JP3167799U - スポーツ用ハーフトップ - Google Patents

Abstract

【課題】より動きやすく、肩紐がずれ落ちせず、なおかつ、胸部（乳房）の揺れを適切に抑えることができるスポーツ用ハーフトップの提供。【解決手段】着用者の乳房部位を被覆する胸被覆部と、胸被覆部横から背中側に連続して形成され胸被覆部とともに着用者の胸回りを被覆するバック部と、胸被覆部上部より連続して形成され着用者の肩に配置される一対の肩ベルトと、肩ベルトより背中側に連続してその下部がバック部に縫着され着用者の背中中心部を被覆する後身頃とを備え、前記後身頃は着用者の両肩胛骨にかからない幅に形成されるとともに、前記肩ベルトは僧帽筋の上を通るように配置されることを特徴とするスポーツ用ハーフトップ。【選択図】 図１

Description

本考案は、運動時に着用する女性用の下着もしくはスポーツウェアであるハーフトップに関するものである。

従来より、女性が運動時に着用するための下着には胸部（乳房）の揺れを抑えることが求められるが、通常のブラジャーでは締め付けがきつく運動に支障があり、激しい運動に伴い肩紐がずれ落ちたりするなどの問題があった。そこで、より動きやすく、肩紐がずれ落ちせず、なおかつ、胸部（乳房）の揺れを適切に抑えることができるものが望まれている。

この種のものとして、特許文献１にはストラップ部位置を工夫することでずり落ちにくくしたものが、特許文献２には背中被覆部を幅狭に形成することで動きやすくしたものが開示されている。

しかし、特許文献１のものは、ストラップ部が肩甲骨にかかるため、スポーツ時において肩甲骨の動きを阻害することが考えられる。また、特許文献２のものは、乳房の揺れを抑えることはできるが、ワイヤーがあたり着用感を阻害する可能性がある。また、背中被覆部を幅狭にすることは記載されているが、肩甲骨に当らないことや肩紐の通る位置について考慮したものではない。

特許第２８１２４５０号 特開平９−２９６３０８号

従って、本考案は、より動きやすく、ずれ落ちせず、なおかつ、胸部（乳房）の揺れを適切に抑えることができるスポーツ用ハーフトップを提供することをその課題とするものである。

本考案は、上記課題を解決するものであり、着用者の乳房部位を被覆する胸被覆部と、胸被覆部横から背中側に連続して形成され胸被覆部とともに着用者の胸回りを被覆するバック部と、胸被覆部上部より連続して形成され着用者の肩に配置される一対の肩ベルトと、肩ベルトより背中側に連続してその下部がバック部に縫着され着用者の背中中心部を被覆する後身頃とを備え、前記後身頃は着用者の両肩胛骨にかからない幅に形成されるとともに、前記肩ベルトは僧帽筋の上を通るように配置されることを特徴とするスポーツ用ハーフトップである。

本考案のスポーツ用ハーフトップは、後身頃が着用者の両肩胛骨にかからない幅に形成されているため、運動時に肩胛骨の動きが阻害されないためより動きやすい。また、肩ベルトが僧帽筋の上を通るため、肩の動きで肩ベルトがずれ落ちることもなく、運動の妨げになることもない。

さらに、本考案のスポーツ用ハーフトップは、首から背中中心に十分な伸縮性を持つ生地を配置し、首からバック部にかかる後身頃の各パーツの縫製位置を工夫することで、体幹を意識させて背筋を伸ばす効果を得ることができる。

本考案に係るスポーツ用ハーフトップの斜視図。 本考案に係るスポーツ用ハーフトップの正面図。 本考案に係るスポーツ用ハーフトップの背面図。

以下、本考案のスポーツ用ハーフトップの一実施態様を、図面に基づいて具体的に説明する。なお、本考案はこれら実施態様に何ら制約されるものではない。

図１は本考案に係るスポーツ用ハーフトップの斜視図、図２は同正面図、図３は同背面図である。図中、１は胸被覆部、２は肩ベルト、３はバック部、４は後身頃、５はアンダー、６は縁テープ、１１は重ね部、１２は胸縫合線、１３は脇縫合線、１４は肩縫合線、２１は背面首回り部、２２は横辺、２３は後身頃下辺、３１はバック部下辺をそれぞれ示す。

図１に示すように、本考案にかかるスポーツ用ハーフトップは、正面部分が乳房部位を被覆する胸被覆部１と、その胸被覆部１上部から連続して一体的に形成された肩ベルト２により構成され、側面および背面部分は左右の脇縫合線１３より連続して一体的に形成されたバック部３と、肩ベルト２から一体的に連続してその下部はバック部３に縫着された後身頃４により構成されている。さらに、胸被覆部１およびバック部３の下部にはアンダー５が形成されている。

