JP3165374B2 - 化合物半導体の電極の形成方法 - Google Patents

化合物半導体の電極の形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒化ガリウム系II
I-V族間化合物半導体の電極の形成方法に関し、特に、
窒化ガリウム系III-V族間化合物半導体のドライエッチ
ング技術を用いた電極の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、GaN、Inx Ga1-x N、Ga
x Al1-x Nといった、窒化ガリウム系化合物半導体
が、青色発光ダイオード(LED)や青色レーザーダイ
オード(LD)の材料として、注目されている。この化
合物半導体を使うことによって、これまで十分高い発光
強度を得ることが困難であった青色光を発するLEDや
LDを得ることが可能となってきた。
【0003】窒化ガリウム系化合物半導体を使った青色
発光素子としては、例えば、特開平5−63266に記
載されているようなものがあった。図16に、このよう
な従来のLEDの構造を示す。すなわち、青色発光素子
2は、サファイヤ基板100の上にバッファ層201を
介して積層されたn型GaN半導体層202、p型Ga
N半導体層203からなっている。これらn型GaN半
導体層202、p型GaN半導体層203間の空乏層
に、キャリアを注入することによって発光を行うことが
できる。このような青色発光素子を製造するには、先ず
サファイヤ基板100を用意し、その上にMO−CVD
法等を用いて窒化ガリウムからなる各半導体層201,
202,203を積層していく。その後、その積層基板
をCVDの反応室から取り出して、窒化ガリウム半導体
の積層体に必要なエッチングを施す。最後に、その積層
基板を、適当な大きさに切り分けて個々のチップを分離
する。
【0004】窒化ガリウム系半導体は、化学的に非常に
安定で、塩酸、硫酸、フッ化水素酸等の酸やそれらの混
合液には溶解せず、現状ではウェットエッチングは不可
能である。従って、ドライエッチングを用いなければな
らない。その様なドライエッチングとしては、特開平1
−278025号又は特開平1−278026号に記載
されている方法がある。これらの公報においては、四塩
化炭素(CCl4 )又は2フッ化2塩化炭素(CCl2
2 )ガスによるドライエッチングが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2フッ
化2塩化炭素(CCl2 2 )は、フロンガス規制の対
象となっており、排ガスの処理等の取り扱いが難しく、
特別な配慮を行う必要がある。一方、四塩化炭素(CC
4 )を用いた方法では、その様な問題はないが、2フ
ッ化2塩化炭素(CCl2 2 )を用いた方法に比較し
て、エッチング速度が非常に遅く生産性があがらないと
いう他の問題がある。更に、常温では液体のため圧力や
流量を一定に維持することが困難で取扱が厄介だという
問題もある。
【0006】従って、本発明の目的は、操作が容易で適
用範囲の広い窒化ガリウム系化合物半導体のドライエッ
チングを用いた電極の形成方法を提供することである。
【0007】本発明の他の目的は、上記窒化ガリウム系
化合物半導体のドライエッチング方法を用いて、製造歩
留りが高く、高品質な窒化ガリウム系青色発光素子を得
ることが可能な電極の形成方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する為
に、本発明は、インジウム(In)を含む窒化ガリウム
系半導体層を少なくとも1層含む窒化ガリウム系半導体
層からなる多層構造を堆積する工程と、三塩化ホウ素
(BCl3 )と塩素(Cl2 )を含むエッチングガスに
よって、この多層構造をインジウム(In)を含む窒化
ガリウム系半導体層を貫通するようにエッチングするこ
とにより電極形成用溝部を形成し、この電極形成用溝部
の底部にn型の窒化ガリウム系半導体層の一部を露出す
る工程と、電極形成用溝部の底部に金属層を選択的に形
成し、オーミック電極を構成する工程とからなる化合物
半導体の電極の形成方法であることを第1の特徴とす
る。
【0009】本発明の第1の特徴によれば、オーミック
電極のコンタクト抵抗が、従来技術によるコンタクト抵
抗より、1桁から2桁低い10-4〜10-5Ωcm2 が実
現できる。これは本発明のプラズマエッチングによる溝
部の底部に露出したn型の窒化ガリウム系半導体層のダ
メージが少ないことや、エッチング時に窒素の空孔がで
き、この窒素の空孔がn型となるためエッチング表面の
キャリア密度が増加するためと考えられる。また、本発
明の第1の特徴によれば、フロンガス規制の対象となる
ようなエッチングガスを使うことのないドライエッチン
グを用いた電極の形成方法が実現できる。
【0010】本発明の第1の特徴において、多層構造
は、インジウム(In)を含む窒化ガリウム系半導体層
の上にp型の窒化ガリウム系半導体層が堆積されてお
り、電極形成用溝部は、このp型の窒化ガリウム系半導
体及びインジウム(In)を含む窒化ガリウム系半導体
層を貫通するようにエッチングして形成することが好ま
しい。特定のn型の窒化ガリウム系半導体については、
三塩化ホウ素(BCl3 のみでもある程度のエッチン
グ効果は期待できるが、p型の窒化ガリウム系半導体の
場合は、これをエッチングするには、上記の2つのエッ
チングガスが不可欠であるからである。
【0011】本発明の第2の特徴は、第1導電型の窒化
ガリウム系半導体から成る第1のクラッド層と、この第
1のクラッド層の上部の、インジウム(In)を含む実
質的に真性の窒化ガリウム系半導体から成る活性層と、
この活性層の上部の第2導電型の窒化ガリウム系半導体
