JP3164977B2 - 熱伝導率の低い熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び該熱可塑性樹脂予備発泡粒子からなる成形体 - Google Patents

熱伝導率の低い熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び該熱可塑性樹脂予備発泡粒子からなる成形体

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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、熱伝導率の低い熱可塑
性樹脂予備発泡粒子及び熱可塑性樹脂予備発泡粒子から
成形された成形体、特に熱伝導率の低い状態が長期にわ
たって継続する熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び熱可塑性
樹脂予備発泡粒子から成形された成形体に関するもので
ある。
【従来の技術】ビーズ成形法では、発泡性粒子を加熱し
て発泡させ、発泡した粒子を作る予備発泡の工程と、こ
うして得られた発泡粒子を型に入れ再び加熱して発泡さ
せ、粒子を融着させて成形体とする成形発泡の工程と
の、2つの工程を必要としている。また、良好な発泡体
を得るためには、予備発泡工程を終わったあとで成形発
泡の工程に入る前に発泡した粒子を大気中に暫く放置し
て熟成させることが必要とされた。このような予備発泡
後の熟成によって、予備発泡粒子中へ多くの空気が侵入
することになるので、その後成形発泡して得られた発泡
体は多くの空気を含むものしか得られなかった。したが
って、JISA9511のポリスチレンフォーム保温材
の規格にも見られるように、熱伝導率の最も低い規格
は、ビーズ法ではA類保温板特号0.029以下(ビー
ズ法:表3)、B類保温板3種0.024以下であり、
ビーズ成形法では熱伝導率の高い発泡体のものしか得ら
れなかった。ところで特開昭63−71335号公報に
は、より熱伝導率の低いもの、つまり断熱性を改善した
発泡成形体及びその製造方法が開示されている。つま
り、発泡性合成樹脂を型内で加熱成形した後、該発泡成
形体内部を空気と置換させることなく、つまり熱伝導率
が低い発泡剤を空気と置換させることなく、減圧状態の
まま該減圧状態を保護するための表面処理を施すことを
特徴としている。この表面処理としては、空気との置換
侵入を阻止するもので、例えば成形体容器の表面の塗
装、メッキ、フィルム被覆等が単独叉は組み合わせて用
いる事が示されている。塗装は、空気遮断性を有する塗
料、例えばアルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、エポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、
アクリル樹脂、ビニル樹脂等の合成樹脂塗料が好適で、
特にエポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂塗料
等は耐薬品性に優れている点で好適である事。メッキは
化学的、電気的メッキの他、真空蒸着等が用いられ、空
気遮断性を有する程度にメッキ層を成形させることが必
要である事。またフィルム被覆についてはガスバリヤー
性のフィルム、例えばポリ塩化ビニリデン、ポリエステ
ル等のフィルムが好適である事。そしてフィルム被覆は
接着剤を介して、或いは熱収縮法等の方法により為され
る事。等が開示されている。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記に
記載した成形体においては、空気との置換侵入を阻止す
るための塗装、メッキ、フィルム被覆等の処理は、成形
体表面にのみ施されるものであるが故に、何らかの突発
的外力、表面層の劣化、あるいは表面処理不良等によっ
て被覆層の一部に破損、亀裂等が生じた場合には、該箇
所での空気遮断性が著しく低下してしまい、結果として
