JP3163118B2 - ホログラム複製方法及びホログラム複製装置 - Google Patents

ホログラム複製方法及びホログラム複製装置

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JP3163118B2
JP3163118B2 JP17925391A JP17925391A JP3163118B2 JP 3163118 B2 JP3163118 B2 JP 3163118B2 JP 17925391 A JP17925391 A JP 17925391A JP 17925391 A JP17925391 A JP 17925391A JP 3163118 B2 JP3163118 B2 JP 3163118B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマスタホログラムにレー
ザ光を照射して、コピー乾板上に露光を行うホログラム
複製方法及びその装置に関する。
【0002】近年、ホログラフィに関する技術向上に伴
い、POSスキャナ,レーザプリンタ,光ピックアッ
プ,ヘッドアップディスプレイ等の情報入出力装置の光
学系にもホログラムが利用されるようになってきた。ホ
ログラムをこのような光学機器に用いる場合、その製造
コスト低減が強く要望されており、そのためにはホログ
ラムの複製技術が不可欠となっている。
【0003】ホログラムの複製方法には、ホログラムの
形態に応じていくつかの種類がある。表面凹凸型ホログ
ラムの複製は、一般にスタンパによって行われ、堆積型
ホログラムの複製には、露光法が用いられている。露光
法はさらに、紫外線ランプ等によるインコヒーレント・
コピー法と、レーザ光によるコヒーレント・コピー法と
に分類される。本発明は、上記のうち、コヒーレント・
コピー法に関するものである。
【0004】
【従来の技術】コヒーレント・コピー法は、製造性が高
いだけではなく、その他にもホログラム複製に関して優
れた特徴を備えている。例えば、コピー露光を行う際
に、レーザ光 (コピー光) の方向を変えることによっ
て、ブラッグ角を制御することができ、この技術は既に
周知となっている。ここで、図10〜図15を用いて、
従来のコヒーレント・コピー法によるホログラム複製方
法について説明する。
【0005】図10はマスタホログラム作成系を示す図
である。マスタホログラム1は、参照光2と物体光3の
2光束を干渉させ、その干渉光を露光して作成される。
図11はコピー露光系を示す図である。マスタホログラ
ム1は、コピー乾板 (コピーホログラム) 4の上に近接
して重ねられる。そのマスタホログラム1上に、点光源
5Aから出射されたコピー光5が走査されて照射され、
その結果、コピー乾板4上に、マスタホログラム1の干
渉縞がコピー露光される。
【0006】図12はコピー露光系の説明図である。マ
スタホログラム1に照射されたコピー光5は、マスタホ
ログラム1の回折作用によって、0次透過光51と回折
光52に分離し、コピー乾板4に入射する。このコピー
乾板4への入射光51及び52は、コピー乾板4上で干
渉し、新たにホログラムを形成することになる。コピー
乾板4の表面4aの干渉縞パターンは、マスタホログラ
ム1と同一の干渉縞パターンとなる。一方、コピー乾板
4の厚み方向の干渉縞 (ブラッグ面) 6Cの傾きは、コ
ピー光5の入射角θinによって変化する。図12の場
合、マスタホログラム1のブラッグ面6Mの傾きはθM
であるが、コピー乾板4のブラッグ面6Cの傾きはθc
に変わっている。このように、コピー光5の入射角θin
を変えると、ブラッグ面6Cの傾きθcを変えることが
でき、このときの表面4aの干渉縞パターンは、コピー
光5の入射角θinに依らず不変である。このことは、表
面の干渉縞とブラッグ面の傾き角の制御をそれぞれ独立
に行うことができることを意味している。したがって、
この技術を活用すると、コピー露光系の設計をマスタホ
ログラム作成系の設計とは別個に行うことができ、ホロ
グラムの高品質化,高効率化等を図る上で非常に有効な
手段となる。
【0007】図13はブラッグ面の傾き角の分布制御の
