JP3166145B2 - バルブゲート式金型 - Google Patents

バルブゲート式金型

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JP3166145B2
JP3166145B2 JP17103695A JP17103695A JP3166145B2 JP 3166145 B2 JP3166145 B2 JP 3166145B2 JP 17103695 A JP17103695 A JP 17103695A JP 17103695 A JP17103695 A JP 17103695A JP 3166145 B2 JP3166145 B2 JP 3166145B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バルブゲート式金型に
関し、特にバルブリングヒータの着脱が可能なバルブゲ
ート式金型に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂の射出成形に用いられるホ
ットランナー金型装置は、成形能率を高めるために、ス
プルー、ランナーからゲート近傍までの樹脂を常時溶融
状態に保つものである。これに対して、製品形状のキャ
ビティ内に充填した樹脂は、冷却して固化させなければ
ならないため、ホットランナー金型装置においては、何
らかの手段によるゲート部の開閉が必要である。このゲ
ート部の開閉方式としては、ゲートをバルブにより機械
的に開閉するバルブゲート方式や、ホットチップによる
温度制御によってゲート部分の樹脂を溶融させたり固化
させたりするオープンゲート方式のものがある。なお、
キャビティ内に充填された樹脂は、キャビティのまわり
に設けられた冷却水路に水を通すことなどにより冷却さ
れる。
【0003】図6は、従来のバルブゲート式金型の一例
を示している。同図において、1は固定金型部材、2は
可動金型部材であり、これら金型部材1,2は、相互に
図示上下方向に移動して開閉し、締付時に内部にキャビ
ティ3を形成するものである。前記固定金型部材1は、
受け板4,5およびスペーサブロック(図示せず)を介
して、射出成形機の固定側プラテンへの取付け用の固定
側取付け板(図示せず)に取付けられるものである。一
方、前記可動金型部材2は、図示していないが、受け板
4,5およびスペーサブロックを介して、射出成形機の
可動側プラテンへの取付け用の可動側取付け板に取付け
られるものである。そして、前記固定側の受け板4,5
とスペーサーブロックと固定側取付け板との間には、ヒ
ータ(図示せず)を内蔵したマニホールド6が設けられ
ている。このマニホールド6内には、固定側取付け板に
埋め込み固定され射出成形機のノズルが接続されるスプ
ルーブッシュ内のスプルーに連通するランナー7が成形
されている。前記固定金型部材1は、前記受け板4に固
定されキャビティ3を形成するキャビティ部材8に、キ
ャビティ3に臨ませて、ゲートブッシュ9が埋め込み固
定されている。このゲートブッシュ9は、図示上下方向
を軸方向としキャビティ3へ開口するゲート10を先端部
に有している。また、前記ゲートブッシュ9の上部外周
面には、キャビティ部材8内に形成された冷却用水路11
が形成されており、この冷却用水路11を挟んで、ゲー
トブッシュ9とキャビティ部材8との間に一対のシール
用Oリング12,13が設けられている。また、バルブケ
ーシング14を取付ける取付け孔15が、固定金型部材1の
受け板4,5とゲートブッシュ9に形成され、前記ゲー
トブッシュ9内に図示下部が同軸的に嵌合固定されて筒
状の前記バルブケーシング14が前記取付け孔15に埋め込
まれている。このバルブケーシング14は、受け板5に嵌
合固定された基端側のフランジ部16を図示上部に有する
とともに、図示下部の先端側に径小な内筒17を有し、こ
の内筒17の外周側にバルブセンサ19及び外部電源に接続
されるコード20に接続されたバルブヒータ18が設けられ
るとともに、このバルブヒータ18の外周側から外周面に