から成る第2のクラッド層から少なくともなる多層構造
を堆積する工程と、三塩化ホウ素(BCl3 )と塩素
(Cl2 )を含むエッチングガスによって第2のクラッ
ド層および活性層をエッチングすることにより電極形成
用溝部を形成し、この電極形成用溝部の底部に第1導電
型の窒化ガリウム系半導体層の一部を露出する工程と、
電極形成用溝部の底部に金属層を選択的に形成し、オー
ミック電極を構成する工程とからなる化合物半導体の電
極の形成方法であることである。ここで、「実質的に真
性」とは故意には不純物を添加(ドープ)していないと
いう意である。また、「第1導電型」と「第2導電型」
とは互いに反対導電型である。
【0012】本発明の第2の特徴によれば、第1の特徴
と同様に、オーミック電極のコンタクト抵抗が、従来技
術による値より、1桁から2桁低い10-4〜10-5Ωc
2が実現できる。これは本発明のプラズマエッチング
による溝部の底部に露出したn型の窒化ガリウム系半導
体層のダメージが少ないことや、エッチング時に窒素の
空孔ができ、この窒素の空孔がn型となるためエッチン
グ表面のキャリア密度が増加するためと考えられる。ま
た、本発明の第2の特徴によれば、フロンガス規制の対
象となるようなエッチングガスを使うことのないドライ
エッチングを用いた電極の形成方法が実現できる。
【0013】本発明の第2の特徴において、多層構造を
堆積する工程と電極形成用溝部を形成する工程の間に、
三塩化ホウ素(BCl3 )と塩素(Cl2 )を含むエッ
チングガスによって、第2のクラッド層および活性層を
少なくともエッチングし、スクライブラインのメサエッ
チングを行うことが好ましい。窒化ガリウム系半導体で
は、従来は良好なメサエッチングはできなかったのであ
るが、本発明の第2の特徴によれば、窒化ガリウム系半
導体の積層体が形成された基板を、多数のチップに切り
分ける際、予め、窒化ガリウム系半導体の積層体に溝を
つけておき、その切り口で半導体の特性が悪影響を受け
ることを防止できる。
【0014】上記の本発明の第1及び第2の特徴におい
て、エッチングは平行平板型プラズマエッチング装置を
用いたプラズマエッチングであり、以下のような条件で
エッチングすることが好ましい: (イ)エッチング圧力は5Paよりは十分小さな1Pa
近傍の圧力である; (ロ)エッチングに用いるプラズマを発生させるための
高周波電力は60W乃至120Wである; (ハ)三塩化ホウ素(BCl3 )と塩素(Cl2 )が夫
々20%以上含まれている; (ニ)三塩化ホウ素(BCl3 )の流量が実質的に50
sccm、塩素(Cl2 )の流量が実質的に5sccmである。
【0015】このような条件でエッチングすれば、ダメ
ージが少ないエッチングが可能となる。そして、最適な
エッチング条件とすることにより、p型GaN,n型G
aN,p型Inx Ga1-x N,n型Inx Ga1-x N,
p型Inx Aly Ga1-x-yN,n型Inx Aly Ga
1-x-y NおよびSiO2 のエッチングレートをほぼ同程
度の値にすることが出来る。この結果、アンダーカット
も少なく、ほぼ垂直の側壁を有したU溝を形成すること
が可能である。
【0016】さらに、エッチング時のダメージを少なく
するためには、エッチングガスの流量を、エッチングの
終了時の直前において変更することが好ましい。例えば
三塩化ホウ素(BCl3 )の流量を実質的に50sccmか
ら5sccmへ徐々に減らしていき、塩素(Cl2 )の流量
を実質的に5sccmから10sccmへ徐々に増やしていけば
良い。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を用いながら説明する。
【0018】図1を参照して、本発明による窒化ガリウ
ム系半導体のエッチング方法を説明する。図1は、本発
明によるドライエッチングを行なうことのできる平行平
板型プラズマエッチング装置の概略図である。このプラ
ズマエッチング装置10は、真空チャンバ11、第1の
反応ガス導入管12、第2の反応ガス導入管13、排気
管14、第1の電極15、第2の電極16、第2の電極
16上に載置された石英板17とからなっている。石英
板17は第2の電極16からエッチング用試料を絶縁す
ると共に第2の電極16からの金属のコンタミネーショ
ンを防止するための電極カバーの役割を果たしている。
図1においてエッチング用試料、すなわち窒化ガリウム
系半導体の積層体をその表面に形成したサファイヤ基板
100を、石英板17上に載置した後、真空チャンバ1
1内を1×10-2Pa程度迄、排気する。そして、第1
の反応ガス導入管12から三塩化ホウ素(BCl3 )を
50sccmで、第2の反応ガス導入管13から塩素(Cl
2 )を5sccmで導入すると共に、第1の電極15と第2
の電極16間に、 13.56MHz の高周波(RF)電力が供
給される。すると、真空チャンバ11内に反応ガスのプ
ラズマが生成され、窒化ガリウム系半導体の積層体のド
ライエッチングを行なうことができる。ドライエッチン
グ中、エッチング圧力は1Paで、基板温度は5℃に保
たれる。エッチング圧力の調整は排気管14と真空ポン
プの間に接続されたバタフライバルブ等のコンダクタン
ス調整バルブにより調整すればよい。基板温度を5℃に
保つのは、後述するように、選択エッチングに用いるマ
スク材のレジストの耐性を保つためと、高温によるレジ
ストの変質を防止し、剥離が困難になるトラブルを防ぐ
ためである。
【0019】まず、第1の反応ガス導入管12から供給
されるBCl3 と、第2の反応ガス導入管13から供給
されるCl2 との流量比を色々変えて、エッチングレー
トがどのように変化するかを説明する。ある種のn型の
窒化ガリウム系半導体の場合は、BCl3 のみでもある
