボビン72がハウジング81と一体に回転するように構成されている。
前記後側円板72cは、図8および図9に示すように、円板状のラチェット92を介して前記蓋体31の軸32に支持されている。ラチェット92は、蓋体31の軸32に嵌合し、この軸32に対して回転することができない状態で前後方向に移動自在に支持されている。すなわち、このラチェット92は、回転ポッド41とは一体に回転することがないように蓋体31に支持されている。
ラチェット92は、蓋体31との間に設けられたクラッチスプリング93によって前方に押され、後側円板72cに後方から押し付けられている。クラッチスプリング93は、圧縮コイルスプリングである。ラチェット92が後側円板72cを前方に向けて押すことによって、ボビン72の前側円板72bが仕切壁87に後方から押し付けられる。
後側円板72cとラチェット92との間には、第2の一方向クラッチ94(図8,9参照)が設けられている。この第2の一方向クラッチ94は、いわゆる爪式のものである。この実施の形態による第2の一方向クラッチ94は、後側円板72cの後面に形成された多数の歯94a(図23参照)と、この歯94aに噛み合うラチェット92の複数の突起94b(図22,24参照)とによって構成されている。前記歯94aは、後側円板72cの回転方向を後述するように規制するために傾斜している。
第2の一方向クラッチ94は、ハウジング81が清掃時に回転ポッド41と一体に回転するときは、ボビン72の回転がラチェット92によって規制されるように構成されている。このときのハウジング81の回転方向は、図23,24中に矢印Rで示す方向である。また、第2の一方向クラッチ94は、ハウジング81が上記とは逆方向に回転するときには、ボビン72がラチェット92に対して回転できるように構成されている。
すなわち、ボビン72は、清掃時に回転ポッド41がスライダ15に対して回転するときは、回転することはない。また、ボビン72は、清掃を途中で止めた場合などで回転ポッド41が清掃時とは逆方向に回転するときには、回転ポッド41と一体に回転する。
ハウジング81の前記リール収容部89には、図8および図9に示すように、清掃用糸17を供給するためのリール71が収容されている。このリール71は、図20〜図24に示すように、清掃用糸17が巻付けられる軸71aと、この軸71aの両端に設けられた一対の円板71b,71cとによって構成されている。円板71b,71cの外側の軸心部には、円柱状の突起71dが設けられている。この突起71dは、前記ハウジング81の前端部に形成された軸穴95に挿入されており、ハウジング81に回転自在に支持されている。すなわち、リール71は、図8に示すように、軸71aの軸線方向がハウジング81の軸線方向とは直交するようにハウジング81に支持されている。
ハウジング81の仕切壁87は、前記円板71b,71cの外側の端面に接触する二枚の板96,96を備えている。これらの板96,96は、前記リール71が回転するときに抵抗を付与するためのものである。このため、リール71は、不必要に回転することがない。
清掃用糸17は、図9に示すように、このリール71から前方に引き出され、第2の円筒43の内部を通して清掃用チップ18の前記一方の凹溝62に導かれている。清掃用チップ18の他方の凹溝63から引き出された使用後の糸17は、第2の円筒43とハウジング81の前記凹溝85とを通して前記穴83からボビン72に導かれている。
このように構成された光コネクタ用清掃具11を用いて雌型光コネクタ12Bの接続端面を清掃する作業は、スライダ15またはスライダ15に取付けられたアタッチメント14を作業者が手で把持して行われる。この清掃作業を行うにあたっては、先ず、図25に示すように、ガイド16を雌型光コネクタ12Bに挿入し、雌型光コネクタ12Bのスリーブホルダ74に押し付ける。
次に、この状態でスライダ15またはアタッチメント14を前方に押す。このときは、ガイド16の前進が雌型光コネクタ12Bによって規制されているために、スライダ15と回転ポッド41とがガイドスプリング73のばね力に抗して前進する。このようにスライダ15と回転ポッド41が前進することによって、清掃用チップ18の清掃用糸17がフェルール76の接続端面76aに接触する。清掃用チップ18がフェルール76に当たっている状態でスライダ15と回転ポッド41がさらに前進すると、チップスプリング61が圧縮され、回転ポッド41が清掃用チップ18に対して前進するようになる。このとき、清掃用チップ18に先端面を横切るように保持されている清掃用糸17がチップスプリング61のばね力によってフェルール76に押し付けられる。