エア断熱溝21Aを有する筒状のヒータカバー21によって
覆われ、さらに、このヒータカバー21の外周面に外筒22
が設けられ、それらヒータカバー21と外筒22との図示下
部が前記ゲートブッシュ9部分の取付け孔15に嵌合固定
されている。また、前記フランジ部16内の図示上部に
は、バルブ支持体であるガイドブッシュ23が同軸的に嵌
合固定されている。さらに、前記内筒17の図示下部に
は、バルブピンホルダー24が嵌合されているとともに、
このバルブピンホルダー24を下方から固定する筒状の押
え具25が螺合されている。そして前記内筒17内に第1の
樹脂通路26が形成され、またこの第1の樹脂通路26に連
通する第2の樹脂通路27が図示上部のフランジ部16に斜
設されている。また、前記マニホールド6のランナー7
が前記第2の樹脂通路27に連通し、さらにこの第2の樹
脂通路27と第1の樹脂通路26がガイドブッシュ23の先端
位置にて交叉して連通し、この第1の樹脂通路26および
押え具25の内部が前記ゲート10に同軸的に繋がってい
る。さらに、前記バルブケーシング14内には、前記ゲー
ト10と同軸的に位置しこのゲート10を開閉するピン状の
バルブ28が図示上下方向へ移動可能に設けられている。
このバルブ28は、マニホールド6を貫通しており、前記
固定側取付け板に設けられた油圧シリンダー装置(図示
せず)などにより駆動されるものである。なお、前記バ
ルブ28の図示上部は、前記ガイドブッシュ23により摺動
自在に保持されるとともに、図示下部は、前記バルブピ
ンホルダー24により摺動自在に保持されている。なお、
29はマニホールド6に形成されたバルブ28が図示上下方
向に貫通する通孔である。
【0004】次に、前記構成について、その作用を説明
する。成形に際しては、固定金型部材1と可動金型部材
2とを型締した状態で、かつ、実線に示すように、バル
ブ28を図示上昇させてゲート10を開放した状態で、射出
成形機のノズルから溶融した樹脂を射出させる。この樹
脂は、スプルー、マニホールド6内のランナー7および
バルブケーシング14内の第2および第1の樹脂通路27,
26を順次通って開放されたゲート10からキャビティ3内
に流れ込み、このキャビティ3内に充填される。この充
填終了後には、鎖線で示すように、バルブ28が図示下降
してゲート10に嵌合し、このゲート10を閉鎖する。そし
て、キャビティ3内の樹脂が冷却、固化した後、固定金
型部材1と可動金型部材2とが型開する。さらに、前記
バルブ28は、バルブケーシング14内において、ガイドブ
ッシュ23とバルブピンホルダー24に摺動可能に嵌合し、
これにより、バルブ28の軸芯とゲート10の軸芯とが一致
するようになっている。さらに、バルブケーシング14
は、このバルブケーシング14内の樹脂を常時溶融状態に
保つために、内筒17に設けたバルブヒータ18により加熱
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なバルブゲート式金型においてバルブヒータ18として
は、コイル状の発熱体を内蔵させて鋳込んだリングヒー
タや、バンドヒータ、もしくはコイル状の発熱体を直接
内筒17に巻装して使用したりしていた。しかしながら、
バンドヒータの場合には、その締結部に相当する箇所に
おいて金型を加工する必要がある。また、コイル状の発
熱体を内筒17の外周に直接巻装する方法では、温度の均
一性が得られず、熱効率が低下するという問題がある。
そこでリングヒータを用いることが考えられるが、リン
グヒータは、バルブケーシング14の内筒17の外径よりも
僅かに小さく形成しておき、いわゆる焼き嵌め、すなわ
ち熱膨脹を利用して該バルブリングヒータの内周面を内
筒17よりも大きなものとして内筒17に嵌入している。し
かしながら、上述したように焼き嵌めでは、バルブリン
グヒータの取り外しができず、発熱体の断線時の交換が
できないため、バルブリングヒータの取換え時にはバル
ブケーシング14も取り換えなければならない一方、バル
ブケーシング14の取換え時にはバルブリングヒータも取