程度のエッチング効果は期待できる。しかし、その他の
窒化ガリウム系半導体、特にp型の窒化ガリウム系半導
体をエッチングするには、これら2つのエッチングガス
が不可欠である。エッチング圧力1Pa,RF出力12
0Wにおいて、BCl3 とCl2 との流量比を色々変え
た場合のp型の窒化ガリウム系半導体の、エッチングレ
ートがどのように変化するかを調べた結果を図2に示
す。図2から明らかなように、Cl2 /(Cl2 +BCl
3 )が0.02から0.8の時にのみ、高いエッチング
レートが得られ、ドライエッチングの効果が現れること
が分かる。より詳細に説明すると、反応ガスにCl2
1%以上含まれていれば、期待するドライエッチングの
効果が現われることが分かる。これは、p型の窒化ガリ
ウム系半導体をエッチングするには、Cl2 の反応性と
BCl3 のスパッタの効果が、相乗的に現れる必要があ
るためと思われる。
【0020】図3はRF出力120W、エッチング圧力
5Paにおいて、Cl2 の流量を5sccm一定とした場合
のp型の窒化ガリウム系半導体のエッチングレートのB
Cl3 の流量依存性を示す図で、BCl3 が10sccm以
上でほぼ一定のエッチングレートが得られることがわか
る。図4はRF出力120W、エッチング圧力5Paに
おいて、BCl3 の流量を5sccm一定とした場合のp型
の窒化ガリウム系半導体のエッチングレートのCl2
量依存性を示す図で、Cl2 5sccm付近で最大値に達し
た後、除去にエッチングレートは低下していることがわ
かる。図5はp型の窒化ガリウム系半導体のエッチング
レートの真空チャンバー11内の圧力依存性、すなわち
エッチング圧力依存性を、RF出力120W、BCl3
流量5sccm,Cl2 流量5sccmにおいて測定した結果
で、エッチング圧力1Paでほぼ最大のエッチングレー
トとなり、さらに圧力を高くするとエッチングレートは
徐々に低下することがわかる。図6はエッチング圧力5
Pa,BCl3 流量5sccm,Cl2 流量5sccmにおける
p型の窒化ガリウム系半導体のエッチングレートの第1
の電極15と第2の電極16の間に印加するRF電力依
存性、すなわち、RF出力依存性を示す図である。エッ
チングレートはほぼRF出力に比例して増大しているこ
とがわかる。図2〜6に示した条件のうち、エッチング
レートの高い条件ではp型GaN,n型GaN,p型I
x Ga1-x N,n型Inx Ga1-x N,p型Inx
y Ga1-x-y N,n型Inx Aly Ga1-x-y Nおよ
びSiO2 のエッチングレートはほぼ同程度のエッチン
グレートである。
【0021】以上説明したように、BCl3 とCl2
を用いたプラズマエッチングによれば、フロンガス規制
の対象となるようなエッチングガスを使うことなく、G
aN系の化合物半導体、特にInを含むGaN系の化合
物半導体に適用可能なドライエッチングが実現する。
又、エッチング速度も、十分大きく、生産効率も高くな
る。これらのことから、本発明では、BCl3 流量50
sccm,Cl2 流量5sccm,エッチング圧力1Pa,RF
出力120Wを最適な窒化ガリウム系半導体のエッチン
グ条件として選定した。この条件によるプラズマエッチ
ングはアンダーカットも少なく、ほぼ垂直の側壁を有し
たU溝を形成することが可能で、しかもエッチング時の
半導体基板に与えるダメージも少ない。
【0022】次に図7,図8および図9〜13を参照し
て、上記のドライエッチングを用いた本発明による窒化
ガリウム系化合物半導体青色発光ダイオードの製造方法
を説明する。図7は本発明の製造方法による窒化ガリウ
ム系化合物半導体青色発光ダイオード1の組立工程直前
の断面図である。図7に示すようにサファイヤ基板10
0の上に、n型の窒化ガリウム系半導体バッファ層10
1、n型の窒化ガリウム系半導体コンタクト層102が
形成され、その上に、n型の窒化ガリウム系半導体クラ
ッド層103、窒化ガリウム系半導体活性層104、p
型の窒化ガリウム系半導体クラッド層105、p型の窒
化ガリウム系半導体コンタクト層106及びn型の窒化
ガリウム系半導体コンタクト層102に接続したn側オ
ーミック電極108とp型の窒化ガリウム系半導体クラ
ッド層105に接続したp側オーミック電極107が形
成されている。n側オーミック電極107はp型半導体
コンタクト層106の表面からp型半導体クラッド層1
05,活性層104,n型半導体クラッド層103を貫
通して設けられた溝部の底部にn型半導体コンタクト層
102を露出させ、n型半導体コンタクト層102とオ
ーミック接触するように形成されている。より具体的に
は各層101〜106に用いる窒化ガリウム系半導体と
して、Inx Aly Ga1-x-y N化合物半導体を用いて
いる。これは、その組成x,yを調整することで、広範
囲の青色発光を実現することができるからである。ここ
で、組成x,yは、0 ≦ x ≦ 1、0 ≦ y ≦ 1 と、
x + y≦ 1 を満たしている。
【0023】n型の窒化ガリウム系半導体バッファ層1
01は、窒化ガリウム系半導体コンタクト層102と、
サファイヤ基板100との格子間の不整合を緩和するも
のである。Inx Aly Ga1-x-y Nの各組成値は、例
えば、0 ≦ x ≦ 1、0 ≦ y≦ 1 好ましくは、0 ≦ x
≦ 0.5、0 ≦ y ≦ 0.5 に選ばれる。n型の窒化ガ
リウム系半導体コンタクト層102は、n側オーミック
電極108に対して良好なオーミック接触を得るための
ものである。Inx Aly Ga1-x-y Nの各組成値は、
n型の窒化ガリウム系半導体コンタクト層102の場
合、例えば、0≦ x ≦ 1、0 ≦ y ≦ 1 好ましく
は、0 ≦ x ≦ 0.3、0 ≦ y ≦ 0.3 に選ばれる。や