スライダ15と回転ポッド41がさらに前進すると、図26に示すように、回転ポッド41がガイド16の後端部に当たり、回転ポッド41が前進することはできなくなる。この状態でスライダ15またはアタッチメント14を前方に押すと、スライダスプリング46のばね力に抗して回転ポッド41に対してスライダ15が前進する。このようにスライダ15が回転ポッド41に対して前進することによって、前記螺旋溝48とガイド突起34からなるカム機構49の作用で回転ポッド41が回転する。スライダ15は、図27に示すように、回転ポッド41が360°回転するまで回転ポッド41に対して前進する。回転ポッド41が360°回転した後は、スライダ15のガイド突起34が螺旋溝48の終端48bから直線溝50の前端部内に入る。
回転ポッド41が360°回転することにより、清掃用チップ18の清掃用糸17がフェルール76の接続端面に接触しながら360°回転する。このため、接続端面は、全域にわたって清掃用糸17によって拭かれる。なお、180°回転することにより、清掃する直径が小さくなり、全域の清掃はできないが、通信光が通る光ファイバ部分は清掃される。
一方、スライダ15に対して回転ポッド41が回転するときには、ボビン72に対してハウジング81が回転することになり、清掃用糸17がボビン72に巻取られる。清掃用糸17は、ボビン72に巻取られるときにボビン72に向けて引かれ、その都度リール71から引き出される。すなわち、清掃用糸17が回転してフェルール76を清掃するときは、常に新しい清掃用糸17が使われることになる。
スライダ15を1ストローク分前進させた後、作業者がスライダ15を後方に戻す。このとき、スライダ15のガイド突起34が螺旋溝48の終端48bから直線溝50の前端部に入っているから、回転ポッド41が停止している状態でスライダ15が直線溝50に沿って直線的に後方に移動する。スライダ15がこのように初期位置に戻るときは、回転ポッド41がスライダ15に対して回転することはない。このため、清掃用糸17は、張力が作用している状態に保たれる。
清掃を行っている途中でスライダ15を停止させ、その後、後退させて初期位置に戻した場合は、回転ポッド41は清掃時とは逆方向に回転する。これは、ガイド突起34が螺旋溝48に入っている状態でスライダ15が戻るからである。この場合、回転ボビン72は、第1、第2の一方向クラッチ91,94の作用によって回転ポッド41と一体に回転する。このため、この場合においても清掃用糸17が緩むことはない。
上述した光コネクタ用清掃具11を使用して雄型光コネクタ12Aの接続端面27aを清掃する場合は、図5に示すように、スライダ15の前端部にアタッチメント14を取付け、キャップ26を外して行う。そして、図28に示すように、雄型光コネクタ12Aのフェルール27をアタッチメント14の円筒25に挿入する。そして、アタッチメント14を清掃具本体13とともに雄型光コネクタ12Aに押付けると、図29に示すように、円筒25からアタッチメント14の内部に挿入されたフェルール27に清掃用チップ18の清掃用糸17が押付けられる。この状態でスライダ15を雄型光コネクタ12Aに向けて押すことによって、雌型光コネクタ12Bを清掃するときと同様に清掃が行われる。すなわち、清掃用チップ18が360°回転し、清掃用糸17が雄型光コネクタ12Aの接続端面27aの全域を拭く。
このように構成された光コネクタ用清掃具11において、前記清掃具本体13の一端部(前端部)に取付けられたアタッチメント14は、前記雄型光コネクタ12Aのフェルール27(光ファイバ)を前記清掃用チップ18と対向する位置に保持する保持部材として機能するものである。一方、前記清掃具本体13の他端部(後端部)に取付けられた前記アタッチメント14は、前記清掃具本体13を延長する延長用部材として機能するものである。
