JP3163694B2 - 半導体装置及びその製法 - Google Patents

半導体装置及びその製法

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JP3163694B2
JP3163694B2 JP32313591A JP32313591A JP3163694B2 JP 3163694 B2 JP3163694 B2 JP 3163694B2 JP 32313591 A JP32313591 A JP 32313591A JP 32313591 A JP32313591 A JP 32313591A JP 3163694 B2 JP3163694 B2 JP 3163694B2
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mos transistor
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置、特に同一
基板上にMOSトランジスタとバイポーラトランジスタ
が形成されたBiCMOSデバイス及びその製法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近時、半導体装置に関し、メモリセルを
高集積化が可能なMOSトランジスタで構成し、周辺回
路をバイポーラトランジスタを含む回路で構成して高速
化を図った所謂BiCMOSデバイスが注目されてい
る。
【0003】ここで、重要になるのは、バイポーラプロ
セスとCMOSプロセスの融合による製造工程の合理化
と、段差低減などの構造自体の簡略化である。
【0004】ここで、従来のBiCMOSデバイスの製
法を図12〜図17に基いて説明する。まず、図12A
に示すように、例えばP型のシリコン基板51上にN型
のエピタキシャル層52を形成する。このとき、バイポ
ーラトランジスタが形成される領域(以下、バイポーラ
トランジスタ形成領域と記す)53にN型の埋め込み層
54が形成される。その後、選択酸化を行ってエピタキ
シャル層52の表面に選択的にフィールド絶縁層55を
形成する。
【0005】次に、図12Bに示すように、全面に多結
晶シリコン層を形成した後、パターンニングしてMOS
トランジスタが形成される領域(以下、単にMOSトラ
ンジスタ形成領域と記す)56に多結晶シリコン層によ
るゲート電極57を形成する。
【0006】次に、図13Aに示すように、バイポーラ
トランジスタ形成領域53上にフォトレジスト膜58を
形成した後、ゲート電極57をマスクとしてMOSトラ
ンジスタ形成領域56にLDD領域形成用の不純物、例
えばBF2 + をイオン注入してP型(低濃度)のLDD
領域59を形成する。
【0007】次に、図13Bに示すように、バイポーラ
トランジスタ形成領域53上のフォトレジスト膜58を
除去した後、MOSトランジスタ形成領域56及びコレ
クタ取出し領域が形成される部分にフォトレジスト膜6
0を形成する。その後、バイポーラトランジスタ形成領
域53にベース領域形成用の不純物、例えば例えばBF
2 + をイオン注入してP型のベース領域61を形成す
る。
【0008】次に、図14Aに示すように、上記フォト
レジスト膜60を除去した後、再びMOSトランジスタ
形成領域56及びバイポーラトランジスタ形成領域53
の真性ベース領域となる部分にフォトレジスト膜62を
形成する。その後、フォトレジスト膜62をマスクとし
てバイポーラトランジスタ形成領域53にベース取出し
領域形成用の不純物、例えばBF2 + をイオン注入して
バイポーラトランジスタ形成領域にP型(高濃度)のベ
ース取出し領域61aを形成する。
【0009】次に、図14Bに示すように、上記フォト
レジスト膜62を除去した後、全面に例えばSiO2
らなる絶縁膜をCVD法等で形成する。その後、RIE
(反応性イオンエッチング)にて全面エッチバックを行
って、ゲート電極57の側壁に絶縁膜を残す。即ち、ゲ
ート電極57に上記絶縁膜によるサイドウォール63を
形成する。
【0010】次に、図15Aに示すように、バイポーラ
トランジスタ形成領域53上にフォトレジスト膜64を
形成した後、ゲート電極57及びサイドウォール63を
マスクとしてMOSトランジスタ形成領域56にソー
ス、ドレイン領域形成用の不純物、例えばBF2 + をイ
オン注入してMOSトランジスタ形成領域56にP型
(高濃度)のソース領域65及びドレイン領域66を形
