JP3167211U - パイプクリーナ、及びブラシ取り付け用アタッチメント - Google Patents

パイプクリーナ、及びブラシ取り付け用アタッチメント Download PDF

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雅樹 藤原
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Abstract

【課題】自由度の高い適用条件で効果的にブラシが作用するパイプクリーナ、及びブラシ取り付け用アタッチメントを提供する。【解決手段】回転駆動機構1と、回転駆動機構に接続されて可撓自在に回転するワイヤ6を内部に有するフレキシブルチューブ2と、ワイヤ6に接続されるブラシ取り付け用アタッチメント10と、ブラシ取り付け用アタッチメント10に接続される筆ブラシ3とを含み、ブラシ取り付け用アタッチメント10は、ワイヤ6の先端部の回転中心と同心で自転する位置に設けられ、また筆ブラシ3の一端を揺動自在に支持する。【選択図】図3

Description

本考案は、パイプクリーナ、及びブラシ取り付け用アタッチメントに関し、特に、その筆ブラシの取り付け用のアタッチメントに関する。
ボイラチューブ、熱交換器の伝熱管、プラント配管等は、曲がった構造をしていたり、狭い場所に設けられていたりするために、それらの内部の清掃には、くねった状態でも回転を伝えることのできるフレキシブルチューブ、及びワイヤ(フレキシブルシャフト)が用いられたパイプクリーナが使われる。パイプクリーナのワイヤの先端には除去対象物を取り除くクリーナヘッドが交換可能に装着される。クリーナヘッドには、様々な形状、及び構造のものが用意されており、配管等の物理的特性、及び除去対象物の付着状況に応じて最適なクリーナヘッドが用いられる。焼却設備における高温燃焼排ガス用の熱交換器の伝熱管内部において付着した灰や有機汚泥等の比較的柔らかな付着物の清掃には筆ブラシが用いられる。
図1は、ワイヤが用いられた電動式パイプクリーナを説明するための概略図であり、図1(a)はその全体図、図1(b)は、図1(a)のAで示されたクリーナヘッドの部分における拡大図である。図1(a)を参照すると、パイプクリーナは、駆動機1と、フレキシブルチューブ2と、筆ブラシ3とを含んでいる。筆ブラシ3は、可撓自在のフレキシブルチューブ2を介して駆動機1と接続されている。筆ブラシ3には、回転駆動力を発生する駆動機1による回転が伝達される。
図1(b)を参照すると、筆ブラシ3と、その接続部とを有するクリーナヘッドが示されている。筆ブラシ3は複数の鋼線4の集まりである。また、筆ブラシ3の取り付けられたクリーナヘッドは、ねじ等の締結具によるワイヤ接続部5を有しており、可撓自在のワイヤ6と接続されている。ワイヤ6はフレキシブルチューブ2に内包されており駆動機1の回転軸と接続されている。
図2は、ワイヤが用いられた電動式パイプクリーナによる熱交換器の伝熱管の清掃を説明するための概略図であり、図2(a)はその全体図、図2(b)は図2(a)のBにおけるその拡大図である。図2(a)を参照すると、筆ブラシ3は、可撓自在のフレキシブルチューブ2によって熱交換器7の伝熱管8の奥深くにまで入り込んでいる。駆動機1は、駆動機1側からみて時計回りの矢印Dで示された方向に回転力を与える。
図2(b)を参照すると、伝熱管8の内面には、付着物(除去対象物)9が張り付いている。筆ブラシ3は、駆動機1から伝達される回転力によって、駆動機1側からみて時計回りの矢印Dで示された方向に回転する。筆ブラシ3の回転する軸と平行方向に延在する鋼線4は遠心力を受ける。遠心力を受けた鋼線4の自由端側の先端は回転軸から離れる遠心方向に撓む。つまり、筆ブラシ3の鋼線4が遠心方向に広がる。撓んだ状態で回転する鋼線4の先端が付着物9に当たってそれらを掻き取る。
