JP3167324U - 椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】強度に優れると共に、雨などの降水に対する耐久性に優れた木製の椅子を提供する。【解決手段】本椅子は、木製の座板10と、該座板10の下面に固着された一対の金属製の脚部材固定具と、該脚部材固定具に挿着固定した一対の木製の脚部材50とを備え、前記脚部材固定具は、座板10の下面に接合された平板部と、該平板部の下部に接続し脚部材50が挿着される筒部とを有する。前記筒部の内底部25aと脚部材50の挿入側先端部50aとの間に、更に弾性部材70を備え、該弾性部材70の反発弾性力により座板10の上下動を可能とした。座板10は、複数の長尺板11からなり、各々の長尺板11は、前記平板部に固着されている。座板10及び/又は脚部材50は間伐材からなる。【選択図】図3

Description

本考案は、木製の椅子に関する。更に詳しくは、本考案は、強度に優れると共に、雨などの降水に対する耐久性に優れた木製の椅子に関する。
従来、ベンチなどの椅子は、平板状の座板と、その座板の下部に、釘などの固着具で固定した脚部材とから構成される。
しかし、座板と脚部材の接続部分は、長期間の使用によって疲労し、劣化を招きやすい。特に、屋外で使用するベンチの場合には、雨などの降水により腐食が進み、更に早く劣化しやすい。
ここで、椅子に脚部材を強固に取り付けることができる脚の取付構造が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この脚部材の取付構造は、座板の下部に取り付けられる軸部材と、軸部材のほぼ全体が挿入される挿入孔を有するとともに、軸部材の周囲を覆った状態で座板に取り付けられる脚部材とを備えている。
この脚部材の取付構造によれば、脚部材を座板に強固に取り付けることができるとともに、意匠的にも好ましい構成とすることができる。
特開2001−161450号公報
しかし、この脚部材の取付構造は、雨などの降水に対して、直接脚部材が晒されることになる。
本考案は、上記の従来の問題を解決するものであり、強度に優れると共に、雨などの降水に対する耐久性に優れた木製の椅子を提供することを目的とする。
本考案は、以下の通りである。
1.木製の座板と、該座板の下面に固着された一対の金属製の脚部材固定具と、該脚部材固定具に挿着固定した一対の木製の脚部材と、を備える椅子において、
前記脚部材固定具は、前記座板の下面に接合された平板部と、該平板部の下部に接続し前記脚部材が挿着される筒部と、を有することを特徴とする椅子。
2.前記筒部の内底部と前記脚部材の挿入側先端部との間に、更に弾性部材を備え、該弾性部材の反発弾性力により前記座板の上下動を可能とした1.に記載の椅子。
3.前記座板は、複数の長尺板からなり、各々の長尺板は、前記平板部に固着されている1.又は2.に記載の椅子。
4.前記筒部は、前記平板部から互いに交差する方向に立設され、前記一対の脚部材が、交差して形成された1.乃至3.のうちのいずれか1項に記載の椅子。
5.前記座板及び/又は前記脚部材は間伐材からなる1.乃至4.のうちのいずれか1項に記載の椅子。
1.本考案は、木製の座板と、該座板の下面に固着された一対の金属製の脚部材固定具と、該脚部材固定具に挿着固定した一対の木製の脚部材と、を備える椅子において、
前記脚部材固定具は、前記座板の下面に接合された平板部と、該平板部の下部に接続し前記脚部材が挿着される筒部と、を有するため、強度に優れると共に、雨などの降水に対する耐久性に優れる。
2.また、筒部の内底部と脚部材の挿入側先端部との間に、更に弾性部材を備える場合には、弾性部材の反発弾性力により前記座板の上下動を可能とするため、クッションの効果を有し、老人等の身体的な弱者に対して快適な座り心地を提供することができる。
3.更に、座板が、複数の長尺板からなり、各々の長尺板が平板部に固着されている場合には、端材を寄せ集めることにより、座板を形成することができ、コスト的に有用である。
4.また、筒部が、平板部から互いに交差する方向に立設され、一対の脚部材が、交差して形成されている場合には、椅子全体として強度に優れ、より安定感を維持することができる。
5.更に、座板及び/又は脚部材が間伐材からなる場合には、環境保護の観点から優れたものとなる。