成する。
【0011】次に、図15Bに示すように、上記フォト
レジスト膜64を除去した後、コレクタ取出し領域とな
る部分を除く、バイポーラトランジスタ形成領域53と
MOSトランジスタ形成領域56上にフォトレジスト膜
67を形成した後、Nチャネル型MOSトランジスタの
ソース領域及びドレイン領域となる部分(図示せず)並
びにコレクタ取出し領域となる部分にN型の不純物をイ
オン注入して、Nチャネル型MOSトランジスタとなる
部分に夫々N型のソース領域及びドレイン領域(図示せ
ず)を形成すると共に、バイポーラトランジスタ形成領
域53にN型のコレクタ取出し領域68を形成する。
【0012】次に、図16Aに示すように、上記フォト
レジスト膜67を除去した後、全面に例えばSiO2
らなる絶縁膜69をCVD法等で形成する。その後、エ
ミッタ領域が形成される部分に対応した箇所に開口69
aを形成した後、全面に多結晶シリコン層70を形成す
る。その後、多結晶シリコン層70中にエミッタ領域形
成用の不純物、例えば砒素(As+ )をイオン注入す
る。
【0013】次に、図16Bに示すように、多結晶シリ
コン層70をパターニングして開口69aの部分のみに
多結晶シリコン層70を残す。その後、例えばSiO2
からなる層間絶縁膜71を形成した後、熱処理を行う。
このとき、多結晶シリコン層70中の不純物が真性ベー
ス領域61b内に拡散してN型のエミッタ領域72が形
成される。
【0014】そして、図17に示すように、ソース領域
65、ドレイン領域66、ベース取出し領域61a、多
結晶シリコン層70及びコレクタ取出し領域68に対応
する箇所に夫々開口73を形成した後、全面にAl層を
形成し、その後、Al層をパターニングしてAl層によ
るソース電極74、ドレイン電極75、ベース電極7
6、エミッタ電極77及びコレクタ電極78を夫々形成
してBiCMOSデバイスを得る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
BiCMOSデバイスにおいては、図14Bで示す工程
にて、ゲート電極57にサイドウォール63を形成する
際、RIEによる全面エッチバックを行うが、このと
き、バイポーラトランジスタ形成領域53、特にその動
作領域にエッチングによるダメージが入るという問題が
ある。このダメージを解消させるには、高温(例えば1
000℃以上)の熱処理が必要であるが、通常、MOS
トランジスタの形成プロセスでは、不純物の異常拡散の
関係から高温による熱処理を行うことができない。
【0016】従って、バイポーラトランジスタ形成領域
53に入ったエッチングによるダメージを、その後のプ
ロセスで有効に除去することができず、作製されたBi
CMOSデバイスのうち、バイポーラトランジスタの特
性がどうしても劣化してしまうという問題があった。
【0017】本発明は、このような課題に鑑み成された
もので、その目的とするところは、MOSトランジスタ
のゲート電極にサイドウォールを形成する際のエッチン
グ処理時において、バイポーラトランジスタ形成領域に
エッチングによるダメージを与えることがなく、特性の
劣化を引き起こすことのない半導体装置を提供すること
にある。
【0018】また、本発明は、製造工程の増加を最小限
に抑えて、かつバイポーラトランジスタ形成領域へのダ
メージを防止することができる半導体装置の製法を提供
することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、同一基板上に
MOSトランジスタTrとバイポーラトランジスタQが
形成された半導体装置において、MOSトランジスタT
rのゲートの電極側壁の絶縁膜と、バイポーラトランジ
スタQの形成領域4上における上記基板1とエミッタ電
極26間の絶縁膜とを複数の膜23及び38からなる同
一の絶縁膜にて形成して構成する。
【0020】また、本発明は、同一基板1上に形成され
た素子分離領域2にて分離されたMOSトランジスタ形
成領域3とバイポーラトランジスタ形成領域4に夫々M
OSトランジスタTr及びバイポーラトランジスタQが
形成された半導体装置の製法において、MOSトランジ
スタ形成領域3上にゲート電極8を形成した後、MOS
トランジスタ形成領域3にゲート電極8をマスクとして
選択的にLDD領域形成用不純物を導入する。その後、
バイポーラトランジスタ形成領域4に選択的にベース領
域形成用不純物を導入する。
【0021】次いで、全面に第1の絶縁膜23を形成し
