JP3165555U - ヘッドホン - Google Patents
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Abstract
Description
ヘッドホンは、頭部に装着するヘッドバンド部と、耳に装着するイヤーパッド部とを備え、ヘッドバンド部とは別に構成されたスライド部を調整することにより、イヤーパッド部の取り付け位置を調整するものが知られている。このようなヘッドホンの例としては、例えば下記特許文献1及び下記特許文献2に記載のものが挙げられる。
このため、ヘッドバンドおよびスライダは、互いに挿入または挿通されない状態で取り付けられ、ヘッドバンドは装着者の頭部のサイズに追従するように撓んだ状態で利用でき、ヘッドホンの装着性の低下を抑制することができるとされている。
しかしながら、上記特許文献1及び上記特許文献2に記載のヘッドバンド部は、装着者の好みに合わせてそのデザインや色を選択したり、装飾したりできる構成にはなっていなかった。
イヤーパッド部は、その係止部をヘッドバンド部に形成された嵌合レールに係止させスライドさせれば容易にヘッドバンド部に取り付けることができる。
またイヤーパッド部を嵌合レールの係止部に係止させた状態でスライドさせることにより作動子が凹溝部に嵌まりこみ、ヘッドバンド部に装着されたイヤーパッド部を位置決め自在とすることができる。したがって、装着者の頭部の大きさ、耳の位置にあわせて、イヤーバッド部の取り付け位置を調整できるので、付け心地よいヘッドホンとすることができる。
かかる構成によれば、ヘッドバンド部のデザイン可能範囲を確保することができるので、グラフィックやロゴ、メッセージのプリントをしたり、好みのステッカーやシールなどを自由に貼ることができる。
かかる構成によれば、傾斜状爪部が引っかかりになり、嵌合レールから容易にイヤーパッド部が外れてしまうことを防止することができる。
本考案に係るヘッドホン1は、略U字状に形成されたヘッドバンド部2と、該ヘッドバンド部2に対して着脱自在に構成されるイヤーパッド部3とを備えている。
ヘッドバンド部2の両端部2a,2aのそれぞれには、イヤーパッド部3に形成された係止部30が係止された状態でスライド自在とした嵌合レール24が形成されるとともに、嵌合レール24の間にはヘッドバンド部2の幅方向に沿って形成された凹溝部21が略平行に複数並設され、イヤーパッド部3の背面側には、バネ付勢されて出没自在に保持された作動子31が設けられている。イヤーパッド部3を嵌合レール24の係止部30に係止させた状態でスライドさせることにより作動子31が凹溝部21に嵌まりこみ、ヘッドバンド部2に装着されたイヤーパッド部3を位置決め自在としている。
以下、詳しく説明する。
バンド本体20の幅方向の寸法は、特に限定されるものではないが、2.5〜5.0cmの幅広に形成されているものとしてもよい。特に図例のように4.0cm〜5.0cm程度の幅のあるものすることが望ましい。バンド本体20の幅方向の寸法が、2.5cmより小さい場合は、デザイン可能範囲を十分確保することが難しい傾向となる。また後記するイヤーパッド部3の着脱機構を形成する場所の確保も難しい傾向となる。一方、バンド本体20の幅方向の寸法が、5.0cmより大きい場合は、バンド本体20が大きくなりすぎて装着性が悪くなる傾向となる。
ここで、ヘッドバンド部2のデザイン(柄)は、図例に限定されるものではなく、様々な色のプラスチック材からなるものとしてもよいし、リボンやフェイクファーなどを施し装飾したものとしてもよい。また携帯電話や爪などを装飾するためのジュエリーシール(ラインストーン)や食べ物、花、動物などをかたどったパーツなどをヘッドバンド部2に貼り付けてもよい。さらに布やシートをヘッドバンド部2の全面または部分的に巻きつけたものとしてもよい。そして図5(a)の右端に示すようにヘッドバンド部2の表面だけでなく、裏面にもシールなどを貼り付けるようにしてもよい。
また両端部2a,2aの形状も特に限定されるものではないが、図1に示すように円弧状に丸みを帯びた形状とすることが望ましい。
いずれも角張った箇所をなくすことにより、安全面で取り扱いしやすいものとすることができる。
これにより、図4(a)に示すように凹所22と係止部材23との間に隙間が形成され、これがイヤーパッド部3の係止部30が係止される嵌合レール24となる。
図4(a)に示すようになんら突起部のないものとすれば、イヤーパッド部3の着脱が容易にできる。すなわち、イヤーパッド部3を嵌合レール24から取り外す際には、挿入口24a方向にイヤーパッド部3をスライドさせれば容易に嵌合レール24と係止部30の係合状態を解除できる。
一方、図4(b)に示すように傾斜状爪部23aを備えたものとすれば、嵌合レール24に係止されたイヤーパッド部3の係止部30が傾斜状爪部23aに引っかかって容易にイヤーパッド部3が外れてしまうことを防止することができる。