り換えなければないという問題点があった。また、発熱
体を所定の位置に内蔵するバルブリングヒータを製造す
るのは手間がかかるため、バルブリングヒータを組み立
て方式により製造することができれば、製造が容易とな
るばかりか、ヒータの取換え作業が容易となり、作業効
率の向上、ヒータの消費数の削減等を図ることができ
る。
【0006】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、着脱が可能で組み立て式のバルブリング
ヒータを備えたバルブゲート式金型を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のバル
ブゲート式金型は、型締時にキャビティを内部に形成す
る固定金型部材および可動金型部材と、前記固定金型部
材に設けられ前記キャビティに開口するゲートと、前記
固定金型部材に埋め込まれ先端側の内筒が前記ゲートと
同軸状に繋がるバルブケーシングと、前記バルブケーシ
ングに設けた第1の樹脂通路と、この第1の樹脂通路に
沿って進退し前記ゲートを開閉するバルブと、前記第1
の樹脂通路に連通する第2の樹脂通路と、前記第1の樹
脂通路内に嵌合固定され前記バルブが摺動自在に貫通す
るバルブピンホルダーと、前記バルブケーシングの内筒
の外周に設けたバルブリングヒータとを備えたバルブゲ
ート式金型において、前記バルブリングヒータが、内周
側の第1のヒータ部材と、前記第1のヒータ部材の外周
に巻装された発熱体と、前記発熱体の外周に設けられ前
記第1のヒータ部材と両端部で接合される第2のヒータ
部材とからなり、前記第1のヒータ部材は一端側に形成
された外側に折曲状で外周面が他端側に向かって増加す
るように傾斜した第1の突出部と、他端側に形成された
他端側に向かって増加するように傾斜した凹状の第1の
受け部とを有し、前記第2のヒータ部材は他端側に形成
された内側に折曲状で内周面が他端側に向かって増加す
るように傾斜した第2の突出部と、一端側に形成された
他端側に向かって増加するように傾斜した凹状の第2の
受け部とを有し、前記第1のヒータ部材に第2のヒータ
部材を嵌入し、前記第1の突出部と第2の受け部、及び
前記第1の受け部と第2の突出部がそれぞれ圧接するよ
うに加圧圧縮することにより相互に接合したものであ
る。
【0008】
【作用】本発明のバルブゲート式金型では、バルブリン
グヒータを、内周側の第1のヒータ部材と、前記第1の
ヒータ部材の外周に巻装された発熱体と、前記発熱体の
外周に設けられ前記第1のヒータ部材と両端部で接合さ
れる第2のヒータ部材とにより構成し、前記第1のヒー
タ部材の外周に発熱体を巻装し、この外側から第2のヒ
ータ部材を嵌入し、前記第1の突出部と第2の受け部、
及び前記第1の受け部と第2の突出部との傾斜面がそれ
ぞれ圧接するように加圧圧縮しているので、バルブリン
グヒータを組み立てにより容易に製造することができ
る。特に、前記第1の突出部と第2の受け部との間で
は、筒状のバルブリングヒータの奥の方に向かってくさ
び状に食い込んでいる第1の突出部の傾斜面が第2の受
け部の傾斜面と加締められる一方、前記第2の突出部と
第1の受け部との間では、筒状のバルブリングヒータの
奥の方に向かってくさび状に食い込んでいる第2の突出
部の傾斜面が第1の受け部の傾斜面と加締められるの
で、第1のヒータ部材と第2のヒータ部材との接合が強
固でありかつ取り外しや分解も可能である。
【0009】
【実施例】以下、本発明のバルブゲート式金型の第1実
施例について、図1乃至図4を参照しながら説明する。
本実施例のバルブゲート式金型は、前述した図6に示す
ものと基本的には同じ構成を有するので同一の構成には
同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。本実施例
においては、バルブヒータはリングヒータ18Aであり、
このバルブリングヒータ18Aの外周側は内周面にエア断
熱溝21Bを有する筒状のヒータカバー21によって覆われ
ており外筒22を有しない構成となっている。そして、ヒ
