JP3162802B2 - 射出成形用複合スリーブ - Google Patents

射出成形用複合スリーブ

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JP3162802B2 JP12504992A JP12504992A JP3162802B2 JP 3162802 B2 JP3162802 B2 JP 3162802B2 JP 12504992 A JP12504992 A JP 12504992A JP 12504992 A JP12504992 A JP 12504992A JP 3162802 B2 JP3162802 B2 JP 3162802B2
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定彦 新谷
誠朗 八幡
邦雄 北村
優一 安堂
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株式会社レオテック
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半融ないしは溶融状
態に加熱した金属又は複合材の素材(以下これらを単に
素材という)をダイカスト成形、形鍛造におけるモール
ドを用いての鋳造などに用いる射出成形用スリーブであ
って、破損しにくい複合スリーブを提供しようとするも
のである。
【0002】
【従来の技術】スリーブ中で素材を半融ないしは溶融状
態に誘導加熱して射出成形する技術の歴史は浅く、上記
射出成形に使用されるスリーブの材質は誘導加熱を行う
ので電気抵抗率の大きいセラミックスなどが用いられ、
その構造は従来のダイカストマシンに使用されている図
1に示すようなスリーブが用いられていた。図1は、従
来のダイカストマシンに使用されていたスリーブの説明
図で、1はスリーブ、3は素材装入口、4はモールドの
入口ゲートに向う開口部であり、Aはつば部を示し、モ
ールドへ装着する際にはつば部Aを固定壁8、固定型
9、ブッシュ10及び金型スリーブ11によってスリーブ1
を動かないように固定する。
【0003】しかしながら、射出成形を繰返し行う際、
射出時には素材及びこれを押圧するプランジャチップ12
は30mm/s〜5000mm/sの高速で移動するため、スリー
ブ1の内面と素材及びプランジャチップ12との間の摩擦
力によりつば部A近傍に応力が発生する。また、プラン
ジャチップ12は射出完了後もとの位置に戻るのでこの時
にも上記と逆方向の応力が発生する。しかるにセラミッ
クスはせん断応力や曲げ応力には極めて弱いので、上記
応力によりつば部A近傍で破損するという問題があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発明会社は先に、素材
を誘導加熱して保持する耐火物円筒と、モールドへ装着
す際の取付金具を緊密にはめ合せた半融ないしは溶融金
具のダイカスト成形金属−耐火物複合スリーブを特願平
4−122090号明細書に提案している。
【0005】この提案による金属−耐火物複合スリーブ
の説明図の1例を図2に示す。図において、金属−耐火
物複合スリーブは、素材装入口3を有する耐火物円筒2
と、リング5及び外筒6とで構成するモールドへの開口
部4とつば部Aを有する取付け金具とをはめ合せてな
り、取付け金具を固定盤8、固定型9、ブッシュ10及び
金型スリーブ11により固定することでモールドへ装着さ
れる。なお、12はプランジャチップ、13は誘導加熱コイ
ル及び14は素材であり、さらにBは耐火物円筒2と取付
け金具の外筒6の重複部すなわちはめ合せ部と外筒6の
ない耐火物円筒2のフリー部との境界(以下単にはめ合
せ境界という)を示す。
【0006】このように、上記提案は素材を誘導加熱し
て保持する部分すなわち電気抵抗率が大きくかつ耐熱性
が要求される部分と、モールドへ装着固定する部分で機
械的強度が要求される取付け部分とにわけ、それぞれに
適する材料を用いることにより、破損しにくい複合スリ
ーブとするものである。
【0007】しかしながら、上記において金属外筒と耐
火物円筒を緊密にはめ合せる場合には一般に焼きばめが
行なわれるが、この場合には以下に述べる問題がある。
前記したように、素材の圧送及びプランジャチップの前
進・後退時に、これらと耐火物円筒内面間に摩擦力が生
じる。したがって、これに打ち勝つだけの焼きばめ代が
必要である。
【0008】しかし、焼きばめ構成は機能上内層が耐火
物円筒、外層が金属の外筒(取付金具の耐火物円筒受
口)となり、外層の金属の方が熱膨張係数が大きいた
め、繰返し使用して複合スリーブの温度が上昇すると外
層の金属の方が熱膨張が大きくなる。したがって使用中
に外層の金属と内層の耐火物円筒との止め代が減少し、