説明図であり、図13(A)は点光源とマスタホログラ
ムとの距離が近い場合を、図13(B)は離れている場
合をそれぞれ示す。(A)の系でコピーすると、点光源
5Aとマスタホログラム1との距離が近いために、ブラ
ッグ面6cの傾き角θcの変化は急な分布を示し、
(B)の系でコピーすると、点光源5Aとマスタホログ
ラム1との距離が離れているために、傾き角θcの変化
は緩やかな分布を示す(但し、表面の干渉縞が等間隔の
格子である場合には上記分布を示すが、表面の干渉縞分
布によっては、逆の分布を示す場合もある)。このよう
に、点光源5Aとマスタホログラム1との距離や、コピ
ー光5の方向によって、ブラッグ面6Cの傾き角θcの
分布を制御することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のコピー
露光系では、点光源5Aとマスタホログラム1との距離
は一定に保たれており、ホログラム全面にわたって、ブ
ラッグ面6cの傾き角θcを任意に制御することはでき
なかった。例えば、ホログラムの左半分を図13(A)
に示す分布とし、右半分を図13(B)に示す分布とし
たい場合でも、そのような制御を行うことができず、所
望の最適な分布を得ることができなかった。
【0009】図14はブラッグ面の傾き角のホログラム
面内分布の一例を示す図である。図において、基板7上
のホログラム層8には、その全面にわたって干渉縞8a
及びブラッグ面8bが形成されている。このように、ホ
ログラム層8の全面にブラッグ面8bが形成される場
合、その全面にわたって所望のブラッグ面の傾き角分布
を得ようとすると、その傾き角制御は上記の場合よりさ
らに困難となる。
【0010】図15はホログラムの再生入射角と回折効
率の関係を示す図であり、図15(A)はブラッグ条件
適合時を、図15(B)はブラッグ条件非適合時をそれ
ぞれ示す。ここで、再生入射角 (再生照明光の入射角)
θiを20°に設定し、ホログラムのブラッグ面の傾き
角を制御して20°入射にブラッグ条件が合うようにす
ると、(A)に示すように回折効率ηは最大となり、ホ
ログラムの回折光の強度が向上する。一方、例えば、ブ
ラッグ面の傾き角を制御して30°入射にブラッグ条件
が合うようにすると、20°入射に対しては、(B)に
示すように回折効率ηは低くなり、ホログラムの回折光
の強度は低下する。このように、ブラッグ面の傾き角制
御は、回折効率等に大きな影響を与えるものであるが、
従来技術では、上述したように、傾き角を的確に制御す
ることができなかった。
【0011】以上のように、従来のコピー露光系では、
ホログラム全面にわたって、所望のブラッグ面の傾き分
布を得ることが困難であるという問題点があった。本発
明はこのような点に鑑みてなされたものであり、ホログ
ラムを複製する際に、ホログラム全面にわたってブラッ
グ面の傾きを制御することができるホログラム複製方法
及びホログラム複製装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。回転ミラー部10は、回転軸11及びその回
転軸11から所定距離離れた位置に設けられたミラー1
2から成る。回転ミラー部10は、回転軸11を中心に
して回転する。回転ミラー制御部20は、回転軸11を
回転させ、ミラー12の角度を制御する。ミラー12に
入射したレーザ光5は、ミラー12の走査支点 (反射
点)13で反射し、コピー光50としてマスタホログラ
ムに照射される。コピー光50は、ミラー12が12
A,12Bと回転するに応じて、マスタホログラム上に
走査線を描くとともに、その走査支点13の位置は13
A,13Bと順次変化していく。
【0013】
【作用】回転ミラー制御部20の指令に応じて、回転ミ
ラー部10が回転し、ミラー12の位置が、例えば12
A,12Bと回転移動する。このため、レーザ光5は、
ミラー12,12A,12Bによって反射され、コピー
光50,50A,50Bとして、マスタホログラム上に
走査される。このコピー光50の走査によってマスタホ
ログラムの干渉縞がコピー乾板上にコピー露光される。
その際に、ミラー12上の走査支点13の位置も変化す
る。すなわち、ミラー12が12Bの方向へ回転移動す