ータカバー21の図示下部が前記ゲートブッシュ9部分の
取付け孔15に嵌合固定されている。
【0010】図2は、図1のバルブゲート式金型におけ
るバルブリングヒータ18A及びヒータカバー21を示して
おり、バルブリングヒータ18Aは、真鍮などの熱伝導性
の良好な金属からなる第1のヒータ部材31と、該第1の
ヒータ部材31の外周に巻装されたコード20に接続したコ
イル状の発熱体32と、該発熱体32の外周に設けられた第
2のヒータ部材33とからなる。なお、コイル状の発熱体
32は、例えばステンレスからなる外管にマグネシアによ
り覆ったニクロム線を内蔵するものであり、32Aは、前
記コイル状の発熱体32を所望の間隔で巻装するためのア
ルミニウム製などのコイル状のスペーサである。前記第
1のヒータ部材31は管状で一端側に外側に折曲状の第1
の突出部31Aが形成されており、該突出部31Aの外周面
はゲート側となる他端側に向って増加するように傾斜し
ている。また、前記第1のヒータ部材31の他端側には、
周方向に凹溝状の第1の受け部31Bが形成されており、
該受け部31Bの外周面は他端側に向って増加するように
傾斜している。一方、第2のヒータ部材33は、前記第1
のヒータ部材31よりも一回り大きな管状体であり、一端
側に周方向に凹溝状の第2の受け部33Bが形成されてお
り、該受け部33Bの外周面は前記第1の突出部31Aと相
補的に他端側に向って増加するように傾斜している。ま
た、前記第2のヒータ部材33の他端側には、内側に折曲
状で第2の突出部33Aが形成されており、該第2の突出
部33Aの内周面は前述した第1の受け部と相補的に他端
側に向って増加するように傾斜している。このように第
1の突出部31Aと第2の33の受け部33B、及び第2の突
出部33Aと第1の受け部31Bのそれぞれの傾斜面が相補
的に他端側に向かって増加しているので、第1のヒータ
部材31と第2のヒータ部材33とが相互に保持しあい強固
に接合されている。また、前記第1のヒータ部材31の内
周面、すなわち、バルブリングヒータ18Aの内周面は、
本実施例においては一端側であるゲート側に向かってわ
ずかに減少するようにテーパ状に形成されている。具体
的には、そのテーパーの角度αが20分から1度30
分、特に30分から1度30分程度となるように前記第
1のヒータ部材31の内周面を形成するのが好ましい。一
方、内筒17の外周面も前記バルブリングヒータ18Aの取
り付け位置において、前記ゲート10側に向かって前記バ
ルブリングヒータ18Aの内周面とと同じ角度でわずかに
減少するテーパー状に形成されている。また、21は前記
バルブリングヒータ18Aの外周面と概ね同じ内周面を有
するSUS系等のステンレスなどからなる筒状体である
ヒータカバーであり、該ヒータカバー21の内周面にはエ
ア断熱溝21Aが周方向に5本形成されている。一方、内
筒17の外周面も前記バルブリングヒータ18Aの取り付け
位置において、前記ゲート10側に向かって前記バルブリ
ングヒータ18Aの内周面とと同じ角度でわずかに減少す
るテーパー状に形成されている。
【0011】上述したようなバルブリングヒータ18A
は、以下のようにして製造することができる。まず、第
1のヒータ部材31の外周面にコイル状の発熱体32とスペ
ーサ32Aとを巻装する(図3(a) )。そして、この第1
のヒータ部材31に第2のヒータ部材33を貫入する(図3
(b) )。この際、第2のヒータ部材33を貫入しやすいよ
うに第2のヒータ部材33の第2の突出部33A及び第2の
受け部33Bをわずかに拡径させておくか、場合によって
は第1のヒータ部材31の第1の突出部31A及び第1の受
け部31Bをわずかに縮径させておく。続いて第2のヒー
タ部材33の外周側と第1のヒータ部材31の内周側の両
方、もしくはいずれか一方から加圧圧縮して、突出部31
Aと受け部33B、及び突出部33Aと受け部31Bのそれぞ
れの傾斜面どうしを圧接させ、第1の突出部31Aの傾斜
面を第2の受け部33Bの傾斜面にくさび状に食い込ませ