伝熱管8内面の付着物9の掻き取り力は、筆ブラシ3の鋼線4の剛性(撓みやすさ)と筆ブラシ3の回転数とによって左右される。ただし、鋼線4の束ねられた筆ブラシ3全体としての径は小さいために遠心力を受けにくく筆ブラシ3が高速回転しないと鋼線4が撓まずに伝熱管8内面には接触しない。よって、回転数の変化によって径の異なる伝熱管8に対応することは難しく、清掃対象の伝熱管8の径ごとに適用する筆ブラシ3を選定する必要がある。また、たとえ高速回転したとしても、筆ブラシ3の外周寄りに位置する鋼線4は遠心力を強く受けて、伝熱管8の内面の清掃に作用するのに対し、回転軸中心付近に位置する鋼線4nは遠心力が働かずに機能しない。
上の記述に関連して、管内面除掃具が実公平2−9280号公報に開示されている。これは、中心部にボルト孔を穿設した支承盤の周縁部に偶数個の嵌挿孔を穿設し、この嵌挿孔にワイヤーロープを所定長さに分断してU状に折曲げたワイヤブラシを、遊離端を下方に向けて嵌挿止着し、このワイヤブラシの折曲部に中心部にボルト孔を穿設した押圧盤を重ね、この重ねた支承盤と押圧盤とに締付ボルトを貫挿し、この締付ボルトを回転軸の先端部に設けた支承螺子管に螺着し、ワイヤブラシを押圧盤と支承盤とで挟圧固定せしめてワイヤブラシの遊離端を支承盤の外周縁より外側に位置せしめ、回転軸の回転によりこのワイヤブラシの遊離端を一層外側へ拡張せしめて除掃しようとする管内周面に接触するように設けたことを特徴としている。
これは、ワイヤブラシが、遠心力を受けやすい位置に設けられてはいるものの管内面への接触は依然として、ワイヤブラシの撓みやすさに依存している。また、回転軸中心の近くに位置するワイヤブラシの一部は回転軸と平行方向に固定されているという構造上清掃には作用していないものと推察される。
実公平2−9280号公報
本考案が解決しようとする課題は、自由度の高い適用条件で効果的にブラシが作用するパイプクリーナ、及びブラシ取り付け用アタッチメントを提供することである。
以下に、考案を実施するための形態で使用される符号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を記載する。この符号は、実用新案登録請求の範囲の記載と考案を実施するための形態の記載との対応を明らかにするために付加されたものであり、実用新案登録請求の範囲に記載されている考案の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本考案のパイプクリーナは、回転駆動機構(1)と、回転駆動機構に接続されて可撓自在に回転するワイヤ(6)を内部に有するフレキシブルチューブ(2)と、ワイヤ(6)に接続されるブラシ取り付け用アタッチメント(10)と、ブラシ取り付け用アタッチメント(10)に取り付けられる筆ブラシ(3)とを含み、ブラシ取り付け用アタッチメント(10)は、ワイヤ(6)の先端部の回転中心と同心で自転する位置に設けられ、また筆ブラシ(3)の一端を揺動自在に支持する。
また、本考案のパイプクリーナの筆ブラシ(3)は、ブラシ取り付け用アタッチメント(10)を中心に公転する位置に設けられる。
また、本考案のパイプクリーナのブラシ取り付け用アタッチメント(10)は、本体(11)と、筆ブラシ(3)の一端を把持するブラシ取り付け部(12)と、ブラシ取り付け部(12)を揺動自在に本体(11)に支持するピン(13)とを含み、ピン(13)は、筆ブラシ(3)の公転する軌道の接線方向に設けられる。
また、本考案のパイプクリーナのブラシ取り付け用アタッチメント(10)は、更に、ブラシ取り付け部(12)がブラシ取り付け用アタッチメント(10)の本体(11)に対して揺動可能な角度範囲を調節するブラシ角調節機構(16)を備える。
