JP3164525U - 草刈り機に装着する砕土と除草用スクリュー状鋼盤 - Google Patents

Abstract

【課題】小動力機である草刈機の草刈刃装着部に装着して、「土壌面に反発する方向」で回転させ、土の飛散も少なく安全に、砕土・除草の機能を発揮させるスクリュー状鋼板を提供する。【解決手段】基本構造として、厚さ約１，５ｍｍ・直径約５０ｍｍの円形鋼板の、２〜６等分した中心線に沿って半径の二分の一程度切り込む。できた各葉を、左回転の草刈り機では左回しに、約２０度捻ってスクリュー状４とし、治具により草刈機１の回転部に装着して、土壌の砕土と除草の機能を発揮させる。【選択図】図５

Description

草刈機の刈り刃の駆動機構に、スクリュー状の鋼板を装着し、「土壌に対して反発方向」に回転させ、土壌の砕土・除草を行う物である。
原理として、スクリュー状鋼板の反発方向の円運動によって、鋼板外周断面が連続下方向の運動となり土壌に働く。

草刈機は、駆動部の主軸回転を、地表面に対し水平に変え、刈り刃を回転させ、雑草・飼料作物等の刈り取りを行う機構となっている。

砕土・除草を目的とした新案登録の一例として、公開実用新案公報・実開平７−４３５５８があるが、これは、回転刃が土壌に対して直角に働きかける構造となっていて、土壌中の石・木の根などがあると破損の恐れも考えられ、また、機構も複雑で一般的でない。

実開平７−４３５５８号公報 特開２００６−２４６８７１号公報

無農薬水田の除草、一般畑作での畝間の除草、家庭園芸での砕土・除草等の手作業は動力と時間を要し、腰をかがめての作業姿勢となり健康面にもよくない。

小動力機である「草刈機」の草刈刃装着部にスクリュー状の鋼板を装着して、「土壌面に反発する方向」で回転させてみた所、土の飛散も少なく安全に、砕土・除草の機能が発揮されることを確認した。
反発回転するスクリュー状鋼板の外周断面は、土壌に対し常に下方向に作用し土壌を削る働きが発現する。
実用的には、スクリュー鋼板の形状・組み合わせを工夫し、「砕土機能」と「除草機能」の二つの構造とした。
構造１は、スクリュー状鋼板を縦方向に組み立て、土壌深部までの砕土を行う構造。
構造２は、卍形鋼板にそれぞれ仰角を付けスクリュー状とし、雑草を裁断除去する構造。
本考案は、以上二つの構造を、草刈機回転伝達機構として考案製作した「基台」に、土壌の状況・作業目的によって選択して取付、草刈機に装着し使用する。

無農薬水田の除草・畑作の畝間除草等の迅速化が図られ、作業姿勢が改善される。
家庭園芸での砕土、除草等、労力と時間が改善される。

構造１の縦型スクリュー盤の全体側面図 図１のＡ−Ａ部断面で、スクリュー板・軸・座金の平面断面図 図１のＡ−Ａ部スクリュー盤側面図。Ａ−Ａの方向から見たスクリューの状態図。 図１のＢ−Ｂ全体断面図。スクリュー軸と回転伝導部構造を表現 構造２の卍形スクリュー盤の全体側面図 卍形スクリュー盤の平面図。 草刈機全体図。本構造を左端部に装着

図１〜４の各４は、構造１の砕土を目的とした縦型スクリュー状鋼鈑で、工業的には鋼鈑打ち抜きとなる。厚さ約１．５ｍｍ、直径約５０ｍｍの円板、中心に８ｍｍπのスクリュー軸取付孔。中心線の両外周から中心に向かって半径の２分１程度切り込み、切り込み点の左右円周上を片方５ｍｍ程度切り込む、後、捻って、傾斜角約１０度で先端の高低差約１０ｍｍのスクリュー状とする。必要枚数は本案の場合３枚。草刈機の出力・土壌状態によって、スクリュー板の大きさ、枚数・座金を増減して組立使用する。

図１〜４各３は縦型スクリュー盤軸で、８ｍｍπ長さ約７０ｍｍの左ねじボールトでネジ山部分は約５０ｍｍ・頭部は六角ナット。

図１〜４各５は、スクリュー間隔を保持するための内径１０ｍｍ長さ８ｍｍの座金。必要数は機種スクリュー枚数による。本案は３個。

図１〜４各２は、草刈機接続基盤で、草刈機の刈り刃部に相当し、各種草刈機の仕様に合わせる。本案では、厚さ約１．５ｍｍ・直径約１００ｍｍ鋼板・中央に約２５ｍｍπの本体取付孔。