ると、走査支点13の位置も13Bまで移動し、その高
さも変化する。従来のコピー露光系では走査支点が固定
され、コピー光の入射角はその走査支点の位置によって
決定されていたのに対し、走査支点の位置を変化させる
ことができ、それによってコピー光の入射角を制御する
ことができる。一方、コピー乾板に形成されるブラッグ
面の傾きは、コピー光の入射角によって決定される。し
たがって、走査支点の位置を制御することによってブラ
ッグ面の傾きを制御することができ、ホログラム全面に
わたって、所望のブラッグ面の傾きを得ることができ
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図2は本発明によるコピー露光系の全体構成を
概略的に示す図である。回転ミラー部10は、回転軸1
1及びその回転軸11から所定距離離れた位置に設けら
れたミラー12から成る。回転ミラー部10は、回転軸
11を中心にして回転する。回転ミラー制御部20は、
回転軸11を回転させ、ミラー12の角度を制御する。
ミラー12に入射したレーザビーム (レーザ光) 5は、
ミラー12の走査支点13で反射し、コピー光50とし
てマスタホログラム1に照射される。ミラー12の位置
が、回転ミラー制御部20からの指令に応じて、例えば
12A,12Bと回転移動すると、レーザビーム5は、
ミラー12,12A,12Bによって反射され、コピー
光50,50A,50Bとして、マスタホログラム上に
走査される。このコピー光50の走査によってマスタホ
ログラム1の干渉縞がコピー乾板4上にコピー露光され
る。
【0015】その際に、ミラー12上の走査支点13の
位置も変化する。すなわち、ミラー12が12Bの方向
へ回転移動すると、走査支点13の位置も13Bまで移
動し、その高さも順次変化する。一方、コピー乾板4に
形成されるブラッグ面の傾きは、コピー光50の入射角
θinによって決定される。したがって、走査支点13の
位置を制御することによって、ホログラム (コピー乾
板) 4全面にわたってブラッグ面の傾きを制御すること
ができる。
【0016】この場合、ミラー12の反射面の形状をも
設計するようにすれば、コピー光50の入射角θinをよ
り高精度で制御することができ、コピー乾板4の各点に
対して所望の傾き角をもったブラッグ面を形成すること
ができる。
【0017】図3は本発明の他の実施例を示す図であ
る。回転ミラー部30は、Y軸を中心にして回転する回
転軸31、及びその回転軸31から所定距離離れた位置
に設けられたミラー32から成る。ミラー32は回転ミ
ラー制御部(図示せず)によってその角度が制御され
る。回転ミラー部40は、回転ミラー部30と同様に、
回転軸41及びミラー42から成り、回転軸41はX軸
を中心にして回転する。ミラー42は回転ミラー制御部
(図示せず)によってその角度が制御される。
【0018】レーザビーム5がミラー32に入射する
と、ミラー32の回転に応じて、レーザビーム5が3
3,34,35の順で矢印36の方向に走査され、ミラ
ー42上でX軸に平行な走査線43を描く。ミラー42
はこの走査ビーム33〜35を反射し、コピー用走査ビ
ーム (コピー光) 44,45,46としてマスタホログ
ラム(図示せず)上に照射し、走査線60に沿ってコピ
ー乾板(図示せず)にコピー露光を行う。さらに、ミラ
ー42の回転によって、コピー用走査ビームは矢印47
の方向に走査され、走査線60,61,62の順でホロ
グラム全面にわたってコピー露光を行う。ミラー32及
び42は、連動して連続的にゆっくりと回転移動する。
あるいは、ミラー32,42ともにステッピングモータ
によって回転角制御を行うこととし、ミラー32が走査
ビーム33〜35を走査する間は、ミラー42を静止さ
せ、走査線60を描き終わった段階で、すなわち、走査
線60に沿ったコピー露光が終了した段階で、ミラー4
2を所定角度だけ回転させるという方法でもよい。いず
れの場合も、コピー光がマスタホログラム上を移動する
時間は、ホログラムの露光感度とコピー光 (レーザビー
ム) の強度によって決定される。
【0019】このように、ミラー32をY軸回りに回転