また、本考案のパイプクリーナのブラシ角調節機構(16)は、軸に沿って移動自在に設けられ、ブラシ角調節機構(16)のブラシ取り付け部(12)と接している面は、ブラシ取り付け部(12)から離れる方向に進むに連れて軸に近付くように軸に対して傾いて設けられ、ブラシ角調節機構(16)がブラシ取り付け部(12)に近付く方向に移動することで面の押し付けられた他端側は軸方向に押されるように構成され、軸方向に他端側が押されたブラシ取り付け部(12)の一端側に把持された筆ブラシ(3)の先端が軸から離れる方を向くように構成されている。
そして、本考案のパイプクリーナのブラシ角調節機構(16)の移動は、ねじによって行われるように構成されている。
本考案のブラシ取り付け用アタッチメント(10)は、本体(11)の一端に、回転自在のワイヤ(6)に接続されるワイヤ接続部(5)と、本体(11)の他端に、筆ブラシ(3)の一端を把持するブラシ取り付け部(12)とを含み、ブラシ取り付け部(12)は、揺動自在に構成されている。
また、本考案のブラシ取り付け用アタッチメント(10)のブラシ取り付け部(12)は、ワイヤ(6)の先端部の回転中心に対して公転する位置に設けられる。
また、本考案のブラシ取り付け用アタッチメント(10)のブラシ取り付け部(12)を揺動自在に本体(11)に支持するピン(13)を更に含み、ピン(13)は、筆ブラシ(3)の公転する軌道の接線方向に設けられる。
また、本考案のブラシ取り付け用アタッチメント(10)は、更に、ブラシ取り付け部(12)が本体(11)に対して揺動可能な角度範囲を調節するブラシ角調節機構(16)を備える。
また、本考案のブラシ取り付け用アタッチメント(10)のブラシ角調節機構(16)は、軸に沿って移動自在に設けられ、ブラシ角調節機構(16)のブラシ取り付け部(12)と接している面は、ブラシ取り付け部(12)から離れる方向に進むに連れて軸に近付くように軸に対して傾いて設けられ、ブラシ角調節機構(16)がブラシ取り付け部(12)に近付く方向に移動することで面の押し付けられた他端側は軸方向に押されるように構成され、軸方向に他端側が押されたブラシ取り付け部(12)の一端側に把持された筆ブラシ(3)の先端が軸から離れる方を向くように構成されている。
そして、本考案のブラシ取り付け用アタッチメント(10)のブラシ角調節機構(16)の移動は、ねじによって行われるように構成されている。
本考案によれば、自由度の高い適用条件で効果的にブラシが作用するパイプクリーナ、及びブラシ取り付け用アタッチメントを提供することが可能となる。
図1は、ワイヤが用いられた電動式パイプクリーナを説明するための概略図である。 図2は、ワイヤが用いられた電動式パイプクリーナによる熱交換器の伝熱管の清掃を説明するための概略図である。 図3は、本考案の実施形態における電動式パイプクリーナ、及びブラシ取り付け用アタッチメントの一例を示す概略図である。 図4は、本考案の実施形態における電動式パイプクリーナ、及びブラシ取り付け用アタッチメントのブラシ角調節機構の一例を説明するための概略図である。
以下に、添付図面を参照しながら、本考案の実施形態によるパイプクリーナ、及びブラシ取り付け用アタッチメントを詳細に説明する。
まず、本考案の実施形態によるパイプクリーナ、及びブラシ取り付け用アタッチメントの構成を詳細に説明する。
図3は、本考案の実施形態における電動式パイプクリーナ、及びブラシ取り付け用アタッチメントの一例を示す概略図であり、図3(a)はパイプクリーナの全体図、図3(b)は図3(a)のCで示されたパイプクリーナ用クリーナヘッドの部分における拡大図、図3(c)はブラシ取り付け用アタッチメントの正面図、図3(d)はブラシ取り付け用アタッチメントの底面図である。図3(a)を参照すると、本実施形態によるパイプクリーナは、回転駆動機構である駆動機1と、フレキシブルチューブ2と、筆ブラシ3と、ブラシ取り付け用アタッチメント10とを含んでいる。筆ブラシ3が取り付けられたブラシ取り付け用アタッチメント10は可撓自在のフレキシブルチューブ2を介して駆動機1と接続されている。ブラシ取り付け用アタッチメント10には、回転駆動力を発生する駆動機1による回転が伝達される。