はり、n型とするために、シリコン(Si)やセレン
(Se)といった不純物が添加されているが、その不純
物密度は、6 x 1018cm-3である。n型の窒化ガリウム系
半導体クラッド層103は、発光領域を形成するpin
接合のn側を構成する。n型半導体クラッド層103に
用いるInx Aly Ga1-x-yNの各組成値は、発光さ
せたい波長によって適宜調整されるが、例えば、0 ≦ x
≦ 1、0 ≦ y ≦ 1好ましくは、0 ≦ x ≦ 0.3、0.1
≦ y ≦ 1 に選ばれる。又、やはり、n型とするため
に、SiやSeといった不純物が添加されているが、そ
の不純物密度は、3 x 1018cm-3である。窒化ガリウム系
半導体活性層104は、発光領域の中心となる領域を形
成する層で故意には不純物をドープしていない層、すな
わち実質的に真性半導体の層である。活性層104に用
いるInx Aly Ga1-x-y Nの各組成値は、発光させ
たい波長によって適宜調整されるが、例えば、0 ≦ x
≦ 1、0 ≦ y ≦ 1 好ましくは、0 ≦ x ≦ 0.6、0
≦y ≦ 0.5 に選ばれる。p型の窒化ガリウム系半導
体クラッド層105は、発光領域を形成するpin接合
のp側を構成する。p型半導体クラッド層105に用い
るInx Aly Ga1-x-y Nの各組成値は、n型の窒化
ガリウム系半導体クラッド層103及び窒化ガリウム系
半導体活性層104との関係で、発光させたい波長によ
って適宜調整されるが、例えば、0 ≦ x ≦ 1、0 ≦ y
≦ 1 好ましくは、0 ≦ x ≦ 0.3、0.1 ≦ y ≦
1.0 に選ばれる。又、p型とするために、マグネシュ
ーム(Mg)、ベリリューム(Be)、亜鉛(Zn)と
いった不純物が添加されている。不純物密度は、3 x 10
18cm-3である。p型の窒化ガリウム系半導体コンタクト
層106は、p側オーミック電極107へのコンタクト
面を設けるためのものである。p型半導体コンタクト層
106に用いるInx Aly Ga1-x-y Nの各組成値
は、例えば、0 ≦ x ≦ 1、0 ≦ y ≦ 1 好ましく
は、0 ≦ x ≦ 0.3、0 ≦ y ≦ 0.3 に選ばれる。
又、p型とするために、やはりMg、Be、Znといっ
た不純物が添加されている。不純物密度は、8 x 1018cm
-3である。
【0024】p側オーミック電極107は、窒化ガリウ
ム系半導体活性層104の発光にたいして透明な電極で
ある。具体的には、ITO(インジューム・ティン・オ
キサイド)のような金属と酸素の化合物から形成される
が、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、白金
(Pt)、パラジウム(Pd)等の金属を十分薄く形成
してもよい。n側オーミック電極108は、もう一方の
電極であるが、特に透明である必要はない。例えば、チ
タン(Ti)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、パラ
ジウム(Pd)、アルミニウム(Al)等の金属で形成
してもよい。
【0025】以上の設定では、Inx Aly Ga1-x-y
Nの各組成値は、n型の窒化ガリウム系半導体クラッド
層103及びp型の窒化ガリウム系半導体クラッド層1
05のバンドギャップが、窒化ガリウム系半導体活性層
104のバンドギャップよりも大きくなるよう決められ
ている。このようにすることによって、窒化ガリウム系
半導体活性層104へ注入されるキャリアの量を多く
し、発光強度を更に向上させることができる。
【0026】次に図7に示した青色発光ダイオードの製
造方法を図8および図9〜13を用いて説明する。
【0027】a)サファイヤ基板100の上にMO−C
VD等を用いて図9に示すようにn−Inx Aly Ga
1-x-y Nバッファ層101,n−Inx Aly Ga
1-x-y Nコンタクト層102,n−Inx Aly Ga
1-x-y Nクラッド層103,ノンドープInx Aly
1-x-y N活性層104,p−Inx Aly Ga1-x-y
Nクラッド層105,p−Inx Aly Ga1-x-y Nコ
ンタクト層106を連続的に積層する。例えば、nクラ
ッド層103の厚さは0.1μm,活性層104の厚さ
は0.2μm,pクラッド層105の厚さは0.5μ
m,pコンタクト層106の厚さは0.1μmとする。
図8に、これらの各層を連続成長するためにMO−CV
D装置の概略の一例を示す。この装置は高周波(RF)
誘導加熱方式の減圧CVD炉で、真空チャンバ20と、
その中に設けられた基板ホルダ21と、反応ガス導入管
22と、排気管23と、基板ホルダ21に置かれた基板
を加熱する高周波コイルとからなっている。ただし高周
波コイルは簡単化のため図示を省略している。図8を用
いた連続エピタキシャル成長は先ず、基板ホルダ21に
サファイヤ基板100を載置し、真空チャンバ20内を
10-2〜10-5Paまで排気する。その後、高周誘導加
熱によりサファイア基板100を昇温し、所定の温度に
維持すると共に、有機金属を含む反応ガスを導入する。
反応ガスとしては、例えば、850℃〜1050℃の基
板温度においてGa(CH33 、In(CH33 、Al(CH3
3 及びNH3等を用いればよく、これらの原料ガスは水素
や窒素等からなるキャリアガスと共に導入される。成長
圧力は、約1Paである。このようにして、バッファ層
101〜コンタクト層106までの窒化ガリウム系半導
体の連続成長が行われる。その際、反応ガスの夫々の成
分比率を切り替えて、各層の成分比を調節する。又、不
純物を添加するために、適宜モノシラン(SiH4)やビス
シクロペンタディエニールマグネシウム(Cp2Mg)等を
導入する。