すなわち、前記アタッチメント14が清掃具本体13の後端部に取付けられた形態においては、清掃具本体13の実質的な長さが延び、清掃用チップ18の届く範囲が広くなる。前記アタッチメント14は、上述したように、雄型光コネクタ12Aを清掃するときに用いる保持部材としても機能するものである。このため、アタッチメント14の他に専ら保持部材として機能する部材は不要である。
したがって、この実施の形態によれば、部品数を増やすことなく、必要に応じて清掃用チップが届く範囲を拡げることが可能な光コネクタ用清掃具を提供することができる。
この実施の形態による前記アタッチメント14の一端部には、前記貫通孔23を開閉する蓋(キャップ26)が可撓性を有する連結片28を介して設けられている。
このため、この実施の形態による光コネクタ用清掃具11においては、部品の数を増やすことなく前記貫通孔23を開閉するキャップ26を装備することができる。
この実施の形態による前記清掃用糸17は、清掃用チップ18の穴64と、清掃用チップ18の先端面の外縁から側面に沿って延びる溝68との間に架け渡されている。清掃用チップ18の穴64は、清掃用糸17が清掃用チップ18の先端部から外れることを防ぐ。前記溝68は、清掃用チップ18の先端面65の外縁を通るように清掃用糸17を保持する。すなわち、この光コネクタ用清掃具11は、清掃用チップ18が360°回転することによって、清掃用チップ18の先端面と同等の広さの範囲を清掃可能なものとなる。このため、この実施の形態によれば、清掃可能な範囲が広くなるとともに、清掃用糸17が清掃用チップ18の先端部から外れることがない光コネクタ用清掃具を提供することができる。
この実施の形態による清掃具本体13は、前記清掃用チップ18を有する内側円筒体(回転ポッド41およびハウジング81)と、この内側円筒体を収容する外側円筒体(スライダ15)とを備えている。前記内側円筒体の外周部と、前記外側円筒体の内周部とは、カム溝(螺旋溝48)とカムフォロア(ガイド突起34)とからなるカム機構49を介して連結されている。このカム機構49は、前記外側円筒体が前記内側円筒体に対して軸線方向へ移動することにより内側円筒体が外側円筒体に対して回転するように構成されている。
また、このカム機構49は、軸線方向の移動ストロークの一端から他端まで外側円筒体が軸線方向に移動することによって、内側円筒体が360°回転するものである。このため、この実施の形態による光コネクタ用清掃具11は、作業者が外側円筒体を押すことによって清掃を行うことができるものとなる。したがって、この実施の形態によれば、清掃を簡単に行うことができる光コネクタ用清掃具を提供することができる。
この実施の形態による前記清掃具本体13は、前記清掃用糸17を供給する供給用リール71と、前記清掃用糸17の先端が接続された巻取り用ボビン72とを有している。前記供給用リール71は、前記内側円筒体に回転可能に支持されている。前記巻取り用ボビン72は、前記内側円筒体と同一軸線上に位置するように内側円筒体の内部に位置付けられている。巻取り用ボビン72の一端部(前端部)は、第1の一方向クラッチ91を介して前記内側円筒体に接続されている。前記巻取り用ボビン72の他端部(後端部)は、第2の一方向クラッチ94を介して前記外側円筒体に接続されている。
前記第1の一方向クラッチ91と第2の一方向クラッチ94とは、前記内側円筒体が初期位置から回転するときに巻取り用ボビン72の回転が外側円筒体によって規制されるように構成されている。また、これらの第1、第2の一方向クラッチ91,94は、前記内側円筒体が前記回転方向とは逆方向に回転するときには、巻取り用ボビン72が内側円筒体と一体に回転するように構成されている。
この実施の形態による光コネクタ用清掃具11において、清掃用糸17は、清掃時に巻取り用ボビン72に巻取られ、供給用リール71から清掃用チップ18に送られる。すなわち、清掃時に常に新しい清掃用糸17が清掃用チップ18に送られる。また、この光コネクタ用清掃具11は、内側円筒体が清掃時とは逆方向に回転したとしても、清掃用糸17が緩むことがない。すなわち、次に清掃するときに新しい清掃用糸17を使うことができる。したがって、この光コネクタ用清掃具11は、光コネクタ12の接続端面27a,76aを効率よく清掃することができるものである。