図3(b)を参照すると、筆ブラシ3、並びにブラシ取り付け用アタッチメント10、及びその接続部、すなわちクリーナヘッドが示されている。なお、細部を図示していないものの筆ブラシ3は複数の鋼線4の集まりである。鋼線4の材料には、例えばSUS304スプリング材等、その径としては、1.0、1.2、1.5、1.8等が、付着物の種類、状態等によって適宜付け替えられる。ブラシ取り付け用アタッチメント10は、ねじ等の締結具によるワイヤ接続部5を有しており、ワイヤ(ワイヤロープ)6と接続されている。フレキシブルシャフトとも呼ばれるワイヤ6はフレキシブルチューブ2に内包され、また、駆動機1の回転軸と接続されていて可撓自在に回転する。ブラシ取り付け用アタッチメント10は、ワイヤ6の先端部の回転中心と同心で自転する位置に設けられている。ブラシ取り付け用アタッチメント10は、駆動機1から伝達される回転力によって、駆動機1側からみて時計回りの矢印Dで示された方向に回転する。なお、本実施形態においては、逆回転であっても特に支障はない。
図3(c)を参照すると、本考案によるブラシ取り付け用アタッチメント10の細部が示されている。ブラシ取り付け用アタッチメント10は、ブラシ取り付け用アタッチメント本体11と、ブラシ取り付け部12と、ブラシ角調節機構16と、ロックナット17とを有している。上述したワイヤ接続部5は、ブラシ取り付け用アタッチメント本体11に設けられており、可撓自在のワイヤ6と接続する。ブラシ取り付け用アタッチメント本体11は、その一端に設けられたワイヤ接続部5とワイヤ6の先端部の回転中心とを通る1本の直線を軸として自身が回転、すなわち自転するように構成されている。ブラシ取り付け部12は、ブラシ取り付け用アタッチメント本体11の他端側で軸から所定の距離を有する位置に設けられる。言い換えると、ブラシ取り付け部12は、ワイヤ6の先端部の回転中心とワイヤ接続部5とを通る1本の直線の軸に対して公転する位置に設けられる。この軸からの距離が長いほど遠心力を受ける。
ブラシ取り付け部12はピン13によって軸に対して遠心方向に揺動自在に、ブラシ取り付け用アタッチメント本体11に支持されている。また、ブラシ取り付け部12は、ノックピン、及びねじ等に例示されるブラシ取り付け用締結具14を有しており、筆ブラシ3を取り付けて固定する。こうして、ブラシ取り付け部12は筆ブラシ3の一端を揺動自在に把持するように構成されている。ブラシ取り付け部12が筆ブラシ3の一端を揺動自在に把持する構成によってブラシ取り付け用アタッチメント10とブラシ3とに遠心力が働くと、筆ブラシ3の先端が遠心方向を向くように作用する。筆ブラシ3の先端は、ブラシ移動方向15の矢印で示された方向に動く。
図3(d)を参照すると、ブラシ取り付け用アタッチメント本体11に対するブラシ取り付け部12、ピン13、及び筆ブラシ3の位置関係が示されている。この図3(d)は、自転するブラシ取り付け用アタッチメント10の軸に対して垂直方向が示されたものである。ブラシ取り付け用アタッチメント本体11は、自転するブラシ取り付け用アタッチメント10の中心部を占め、他方で、ブラシ取り付け部12、ピン13、及び筆ブラシ3は、自転するブラシ取り付け用アタッチメント10の周縁部に位置することになる。筆ブラシ3の一端を揺動自在に支持するピン13は筆ブラシ3の公転する軌道の接線方向に設けられる。このように、ピン13が、筆ブラシ3の公転する軌道の接線方向に設けられる構成によって、ブラシ取り付け用アタッチメント10の回転によって遠心力が働くと筆ブラシ3の先端が遠心方向を向くように作用する。この際に、筆ブラシ3の鋼線4が撓むのではなく、筆ブラシ3が全体として遠心方向を向く。