焼きばめ施行時において焼きばめ代が少ないと止め代が
なくなったりする。そこで、使用中の上記熱膨張を考慮
して必要かつ十分な焼きばめ代をとると、焼きばめ部に
おける耐火物円筒に負荷される圧縮応力が大きくなり、
耐火物円筒のはめ合せ境界(前掲図2に示した耐火物円
筒2のB部)に過大なせん断応力が発生する。このため
焼きばめ施行時に耐火物が破損したり、たとえ施行時に
破損しなくとも、使用開始初期に素材を加熱することに
より耐火物円筒の温度が上昇すると、この温度上昇によ
る耐火物円筒のみの膨張によりせん断応力が耐火物円筒
の上記はめ合せ境界に付加されて破損したりする。
【0009】以上より、この発明は上記した問題点を有
利に解決し、熱的又は機械的なしめ代を十分にとっても
破損することのない金属と耐火物すなわちセラミックス
との複合スリーブを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、セラミック
ス円筒と、このセラミックス円筒をモールドに装着固定
する取付け金具とを緊密にはめ合せて成る複合スリーブ
において、セラミックス円筒のはめ合せ境界に発生する
せん断応力を緩和する構造とするものである。すなわ
ち、この発明の要旨は、固体又は固液共存状態の金属又
は複合材の塊状素材を受入れる装入口をそなえ、該素材
を誘導加熱してモールド内へ射出成形する素材加熱部が
セラミックス円筒よりなり、このセラミックス円筒をモ
ールドへ装着固定する部分が上記セラミックス円筒を熱
的又は機械的なしめ代を付して緊密にはめ合せる受口を
有する取付け金具より成るものとした射出成形用複合ス
リーブにおいて、取付け金具の受口がその先端に向けて
肉厚が薄くなる先細りテーパーを有していることから成
る射出成形用複合スリーブである。
【0011】
【作用】この発明は、素材を誘導加熱して保持する部分
にセラミックス円筒を、また、セラミックス円筒をモー
ルドへ装着固定する取付け部分に機械的強度に優れる金
属すなわち取付け金具を用い、取付け金具にはセラミッ
クス円筒をはめ合せる受口をもうけ上記両者を熱的又は
機械的なしめ代を付して緊密にはめ合せて成る複合スリ
ーブであって、取付け金具の受口とセラミックス円筒の
はめ合せ部において、取付け金具の受口の外径を、その
先端に向けて先細りテーパーをもうけるすなわち外筒の
肉厚をその先端に向けて薄くするものである。
【0012】かくすることにより、取付け金具の受口の
剛性がその先端に行くに従って小さくなり、焼きばめや
機械的なはめ合せ時及び使用開始初期などにセラミック
ス円筒のはめ合せ境界に発生するせん断応力を緩和する
ことができる。
【0013】したがって、取付け金具の受口とセラミッ
クス円筒とのはめ合せにあたっては、十分な焼きばめ代
又は機械的なしめ代をとることができ、緊密なはめ合せ
ができるとともに、モールドへ装着する取付け部の破損
の防止はもちろんのこと、はめ合せ境界に発生するせん
断応力によるセラミックス円筒の破損も防止できること
になる。
【0014】
【実施例】この発明の実施例を図面にもとづいて説明す
る。図3はこの発明に適合する熱的しめ代によりはめ合
せた複合スリーブの説明図を示し、図4は図3C部(テ
ーパー部)の具体例を示す説明図である。
【0015】図3において、複合スリーブは素材装入口
3を有すセラミックス円筒2と、開口部4及びつば部A
を有する取付け金具7(鉄合金)とを焼きばめによりは
め合せて成り、取付け金具7のセラミックス円筒2をは
め合せる受口には、その先端に向けて肉厚が薄くなる先
細りテーパーをもうける。このようにすることにより前
記したように受口のテーパー部の剛性が先端に行くに従
って小さくなり最先端部で最小となることから、セラミ
ックス円筒2のはめ合せ境界Bに発生するせん断応力を
緩和させることができる。
【0016】また、この複合スリーブは、取付け金具7
を固定盤8、固定型9、ブッシュ10及び金型スリーブ11
などで固定することでモールドに装着される。なお、12
はプランジャチップ、13は誘導加熱コイル及び14は素材
である。
【0017】上記において、セラミックス円筒2と取付
け金具7の受口との焼きばめ代は、これら両者の内径及
び外径、使用時の温度、弾性係数、ポアソン比ならびに
線膨張係数などから求められ、これらによりセラミック
ス円筒2の焼きばめ部の焼きばめ代による圧縮応力が求
まる。そして、その圧縮応力によって生じるはめ合せ境
界のせん断応力によって、セラミックス円筒2が破損し
ないように取付け金具7の受口最先端の外径を決定す
る。
【0018】図4は、セラミックス円筒2に、内径:62
mmφ、外径:78mmφのSi3N4 セラミックスを用い、取付
け金具7には、その受口の外径:90mmφの合金工具鋼J
ISSKD61用い、使用温度:650 ℃、焼きばめ代:0.