【0028】(b)次にその上部にバッファ層101〜
コンタクト層106が連続的に堆積したサファイア基板
100をCVD炉から取り出し、p−Inx Aly Ga
1-x-y Nコンタクト層106の上部にスパッタリング法
又はCVD法等を用いてエッチング用マスクとしての酸
化膜(SiO2 膜)111を形成する。SiO2 膜を形
成するためのCVD法はプラズマCVD法、光CVD
法、熱CVD法のいずれでもよい。そして図10に示す
ように所定のフォトリソグラフィー技術により酸化膜1
11の上にフォトレジスト112のパターニングをす
る。フォトレジストは例えばAZ等のポジレジストを用
いればよい。酸化膜は例えば300nmの厚さ、フォト
レジストは例えば3μmの厚さとする。
【0029】(c)図10に示すフォトレジスト112
と酸化膜111からなる2層マスクをプラズマエッチン
グ用マスクとして図11に示すようにCl2 及びBCl
3 を用いた平行平板型プラズマエッチングによりp−コ
ンタクト層106,p−クラッド層105,ノンドープ
活性層104,nクラッド層103をエッチングし、深
さ1.2μmのU溝113を形成し、nコンタクト層1
02が露出させる。nコンタクト層102の一部をさら
にエッチングしてもよい。このプラズマエッチングはB
Cl3 の流量50sccm,Cl2 の流量5sccm,エッチン
グ圧力1Pa,RE出力120Wで10分間行なえばよ
い。
【0030】(d)プラズマエッチング用マスク材とし
て用いたフォトレジスト112をNaOHで除去し、酸
化膜111をHFで除去後、基板を洗浄する。所定のス
ライトエッチングを行ったpコンタクト層106の上
に、CVD法あるいはスパッタリング法によりp側オー
ミック電極107用のITO膜を形成する。このp側オ
ーミック電極107のパターンニングはいわゆるリフト
・オフ法によるもので、ITO膜107の堆積の前に、
ITO膜107がコンタクトする部分以外の半導体層を
フォトレジスト114で被膜してから、図12に示すよ
うにITO膜107を堆積する。この後フォトレジスト
114を除去すればpコンタクト層106の上部のみに
p側オーミック電極107のパターンが形成される。
【0031】(e)次に図13に示すようにU溝の底部
にn側オーミック電極108を形成する。n側オーミッ
ク電極108の形成もリフト・オフ法を用いる。すなわ
ちn側オーミック電極108形成部分以外をフォトレジ
スト115でカバーし、チタン(Ti),ニッケル(N
i),アルミニウム(Al)等の金属材料108をスパ
ッタリング法又は真空蒸着法で堆積し、その後フォトレ
ジストを除去すれば、U溝の底部のみにn側オーミック
電極108が形成できる(図7参照)。
【0032】(f)このようにして、青色発光素子の基
本構造が完成した後、ダイシング工程を行う。すなわち
ダイアモンドカッターで前もってメサエッチングされた
スクライブライン上を切断し、適当な大きさに切り分け
て多数のチップを得る。そしてこれらのチップを所定の
ステム(ワイヤーフレーム)にマウントし、ワイヤボン
ディング後モールディングすれば本発明の青色LEDが
完成する。
【0033】なお、上記の説明で省略したが、ダイシン
グ用のスクライブラインのメサエッチングは、上記
(b),(c)で説明したU溝113のエッチングの前
に行う。すなわち上記(a)の連続エピタキシーの直後
にSiO2 膜を堆積し、SiO2膜とフォトレジストの
2層マスクを用いて、BCl3 とCl2 を用いたドライ
エッチングで行う。これは、窒化ガリウム系半導体の積
層体が形成された基板を、多数のチップに切り分ける
際、その切り口で半導体の特性が悪影響を受けるので、
予め窒化ガリウム系半導体の積層体に溝をつけておくの
である。これはメサ型の半導体一般で行われていること
であるが窒化ガリウム系半導体では、従来は良好なメサ
エッチングはできなかったのである。本発明において
は、カットを行うスクライブラインの位置に沿って、n
型の窒化ガリウム系半導体クラッド層103、窒化ガリ
ウム系半導体活性層104、p型の窒化ガリウム系半導
体クラッド層105、p型の窒化ガリウム系半導体コン
タクト層106をプラズマエッチングによって容易かつ
正確に部分的に取り除くことができる。この後、フォト
レジストとSiO2 膜とを除去し、基板表面を洗浄後、
上記(b)で説明したSiO2 膜111のCVDを行な
えばよい。結局メサエッチングをドライエッチングで行
う場合は、SiO2 膜の形成を2回行うことになる。
【0034】即ち、本発明のBCl3 +Cl2 ガスを用
いたプラズマエッチングによれば、エッチング表面とな
るnコンタクト層102のコンタクト抵抗が、通常成長
されたコンタクト層のコンタクト抵抗10-3Ωcm2
り、1桁から2桁低い10-4〜10-5Ωcm2 が実現で
きる。これは本発明のプラズマエッチングによるnコン
タクト層のダメージが少ないことや、エッチング時窒素
の空孔ができ、この窒素の空孔がn型となるためエッチ
ング表面のキャリア密度が増加するためと考えられる。
したがって本発明によれば、高発光効率の発光素子が実
現できる。更に、エッチングダメージを少なくするため
には、エッチング終了にかけて、ガス流量を変えれば良
い。例えば、BCl3 を50sccmから5sccmへ徐々に減
らしていき、同時にCl2 を5sccmから10sccmへ徐々
に増やしていくことでそれが実現される。
【0035】上記説明では青色LEDについて説明した
が、青色LDでも同様に高効率で製造歩留りの高い製品
が実現できる。
【0036】次に図14(a)及び図14(b)を参照
して、本発明による化合物半導体の電極の形成方法の別
の例を説明する。図14(a)は青色発光素子の平面
図、図14(b)は図14(a)のA−A断面図であ