た後、エッチバックして、MOSトランジスタ形成領域
3上のゲート電極8の側壁及びバイポーラトランジスタ
形成領域4上に第1の絶縁膜23を残す。次いで、全面
に第2の絶縁膜38を形成する。その後、MOSトラン
ジスタ形成領域3にゲート電極8及びゲート電極8の側
壁に残存する絶縁膜23(サイドウォール10)をマス
クとして選択的にソース、ドレイン領域形成用不純物を
導入する。次いで、バイポーラトランジスタ形成領域4
上に残存する絶縁膜22,38の一部に開口24を形成
した後、該開口24を介してバイポーラトランジスタ形
成領域4にエミッタ領域形成用不純物を導入する。次い
で、エミッタ領域形成用不純物が導入された領域18に
エミッタ電極26を形成する。
【0022】
【作用】ゲート電極8側壁に絶縁膜を残してゲート電極
8に絶縁膜によるサイドウォール10を形成する際、例
えばRIEによるエッチングが全面に対して行われ、通
常は、バイポーラトランジスタ形成領域4上の絶縁膜は
全てエッチング除去されるわけであるが、本発明の構成
では、ゲート電極8のサイドウォール10と、バイポー
ラトランジスタ形成領域4上における基板1とエミッタ
電極26間の絶縁膜とを同一の絶縁膜にて形成するよう
にしているため、バイポーラトランジスタ形成領域4上
の絶縁膜は、エッチングされず、最終工程まで残存する
ことになる。このことは、バイポーラトランジスタ形成
領域4へのエッチングによるダメージは、絶縁膜によっ
て回避されることになり、エッチングダメージによるバ
イポーラトランジスタQの特性劣化を防止することがで
きる。また、この絶縁膜を複数の膜23及び38にて形
成するので、例えばその後に形成されるエミッタ電極
(多結晶シリコン)21をパターニングする際、上層の
絶縁膜38がエッチングストッパとして機能し、MOS
トランジスタ形成領域におけるソース領域5及びドレイ
ン領域6がオーバーエッチングされない。
【0023】また、本発明の製法によれば、全面に第1
の絶縁膜23を形成した後、ゲート電極8側壁に絶縁膜
23を残してゲート電極8に絶縁膜23によるサイドウ
ォール10を形成する場合において、例えばRIEによ
るエッチングを全面に対して行ったとしても、バイポー
ラトランジスタ形成領域4上に上記絶縁膜23(絶縁膜
22)を残すことができる。従って、バイポーラトラン
ジスタ形成領域4へのエッチングによるダメージが、バ
イポーラトランジスタ形成領域4上の絶縁膜22によっ
て回避されることになり、エッチングダメージによるバ
イポーラトランジスタQの特性劣化を防止することがで
きる。
【0024】この場合、例えば全面に上記絶縁膜23を
形成した後、エッチバックを行う前に予め、バイポーラ
トランジスタ形成領域4における絶縁膜23上にフォト
レジスト膜37を形成するだけでよいため、製造工程の
増加を最小限に抑えることができる。尚、バイポーラト
ランジスタQのベース領域17がベース取出し領域17
aと真性ベース領域17bとで構成される場合、上記真
性ベース領域17bとMOSトランジスタTrのLDD
領域9とを同時に形成することにより、製造工程の簡略
化を図ることができ、上記フォトレジスト膜37の形成
に伴う製造工程の増加を相殺させることができる。
【0025】また、第1の絶縁膜23を形成し、エッチ
バックしてMOSトランジスタ形成領域3上のゲート電
極8の側壁及びバイポーラトランジスタ形成領域4上に
第1の絶縁膜23を残した後、全面に第2の絶縁膜38
を形成する工程を有するので、その後に形成されるエミ
ッタ電極(多結晶シリコン)21をパターニングする際
に第2の絶縁膜38がエッチングストッパとなり、MO
Sトランジスタのソース領域及びドレイン領域に対する
オーバーエッチングを防止することができる。
【0026】このように、本発明に係る製法によれば、
製造工程の増加を最小限に抑えて、かつバイポーラトラ
ンジスタ形成領域4へのダメージ、MOSトランジスタ
のソース、ドレイン領域に対するオーバーエッチングを
防止することができる。
【0027】
【実施例】以下、図1〜図11を参照しながら本発明の
実施例を説明する。図1は、本実施例に係るBiCMO
Sデバイス(以下、単にデバイスと記す)の構成を示す
断面図である。
【0028】このデバイスは、図示するように、同一の
シリコン基板1上にPチャネル型MOSトランジスタT
rとNPNトランジスタQを有する。これらトランジス
タTr及びQは、例えば選択酸化(LOCOS)法等で