発泡成形体の熱伝導率が全体として低下してしまう、と
いう問題点があった。また、板状等の成形体を削った
り、いくつかに切断して使用する場合には、その削り口
あるいは切断面が原因で、空気遮断性が著しく低下して
しまい、結果として発泡成形体の熱伝導率が全体として
低下してしまう、という問題点があった。本発明は上記
に鑑みてなされたものであって、その目的は、熱伝導率
の低い熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び熱可塑性樹脂予備
発泡粒子から成形された成形体、特に熱伝導率の低い状
態が長期にわたって継続する熱可塑性樹脂予備発泡粒子
及び熱可塑性樹脂予備発泡粒子から成形された成形体を
提供するものであり、何らかの突発的外力、表面層の劣
化、あるいは表面処理不良等によって被覆層の一部に破
損、亀裂等が生じた場合にでも、熱伝導率の著しい低下
が起こらない成形体を、また使用用途に応じて、削った
り切断したりして使用しても、熱伝導率の著しい低下が
起こらない成形体をも提供するものである。
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決する為に鋭意研究した結果本発明を見い出した
ものである。即ち本発明の第1は、20℃での熱伝導率
が0.015Kcal/m・h・℃以下の発泡剤を含ん
だ熱可塑性樹脂粒子の表面にガスバリヤー性樹脂を被覆
してなることを特徴とする熱可塑性樹脂予備発泡粒子で
ある。本発明の第2は、20℃での熱伝導率が0.01
5Kcal/m・h・℃以下の発泡剤を含んだ熱可塑性
樹脂粒子の表面にガスバリヤー性樹脂を被覆してなる熱
可塑性樹脂予備発泡粒子から成形されてなることを特徴
とする成形体である。そして、熱可塑性樹脂がポリスチ
レン系樹脂で、且つガスバリヤー性樹脂がポリ塩化ビニ
リデン系樹脂であることは、より好ましい態様である。
本発明では、発泡剤として20℃での熱伝導率が0.0
15Kcal/m・h・℃以下のものを用いることが必
要とされる。このような発泡剤は、化学構造からいえ
ば、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素、ハロゲン化脂肪
族炭化水素中の特定なもの、六弗化硫黄、二酸化炭素で
ある。このうち、とくに好適なものは、CF3 CHF2
(フロン125)、CF3 CH2 F(フロン134
a)、CHF2CH3 (フロン152a)、CF2 HC
F2 CFH2 (フロン245ca)、等のHFCフロ
ン、C3 H8 (プロパン)、C4 H10(ノルマルブタ
ン、イソブタン)、C5 H12(ノルマルペンタン、イソ
ペンタン)、C5 H10(シクロペンタン)等の脂肪族及
び脂環族炭化水素、SF6 、CO2 等である。その他、
上記のものに次ぐ好ましい発泡剤は、CF3 CHCl2
(フロン123)、CF3 CHClF(フロン12
4)、CCl2 FCH3 (フロン141b)、CClF
2 CH3 (フロン142b)、CF3 CF2 CHCl2
(フロン225ca)、CClF2 CF2 CHClF
(フロン225cb)、CHClF2(フロン22)等
のHCFC系フロンである。これらのものは単独で又は
混合して用いることができる。CFC系フロンは、成層
圏においてオゾン層を破壊する原因であるといわれてお
り、現在我が国においても規制対象となっているので発
泡剤としては好ましくない。本発明で使用される熱可塑
性樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系
樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リ塩化ビニリデン系樹脂等が用いられる。その中でも、
汎用性、経済性の点からポリスチレン系樹脂が特に好ま
しい。ポリスチレン系樹脂としては、スチレン系単量体
の単独重合体のほか、スチレン系単量体と他の単量体と
の共重合体を含み、さらにスチレン系単量体を含んだグ
ラフト重合体をも含んでいる。ここでスチレン系単量体
