JP3167043B2 - タービン最終段翼用冷却装置 - Google Patents

タービン最終段翼用冷却装置

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JP3167043B2 JP04898492A JP4898492A JP3167043B2 JP 3167043 B2 JP3167043 B2 JP 3167043B2 JP 04898492 A JP04898492 A JP 04898492A JP 4898492 A JP4898492 A JP 4898492A JP 3167043 B2 JP3167043 B2 JP 3167043B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蒸気あるいはガスにより
駆動されるタービンに係り、特に複数の段落により構成
されるタービンにおいて最終段落動翼の過度の温度上昇
時に、その温度上昇を抑制するタービン最終段翼用冷却
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数のタービン段落より構成され
るタービンにおいては、その起動時あるいは低負荷状態
運転時などにタービンの設計通過流量に対してごく少な
い蒸気あるいはガスの流量で運転されることがある。し
たがって、設計通過流量近傍の流量に対しては、蒸気あ
るいはガスが上記タービンの通路部に沿って良好に膨張
していくものの、通過流量が上記のようにごく少ない場
合には、流れに偏りが生じ、特に最終段落動翼において
は乱れた流れが抵抗となり、大きな風損を生じることが
ある。
【0003】この風損は摩擦熱となるため、特に最終段
落動翼の先端部近傍においては、著しい温度上昇が生じ
る。このような温度上昇が生じた最終段落動翼に対して
は、その材料特性を考慮して運転信頼性を維持するため
に過度の温度上昇を抑制する必要がある。そのため、複
数の段落より構成されるタービンにおいては、最終段落
動翼の過度の温度上昇を抑制するため、冷却水を噴霧す
る冷却装置を設置することが多い。
【0004】従来の上記冷却装置を含むタービンの一例
を図3に示す。図3において、タービンはロータ1を有
し、このロータ1には最終段落動翼3およびこの最終段
落動翼3より前方の段落に設けた前段落動翼4,5,6
がそれぞれ設置される一方、内部ケーシング2には最終
段落静翼7およびこの最終段落静翼7より前方の段落に
設けた前段落静翼8,9,10がそれぞれ固定されると
ともに、タービン排気を導くスチームガイド11が設置
されている。そして、上記タービンは外部ケーシング1
2を備えている。
【0005】また、最終段落動翼3、スチームガイド1
1および外部ケーシング12により形成される空間を排
気室13とし、この排気室13の雰囲気温度は温度セン
サー14により検出される。そして、上記タービンには
スチームガイド11の円周上に冷却水を分岐する分岐配
管15が設けられ、この分岐配管15には水をスプレー
状に噴霧するスプレーノズル16が取り付けられてい
る。このスプレーノズル16には外部ポンプ17により
調節弁18、スプレー配管19および分岐配管15を通
して冷却水が導かれる。さらに、温度センサー14およ
び調節弁18はそれぞれ計装配線20,21を介して制
御装置22と接続されている。
【0006】上記の構成において、排気室13の雰囲気
温度は温度センサー14により検出され、この検出信号
は計装配線20を介して制御装置22に伝達され、予め
設定された温度以上となった場合、制御装置22は計装
配線21を介して調節弁18を開く作動信号を送出す
る。すると、外部ポンプ17からスプレー配管19およ
び分岐配管15を通して冷却水を導き、スプレーノズル
16からスプレー水を排気室13に噴霧し、排気室13
内の雰囲気温度を冷却するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、タービ
ンを通過する蒸気あるいはガスが少流量の運用状態にお
いて、風損によりタービン最終段落およびその近傍の雰
囲気温度が上昇することに対し、上記従来例では排気室
13の雰囲気温度として検出し、この雰囲気温度が規定
温度以上となる温度上昇時には外部より水を導き、水を
スプレー状に排気室13に噴霧することで、タービン最
終段落およびその近傍の雰囲気温度を低下させていた。
【0008】しかしながら、高速で回転している最終段
落動翼3に直接ではなく、その近傍へでも水を噴霧する
ことは、翼の回転による水滴の巻き込みが発生し、高速
で回転している最終段落動翼3と水滴とが衝突すること
となり、水滴による最終段落動翼3の浸食現象が引き起
こされる。
【0009】したがって、水噴霧の機会が多ければ多い
ほど最終段落動翼3の浸食が進展するため、タービンの
信頼性の観点からみれば、そのタービンの運用状態によ