形成された素子分離領域(フィールド絶縁層)2によっ
て互いに分離されたMOSトランジスタ形成領域3とバ
イポーラトランジスタ形成領域4に夫々形成されてい
る。
【0029】そして、Pチャネル型MOSトランジスタ
Trは、その形成領域3に形成された例えばP型(高濃
度)のソース領域5及びドレイン領域6と、チャネル領
域上にゲート絶縁膜7を介して形成されたゲート電極8
から構成されている。特に、本例では、MOSトランジ
スタの高集積化に伴うドレイン端への電界集中(短チャ
ネル効果)を防止するために、P型(低濃度)のLDD
領域9が形成されている。
【0030】このLDD領域9は、ゲート電極8の側壁
に残存する絶縁膜、即ちサイドウォール10下に形成さ
れる。尚、11は層間絶縁膜、12及び13は夫々Al
層によるソース電極及びドレイン電極である。また、ゲ
ート電極8は、上層のタングステンシリサイド層14と
下層の多結晶シリコン層15からなるタングステンポリ
サイド層にて形成される。
【0031】一方、NPNトランジスタQは、その形成
領域4に形成された例えばN型のコレクタ領域(エピタ
キシャル層16)と、P型のベース領域17と、N型の
エミッタ領域18から構成されている。特に、本例で
は、上記ベース領域17は、比較的深さがあり、中央の
エミッタ領域を囲むように平面ほぼコ字状に形成された
ベース取出し領域17aと、エミッタ領域18の下層に
拡がる比較的浅い真性ベース領域17bから構成されて
いる。
【0032】また、コレクタ領域16の下層には、コレ
クタ抵抗を低減させるためのN型の埋め込み層19と表
面から埋め込み層19に達するコレクタ取出し領域20
とを有する。また、エミッタ領域18は、その上層に形
成された不純物ドープの多結晶シリコン層21からの不
純物拡散によって形成されている。
【0033】しかして、本例においては、バイポーラト
ランジスタ形成領域4と多結晶シリコン層21間に形成
された絶縁膜22と、MOSトランジスタ形成領域3上
のゲート電極8に形成されたサイドウォール10とが同
じ絶縁膜23にて形成されている。
【0034】即ち、全面に絶縁膜23を形成した後、例
えばRIEによるエッチング処理にてゲート電極8のサ
イドウォール10と多結晶シリコン層21下の絶縁膜2
2を同時に形成する。そして、絶縁膜22に開口24を
形成した後、不純物ドープの多結晶シリコン層21を形
成して、その後の熱処理により、多結晶シリコン層21
から不純物を拡散させてエミッタ領域18を形成する。
【0035】尚、図において、25、26及び27は、
Al層によるベース電極、エミッタ電極及びコレクタ電
極を示す。また、図2にNPNトランジスタの平面形状
を示す。この図から、エミッタ領域18上に多結晶シリ
コン層21が形成され、該多結晶シリコン層21上にA
l層によるエミッタ電極26が形成された形となってお
り、また、エミッタ電極26を囲むようにベース電極2
5がほぼ平面コ字状に形成された形となっている。
【0036】このように、ゲート電極8の側壁に絶縁膜
23を残してゲート電極8に絶縁膜23によるサイドウ
ォール10を形成する際、例えばRIEによるエッチン
グが全面に対して行われ、通常は、バイポーラトランジ
スタ形成領域4上の絶縁膜23は全てエッチング除去さ
れるわけであるが、本実施例の構成では、ゲート電極8
のサイドウォール10と、バイポーラトランジスタ形成
領域4上における基板1と多結晶シリコン層21間の絶
縁膜22とを同一の絶縁膜23にて形成するようにして
いるため、バイポーラトランジスタ形成領域4上の絶縁
膜22は、上記RIEによってはエッチングされず、最
終工程まで残存することになる。このことは、バイポー
ラトランジスタ形成領域4へのエッチングによるダメー
ジは、上層の絶縁膜22によって回避されることにな
り、エッチングダメージによるバイポーラトランジスタ
の特性劣化を防止することができる。中央のエミッタ領
域18を囲むように平面コ字状のベース取出し領域17
aが形成され、エミッタ電極26が平面コ字状のベース
電極25に囲まれているので、エミッタ領域18の位置
がずれても(即ち、エミッタ領域18、ベース取出し領
域17aの形成の際のマスク合わせずれが生じても)、
必ず、ベース電極25と真性ベース領域17b間の距離
の近いところが存在し、ベース抵抗を低くすることがで
き、高周波特性の劣化を引き起こすことがない。
【0037】次に、上記本実施例に係るデバイスを作製