本考案の第1実施形態に係る椅子の外観を示す斜視図である。 本考案の第1実施形態に係る椅子の裏面から見た構造の要部を示す斜視図である。 本考案の第1実施形態に係る椅子の裏面から見た分解斜視図である。 図1のA−A断面図である。 本考案の第2実施形態に係る椅子の外観を示す斜視図である。 本考案の第2実施形態に係る椅子の裏面から見た構造の要部を示す斜視図である。 本考案の第2実施形態に係る椅子の裏面から見た分解斜視図である。 図5のB―B断面図である。
以下、本考案の実施形態を示す図1〜8を参照しながら本考案を詳しく説明する。
尚、本考案は、かかる図に記載された具体例に示すものに限られず、目的、用途に応じて種々変更したものとすることができる。
[1]第1実施形態
第1実施形態に係る椅子1は、本考案を具体化した一例である。
椅子1は、図1に示すように、座板10と、座板10の下面に固着された一対の金属製の脚部材固定具20と、脚部材固定具20各々に挿着固定した一対の脚部材50と、からなる。
脚部材固定具20は、図2に示すように、座板10の下面に接合された平板部21と、平板部21の下部に接続し脚部材50が挿着される筒部25と、を有する。
前記「座板10」は、椅子1において着座するための木製の部材である。木製であれば、特に限定されず、例えば、杉、桧などが例示される。更に、これらの間伐材を用いることもできる。間伐材であれば、環境保護の観点から優れたものとなる。
座板10は、1枚の板から形成されてもよいが、図1に示すように、複数の長尺板11からなることが好ましい。複数の長尺板を使用することで、端材を有効利用することができ、コスト的にも、環境保護の面からも好ましい。
前記「脚部材固定具20」は、座板10の下面に接合された平板部21と、平板部21の下部に接続し脚部材50が挿着される筒部25とを有し、金属製である。
脚部材固定具20は、金属製であることにより、座板10に脚部材50を強固に固定することができる。金属製であれば、その種類に限定はないが、鉄であれば強度に優れ、加工性もよいため、好適に用いることができる。
また、脚部材固定具20は、平板部21とそれに接続する筒部25とからなることにより、強度的に優れると共に、脚部材50の挿入側先端部50aを、雨等の降水から効果的に保護することができる。
平板部21と筒部25とは、一体に形成されていてもよいが、それぞれ別個に作成し、例えば溶接により接続することができる。
筒部25は、筒状であって、脚部材25が挿入できれば特に限定はなく、脚部材の形状に適合するように、円筒状、角筒状とすることができる。
脚部材固定具20は、座板10の下面に接合されており、その接合方法は特に限定はないが、図3に示すように、平板部21に貫設した孔部21hを介して木螺子81により
座板10に穴11hを穿設して固着することができる。
前記「脚部材50」は、座板10を支持する木製の部材であり、脚部材固定具20に挿着固定されている。
脚部材の固定方法は、特に限定はないが、例えば、筒部25の側部に孔を貫設し、木螺子85により、脚部材50に穴50hを穿設して固着することができる。
図3に示すように、筒部25の内底部25aと脚部材50の挿入側先端部50aとの間に、更に弾性部材70を備えることができる。こうすることで、弾性部材の反発弾性力により座板の上下動を可能とするため、クッションの効果を有し、老人等の身体的な弱者に対して快適な座り心地を提供することができる。
弾性部材は、反発弾性力を生じさせる部材であれば特に限定はなく、バネ、ゴム、その他の反発材を用いることができる。
弾性部材70を備えた場合、図3に示すように、筒部25の側面に長穴25hを貫設し、脚部材50に穴50hを穿設して固着した木螺子85が、長穴25h内で、上下に自在に可動する。こうすることにより、座板10の上下動が可能となる。
[2]第2実施形態
第2実施形態に係る椅子2は、本考案を具体化した他の例である。
椅子2は、図5に示すように、座板10と、座板10の下面に固着された一対の金属製の脚部材固定具30と、脚部材固定具30に挿着固定した一対の脚部材60と、からなる。
脚部材固定具30は、図6に示すように、座板10の下面に接合された平板部31と、平板部31の下部に接続し脚部材60が挿着される筒部35と、を有する。