る。
【0037】図14(b)に示すようにサファイヤ基板
700の上に、n型の窒化ガリウム系半導体バッファ層
701、窒化ガリウム系真性半導体層702が形成さ
れ、その上に、n型の窒化ガリウム系半導体コンタクト
層703、窒化ガリウム系半導体活性層704、p型の
窒化ガリウム系半導体クラッド層705、p型の窒化ガ
リウム系半導体コンタクト層706及びn型の窒化ガリ
ウム系半導体コンタクト層703に接続したn側オーミ
ック電極708とp型の窒化ガリウム系半導体コンタク
ト層706に接続したp側オーミック電極707及びパ
ッド710が形成されている。又、パッド710とp型
の窒化ガリウム系半導体コンタクト層706との直接の
接触は、酸化シリコン層709によって避けられてい
る。更に、p側オーミック電極707の上部には、酸化
シリコン層711の保護膜が設けられている。
【0038】1例として、サファイヤ基板700の厚み
は70μm、n型の窒化ガリウム系半導体バッファ層7
01の厚みは30−40nm、窒化ガリウム系真性半導
体層702の厚みは4μm、n型の窒化ガリウム系半導
体コンタクト層703の厚みは4μm、窒化ガリウム系
半導体活性層704の厚みは0.2μm、p型の窒化ガ
リウム系半導体クラッド層705の厚みは0.4μm、
p型の窒化ガリウム系半導体コンタクト層706の厚み
は0.1μmである。n側オーミック電極708は、金
(Au)とチタン(Ti)との2重層となっており、チ
タン(Ti)が直接n型の窒化ガリウム系半導体コンタ
クト層703に接続し、金(Au)がコンタクト表面を
形成する。パッド710は、n側オーミック電極708
と同様に、金(Au)とチタン(Ti)との2重層とな
っている。又、p側オーミック電極707は、ニッケル
(Ni)/金(Au)/ニッケル(Ni)の3重層又は
金(Au)/ニッケル(Ni)の2重層となっている。
【0039】又、n型の窒化ガリウム系半導体コンタク
ト層703の不純物密度は2x1018cm-3乃至2x1019cm
-3、p型の窒化ガリウム系半導体クラッド層705の不
純物密度は1x1018cm-3乃至5x1018cm-3、p型の窒化
ガリウム系半導体コンタクト層706の不純物密度は2
x1018cm-3乃至1x1019cm-3である。
【0040】窒化ガリウム系半導体活性層704に用い
る窒化ガリウム系半導体としては、Inx Aly Ga
1-x-y N化合物半導体を用いている。その組成x,yを
調整することで、広範囲の青色発光を実現することがで
きる。組成x,yは、0 ≦ x≦ 1、0 ≦ y ≦ 1 と、
x + y ≦ 1 を満たしている。その他の窒化ガリウム系
半導体は、GaNを基本としている。
【0041】又、n型の窒化ガリウム系半導体コンタク
ト層703迄のエッチングは、最初の例で既に述べた方
法によって行う。尚、ドライエッチングの場合、エッチ
ング形状は、任意に制御性よくできるので、図14
(a)に示したような形状も容易に形成可能となってい
る。
【0042】次に図15(a)及び図15(b)を参照
して、本発明による化合物半導体の電極の形成方法の更
に別の例を説明する。ここでは青色半導体レーザーダイ
オード(LD)について説明する。図15(a)は青色
LDの平面図、図15(b)は図15(a)のA−A断
面図である。
【0043】図15(b)に示すようにサファイヤ基板
800の上に、n型の窒化ガリウム系半導体バッファ層
801、窒化ガリウム系真性半導体層802が形成さ
れ、その上に、n型の窒化ガリウム系半導体コンタクト
層803、窒化ガリウム系半導体クラッド層804、窒
化ガリウム系真性半導体活性層805、p型の窒化ガリ
ウム系半導体の第1クラッド層806、p型の窒化ガリ
ウム系半導体層807、p型の窒化ガリウム系半導体の
第2クラッド層808、p型の窒化ガリウム系半導体キ
ャップ層809、p型の窒化ガリウム系半導体コンタク
ト層810、n型の窒化ガリウム系半導体コンタクト層
803に接続したn側オーミック電極811、及びp型
の窒化ガリウム系半導体コンタクト層810に接続した
p側オーミック電極812が形成されている。
【0044】各層801−810は、夫々Inx Aly
Ga1-x-y Nの組成の窒化ガリウム系半導体からなって
おり、夫々の組成値は、例えば、0 ≦ x ≦ 1、0 ≦ y
≦1 好ましくは、0 ≦ x ≦ 0.3、0 ≦ y ≦ 0.3
に選ばれる。又、p型の窒化ガリウム系半導体コンタ
クト層810を積層する前に、p型の窒化ガリウム系半
導体の第2クラッド層808とp型の窒化ガリウム系半
導体キャップ層809は、適当な幅にエッチングされ、
エッチング部分にInx Aly Ga1-x-y Nの組成の高
抵抗窒化ガリウム系半導体層813が形成され、その上
でp型の窒化ガリウム系半導体コンタクト層810が積
層される。
【0045】窒化ガリウム系真性半導体活性層805
は、量子井戸として形成されており、単層の場合10n
m−50nmの厚みであり、複数層の場合には1nm−
10nmの異なるバンドギャップの層を10数層交互に
積層して形成する。
【0046】各層801〜810に用いる窒化ガリウム
系半導体としては、Inx Aly Ga1-x-y Nの組成の
化合物半導体を用いている。ここで各組成値は、例え
ば、0≦ x ≦ 1、0 ≦ y ≦ 1 好ましくは、0 ≦ x
≦ 0.3、0.1 ≦ y ≦ 1 に選ばれるが、一般に窒化
ガリウム系真性半導体活性層805のバンドギャップ
が、それを挟むクラッド層のバンドギャップよりも小さ
くなるようにしなければならない。
【0047】又、n型の窒化ガリウム系半導体コンタク
ト層803迄のエッチングは、最初の例で既に述べた三
塩化ホウ素(BCl3 )と塩素(Cl2 )を含むエッチ