するための製法を図3〜図10の工程図に基いて説明す
る。尚、図1と対応するものについては同符号を記す。
【0038】まず、図3Aに示すように、例えばP型の
シリコン基板1上に熱酸化膜31を形成した後、NPN
トランジスタが形成される部分に窓31aを形成する。
その後、全面にアンチモン膜32を形成した後、熱処理
を施してアンチミン膜32よりN型の不純物(アンチモ
ン)を熱酸化膜31の窓31aを通してシリコン基板1
の表面に拡散させて、N型の不純物拡散領域33を形成
する。
【0039】次に、図3Bに示すように、表面のアンチ
モン膜32及び熱酸化膜31を剥離した後、シリコン基
板1上にN型のエピタキシャル層16を堆積させる。こ
のとき、エピタキシャル層16中のNPNトランジスタ
が形成される領域(以下、単にバイポーラトランジスタ
形成領域と記す)4下のN型の不純物拡散領域33が上
方に成長してN型の埋め込み層19となる。エピタキシ
ャル層16は約1.5μmの厚みを有する。その後、エ
ピタキシャル層16を選択的に酸化してフィールド絶縁
層2を形成する。
【0040】次に、図3Cに示すように、全面に厚み約
100nmの多結晶シリコン層15及び厚み約100n
mのタングステンシリサイド層14を順次形成してタン
グステンポリサイド層とする。このとき、多結晶シリコ
ン層15には、不純物が導入されて導電性を有してい
る。その後、上記タングステンポリサイド層をパターニ
ングして、エピタキシャル層16中のPチャネル型MO
Sトランジスタが形成される領域(以下、単にMOSト
ランジスタ形成領域と記す)3上にタングステンポリサ
イド層によるゲート電極8を形成する。
【0041】次に、図4Aに示すように、バイポーラト
ランジスタ形成領域4上にフォトレジスト膜34を形成
した後、ゲート電極8をマスクとしてMOSトランジス
タ形成領域3にLDD領域形成用の不純物、例えばBF
2 + をイオン注入してP型(低濃度)のLDD領域9を
自己整合的に形成する。尚、図では省略したが、その前
後において、Nチャネル型MOSトランジスタが形成さ
れる領域に、N型のLDD領域が形成される。
【0042】次に、図4Bに示すように、バイポーラト
ランジスタ形成領域4上のフォトレジスト膜34を除去
した後、MOSトランジスタ形成領域3上及びコレクタ
取出し領域となる部分上にフォトレジスト膜35を形成
する。その後、ベース領域となる部分にベース領域形成
用の不純物、例えば例えばBF2 + をイオン注入してP
型のベース領域17を形成する。
【0043】この例では、LDD領域9とベース領域1
7を別工程にて形成するようにしたが、その他図11に
示すように、コレクタ取出し領域となる部分を除く、バ
イポーラトランジスタ形成領域4及びMOSトランジス
タ形成領域3に上記不純物を同時にイオン注入してバイ
ポーラトランジスタ形成領域4にP型のベース領域(比
較的浅い領域)17を、上記LDD領域9と同時に形成
するようにしてもよい。
【0044】次に、図5Aに示すように、MOSトラン
ジスタ形成領域3上及びコレクタ取出し領域となる部分
上のフォトレジスト膜35を除去した後、再びMOSト
ランジスタ形成領域3、バイポーラトランジスタ形成領
域4の真性ベース領域となる部分及びコレクタ取出し領
域となる部分にフォトレジスト膜36を形成する。その
後、フォトレジスト膜36をマスクとしてバイポーラト
ランジスタ形成領域4にベース取出し領域形成用の不純
物、例えばBF2 + をイオン注入してバイポーラトラン
ジスタ形成領域4にP型(高濃度)のベース取出し領域
(グラフトベース)17aを形成する。
【0045】次に、図5Bに示すように、上記フォトレ
ジスト膜36を除去した後、全面に例えばSiO2 から
なる厚み約250nmの絶縁膜23をCVD法等で形成
する。その後、バイポーラトランジスタ形成領域4中、
特に動作領域となる部分の絶縁膜23上にフォトレジス
ト膜37を形成する。
【0046】次に、図6Aに示すように、RIEにて全
面エッチバックを行って、ゲート電極8の側壁に絶縁膜
23を残す。即ち、ゲート電極8に上記絶縁膜23によ
るサイドウォール10を形成する。一方、バイポーラト
ランジスタ形成領域4中、その動作領域となる部分は、
フォトレジスト膜37の存在によってRIEによるエッ
チングが阻止されるため、バイポーラトランジスタ形成
領域4(特に、動作領域)にエッチングによるダメージ
は入らない。このとき、バイポーラトランジスタ形成領