前記「脚部材固定具30」は、座板10の下面に接合された平板部21と、平板部21の下部に接続し脚部材60が挿着される筒部35とを有し、金属製である。
「脚部材固定具30」は、金属製であることにより、座板10に脚部材60を強固に固定することができる。金属製であれば、その種類に限定はないが、鉄であれば強度に優れ、加工性もよいため、好適に用いることができる。
また、脚部材固定具30は、脚部材固定具20と同様、平板部とそれに接続する筒部とからなることにより、脚部材60の挿入側先端部50aを雨等の降水から保護することができる。
更に、脚部材固定具30は、筒部35が互いに椅子2の本体内部方向に向いていることにより、外部からの降水に対してより効果的に、脚部材の挿入側先端部60aを保護することができる。
脚部材固定具30は、座板10の下面に接合されており、その接合方法は特に限定はないが、図7に示すように、平板部31に貫設した孔部31hを介して木螺子81により
長尺板11に穴11hを穿設して固着することができる。
平板部31と筒部35とは、一体に形成されていてもよいが、それぞれ別個に作成し、例えば溶接により接続することができる。
「筒部35」については、椅子1の筒部25と同様であるため、その説明を省略する。
「脚部材60」は、座板10を支持する木製の部材であり、脚部材固定具30に挿着固定されている。脚部材60は、角柱状であるが、座板10を支えることができれば特に限定はなく、円柱状その他の形状とすることもできる。
脚部材60は交差するようにして、挿入されるため、交差する箇所を例えば、ボルト90及びナット91のような固着具で固定すれば、筒部35の傾斜面35bによって脚部材60が支持されるため、筒部35から脚部材60が脱落することはない(図8参照)。
そのため、脚部材60を筒部35に固定するための固着具を必要としない利点がある。
椅子2に着座した場合、座板10を介して、脚部材60、60に負荷がかかる。そうすると、脚部材60、60が互いに開脚する方向に力が加わり、より安定的に、荷重を支えることができる。そして、他方の脚部材固定具30も同様に、安定的に、荷重を支えることができるため、椅子全体として脚部材60のガタつきがなくなる。
椅子2においても、図示しないが、椅子1と同様、筒部35の内底部25aと脚部材60の挿入側先端部60aとの間に、更に弾性部材を備えることができる。その作用効果については、椅子1と同様であるため、その説明を省略する。
なお、弾性部材を備えた場合、筒部35から脚部材60が脱落することはないため、椅子1のような長穴を設ける必要はない。
「座板10」については、椅子1の座板10と同様であるため、その説明を省略する。
本考案に係る椅子は、木製品の技術分野、特に屋外で使用する木製品の技術分野において有用である。また、間伐材の有効利用という点で、環境保護に関する技術分野においても有用である。
1、2 椅子
10 座板
11 長尺板
20、30 脚部材固定具
21、31 平板部
25、35 筒部
25a、35a 内底部
50、60 脚部材
50a、60a 挿入側先端部
70 弾性部材

Claims (5)

  1. 木製の座板と、該座板の下面に固着された一対の金属製の脚部材固定具と、該脚部材固定具に挿着固定した一対の木製の脚部材と、を備える椅子において、
    前記脚部材固定具は、前記座板の下面に接合された平板部と、該平板部の下部に接続し前記脚部材が挿着される筒部と、を有することを特徴とする椅子。
  2. 前記筒部の内底部と前記脚部材の挿入側先端部との間に、更に弾性部材を備え、該弾性部材の反発弾性力により前記座板の上下動を可能とした請求項1に記載の椅子。
  3. 前記座板は、複数の長尺板からなり、各々の長尺板は、前記平板部に固着されている請求項1又は2に記載の椅子。
  4. 前記筒部は、前記平板部から互いに交差する方向に立設され、前記一対の木製の脚部材が、交差して形成された請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の椅子。
  5. 前記座板及び/又は前記脚部材は間伐材からなる請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の椅子。

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