JP3193895U - 授乳用ブラジャー - Google Patents

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Abstract

【課題】授乳等の時に着用者に自然な姿勢を意識させるような授乳用ブラジャーを提供する。【解決手段】授乳用ブラジャー1は、着用者の胸部を覆う前側布部と、前記前側布部の両脇部から延びて前記着用者の背中を覆うとともに、前記着用者の左右の肩に掛け渡される一対の肩帯部41,42を介して前記前側布部の上部と接続される背側布部3と、を備える。前記背側布部は、任意の方向に伸縮する生地で形成されている。また、背側布部3は、前記着用者が前屈姿勢を取ったときに前記背側布部の伸長に抗する引張力が生ずるように、前記着用者の左右の肩に対応する位置からそれぞれ反対側の脇部に対応する位置に亘って取り付けられた一対のサポート帯部31,32を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、授乳用ブラジャーに関する。
例えば、次の特許文献のように、着用したまま授乳することが可能なブラジャーや下着が知られている。
特開2002−371403 特開2010−150733 特開2012−107352
これら特許文献におけるブラジャー及び下着を含め、一般の授乳用ブラジャーでは、授乳の際に乳房の露出を容易にするなどの、授乳における利便性が重視されているものの、授乳者の健康は重視されていない。つまり、授乳者は、乳児の様子を気にするあまり、無意識に、肩を前に出して背を丸めるような前屈姿勢で授乳することが珍しくないところ、このような不自然な姿勢は、授乳者に血行障害、頭痛や肩凝り等を引き起こしたり、母乳の出を悪くさせたりするにも関わらず、上述した一般の授乳用ブラジャーでは、このような問題は看過されている。他方、着用者を締め付けることで着用者の姿勢を矯正することは、母乳の出を悪くするおそれがあるため好ましくない。
そこで、本考案は、授乳等の時に着用者に自然な姿勢を意識させるような授乳用ブラジャーを提供することを目的とする。
前述した課題を解決する主たる本考案は、着用者の胸部を覆う前側布部と、前記前側布部の両脇部から延びて前記着用者の背中を覆うとともに、前記着用者の左右の肩に掛け渡される一対の肩帯部を介して前記前側布部の上部と接続される背側布部と、を備えた授乳用ブラジャーであって、前記背側布部は、任意の方向に伸縮する生地で形成され、前記着用者が前屈姿勢を取ったときに前記背側布部の伸長に抗する引張力が生ずるように、前記着用者の左右の肩に対応する位置からそれぞれ反対側の脇部に対応する位置に亘って取り付けられた一対のサポート帯部を含む。
本考案の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
本考案によれば、授乳等の際に着用者に自然な姿勢を意識させることができる。
本考案の実施形態における授乳用ブラジャーの斜視図である。 本考案の実施形態における背側布部の内側を示す図である。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
===全体構成===
図1は、本考案の実施形態における授乳用ブラジャー1の斜視図である。授乳用ブラジャー1は、図1に示すように、前側布部2及び背側布部3を有している。
前側布部2は、着用者の胸部を覆う布部材であって、着用者の左右の乳房をそれぞれ覆う左前側布部材21及び右前側布部材22を含む。左右の前側布部材21,22は、授乳の際に乳房を露出させやすいように、着用者の左右の乳房の間に対応する位置において重なっている。
左右の前側布部材21,22は、左右の乳房を支持するとともに授乳の際に乳房を露出させやすいように、任意の方向に伸縮する生地で形成されている。また、左右の前側布部材21,22は、左右の乳房を支持するために十分な力を得るべく、また、漏れた母乳を吸収するべく、複数枚(例えば2枚)に重ねられた生地で形成されてもよい。左右の前側布部材21,22の生地としては、肌触りの良い素材が好ましい。
背側布部3は、前側布部2の両脇部から延びて、着用者の背中を覆う布部材である。本実施形態において、背側布部3は、首筋の近傍や肩甲骨の一部分をのぞき、着用者の背中を実質的に覆っている。背側布部3の上部は、着用者の左右の肩に掛け渡される一対の肩帯部41,42を介して、前側布部2の上部に接続されている。背側布部3は、着用時に着用者の肌から離れないように、例えば、上述した左右の前側布部材21,22と同様に、任意の方向に伸縮する生地で形成されている。なお、背側布部3における着用者の肌側には、後述するように、一対のサポート帯部31,32が縫い付けられている。