域4上に絶縁膜23が残存し、図1で示す絶縁膜22が
形成される。
【0047】次に、図6Bに示すように、バイポーラト
ランジスタ形成領域4上のフォトレジスト膜37を除去
した後、全面に厚み約20nmのSiO2 膜38をCV
D法にて形成する。このSiO2 膜38は、後の工程で
多結晶シリコン層21(図1参照)をパターニングする
際の基板1(特に、MOSトランジスタ形成領域3)に
対するオーバーエッチングを防止する上で重要である。
【0048】その後、バイポーラトランジスタ形成領域
4上及び図示しないがNチャネル型MOSトランジスタ
が形成される部分にフォトレジスト膜39を形成した
後、ゲート電極8及びサイドウォール10をマスクとし
てMOSトランジスタ形成領域3にソース、ドレイン領
域形成用の不純物、例えばBF2 + をイオン注入してM
OSトランジスタ形成領域3にP型(高濃度)のソース
領域5及びドレイン領域6を形成する。
【0049】続いて、図7Aに示すように、上記フォト
レジスト膜39を除去した後、コレクタ取出し領域とな
る部分を除く、バイポーラトランジスタ形成領域4とM
OSトランジスタ形成領域4上にフォトレジスト膜40
を形成した後、Nチャネル型MOSトランジスタのソー
ス領域及びドレイン領域となる部分(図示せず)並びに
コレクタ取出し領域となる部分にN型の不純物をイオン
注入して、Nチャネル型MOSトランジスタとなる部分
に夫々N型のソース領域及びドレイン領域(図示せず)
を形成すると共に、バイポーラトランジスタ形成領域4
にN型のコレクタ取出し領域20を形成する。
【0050】次に、図7Bに示すように、上記フォトレ
ジスト膜40を除去した後、エミッタ領域に対応する部
分に開口41aを有するフォトレジスト膜41を形成す
る。その後、フォトレジスト膜41の開口41aを介し
て下層の絶縁膜38及び22をエッチング除去し、バイ
ポーラトランジスタ形成領域4に達する開口24を形成
する。
【0051】次に、図8Aに示すように、上記フォトレ
ジスト膜41を除去した後、全面に厚み約150nmの
多結晶シリコン層21を形成する。その後、多結晶シリ
コン層21中にエミッタ領域形成用の不純物、例えば砒
素(As+)をイオン注入する。
【0052】次に、図8Bに示すように、開口24の部
分にフォトレジスト膜42を形成した後、露出する多結
晶シリコン層21をエッチング除去して開口24の部分
に多結晶シリコン層21を残す。この多結晶シリコン層
21に対するエッチング時、下層のSiO2 膜38がエ
ッチングストッパとなるため、特にMOSトランジスタ
形成領域3におけるソース領域5及びドレイン領域6に
対するオーバーエッチングを防止することができる。
【0053】次に、図9に示すように、多結晶シリコン
層21上のフォトレジスト膜42を除去した後、全面に
例えばSiO2 からなる層間絶縁膜11を形成し、次い
で熱処理を行う。このとき、多結晶シリコン層21中の
不純物が真性ベース領域17b内に拡散してN型のエミ
ッタ領域18が形成される。
【0054】そして、図10に示すように、ソース領域
5、ドレイン領域6、ベース取出し領域17a、多結晶
シリコン層21及びコレクタ取出し領域20に対応する
箇所に夫々開口43を形成した後、全面にAl層を形成
し、その後、該Al層をパターニングしてAl層による
ソース電極12、ドレイン電極13、ベース電極25、
エミッタ電極26及びコレクタ電極27を夫々形成して
本例に係るデバイスを得る。
【0055】この製法によれば、図5B及び図6Aに示
すように、全面に絶縁膜23を形成した後、ゲート電極
8側壁に絶縁膜23を残してゲート電極8に絶縁膜23
によるサイドウォール10を形成する場合において、例
えばRIEによるエッチングを全面に対して行ったとし
ても、バイポーラトランジスタ形成領域4上に上記絶縁
膜23を残すことができる。
【0056】従って、バイポーラトランジスタ形成領域
4へのエッチングによるダメージが、バイポーラトラン
ジスタ形成領域4上の絶縁膜22(残存する絶縁膜2
3)によって回避されることになり、エッチングダメー
ジによるバイポーラトランジスタ(図示の例では、NP
NトランジスタQ)の特性劣化を防止することができ
る。
【0057】この場合、例えば全面に上記絶縁膜23を
形成した後、エッチバックを行う前に予め、バイポーラ
トランジスタ形成領域4における絶縁膜23上にフォト
レジスト膜37を形成するだけでよいため、製造工程の