させ、ミラー42をX軸回りに回転させるように構成し
たので、ミラー32の回転移動に応じて、X方向におけ
るブラッグ面の傾き角制御が可能となり、ミラー42の
回転移動に応じて、Y方向におけるブラッグ面の傾き角
制御が可能となる。さらに、ミラー32を回転させて走
査ビーム33〜35をミラー42に入射し、2次元走査
を行うようにしたので、コピー露光をホログラム全面に
わたって効率良く行うことができる。
【0020】図4はシリンドリカルレンズを用いた場合
を示す図である。レーザビーム5をシリンドリカルレン
ズ37に入射すると円筒波38が形成される。このシリ
ンドリカルレンズ37を図3の回転ミラー部30の代わ
りに使用し、シリンドリカルレンズ37の母線がY軸に
平行となるように設置すると、円筒波38がミラー42
に入射する。ミラー42によって反射された円筒波38
は、ミラー42の回転移動とともに、矢印47の方向に
走査され、コピー用走査ビームとしてホログラム全面に
わたってコピー露光を行う。この場合、X方向のブラッ
グ面の傾き角は、従来のコピー露光系における球面波露
光と同等の効果しか得られないが、Y方向については、
本発明のブラッグ面の傾き角制御の効果が得られる。さ
らに、ミラー32の回転制御が不要となり、系の構成が
簡単になるという効果が得られる。
【0021】図5はミラー形状の例を示す図であり、図
5(A)は凹凸のある曲面の場合を、図5(B)は凹面
の場合をそれぞれ示す。ミラー32,42の反射面の形
状を図3では平面としたが、設計段階において様々の形
状をとるようにすることができる。例えば、(A)に示
すような、凹から凸に滑らかにに変化するような曲面4
2A (32A) としたり、(B)に示すような凹面42
B (32B) とすることができる。このような形状とす
ることによって、ブラッグ面の傾き角制御の自由度が増
えるため、走査支点の位置変化によるブラッグ面の傾き
角制御をより高精度で行うことができる。その結果、ホ
ログラム全面にわたって所望のブラッグ面の傾き角分布
を得ることができる。
【0022】図6及び図7は本発明の他の実施例による
コピー露光系を示す図であり、図6は側面図を、図7は
下面図をそれぞれ示す。コピー露光系は、Yステージ7
0,Xステージ71,回転ステージ72及び回転ミラー
73から構成される。Yステージ70はテーブル74上
に設置され、Y方向に移動可能である。Xステージ72
はYステージ70上に設置され、X方向に移動可能であ
る。回転ステージ72はXステージ71に回転可能に設
置されている。すなわち、Xステージ71上のステッピ
ングモータ75に取り付けられたウォームギヤ76は、
回転ステージ72の外周面には設けられたギヤ77に噛
み合っており、ステッピングモータ75の回転に応じて
回転ステージ72が回転する。この回転ステージ72上
にはステッピングモータ78が設けられている。さら
に、そのステッピングモータ78の回転軸には回転ミラ
ー73が取り付けられ、ステッピングモータ78によっ
て回転ミラー73の回転角度が制御される。また、Yス
テージ70上にはミラー79が設置されている。レーザ
ビーム5はミラー79及び回転ミラー73によって反射
され、コピー光50としてマスタホログラム1に照射さ
れる。その結果、コピー乾板4にコピー露光が行われ
る。
【0023】上記構成のコピー露光系において、コピー
露光は次のようにして行われる。すなわち、マスタホロ
グラム1上の一点、正確にはレーザビーム径に応じたあ
る小さな面積において、コピー乾板4上への露光が完了
したら、隣接点の露光を行う。その際に、Yステージ7
0の位置,Xステージ71の位置,回転ステージ72の
回転角,及び回転ミラー73の回転角をそれぞれ制御す
ることによって、各露光点におけるコピー光50の入射
角を任意に制御することができる。このようにすれば、
コピー乾板4上の全面一点一点に対し、所望のブラッグ
面の傾き角を形成することができる。なお、レーザビー
ム5の光路中には、一点の露光が完了して次の露光が始
まるまでの各ステージ70〜72及び回転ミラー73の
移動時間の間、レーザビーム5を遮断するためのシャッ
タ(図示せず)が設けられる。シャッタの代わりに、レ