このような構成の本実施形態によるブラシ取り付け用アタッチメント10がワイヤ6に接続され、そして、ブラシ取り付け用アタッチメント10に筆ブラシ3が取り付けられる。なお、本実施形態では好適には、鋼線4の数のより少ない筆ブラシ3が選択され、筆ブラシ3全体としての径の小さなものが用いられる。これによって、径のより小さな伝熱管8に対応することができる。
図4は、本考案の実施形態における電動式パイプクリーナ、及びブラシ取り付け用アタッチメントのブラシ角調節機構の一例を説明するための概略図である。図4を参照すると、ブラシ取り付け部12と、ブラシ角調節機構16との位置関係が示されている。ブラシ角調節機構16は、ブラシ取り付け部12が、ブラシ取り付け用アタッチメント10の本体11に対して揺動可能な角度範囲を調節する。ブラシ角調節機構16は、ブラシ取り付け用アタッチメント本体11の回転中心の軸と同心円状の位置に設けられている。ブラシ角調節機構16は軸の延びる方向に移動自在の構成となっている。好適には、ブラシ取り付け用アタッチメント本体11とブラシ角調節機構16との接する(外径、内径)部分にはそれぞれねじが切られている。この場合には、ブラシ角調節機構16は、軸を中心としてブラシ取り付け用アタッチメント本体11の周囲を回ることで軸の延びる方向に移動自在の構成となる。この構成によって、筆ブラシ3の伝熱管8への当たりの強さの調節を容易にする。また、ブラシ角調節機構16よりもワイヤ接続部5側にはロックナット17が設けられている。ロックナット17は、ブラシ角調節機構16と同じ内径を有している。ロックナット17は、ブラシ角調節機構16を固定することができる。
筆ブラシ3がその一端側に取り付けられたブラシ取り付け部12の他端側はブラシ角調節機構16と接している。一方で、ブラシ角調節機構16のブラシ取り付け部12と接している面は、ブラシ取り付け部から離れる方向、言い換えるとロックナット17に近付く方向に進むに連れて軸に近付くように軸に対して傾いて設けられている。これによって、ブラシ角調節機構16がブラシ取り付け部12に近付く方向に移動することで、ブラシ角調節機構16の面の押し付けられたブラシ取り付け部12の他端側は軸方向に押されるように構成されている。軸方向にその他端側が押されたブラシ取り付け部12はピン13を中心に回転し、その一端側に取り付けられた筆ブラシ3が軸から離れる方を向く。軸から離れる方を向いた筆ブラシ3は伝熱管8の内面に強く当たることとなる。このように、ブラシ角調節機構16を有する構成によって付着物9の固さ、及び接着力の強さに応じて筆ブラシ3の伝熱管8への当たりの強さを予め調節することができる。
以上に、説明が行われたように、本実施形態によるブラシ取り付け用アタッチメント10では、回転するブラシ取り付け用アタッチメント10の遠心力を受けて、筆ブラシ3自体が自由度を有して遠心方向に振られるように作用するピン13固定等の構成によって固定が行われる。
なお、本実施形態においては、ブラシ取り付け用アタッチメント10に4つの筆ブラシ3が、回転する円周軌道上に等間隔に設けられているものの筆ブラシ3の性状、伝熱管8の材質、及び伝熱管8の付着物(除去対象物)9の状態等によってその配置、及び数を自由に選択することができる。また、本実施形態においては筆ブラシ3が用いられているものの例えば、カッター等を適用することもできる。
次に、本考案の実施形態によるパイプクリーナ、及びブラシ取り付け用アタッチメントの作用を詳細に説明する。
まず、本実施形態によるブラシ取り付け用アタッチメント10がワイヤ6に接続され、更に、ブラシ取り付け用アタッチメント10のブラシ取り付け部12に筆ブラシ3が取り付けられる。
次に、伝熱管8の内面に当たる筆ブラシ3の角度の調節が行われる。この調節は次の3つのステップによって行われる。