増加を最小限に抑えることができる。尚、バイポーラト
ランジスタQのベース領域17が図示するように、ベー
ス取出し領域17aと真性ベース領域17bとで構成さ
れる場合、上記真性ベース領域17bとMOSトランジ
スタTrのLDD領域9とを同時に形成することによ
り、製造工程の簡略化を図ることができ、上記フォトレ
ジスト膜37の形成に伴う製造工程の増加を相殺させる
ことができる。中央のエミッタ領域18及びこれに接続
されるエミッタ電極26を囲うように、ベース取出し領
域17a及びこれに接続されるベース電極25を平面コ
字状に形成するので、エミッタ領域形成用の開口24の
位置がずれても(即ち、エミッタ領域18、ベース取出
し領域17aの形成の際のマスク合わせずれが生じて
も)、必ず、ベース電極25と真性ベース領域17b間
の距離の近いところが存在し、ベース電極25及び真性
ベース領域17b間のベース抵抗を低く維持することが
でき、高周波特性の優れたバイポーラトランジスタを有
する半導体装置を製造できる。
【0058】
【発明の効果】本発明に係る半導体装置によれば、Bi
CMOSにおいて、MOSトランジスタのゲート電極に
サイドウォールを形成する際のエッチング処理時に、バ
イポーラトランジスタ形成領域へのエッチングによるダ
メージを与えることがなく、該エッチングダメージによ
る特性の劣化を阻止することができる。また、エミッタ
電極をパターニングする際、上層の絶縁膜がエッチング
ストッパーとして機能し、特にMOSトランジスタ形成
領域におけるソース及びドレイン領域に対するオーバー
エッチングが防止され、MOSトランジスタの高信頼性
化が図れる。
【0059】また、本発明に係る半導体装置の製法によ
れば、BiCMOSデバイスにおける製造工程の増加を
最小限に抑えて、かつバイポーラトランジスタが形成さ
れる領域へのエッチングダメージを防止し、またMOS
トランジスタのソース及びドレイン領域に対するオーバ
ーエッチングを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るBiCMOSデバイスの構成を
示す断面図。
【図2】本実施例に係るNPNトランジスタの構成を示
す平面図。
【図3】本実施例に係るBiCMOSデバイスの製法を
示す工程図(その1)。
【図4】本実施例に係るBiCMOSデバイスの製法を
示す工程図(その2)。
【図5】本実施例に係るBiCMOSデバイスの製法を
示す工程図(その3)。
【図6】本実施例に係るBiCMOSデバイスの製法を
示す工程図(その4)。
【図7】本実施例に係るBiCMOSデバイスの製法を
示す工程図(その5)。
【図8】本実施例に係るBiCMOSデバイスの製法を
示す工程図(その6)。
【図9】本実施例に係るBiCMOSデバイスの製法を
示す工程図(その7)。
【図10】本実施例に係るBiCMOSデバイスの製法
を示す工程図(その8)。
【図11】本実施例に係るBiCMOSデバイスの製法
の他の例を示す工程経過図。
【図12】従来例に係るBiCMOSデバイスの製法を
示す工程図(その1)。
【図13】従来例に係るBiCMOSデバイスの製法を
示す工程図(その2)。
【図14】従来例に係るBiCMOSデバイスの製法を
示す工程図(その3)。
【図15】従来例に係るBiCMOSデバイスの製法を
示す工程図(その4)。
【図16】従来例に係るBiCMOSデバイスの製法を
示す工程図(その5)。
【図17】従来例に係るBiCMOSデバイスの製法を
示す工程図(その6)。
【符号の説明】
Tr Pチャネル型MOSトランジスタ Q NPNトランジスタ 1 シリコン基板 2 フィールド絶縁層 3 MOSトランジスタ形成領域 4 バイポーラトランジスタ形成領域 5 ソース領域 6 ドレイン領域 7 ゲート絶縁膜 8 ゲート電極 9 LDD領域 10 サイドウォール(絶縁膜23) 11 層間絶縁膜 12 ソース電極 13 ドレイン電極 14 タングステンシリサイド層 15 多結晶シリコン層 16 エピタキシャル層 17 ベース領域 17a ベース取出し領域 17b 真性ベース領域 18 エミッタ領域 19 埋め込み層 20 コレクタ取出し領域 21 多結晶シリコン層 22 絶縁膜(絶縁膜23) 25 ベース電極 26 エミッタ電極 27 コレクタ電極 37 フォトレジスト膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/8249 H01L 27/06