ーザビーム5の光源側の電源回路をオンオフさせるよう
にしてもよい。
【0024】図8は半導体レーザモジュールを用いた場
合を示す図である。回転ステージ72上のステッピング
モータ80には、図7の回転ミラー73の代わりに半導
体レーザモジュール81が取り付けられる。半導体レー
ザモジュール81はドライバ回路83によって励起され
てレーザビーム (コピー光) 50を出射し、そのレーザ
ビーム50はコリメートレンズ82を経由してマスタホ
ログラム1に照射される。
【0025】図9は光ファイバを用いた場合を示す図で
ある。光ファイバ87の一端はアルゴンレーザ86に接
続され、他端は回転ステージ72上のステッピングモー
タ84に接続されている。アルゴンレーザ86から出射
されたレーザビームは光ファイバ87によって回転ステ
ージ72まで導かれ、コリメートレンズ85を経由し
て、コピー光50としてマスタホログラム1に照射され
る。
【0026】このように、回転ステージ72上におい
て、回転ミラー73の代わりに半導体レーザモジュール
81または光ファイバ87を用いることにより、レーザ
ビーム5を光軸に沿って導く系を省略することができ、
コピー露光系の構成を小型化することができる。さら
に、光軸調整も不要となる。また、光ファイバ87を用
いることによって、アルゴンレーザ86のような比較的
大きなレーザから出射されたレーザビームをも、直接回
転ステージ72まで導くことができる。
【0027】上記の説明では、各ステージを用いること
によって、コピー光の出射位置や出射角度を制御するよ
うにしたが、多関節アームを持つロボットが、半導体レ
ーザモジュールや光ファイバを掴み、それらから出射さ
れるコピー光の出射位置や出射角度を制御するように構
成することもできる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、走査支
点の位置を変化させてコピー用のレーザ光の入射角を制
御し、それによってブラッグ面の傾き角を制御するよう
に構成した。したがって、ホログラム全面にわたって、
所望のブラッグ面の傾きを得ることができる。
【0029】また、コピー用のレーザ光がミラーに反射
する際のその反射面を設計段階において必要に応じて曲
面になるように構成したので、ブラッグ面の傾き角制御
をより高精度で行うことができる。
【0030】さらに、各ステージや回転ミラー等を用い
てコピー用のレーザ光の出射位置や出射角度を任意に制
御するようにしたので、ホログラム上の全面一点一点に
対し、所望のブラッグ面の傾き角を形成することができ
る。
【0031】また、回転ステージ上に直接レーザ光源を
設けるようにしたので、光軸に沿ってレーザ光を導くた
めの系を省略することができ、コピー露光系全体の構成
を小型化することができる。また、光軸調整が不要とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明によるコピー露光系の全体構成を概略的
に示す図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す図である。
【図4】シリンドリカルレンズを用いた場合を示す図で
ある。
【図5】ミラー形状の例を示す図であり、図5(A)は
凹凸のある曲面の場合を、図5(B)は凹面の場合をそ
れぞれ示す。
【図6】本発明の他の実施例によるコピー露光系を示す
図であり、側面側からみた場合を示す。
【図7】本発明の他の実施例によるコピー露光系を示す
図であり、下面側からみた場合を示す。
【図8】半導体レーザモジュールを用いた場合を示す図
である。
【図9】光ファイバを用いた場合を示す図である。
【図10】マスタホログラム作成系を示す図である。
【図11】コピー露光系を示す図である。
【図12】コピー露光系の説明図である。
【図13】ブラッグ面の傾き角の分布制御の説明図であ
り、図13(A)は点光源とマスタホログラムとの距離
が近い場合を、図13(B)は離れている場合をそれぞ
れ示す。
【図14】ブラッグ面の傾き角のホログラム面内分布の
一例を示す図である。
【図15】ホログラムの再生入射角と回折効率の関係を