っては、最終段落動翼3の使用限度寿命が短くなるとと
もに、タービンの運用に制限が必要となることがあり得
る。
【0010】また、上記従来例では排気室13の雰囲気
温度を検出しているため、最も顕著に温度上昇が生ずる
ことが明らかな最終段落動翼先端部近傍の温度が検出さ
れず、最終段落動翼の運用状態が把握されないという問
題点があった。
【0011】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、水噴霧の機会を極力少なくして最終段落動翼の
浸食を防止し、最終段落動翼およびその近傍の温度上昇
を効果的に抑えるタービン最終段翼用冷却装置を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るタービン最
終段落翼用冷却装置は、上述した課題を解決するため
に、動翼および静翼を複数の段落に配設したタービンに
おいて、最終段落より前方の段落に設けられ作動流体を
抽気する抽気口と、この抽気口からの上記抽気流体を制
御弁を介して最終段落静翼に導く抽気通路と、上記最終
段落静翼に設けられ上記抽気流体を噴出するノズルと、
最終段落動翼先端部の前方近傍に設けられた温度センサ
ーと、この温度センサーからの信号により上記制御弁を
開閉する制御装置とを備え、上記温度センサーの検出温
度が上記最終段落動翼が規定する温度以上になった時、
上記制御装置から上記制御弁を開動作させる信号が発せ
られることにより上記最終段落静翼に設けられたノズル
から最終段落動翼の先端部に上記抽気流体を噴出させる
ように構成したものである。
【0013】
【作用】上記の構成を有する本発明においては、最終段
落動翼の過度の温度上昇時、最終段落より前方の作動流
体を抽気して最終段落静翼に導き、この最終段落静翼か
ら最終段落動翼に抽気流体を噴出させるようにしたの
で、水滴による最終段落動翼の浸食を伴うことなく、最
終段落動翼およびその近傍の雰囲気を冷却することがで
きる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0015】図1は本発明に係るタービン最終段翼用冷
却装置の第1実施例を示す。なお、従来の構成と同一ま
たは対応する部分には図3と同一の符号を用いて説明す
る。図1に示すタービン最終段翼用冷却装置は、タービ
ン作動流体(蒸気あるいはガス)通路部内における最終
段落動翼3および最終段落静翼7より前方の段落に設け
られた前段落静翼9の前方に抽気口23を設け、この抽
気口23は上記通路部内の作動流体を抽気する。
【0016】また、抽気口23は抽気だまり24を備
え、この抽気だまり24からの抽気流体は抽気通路とし
ての抽気管25を通り、制御弁26を介して最終段落静
翼7に導かれる。この最終段落静翼7の各翼にはその外
輪部分を円周上に貫通し且つ通路部の円周上に分岐管2
7が配置され、この分岐管27は最終段落静翼7の各翼
に抽気流体を導く。そして、分岐管27にはノズル28
が連結され、このノズル28は最終段落静翼7の各翼の
外輪部分から最終段落動翼3の先端部に向けて作動流体
を噴出する。
【0017】さらに、最終段落動翼3の先端部前方近傍
におけるスチームガイド11の壁面には、温度センサー
29が設置され、この温度センサー29により検出され
た検出信号は計装配線30を通して制御装置22に送出
される。この制御装置22からの作動信号により計装配
線31を通して制御弁26の開閉が制御される。そし
て、制御装置22は同時に排気室13の温度監視用の温
度センサー14からの検出信号に基づいて冷却水用の調
節弁18も制御している。
【0018】なお、タービン通路部内の作動流体を抽気
する抽気口23の設置位置は、その位置での圧力と最終
段落静翼後の圧力との圧力差、および抽気口23位置の
作動流体の温度に基づき、各々のタービンの条件により
選定されるものであり、画一的なものではない。次に、
本実施例の作用を説明する。
【0019】最終段落動翼3の先端部前方近傍に配置さ
れた温度センサー29により検出される最終段落動翼3
近傍の雰囲気温度は、常時制御装置22により監視され
ている。そして、タービンの起動時あるいは低負荷運用
状態時に、温度センサー29の検出温度が最終段落動翼
3の材料的見地から許容温度に余裕を残して選定される
規定温度以上になった場合は、制御装置22から制御弁
26を開く作動信号が送出される。
【0020】制御弁26が開くと、最終段落より前方の
段落に設置された抽気口23および抽気だまり24から
抽気管25、最終段落静翼7の外輪部分に設けられた分
岐管27、およびノズル28を通して抽気流体(作動流
体)が最終段落動翼3の先端部に向けて噴出され、風損
により著しく温度上昇させられた最終段落動翼3の先端
部近傍の流体雰囲気および最終段落動翼3を冷却する。
【0021】この時、ノズル28から噴出される抽気流