る一方、第2の突出部33Aの傾斜面を第1の受け部31A
の傾斜面にくさび状に食い込ませる(図3(c) )。する
と前記第1の突出部31Aと第2の受け部33Bとが加締め
られる一方、前記第2の突出部33Aと第1の受け部31B
とも加締められるので、第1のヒータ部材と第2のヒー
タ部材とを強固に接合することができ、バルブリングヒ
ータ18Aを組み立てにより容易に製造することができ
る。
【0012】そして、このようにしてバルブリングヒー
タ18Aを組み立てたら、この外周からSUS系等のステ
ンレスなど熱伝導率の小さい金属からなるヒータカバー
21を嵌入し、このヒータカバー21の外周面に形成された
貫通孔21Cからビス等の止め具34を挿入することにより
ヒータカバー21の抜け止めを施し、止め具34の基端部を
切削して貫通孔21Aをろう、はんだなどにより埋めるこ
とにより、図2に示すようにヒータカバー21を取り付け
ればよい。
【0013】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。成形に際しては、固定金型部材1と可動金型
部材2とを型締した状態で、かつ、実線に示すように、
バルブ28を図示上昇させてゲート10を開放した状態で、
射出成形機のノズルから溶融した樹脂を射出させる。こ
の樹脂は、スプルー、マニホールド6内のランナー7お
よびバルブケーシング14内の第2および第1の樹脂通路
27,26を順次通って開放されたゲート10からキャビティ
3内に流れ込み、このキャビティ3内に充填される。こ
の充填終了後には、鎖線で示すように、バルブ28が図示
下降してゲート10に嵌合し、このゲート10を閉鎖する。
そして、キャビティ3内の樹脂が冷却、固化した後、固
定金型部材1と可動金型部材2とが型開する。さらに、
前記バルブ28は、バルブケーシング14内において、ガイ
ドブッシュ23とバルブピンホルダー24に摺動可能に嵌合
し、これにより、バルブ28の軸芯とゲート10の軸芯とが
一致するようになっている。さらに、バルブケーシング
14は、このバルブケーシング14内の樹脂を常時溶融状態
に保つために、内筒17に設けたバルブリングヒータ18A
により加熱されている。
【0014】また、金型の組み立て時におけるバルブリ
ングヒータ18Aの取り付けに際しては、バルブケーシン
グ14の内筒17にバルブリングヒータ18Aを機械的に圧入
嵌合する。そうすると図4に概略的に示すように本実施
例においては前記バルブケーシング14の内筒17の外周面
がゲート10側に向かってわずかに減少するテーパー状で
あり、バルブリングヒータ18Aの内周面もゲート10側に
向かってわずかに減少するテーパー状であるので、焼き
嵌めによらなくともバルブリングヒータ18Aを内筒17に
強固に取り付けることができるとともに、バルブリング
ヒータ18Aを取り外すことができ、バルブリングヒータ
18Aの取換えが可能となる。また、バルブケーシング14
の取換え時には、バルブリングヒータ18Aを取り外して
再度利用することが可能となる。さらに、前記バルブリ
ングヒータ18Aが第1のヒータ部材31と第2のヒータ部
材33との間にコイル状の発熱体32を狭在させて相互に保
持しあうように圧着しているので、第1のヒータ部材31
と第2のヒータ部材33とを強固に接合することが可能と
なっており、そしてこの外側にヒータカバー21を嵌入し
ているので、図6に示すような外筒22を設ける必要がな
く、金型構造の簡略化を図ることができるという効果も
奏する。その上、前記バルブリングヒータ18Aを熱膨脹
係数の大きな真鍮製とし、ヒータカバー21を熱膨脹係数
の小さなステンレス製とすることにより、バルブリング
ヒータ18Aの加熱時には、内周側のバルブリングヒータ
18Aは大きく膨脹するが、ヒータカバー21は余り膨脹し
ないので、バルブリングヒータ18Aとヒータカバー21と
がぴったりと密着する。なお、図4においては、説明の
便宜上、バルブケーシング14の内筒17の外周面及びバル
ブリングヒータ18Aの内周面のテーパーを多少誇張して