まず、ブラシ角調節機構16を回す(S1)。次に、ワイヤ接続部5側からみてブラシ角調節機構16が例えば時計回りに回ることによってブラシ角調節機構16が筆ブラシ3に近付く方向に動く(S2)。ブラシ角調節機構16が動くことで軸方向にその他端側が押されたブラシ取り付け部12はピン13を中心に回転し、その一端に取り付けられた筆ブラシ3が軸から離れる方を向く(S3)。
次に、ブラシ取り付け用アタッチメント10に取り付けられた筆ブラシ3は、可撓自在のフレキシブルチューブ2によって熱交換器7の伝熱管8の奥深くにまで入れられる。
次に、駆動機1の電源が発動される。駆動機1による回転駆動力が、ワイヤ6を介して、本実施形態によるブラシ取り付け用アタッチメント10に伝わると、ブラシ取り付け用アタッチメント10の回転によって筆ブラシ3に遠心力が作用する。
遠心力が作用すると、筆ブラシ3の一端が、ブラシ取り付け部12に揺動自在に支持される構成によって筆ブラシ3、又は鋼線4の先端が遠心方向を向くように機能する。この機能は、筆ブラシ3の公転する軌道の接線方向にピン13が設けられる構成によって発揮される。
ブラシ取り付け用アタッチメント10の回転が比較的低速であっても、一端の固定されている筆ブラシ3は遠心力で、その一端からスカート状に広がった軌跡で筆ブラシ3の軸ごと回転して、その先端が、伝熱管8内面に接触する。
筆ブラシ3は、鋼線4の剛性に依存せずにより弱い遠心力においても伝熱管8の内面に密着するように作用し、そして、付着物(除去対象物)9を掻き取る。
以上に、本実施形態によるパイプクリーナ、及びブラシ取り付け用アタッチメントの説明を行った。
本実施形態では、低速回転においても筆ブラシ3が、伝熱管8内面に接触して、付着物(除去対象物)9を取り除く構成によって掻き取り力の調節を可能とする効果を有している。
また、本実施形態では、ブラシ角調節機構16が設けられていることによって、同一の構成であっても掻き取り力の調節を容易に可能とする効果を有している。
また、本実施形態では、1つの形態で、径の異なる伝熱管8に対応する構成によって作業効率を上げる効果を有している。
また、本実施形態では、筆ブラシ3のすべての鋼線4が伝熱管8の内面の清掃に有効に作用する構成によって掻き取り力を上げると共に、筆ブラシ3の耐久性を上げる効果を有する。
そして、本実施形態では、筆ブラシ3が、鋼線4の撓みやすさによらずに伝熱管8の内面の清掃に有効に作用する構成によって筆ブラシ3の適用範囲を広げると共に掻き取り力が安定する効果を有する。
以上に説明した実施形態によれば、自由度の高い適用条件で効果的にブラシが作用するパイプクリーナ、及びブラシ取り付け用アタッチメントを提供することが可能となる。
以上、本考案の実施形態を説明した。しかし、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
1 駆動機
2 フレキシブルチューブ
3 筆ブラシ
4 鋼線
4n 作用しない鋼線
5 ワイヤ接続部(締結具)
6 ワイヤ(フレキシブルシャフト)
7 熱交換器
8 伝熱管
9 付着物(除去対象物)
10 ブラシ取り付け用アタッチメント
11 ブラシ取り付け用アタッチメント本体
12 ブラシ取り付け部
13 ピン
14 ブラシ取り付け用締結具
15 ブラシ移動方向
16 ブラシ角調節機構
17 ロックナット
D ワイヤ回転方向

Claims (12)

  1. 回転駆動機構と、
    前記回転駆動機構に接続されて可撓自在に回転するワイヤを内部に有するフレキシブルチューブと、
    前記ワイヤに接続されるブラシ取り付け用アタッチメントと、
    前記ブラシ取り付け用アタッチメントに接続される筆ブラシと
    を含み、
    前記ブラシ取り付け用アタッチメントは、前記ワイヤの先端部の回転中心と同心で自転する位置に設けられ、また前記筆ブラシの一端を揺動自在に支持する
    パイプクリーナ。
  2. 請求項1に記載のパイプクリーナであって、
    前記筆ブラシは、
    前記ブラシ取り付け用アタッチメントを中心に公転する位置に設けられる