とは、スチレンのほか、α−メチルスチレン、α−クロ
ロスチレン等を含んでいる。共重合体の例は、スチレン
と無水マレイン酸との共重合体、スチレンとアクリロニ
トリルとの共重合体、アクリロニトリル・スチレン・ブ
タジエン共重合体等である。グラフト重合体の例はエチ
レン・酢酸ビニル共重合体にスチレンをグラフト重合し
たようなものである。共重合体とグラフト重合体とは、
その中にスチレン系単量体を50重量%以上含むもので
なければならない。スチレン系樹脂発泡体の形状は、平
板状の他、異形のものであってもよく、例えば箱形を呈
していて表面に窪みを持ったものであってもよい。ま
た、発泡倍率にも格別限定がないが、好ましいのは15
〜50倍に発泡したものである。発泡体中の気泡は均一
であって微細であることが望ましい。とくに好ましい気
泡の大きさは50〜300μmのものである。また、気
泡は独立した形状のものであることが好ましい。本発明
で用いるガスバリヤー性樹脂としては、ポリ塩化ビニリ
デン、エチレン・ビニルアルコール共重合体、MXDナ
イロン等のガスバリヤー性ナイロン、ポリイミド、ポリ
ビニルアルコール、ポリアミド、ポリエステル、ポリオ
レフィン、ポリアクリロニトリル等があげられる。これ
らの樹脂は、23℃での窒素透過係数が5cc/m2 ・
day・atm以下を満足するものが、ガスバリヤー性
の点から特に好ましい。本発明で用いられる発泡性粒子
は、これまでビーズ成形法で用いられて来たものと変わ
りがない。発泡性粒子は、粒径が0.1〜1.5mm程
度の大きさの樹脂粒子からなり、その中に1〜20重量
%の発泡剤を含んでいる。発泡性粒子を加熱して予備発
泡させるには、水蒸気が用いられる。予備発泡した粒子
(熱可塑性樹脂予備発泡粒子、以下単に予備発泡粒子と
いうこともある。)は、発泡剤の含有量と加熱条件とに
よって嵩倍率15〜50倍に膨れている。こうして得ら
れた発泡粒子は、これまで少なくとも一日、普通は数日
間大気中に放置した後、成形型に入れて成形されてい
た。この放置を一般に熟成と呼んでいる。実際には、熟
成の間に発泡粒子中に空気が進入すると考えられてい
る。すなわち、発泡粒子は予備発泡の直後に冷却される
ため、気泡内で発泡剤が凝縮し、その結果気泡内部が減
圧となっているが、熟成の間に気泡内へ空気が進入し
て、気泡内部が大気と等圧になる。一般に空気は発泡剤
よりも熱伝導率が遙かに大きい。だから、本発明では、
空気が発泡剤と置換される前に、ガスバリヤー性樹脂で
被覆する。但し、予備発泡後すぐにガスバリヤー性樹脂
で被覆すると、予備発泡粒子内が減圧状態となってしま
い、成形体を成形する際に発泡力不足でうまく成形出来
ない場合が生じるので、発泡剤を通常よりも多く含浸さ
せる必要がある。発泡性粒子中の含浸ガスの量をY(モ
ル/kg)とし、所望の成形体倍率をX(倍)とした時
に、Y≧0.027X(10≦X≦50)を満たすよう
にすればよい。また、発泡直後の予備発泡粒子中に含ま
れる発泡剤の量を、予備発泡前の発泡性粒子に含まれる
発泡剤の量の50%以上になるように発泡剤の量、予備
発泡粒子の倍率等を制御することは好ましい。以上の条
件を満たすことによって、予備発泡後すぐにガスバリヤ
ー性樹脂で被覆しても、成形することが可能となる。
【作用】上記の構成によれば、熱可塑性樹脂予備発泡粒
子の表面にガスバリヤー性樹脂を被覆しているので、予
備発泡粒子中の発泡剤が空気と置換されにくくなり、成
形金型で成形体に成形する時まで、予備発泡粒子の状態
のまま何日間も放置しておくことが可能となる。また、
該予備発泡粒子から成形された成形体は、ガスバリヤー
性樹脂を被覆された個々の予備発泡粒子から構成されて
いるので、成形体の表面層の一部に破損、亀裂が生じた
場合でも、個々に被覆された予備発泡粒子のガスバリヤ
ー性に守られて、熱伝導率の著しい低下が起こらない、
という優れた特徴を有している。次に実施例に基づい
て、本発明を詳細に説明する。
【実施例】
【実施例1】 (発泡剤含浸工程)オートクレーブ内に、粒子径0.7
mm〜1.0mm程度に分級したスチレン球状重合体粒