この実施の形態による前記溝68の後端は、清掃用チップ18の内部に形成された連通用空間66を介して前記連通部(凹溝63)に接続されている。このため、清掃用糸17は、前記先端面65と凹溝63との間で90°以上の角度で折り曲げられる。この結果、清掃用糸17の先端部が巻取られて引かれることによって、清掃用糸17が溝68の底に強く押し付けられるようになる。したがって、この実施の形態によれば、清掃用糸17が清掃用チップ18からより一層外れ難い光コネクタ用清掃具を提供することができる。
この実施の形態による清掃用チップ18には、前記穴64および前記溝68の後端を前記回転ポッド41の内部に連通させるために二つの凹溝62,63が形成されている。このため、清掃用糸17を清掃用チップ18の長手方向に沿わせる作業が容易になる。したがって、この実施の形態によれば、組立作業が容易な光コネクタ用清掃具を提供することができる。
11…光コネクタ用清掃具、12…光コネクタ、13…清掃具本体、14…アタッチメント、15…スライダ、17…清掃用糸、18…清掃用チップ、23…貫通孔、26…キャップ、28…連結片、34…ガイド突起、41…回転ポッド、48…螺旋溝、49…カム機構、71…リール、72…ボビン、81…ハウジング、91…第1の一方向クラッチ、94…第2の一方向クラッチ。

Claims (4)

  1. 光コネクタの接続端面と対向する先端部に清掃用糸が導かれる清掃用チップと、
    前記清掃用チップを回転させるとともに前記清掃用糸を糸用通路に沿って移動させる清掃具本体と、
    前記清掃用チップを収容する貫通孔が一端部に開口するとともに他端部が前記清掃具本体に着脱可能に形成された筒状のアタッチメントとを備え、
    前記貫通孔の開口部は、雄型光コネクタの光ファイバを挿入可能に形成され、
    前記アタッチメントの前記他端部は、前記清掃具本体における前記清掃用チップが位置する一端部と、この一端部とは反対側に位置する他端部とに着脱可能な形状に形成され、
    前記清掃具本体の前記一端部に取付けられた前記アタッチメントは、前記雄型光コネクタの光ファイバを前記清掃用チップと対向する位置に保持する保持部材として機能し、
    前記清掃具本体の前記他端部に取付けられた前記アタッチメントは、前記清掃具本体を延長する延長用部材として機能することを特徴とする光ファイバ用清掃具。
  2. 請求項1記載の光コネクタ用清掃具において、前記アタッチメントの前記一端部には、前記貫通孔を開閉する蓋が可撓性を有する連結片を介して設けられていることを特徴とする光コネクタ用清掃具。
  3. 請求項1または請求項2記載の光コネクタ用清掃具において、前記清掃具本体は、前記清掃用チップを有する内側円筒体と、この内側円筒体を収容するとともに前記アタッチメントが取付けられる外側円筒体とを備え、
    前記内側円筒体の外周部と、前記外側円筒体の内周部とは、前記外側円筒体が前記内側円筒体に対して軸線方向へ移動することにより内側円筒体が外側円筒体に対して回転するカムとカム溝とからなるカム機構を介して連結され、
    前記カム機構は、軸線方向の移動ストロークの一端から他端まで外側円筒体が軸線方向に移動することによって、内側円筒体が少なくとも180°回転するものであることを特徴とする光コネクタ用清掃具。
  4. 請求項3記載の光コネクタ用清掃具において、前記清掃具本体は、前記清掃用糸を供給する供給用リールと、前記清掃用糸の先端が接続された巻取り用ボビンとを有し、
    前記供給用リールは、前記内側円筒体に回転可能に支持され、
    前記巻取り用ボビンは、前記内側円筒体と同一軸線上に位置するように内側円筒体の内部に位置付けられ、
    この巻取り用ボビンの一端部は、第1の一方向クラッチを介して前記内側円筒体に接続され、
    前記巻取り用ボビンの他端部は、第2の一方向クラッチを介して前記外側円筒体に接続され、
    前記第1の一方向クラッチと前記第2の一方向クラッチとは、前記内側円筒体が初期位置から回転するときに巻取り用ボビンの回転が外側円筒体によって規制され、前記内側円筒体が前記回転方向とは逆方向に回転するときには、巻取り用ボビンが内側円筒体と一体に回転するように構成されていることを特徴とする光コネクタ用清掃具。
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