あるが、実際は極めてわずかなものとなっている。
【0015】以上詳述したとおり本実施例のバルブゲー
ト式金型は、バルブリングヒータ18Aを内周側の第1の
ヒータ部材31と、前記第1のヒータ部材31の外周に巻装
されたコイル状の発熱体32と、前記発熱体32の外周に設
けられ前記第1のヒータ部材31と両端部で接合される第
2のヒータ部材33とにより構成したものであり、前記第
1のヒータ部材31は一端側に形成された外側に折曲状で
外周面が他端側に向かって増加するように傾斜した第1
の突出部31Aと、他端側に形成された他端側に向かって
増加するように傾斜した周方向に凹溝状の第1の受け部
31Bとを有し、前記第2のヒータ部材33は他端側に形成
された内側に折曲状で内周面が他端側に向かって増加す
るように傾斜した第2の突出部33Aと、一端側に形成さ
れた他端側に向かって増加するように傾斜した周方向に
凹溝状の第2の受け部33Bとを有し、前記第1のヒータ
部材31に第2のヒータ部材33を嵌入し、前記第1の突出
部31Aと第2の受け部33B、及び前記第1の受け部31B
及び第2の突出部33Aがそれぞれ圧接するように加圧圧
縮することにより相互に接合したものであるので、前記
第1の突出部31Aと第2の受け部33Bとの間では、第1
の突出部31Aの傾斜面が第2の受け部33Bの傾斜面に筒
状のバルブリングヒータ18Aの奥の方に向かって食い込
むように加締められる一方、前記第2の突出部33Aと第
1の受け部31Bとの間では、第2の突出部33Aの傾斜面
が第1の受け部31Bの傾斜面に筒状のバルブリングヒー
タ18Aの奥の方に向かって食い込むように加締められる
ので、第1のヒータ部材31と第2のヒータ部材33とを強
固に接合することができ、バルブリングヒータ18Aを組
み立てにより容易に製造することができる。また、前記
第1のヒータ部材31と第2のヒータ部材33とがより相互
に保持しあうので、両部材の接合が強固でありかつ取り
外しや分解も可能である。
【0016】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
ヒータカバー21は前記実施例においてはバルブリングヒ
ータ18Aの外周面のみをカバーしているが、図5に示す
ように、バルブリングヒータ18Aの他端側、すなわちゲ
ート側をも被覆するような構成としてもよい。
【0017】
【発明の効果】本発明の請求項1のバルブゲート式金型
は、型締時にキャビティを内部に形成する固定金型部材
および可動金型部材と、前記固定金型部材に設けられ前
記キャビティに開口するゲートと、前記固定金型部材に
埋め込まれ先端側の内筒が前記ゲートと同軸状に繋がる
バルブケーシングと、前記バルブケーシングに設けた第
1の樹脂通路と、この第1の樹脂通路に沿って進退し前
記ゲートを開閉するバルブと、前記第1の樹脂通路に連
通する第2の樹脂通路と、前記第1の樹脂通路内に嵌合
固定され前記バルブが摺動自在に貫通するバルブピンホ
ルダーと、前記バルブケーシングの内筒の外周に設けた
バルブリングヒータとを備えたバルブゲート式金型にお
いて、前記バルブリングヒータが、内周側の第1のヒー
タ部材と、前記第1のヒータ部材の外周に巻装された発
熱体と、前記発熱体の外周に設けられ前記第1のヒータ
部材と両端部で接合される第2のヒータ部材とからな
り、前記第1のヒータ部材は一端側に形成された外側に
折曲状で外周面が他端側に向かって増加するように傾斜
した第1の突出部と、他端側に形成された他端側に向か
って増加するように傾斜した凹状の第1の受け部とを有
し、前記第2のヒータ部材は他端側に形成された内側に
折曲状で内周面が他端側に向かって増加するように傾斜
した第2の突出部と、一端側に形成された他端側に向か
って増加するように傾斜した凹状の第2の受け部とを有
し、前記第1のヒータ部材に第2のヒータ部材を嵌入
し、前記第1の突出部と第2の受け部、及び前記第1の
受け部及び第2の突出部がそれぞれ圧接するように加圧
圧縮することにより相互に接合したものであるので、バ
ルブリングヒータを組み立てにより容易に製造すること