この場合、イヤーパッド部3をヘッドバンド部2から取り外すには、イヤーバッド部3の背面をヘッドバンド部2に押し当て、作動子31を圧して作動子保持部33内に没した状態で挿入口24a方向にイヤーパッド部3をスライドさせばよい。
これによれば、イヤーパッド部3の背面を傾斜部20bに沿って挿入口24aへと滑らせれば、イヤーパッド部3の係止部30を嵌合レール24に容易に係止させることができる。
凹溝部21の形状は特に限定されるものではないが、イヤーパッド部3の作動子31が転がりながら動くように作動子31の形状に合わせて円弧状とされることが望ましい(図1・拡大図参照)。
また凹溝部21の個数も特に限定されるものではないが、装着者の様々の頭の大きさにあわせられるように、またイヤーパッド部3の装着位置を好みの位置に設定できるよう少なくとも5個以上設けられていることが望ましい。
さらに凹溝部21と凹溝部21との間隔も特に限定されるものではないが、例えばおよそ0.8mm〜2.0mm程度とすることが望ましい。これによれば、イヤーパッド部3の取り付け位置の調整をおよそ0.8mm〜2.0mmの間隔で行うことができ、装着性を向上させることができる。
なお、凹溝部21は、それらの間隔がほとんどない連続して設けられるものとしてもよい。間隔が狭くなればなるほど調整の間隔を狭くできるからである。一方、凹溝部21と凹溝部21との間隔が広くなり2.0mmより間隔が空くと、イヤーパッド部3の取り付け位置の調整がきめ細かくできない傾向となる。
クッション部36の構成は特に限定されるものではなく、図例のように柔らかな合皮でドーナツ型のスポンジを覆うようにして構成すれば、イヤーパッド部3が耳に長時間当たっていても痛みを感じず、装着性のよいものとすることができる。
また支持部32の内方には作動子31が収容される作動子保持部33が設けられており、作動子保持部33内には、作動子31と作動子31をバネ付勢するためのバネ材34とが内装されている。具体的には、作動子保持部33は、図2(b)の拡大図に示すように有底の中空円筒体からなり、その底部にはバネ材34が収容できる凹部33aが設けられている。そしてバネ材34の上方には空間が設けられ、そこに金属球からなる作動子31を収容できるようになっている。
ここで作動子31は、金属体に限定されず、硬質のものであれば、樹脂材でもよい。また作動子31は球体に限定されず、半球体であってもよい。この場合、球面が外方に露出し、平坦面がバネ材34によってバネ付勢されるように設けられる。
なお、作動子31が球体の場合は、イヤーパッド部3を嵌合レール24に沿わせてスライドさせる際に作動子31が回転するので、スムーズにイヤーパッド部3を移動させることができる。
図3(a)及び図3(b)は、イヤーパッド部3を嵌合レール24に挿入して係止させた状態を示している。
作動子31はイヤーパッド部3がバンド本体20に取り付けられている際には、常にバネ材34(図2(b)参照)によってバンド本体20側に向かって付勢され且つ回転自在とされている。従って、上述したように挿入口24aからイヤーパッド部3をスライドさせると作動子31が回転し、スムーズにイヤーパッド部3を動かすことができる。詳しくは、以下のとおりである。
この状態では、特にイヤーパッド部3を凹所22に向けて押圧していないので、バネ材34が伸びて作動子31を押し上げ、作動子保持部33から作動子31が突出する。このときの作動子31の突出幅をd1として図3(a)に示している。
このように作動子31が常にバネ材34によってバネ付勢されているため、係止部30と係止部材23との間にはほとんど隙間が形成されない状態となる。この状態でも作動子31がイヤーパッド部3の動きに合わせて出没を繰り返すので、嵌合レール24に沿ってイヤーパッド部3をスムーズにスライド移動させることができる。
なお、図2(b)は、イヤーパッド部3が嵌合レール24に係止されず、且つ作動子31が何ら押圧力を受けていないフリーの状態を示しており、作動子31が最も突出した状態を示している。
このようにイヤーパッド部3の背面に押圧力をかければ、バネ材34が縮んで作動子31が没する。そして、イヤーパッド部3の背面をヘッドバンド部2の凹所22に押し当てた状態でスライドさせれば、係止部30と係止部材23との間に隙間が生じ、イヤーパッド部3を嵌合レール24に沿ってスライドさせやすい状態とすることができる。これにより、図4(b)に示すような傾斜状爪部23aが係止部材23に形成されていても、これを回避してイヤーパッド部3をスムーズにスライド移動させることができる。
このイヤーパッド部3の取り付け位置の調整は、ヘッドホン1を装着した状態でも行うことができる。
まずは、図4(a)に示す嵌合レール24にイヤーパッド部3を着脱する要領について説明する。