以下、各部位について詳述する。まず、胸被覆部１は左右の乳房を被覆するように形成され、胸部中央の重ね部１１で互いに縫着されており、その内側には乳房部位を保持するウレタン製カップが収納できるポケット（図示せず）が設けられている。胸被覆部１は上部に向かうにつれて幅が狭くなるように形成され、その上部には、一対の肩ベルト２が同一生地で一体に形成されている。そして、肩ベルト２が背中側に回り、後身頃４が同一生地で一体に形成されている。なお、ここでいう「肩ベルト」とは、胸被覆部１および後身頃４とその境界を明確にせず、着用者の肩部にかかる部分全体をもって肩ベルトと称するものとする。以下も同様とする。また、胸被覆部１横の脇縫合線１３からは、背中側にかけて同一生地によりバック部３が一体に形成され、胸被覆部１とともに着用者の胸回りを被覆する。

図３に示すように、後身頃４はその下部においてバック部３の上から重ねられて縫着され、背面視で略逆Ｔ字型を形成している。具体的には、バック部下辺３１に後身頃４の下辺２３が縫着されており、また、後身頃４の横辺２２がバック部３と重なる部分に縫着されている。このように、後身頃４とバック部３上辺とが重なる部分は縫着せずに、下辺３１と横辺２２が重なる部分のみを縫着することにより、後身頃４の縦方向への伸縮性が十分に確保される。

また、後身頃４は上部に向けて徐々に幅広になるよう形成されており、その上部が二股に分かれて背面首回り部２１を構成し、それぞれ肩ベルト２に一体的に連続するように形成されている。ここで、後身頃４はバック部３との縫着部より首下にかけて着用者の背中の中心部分を通るように形成されているが、両肩胛骨にはかからないようにその幅が設定されている。これにより、両肩胛骨は完全に外部に露出することになり、運動時にその動きが阻害されることがない。そして、背面首回り部２１は浅いＵ字型に形成され、着用時に肩ベルト２が首と肩部との間にある僧帽筋の上を通るように配置される。これにより、運動時に肩を動かしても肩ベルトがずれ落ちるおそれがない。なお、本実施態様のものは、背面首回り部２１は浅いＵ字型に形成されているが、これに限らず、肩ベルト２が僧帽筋の上を通るものであれば、例えば、浅いＶ字型等に形成してもよい。さらに、本実施態様では、肩縫合線１４が着用者の肩の最上部よりやや前寄りに形成されているが、この位置に縫合線を設けることにより胸部を引き上げる力と背筋を伸ばす力がバランス良く向上するため好ましい。

本考案にかかるスポーツ用ハーフトップの胸被覆部１、肩ベルト２、バック部３、後身頃４は同一の伸縮性を有する素材により形成されており、ポリエステル糸、ナイロン糸、ポリウレタン糸等の編地を好適に使用することができる。このように、生地に伸縮性に優れたものを使用することにより、胸部を適切に支持して運動時の乳房の揺れを抑えることができ、また、背中中心に沿って縦方向に引張力が生じるため、体幹を意識させて背筋を伸ばす効果が得られる。また、アンダー５には伸縮性を有し一定の幅を有するゴムを使用することが好ましい。

１……胸被覆部
２……肩ベルト
３……バック部
４……後身頃
５……アンダー
１１……重ね部
１２……胸縫合線
１３……脇縫合線
１４……肩縫合線
２１……背面首回り部
２２……横辺
２３……後身頃下辺
３１……バック部下辺

Claims (6)

1. 着用者の乳房部位を被覆する胸被覆部と、胸被覆部横から背中側に連続して形成され胸被覆部とともに着用者の胸回りを被覆するバック部と、胸被覆部上部より連続して形成され着用者の肩に配置される一対の肩ベルトと、肩ベルトより背中側に連続してその下部がバック部に縫着され着用者の背中中心部を被覆する後身頃とを備え、前記後身頃は着用者の両肩胛骨にかからない幅に形成されるとともに、前記肩ベルトは僧帽筋の上を通るように配置されることを特徴とするスポーツ用ハーフトップ。
2. 伸縮性を有する生地により形成された請求項１に記載のスポーツ用ハーフトップ。
3. 後身頃とバック部が背面視で略逆Ｔ字型を形成することを特徴とする請求項１または請求項２のいずれかに記載のスポーツ用ハーフトップ。
4. 後身頃上部の背面首回り部が浅いＵ字型もしくはＶ字型に形成されていることを特徴とする請求項１ないし請求項３のいずれか１項に記載のスポーツ用ハーフトップ。
5. 後身頃の下辺とバック部下辺が縫着されるとともに、後身頃の横辺とバック部とが重なる部分が縫着されていることを特徴とする請求項１ないし請求項４のいずれか１項に記載のスポーツ用ハーフトップ。
6. 胸被覆部とバック部の下部に伸縮性素材のアンダーベルトが設けられている請求項１ないし請求項５のいずれか１項に記載のスポーツ用ハーフトップ。
   
   
   

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