子(積水化成品工業株式会社製)を100重量部入れ、
密閉下オートクレーブに発泡剤としてCClF2 CH3
(フロン142b)を樹脂粒子を全量浸すまで圧入して
50℃で24時間放置して含浸した。その後、20℃ま
で冷却し発泡性樹脂粒子を取り出した。この発泡性樹脂
粒子は発泡剤を14.7重量%含んでいた。CClF2
CH3は20℃での熱伝導率が約0.0107Kcal
/m・h・℃である。 (予備発泡工程、ガスバリヤー性樹脂被覆工程)前記工
程で得られた発泡性樹脂粒子を105℃の水蒸気で加熱
して、嵩倍率30倍に予備発泡した後直ちに、この予備
発泡粒子にサランラテックスL111(旭化成工業株式
会社製 塩化ビニリデンを主モノマーとして乳化重合し
た合成樹脂ラテックス)を予備発泡粒子の重量に対し
て、約20重量%(固形分比10重量%)を小型ミキサ
ーで混合し予備発泡粒子表面に添着した後、2mmの目
開きの金網に予備発泡粒子が重ならないように広げて載
せて、50℃雰囲気中で10分間乾燥して、塩化ビニリ
デン樹脂を予備発泡粒子表面に被覆した。 (成形工程)上記被覆後の予備発泡粒子を閉塞型の金型
に充填し、水蒸気で加熱させ、200mm×200mm
×20mmの大きさの外観の美麗な発泡成形体を得た。
見かけ倍率は約34倍であった。熱伝導率(測定方法
JISA1412に準拠)は、20℃において、0.0
181Kcal/m・h・℃であった。9日後の熱伝導
率は、20℃において0.0207Kcal/m・h・
℃であった。30日後の熱伝導率は、20℃において
0.0223Kcal/m・h・℃であった。120日
後の熱伝導率は、20℃において0.0239Kcal
/m・h・℃であった。
【実施例2】予備発泡粒子にサランラテックスL111
を一回被覆後、更に被覆した以外は全て同じ条件で行っ
た。予備発泡粒子の重量に対して、約40重量%(固形
分比20重量%)を被覆したことになる。熱伝導率(測
定方法 JISA1412に準拠)は、20℃におい
て、0.0180Kcal/m・h・℃であった。9日
後の熱伝導率は、20℃において0.0196Kcal
/m・h・℃であった。30日後の熱伝導率は、20℃
において0.0212Kcal/m・h・℃であった。
120日後の熱伝導率は、20℃において0.0227
Kcal/m・h・℃であった。
【実施例3】 (発泡剤含浸工程)オートクレーブ内に、粒子径0.7
mm〜1.0mm程度に分級したスチレンが76重量
%、アクリロニトリルが24重量%の共重合体樹脂を1
00重量部入れ、密閉下オートクレーブに発泡剤として
CF3 CH2 F(フロン134a)を樹脂粒子を全量浸
すまで圧入して80℃で48時間放置して含浸した。そ
の後、20℃まで冷却し発泡性樹脂粒子を取り出した。
この発泡性樹脂粒子は発泡剤を13.2重量%含んでい
た。CF3 CH2 Fは20℃での熱伝導率が約0.00
94Kcal/m・h・℃である。 (予備発泡工程、ガスバリヤー性樹脂被覆工程)前記工
程で得られた発泡性樹脂粒子を105℃の水蒸気で加熱
して、嵩倍率30倍に予備発泡した後直ちに、この予備
発泡粒子にサランラテックスL111(旭化成工業株式
会社製 塩化ビニリデンを主モノマーとして乳化重合し
た合成樹脂ラテックス)を予備発泡粒子の重量に対し
て、20重量%(固形分比約10重量%)を小型ミキサ
ーで混合し予備発泡粒子表面に添着した後、2mmの目
開きの金網に予備発泡粒子が重ならないように広げて載
せて、50℃雰囲気中で10分間乾燥して、塩化ビニリ
デン樹脂を予備発泡粒子表面に被覆した。 (成形工程)上記被覆後の予備発泡粒子を閉塞型の金型
に充填し、水蒸気で加熱させ、200mm×200mm
×20mmの大きさの外観の美麗な発泡成形体を得た。
見かけ倍率は約34倍であった。熱伝導率(測定方法
JISA1412に準拠)は、20℃において、0.0
178Kcal/m・h・℃であった。9日後の熱伝導
率は、20℃において0.0188Kcal/m・h・
℃であった。30日後の熱伝導率は、20℃において
0.0196Kcal/m・h・℃であった。120日