12mm及びはめ合せ境界最大せん断応力:15 kgf/mm2
した場合について取付け金具7の受口最先端の外径:82
mmφを求めた例を示したものである。
【0019】上記において、焼きばめ時にはセラミック
ス円筒2が破損することはなく、また、この焼きばめし
た複合スリーブを用いてAl−4wt%Siを素材とし
て、射出条件固相率:0〜0.7 、射出速度:1.0 〜5.0
m/sの射出成形を試みたが、使用初期におけるセラミ
ックス円筒2の破損はなく、かつ、操業中にセラミック
ス円筒2と取付け金具7とのはめ合せ部の滑りは全く見
られなかった。
【0020】つぎに、他の例として、図5に、この発明
に適合する機械的しめ代によりはめ合せた複合スリーブ
の説明図を示す。図において、複合スリーブは、素材装
入口3を有するセラミックス円筒2と、開口部4及びつ
ば部Aを有する口金5′と外筒6とで構成される取付け
金具から成る。
【0021】そして、セラミックス円筒2と外筒6と
は、セラミックス円筒2の外径と外筒6の内径とが外筒
6の先端に向けて先細りテーパーを介してはめ合せる構
造とし、外筒6と口金5′とをねじ結合によるしめ付け
によりしめ代を調整し外筒6と口金5′とで構成する取
付け金具とセラミックス円筒2を緊密にはめ合せる。さ
らに、上記外筒6は、その先端に向けて肉厚が薄くなる
先細りテーパーを有している。また、この複合スリーブ
は、外筒6と口金5′とで構成する取付け金具を固定盤
8、固定型9、ブッシュ10、及び金型スリーブ11などで
固定することでモールドに装着される。
【0022】このように、機械的しめ代を付した複合ス
リーブも、セラミックス円筒2のはめ合せ部境界Bに生
じるせん断応力が緩和され、このせん断応力によるセラ
ミックス円筒2の破損を防止でき、また、モールドへ装
着する取付部の破損のないものとなる。
【0023】
【発明の効果】この発明は、セラミックス円筒とこのセ
ラミックス円筒をモールドへ装着する取付け金具とを緊
密にはめ合せて成る複合スリーブの、セラミックス円筒
のはめ合せ境界に発生するせん断応力を緩和することに
より、はめ合せ時、使用開始時に発生するせん断応力に
よる耐火物円筒の破損を防止するものであり、半融ない
しは溶融金属の射出成形用複合スリーブとして有利に用
いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のダイカストマシンに使用されていたスリ
ーブの説明図である。
【図2】発明会社が先に提案した金属−耐火物複合スリ
ーブの説明図である。
【図3】この発明に適合する熱的しめ代によりはめ合せ
た複合スリーブの説明図である。
【図4】図3C部(テーパー部)の具体例を示す説明図
である。
【図5】この発明に適合する機械的しめ代によりはめ合
せた複合スリーブの説明図である。
【符号の説明】
1 スリーブ 2 セラミックス円筒 3 素材装入口 4 開口部 5 リング 5′ 口金 6 外筒 7 取付け金具 8 固定盤 9 固定型 10 ブッシュ 11 金型スリーブ 12 プランジャチップ 13 誘導加熱コイル 14 素材 A つば部 B はめ合せ境界 C テーパー部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安堂 優一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 株式 会社レオテック内 (56)参考文献 特開 平3−142053(JP,A) 特開 平2−104459(JP,A) 特開 平5−131255(JP,A) 実開 昭62−137654(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 17/20 B22D 17/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体又は固液共存状態の金属又は複合材
    の塊状素材を受入れる装入口をそなえ、該素材を誘導加
    熱してモールド内へ射出成形する素材加熱部がセラミッ
    クス円筒よりなり、このセラミックス円筒をモールドへ
    装着固定する部分が上記セラミックス円筒を熱的又は機
    械的なしめ代を付して緊密にはめ合せる受口を有する取
    付け金具より成るものとした射出成形用複合スリーブに
    おいて、 取付け金具の受口がその先端に向けて肉厚が薄くなる先
    細りテーパーを有していることから成る射出成形用複合
    スリーブ。
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