図１〜４の各６は、縦型スクリュー盤の基台でアーチ型１．５ｍｍ鋼板・高さ約３０ｍｍ・底部は基盤に熔着し、頂部の中心に８ｍｍπのスクリュー軸取付孔

図１〜４の各９は、縦型スクリュー軸取付ナットで基台に熔着。これで図１〜４の２、６、９は基台として一体物となる。

図１〜４の各１０は防護板で１ｍｍ鋼板・直径６０ｍｍ・中心に８ｍｍπの取付孔。

縦型スクリュー盤の組み立ては、３枚のスクリュー板を、座金で間隔を取り、スクリューのカット部をほぼ縦に合わせて、軸ボールドで固定する。次に防護板をはめ、基台ナットにねじこみ、各図１１の締め付けナットで固定する。これで縦型スクリュー盤（図１）が完成。

草刈機への取り付けは、草刈刃の取り付けに準ずる。但し、スクリュー盤を基台から外した状態の方が、草刈刃用ボールドのはめ込みがし易しい。

砕土作業は、草刈機を起動し、予め荒起こしした土壌に、適宜の深さでスクリュー盤を左右に振りながら砕土する。

図５〜６は機構２の除草を目的とした構造の側面図である。

図５−２〜９は基台で構造１の基台に準ずる。

図５・６−各４は卍型スクリュー盤で、工業的には鋼板打ち抜き、厚さ約１．５ｍｍ、半径約３８ｍｍの円形鋼板の外周各６０度、６等分の各点から、中心に向かって約２０ｍｍ切込み、次に、各図５の位置を押し曲げて、草刈機回転で反発回転となる方向に約２０度の仰角を付ける。
切断部分は緩やかにカットする。基台取付用に、中心位置に８ｍｍπ・長さ３０ｍｍ左ねじボールドを垂直に熔着する。ナットを１個つける。

除草盤組み立ては、基台にスクリュー盤の取付ボールドをはめ込み、ナットで逆ねじ固定する。

草刈機への取付は、草刈刃の取付に準ずる。但し、基台の方を先に草刈機に取付、後、スクリュー板を取付ける。

除草作業は、草刈機を低、中速で回転させてスクリュー盤を土壌面に軽く当て、左右に振って除草を行う。

構造１，２の砕土・除草いずれの場合もスクリュー鋼板は擦り減って機能が発揮できなくなったら取り換える。従って、実用的には常に予備を置く必要がある。

構造１，２いずれも、スクリュー刃の枚数・大きさ・形状等は、草刈機の出力、形態
により適正に変更し設計製作し、予備として常備する。

考案者自身の自家用・テスト用として、実際に菜園で使用中。他は見受けない。

農業園芸全般にわたり、土壌・作物の状況に応じて、人の手に代わる小動力機として活
用できる。実際には、無農薬水田の除草、畑作物全般の畝間・株間の除草で、作物を傷め
ることが少なく実施できる。家庭園芸での砕土・除草等の作業に活用できる。

１ 草刈機本体
２ 草刈機に取り付ける刃
３ スクリューの組み立てボルト
４ スクリュー
５ 座金
６ 基台の枠
７ 草刈機の刃の押さえ
８ 締付ボルト
９ スクリュー盤取付ナット
１０ 防護板
１１ 逆締めナット
１２ スクリュー盤の組立ナット
１３ 捻部

Claims (3)

1. スクリュー状の鋼板を「草刈機」の回転部に装着し、「土壌に対して反発方向」に
   回転させて、土壌の砕土・除草の機能を発揮させる構造を、基本構造として実用新案登録を請求する。
   次に、このスクリュー状鋼板の形状・組合せを、縦型「砕土」・円盤型「除草」の二構造として、実際的な実用新案登録を請求する。
2. 砕土目的の構造として、円形の鋼板に切り込みを入れ、土壌面と反発方向に捻じってスクリュー状とし、それを数枚縦型に組み立て草刈機へ装着し、草刈機を回転させながら、土壌の適宜の深さで左右に振って砕土する縦型砕土盤。
3. 除草目的の構造として、円形鋼板の外周を卍状にカットし、土壌面と反発方向に約２０度の仰角を与え、草刈機に装着して、草刈機を回転させながら、土壌面に軽く当て左右に振って除草する円板型除草盤。