示す図であり、図15(A)はブラッグ条件適合時を、
図15(B)はブラッグ条件非適合時をそれぞれ示す。
【符号の説明】
1 マスタホログラム 4 コピー乾板 5 レーザビーム (レーザ光) 10,30,40 回転ミラー部 11,31,41 回転軸 12,32,42 ミラー 13 走査支点 20 回転ミラー制御部 70 Yステージ 71 Xステージ 72 回転ステージ 73 回転ミラー 81 半導体レーザモジュール 87 光ファイバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 浩寧 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 山岸 文雄 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−207288(JP,A) 特開 平2−256086(JP,A) 特開 平1−204089(JP,A) 特開 昭46−38380(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03H 1/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタホログラムにレーザ光(5)を照射
    して、コピー乾板上に露光を行うホログラム複製方法に
    おいて、レーザ光(5)をミラー(12)に投射し、 前記ミラー(12)を、前記ミラーから所定距離離れた回転
    軸を中心に回転させ、前記レーザ光(5)の走査支点(13)
    を移動させ、 前記レーザ光(5)の前記ミラー(12)からの反射光をマス
    タホログラムに照射し、前記コピー乾板上に露光するこ
    とを特徴とするホログラム複製方法。
  2. 【請求項2】 マスタホログラムにレーザ光(5) を照射
    して、コピー乾板上に露光を行うホログラム複製装置に
    おいて、 回転軸(11)を中心にして回転し、前記回転軸(11)から所
    定距離離れた位置に設けられたミラー(12)を有する回転
    ミラー部(10)と、 前記回転ミラー部(10)の回転角度を制御し、前記ミラー
    (12)によって反射されたレーザ光(50)を走査させる回転
    ミラー制御部(20)と、 を有することを特徴とするホログラム複製装置。
  3. 【請求項3】 前記ミラー(12)は、反射面が曲面で構成
    されていることを特徴とする請求項2記載のホログラム
    複製装置。
  4. 【請求項4】 マスタホログラムにレーザ光を照射し
    て、コピー乾板上に露光を行うホログラム複製装置にお
    いて、 2次元平面内を並進する並進ステージと、 前記並進ステージ上に設けられた回転ステージと、 前記回転ステージ上に設けられ、回転軸を中心にして回
    転する回転ミラーと、 前記回転ミラーの回転軸を駆動する回転ミラー駆動部
    と、 前記並進ステージ、前記回転ステージ及び前記回転ミラ
    ー駆動部を制御し、前記回転ミラーの回転角度及び位置
    を制御する制御部と、 前記回転ミラーにレーザ光を導くレーザ光導入部と、 を有することを特徴とするホログラム複製装置。
  5. 【請求項5】 マスタホログラムにレーザ光を照射し
    て、コピー乾板上に露光を行うホログラム複製装置にお
    いて、 2次元平面内を並進する並進ステージと、 前記並進ステージ上に設けられた回転ステージと、 前記回転ステージ上に設けられた回転軸に取り付けられ
    たレーザ光源部と、 前記レーザ光源部の回転軸を駆動する回転軸駆動部と、 前記並進ステージ、前記回転ステージ及び前記回転軸駆
    動部を制御し、前記レーザ光源部の回転角度及び位置を
    制御する制御部と、 を有することを特徴とするホログラム複製装置。
JP17925391A 1991-07-19 1991-07-19 ホログラム複製方法及びホログラム複製装置 Expired - Fee Related JP3163118B2 (ja)

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