ングガスを使用した方法によって行う。更に、このレー
ザーダイオード(LD)の共振器端面、即ち図15
(a)で上下端、図15(b)で紙面に平行な面も、同
様の方法で行う。
【0048】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明のBC
3 +Cl2 ガスを用いたプラズマエッチングによれ
ば、エッチング表面となるnコンタクト層102のコン
タクト抵抗が、通常成長されたコンタクト層のコンタク
ト抵抗10-3Ωcm2 より、1桁から2桁低い10-4
10-5Ωcm2 が実現できる。これは本発明のプラズマ
エッチングによるnコンタクト層のダメージが少ないこ
とや、エッチング時窒素の空孔ができ、この窒素の空孔
がn型となるためエッチング表面のキャリア密度が増加
するためと考えられる。
【0049】この結果、高品質の青色発光ダイオード等
を簡単かつ高歩留りで製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドライエッチングを行なう装置を示す
模式図である。
【図2】本発明のドライエッチングにおけるエッチング
レートの流量比依存性を示す図である。
【図3】本発明のドライエッチングにおけるエッチング
レートの三塩化ホウ素の流量依存性を示す図である。
【図4】本発明のドライエッチングにおけるエッチング
レートの塩素の流量依存性を示す図である。
【図5】本発明のドライエッチングにおけるエッチング
レートの圧力依存性を示す図である。
【図6】本発明のドライエッチングにおけるエッチング
レートの高周波電力依存性を示す図である。
【図7】本発明による窒化ガリウム系化合物半導体青色
発光ダイオードの半導体チップの層構造を示す断面図で
ある。
【図8】本発明による窒化ガリウム系化合物半導体の層
構造を形成するMOCVD装置を示す概略図である。
【図9】本発明による窒化ガリウム系化合物半導体青色
発光ダイオードの半導体チップの製造方法を説明する工
程断面図である。
【図10】本発明による窒化ガリウム系化合物半導体青
色発光ダイオードの半導体チップの製造方法を説明する
工程断面図である。
【図11】本発明による窒化ガリウム系化合物半導体青
色発光ダイオードの半導体チップの製造方法を説明する
工程断面図である。
【図12】本発明による窒化ガリウム系化合物半導体青
色発光ダイオードの半導体チップの製造方法を説明する
工程断面図である。
【図13】本発明による窒化ガリウム系化合物半導体青
色発光ダイオードの半導体チップの製造方法を説明する
工程断面図である。
【図14】(a)は本発明による方法で作成した青色発
光素子の平面図、(b)は(a)のA−A断面図であ
る。
【図15】(a)は青色半導体レーザーダイオード(L
D)の平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図16】従来の窒化ガリウム系化合物半導体青色発光
ダイオードの半導体チップの層構造の断面図である。
【符号の説明】
10 プラズマエッチング装置 11 真空チャンバ 13 反応ガス導入管 14 排気管 15 第1の電極 16 第2の電極 17 石英板 100、700 サファイヤ基板 101、801 n型の窒化ガリウム系半導体バッファ
層 102、803 n型の窒化ガリウム系半導体コンタク
ト層 103 n型の窒化ガリウム系半導体クラッド層 104、805 窒化ガリウム系半導体活性層 105、808、806 p型の窒化ガリウム系半導体
クラッド層 106、810 p型の窒化ガリウム系半導体コンタク
ト層 107 p側オーミック電極 108 n側オーミック電極 111 酸化膜 809 p型の窒化ガリウム系半導体キャップ層 813 高抵抗窒化ガリウム系半導体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01S 5/02 H01S 5/042 610 5/042 610 5/323 5/323 H01L 21/302 F (56)参考文献 特開 平8−255952(JP,A) 特開 平8−255951(JP,A) 特開 昭63−136526(JP,A) 特開 平4−34929(JP,A) 特開 昭60−202941(JP,A) Appl Phys Lett Vo l.66 No.24(1995)p.3328− 3330 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 33/00 H01S 5/00 - 5/50 H01L 21/302

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インジウム(In)を含む窒化ガリウム
    系半導体層を少なくとも1層含む窒化ガリウム系半導体
    層からなる多層構造を堆積する工程と、 三塩化ホウ素と塩素が夫々20%以上含まれているエッ
    チングガスによって、前記多層構造を前記インジウム
    (In)を含む窒化ガリウム系半導体層を貫通するよう
    にエッチングすることにより電極形成用溝部を形成し、
    該電極形成用溝部の底部にn型の窒化ガリウム系半導体
    層の一部を露出する工程と、 該電極形成用溝部の底部に金属層を選択的に形成し、オ
    ーミック電極を構成する工程とからなる化合物半導体の
    電極の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記多層構造は、前記インジウム(I
    n)を含む窒化ガリウム系半導体層の上にp型の窒化ガ
    リウム系半導体層が堆積されており、前記電極形成用溝
    部は、前記p型の窒化ガリウム系半導体及び前記インジ