    パイプクリーナ。
  3. 請求項2に記載のパイプクリーナであって、
    前記ブラシ取り付け用アタッチメントは、本体と、前記筆ブラシの前記一端を把持するブラシ取り付け部と、前記ブラシ取り付け部を揺動自在に前記本体に支持するピンとを含み、
    前記ピンは、
    前記筆ブラシの公転する軌道の接線方向に設けられる
    パイプクリーナ。
  4. 請求項3に記載のパイプクリーナであって、
    前記ブラシ取り付け用アタッチメントは、更に、前記ブラシ取り付け部が前記ブラシ取り付け用アタッチメントの前記本体に対して揺動可能な角度範囲を調節するブラシ角調節機構を備えた
    パイプクリーナ。
  5. 請求項4に記載のパイプクリーナであって、
    前記ブラシ角調節機構は、
    前記軸に沿って移動自在に設けられ、
    前記ブラシ角調節機構の前記ブラシ取り付け部と接している面は、
    前記ブラシ取り付け部から離れる方向に進むに連れて前記軸に近付くように前記軸に対して傾いて設けられ、
    前記ブラシ角調節機構が前記ブラシ取り付け部に近付く方向に移動することで前記面の押し付けられた前記他端側は前記軸方向に押されるように構成され、
    前記軸方向に前記他端側が押された前記ブラシ取り付け部の前記一端側に把持された前記筆ブラシの先端が前記軸から離れる方を向くように構成されている
    パイプクリーナ。
  6. 請求項5に記載のパイプクリーナであって、
    前記ブラシ角調節機構の移動は、
    ねじによって行われるように構成されている
    パイプクリーナ。
  7. 本体の一端に、回転自在のワイヤに接続されるワイヤ接続部と、
    前記本体の他端に、筆ブラシの一端を把持するブラシ取り付け部と
    を含み、
    前記ブラシ取り付け部は、
    揺動自在に構成されている
    ブラシ取り付け用アタッチメント。
  8. 請求項7に記載のブラシ取り付け用アタッチメントであって、
    前記ブラシ取り付け部は、
    前記ワイヤの先端部の回転中心に対して公転する位置に設けられる
    ブラシ取り付け用アタッチメント。
  9. 請求項8に記載のブラシ取り付け用アタッチメントであって、
    前記ブラシ取り付け部を揺動自在に前記本体に支持するピンを更に含み、
    前記ピンは、
    前記筆ブラシの公転する軌道の接線方向に設けられる
    ブラシ取り付け用アタッチメント。
  10. 請求項9に記載のブラシ取り付け用アタッチメントであって、
    更に、前記ブラシ取り付け部が前記本体に対して揺動可能な角度範囲を調節するブラシ角調節機構を備えた
    ブラシ取り付け用アタッチメント。
  11. 請求項10に記載のブラシ取り付け用アタッチメントであって、
    前記ブラシ角調節機構は、
    前記軸に沿って移動自在に設けられ、
    前記ブラシ角調節機構の前記ブラシ取り付け部と接している面は、
    前記ブラシ取り付け部から離れる方向に進むに連れて前記軸に近付くように前記軸に対して傾いて設けられ、
    前記ブラシ角調節機構が前記ブラシ取り付け部に近付く方向に移動することで前記面の押し付けられた前記他端側は前記軸方向に押されるように構成され、
    前記軸方向に前記他端側が押された前記ブラシ取り付け部の前記一端側に把持された前記筆ブラシの先端が前記軸から離れる方を向くように構成されている
    ブラシ取り付け用アタッチメント。
  12. 請求項11に記載のブラシ取り付け用アタッチメントであって、
    前記ブラシ角調節機構の移動は、
    ねじによって行われるように構成されている
    ブラシ取り付け用アタッチメント。
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