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一基板上にMOSトランジスタとバイ
    ポーラトランジスタが形成された半導体装置において、 上記MOSトランジスタのゲート電極側壁の絶縁膜と、
    上記バイポーラトランジスタの形成領域上における上記
    基板とエミッタ電極間の絶縁膜とが複数の膜からなる同
    一の絶縁膜にて形成されていることを特徴とする半導体
    装置。
  2. 【請求項2】 上記MOSトランジスタがPチャネル型
    MOSトランジスタであり、上記バイポーラトランジス
    タがNPNトランジスタであることを特徴とする請求項
    1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 同一基板上に形成された素子分離領域に
    て分離されたMOSトランジスタ形成領域とバイポーラ
    トランジスタ形成領域に夫々MOSトランジスタ及びバ
    イポーラトランジスタが形成された半導体装置の製法に
    おいて、 上記MOSトランジスタ形成領域上にゲート電極を形成
    する工程と、 上記MOSトランジスタ形成領域に上記ゲート電極をマ
    スクとして選択的にLDD領域形成用不純物を導入する
    工程と、 上記バイポーラトランジスタ形成領域に選択的にベース
    領域形成用不純物を導入する工程と、 全面に第1の絶縁膜を形成した後、エッチバックして、
    上記MOSトランジスタ形成領域上のゲート電極の側壁
    及びバイポーラトランジスタ形成領域上に上記第1の絶
    縁膜を残す工程と、 全面に第2の絶縁膜を形成する工程と、 上記MOSトランジスタ形成領域に上記ゲート電極及び
    該ゲート電極の側壁に残存する絶縁膜をマスクとして選
    択的にソース、ドレイン領域形成用不純物を導入する工
    程と、 上記バイポーラトランジスタ形成領域上に残存する上記
    絶縁膜の一部に開口を形成した後、該開口を介して上記
    バイポーラトランジスタ形成領域にエミッタ領域形成用
    不純物を導入する工程と、 該エミッタ領域形成用不純物が導入された領域にエミッ
    タ電極を形成する工程とを有することを特徴とする半導
    体装置の製法。
  4. 【請求項4】 上記全面に上記絶縁膜を形成した後、エ
    ッチバックして、上記MOSトランジスタ形成領域上の
    上記ゲート電極の側壁及び上記バイポーラトランジスタ
    形成領域上に上記絶縁膜を残す工程において、全面に上
    記絶縁膜を形成した後、上記バイポーラトランジスタ形
    成領域における上記絶縁膜上にフォトレジスト膜を形成
    し、その後上記エッチバックを行うことを特徴とする請
    求項3記載の半導体装置の製法。
  5. 【請求項5】 上記開口を介してエミッタ領域形成用不
    純物を導入する工程において、上記開口を含む全面に多
    結晶シリコン層を形成した後、該多結晶シリコン層にエ
    ミッタ領域形成用不純物を導入し、その後、上記多結晶
    シリコン層をパターニングして上記開口の部分のみに残
    し、その後、熱処理を行って、残存する上記多結晶シリ
    コン層から上記開口を介してバイポーラトランジスタ形
    成領域にエミッタ領域形成用不純物を拡散させることを
    特徴とする請求項3又は4記載の半導体装置の製法。
  6. 【請求項6】 上記バイポーラトランジスタのベース領
    域がベース取出し領域と真性ベース領域からなり、上記
    真性ベース領域と上記MOSトランジスタのLDD領域
    とが同時に形成されることを特徴とする請求項3、4又
    は5記載の半導体装置の製法。
  7. 【請求項7】 上記MOSトランジスタがPチャネル型
    MOSトランジスタであり、上記バイポーラトランジス
    タがNPNトランジスタであることを特徴とする請求項
    3〜6のいずれかの半導体装置の製法。
  8. 【請求項8】 上記MOSトランジスタにおける上記ゲ
    ート電極が上層のタングステンシリサイド層と下層の多
    結晶シリコン層によるタングステンポリサイド層にて形
    成されることを特徴とする請求項3〜7のいずれかの半
    導体装置の製法。
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