体が、最終段落動翼3に適切に流入するようにノズル2
8の角度は予め調節されている。なお、抽気流体の温度
は風損により温度上昇した最終段落動翼3の先端部近傍
の雰囲気(復水型の蒸気タービンの場合でも200℃以
上に上昇する例がある。)を適切に冷却できる温度にな
るように抽気口23の設置位置を選定しておく。
【0022】そして、冷却効果があらわれ、温度センサ
ー29により検出される温度が上記規定温度を下回る下
限の規定温度以下になったら、制御装置22から制御弁
26を閉じる作動信号が送出され、抽気流体のノズル2
8からの噴出は停止する。この時、制御装置22はリセ
ット機能が作動し、元の状態に復帰している。
【0023】これにより、水噴霧による冷却に比べ、最
終段落動翼3の水滴による翼浸食を伴わず、温度上昇が
顕著である最終段落動翼3の先端部およびその近傍雰囲
気の冷却を効果的に行える。
【0024】また、図1に示すように図3の水噴霧によ
る排気室冷却装置を併設しておくと、異常時の温度上昇
などで本実施例の冷却装置だけではその温度上昇を抑え
られない場合、排気室13の雰囲気温度を温度センサー
14で検知し、水噴霧による排気室冷却装置を作動させ
るので、二重の効果が発揮される。その結果、冷却装置
としての効果および信頼性が高まる。なお、この場合も
水噴霧による排気室冷却装置が作動する頻度が確実に減
少し、最終段落動翼3の水滴による翼浸食の度合を減ら
すことができる。
【0025】このように本実施例によれば、複数の段落
から構成されるタービンにおいて、最終段落動翼3の過
度の温度上昇時に前方段落からの作動流体(蒸気あるい
はガス)を抽気して最終段落静翼7に導き、この最終段
落静翼7から最終段落動翼3に抽気流体を噴出させるこ
とで、水滴による翼浸食を伴うことなく、最終段落動翼
3およびその近傍雰囲気の冷却が可能となる。また、温
度センサー29により、冷却装置を作動させる時期を最
適に判断することができる。
【0026】図2は本発明に係るタービン最終段翼用冷
却装置の第2実施例を示し、前記第1実施例と同一の部
分には同一の符号を付して説明する。この実施例では図
3に示す水噴霧による排気室冷却装置が併設されていな
い構成であり、本実施例でも最終段落動翼3の水滴によ
る翼浸食を伴わず、温度上昇が顕著である最終段落動翼
3の先端部およびその近傍雰囲気の冷却を行うことがで
きる。その他の構成および作用は前記第1実施例と同一
であるのでその説明を省略する。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るター
ビン最終段翼用冷却装置によれば、複数の段落から構成
されるタービンにおいて、最終段落動翼の過度の温度上
昇時に前方段落からの作動流体を抽気して最終段落静翼
に導き、この最終段落静翼から最終段落動翼に抽気流体
を噴出させるようにしたので、従来例の水噴霧による冷
却装置のように水滴による翼浸食を伴わずに、最終段落
動翼およびその近傍の雰囲気を冷却することができる。
その結果、最終段落動翼の使用限度寿命が長くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタービン最終段翼用冷却装置の第
1実施例を示す構成図。
【図2】本発明に係るタービン最終段翼用冷却装置の第
2実施例を示す構成図。
【図3】従来のタービン最終段翼用冷却装置を示す構成
図。
【符号の説明】
1 ロータ 2 内部ケーシング 3 最終段落動翼 4 前段落動翼 5 前段落動翼 6 前段落動翼 7 最終段落静翼 8 前段落静翼 9 前段落静翼 10 前段落静翼 22 制御装置 23 抽気口 25 抽気管(抽気通路) 26 制御弁 27 分岐管 28 ノズル 29 温度センサー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動翼および静翼を複数の段落に配設した
    タービンにおいて、最終段落より前方の段落に設けられ
    作動流体を抽気する抽気口と、この抽気口からの上記
    気流体を制御弁を介して最終段落静翼に導く抽気通路
    、上記最終段落静翼に設けられ上記抽気流体を噴出す
    るノズルと、最終段落動翼先端部の前方近傍に設けられ
    た温度センサーと、この温度センサーからの信号により
    上記制御弁を開閉する制御装置とを備え、上記温度セン
    サーの検出温度が上記最終段落動翼が規定する温度以上
    になった時、上記制御装置から上記制御弁を開動作させ
    る信号が発せられることにより上記最終段落静翼に設け
    られたノズルから最終段落動翼の先端部上記抽気流体
    を噴出させるように構成したことを特徴とするタービン
    最終段翼用冷却装置。
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