図2(b)に示すようにコード部4が下方になるようにイヤーパッド部3を持ち、イヤーパッド部3の背面を傾斜部20bに押し当てながら、挿入口24aから係止部30を挿入する。このとき係止部30は、図3(a)に示すように係止部材23の下方に位置するように嵌め入れればよく、イヤーパッド部3を傾斜部20bに強く押し当てなくても嵌合レール24に係止状態とすることができる。そして、この状態で嵌合レール24に沿わせてスライド移動させれば、イヤーパッド部3を取り付けることができる。
あとは、イヤーパッド部3の取り付け位置を調整し、所望の位置に移動させればよい。
そしてイヤーパッド部3をバンド本体20から取り外すときには、イヤーパッド部3を挿入口24aに向かって移動させ、そのまま傾斜部20b側へスライドさせれば、イヤーパッド部3を取り外すことができる。
以上によれば、イヤーパッド部3を特に強く凹所22に押し当てなくても、図1の白抜矢印方向に「カチカチ」と音をたてながら、イヤーパッド部3を嵌合レール24に沿って動かすことができ、イヤーパッド部3をバンド本体20から容易に着脱をすることができる。
この例においても、基本的な動作は上述の図4(a)の場合と同じであるが、傾斜状爪部23aを備えているため、イヤーパッド部3の係止部30が傾斜状爪部23aを通過する際のみ、イヤーパッド部3の背面を傾斜部20bに押し当て、作動子31を没した状態(図3(b)の状態)でスライドさせる点が異なる。
図2(b)に示すようにコード部4が下方になるようにイヤーパッド部3を持ち、イヤーパッド部3の背面を傾斜部20bに押し当てながら、挿入口24aから係止部30を挿入する。このとき係止部30は、図3(b)に示すように係止部材23の下方に位置するように嵌め入れるとともに、イヤーパッド部3の背面を傾斜部20bに押し当て、作動子31のほとんどが作動子保持部33内に没した状態でスライドさせる。すると、係止部30と傾斜面20bとの間の隙間がほぼない状態にまで接近するとともに、係止部30と係止部材23との間には傾斜状爪部23aの出っ張り分の隙間が生じる。そしてこの状態で嵌合レール24の挿入口24aに向かって挿入していけば、傾斜状爪部23aに引っかかることなく、スムーズに係止部30を嵌合レール24に係止状態とすることができる。その後は、その状態で嵌合レール24に沿わせてスライド移動させれば、イヤーパッド部3の取り付け完了である。
あとは、イヤーパッド部3の取り付け位置を所望の位置に移動させればよい。
以上によれば、傾斜状爪部23aの下を通過させるとき以外は、イヤーパッド部3を特に凹所22に押し当てる必要はなく、図1の白抜矢印方向に「カチカチ」と音をたてながら、イヤーパッド部3を嵌合レール24に沿って動かすことができる。
傾斜状爪部23a近傍までイヤーパッド部3をスライドさせたら、取り付け時と同様にイヤーパッド部3の背面を傾斜部20bに押し当て、作動子31のほとんどが作動子保持部33内に没した状態にしてスライドさせる。傾斜状爪部23aに引っかかることなく、イヤーパッド部3の係止部30の嵌合レール24への係止状態が解除され、イヤーパッド部3を取り外すことができる。
以上によれば、傾斜状爪部23aの存在により、イヤーパッド部3が嵌合レール24から容易に外れてしまうことがないものでありながら、イヤーパッド部3を傾斜状爪部23aが形成された挿入口24a付近でのみ押圧しながらスライドすればよいので、イヤーパッド部3をバンド本体20から容易に着脱をすることができる。
こうしてヘッドホン1のヘッドバンド部2を服を着替えるようにその日のファッションや気分にあわせて変えることができる。
また付け替え自在なヘッドバンド部2の個数、デザインも上述したように図5(a)に限定されるものではなく、ヘッドバンド部2字体にブランド名などが掘り込み形成されているものでもよいことはいうまでもない。
2 ヘッドバンド部
2a 端部
21 凹溝部
23a 傾斜状爪部
24 嵌合レール
24a 差込口
3 イヤーパッド部
30 係止部
31 作動子
Claims (3)
- 略U字状に形成されたヘッドバンド部と、該ヘッドバンド部に対して着脱自在に構成されるイヤーパッド部とを備え、
前記ヘッドバンド部の両端部には、前記イヤーパッド部に形成された係止部が係止された状態でスライド自在とした嵌合レールが形成されるとともに、前記嵌合レールの間には前記ヘッドバンド部の幅方向に沿って形成された凹溝部が略平行に複数並設され、
前記イヤーパッド部の背面側には、バネ付勢されて出没自在に保持された作動子が設けられており、
前記イヤーパッド部を前記嵌合レールの係止部に係止させた状態でスライドさせることにより前記作動子が前記凹溝部に嵌まりこみ、前記ヘッドバンド部に装着されたイヤーパッド部を位置決め自在としたことを特徴とするヘッドホン。 - 請求項1において、
前記ヘッドバンド部は2.5〜5.0cmの幅広に形成されていることを特徴とするヘッドホン。 - 請求項1または請求項2において、
前記嵌合レールの挿入口には、傾斜状爪部が形成されていることを特徴とするヘッドホン。
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