ができる。特に、第1の突出部と第2の受け部との間で
は、第1の突出部の傾斜面が第2の受け部の傾斜面に筒
状のバルブリングヒータの奥の方に向かって食い込むよ
うに加締められる一方、前記第2の突出部と第1の受け
部との間では、第2の突出部の傾斜面が第1の受け部の
傾斜面に筒状のバルブリングヒータの奥の方に向かって
食い込むように加締められることにより、第1のヒータ
部材と第2のヒータ部材とが接合されるため、両部材の
接合が強固でありかつ取り外しや分解も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルブゲート式金型の一実施例を示す
一部断面図である。
【図2】前記実施例におけるバルブゲート式金型のバル
ブリングヒータ及びヒータカバーを示す断面図である。
【図3】前記実施例のバルブリングヒータの製造工程を
示す概略図である。
【図4】前記実施例におけるバルブケーシングの内筒に
バルブリングヒータを取り付けた状態を概略的に示す断
面図である。
【図5】本発明の第2実施例によるバルブゲート式金型
のバルブリングヒータ及びヒータカバーを示す断面図で
ある。
【図6】従来のバルブゲート式金型の一例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 固定金型部材 2 可動金型部材 3 キャビティ 10 ゲート 14 バルブケーシング 17 内筒 18 バルブヒータ 18A バルブリングヒータ 24 バルブピンホルダー 26 第1の樹脂通路 27 第2の樹脂通路 28 バルブ 31 第1のヒータ部材 31A 第1の突出部 31B 第1の受部 32 発熱体 33 第2のヒータ部材 33A 第2の突出部 33B 第2の受部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/26 - 45/44 B29C 45/73

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型締時にキャビティを内部に形成する固
    定金型部材および可動金型部材と、前記固定金型部材に
    設けられ前記キャビティに開口するゲートと、前記固定
    金型部材に埋め込まれ先端側の内筒が前記ゲートと同軸
    状に繋がるバルブケーシングと、前記バルブケーシング
    に設けた第1の樹脂通路と、この第1の樹脂通路に沿っ
    て進退し前記ゲートを開閉するバルブと、前記第1の樹
    脂通路に連通する第2の樹脂通路と、前記第1の樹脂通
    路内に嵌合固定され前記バルブが摺動自在に貫通するバ
    ルブピンホルダーと、前記バルブケーシングの内筒の外
    周に設けたバルブリングヒータとを備えたバルブゲート
    式金型において、前記バルブリングヒータが、内周側の
    第1のヒータ部材と、前記第1のヒータ部材の外周に巻
    装された発熱体と、前記発熱体の外周に設けられ前記第
    1のヒータ部材と両端部で接合される第2のヒータ部材
    とからなり、前記第1のヒータ部材は一端側に形成され
    た外側に折曲状で外周面が他端側に向かって増加するよ
    うに傾斜した第1の突出部と、他端側に形成された他端
    側に向かって増加するように傾斜した凹状の第1の受け
    部とを有し、前記第2のヒータ部材は他端側に形成され
    た内側に折曲状で内周面が他端側に向かって増加するよ
    うに傾斜した第2の突出部と、一端側に形成された他端
    側に向かって増加するように傾斜した凹状の第2の受け
    部とを有し、前記第1のヒータ部材に第2のヒータ部材
    を嵌入し、前記第1の突出部と第2の受け部、及び前記
    第1の受け部と第2の突出部がそれぞれ圧接するように
    加圧圧縮することにより相互に接合したものであること
    特徴とするバルブゲート式金型。
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