    ウム(In)を含む窒化ガリウム系半導体層を貫通する
    ようにエッチングして形成することを特徴とする請求項
    1記載の化合物半導体の電極の形成方法。
  3. 【請求項3】 第1導電型の窒化ガリウム系半導体から
    成る第1のクラッド層と、該第1のクラッド層の上部
    の、インジウム(In)を含む実質的に真性の窒化ガリ
    ウム系半導体から成る活性層と、該活性層の上部の第2
    導電型の窒化ガリウム系半導体から成る第2のクラッド
    層から少なくともなる多層構造を堆積する工程と、 三塩化ホウ素と塩素が夫々20%以上含まれているエッ
    チングガスによって前記第2のクラッド層および前記活
    性層をエッチングすることにより電極形成用溝部を形成
    し、該電極形成用溝部の底部に第1導電型の窒化ガリウ
    ム系半導体層の一部を露出する工程と、 該電極形成用溝部の底部に金属層を選択的に形成し、オ
    ーミック電極を構成する工程とからなる化合物半導体の
    電極の形成方法。
  4. 【請求項4】 前記多層構造を堆積する工程と前記電極
    形成用溝部を形成する工程の間に、前記エッチングガス
    によって、前記第2のクラッド層および前記活性層を少
    なくともエッチングし、スクライブラインのメサエッチ
    ングを行うことを特徴とする請求項3記載の化合物半導
    体の電極の形成方法。
  5. 【請求項5】 前記エッチングは平行平板型プラズマエ
    ッチング装置を用いたプラズマエッチングであり、エッ
    チング時の圧力は5Paよりは十分小さな1Pa近傍の
    圧力であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    1記載の化合物半導体の電極の形成方法。
  6. 【請求項6】 前記エッチングは平行平板型プラズマエ
    ッチング装置を用いたプラズマエッチングであり、エッ
    チングに用いるプラズマを発生させるための高周波電力
    は120Wであることを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれか1記載の化合物半導体の電極の形成方法。
  7. 【請求項7】 前記三塩化ホウ素の流量が実質的に50
    sccm、前記塩素の流量が実質的に5sccmであることを特
    徴とする請求項1乃至6のいずれか1記載の化合物半導
    体の電極の形成方法。
  8. 【請求項8】 前記エッチングガスの流量を、エッチン
    グの終了時の直前において変更することを特徴とする請
    求項7記載の化合物半導体の電極の形成方法。
  9. 【請求項9】 前記三塩化ホウ素の流量を実質的に50
    sccmから5sccmへ徐々に減らしていき、前記塩素の流量
    を実質的に5sccmから10sccmへ徐々に増やしていくこ
    とを特徴とする請求項8記載の化合物半導体の電極の形
    成方法。
  10. 【請求項10】 前記電極形成用溝部の底部に形成する
    前記金属層はチタン(Ti)、ニッケル(Ni)、白金
    (Pt)及びパラジウム(Pd)内の少なくとも一つか
    らなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1記
    載の化合物半導体の電極の形成方法。
  11. 【請求項11】 前記第1のクラッド層は、n型のIn
    Al Ga1−x−y N化合物半導体であり、前
    記活性層は、真性のInAl Ga1−x−y
    化合物半導体であり、前記第2のクラッド層は、p型の
    InAl Ga1−x−y N化合物半導体である
    ことを特徴とする請求項3乃至10のいずれか1記載の
    化合物半導体の電極の形成方法。
  12. 【請求項12】 前記多層構造を堆積する工程の前に第
    1導電型の窒化ガリウム系半導体から成るバッファ層を
    サファイヤ基板上に積層することを特徴とする請求項1
    乃至11のいずれか1記載の化合物半導体の電極の形成
    方法。
  13. 【請求項13】 前記第1のクラッド層の組成x,yの
    値は、0 ≦ x ≦ 0.3、0.1 ≦ y ≦ 1、前記活性層の
    組成x,yの値は、0 ≦ x ≦ 0.6、0 ≦ y≦ 0.5、前
    記第2のクラッド層の組成x,yの値は、0 ≦ x ≦
    0.3、0.1 ≦y ≦ 1.0であることを特徴とする請求項1
    1記載の化合物半導体の電極の形成方法。
  14. 【請求項14】 前記バッファ層は、組成x,yの値が
    0 ≦ x ≦ 0.5、0.5 ≦ y ≦ 1であるIn Al
    Ga1−x−y N化合物半導体であることを特徴
    とする請求項12記載の化合物半導体の電極の形成方
    法。
  15. 【請求項15】 前記エッチングは酸化膜とフォトレジ
    ストとの2層マスクをエッチング用マスクとした選択エ
    ッチングであることを特徴とする請求項1乃至14のい
    ずれか1記載の化合物半導体の電極の形成方法。
  16. 【請求項16】 前記選択エッチングにより、ほぼ垂直
    の側壁を有したU溝を形成することを特徴とする請求項
    1乃至15のいずれか1記載の化合物半導体の電極の形
    成方法。
  17. 【請求項17】 前記溝部の底部に露出するn型の窒化
    ガリウム系半導体層は、前記第1のクラッド層であるこ
    とを特徴とする請求項3乃至16のいずれか1記載の化
    合物半導体の電極の形成方法。
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