前側布部2及び背側布部3の下端部には、アンダーバスト部5が縫着されている。アンダーバスト部5は、授乳用ブラジャー1が着用された際に、着用者の乳房の下側に配置される帯状の部材である。アンダーバスト部5は、ブラジャー1が着用者の肌から離れないように、主に長手方向に伸縮する。
なお、前側布部2及び背側布部3を含む授乳用ブラジャー1は、着用時において、着用者の体のラインに沿った形状を呈するようにフィットするように任意の方向に伸縮するが、例えば姿勢矯正下着や一部の運動用下着のように着用者の体を締め付けるものではない。
===一対のサポート帯部について===
図2は、着用者の肌側から見た背側布部3を示す。図2に示すように、背側布部3には一対のサポート帯部31,32が縫い付けられている。本実施形態において、サポート帯部31,32は、幅方向の両端に沿って、長手方向に亘り背側布部3に縫い付けられている。もっとも、サポート帯部31,32は、必ずしも長手方向の全てに亘って縫い付けられる必要はなく、また、例えば、幅方向の中央付近を長手方向に亘って縫い付けられても、長手方向の両端付近などで背側布部3に取り付けられてもよい。なお、一対のサポート帯部31,32を背側布部3に取り付けるにあたり、例えば、サポート帯部におけるそれぞれの幅方向の両端に沿って縫合するとともに幅方向の中央付近を縫合することによって、サポート帯部の伸縮の具合、したがって後述する引張力を、調節することができる。
一対のサポート帯部31,32は、着用者が授乳等のために前屈姿勢を取ったときに、背側布部3の伸長に抗する引張力を付与する帯状の部材である。サポート帯部31は、着用者の左肩に対応する肩帯部41から、着用者の右脇部に対応する位置に亘って、背側布部3に取り付けられ、また、サポート帯部32は、着用者の右肩に対応する肩帯部42から、着用者の左脇部に対応する位置に亘って、背側布部3に取り付けられる。一対のサポート帯部31,32は、着用者の背骨に対応する位置の近傍で互いに重なっている。
一対のサポート帯部31,32は、図2において矢印a,bで示される、それぞれの長手方向に伸縮する(なお、幅方向に伸縮することは差し支えない)。したがって、着用者が例えば授乳のために背を丸めて両肩を前に出すようにして前屈姿勢を取ったとき、背側布部3は、肩帯部41,42を介して着用者の両肩に引っ張られて伸長する。このとき、一対のサポート帯部31,32は、背側布部3の伸長にともなって伸長するものの、背側布部3ほどは伸長しない。つまり、一対のサポート帯部31,32は、伸長した状態において、背側布部3より大きな復元力を持つ。よって、着用者は、両肩の前方向への動きに抗する引張力を一対のサポート帯部31,32から受ける。なお、着用者が、前屈姿勢などの不自然な姿勢を取っていないときには、一対のサポート帯部31,32は実質的に伸長しないので、上述した引張力は実質的に生じない。
不自然な姿勢を取った着用者は、上述した引張力を感じ、自身の不自然な姿勢を認識して、不自然な姿勢を改めようとする。その結果、着用者は、授乳等の際に、乳児の様子に注意を払いながらも、自身の姿勢に気を付けることができる。よって、着用者に自然な姿勢を意識させ、正しい姿勢の維持を促すことで、例えば肩凝りや血行障害の改善など、着用者の健康が増進され、更には母乳の出が改善される。
一対のサポート帯部31,32は、任意の方向に伸縮する素材で形成されてもよい。例えば、パワーネットは伸縮性に優れ、薄く、軽く、肌触りの良い編み物であるから、サポート帯部31,32の素材として好適である。また、サポート帯部31,32としては、例えば、縦横215cmの試験片を約22Nの張力で引き伸ばしたとき、約200%伸長する、つまり長さが3倍になる素材であることが特に好ましい。このような素材を採用することで、着用者を過度に締付けることなく、着用者に姿勢の歪みを認識させることができる。なお、サポート帯部31,32は、例えばそれぞれの長手方向に沿って相対的によく伸長し、それぞれの幅方向には相対的に伸長しない素材で形成されてもよい。一例では、素材は、長手方向及び幅方向にそれぞれ引っ張ったときに、長手方向への伸びが幅方向への伸びに対して約1.5倍〜約1.7倍であることが好ましい。
また、一対のサポート帯部31,32は、背側布部3の伸長に伴って伸長されたとき、上述した互いに重なりあう部分及びその近傍において、残りの部分よりも伸長しないことが更に好ましい。つまり、一対のサポート帯部31,32が伸長されたとき、着用者の背骨に対応する位置及びその近傍における復元力は、他の部分における復元力よりも大きいことが好ましい。したがって、前屈姿勢を取った着用者は、一対のサポート帯部31,32のそれぞれに沿って、特に背骨の近傍に相対的に大きな引張力を感じつつ、肩の近傍には相対的に弱い引張力を感じる。そのため、着用者に、不自然な姿勢への気付きを与えながらも、肩の回りに窮屈さを感じさせない。