後の熱伝導率は、20℃において0.0215Kcal
/m・h・℃であった。
【比較例1】実施例1において、予備発泡粒子表面にガ
スバリヤー性樹脂を被覆しない以外は、全て同じ条件で
行った。熱伝導率(測定方法 JISA1412に準
拠)は、20℃において、0.0183Kcal/m・
h・℃であった。9日後の熱伝導率は、20℃において
0.0228Kcal/m・h・℃であった。30日後
の熱伝導率は、20℃において0.0248Kcal/
m・h・℃であった。120日後の熱伝導率は、20℃
において0.0276Kcal/m・h・℃であった。
【発明の効果】本発明によれば、20℃での熱伝導率が
0.015Kcal/m・h・℃以下の発泡剤を含有す
る熱可塑性樹脂予備発泡粒子の表面にガスバリヤー性樹
脂を被覆しているので、予備発泡粒子中への空気の進入
が抑制されるとともに、発泡剤の逃散が押さえられ、成
形金型で成形体に成形する時まで、予備発泡粒子の状態
のまま何日間も放置しておくことが可能となる。また発
泡剤を多く含浸させれば、予備発泡してすぐガスバリヤ
ー性樹脂を被覆できる。従って熟成期間を必要としな
い、という効果がある。また、該予備発泡粒子から成形
された成形体は、ガスバリヤー性樹脂を被覆された個々
の予備発泡粒子から構成されているので、成形体の表面
層の一部に破損、亀裂が生じた場合でも、個々に被覆さ
れた予備発泡粒子のガスバリヤー性に守られて、熱伝導
率の著しい低下が起こらない、という優れた特徴を有し
ている。そして、板状等の成形体を削ったり、いくつか
に切断して使用する場合でも、その削り口あるいは切断
面が原因で、空気遮断性が著しく低下してしまうことが
ない、という優れた特徴をも有している。その上、熱可
塑性樹脂予備発泡粒子という均一な形状、大きさの粒子
の表面にガスバリヤー性樹脂を被覆するから、形状、大
きさが個々に異なる成形体表面にガスバリヤー性樹脂を
被覆する場合に比べて、被覆及び乾燥工程等において取
扱いが容易であり、しかも生産性が良く経済的でもあ
る、という極めて優れた効果を奏する。また、成形体に
した後に成形体全体をガスバリヤー性樹脂で更に被覆す
れば、低い熱伝導率を一層長い間維持することができ
る。また、得られた成形体は従来の発泡体では達し得な
かった熱伝導率0.024Kcal/m・h・at20
℃以下という状態を長期にわたって持続することができ
る。この優れた断熱性をいかして、種々の容器、包装
材、建構築部材、電気機器等の断熱部材等の各種成形体
用途に好適に利用できる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 20℃での熱伝導率が0.015Kca
    l/m・h・℃以下の発泡剤を含んだ熱可塑性樹脂粒子
    の表面にガスバリヤー性樹脂を被覆してなることを特徴
    とする熱可塑性樹脂予備発泡粒子。
  2. 【請求項2】 20℃での熱伝導率が0.015Kca
    l/m・h・℃以下の発泡剤を含んだ熱可塑性樹脂粒子
    の表面にガスバリヤー性樹脂を被覆してなる熱可塑性樹
    脂予備発泡粒子から成形されてなることを特徴とする成
    形体。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂がポリスチレン系樹脂で、
    且つガスバリヤー性樹脂がポリ塩化ビニリデン系樹脂で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の熱可
    塑性樹脂予備発泡粒子。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂がポリスチレン系樹脂で、
    且つガスバリヤー性樹脂がポリ塩化ビニリデン系樹脂で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の成形
    体。
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