前述したように、授乳用ブラジャー1は、着用者の胸部を覆う前側布部2と、前側布部2の両脇部から延びて着用者の背中を覆うとともに、着用者の左右の肩に掛け渡される一対の肩帯部41,42を介して前側布部2の上部と接続される背側布部3と、を備えている。背側布部3は、任意の方向に伸縮する生地で形成される。また、背側布部3は、着用者が前屈姿勢を取ったときに背側布部3の伸長に抗する引張力が生ずるように、着用者の左右の肩に対応する位置からそれぞれ反対側の脇部に対応する位置に亘って取り付けられた一対のサポート帯部31,32を含む。したがって、着用者は、このような引張力を肩ないし背に感じ、自らが不自然な姿勢を取っていることを知ることができるため、授乳等の際に着用者に自然な姿勢を意識させることができる。
また、一対のサポート帯部31,32は、それぞれの長手方向に伸縮する部材で形成されていることが望ましい。この場合、一対のサポート帯部31,32は、一対のサポート帯部31,32の伸縮に応じて伸縮するため、着用者を過度に締め付けて却って母乳の出を悪くするようなことがない。
また、一対のサポート帯部31,32は、それぞれの長手方向に伸長されたとき、背側布部3より大きな復元力を示すことが望ましい。したがって、着用者は、前屈姿勢を取ったとき、一対のサポート帯部31,32のそれぞれに沿った方向に相対的に強く引張力を感じるから、不自然な姿勢を認識しやすい。
また、一対のサポート帯部31,32は、それぞれの長手方向に伸長されたとき、着用者の背骨に対応する位置及びその近傍において、サポート帯部31,32における残りの部分よりも大きな復元力を示すことが望ましい。したがって、前屈姿勢を取った着用者は、一対のサポート帯部31,32のそれぞれに沿って、背骨の近傍に相対的に大きな引張力を感じるため、不自然な姿勢を感じやすい。また、肩の近傍には相対的に弱い引張力が作用するため、肩の回りに窮屈さを感じさせない。
また、一対のサポート帯部31,32は、パワーネットで形成されていることが好ましい。パワーネットをサポート帯部31,32の素材とすることで、着用者を過度に締め付けることなく、着用者に不自然な姿勢を意識させる程度の適度な引張力を与えることができる。
なお、本実施形態は、本考案の理解を容易にするためのものであり、本考案を限定して解釈するためのものではない。本考案は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本考案にはその等価物も含まれる。
1 授乳用ブラジャー
2 前側布部
3 背側布部
31,32 サポート帯部
41,42 肩帯部
5 アンダーバスト部

Claims (5)

  1. 着用者の胸部を覆う前側布部と、
    前記前側布部の両脇部から延びて前記着用者の背中を覆うとともに、前記着用者の左右の肩に掛け渡される一対の肩帯部を介して前記前側布部の上部と接続される背側布部と、
    を備えた授乳用ブラジャーであって、
    前記背側布部は、
    任意の方向に伸縮する生地で形成され、
    前記着用者が前屈姿勢を取ったときに前記背側布部の伸長に抗する引張力が生ずるように、前記着用者の左右の肩に対応する位置からそれぞれ反対側の脇部に対応する位置に亘って取り付けられた一対のサポート帯部を含む
    ことを特徴とする授乳用ブラジャー。
  2. 前記一対のサポート帯部は、それぞれの長手方向に伸縮する部材で形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の授乳用ブラジャー。
  3. 前記一対のサポート帯部は、それぞれの長手方向に伸長されたとき、前記背側布部より大きな復元力を示す
    ことを特徴とする請求項2記載の授乳用ブラジャー。
  4. 前記一対のサポート帯部は、それぞれの長手方向に伸長されたとき、前記着用者の背骨に対応する位置及びその近傍において、それぞれのサポート帯部における残りの部分よりも大きな復元力を示す
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の授乳用ブラジャー。
  5. 前記一対のサポート帯部は、パワーネットで形成されている
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の授乳用ブラジャー。
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